JP2014042936A - 回生クッション装置とその故障時の運転方法 - Google Patents

回生クッション装置とその故障時の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リニア駆動装置を構成する一部の部品が故障した場合でも、クッションパッドを水平に保持したまま上昇させることができ、かつプレス機械全体の稼動を継続することができる回生クッション装置とその故障時の運転方法を提供する。
【解決手段】リニア駆動装置20と液圧シリンダ30が、クッションパッド7の4隅を支持するようにそれぞれ4台設けられている。リニア駆動装置20を構成する一部の部品が故障した場合に、制御装置40により、クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置20Aと、これと対角位置に位置するリニア駆動装置20Cを不使用にしてそれらの駆動抵抗を最小に制御し、スライド下降時に、故障したリニア駆動装置20Aのみを不使用にしてその駆動抵抗を最小に制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、回生クッション装置とその故障時の運転方法に関する。
エネルギーの回生ができるプレス機械のダイクッション装置(以下、「回生クッション装置」と呼ぶ)として、例えば特許文献1、2が既に開示されている。
特開2011−83782号公報 特開2010−120050号公報
図1は、回生クッション装置の具体例を示す概要図である。この図において、(A)は側面図、(B)は平面図である。
この図において、プレス機械(図示せず)を構成するスライド3は、プレス機械の動作として上下動し、この上下動により、図示しないワーク(被加工材:ブランクとも呼ぶ)を加圧して所定の形状にプレス成形する。このプレス成形の際に、ワークを保持するブランクホルダ(図示せず)がクッションパッド7により支持される。
回生クッション装置は、プレス機械の上金型(図示せず)とブランクホルダの間にワーク(被加工材)を挟み、ブランクホルダにクッションピン(図示せず)とクッションパッド7を介して上向きのクッション力Fを付加しながらこれらを上下動させる装置である。
図1において、回生クッション装置10は、リニア駆動装置20、液圧シリンダ30、及びエアクッション38を備える。
リニア駆動装置20は、サーボモータ22とボールねじ24の組合せによりクロスヘッド26を所定の直線に沿って駆動可能でありかつクロスヘッド26の直線運動からエネルギーを回生可能に構成されている。
また、液圧シリンダ30は、クッションパッド7の速度を封入された液圧を介して増速してクロスヘッド26に伝達し、かつクロスヘッド26の速度を液圧を介して減速してクッションパッド7に伝達するように構成されている。
さらに、エアクッション38は、空気圧によりクッションパッド7に対して常時上向きのクッション力を付加するようになっている。
図1において、クッションパッド7は、平板状の部材であり、平面図において矩形部材である。液圧シリンダ30は、クッションパッド7の4隅を支持するように4台設けられている。また、リニア駆動装置20は4台の液圧シリンダ30にそれぞれ1台ずつ、合計4台が設けられている。
各リニア駆動装置20は、2組のサーボモータ22とボールねじ24からなり、水平なクロスヘッド26の両端部にそれぞれ1組ずつ配置されている。従って、全体として、8組のサーボモータ22とボールねじ24が用いられる。
上述した8台のサーボモータ22は、ドライバ41により駆動され、制御装置40からの指令信号により、同期して作動するようになっている。
しかし、プレス機械は激しい振動を伴うため、その作動環境は苛酷であり、リニア駆動装置20を構成するサーボモータ22、ボールねじ24、或いはこれらを連結するカップリング等が故障することがある。
この故障の態様は、例えばサーボモータ22のエンコーダの故障、断線、ボールねじ24の摩耗等、様々である。
従来、リニア駆動装置20を構成する一部の部品が故障すると故障部品を交換するまで、生産を停止していた。そのため、プレス機械全体の稼動が停止するため、稼働率が低下する問題点があった。
また、プレス機械の稼動を継続するために、故障したサーボモータ22を不使用にして運転すると、クッションパッド7上昇時に、クッションパッド7を支持する4隅のクッション力がアンバランスになるため、クッションパッド7を水平に保持したまま上昇させることができない問題点があった。
本発明は、かかる問題点を解消するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、リニア駆動装置を構成する一部の部品が故障した場合でも、クッションパッドを水平に保持したまま上昇させることができ、かつプレス機械全体の稼動を継続することができる回生クッション装置とその故障時の運転方法を提供することにある。
本発明によれば、上下動するスライドに対しクッションパッドを介して上向きのクッション力を付加しながらクッションパッドを上下動させる回生クッション装置であって、
サーボモータとボールねじの組合せによりクロスヘッドを直線に沿って駆動可能でありかつ該クロスヘッドの直線運動からエネルギーを回生可能な複数のリニア駆動装置と、
前記クッションパッドの速度を封入された液圧を介して前記クロスヘッドに伝達し、かつ前記クロスヘッドの速度を前記液圧を介してクッションパッドに伝達する複数の液圧シリンダと、
前記リニア駆動装置を制御する制御装置とを備え、
前記リニア駆動装置と液圧シリンダは、クッションパッドの4隅を支持するようにそれぞれ4台設けられており、
リニア駆動装置を構成する一部の部品が故障した場合に、前記制御装置により、
クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置と、これと対角位置に位置するリニア駆動装置を不使用にしてそれらの駆動抵抗を最小に制御し、
スライド下降時に、故障したリニア駆動装置のみを不使用にしてその駆動抵抗を最小に制御する、ことを特徴とする回生クッション装置が提供される。
本発明の実施形態によれば、前記制御装置により、
クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置とこれと対角位置に位置するリニア駆動装置を除くリニア駆動装置の総出力を、必要な推力又は最大出力のいずれか小さい方に制御し、
パネル成形時に、故障したリニア駆動装置を除くリニア駆動装置の総出力を、必要なクッション力又は最大出力のいずれか小さい方に制御する。
また本発明によれば、上下動するスライドに対しクッションパッドを介して上向きのクッション力を付加しながらクッションパッドを上下動させる回生クッション装置の故障時の運転方法であって、
回生クッション装置は、サーボモータとボールねじの組合せによりクロスヘッドを直線に沿って駆動可能でありかつ該クロスヘッドの直線運動からエネルギーを回生可能な複数のリニア駆動装置と、
前記クッションパッドの速度を封入された液圧を介して前記クロスヘッドに伝達し、かつ前記クロスヘッドの速度を前記液圧を介してクッションパッドに伝達する複数の液圧シリンダとを備え、
前記リニア駆動装置と液圧シリンダは、クッションパッドの4隅を支持するようにそれぞれ4台設けられており、
リニア駆動装置を構成する一部の部品が故障した場合に、
クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置と、これと対角位置に位置するリニア駆動装置を不使用にしてそれらの駆動抵抗を最小に制御し、
スライド下降時に、故障したリニア駆動装置のみを不使用にしてその駆動抵抗を最小に制御する、ことを特徴とする回生クッション装置の故障時の運転方法が提供される。
本発明の実施形態によれば、クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置とこれと対角位置に位置するリニア駆動装置を除くリニア駆動装置の総出力を、必要なクッション力又は最大出力のいずれか小さい方に制御し、
スライド下降時に、故障したリニア駆動装置を除くリニア駆動装置の総出力を、必要なクッション力又は最大出力のいずれか小さい方に制御する。
上記本発明の装置と方法によれば、リニア駆動装置を構成する一部の部品(サーボモータ、ボールねじ、カップリング、等)が故障した場合に、クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置と、これと対角位置に位置するリニア駆動装置を不使用にしてそれらの駆動抵抗を最小に制御するので、4隅のうち使用するリニア駆動装置も互いに対角位置に位置し、クッションパッドを水平に保持したまま、クッションパッドを上昇させることができる。
この場合、クッションパッド上昇時のリニア駆動装置の総出力は、2台の最大出力の和に制限されるが、クッションパッド上昇時の必要な出力はパネル成形時と比較して小さいので、必要な出力を上回る場合が多く、生産継続上支障となることは少ない。
一方、パネル成形時には、スライドに押されているため、クッションパットの傾きを考慮する必要性がない。従って、パネル成形時に、故障したリニア駆動装置のみを不使用にしてその駆動抵抗を最小に制御することで、パネル成形時のクッション力を、故障したリニア駆動装置を除く3台分の最大出力まで使用することができる。
従って、リニア駆動装置を構成する一部の部品が故障した場合でも、クッション能力には制約が生じるが、クッションパットの傾きを防止してプレス機械全体の稼動を継続することができる。
回生クッション装置の具体例を示す概要図である。 本発明の回生クッション装置を備えたプレス機械の全体構成図である。 本発明による回生クッション装置の故障時の運転方法の説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図2は、本発明の回生クッション装置10を備えたプレス機械の全体構成図である。
この図において、プレス機械は、ボルスタ1の上面に固定された下金型2に対し、上下動するスライド3の下面に固定された上金型4を下降させ、下金型2と上金型4との間で図示しないワーク(被加工材:ブランクとも呼ぶ)を加圧してプレス成形するようになっている。
この場合、下金型2は、ボルスタ1に支持され、ボルスタ1はムービングボルスタ8を介してベッド9によって支持され、ベッド9がプレス成形荷重を受ける。
また、上金型4および下金型2によりワークをプレス成形する際に、ワークを保持するブランクホルダ5がクッションピン6を介してクッションパッド7により支持される。
ブランクホルダ5は、ワークのプレス成形時に上金型4との間でワークを保持するものであり、ワーク下面の周縁部を支持してワークのしわ押さえを行う。
クッションピン6は、ボルスタ1を貫通して上下に延びる昇降移動可能な棒状の部品である。
クッションパッド7は、上面でクッションピン6を支持している。クッションパッド7は、ブランクホルダ5の下方に位置し、ブランクホルダ5と同期して上下動する。
上述した構成によりブランクホルダ5、クッションピン6、及びクッションパッド7は、全体として一体となって上下動する。
本発明の回生クッション装置10は、プレス機械の上金型4とブランクホルダ5の間にワーク(被加工材)を挟み、ブランクホルダ5にクッションピン6とクッションパッド7を介して上向きのクッション力Fを付加しながらこれらを上下動させる装置である。
図2において、クッションパッド7は、平板状の部材であり、平面視において矩形部材である。液圧シリンダ30は、クッションパッド7の4隅を支持するように4台設けられている。また、リニア駆動装置20は4台の液圧シリンダ30にそれぞれ1台ずつ、合計4台が設けられている。
各リニア駆動装置20は、2組のサーボモータ22とボールねじ24からなり、水平なクロスヘッド26の両端部にそれぞれ1組ずつ配置されている。従って、全体として、8組のサーボモータ22とボールねじ24が用いられる。
リニア駆動装置20は、クロスヘッド26を所定の直線に沿って駆動可能であり、かつクロスヘッド26の直線運動からエネルギーを回生可能に構成されている。
この例では、リニア駆動装置20は、クロスヘッド26の上下動によりこれと螺合するボールねじ24が回転し、サーボモータ22を回転駆動して、エネルギーを回生する。回生されたエネルギーは、電力として蓄電し或いは外部に供給される。
また、逆にサーボモータ22の回転駆動により、ボールねじ24を回転駆動し、これと螺合するクロスヘッド26を上下動させるようになっている。
液圧シリンダ30は、クッションパッド7の上下動を封入された液圧を介してクロスヘッド26の直線運動に増速し、かつクロスヘッド26の直線運動を前記液圧を介してクッションパッド7の上下動に減速するようになっている。
液圧シリンダ30は、大径ピストン32、小径ピストン34、及びパスカルシリンダ36を有する。
大径ピストン32は、クッションパッド7の下方に位置し、ブランクホルダ5と共に上下動可能に構成されている。すなわち、この例では、ピストンロッド33が大径ピストン32の上面に連結され、かつ軸方向上方に延び、その上端がクッションパッド7とクッションピン6を介してブランクホルダ5に常に上向きのクッション力Fを付加し、これらが常に一体となって上下動するようになっている。
大径ピストン32は、円筒形の外周面を有し、その外周面に図示しない液密シールを有し、パスカルシリンダ36のシリンダ内において、液密を保持しながら軸方向(すなわち上下方向)に自由に移動できるようになっている。
小径ピストン34は、リニア駆動装置20のクロスヘッド26に連結され、これと共に直線運動する。
小径ピストン34は、大径ピストン32より直径が小さく、大径ピストン32と同様に円筒形の外周面を有し、その外周面に図示しない液密シール(例えばパッキンまたはピストンシール)を有し、パスカルシリンダ36のシリンダ内において、液密を保持しながら軸方向(この例では上下方向)に自由に移動できるようになっている。
この例において、小径ピストン34及びそのシリンダの軸線は鉛直であり、かつ大径ピストン32及びそのシリンダと同軸にその下方に位置する。
パスカルシリンダ36は、大径ピストン32及び小径ピストン34をそれぞれ独立して軸方向に移動可能に案内し、その間に非圧縮性の第1作動液L1が封入されている。
第1作動液L1は例えば油圧装置用の作動油であるのがよい。
非圧縮性の第1作動液L1が封入されている大径ピストン32と小径ピストン34の間を、以下「中室35」と呼ぶ。
中室35は、小径ピストン34と同一またはこれより断面積の大きい連通流路であり、中室35を流れる第1作動液L1に生じるエネルギー損失を小さくしている。なお、エネルギー損失が許容できる限りで、中室35の断面積を小径ピストン34より小さくしてもよい。
中室35は、大径ピストン32と小径ピストン34のシリンダが交差する段付部を有する。
上述した液圧シリンダ30の構成により、第1作動液L1に発生する液圧は大径ピストン32と小径ピストン34の両方に作用するので、パスカルの原理によって、大径ピストン32に対して小径ピストン34の移動速度を増速し、小径ピストン34の必要推力を大幅に低減できる。すなわち、液圧シリンダ30は、大径ピストン32の運動を小径ピストン34に増速して伝達する増速装置として機能する。
また、逆に、液圧シリンダ30は、クロスヘッド26の直線運動を第1作動液L1に発生する液圧を介してクッションパッド7の上下動に減速して伝達する減速装置としても機能する。この場合、パスカルの原理によって、小径ピストン34に対して大径ピストン32の移動速度を減速し、大径ピストン32の推力を大幅に増力できる。
この例において、パスカルシリンダ36は、中室35の他に、上室37aと下室37bを有する。また上室37aと下室37bは、好ましくは非圧縮性の第2作動液が封入され、かつ上下流通配管(図示せず)で連通されている。
上室37aは、大径ピストン32のロッド側を液密にシールする。下室37bは、小径ピストン34のロッド側を液密にシールする。またこの例において、上室37a、下室37b、及び中室35は一体に成形されている。
この例において、本発明の回生クッション装置10は、さらに、エアクッション38を備える。
エアクッション38は、この例では、上下に互いに連通するエアクッション室38a,38bを有し、各エアクッション室38a,38bは図示しない外部の空圧タンクに連通しており、空気圧によりクッションパッド7に対して常時上向きのクッション力を付加するようになっている。
このエアクッション38を備えることにより、リニア駆動装置20及び液圧シリンダ30の必要出力を低減することができる。
なお、上述した大径ピストン32のピストンロッド33の上端はクッションパッド7に機械的に連結し、大径ピストン32からクッションパッド7に上向き及び下向きの力を付加できるようになっている。
上述した回生クッション装置10によれば、液圧シリンダ30を備え、衝撃力が作用するクッションパッド7の上下動を封入された液圧を介してパスカルの原理によりリニア駆動装置20のクロスヘッド26に増速して伝達するので、リニア駆動装置20に作用する衝撃力を緩和し、耐久性及び耐衝撃性を高めることができ、かつ増速したクロスヘッド26により高い効率でエネルギーの回生ができる。
さらに、エネルギーを回生可能なリニア駆動装置20が、サーボモータ22とボールねじ24の組合せであるので、この組合せにより効率が高い装置を実現できる。
また、回生クッション装置10によれば、クッション能力をエアクッション38とパスカルシリンダ36の双方により発生させることにより、サーボモータ22の最大出力をサイズダウンすることができる。
図2において、40は制御装置、41はドライバ、42はプレス機械のメインギヤエンコーダである。
制御装置40には、液圧シリンダ30のシリンダ油圧値、エアクッション38のエア圧力値、プレス機械のメインギヤの回転位置が入力される。
また上述した8台のサーボモータ22は、ドライバ41により駆動され、制御装置40からの指令信号により、同期して作動するようになっている。
図3は、回生クッション装置10の故障時の運転方法を示す説明図である。この図において、(A)はクッションパッド上昇時、(B)はパネル成形時を示している。
図3(A)(B)において、4台のリニア駆動装置20を時計回りに20A,20B,20C,20Dと呼び、それぞれを構成する2台のサーボモータ22を22a,22bと呼ぶ。
リニア駆動装置20を構成する一部の部品が故障する場合として、サーボモータ22、ボールねじ24、或いはこれらを連結するカップリング等が故障する場合、例えばサーボモータ22のエンコーダの故障、断線、ボールねじ24の摩耗等がある。
これらの故障は、制御装置40に入力される種々のフィードバック信号から判断される場合と、リニア駆動装置20或いはプレス機械全体の作動不良から判断される場合とがある。
以下、リニア駆動装置20Aを構成する1台のサーボモータ22aが故障した場合を説明する。なお、サーボモータ22a以外のボールねじ24、カップリング等が故障した場合も同様である。
プレス機械のオペレータは、故障を発見した場合、一旦プレス機械の運転を停止し、再開準備として、故障したサーボモータ22aが他の機器の運転に悪影響を与えないようにする。この再開準備は、例えばカップリングを外し、故障したサーボモータ22aが回転しないようにする。
なお、故障したサーボモータ22a、その他がほとんど抵抗なく作動する場合には、そのまま使用してもよい。
次いで、オペレータは、故障したサーボモータ22aを制御装置40に入力した後、プレス機械を再稼動させる。
図3(A)(B)において、故障したサーボモータ22aを黒塗、使用しないサーボモータ22を斜線で示す。
図3(A)に示すように、クッションパッド上昇時には、制御装置40により、故障したリニア駆動装置20Aと、これと対角位置に位置するリニア駆動装置20Cを不使用にしてそれらの駆動抵抗を最小に制御する。
この場合、故障したリニア駆動装置20Aに含まれる正常なサーボモータ22bも、クロスヘッド26がアンバランスに駆動されるのを防止するために不使用にするのがよい。
また、同様に、これと対角位置に位置するリニア駆動装置20Cに含まれる正常な2台のサーボモータ22a,22bもクロスヘッド26がアンバランスに駆動されるのを防止するために不使用にするのがよい。
なお「駆動抵抗を最小に制御する」手段は、例えばサーボモータ22のモータフリーラン運転、パスカルシリンダ36の開放、などである。
また、このクッションパッド上昇時には、制御装置40により、故障したリニア駆動装置20Aとこれと対角位置に位置するリニア駆動装置20Cを除くリニア駆動装置20B,20Dの総出力を、必要な推力又は駆動装置の最大出力のいずれか小さい方に制御するのがよい。
上述した本発明の装置と方法によれば、リニア駆動装置20Aを構成する一部の部品(サーボモータ22、ボールねじ24、カップリング、等)が故障した場合に、クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置20Aと、これと対角位置に位置するリニア駆動装置20Cを不使用にしてそれらの駆動抵抗を最小に制御するので、4隅のうち使用するリニア駆動装置20B,20Dも互いに対角位置に位置し、クッションパッド7を水平に保持したまま、クッションパッド7を上昇させることができる。
この場合、クッションパッド上昇時の推力は、4隅のうち使用するリニア駆動装置20B,20Dの総出力は、2台の最大出力の和に制限されるが、クッションパッド上昇時の必要な力はパネル成形時と比較して小さいので、生産継続上支障となることは少ない。
次に図3(B)に示すように、パネル成形時には、制御装置40により、故障したリニア駆動装置20Aのみを不使用にしてそれらの駆動抵抗を最小に制御する。
この場合、故障したリニア駆動装置20Aに含まれる正常なサーボモータ22bも、クロスヘッド26がアンバランスに駆動されるのを防止するために不使用、もしくは、トルク指令値に制限を設けて運転するのがよい。
また、このパネル成形時には、制御装置40により、故障したリニア駆動装置20Aを除くリニア駆動装置20B,20C,20Dの総出力を、必要なクッション力又は最大出力のいずれか小さい方に制御するのがよい。
上述した本発明の装置と方法によれば、リニア駆動装置20Aを構成する一部の部品(サーボモータ22、ボールねじ24、カップリング、等)が故障した場合に、パネル成形時には、スライド3に押されているため、クッションパッド7の傾きを考慮する必要性がない。従って、パネル成形時に、故障したリニア駆動装置20Aのみを不使用にしてその駆動抵抗を最小に制御することで、パネル成形時のクッション力を、故障したリニア駆動装置20Aを除く3台分の最大出力まで使用することができる。
従って、リニア駆動装置20Aを構成する一部の部品が故障した場合でも、クッション能力には制約が生じるが、クッションパッド7の傾きを防止してプレス機械全体の稼動を継続することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 ボルスタ、2 下金型、3 スライド、4 上金型、
5 ブランクホルダ、6 クッションピン、7 クッションパッド、
8 ムービングボルスタ、9 ベッド、
10 回生クッション装置、
20、20A、20B、20C、20D リニア駆動装置、
22、22a、22b サーボモータ、
24 ボールねじ、26 クロスヘッド、
30 液圧シリンダ、
32 大径ピストン、33 ピストンロッド、
34 小径ピストン、35 中室、
36 パスカルシリンダ、37a 上室、37b 下室、
38 エアクッション、
38a,38b エアクッション室、
40 制御装置、41 ドライバ、
42 メインギヤエンコーダ

Claims (4)

  1. 上下動するスライドに対しクッションパッドを介して上向きのクッション力を付加しながらクッションパッドを上下動させる回生クッション装置であって、
    サーボモータとボールねじの組合せによりクロスヘッドを直線に沿って駆動可能でありかつ該クロスヘッドの直線運動からエネルギーを回生可能な複数のリニア駆動装置と、
    前記クッションパッドの速度を封入された液圧を介して前記クロスヘッドに伝達し、かつ前記クロスヘッドの速度を前記液圧を介してクッションパッドに伝達する複数の液圧シリンダと、
    前記リニア駆動装置を制御する制御装置とを備え、
    前記リニア駆動装置と液圧シリンダは、クッションパッドの4隅を支持するようにそれぞれ4台設けられており、
    リニア駆動装置を構成する一部の部品が故障した場合に、前記制御装置により、
    クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置と、これと対角位置に位置するリニア駆動装置を不使用にしてそれらの駆動抵抗を最小に制御し、
    スライド下降時に、故障したリニア駆動装置のみを不使用にしてその駆動抵抗を最小に制御する、ことを特徴とする回生クッション装置。
  2. 前記制御装置により、
    クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置とこれと対角位置に位置するリニア駆動装置を除くリニア駆動装置の総出力を、必要な推力又は最大出力のいずれか小さい方に制御し、
    パネル成形時に、故障したリニア駆動装置を除くリニア駆動装置の総出力を、必要なクッション力又は最大出力のいずれか小さい方に制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の回生クッション装置。
  3. 上下動するスライドに対しクッションパッドを介して上向きのクッション力を付加しながらクッションパッドを上下動させる回生クッション装置の故障時の運転方法であって、
    回生クッション装置は、サーボモータとボールねじの組合せによりクロスヘッドを直線に沿って駆動可能でありかつ該クロスヘッドの直線運動からエネルギーを回生可能な複数のリニア駆動装置と、
    前記クッションパッドの速度を封入された液圧を介して前記クロスヘッドに伝達し、かつ前記クロスヘッドの速度を前記液圧を介してクッションパッドに伝達する複数の液圧シリンダとを備え、
    前記リニア駆動装置と液圧シリンダは、クッションパッドの4隅を支持するようにそれぞれ4台設けられており、
    リニア駆動装置を構成する一部の部品が故障した場合に、
    クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置と、これと対角位置に位置するリニア駆動装置を不使用にしてそれらの駆動抵抗を最小に制御し、
    スライド下降時に、故障したリニア駆動装置のみを不使用にしてその駆動抵抗を最小に制御する、ことを特徴とする回生クッション装置の故障時の運転方法。
  4. クッションパッド上昇時に、故障したリニア駆動装置とこれと対角位置に位置するリニア駆動装置を除くリニア駆動装置の総出力を、必要なクッション力又は最大出力のいずれか小さい方に制御し、
    スライド下降時に、故障したリニア駆動装置を除くリニア駆動装置の総出力を、必要なクッション力又は最大出力のいずれか小さい方に制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の回生クッション装置の故障時の運転方法。
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