JP2014043645A - 金属鉄の製造方法 - Google Patents

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健 杉山
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Abstract

【課題】酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む塊成物を、移動炉床式加熱炉で加熱して金属鉄を製造するにあたり、上記塊成物を加熱して得られる金属鉄とスラグを含む還元処理物から金属鉄を効率良く回収できる金属鉄の製造方法を提供する。
【解決手段】酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程と、得られた塊成物を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程と、前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、衝撃を加える破砕機を用いて破砕する工程と、セパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程と、を含む金属鉄の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化した塊成物を移動炉床式加熱炉で加熱し、金属鉄を製造する方法に関するものである。
鉄鉱石等の酸化鉄含有物質から金属鉄を製造する方法は、酸化鉄含有物質中の脈石成分を分離する方法によっていくつかの種類に分類される。
金属鉄を最も多量に生産できる方法は、高炉を用いた一貫製鉄法である。この方法は、脈石成分の少ない高品位の鉄鉱石を用いるか、または選鉱により鉄品位を向上させた鉄鉱石から成る酸化鉄含有物質を用い、これらを高炉内で加熱し、還元溶融し、溶融状態で脈石成分と銑鉄(炭素飽和鉄)に分離して金属鉄を製造するものである。
次に多くの金属鉄を生産できる方法は、天然ガスを利用したガスDR法である。この方法は、非常に高品位な鉄鉱石を焼き固めたペレットを、天然ガスを用いて還元して還元ペレットとし、これを電気炉へ装入し、溶解・製錬して脈石成分を完全に分離した鋼(低炭素鋼)を製造するものである。
近年開発された金属鉄の製造方法として、鉄鉱石等の酸化鉄含有物質と、炭材等の炭素質還元剤を混合した塊成物を、1300℃程度の高温で加熱して還元塊成物を製造するFASTMET法と、還元塊成物を更に加熱して溶融し、金属鉄ナゲット(粒状金属鉄)を製造するITmk3法がある。
FASTMET法では、得られた還元塊成物を電気炉で溶解製錬することによって鋼から脈石成分を完全に分離できる。この方法では、還元された塊成物中の全ての脈石成分が電気炉へ持ち込まれる点で、上述したガスDR法と類似しているが、炭素質還元剤中の脈石成分が還元塊成物内に存在している点で相違している。ガスDR法およびFASTMET法において、多量の脈石成分が電気炉へ持ち込まれると、電気炉における溶解熱が増大するため、原料としては、脈石成分が少ないものを用いることが要求されている。
一方、ITmk3法では、加熱炉内の炉床上で金属鉄とスラグに分離されるため、製鋼工程へスラグを殆んど持ち込まない点に特色があり、上述した高炉法に類似している。ところが、高炉法およびITmk3法では、高温加熱されるため、原料中の脈石成分が多いとエネルギーが増大する。そのため原料としては、脈石成分が少ないものを用いることが要求されている。
このように、FASTMET法でも、ITmk3法でも、原料中に含まれる脈石成分はできるだけ少ないことが求められている。例えば、脈石成分が9%(SiO2とAl23の合計量)の鉄鉱石と、灰分が10%の石炭を含む塊成物を加熱還元して得られた還元物は、スラグを15%(SiO2とAl23の合計量)含有するため、電気炉にも高炉にも鉄原料として使用することは困難となる。
酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を混合した塊成物を加熱して金属鉄を製造する技術としては、特許文献1〜3が知られている。
特許文献1には、酸化鉄原料と石炭とを含有する混合物を高温雰囲気下で加熱還元処理し、得られた還元鉄を粉砕処理し、次いで、所定の粒径を境に粒度選別することが記載されている。具体的には、粒度選別機にて平均粒径100μmを超える粒子と平均粒径100μm以下の粒子に分離・選別している。そして平均粒径100μm以下の粒子を、磁力により、鉄分を多く含む強磁着物粒子と鉄分の少ない弱磁着物粒子とに分離し、粒度選別された上記所定粒径を超える還元鉄粒子と上記強磁着物粒子とを還元鉄として用いている。一方、弱磁着物粒子には、鉄分は少なく、スラグ分を多く含むため、そのままセメントやアスファルトとして再利用されている。
特許文献2には、複数種のダストおよび炭材で構成される含炭ペレットを製造し、これを回転炉床方式の焼成炉で1250〜1350℃の温度で還元処理することにより、ペレット内部のダストは炭材で還元され、粒内物質移動によって凝集したメタリック鉄粒子が、ダストの脈石から生成したFeOを含む低融点のスラグ部分から、自然に分離する作用を利用してメタリック鉄粒子を抽出し高品位粒状還元鉄を製造する製鉄ダストからの高品位還元鉄の製造方法が記載されている。
特許文献3には、鉄鉱石および炭材で構成される含炭ペレットを製造し、これを回転炉床方式の焼成炉で1250〜1350℃の温度で還元した後に、さらに炉内温度を1400〜1500℃に上昇させて溶融し、金属鉄を凝集させることで高純度の粒状金属鉄を得る方法が記載されている。
特開2002−363624号公報 特開平10−147806号公報 特開2002−30319号公報
上記特許文献1に記載されている実施例では、加熱温度を1200〜1300℃として還元ペレットを製造することを目指しており、加熱炉の炉床上で、金属鉄とスラグに分離することは考慮されていない。また、粉砕にはロールプレスを使用しているが、その使用条件は開示されておらず、ロールプレス以外の粉砕法には言及されていない。さらに、実施例によると、粒径が100μm以上の純度の良い鉄であっても、鉄純度は76〜90%に留まっており、この程度の純度の金属鉄は、製鋼原料として使用することは困難である。このように鉄純度が76〜90%に留まる原因は、加熱温度と粉砕法が適切でないからと考えられる。
上記特許文献2には、回転炉床方式の焼成炉で得られた還元鉄からスクリーンを用いて篩分けし、直径5mm以上の還元鉄を製品として回収することが記載されている。この技術は、炉床上で溶鉄と溶融スラグを製造するものであり、ITmk3法に属している。しかしこの文献には、還元炉から排出された加熱還元物から、篩と磁選機を用いて金属鉄製品を回収することは記載されているが、破砕プロセスについては記載されていない。
上記特許文献3には、還元鉄を完全に溶融させることによって還元鉄とスラグに分離する方法は開示されている。しかし、この文献には、炉内で生成した粒状金属鉄と副生スラグを、磁選機と篩を用いて分離することしか記載されておらず、破砕プロセスについては記載されていない。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む塊成物を、移動炉床式加熱炉で加熱して金属鉄を製造するにあたり、上記塊成物を加熱して得られる金属鉄とスラグを含む還元処理物から金属鉄を効率良く回収できる金属鉄の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る金属鉄の製造方法とは、酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程と、得られた塊成物を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程と、前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、衝撃を加える破砕機を用いて破砕する工程と、セパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程と、を含む点に要旨を有している。
上記製造方法は、前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩aを用いて粗粒物と微粒物に分ける工程と、得られた粗粒物を、衝撃を加える破砕機を用いて破砕する工程と、セパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程と、を更に含んでもよい。
前記破砕機としては、例えば、ハンマーミル、ケージミル、ローターミル、ボールミル、ローラーミルまたはロッドミルを用いることができる。前記破砕機としては、一方向から衝撃を加える破砕機を用いることが好ましい。
前記粗粒物は、嵩密度が1.2〜3.5kg/Lであればよい。
前記粗粒物を破砕するに先立って、前記粗粒物を磁選機を用いて磁選して磁着物を回収し、回収された磁着物を破砕してもよい。
前記セパレータとしては、磁選機、風選機、または篩bを用いてもよい。前記セパレータとして篩bを用いる場合は、前記篩bを用いて篩分けを行った後、篩下は、磁選機を用いて磁選して金属鉄を回収することが好ましい。前記篩bとしては、目開きが1〜8mmの篩を用いることが好ましい。
本発明の製造方法では、前記磁選機を用いて磁選して得られた磁着物を、粉砕機を用いて粉砕する粉砕工程を更に含むことが好ましい。また、前記粉砕工程で得られた粉砕物を、再度、粉砕機を用いて粉砕することも好ましい。また、前記粉砕工程で得られた粉砕物を、磁選機を用いて磁選して磁着物を回収することも好ましい。
前記回収された磁着物は、塊成化してもよい。
前記粉砕機としては、例えば、ボールミル、ロッドミル、ケージミル、ローターミルまたはローラーミルを用いることができる。
上記課題は、酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程と、得られた塊成物を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程と、前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩aを用いて粗粒物と微粒物に分ける工程と、得られた微粒物をセパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程と、を含む金属鉄の製造方法によっても解決できる。
前記セパレータとしては、磁選機を用い、該磁選機で磁選して得られた磁着物を前記金属鉄として回収することが好ましい。
本発明の製造方法では、前記微粒物を粉砕機を用いて粉砕する工程を更に含み、得られた粉砕物に含まれる金属鉄を前記セパレータを用いて回収してもよい。
前記粉砕機を用いて粉砕する工程で得られた粉砕物は、再度、粉砕機を用いて粉砕してもよい。
前記粉砕機としては、例えば、ボールミル、ロッドミル、ケージミル、ローターミルまたはローラーミルを用いることができる。
前記微粒物を粉砕機を用いて粉砕するに先立って、前記微粒物を、磁選機を用い、該磁選機で磁選して得られた磁着物を回収してもよい。回収した前記磁着物は、塊成化してもよい。
前記篩aとしては、例えば、目開きが2〜8mmの篩を用いることが好ましい。
本発明の製造方法によれば、移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物に対して、衝撃を加えて破砕しているため、金属鉄とスラグが効率よく分離される。また、移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩を用いて粗粒物と微粒物に分け、粒度毎に処理されるため、金属鉄とスラグが良好に分離される。即ち、セパレータ(例えば、篩や磁選機など)を用いれば、金属鉄を効率良く回収できるが、粉砕とセパレータを組み合わせることにより、更に金属鉄を効率良く回収できる。
図1は、金属鉄の製造工程を示す模式図である。 図2は、破砕条件とスラグ率との関係を示すグラフである。 図3は、連続的に破砕または粉砕するための構成例を示す模式図である。 図4は、金属鉄の他の製造工程を示す模式図である。 図5は、金属鉄の他の製造工程を示す模式図である。 図6の(a)と(b)は、いずれも金属鉄の他の製造工程を示す模式図である。 図7は、金属鉄の他の製造工程を示す模式図である。 図8は、金属鉄の製造工程の全体像を示す模式図である。
本発明者らは、酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化した塊成物を移動炉床式加熱炉で加熱して金属鉄を製造するにあたり、金属鉄の回収効率を高めて金属鉄の生産性を向上させるために、鋭意検討を重ねてきた。その結果、移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物に対して、強い衝撃を加えて破砕すれば、金属鉄とスラグが良好に分離するため、金属鉄の回収効率が高くなること、また、移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩を用いて粗粒物と微粒物に分ければ、金属鉄とスラグが良好に分離するため、金属鉄の回収効率が高くなることが明らかとなり、本発明を完成した。
以下、本発明を完成するに至った経緯について説明した後、本発明の特徴部分について説明する。
本発明者らは、鉄鉱石のなかでも、脈石成分が多い低品位な鉄鉱石を準備し、この鉄鉱石と炭素質還元剤を含む塊成物を移動炉床式加熱炉で加熱した。そして加熱して得られた還元ペレットを、各種粉砕法により微粉砕し、磁選機を用いて磁選して磁着物を回収した。しかし、磁着物のスラグ率[(SiO2+Al23)/T.Fe×100 ・・・(1)]は17%程度となり、鉄品位の向上は困難であった。
脈石成分が多い低品位な鉄鉱石を用いると、移動炉床式加熱炉の炉床上で、1300〜1350℃程度の温度で加熱しても、加熱時間が11分間以下の短時間では、全ての塊成物を溶融させて金属鉄とスラグに分離することは困難であり、加熱後には、粒状金属鉄、溶融スラグ、中空の還元ペレット、球状の還元ペレットなどが混合している状態になることが明らかになった。
この原因は、1300℃以上の高温で加熱すると、ペレット間およびペレット内への伝熱よる熱供給に比べて、輻射熱による熱供給が格段に大きくなるが、受熱する輻射熱量が小さい部分の温度上昇が非常に遅れることにある。即ち、1個のペレットを見たときに、そのペレットの下部や、複数個のペレットが縦方向に重なっている場合には、他のペレットの下部にあるペレットは温度上昇が遅れる。この結果、加熱時間が11分間以下の短時間では、溶融する部分と還元鉄のまま存在する部分が、混在することとなる。特に、還元状態のバラツキはペレット中の脈石量が増加するほど著しくなり、金属鉄とスラグの固着が顕著になる。
一方、加熱時間を長くすると、伝熱量が増加するため、上述した還元状態のバラツキは少なくなるが、生産効率が低下する。従って還元が終了したら、できるだけ速やかに炉内から排出することが望まれる。
そこで本発明者らは、塊成物を移動炉床式加熱炉で加熱した後、炉から排出される還元処理物が、粒状金属鉄、溶融スラグ、中空の還元ペレット、球状の還元ペレットなどが混在したものであっても、破砕や篩分けと、セパレータを用いた分離を組み合わせることによって、金属鉄を効率良く回収できることを明らかにした。なお、脈石量の多い低品位な鉄鉱石(酸化鉄含有物質)を用いた場合を中心に説明したが、本発明は、脈石量の多い低品位な鉄鉱石を用いることに限定されるものではなく、脈石量の少ない高品位な鉄鉱石(酸化鉄含有物質)を用いた場合であっても適用できることを確認している。
以下、本発明について説明する。
本発明に係る金属鉄の製造方法は、
酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程(以下、塊成化工程ということがある)と、
得られた塊成物を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程(以下、加熱還元工程ということがある)と、
前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、衝撃を加える破砕機を用いて破砕する工程(以下、破砕工程ということがある)と、
セパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程(以下、金属鉄回収工程ということがある)と、
を含むところに特徴がある。
[塊成化工程]
塊成化工程では、酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化し、塊成物を製造する。
上記酸化鉄含有物質としては、具体的には、鉄鉱石、砂鉄、製鉄ダスト、非鉄精錬残渣、製鉄廃棄物などを用いることができる。
本発明では、上記酸化鉄含有物質として、脈石量の少ない高品位な酸化鉄含有物質を用いることができるほか、従来では通常用いることのなかった脈石量の多い低品位な酸化鉄含有物質を用いることができる。
酸化鉄含有物質の代表例として鉄鉱石を取上げて説明すると、鉄鉱石には、脈石が含まれている。脈石とは、鉱山で採掘された鉄鉱石(粗鉱)を構成している成分のうち、有用金属を含む鉱物以外の成分であり、通常、SiO2やAl23などの酸化物で構成されている。鉄鉱石に含まれる脈石量は、鉄鉱石が採掘される産地によって異なり、脈石量の少ない鉄鉱石は高品位鉄鉱石と呼ばれ、脈石量の多い鉄鉱石は低品位鉄鉱石と呼ばれる。
低品位鉄鉱石を原料として用いると、溶融スラグが増加するため、塊成物への伝熱が阻害され、金属鉄の生産性が低下する。従って従来では、鉄原料として殆ど用いられていなかった。しかし低品位鉄鉱石は、安価であるため、工業的には利用することが望まれている。特に、鉄鋼の生産量は世界的に増大している一方で、高品位鉄鉱石の採掘量は減少の傾向にあるため、高品位鉄鉱石の価格上昇が予測されるからである。
一方、本発明では、後述するように、塊成物を加熱還元した後、衝撃を加える破砕機を用いて破砕してからセパレータを用いて選別して金属鉄を回収しているため、原料として脈石量の多い低品位鉄鉱石を用いても、金属鉄を効率よく回収できる。
上記低品位な酸化鉄含有物質とは、本明細書では、全鉄量(T.Fe)の質量に対するSiO2とAl23との合計質量の割合[スラグ率=(SiO2+Al23)/T.Fe×100]が10%以上のものを意味している。SiO2とAl23は、酸化鉄含有物質(例えば、鉄鉱石)に含まれる種々の脈石のうち、含有率が相対的に高い物質であり、本明細書では、これらを脈石の代表物質としている。そして、全鉄量の質量に対するSiO2とAl23との合計質量の割合をスラグ率と定義し、スラグ率が5%以下のものを高品位な酸化鉄含有物質、スラグ率が5%超、10%未満のものを中品位な酸化鉄含有物質、スラグ率が10%以上のものを低品位な酸化鉄含有物質としている。なお、砂鉄など酸化チタンを多く含有する場合は、スラグ率の算出においてSiO2、Al23に酸化チタンも加える。本発明によると、上記スラグ率は、10%以上であってもよいが、10%未満であっても良い。
上記炭素質還元剤としては、例えば、石炭やコークスなどを用いることができる。
上記炭素質還元剤は、上記酸化鉄含有物質に含まれる酸化鉄を還元できる量の炭素を含有していればよい。具体的には、上記酸化鉄含有物質に含まれる酸化鉄を還元できる炭素量に対して、0〜5質量%の余剰または0〜5質量%の不足の範囲(即ち、±5質量%)で含有していればよい。
上記酸化鉄含有物質および炭素質還元剤を含む上記混合物には、更に融点調整剤を配合することが好ましい。
上記融点調整剤とは、金属鉄の融点に影響する物質は除くこととし、塊成物に含まれる酸化鉄以外の成分(特に、脈石や灰分)の融点に影響する物質を意味する。即ち、上記混合物に融点調整剤を配合することによって、塊成物に含まれる酸化鉄以外の成分(特に、脈石や灰分)の融点に影響を与え、例えばその融点を降下させることができる。それにより脈石や灰分は、溶融が促進され、溶融スラグを形成する。このとき酸化鉄の一部は溶融スラグに溶解し、溶融スラグ中で還元されて金属鉄となる。溶融スラグ中で生成した金属鉄は、固体のまま還元された金属鉄と接触することにより、固体の還元鉄として凝集する。
上記融点調整剤としては、少なくともCaO供給物質を含むものを用いることが好ましい。上記CaO供給物質としては、例えば、CaO(生石灰)、Ca(OH)2(消石灰)、CaCO3(石灰石)、およびCaMg(CO32(ドロマイト)よりなる群から選ばれる少なくとも一つを配合することが好ましい。
上記融点調整剤としては、上記CaO供給物質のみを用いても良いし、上記CaO供給物質に加えて、例えば、MgO供給物質、Al23供給物質、SiO2供給物質などを用いることができる。MgO、Al23、およびSiO2も、上記CaO同様、塊成物に含まれる鉄以外の成分(特に、脈石)の融点に影響する物質である。
上記MgO供給物質としては、例えば、MgO粉末、天然鉱石や海水などから抽出されるMg含有物質、MgCO3よりなる群から選ばれる少なくとも一つを配合することが好ましい。上記Al23供給物質としては、例えば、Al23粉末、ボーキサイト、ベーマイト、ギブサイト、ダイアスポアなどを配合することが好ましい。上記SiO2供給物質としては、例えば、SiO2粉末や珪砂などを用いることができる。
上記塊成物は、酸化鉄含有物質、炭素質還元剤、および融点調整剤以外の成分として、バインダーなどが更に配合されていてもよい。
上記バインダーとしては、例えば、多糖類など(例えば、コーンスターチや小麦粉等の澱粉、或いは糖蜜など)を用いることができる。
上記酸化鉄含有物質、炭素質還元剤、および融点調整剤は、混合する前に予め粉砕しておくことが好ましい。例えば、上記酸化鉄含有物質は平均粒径が10〜60μm、上記炭素質還元剤は平均粒径が10〜60μm、上記融点調整剤は平均粒径が5〜90μmとなるように粉砕することが推奨される。
上記酸化鉄含有物質等を粉砕する手段は特に限定されず、公知の手段を採用できる。例えば、振動ミル、ロールクラッシャ、ボールミルなどを用いればよい。
上記混合物を混合する混合機としては、例えば、回転容器形混合機や固定容器形混合機を用いることができる。
上記回転容器形混合機としては、例えば、回転円筒形、二重円錐形、V形などの混合機を用いることができる。
上記固定容器形混合機としては、例えば、混合槽内に回転羽(例えば、鋤など)を設けた混合機を用いることができる。
上記混合物を塊成化する塊成機としては、例えば、皿形造粒機(ディスク形造粒機)、円筒形造粒機(ドラム形造粒機)、双ロール型ブリケット成型機などを用いることができる。
上記塊成物の形状は特に限定されず、例えば、塊状、粒状、ブリケット状、ペレット状、棒状などであればよく、好ましくはブリケット状やペレット状であればよい。
[加熱還元工程]
加熱還元工程では、上記塊成化工程で得られた塊成物を、移動炉床式加熱炉に装入し、加熱して該塊成物中の酸化鉄を還元することによって、金属鉄およびスラグを含む還元処理物を製造する。
上記移動炉床式加熱炉とは、炉床がベルトコンベアのように炉内を移動する加熱炉であり、例えば、回転炉床炉やトンネル炉が挙げられる。
上記回転炉床炉とは、炉床の始点と終点が同じ位置になるように、炉床の外観形状が円形(ドーナツ状)に設計された炉であり、炉床上に供給された塊成物は、炉内を一周する間に加熱還元されて金属鉄(例えば、スポンジ状の鉄や、粒状金属鉄)を生成する。従って、回転炉床炉には、回転方向の最上流側に塊成物を炉内に供給する装入手段が設けられ、回転方向の最下流側(回転構造であるため、実際には装入手段の直上流側になる)に排出手段が設けられる。
上記トンネル炉とは、炉床が直線方向に炉内を移動する加熱炉である。
上記塊成物は、上記移動炉床式加熱炉内で、1300〜1500℃で加熱して加熱還元することが好ましい。加熱温度が1300℃を下回ると、金属鉄やスラグが溶融しにくく、高い生産性が得られない。一方、加熱温度が1500℃を超えると、排ガス温度が高くなって廃熱量が多くなるためエネルギーの無駄であるし、炉の損傷が発生する。
上記移動炉床式加熱炉の炉床上には、上記塊成物を炉内に装入するに先立って、床敷材を敷くことも好ましい態様である。床敷材を敷くことによって炉床を保護できる。
上記床敷材としては、上記で炭素質還元剤として例示したものの他、耐火性粒子を用いることができる。
上記床敷材の粒径は、塊成物やその溶融物が潜り込まないように、3mm以下であることが好ましい。粒径の下限については、バーナーの燃焼ガスによって吹き飛ばされないように0.5mm以上であることが好ましい。
[破砕工程]
破砕工程では、上記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、衝撃を加える破砕機を用いて破砕する。スラグは、酸化物が溶融して形成される脆性物質であるため、摩擦力には強いが、衝撃力には弱く、割れ易い特性を有している。一方、金属鉄は、ある程度の塑性変形力を有している。そこで本発明では、上記還元処理物に、強い衝撃を加えることによって、スラグを破砕し、金属鉄と分離させている。
上記衝撃を加える破砕機としては、例えば、ハンマーミル、ケージミル、ローターミル、ボールミル、ローラーミルまたはロッドミルなどを用いることができる。更に、衝撃力と耐久性の観点から、ハンマーミル、ケージミル、またはロッドミルを用いることが望ましい。
上記衝撃を加える破砕機としては、一方向から衝撃を加える破砕機を用いることが好ましく、一方向から衝撃を加える破砕機としては、上記に例示した破砕機のうち、ハンマーミル、ケージミル、ローターミルが該当する。また、ロッドミルも重いロッドを落下させることにより、大きな力を破砕物に瞬間的に加えることができるため好ましく用いることができる。
[金属鉄回収工程]
金属鉄回収工程では、上記破砕工程で得られた破砕物から、セパレータを用いて選別して金属鉄を回収する。
上記セパレータは、上記破砕工程で用いた破砕機に備えられていてもよいし、上記破砕機に備えられたものとは別に設けてもよい。また、上記破砕機として、セパレータを備えていないものを用い、セパレータを別に設けてもよい。
上記破砕機として、セパレータを備えたものを用いる場合は、セパレータで分離された粗粒側は、金属鉄(製品)として回収すればよい。一方、セパレータで選別された微粒側は、磁選機を用いて磁選分離し、磁着物を金属鉄(製品)として回収すればよい。磁選機で選別される非磁着物は、主にスラグである。このセパレータとしては、篩を備えていればよい。
セパレータを備えた破砕機としては、ハンマーミルが例示できる。ハンマーミルには、セパレータとして篩が設けられているものがあり、ハンマーミルで破砕された破砕物は、篩で篩分けされ、篩上(即ち、篩上に残留した粉末)と篩下(即ち、篩を通過した粉末)に分離される。ハンマーミルには、気送分離機が設けられていてもよく、ハンマーミルで破砕された微粉は、この気送分離機で別途回収してもよい。気送分離機で回収された微粉は、例えば、ケージミルを用いて粉砕され、得られた粉砕物を磁選機で選別して磁着物と非磁着物に分離してもよい。磁着物は、鉄源として用いることができ、非磁着物は、スラグが主体となっているため、例えば、路盤材の原料として利用できる。
上記破砕機に備えられているセパレータで分離された微粒側の粉末、または、セパレータを備えていない破砕機を用いて得られた破砕物からは、第二のセパレータを用いて選別して金属鉄を回収することが好ましい。
上記第二のセパレータとしては、篩b、磁選機のほか、風選機やジグ等、金属鉄とスラグの比重差を利用したセパレータを用いることができる。
上記第二のセパレータとして篩bを用いる場合には、篩bを用いて篩分けを行った後、篩下を、磁選機を用いて磁選して得られた磁着物を金属鉄として回収することが好ましい。回収された金属鉄は、スラグ率が比較的低くなっている。一方、磁選機で磁選された非磁着物は、主にスラグである。
上記篩bを用いて篩分けを行った後、篩上は、粒径が大きい金属鉄であるため、そのまま製品として使用してもよいし、磁選機を用いて磁選して得られた磁着物を金属鉄として回収してもよい。また、篩上は、必要に応じて、バインダー等を添加してブリケット等の形状に塊成化してもよい。一方、磁選機で磁選された非磁着物は、主にスラグである。
上記篩bとしては、例えば、目開きが1〜8mmの篩を用いることが好ましい。
上記第二のセパレータとしては、上記篩bのほか、磁選機を用いることができる。
磁選機としては、公知のものを用いることができ、磁着物と非磁着物に選別する。磁着物は、金属鉄(製品)として回収すればよく、ブリケット等の形状に塊成化し、鉄源としてもよい。但し、セパレータとして磁選機を用いる場合は、スラグが付着した金属鉄も回収してしまうため、更に粉砕してスラグ分を分離させることが望ましい。
なお、本発明は、酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化した塊成物を高温で加熱し、金属鉄(還元鉄)を製造している点で、既知のFASTMET法やITmk3法に類似しているが、移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物に対して、衝撃を加えて破砕してからセパレータを用いて選別して金属鉄を回収し、次工程である精錬工程に持ち込まれるスラグ量を低減している点で相違している。
本発明に係る金属鉄の製造方法は、
上記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩aを用いて粗粒物と微粒物に分ける工程(以下、篩分け工程ということがある)と、
得られた粗粒物を、衝撃を加える破砕機を用いて破砕する工程(以下、粗粒物破砕工程ということがある)と、
セパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程(金属鉄回収工程)と、
を含んでいてもよい。
[篩分け工程]
篩分け工程では、上記還元処理物を、篩aを用いて粗粒物と微粒物に分離する。即ち、移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物には、例えば、床敷材も含まれるため、後述する粉砕工程に供する前に、床敷材を分離回収しておくことが好ましい。そこで本発明では、上記還元処理物を、篩aを用いて篩分けし、篩上を粗粒物、篩下を微粒物としている。
上記篩aの目開きは、床敷材の粒径の上限よりもやや大きくすることが好ましく、例えば、2〜8mmのものを用いればよい。
上記粗粒物は、主に、製品となる金属鉄であるが、その嵩密度は、使用する酸化鉄含有物質や炭素質還元剤中の脈石含有率や、加熱炉内での還元処理物の溶融状況によって異なる。上記粗粒物の嵩密度は、1.2〜3.5kg/L程度であればよい。
一方、上記微粒物は、主に、床敷材である。
[粗粒物破砕工程]
粗粒物破砕工程では、上記篩分け工程で得られた粗粒物に対して、衝撃を加えることによって、粗粒物を構成している金属鉄とスラグを分離する。この粗粒物破砕工程は、破砕対象物が、粗粒物になった点以外は、上記破砕工程と同じである。
上記粗粒物は、粗粒物破砕工程で破砕するに先立って、上記粗粒物を磁選機を用いて磁選し、得られた磁着物を回収してもよい。回収された磁着物は、上述した粗粒物破砕工程で破砕し、金属鉄とスラグに分離すればよい。
上記回収された磁着物は、上述した粉砕機を用いて粉砕してもよい(粉砕工程)。
上記粉砕工程で得られた粉砕物は、再度、粉砕機を用いて粉砕してもよい。
上記粉砕工程で得られた粉砕物は、磁選機を用いて磁選し、得られた磁着物を回収してもよい。この回収された磁着物は、例えば、ブリケット形状に塊成化し、鉄源として用いればよい。
上記粉砕機としては、例えば、ボールミル、ロッドミル、ケージミル、ローターミルまたはローラーミルを用いることができる。なお、粉砕対象が小粒の場合は、衝撃力が加わりにくく、金属鉄とスラグの分離が困難なため、ケージミルやローターミルを用いることが望ましい。ケージミルやローターミルは、小粒であっても強い衝撃を加えることができるからである。
粗粒物破砕工程で金属鉄とスラグに分離した後は、セパレータを用いて選別して金属鉄を回収すればよい(金属鉄回収工程)。金属鉄回収工程については、上記した手順がそのまま採用できる。
本発明に係る金属鉄の製造方法は、
酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程(塊成化工程)と、
得られた塊成物を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程(加熱還元工程)と、
前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩aを用いて粗粒物と微粒物に分ける工程(篩分け工程)と、
得られた微粒物をセパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程(金属鉄回収工程)と、
を含むところにも特徴を有している。
塊成化工程、加熱還元工程、および篩分け工程については、上記と同じ内容であるため、説明は省略する。以下、金属鉄回収工程について詳細に説明する。
[金属鉄回収工程]
金属鉄回収工程では、上記篩分け工程で得られた微粒物から、セパレータを用いて選別して金属鉄を回収する。
上記セパレータとしては、磁選機を好適に用いることができ、上記第二のセパレータで説明したのと同様、該磁選機で磁選して得られた磁着物を回収すればよい。磁選機については、上記第二のセパレータについて説明したものと同じものを用いることができる。なお、磁選機で磁選分離して回収された非磁着物は、主に床敷材である。
本発明では、上記篩分け工程で得られた上記微粒物を粉砕機を用いて粉砕する工程(以下、微粒物粉砕工程ということがある)を更に含み、得られた粉砕物に含まれる金属鉄を前記セパレータを用いて回収してもよい。以下、微粒物粉砕工程について詳細に説明する。
[微粒物粉砕工程]
微粒物粉砕工程では、篩分け工程で得られた微粒物を、粉砕機を用いて粉砕する。即ち、上記微粒物は、金属鉄とスラグが結合したものであり、上記微粒物のスラグ率を測定したところ、約30%と高いことが分かった。なお、スラグ率は、微粒物に含まれるSiO2量(質量%)、Al23量(質量%)、T.Fe量(質量%)に基づいて、下記式(1)により算出した。
(SiO2+Al23)/T.Fe×100 ・・・(1)
上記粉砕機としては、具体的には、ボールミル、ロッドミル、ケージミル、ローターミルまたはローラーミルを用いることができる。
上記微粒物は、微粒物粉砕工程で粉砕するに先立って、上記微粒物を、磁選機を用い、該磁選機で磁選して得られた磁着物を回収してもよく、回収された磁着物を上記微粒物粉砕工程へ付せば良い。一方、磁選機で磁選分離して回収された非磁着物は、主に床敷材である。
また、上記微粒物粉砕工程で得られた粉砕物は、再度、粉砕機を用いて粉砕してもよい。粉砕機を用いた粉砕を繰り返すことによって、金属鉄とスラグの分離性を高めることができる。
上記磁選機で磁選して得られた磁着物は、粒径が小さく、取扱いが困難な場合には、例えば、ブリケットの形状に塊成化し、鉄源として用いればよい。なお、上記磁選機の代わりに、風選機やジグ等、金属鉄とスラグの比重差を利用したセパレータを用いることができる。
次に、本発明に係る金属鉄の製造方法の変形例について説明する。
本発明では、
酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程と、
得られた塊成物と還元補助材(例えば、床敷材)を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程と、
前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩aを用いて粗粒物と微粒物に分ける工程と、
得られた微粒物をセパレータを用いて選別して非金属鉄(例えば、床敷材)を回収する工程と、
を含んで操業してもよい。
本発明では、
酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程と、
得られた塊成物を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程と、
前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩aを用いて粗粒物1と微粒物1に分ける工程と、
前記粗粒物1を破砕する破砕工程と、
前記破砕工程で得られた破砕物を粗粒物2と微粒物2に篩分けする工程と、
前記微粒物1と前記微粒物2とを粉砕する工程と、
を含んで操業してもよい。
前記篩aを用いて分けられた微粒物1は、磁選機を用いて磁選し、得られた磁着物を前記微粒物2と混合してから粉砕してもよい。
前記破砕工程で得られた破砕物を篩分けして得られた前記微粒物2は、磁選機を用いて磁選し、得られた磁着物を前記微粒物1と混合してから粉砕してもよい。
本発明では、
酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程と、
得られた塊成物を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程と、
前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩aを用いて粗粒物1と微粒物1に分ける工程と、
前記粗粒物1を破砕する破砕工程と、
前記破砕工程で得られた破砕物を粗粒物2と微粒物2に篩分けする工程と、
前記微粒物1と前記微粒物2とを粉砕する工程と、
前記粉砕された粉砕物と前記粗粒物2とを混合し、これを塊成化する工程と、
を含んで操業してもよい。
前記篩aを用いて分けられた微粒物1は、磁選機を用いて磁選し、得られた磁着物を前記微粒物2と混合してから粉砕してもよい。
前記破砕工程で得られた破砕物を篩分けして得られた前記微粒物2は、磁選機を用いて磁選し、得られた磁着物を前記微粒物1と混合してから粉砕してもよい。
前記粉砕された粉砕物は、磁選機を用いて磁選し、得られた磁着物を塊成化してもよい。
また、各工程で回収された回収物は、塊成化してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
[実施例1]
実施例1では、図1に示した工程図に基づいて、乾燥ペレットを製造し、得られた乾燥ペレットを回転炉床炉で加熱し、粉砕、磁選等を行って金属鉄を製造した。
まず、成分組成の異なる鉄鉱石A、Bを準備し、石炭、石灰石、およびバインダーを混合した混合物を塊成化し、塊成物(ペレット)を製造した。鉄鉱石A、Bの成分組成を下記表1に示す。石炭の成分組成を下記表2に示す。バインダーとしては、澱粉系のバインダーを用いた。
ペレットAは、鉄鉱石A:76.3質量%、石炭:16.9質量%、石灰石:4.1質量%、アルミナ:1.1質量%、バインダー:1.5質量%の割合で配合した。
ペレットBは、鉄鉱石B:71.8質量%、石炭:15.8質量%、石灰石:10.9質量%、バインダー:1.5質量%の割合で配合した。
ペレットの製造には、パン型ペレタイザー1を用い、平均直径が19mmのペレットを製造し、得られたペレットを180℃で1時間乾燥した。乾燥後のペレットの成分組成を下記表3に示す。
次に、乾燥ペレットを回転炉床炉2に投入し、加熱した。なお、回転炉床炉内の炉床上には、乾燥ペレットを投入する直前に、炉床を保護するために、床敷材として、直径が3mm以下の石炭粉末を、厚さが約5mmとなるように投入した。回転炉床炉2の側壁には、複数のバーナーが設置されており、該バーナーで天然ガスを燃焼することによって炉床上に投入した乾燥ペレットを加熱した。炉内の温度は、乾燥ペレットの上方約60cmの位置に測定端を設置し、この温度位置における温度を測定して制御をした。
次に、乾燥ペレットの投入量および加熱温度が安定している状態において、加熱後の供試材を約3〜5kg採取し、これを縮分して1〜2kgとして篩い分けを行い、粉砕、磁選を行なって、金属鉄を製造した。以下、詳細に説明する。
まず、回転炉床炉2から排出される還元物には、炉床上に敷いた床敷材が含まれているため、篩3を用いて篩分けを行った。篩3は、上記篩aに相当しており、篩3としては、目開きが3.35mmの篩を用いた。
篩3において、篩上として回収された回収物は、一方向から衝撃を加える破砕機として、ハンマーミル4を用いて破砕した。ハンマーミル4のハンマー回転数は、3600rpmとした。ハンマーミル4には、セパレータとして篩(表4では、スクリーンと表記)が取り付けられており、特定の粉砕時間が経過した後には、篩上、篩下、および気送分離された微粉の3種類に分離された。ハンマーミル4に設けられた篩の目開きは、7.9mmであった。
ハンマーミル4で破砕され、篩(スクリーン)で分離された篩上#1は、金属鉄であり、製品として回収した。
ハンマーミル4で破砕され、篩(スクリーン)で分離された篩下を、篩5を用いて篩分けを行い、篩上と篩下に分離した。篩5の目開きは3.35mmである。
篩5で分離された篩上は、磁選機6で磁着物#2と非磁着物#3に磁選分離した。その結果、磁着物#2は、スラグを殆ど含まない金属鉄であり、製品として回収した。一方、非磁着物#3は、スラグであった。
篩5で分離された篩下は、磁選機7で磁着物#4と非磁着物#5に磁選分離した。その結果、磁着物#4は、スラグを含む金属鉄であった。一方、非磁着物#5は、スラグであった。
ハンマーミル4で破砕され、気送分離された微粉(サイクロン前の微粉)は、パックミル8で粉砕した後、磁選機9で磁着物#6と非磁着物#7に磁選分離した。その結果、磁着物#6は、スラグを含む金属鉄であった。一方、非磁着物#7は、スラグであった。なお、気送分離されず篩5で分離された篩下の粒度は、0.1mm以上の粉末の質量が95%以上の比較的粗粒なものであった。
篩3において、篩下として回収された回収物は、磁選機10を用いて磁着物と非磁着物に磁選分離した。
磁選機10で磁選分離して得られた磁着物は、パックミル11を用いて粉砕した後、磁選機12を用いて磁着物#9と非磁着物#10に磁選分離した。
磁選機10で磁選分離して得られた非磁着物#8は、床敷材とスラグの混合物であった。
ペレットBを用いたときにおける#1〜#10の成分組成、および全体に対する質量割合を下記表5に示す。下記表5において、M.Feは金属鉄量を示している。
また、表5には、#9と#10が混合している状態の成分組成と、全体に対する質量割合も併せて示した。
表5から明らかなように、ハンマーミル4で分離された篩上#1は、T.Feが97.22%であり、磁着物#2は、T.Feが96.79%であった。篩上#1と磁着物#2は、製品(金属鉄)として回収され、平均金属化率は99.6%であった。これらの金属鉄は、破砕力の強いパックミルで粉砕を試みたが容易には破砕されなかった。この結果から、3.35mm以上の粒子は高品位な金属鉄となっているため、ハンマーミル4において全量を微細に粉砕する必要はないことが判った。即ち、回転炉床炉から排出される還元処理物を破砕する際には、衝撃を加える破砕機であるハンマーミル4で所定時間破砕し、ある程度の大きさの粗粒が排出される構造のハンマーミルが好適であることが分かった。また、ハンマーミル4に設けられた篩で篩分けされた篩下を更に篩分けする篩5としては、篩下の最大粒子径が約3mmの破砕物が得られる篩を選定することが好ましいことが分かった。
一方、篩5で分離された篩下のうち、磁着物#4は、T.Feが90.55%であった。また、ハンマーミル4で気送分離された微粉を、パックミル8で粉砕した後、磁選機9で磁選分離して得られた磁着物#6のT.Feは84.49%という高い値を示した。
次に、篩上#1、磁着物#2、および磁着物#4について、これらを100%としたときの各質量割合と、各試料におけるスラグ率を表6に示す。
また、磁着物#6および磁着物#9について、これらを100%としたときの各質量割合と、各試料におけるスラグ率を表6に示す。
表6の#1、#2、#4の分析結果は、破砕後、篩や風選等、粒子サイズの違いを利用した分離方法だけで、スラグ率の少ない製品を回収できることを示している。一方、#6、#9の分析結果は、金属鉄とスラグ分の分離が困難な破砕後の微粒部や篩下aの篩下物であっても、さらに粉砕を行うことにより、スラグが有効に除去できることを示している。
Figure 2014043645
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[実施例2]
実施例2では、回転炉床炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を破砕するときに用いる破砕機の選定について検討した。
表3に示した乾燥ペレットBを回転炉床炉で1430℃で11分間加熱するか、1460℃で12分間加熱した。1430℃で11分間加熱して得られたペレットは、還元鉄粒子状になっていたのに対し、1460℃で12分間加熱して得られたペレットは、金属鉄粒子状になっていた。得られた還元鉄粒子状の試料または金属鉄粒子状の試料を、磁選し、磁着物中のスラグ率を上記式(1)に基づいて測定した。還元鉄粒子状の試料のスラグ率は19.0%、金属鉄粒子状の試料のスラグ率は11.9%であった。1430℃で加熱して得られた還元鉄粒子状の試料についての結果を図2に無地の棒グラフで示し、1460℃で加熱して得られた金属鉄粒子状の試料についての結果を図2に斜線付きの棒グラフで示す。
回転炉床炉から排出された試料のうち、直径が3.35mm以上のものを1kg回収し、これを直径が30cmで、長さが30cmのボールミルに送入し、10rpmで、20分間回転させて破砕した。ボールミルに装入したボールは20kgとした。破砕物を磁選機で磁選し、磁着物のスラグ率を上記式(1)に基づいて測定した。1430℃で加熱して得られた還元鉄粒子状の試料についての結果と、1460℃で加熱して得られた金属鉄粒子状の試料についての結果を図2に示す。その結果、金属鉄粒子状の試料は、スラグ率が3.2%まで低下したのに対し、還元鉄粒子状の試料は、スラグ率はほとんど低下しなかった(スラグ率は15.9%)。この原因は、スラグの分離が進まない段階で金属鉄が変形したため、試料の内部に存在しているスラグが分離し難くなったためと考えられる。
次に、1430℃で加熱して得られた還元鉄粒子状の試料または1460℃で加熱して得られた金属鉄粒子状の試料を、ハンマーミルを用いて破砕した。上記還元鉄粒子状の試料についての結果と、上記金属鉄粒子状の試料についての結果を図2に示す。その結果、金属鉄粒子状の試料は、スラグ率が2.4%まで低下し、還元鉄粒子状の試料についてもスラグ率が5.9%まで低下した。
以上の結果から、回転炉床炉から排出された試料のうち、直径が3.35mm以上のものから金属鉄を分離するには、ハンマーミルを用いて破砕することが好適であることが明らかになった。
[実施例3]
図3は、ハンマーミルの代わりに用いることのできる構成例を示す模式図である。通常のハンマーミルは、ミルの内部にセパレータとしてスクリーン(篩)が設けられており、篩の目開き以下になるまで破砕される。一方、移動炉床式加熱炉で得られる還元処理物には、粒径が大きく、硬い金属鉄が含まれるが、本発明における破砕機の目的は金属鉄に付着しているスラグの除去にあり、金属鉄を破砕して小粒子化することではない。そこで、本発明では、ハンマーミルのミルの内部に篩を設けず、ミルの外に篩を設ければ、製品となる金属鉄を連続的に、小粒子化することなく金属鉄を回収できる。
図3は、このような構成例を示しており、還元処理物は、破砕機21へ送入され、衝撃を加えられて破砕される。このとき破砕機21の内部にはスクリーンを設けておらず、破砕機21で破砕された破砕物は、篩22へ供給され、篩分けされる。篩22としては、目開きが、例えば、2mmの篩を用いればよい。
篩22で篩分けされた篩下は、金属鉄とスラグが混在したものとなる。
篩22で篩分けされた篩上は、篩23へ供給し、2段階目の篩分けを行う。篩23としては、目開きが、例えば、8mmの篩を用いればよい。粒径が大きく、例えば、粒径が8mm以上となる粗大なものについては、破砕機で充分な衝撃が加えられていない可能性があるため、篩23で篩分けされた篩上は、破砕機21へ供給し、破砕処理を行えばよい。一方、篩23で篩分けされた篩下は、粒径が2〜8mm程度の金属鉄となる。
[実施例4]
図4は、本発明に係る金属鉄の製造方法の他の構成例を示した模式図である。図4において、図1と同じ箇所には同一の符号を付すことによって重複説明を避ける。
図4では、酸化鉄含有物質、炭素質還元剤、および添加剤を含む混合物を、パン型ペレタイザー1を用いて塊成化し、塊成物を製造した。得られた塊成物は、回転炉床炉2に送入して加熱した。回転炉床炉2で加熱されて得られた還元処理物は、篩3を用いて篩分けを行った。なお、本実施例では、パン型ペレタイザー1を用いた場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、パン型ではないペレタイザーや、ブリケットマシーン、エクストルーダーなどでもよい。
篩3において、篩上として回収された回収物は、衝撃を加える破砕機であるロッドミル4aへ供給し、破砕した。
ロッドミル4aで破砕され、ロッドミルの外部に設けられた篩で篩分けされた篩上は、金属鉄として回収される(#1)。
ロッドミル4aで破砕され、ロッドミルの外部に設けられた篩で篩分けされた篩下は、磁選機7へ供給し、磁着物と非磁着物に分離した。磁選機7で選別された非磁着物#5は、スラグであった。
篩3において、篩下として回収された回収物は、磁選機10へ供給し、磁着物と非磁着物に分離した。
磁選機7で選別された磁着物と磁選機10で選別された磁着物は、ボールミル11aへ供給して粉砕し、粉砕物は、磁選機12へ供給し、磁着物と非磁着物に分離した。磁選機12で選別された磁着物は、金属鉄として回収した(#9)。一方、磁選機12で選別された非磁着物(#10)はスラグ率の高い金属鉄であった。
磁選機10で選別された非磁着物(#8)は、殆どが床敷材であった。
[実施例5]
実施例5では、図5に示した金属鉄の製造工程に沿って金属鉄を製造し、破砕機34における破砕条件および粉砕機38に好適に用いられる粉砕機の種類について検討した。
まず、図5に基づいて、金属鉄の製造工程を説明する。酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化して塊成物を製造した。得られた塊成物は、移動炉床式加熱炉31に装入し、加熱還元した。移動炉床式加熱炉31から排出された金属鉄とスラグを含む還元処理物は、篩a32を用いて粗粒物と微粒物に分けた。篩a32で得られた粗粒物(篩上)は、衝撃を加える破砕機34を用いて破砕した。破砕して得られた破砕物は、セパレータ35を用いて2種類に分離した。
セパレータ35としては、篩を用いた。篩で篩分けして得られた篩上は、系外へ製品として回収した。一方、篩で篩分けして得られた篩下は、磁選機37へ装入した。磁選機37で磁選して得られた磁着物は、粉砕機38へ装入した。なお、上記セパレータ35と上記磁選機37は省略しても構わない。
粉砕機38で得られた粉砕物は、磁選機39へ装入し、磁選した。磁選して得られた磁着物は、経路48から金属鉄として回収した。なお、得られた磁着物が、スラグとの分離が更に必要な場合は、経路48から金属鉄として回収せず、粉砕機40へ装入した。
粉砕機40で得られた粉砕物は、磁選機41へ装入し、磁選した。磁選して得られた磁着物は、経路49から金属鉄として回収した。なお、得られた磁着物が、スラグとの分離が更に必要な場合は、経路49から金属鉄として回収せず、再度、粉砕機へ装入して粉砕と磁選を繰り返してもよい。
磁選機41で磁選して得られた磁着物は、塊成化機36(例えば、ブリケットマシン)へ装入し、塊成化し、製品51として回収した。なお、上記塊成化機36は省略しても構わない。また、図5では、磁選機37、39、41で選別された非磁着物を系外へ排出する経路は図示していない。
次に、本実施例では、破砕機34における破砕条件を検討した。
塊成物としては、上記表3に示したペレットBを用いた。この塊成物を、移動炉床式加熱炉31に装入し、加熱還元した。炉内における加熱還元は、1400〜1450℃で行った。
篩a32としては、目開きが3.35mmのものを用いた。
破砕機34としては、ロッドミルを用いた。ロッドミルとしては、内径が0.5m、長さが0.9mのものを用い、粉砕媒体のロッドは460kg分装入した。
ロッドミルに装入した粗粒物は50kg、破砕条件は、回転数を40rpmとし、破砕時間は、3分間、5分間、または10分間とした。その結果、3分間破砕して得られた破砕物のスラグ率は、10.2%であり、5分間破砕して得られた破砕物のスラグ率は、9.8%であり、10分間破砕して得られた破砕物のスラグ率は、9.6%であった。なお、ロッドミルに装入した粗粒物のスラグ率は、28.0%であった。
スラグ率とは、粗粒物または破砕物に含まれるT.Feの質量に対して、SiO2およびAl23の合計質量の割合[(SiO2+Al23)/T.Fe×100 ・・・(1)]を示している。
以上の結果から、破砕機34における破砕時間は、3分間で充分であることが分かった。
次に、本実施例では、粉砕機38に好適に用いられる粉砕機の種類についても検討した。なお、上記セパレータ35と上記磁選機37は省略した。
粉砕機38としては、ロッドミルまたはケージミルを用いた。
ロッドミルを用いた場合は、粉砕は1回(粉砕時間は15分間)とした。その結果、粉砕機38としてロッドミルを用いた場合は、スラグ率は13.8%であった。
ケージミルを用いた場合は、粉砕を3回行った。即ち、1パス目の粉砕を行った後、サンプルの一部を採取し、これを磁選し、得られた磁着物のスラグ率を測定した。残りのサンプルは、2パス目の粉砕を行った。2パス目の粉砕を行った後、サンプルの一部を採取し、これを磁選し、得られた磁着物のスラグ率を測定した。残りのサンプルは、3パス目の粉砕を行った後、磁選し、磁着物のスラグ率を測定した。ケージミルとしては、列数が4、最外列の直径が0.75mのものを用い、最大40m/秒の速度でケージのピンを粉砕物に衝突させて粉砕した。その結果、粉砕機38としてケージミルを用いた場合は、1パス目は9.8%、2パス目は7.9%、3パス目は6.5%であった。ケージミルを用いた場合は、粉砕を繰り返すことによって、スラグ率を一段と低減できることが分かった。
以上の結果から、粉砕機38として、ロッドミルを用いるよりも、ケージミルを用いた方が、粉砕物に含まれるスラグ率は、相対的に低くなることが分かった。
[実施例6]
実施例6では、図6に示した金属鉄の製造工程に沿って金属鉄を製造し、粉砕物に含まれるT.Fe量と、Feの歩留まりについて検討した。
まず、図6(a)に示した金属鉄の製造工程について説明する。
酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化して塊成物を製造した。得られた塊成物は、移動炉床式加熱炉31に装入し、加熱還元した。
移動炉床式加熱炉31から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物は、篩a32を用いて粗粒物と微粒物に分けた。上記篩a32で得られた微粒物(篩下)は、磁選機42へ装入し、磁選した。磁選して得られた非磁着物は、経路43から系外へ排出し、移動炉床式加熱炉の床敷材として使用した。磁選して得られた磁着物は、T.Feが66.05%であり、これを粉砕機44へ装入し、粉砕した。
粉砕機44で粉砕して得られた粉砕物は、セパレータ45で2種類に分離した。図6(a)では、セパレータ45として、磁選機45を用いた。
本実施例では、図6(a)に示した粉砕機44として、ボールミルを用い、磁選機42で選別された磁着物を粉砕した。ボールミルとしては、内径が0.5m、長さが0.5mのものを用いた。粉砕試料を約40kg装入し、粉砕媒体のボールを180kg装入し、回転数を40rpm、粉砕時間は9分間として粉砕した。なお、粉砕時間を9分間を超えて延長しても磁選した磁着物のT.Fe率を高めることは困難であったため、粉砕時間は9分間とした。
粉砕機44で粉砕して得られた粉砕物に含まれるT.Fe量と、Feの歩留まり率を測定した。その結果、T.Feは84.5%、Feの歩留まり率は、96.3%であった。
次に、図6(b)に示した金属鉄の製造工程について説明する。図6(b)に示した金属鉄の製造工程は、上記図6(a)に示した金属鉄の製造工程の変形例である。
図6(b)に示した金属鉄の製造工程は、図6(a)に示した金属鉄の製造工程に対して、磁選機45で得られた磁着物を粉砕機46で粉砕する工程と、粉砕機46で粉砕して得られた粉砕物を磁選機52で磁選する工程が追加されている以外は、図6(a)と同じである。なお、セパレータ45(磁選機45)は省略しても構わない。
本実施例では、図6(b)に示す粉砕機44および粉砕機46として、ケージミルを用いた。即ち、磁選機42で選別された磁着物をケージミル44で粉砕し、試料の一部を採取し、残りはケージミル46に装入し、粉砕した。
ケージミルでの粉砕条件は、上記実施例5で示した条件と同じである。
ケージミル44で粉砕(即ち、1回目の粉砕)して得られた粉砕物から採取した試料を、図示しない磁選機で磁選した。得られた磁着物に含まれるT.Feは、85.8%、Feの歩留まり率は、97.7%であった。また、ケージミル44で粉砕(即ち、1回目の粉砕)して得られた粉砕物から採取した試料を、図示しない磁選機で磁選し、得られた磁着物を、目開きが0.3mmの篩にかけて粒径が0.3mm以下の微粉を取り除いた。粒径が0.3mm以下の微粉には、スラグが多く含まれており、T.Fe量が少ないため、Feの歩留まり率は、89.4%と若干低下したものの、T.Fe量は93.6%と増加し、更に使用価値が高い鉄製品となった。
ケージミル46で粉砕(即ち、2回目の粉砕)して得られた粉砕物を、磁選機52で磁選し、得られた磁着物に含まれるT.Feは、88.7%、Feの歩留まり率は、95.9%であった。
[実施例7]
実施例7では、図7に示した金属鉄の製造工程に沿って金属鉄を製造し、粉砕機44の種類が、粉砕物に含まれるT.FeおよびFeの歩留まり率に及ぼす影響について検討した。
まず、図7に基づいて、金属鉄の製造工程を説明する。
酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化して塊成物を製造した。得られた塊成物は、移動炉床式加熱炉31に装入し、加熱還元した。移動炉床式加熱炉31から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物は、篩a32を用いて粗粒物と微粒物に分けた。篩aとしては、目開きが3.35mmのものを用いた。
上記篩a32で得られた粗粒物(篩上)は、磁選後、磁着物を製品として回収した。上記篩a32で得られた微粒物(篩下)は、磁選機42へ装入し、磁選した。磁選して得られた非磁着物は、経路43から系外へ排出し、移動炉床式加熱炉の床敷材として使用した。磁選して得られた磁着物は、粉砕機44へ装入し、粉砕した。
粉砕機44で粉砕して得られた粉砕物は、磁選機55へ装入し、磁選した。
磁選機55で選別された磁着物は、セパレータ45で2種類に分離した。図7では、セパレータ45として、篩45を用いた例を示した。篩の目開きは0.3mmである。
セパレータ45として用いた篩45で篩分けされた篩下は、系外へ排出し、篩上は、塊成化機53(例えば、ブリケットマシン)へ装入し、塊成化してブリケット等の形状に成形し、製品54として回収した。
なお、製品中の鉄分純度の高さよりも鉄分歩留まりを優先する場合は、篩45を省略し、磁選機55の磁着物を成形し、製品としてもよい。
本実施例では、図7に示した粉砕機44としてボールミルまたはケージミルを用いた。
ボールミルとしては、内径が0.5m、長さが0.5mのものを用いた。粉砕試料を約40kg装入し、粉砕媒体のボールを180kg装入し、回転数を40rpm、粉砕時間は9分間として粉砕した。なお、粉砕時間を9分間を超えて延長しても磁選した磁着物のT.Fe率を高めることは困難であったため、粉砕時間は9分間とした。
粉砕機44で粉砕して得られた粉砕物に含まれるT.Fe量と、Feの歩留まり率を測定した。その結果、T.Feは84.46%、Feの歩留まり率は、96.27%であった。
一方、ケージミルを用いた場合は、磁選機42で選別された磁着物をケージミル44で粉砕した。ケージミル44で粉砕した後(1回目の粉砕後)に回収した試料を、磁選機55で磁選した。得られた磁着物に含まれるT.Feは、85.77%、Feの歩留まり率は、97.7%であった。
また、磁選機55で磁選して得られた磁着物を、目開きが0.045mm、0.3mm、1.0mm、3.35mmの篩を用いて篩分けを行い、0.045mm以下、0.045mm超0.3mm以下、0.3mm超1.0mm以下、1.0mm超3.35mm以下、3.35mm超の5段階に分級し、夫々の頻度におけるT.Fe量を算出した。その結果、0.045mm以下の粉末におけるT.Fe量は32.30%、0.045mm超0.3mm以下の粉末におけるT.Fe量は45.27%、0.3mm超1.0mm以下の粉末におけるT.Fe量は86.82%、1.0mm超3.35mm以下の粉末におけるT.Fe量は96.18%、3.35mm超の粉末におけるT.Fe量は96.20%であった。この結果から明らかなように、微粉ほどスラグ分が多く、T.Fe量が少ないことが分かる。従って、微粉を取り除くと、Feの歩留まりは多少低下するものの、その影響は小さく、一方、平均的なT.Fe高めることができるため、有効である。なお、ここでは、微粉の選別に篩を用いたが、例えば、粒径が2mm以下の微粉を多量に分別するときには、篩の代わりに風選機を用いることが適している。
また、ケージミル44で粉砕した後(1回目の粉砕後)に回収した試料を、磁選機55で磁選し、得られた磁着物を、目開きが0.3mmの篩45にかけて粒径が0.3mm以下の微粉を取り除いた。粒径が0.3mm以下の微粉には、スラグが多く含まれており、T.Fe量が少ないため、Feの歩留まり率は、89.4%と若干低下したものの、T.Fe量は93.6%と増加し、更に使用価値が高い鉄製品となった。
また、ケージミルで1パス目の粉砕を行った後、一部は、再度、ケージミルに返送し、2パス目の粉砕を行ってから、粉砕物を磁選機55へ装入して磁選し、磁着物と非磁着物に選別した。選別して得られた非磁着物は、セパレータ25で篩分けを行った。篩上に含まれるT.Fe量と、Feの歩留まり率を算出した。その結果、T.Fe量は、88.72%であり、Feの歩留まり率は、95.9%であった。
以上の結果から、粉砕機44の種類によって、得られる粉砕物に含まれるT.Te量およびFeの歩留まり率は変化することが分かる。
[実施例8]
実施例8では、本発明に係る金属鉄の製造方法における全工程について、図8を用いて説明する。
酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化して塊成物を製造した。得られた塊成物は、移動炉床式加熱炉31に装入し、加熱還元した。
移動炉床式加熱炉31から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物は、篩a32を用いて粗粒物と微粒物に分けた。篩a32で得られた粗粒物(篩上)は、磁選機33を用いて磁選した。磁選して得られた非磁着物は、図示しない経路から系外へ排出した。磁選して得られた磁着物は、衝撃を加える破砕機34を用いて破砕した。
破砕して得られた破砕物は、セパレータ35を用いて2種類に分離した。セパレータ35としては、例えば、磁選機、風選機、篩bなどを用いることができる。
上記セパレータ35として、磁選機を用いた場合は、磁選して得られた磁着物は塊成化機36へ装入し、非磁着物は磁選機37へ装入すればよい。なお、セパレータ35として磁選機を用いる場合は、下工程で用いる磁選機37よりも磁力を小さく設定することが好ましい。
上記セパレータ35として、風選機を用いた場合は、風選して得られた粗粒物または大比重物は塊成機36へ装入し、微粒物は磁選機37へ装入すればよい。
上記セパレータ35として、篩bを用いた場合は、篩分けして得られた篩上は塊成化機36へ装入し、篩下は磁選機37へ装入すればよい。
上記磁選機37で磁選して得られた非磁着物は、系外へ排出し、磁着物は、塊成化機36へ装入すればよい。なお、得られた磁着物が、スラグとの分離が更に必要な場合は、磁着物は、粉砕機38へ装入してもよい。
上記粉砕機38で得られた粉砕物は、磁選機39へ装入し、磁選すればよい。磁選して得られた非磁着物は、系外へ排出し、磁着物は、塊成化機36へ装入すればよい。なお、得られた磁着物が、スラグとの分離が更に必要な場合は、磁着物は、粉砕機40へ装入すればよい。
上記粉砕機40で得られた粉砕物は、磁選機41へ装入し、磁選すればよい。磁選して得られた磁着物は、塊成化機36へ装入し、非磁着物は、図示しない経路から系外へ排出すればよい。
なお、図8では、磁選機37、磁選機39、磁選機41を別々に設けた例を示したが、これらを一つの磁選機で代用してもよい。また、図8では、粉砕機38と粉砕機40を別々に設けた例を示したが、これらを一つの粉砕機で代用してもよい。また、磁選と粉砕を繰り返す数は、図8に示した回数に限定されるものではなく、勿論1回ずつでもよい。
次に、篩aに戻って説明する。
上記篩a32で得られた微粒物(篩下)は、磁選機42へ装入し、磁選した。なお、磁選機42の代わりに、風選機を用いても良い。
磁選して得られた非磁着物は、経路43から系外へ排出し、例えば、床敷材として再利用すればよい。磁選して得られた磁着物は、磁選機42から塊成化機36へ装入してもよいし、磁選機42から粉砕機44へ装入し、粉砕してもよい。
粉砕機44で粉砕して得られた粉砕物は、セパレータ45を用いて2種類に分離した。セパレータ45としては、例えば、磁選機や風選機などを用いることができる。セパレータ45として、磁選機を用いた場合は、磁選して得られた磁着物は粉砕機46へ装入し、非磁着物は経路47から系外へ排出すればよい。セパレータ45として、風選機を用いた場合は、風選して得られた粗粒物または大比重物は粉砕機46へ装入し、微粒物は経路47から系外へ排出すればよい。なお、セパレータ45としては、磁選機と風選機の両方を設けてもよい。
粉砕機46で粉砕して得られた粉砕物は、磁選機56へ装入し、磁選し、非磁着物を取り除く。磁選して得られた磁着物は、塊成化機36へ装入し、例えば、ブリケットなどに成形して鉄源として用いればよい。
なお、上記粉砕機44と粉砕機46とは異なる種類の粉砕機を設けてもよいし、スラグが分離し易い試料の場合は、粉砕機46を省略し、粉砕回数を1回としてもよい。

Claims (24)

  1. 酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程と、
    得られた塊成物を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程と、
    前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、衝撃を加える破砕機を用いて破砕する工程と、
    セパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程と、
    を含むことを特徴とする金属鉄の製造方法。
  2. 前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩aを用いて粗粒物と微粒物に分ける工程と、
    得られた粗粒物を、衝撃を加える破砕機を用いて破砕する工程と、
    セパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程と、
    を含む請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記破砕機として、ハンマーミル、ケージミル、ローターミル、ボールミル、ローラーミルまたはロッドミルを用いる請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記破砕機として、一方向から衝撃を加える破砕機を用いる請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記粗粒物は、嵩密度が1.2〜3.5kg/Lである請求項2に記載の製造方法。
  6. 前記粗粒物を破砕するに先立って、前記粗粒物を磁選機を用いて磁選して磁着物を回収し、回収された磁着物を破砕する請求項2〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記セパレータとして、磁選機を用いる請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記セパレータとして、風選機を用いる請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記セパレータとして、篩bを用いる請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記篩bを用いて篩分けを行った後、篩下を磁選機を用いて磁選して金属鉄を回収する請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記篩bとして、目開きが1〜8mmの篩を用いる請求項9または10に記載の製造方法。
  12. 前記磁選機を用いて磁選して得られた磁着物を、粉砕機を用いて粉砕する粉砕工程を更に含む請求項7または10に記載の製造方法。
  13. 前記粉砕工程で得られた粉砕物を、再度、粉砕機を用いて粉砕する請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記粉砕工程で得られた粉砕物を、磁選機を用いて磁選して磁着物を回収する請求項12に記載の製造方法。
  15. 前記回収された磁着物を塊成化する請求項14に記載の製造方法。
  16. 前記粉砕機として、ボールミル、ロッドミル、ケージミル、ローターミルまたはローラーミルを用いる請求項12〜15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 酸化鉄含有物質と炭素質還元剤を含む混合物を塊成化する工程と、
    得られた塊成物を移動炉床式加熱炉に装入し、加熱還元する工程と、
    前記移動炉床式加熱炉から排出される金属鉄とスラグを含む還元処理物を、篩aを用いて粗粒物と微粒物に分ける工程と、
    得られた微粒物をセパレータを用いて選別して金属鉄を回収する工程と、
    を含むことを特徴とする金属鉄の製造方法。
  18. 前記セパレータとして、磁選機を用い、該磁選機で磁選して得られた磁着物を前記金属鉄として回収する請求項17に記載の製造方法。
  19. 前記微粒物を、粉砕機を用いて粉砕する工程を更に含み、
    得られた粉砕物に含まれる金属鉄を前記セパレータを用いて回収する請求項17に記載の製造方法。
  20. 前記粉砕機を用いて粉砕する工程で得られた粉砕物を、再度、粉砕機を用いて粉砕する請求項19に記載の製造方法。
  21. 前記粉砕機として、ボールミル、ロッドミル、ケージミル、ローターミルまたはローラーミルを用いる請求項19または20に記載の製造方法。
  22. 前記微粒物を粉砕機を用いて粉砕するに先立って、前記微粒物を、磁選機を用い、該磁選機で磁選して得られた磁着物を回収する請求項19〜21のいずれかに記載の製造方法。
  23. 回収した前記磁着物を塊成化する請求項18に記載の製造方法。
  24. 前記篩aとして、目開きが2〜8mmの篩を用いる請求項2または17に記載の製造方法。
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