JP2014043938A - ベルト式無段変速装置 - Google Patents

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毅 伊藤
Masato Nakajima
正人 中島
Koji Hashimoto
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Tomofumi Yamashita
山下  智史
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Abstract

【課題】変速機の作動時に変速アクチュエータにより消費されるエネルギを低減でき、かつ変速機の容量を増大した場合でも、この変速機の容量増加に伴って、変速アクチュエータにより消費されるエネルギが増大することを抑制するベルト式無段変速装置を提供する。
【解決手段】セカンダリプーリ250にVベルト211を挟圧する第1の弾性体20を設け、プライマリプーリ200に第1の弾性体に抗する付勢力を与える第2の弾性体18を配設し、第2の弾性体は、プライマリプーリと共に回転するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、Vベルトがそれぞれ巻き掛けられるプライマリプーリ及びセカンダリプーリを有し、プライマリプーリ及びセカンダリプーリにおけるVベルトが圧接する巻掛領域の外径がそれぞれ可変とされたベルト式無段変速装置に関する。
Vベルト式無段変速装置としては、例えば、特許文献1に記載された無段変速装置用プーリ幅調整装置が知られている。この特許文献1記載の無段変速装置用プーリ幅調整装置は、固定筒の外周側に配置された送りねじ機構によって軸方向に移動されて固定側プーリ片にVベルトを介して対向する変位側プーリ片を変位させる構成を有し、固定筒の周囲にコイルばねで構成されるアシストばねを配置し、このアシストばねによって回転筒を固定側プーリ片に向けて押圧して、無端ベルトの張力により送りねじ機構に作用するアキシャル荷重を低減し、送りねじ機構の摩擦損失を低減し、負荷容量を小さくするようにしている。
このような構成を有する無段変速装置用プーリ幅調整装置では、特許文献1に記載されているように、コイルばねは回転体であるナットに当接しているがために、ナットの回転に応じて捩じれることになるため、コイルばねとナットの間に軸受が必要となり、構成が複雑化する。
また、特許文献2に記載されている自動二輪車の変速装置は、ドライブプーリ(プライマリプーリ)には、エンジンのクランクシャフトに連結されたドライブプーリ軸、ドライブプーリ軸に固定された固定シーブ、ドライブプーリ軸に軸方向に移動可能となるようにスプライン結合された可動シーブ、及び可動シーブを軸線方向に沿って駆動してドライブプーリ幅を変更する(Vベルトの接触半径を変更する)変速アクチュエータがそれぞれ設けられている。この変速アクチュエータは、電動モータ、及びこの電動モータが発生した回転力が減速歯車列を介して伝達されるスライダ、及びドライブプーリ軸の外周側に配置された軸状部材を備えている。ここで、スライダ及び軸状部材は、例えば、ボールねじ機構を構成している。
ベルト式無段変速装置では、電動モータからの回転力によりドライブプーリ軸の外周側に配置された軸状部材にねじ結合されたスライダが回転すると、スライダが回転方向に対応する方向へ、回転量に対応する距離だけ軸線方向へ移動する。そして、スライダが軸線方向へ移動することより、可動シーブがスライダに追従するように軸線方向へ移動する。
一方、ドリブンプーリ(セカンダリプーリ)には、減速機等を介して車軸に連結されたドリブンプーリ軸、ドリブンプーリ軸に固定された固定シーブ、ドリブンプーリ軸に軸方向に移動可能となるようにスプライン結合された可動シーブ、及び可動シーブを常に固定シーブ側へ付勢する推力スプリングがそれぞれ設けられている。
特許文献2記載のベルト式無段変速装置では、変速アクチュエータにより可動シーブを軸線方向に沿って駆動し、ドライブプーリ幅を変更すると共に、ドライブプーリにおけるVベルトの接触半径を変化させると、このドライブプーリ幅の変化に追従するように、ドライブプーリにおける可動シーブが軸線方向に沿って移動し、ドリブンプーリ幅が変化すると共に、ドリブンプーリにおけるVベルトの接触半径も変化する。このとき、ドリブンプーリにおけるVベルトの接触半径は、ドライブプーリにおけるVベルトの接触半径の変化(増減)とは、反対方向に増加又は減少する。
ところで、特許文献2に記載されたようなベルト式無段変速装置では、その構造上、ドリブンプーリにおける推力スプリングの付勢力がドリブンプーリの可動シーブ、Vベルト及びドライブプーリの可動シーブを介して常に変速アクチュエータに伝達される。このことから、変速動作を行う際には、変速アクチュエータは、少なくとも推力スプリングの付勢力に抗して、ドライブプーリの可動シーブを軸線方向へ駆動(進退)させる必要があり、変速アクチュエータの電動モータは、少なくとも推力スプリングの付勢力に対応する回転力(駆動トルク)を発生する必要があり、その駆動トルクの大きさに応じて電動モータの能力(定格)も設定される。
また特許文献2に記載されたようなベルト式無段変速装置では、変速動作を行うことなく変速比を一定に保持する際にも、推力スプリングの付勢力に抗してドライブプーリの可動シーブを停止させておく必要があり、変速アクチュエータの電動モータにより推力スプリングの付勢力に対応する回転力(保持トルク)を発生させ、その保持トルクに応じた電流を電動モータに供給し続ける必要がある。
また、上記のようなベルト式無段変速装置を備えた自動二輪車等の車両では、車両の走中に運転者がメインスイッチを切ってしまったような場合には、エンジンが停止するとともに、ロー以外の変速比の状態で変速制御が中断されてしまうため、円滑な再発進が妨げられる。
従って、特許文献2に記載されたようなベルト式無段変速装置では、変速動作を行わない時にも、変速動作時と大きく異ならない電力が変速アクチュエータの電動モータにより消費されるため、変速機の作動時にベルト式無段変速装置が消費する電力量が大きなものになってしまう。
また、特許文献2に記載されたようなベルト式無段変速装置では、伝達トルクが大きい場合、Vベルトを高張力状態で使用し、このVベルトの張力値に応じて推力スプリングの付勢力を大きくする必要があり、推力スプリングの付勢力の増加に従って、電動モータの定格を増大する必要がある。このため、ベルト式無段変速装置の伝達トルク(容量)が大きい場合、電動モータとして定格が大きいものを用いることが要求され、かつ変速動作時及び非変速時の何れの時にも、電動モータの消費電力が増大する。
この問題を解決するために、特許文献3では、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方に前記Vベルトを挟圧する第1の弾性体を設けるとともに、第2の弾性体を前記第1の弾性体を設けたプーリ以外の位置に当該第1の弾性体に抗する付勢力を与えるように配設したベルト式無段変速装置が提案されている。
特開2005−69253号公報 特開2001−65650号公報(段落番号「0023」及び「0021」、図4参照) 特開2011−179596号公報
しかしながら、特許文献3の第2の弾性体は、コイルばねで形成されており、軸受ホルダとエンジンケースの間、若しくはリンク機構とエンジンケースの間といった、回転しない部品の間に配置されている。このため、コイルの外径を大きくする必要があり、装置の大型化を招来する。また、外径の大きいコイルばねで所望の付勢力を得るためには、線径の大きなバネを用いる必要があり、コストの増加や、装置の更なる大型化といった問題があった。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、変速機の作動時に変速アクチュエータにより消費されるエネルギを低減でき、かつ変速機の容量を増大した場合でも、この変速機の容量増加に伴って、変速アクチュエータにより消費されるエネルギが増大することを効果的に抑制でき、且つ装置の小型化及びコストの低減が可能なベルト式無段変速装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、一の実施形態に係るベルト式無段変速装置は、プーリ軸に固定された固定シーブと、前記プーリ軸により軸線方向に沿って移動可能に支持された可動シーブとを具備し、前記固定シーブと前記可動シーブとの間にプーリ溝が形成されるプライマリプーリ及びセカンダリプーリと、前記プライマリプーリ及びセカンダリプーリのプーリ溝間に巻装された無端状のVベルトと、前記プライマリプーリの可動シーブを、リンク機構を介して軸線方向に沿って進退させて、当該プライマリプーリにおける前記Vベルトの接触半径を可変する変速アクチュエータとを備え、前記変速アクチュエータは、電動モータと該電動モータの回転力を直線運動に変換する直動機構を備えると共に、該直動機構の直線運動を前記プライマリプーリの可動シーブに伝達し、前記セカンダリプーリに前記Vベルトを挟圧する第1の弾性体を設け、前記プライマリプーリに前記第1の弾性体に抗する付勢力を与える第2の弾性体を配設し、当該第2の弾性体は、前記プライマリプーリと共に回転するようにした。
また、一の実施形態に係るベルト式無段変速装置は、前記第2の弾性体が、前記プライマリプーリの回転軸であるプライマリプーリ軸を支持する転がり軸受の内輪と、前記プライマリプーリの前記可動シーブとの間に配置されていることが好ましい。
また、一の実施形態に係るベルト式無段変速装置は、前記プライマリプーリの前記可動シーブは前記固定シーブ側に延長する円筒部を備え、前記プライマリプーリの回転軸であるプライマリプーリ軸の固定シーブ側端面には凸部が形成され、前記第2の弾性体は、前記円筒部の前記固定シーブ側端面と前記凸部との間に配置されていることことが好ましい。
また、一の実施形態に係るベルト式無段変速装置は、プーリ軸に固定された固定シーブと、前記プーリ軸により軸線方向に沿って移動可能に支持された可動シーブとを具備し、前記固定シーブと前記可動シーブとの間にプーリ溝が形成されるプライマリプーリ及びセカンダリプーリと、前記プライマリプーリ及びセカンダリプーリのプーリ溝間に巻装された無端状のVベルトと、前記プライマリプーリの可動シーブを、リンク機構を介して軸線方向に沿って進退させて、当該プライマリプーリにおける前記Vベルトの接触半径を可変する変速アクチュエータとを備え、前記変速アクチュエータは、電動モータと該電動モータの回転力を直線運動に変換する直動機構を備えると共に、該直動機構の直線運動を前記プライマリプーリの可動シーブに伝達し、前記プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方に前記Vベルトを挟圧する第1の弾性体を設けるとともに、第2の弾性体を前記変速アクチュエータに当該第1の弾性体に抗する付勢力を与えるように配設することが好ましい。
また、一の実施形態に係るベルト式無段変速装置は、前記直動機構の出力軸の先端に板状部材が配置され、前記第2の弾性体は、前記板状部材と前記変速アクチュエータのハウジングとの間に、前記出力軸と同軸に配置されることが好ましい。
さらに、一の実施形態に係るベルト式無段変速装置は、前記直動機構の出力軸の先端に板状部材が配置され、前記第2の弾性体が、前記板状部材と前記変速アクチュエータのハウジングとの間に、前記出力軸と平行に配置されることが好ましい。
以上説明したように、本発明に係るベルト式無段変速装置によれば、変速機の作動時に変速アクチュエータにより消費されるエネルギを低減でき、かつ変速機の容量を増大した場合でも、この変速機の容量増加に伴って、変速アクチュエータにより消費されるエネルギが増大することを効果的に抑制できる。さらに、本発明に係るベルト式無段変速装置によれば、装置を小型化できると共に、コストを低減することができる。
本発明に係る第1の実施形態のベルト式無段変速装置の構成を示すスケルトン図である。 第1の実施形態の第2の弾性体の具体的な配置を示す図である。 本発明に係る第2の実施形態のベルト式無段変速装置の構成を示すスケルトン図である。 第2の実施形態の第2の弾性体の具体的な配置を示す図である。 本発明に係る第3の実施形態のベルト式無段変速装置用アクチュエータの構成を示した図である。 本発明に係る第4の実施形態のベルト式無段変速装置用アクチュエータの構成を示した図である。
次に、本発明の実施形態に係るベルト式無段変速装置の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るベルト式無段変速装置10の構成を模式的に示すスケルトン図である。ベルト式無段変速装置10は、プライマリプーリ200と、セカンダリプーリ250と、Vベルト211と、変速アクチュエータ100からなる。
まず、ベルト式無段変速装置10における駆動側のプライマリプーリ200について説明する。図1において、エンジン13のクランク軸14から回転力が入力するプライマリプーリ軸201は、エンジンケース12に対して、玉軸受202により回転自在に支持されている。
プライマリプーリ200は、プライマリプーリ軸201に固定された固定シーブ203と、プライマリプーリ軸201の軸線方向に沿って移動自在に固定シーブ203に対向している可動シーブ207とを備えている。
固定シーブ203は、図1で右側の端面が円錐面203aとなっている。プライマリプーリ軸201に固定シーブ203が取り付けられ、螺合等により結合し、一体的に回転するようになっている。
図1における固定シーブ203の右側に、円筒状のスリーブ(不図示)が、プライマリプーリ軸201の外周に圧入される。このスリーブの外周には、可動シーブ207が嵌合されている。可動シーブ207は、中央筒部207aの左端がフランジ状に延在し、その左側の面が、固定シーブ203の円錐面203aと鏡像形状の円錐面207bとなっており、両者は半径方向外側にゆくに従って軸線方向に沿って離間している。中央筒部207aの内周とスリーブ外周は、スプライン嵌合やキー結合等により軸線方向に移動可能且つ一体回転するように嵌合している。
中央筒部207aの外周には、玉軸受208の内輪が圧入されている。玉軸受208の外輪は、軸受ホルダ209に嵌合している。また、固定シーブ203と可動シーブ207との間には、断面が台形状のVベルト211が配設されている。
このプライマリプーリ200は、固定シーブ203の円錐面203aと可動シーブ207の円錐面207bとの間がプーリ溝とされており、このプーリ溝に、プライマリプーリ200及び後述するセカンダリプーリ250により長円状に張設されたVベルト211の一端側(本実施形態では、上端側)が外周側から巻き掛けられている。またVベルト211の他端側(図1の下端側)は、従動側のセカンダリプーリ250に巻き掛けられている。
セカンダリプーリ250は、減速機32を介して駆動輪の車軸34に連結されたセカンダリプーリ軸251と、このセカンダリプーリ軸251の外周側にそれぞれ配置された固定シーブ253及び可動シーブ257と、可動シーブ257の軸線方向外側に取り付けられた遠心クラッチ機構252とを備えている。
固定シーブ253は、可動シーブ257に対して軸線方向に沿って基端側(図1右側)に配置されており、セカンダリプーリ軸251と一体となって回転する。固定シーブ253は、その軸線方向内側の端面がプライマリプーリ200の固定シーブ203の円錐面203aと同一形状を有する円錐面253aとされている。
可動シーブ257は、シーブ本体部255と、このシーブ本体部255の外側に同軸的に取り付けられた玉軸受256を備えている。玉軸受256は、その内輪がセカンダリプーリ軸251の一部に設けられたスプライン部(図示省略)にスプライン結合されている。シーブ本体部255は、セカンダリプーリ軸251の外周側に軸線方向へスライド可能となるように嵌挿されている。これにより、可動シーブ257は、セカンダリプーリ軸251に対して相対的に回動可能とされると共に、軸線方向に沿って移動可能とされている。
遠心クラッチ機構252は、セカンダリプーリ軸251の外周側に配置された内輪ディクと、この内輪ディスクの外周側に配置された外輪ディスク及び内輪ディスクと外輪ディスクとの間に配置された摩擦部材を備えている。内輪ディスクは、セカンダリプーリ軸251に対して相対的に回動可能とされると共に、シーブ本体部255に一体となって回転するように固定されている。また外輪ディスクは、内輪ディスクに対して相対的に回転可能とされると共に、セカンダリプーリ軸251に一体となって回転するように固定されている。
遠心クラッチ機構252は、発進用クラッチとして構成されており、内輪ディスクが回転開始すると、遠心力により摩擦部材が外周側へ移動し、内輪ディスクを外輪ディスクにトルク伝達可能となるように連結する。これにより、内輪ディスクの回転が摩擦部材及び外輪ディスクを介してセカンダリプーリ軸251に伝達され、内輪ディスクに対して僅かに遅れてセカンダリプーリ軸251が回転開始する。
セカンダリプーリ250では、固定シーブ253の円錐面253aと可動シーブ257の円錐面257aとの間がプーリ溝とされており、このプーリ溝に、Vベルト211の他端側(本実施形態では、下端側)が外周側から巻き掛けられている。
また、変速アクチュエータ100は、電動モータと、この電動モータの回転力を直線運動に変換する直動機構を備えており、その出力軸がプライマリプーリ200における軸受ホルダ209の端面に当接しており、可動シーブ207を軸方向に移動させる。なお、変速アクチュエータ100の位置は特に限定されず、エンジンケース12の内側に配置してもよく、エンジンケース12の外部に配置しても良い。
次に、本実施形態のベルト式無段変速装置10において、プライマリプーリ200及びセカンダリプーリ250にそれぞれ配置された第2の弾性体としてのカウンタスプリング18及び第1の弾性体としての推力スプリング20について説明する。なお、本実施形態では、カウンタスプリング18及び推力スプリング20がそれぞれ円筒状のコイルスプリングによって構成され、軸線方向に圧縮された状態で使用されている。
セカンダリプーリ250のシーブ本体部255には、軸線方向外側に略円筒状に形成された円筒部255aが一体的に形成されており、この円筒部255aの外周側に、玉軸受254を介して環状の座受リング264が配置されている。座受リング264は、玉軸受254により円筒部255aに対して相対的に回動可能とされており、シーブ本体部255が回転している時でも、回転停止が可能になっている。また、遠心クラッチ機構252における外輪ディスクは、その軸線方向内側の端面が座受面とされている。
そして、セカンダリプーリ250は、座受リング264と、遠心クラッチ機構252の外輪ディスクの座受面と間に推力スプリング20が圧縮状態とされて配置されており、推力スプリング20は、軸線方向一端側(図1の左端側)の端面(座面)を座受面に圧接させると共に、他端側の座面を座受リング264の端面に圧接させている。
ここで、座受リング264には、外輪ディスク側の一端面における内周側に軸線方向に沿って外輪ディスク側へ突出する円柱状の係合部が一体的に形成されており、この係合部は、推力スプリング20の内周側に嵌挿されている。また座受面にも、推力スプリング20の座面形状に対応する凸状又は凹状の係合部(図示省略)が形成されており、この係合部は推力スプリング20の一端部(座巻部)に係合している。これにより、推力スプリング20の径方向に沿った移動が拘束され、推力スプリング20がセカンダリプーリ軸251と実質的に同軸となる位置に保持される。
圧縮状態とされた推力スプリング20は、可動シーブ257を所定の大きさの推力により軸線方向に沿って固定シーブ253側へ付勢している。この推力は、基本的にVベルト211の張力に対応する大きさに設定されており、セカンダリプーリ250における一対の円錐面253a、257aをそれぞれVベルト211の両側の側端面に推力に対応(バランス)する力で圧接させる。
また、プライマリプーリ200側では、カウンタスプリング18が圧縮状態とされて配置されている。
カウンタスプリング18は、軸線方向一端側(図1の左側)の端面が中央筒部207aの端面に圧接され、他端側の玉軸受202と隣接して配置された環状のスプリング保持部19に圧接された状態で配置され、プライマリプーリ軸201と同軸に配置されてプライマリプーリ軸201の回転時には共に回転する。ここで、スプリング保持部19は、図2に示すように、プライマリプーリ軸201の外周から径方向外方に突出して一体形成された部材である。なお、スプリング保持部19は、プライマリプーリ軸201の外周に回転不能に固定した別部材であってもよい。
そして、圧縮状態とされたカウンタスプリング18は、可動シーブ207を所定の大きさのカウンタ力により軸線方向に沿って固定シーブ203側へ付勢している。カウンタ力は、推力スプリング20の推力に対応する大きさに設定されている。ここで、可動シーブ207は、常にVベルト211の張力を受け、その軸線方向に沿った分力により軸線方向外側へ付勢されている。このとき、カウンタ力は、軸線方向に沿って分力とは反対方向の力として可動シーブ207に作用する。このとき、カウンタスプリング18は、推力よりも若干小さいカウンタ力を可動シーブ207に作用させるように、そのばね定数の大きさが設定されている。
次に、上記のように構成された第1の実施形態のベルト式無段変速装置10の作用について説明する。
ベルト式無段変速装置10では、推力スプリング20が、可動シーブ257をVベルト211の張力に対応する推力で軸線方向に沿って固定シーブ253側へ付勢し、セカンダリプーリ250のプーリ溝におけるVベルト211が圧接する巻掛領域の外径を、変速アクチュエータ100による変速動作に伴うプライマリプーリ200のプーリ溝における巻掛領域の外径変化に追従するように可変すると共に、カウンタスプリング18が、可動シーブ207を推力スプリング20の推力に対応するカウンタ力で軸線方向に沿って固定シーブ203側へ付勢している。
これにより、例えば、カウンタスプリング18が発生するカウンタ力が“0”であると仮定した場合、推力スプリング20の推力は、可動シーブ257及びVベルト211を介し、軸線方向に沿った分力として可動シーブ207に伝達され、可動シーブ207を介して変速アクチュエータ100には推力に対応する力(反力)が伝達される。
従って、この場合には、変速アクチュエータ100は、変速動作を行う際には、推力に対応する反力を超える駆動力を可動シーブ207に伝達しなければ、可動シーブ207を目標となる変速比に対応する位置へ移動させることができず、また変速比を一定に保持する際には、推力に対応する反力と略等しい駆動力を可動シーブ207に伝達し続けなければ、可動シーブ207を、その時点の変速比に対応する位置に停止させておくことができない。
それに対し、カウンタスプリング18が発生するカウンタ力が“0”を越えている場合、推力スプリング20の推力は、可動シーブ257及びVベルト211を介して軸線方向に沿った分力F1として可動シーブ207に伝達されるが、可動シーブ207には、分力とは反対方向のカウンタ力がカウンタスプリング18により作用していることから、変速アクチュエータ100には、分力とカウンタ力との差と等しい力(反力RF)が可動シーブ207を介して伝達される。
従って、この場合には、変速アクチュエータ100は、変速動作を行う際には、推力に対応する分力とカウンタ力との差と等しい反力を超える駆動力を可動シーブ207に伝達すれば、可動シーブ207を目標とする変速比に対応する位置へ移動させることができ、また変速比を一定に保持する際には、推力に対応する分力とカウンタ力との差(反力)と等しい駆動力を可動シーブ207に伝達し続ければ、可動シーブ207を、その時点の変速比に対応する位置に停止させておくことができる。
この結果、本実施形態のベルト式無段変速装置10によれば、推力スプリング20の推力に応じてカウンタスプリング18のカウンタ力の大きさを適宜設定すれば、変速動作を行わない時に、変速アクチュエータ100が可動シーブ207を停止させておくために保持力を低減できると共に、変速アクチュエータ100が可動シーブ207を目標とする変速比に対応する位置へ移動させる際に、変速アクチュエータ100が発生する駆動力も低減でき、またベルト式無段変速装置10の容量を増大するために、推力スプリング20の推力を大きいものにした場合でも、この推力の増加に従って変速アクチュエータ100を構成する電動モータにより消費される電力が増大することを効果的に抑制できる。
さらに、カウンタスプリング18をプライマリプーリ軸201と共に回転する構成としたため、カウンタスプリング18のスプリング径を小さくすることができる。この結果、装置の小型化が可能となる。また、カウンタスプリング18のスプリング径を小さくすることができたので、従来と比較してカウンタスプリング18の線径を小さくできる。この結果、コスト低減が可能となる。
なお、上述の説明では、カウンタスプリング18をプライマリプーリ軸201と共に回転する構成としたが、推力スプリング20を同様の構成とすることも可能である。すなわち、推力スプリング20をセカンダリプーリ軸251と共に回転する構成としても良い。
(第2の実施形態)
次に、図3及び図4は、本発明に係る第2の実施形態のベルト式無段変速装置21を示すものである。なお、第1の実施形態と同等の構成については同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、プライマリプーリ200の可動シーブ207に、中央筒部207aから固定シーブ203側(図3の左側)に突出する複数の円弧断面分割体207cが形成されている。これら複数の円弧断面分割体207cは、円筒形状を周方向に等間隔分割して形成されて軸方向に延在する部位である。
また、固定シーブ203の内径側には、可動シーブ207の複数の円弧断面分割体207cに対向する位置に複数の円弧形状の分割体挿通孔203bが形成されており、それぞれの分割体挿通孔203bが円弧断面分割体207cに挿通されている。
また、プライマリプーリ軸201の端部(図4の左側端部)には、環状のスプリング保持部19が同軸に固定されている。なお、符号22は、スプリング保持部19をプライマリプーリ軸201に回転不能に固定するナット、或いは加締部材などの固定部材である。なお、スプリング保持部19は、プライマリプーリ軸201に一体に形成された部位であってもよい。
そして、カウンタスプリング18の軸線方向一端側(図4の左側)の端面がスプリング保持部19に圧接し、軸線方向他端側が、固定シーブ203の分割体挿通孔203bを通過した円弧断面分割体207cの端面に圧接し、圧縮した状態で配置されている。
本実施形態では、カウンタスプリング18を、固定シーブ203を通過した円弧断面分割体207cと、プライマリプーリ軸201に一体化したスプリング保持部19との間に配置し、カウンタスプリング18がプライマリプーリ軸201と一体回転するようになっているので、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
次に、図5は、本発明に係る第3の実施形態のベルト式無段変速装置23を示すものである。なお、本実施形態も、図1で示した構成と同一構成部分には同一符号を付してその説明は省略する。
本実施形態では、エンジンケース12に固定されるハウジング101が、中空のハウジング本体101Aと、その端面に対してボルトにより組み付けられたカバー部材101Bとで構成され、ハウジング本体101Aの内部には、電動モータと、減速機構を介して電動モータにより駆動されるボールねじ機構が配置されている。
ボールねじ機構は、内周面にねじ溝が螺旋状に形成されたナット(不図示)と、外周面にねじ溝が螺旋状に形成されたねじ軸111と、ナット及びねじ軸111の両ねじ溝間に転動可能に配置された複数の転動体(不図示)を備えている。また、電動モータの回転が減速機構を介してナットに伝達され、ナットの回転が転動体を介してねじ軸111に伝達される。その結果、ねじ軸111は直線運動する。
ねじ軸111の出力側(図5の右側)先端近傍には、板状部材401が取り付けられている。板状部材401は、ねじ軸111と共に移動可能にねじ軸111に固定されている。
板状部材401とハウジング本体101Aとの間には、ねじ軸111と同軸にカウンタスプリング24が配置されている。カウンタスプリング24の一端はハウジング本体101Aに、他端は板状部材401に固定されている。
上記のように構成されたベルト式無段変速装置23も、第1、第2の実施形態と同様に、推力スプリング20の推力の大きさに応じてカウンタスプリング24のカウンタ力の大きさを適宜設定すれば、変速動作を行わない時に、変速アクチュエータ100が可動シーブ207を停止させておくために電動モータが消費する電力を低減できると共に、変速アクチュエータ100が可動シーブ207を目標とする変速比に対応する位置へ移動させる際に、電動モータが消費する電力も低減でき、またベルト式無段変速装置23の容量を増大するために、推力スプリング20の推力を大きいものにした場合でも、この推力の増加に従って変速アクチュエータ100の電動モータにより消費される電力が増大することを効果的に抑制できる。
なお、本実施形態ではハウジング本体101Aと板状部材401との間にカウンタスプリング24を配置することとしたが、ねじ軸111の軸線とカウンタスプリング24の軸線とが一致するように配置されていればこれに限定されない。すなわち、カバー部材101B側にねじ軸111が突出して直線運動する場合は、板状部材401とカバー部材101Bとの間にカウンタスプリング24を配置することも可能である。また、上記説明では符号111をねじ軸としたが、ねじ軸と連結された出力部材であってもよい。
(第4の実施形態)
さらに、図6は、本発明に係る第4の実施形態のベルト式無段変速装置25を示すものである。
本実施形態では、カウンタスプリング24が、カウンタスプリング24の軸線とねじ軸111の軸線が平行になるように配置されている。このような配置とするため、板状部材401が、図6において下側に延長する延長部401aを設けている。この延長部401aとハウジング本体101Aとの間に、カウンタスプリング24が配置される。
本実施形態によると、上述した第3の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、以上説明した実施形態では、第1乃至第4の実施形態をそれぞれ別の形態として説明したが、各実施形態を組み合わせることも可能である。
10,21,23,25…ベルト式無段変速装置、12…エンジンケース、13…エンジン、14…クランク軸、18…カウンタスプリング(第2の弾性体)、19…スプリング保持部(凸部)、20…推力スプリング(第1の弾性体)、24…カウンタスプリング(第2の弾性体)、32…減速機、34…車軸、100…変速アクチュエータ、101…ハウジング、101A…ハウジング本体、101B…カバー部材、111…ねじ軸、200…プライマリプーリ、201…プライマリプーリ軸、202…玉軸受(転がり軸受)、203…固定シーブ、203a…円錐面、203b…分割体挿通孔、207…可動シーブ、207a…中央筒部、207b…円錐面、207c…円弧断面分割体(円筒部)、208…玉軸受、209…軸受ホルダ、211…Vベルト、250…セカンダリプーリ、251…セカンダリプーリ軸、252…遠心クラッチ機構、253…固定シーブ、253a…円錐面、254…玉軸受、255…シーブ本体部、255a…円筒部、256…玉軸受、257…可動シーブ、257a…円錐面、264…座受リング、401…板状部材、401a…延長部

Claims (6)

  1. プーリ軸に固定された固定シーブと、前記プーリ軸により軸線方向に沿って移動可能に支持された可動シーブとを具備し、前記固定シーブと前記可動シーブとの間にプーリ溝が形成されるプライマリプーリ及びセカンダリプーリと、
    前記プライマリプーリ及びセカンダリプーリのプーリ溝間に巻装された無端状のVベルトと、
    前記プライマリプーリの可動シーブを、リンク機構を介して軸線方向に沿って進退させて、当該プライマリプーリにおける前記Vベルトの接触半径を可変する変速アクチュエータとを備え、
    前記変速アクチュエータは、電動モータと該電動モータの回転力を直線運動に変換する直動機構を備えると共に、該直動機構の直線運動を前記プライマリプーリの可動シーブに伝達し、
    前記セカンダリプーリに前記Vベルトを挟圧する第1の弾性体を設け、
    前記プライマリプーリに前記第1の弾性体に抗する付勢力を与える第2の弾性体を配設し、
    当該第2の弾性体は、前記プライマリプーリと共に回転することを特徴とするベルト式無段変速装置。
  2. 前記第2の弾性体は、前記プライマリプーリの回転軸であるプライマリプーリ軸を支持する転がり軸受の内輪と、前記プライマリプーリの前記可動シーブとの間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速装置。
  3. 前記プライマリプーリの前記可動シーブは前記固定シーブ側に延長する円筒部を備え、
    前記プライマリプーリの回転軸であるプライマリプーリ軸の固定シーブ側端面には凸部が形成され、
    前記第2の弾性体は、前記円筒部の前記固定シーブ側端面と前記凸部との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速装置。
  4. プーリ軸に固定された固定シーブと、前記プーリ軸により軸線方向に沿って移動可能に支持された可動シーブとを具備し、前記固定シーブと前記可動シーブとの間にプーリ溝が形成されるプライマリプーリ及びセカンダリプーリと、
    前記プライマリプーリ及びセカンダリプーリのプーリ溝間に巻装された無端状のVベルトと、
    前記プライマリプーリの可動シーブを、リンク機構を介して軸線方向に沿って進退させて、当該プライマリプーリにおける前記Vベルトの接触半径を可変する変速アクチュエータとを備え、
    前記変速アクチュエータは、電動モータと該電動モータの回転力を直線運動に変換する直動機構を備えると共に、該直動機構の直線運動を前記プライマリプーリの可動シーブに伝達し、
    前記プライマリプーリ及びセカンダリプーリの少なくとも一方に前記Vベルトを挟圧する第1の弾性体を設けるとともに、第2の弾性体を前記変速アクチュエータに当該第1の弾性体に抗する付勢力を与えるように配設したことを特徴とするベルト式無段変速装置。
  5. 前記直動機構の出力軸の先端に板状部材が配置され、
    前記第2の弾性体は、前記板状部材と前記変速アクチュエータのハウジングとの間に、前記出力軸と同軸に配置されることを特徴とする請求項4に記載のベルト式無段変速装置。
  6. 前記直動機構の出力軸の先端に板状部材が配置され、
    前記第2の弾性体は、前記板状部材と前記変速アクチュエータのハウジングとの間に、前記出力軸と平行に配置されることを特徴とする請求項4に記載のベルト式無段変速装置。
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