JP2014042465A - 携帯端末及び携帯端末を備えた作業機操作システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】作業機2の操作を指示し且つ作業機2に関する情報を表示する指示表示部25を備え、指示表示部25の下側であって左右方向一方側は、作業機2の走行操作をスライド動作によって指示するスライド指示エリアSAとされ、左右方向一方側であってスライド指示エリアSAの上側は、作業機2の走行操作をプッシュ動作によって指示するプッシュ指示エリアPAとされている。
【選択図】図3
Description
特許文献1では、エンジンを備えるとともに、機体に装着した作業機を昇降させる昇降装置と、前記作業機の傾斜角度を調節する傾斜装置とを機体に備える作業車両において、昇降装置および前記傾斜装置を遠隔操作可能にする機体に着脱自在に設けた操作部と、機体に設置した前記操作部からの情報を検出する検出部とからなるリモコン装置とを備えている。
さて、近年、スマートフォンなどの多機能の携帯端末が普及してきており、特許文献1とは違って多機能の携帯端末にて作業車両を操作したいという要望がある。この多機能の携帯端末は、様々な表示をすると共に指等を接触させることにより入力の操作も行うことができるタッチパネルが備えられている。このようなタッチパネルを用いて、作業車両を操作することが考えられるものの、作業車両の分野では、未だ、タッチパネルを用いた携帯端末で作業車両を操作するという技術は十分に開発されていないのが実情である。
請求項1に係る発明は、作業機の操作を指示し且つ前記作業機に関する情報を表示する指示表示部を備え、前記指示表示部の下側であって左右方向一方側は、前記作業機の走行操作をスライド動作によって指示するスライド指示エリアとされ、前記左右方向一方側であって前記スライド指示エリアの上側は、前記作業機の走行操作をプッシュ動作によって指示するプッシュ指示エリアとされていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記指示表示部に表示された走行用操作具が、前記スライド指示エリア上に設定された操作経由位置にスライドして移動すると共に、前記操作経由位置とは別に設定された操作決定位置にスライドして移動したときに、前記操作決定位置に対応した作業機の走行操作を指示する走行指示部を備えていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、作業を行う作業機と、作業機の操作を指示し且つ前記作業機に関する情報を表示する指示表示部とを備えた携帯端末とを備え、前記指示表示部の下側であって左右方向一方側は、前記作業機の走行操作をスライド動作によって指示するスライド指示エリアとされ、前記左右方向一方側であって前記スライド指示エリアの上側は、前記作業機の走行操作をプッシュ動作によって指示するプッシュ指示エリアとされていることを特徴とする。
請求項1及び請求項6に係る発明によれば、携帯端末を持った操作者の親指の可動範囲内であって当該親指を用いてスライド動作を行い易い部分が、スライド指定エリアとなり、また、操作者の親指の可動範囲内であって当該親指を用いてプッシュ動作を行い易い部分がプッシュ指定エリアとなる。それゆえ、操作者は、親指を用いて容易に走行操作の指定を行うことができる。即ち、指示表示部において、スライド指定エリア及びプッシュ指定エリアを適正化することにより、例えば、操作者が片手で携帯端末を持った状態で、親指を用いて走行操作の指定を簡単に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、走行用操作具をスライドさせることによって走行操作を行う場合に、走行用操作具を、必ず、操作経由位置を通過して操作決定位置に位置させなければ、走行操作を指令しないため、不用意な操作を防止しつつ確実に走行操作の指示を行うことができる。
請求項5に係る発明によれば、操作者に作業機側の走行操作が優先されていることを知らせることができる。
図1は、作業機操作システムの全体図を示したものである。
図1に示すように、作業機操作システム1は、農業機械や建設機械等の作業機2を、携帯端末(作業機用リモコン)3で操作を行うものである。
以下、トラクタを携帯端末で操作することを例にとり、作業機操作システム1について詳しく説明する。
制御装置20は、主に、トラクタ2の走行系を制御する走行制御と、トラクタ2の作業系を制御する作業制御とを行う。具体的には、制御装置20は、走行制御として、例えば、エンジン11を制御する「エンジン制御」、変速装置12のうち多段変速の切換を行う「変速制御」、変速装置12のうち前進と後進との切換を行う「前後進制御」を行う。また、制御装置20は、作業制御として、例えば、3点リンク機構13の昇降を制御する昇降制御を行う。
以上のように、トラクタ2の運転席の周囲に設けられた操作具(アクセルレバー、アクセルペダル、シフトアップボタン、シフトダウンボタン、シフトレバー、シャトルレバー、昇降レバー)を操作することによって、トラクタ1を作動させることができる。
また、携帯端末3は、コンパクトであり、持ち運びが容易もので、表示及び入力も行うことができるタッチパネル25を備えている。即ち、携帯端末3は、トラクタ(作業機)2の操作が指示でき且つトラクタ2に関する様々な情報を表示することができるタッチパネル25を備えている。以降、タッチパネル25の画面を指示表示部という。
携帯端末3に設けられた記憶部(不揮発性メモリ)26には、トラクタ2を操作するための操作用のアプリ(Application software)が格納されている。説明の便宜上、操作用のアプリのことをリモコンアプリという。
具体的には、携帯端末3の記憶部26には、トラクタ2の作業系の操作を行うをリモコンアプリやトラクタの走行系の操作を行うリモコンアプリが格納されている。
次に、ユーザ等の操作者が指示表示部25に対して所定の接続操作を行うと、携帯端末3とトラクタ2(無線通信機器21)との接続が開始される。
第1操作具30Aを、フリッグ又はドラッグしながら指示表示部25上をスライドさせて移動させて(スライド動作させる)、当該第1操作具30Aを予め定められた位置に移動させると、トラクタ1の前後進の選択を行うことができる。また、第2操作具30Bを、タップ又はタッチによりプッシュすると、トラクタ1の変速段数を指定することができる。
このように、第1操作具30A、第2操作具30B、第3操作具30Cの動作態様によって、トラクタ2の走行操作(前後進の操作、変速の操作、エンジン回転数の操作)を行うことができる。
次に、携帯端末による走行操作について、さらに詳しく説明する。
図3に示すように、指示表示部25の左右方向一方側(例えば、利き手と同じ右側)で且つ下側となる範囲は、スライド指示エリアSAとされている。例えば、指示表示部25の幅方向(左右方向)の中央部よりも右側であって、指示表示部25の高さ方向(上下方向)の中央部よりも下側は、スライド指示エリアSAとされている。
さて、トラクタの走行操作は、トラクタの前後進の操作(前後進操作)、トラクタの変速の操作(変速操作)、トラクタのエンジン回転数の操作(エンジン回転操作)などがある。ここで、例えば、キャベツの収穫作業では、トラクタ2を前進させながら作業装置14によってキャベツを切り取る作業を行った後、トラクタ2を停止させて切り取ったキャベツを収穫し、再び、トラクタ2を前進させるという発進と停止とを繰り返す。また、他の野菜類などの収穫においてもトラクタ2の発進と停止を繰り返す。
一方、トラクタ側での走行操作の態様を見ると、エンジン回転数操作と、前後進操作とは、操作具を揺動させることが多い。例えば、エンジン回転数操作はアクセルレバーを前後に揺動させることにより行い、前後進操作は、シャトルレバーを前後に揺動させることにより行う。これから分かるように、エンジン回転数操作も前後進操作も、アクセルレバー及びシャトルレバーを揺動させることによって実施する。
以上のように、操作頻度(操作具の使用頻度)と操作態様(操作具の動き)との両方を考慮すると、指示表示部25で指示可能な操作(前後進操作、変速操作、エンジン回転数操作)のうち「前後進操作」を、スライド指示エリアSAに設定することが最もよい。
図3に示すように、スライド指示エリアSAには、前後進操作での操作自体を決定するため位置が複数設定されている。
具体的には、指示表示部25のスライド指示エリアSAにおいて、前進の操作を決定するための前進決定位置40と、後進の操作を決定するための後進決定位置41とが設定されている。前進決定位置40には、前進であることを示す「F」(前進決定部)が表示され、後進決定位置41には、後進であることを示す「R」(後進決定部)が表示されている。前進決定位置(前進決定部)40と後進決定位置(後進決定部)41とは、上下に直線状に並んでいて、当該直線上には、前進決定位置40と後進決定位置41とを結ぶように長方形状の表示シフトバー(直線バー)42が示されている。
ここで、指示表示部25のスライド指示エリアSAに示された第1操作具30Aが前進決定位置40に位置するとトラクタの前進が指定され、第1操作具30Aが後進決定位置41に位置するとトラクタの後進が指定され、第1操作具30Aが中立決定位置に位置するとニュートラルが指定される。即ち、スライド指示エリアSAには、それぞれ離れた位置で前進決定位置40、後進決定位置41、中立決定位置が設定され、これらは、操作を決定付ける操作決定位置となる。
図5を用いて走行指示部45による操作の決定について説明する。なお、前進又は後進の操作を行う前は、必ず、第1操作具30Aは中立決定位置(前進も後進も決定していない位置)に位置する。説明の便宜上、操作する前に第1操作具30Aが中立位置にあるときの位置を、初期位置という。
以上のように、走行指示部45によって操作を決定する場合、初期位置44から操作経由位置46までの1アクションと、操作経由位置46から前進決定位置40又は後進決定位置41までの1アクションとが必要であり、合わせて2アクションが必要となる。このように、第1操作具30Aの移動ステップを少なくとも2アクション以上とすることによって、誤操作なく操作の指示を行うことができる。
スライド設定部47は、第1操作具30Aを一方向に移動させる第1スライド設定部47Aと、第1操作具30Aを第1スライド設定部47Aで設定された一方向と交差する方向に移動させる第2スライド設定部47Bとを備えている。
第2スライド設定部47Bは、操作経由位置46から前進決定位置40までの第1操作具30Aのスライド(移動)を、第1スライド設定部47Aで設定された横方向(一方向)と交差する方向であって、例えば、横方向と90度向きが異なって横方向と交差する縦方向(直交方向)に固定する。また、第2スライド設定部47Bは、操作経由位置46から後進決定位置41までの第1操作具30Aのスライド(移動)を、第1スライド設定部47Aで設定された横方向(一方向)と交差する方向であって、例えば、横方向と90度向きが異なって横方向と交差する縦方向(直交方向)に固定する。即ち、第2スライド設定部47Bは、操作経由位置46にある第1操作具30Aを前進決定位置40又は後進決定位置41に移動させる場合、当該第1操作具30Aを縦にしかスライドできないようにしている。
ここで、トラクタ2のシャトルレバーの操作位置が前進側[F]に入っている場合、トラクタ2の制御装置20は当該シャトルレバーの操作位置と、携帯端末3から送信された前進指令とが一致しているため、シャトルレバーの操作位置を前進に入れたときと同じように、トラクタ2を停止している状態から前進させる。
トラクタ2側の操作が携帯端末3側の操作よりも優先されているとき(走行指示部45による指示よりもトラクタの操作具での操作が優先されているとき)は、指示表示部25には、トラクタの操作が優先されている状態であることを示す。
次に、第1操作具30Aを操作決定位置にした状態から初期位置44、即ち、中立位置まで戻して、前進又は後進を解除することについて説明する。この前進又は後進の解除は、リモコンアプリ等から構成された復帰設定部48により行う。
次に、この状態から、操作者が前進決定位置40にある第1操作具30Aに触れて、下側、即ち、操作経由位置46に向けてスライドすると、復帰設定部48は、第1操作具30Aを、自動的に操作経由位置46に向けて移動させると共に、操作経由位置46で向きを変えて初期位置(中立位置)44に戻す。
したがって、操作者が前進決定位置40にある第1操作具30Aを下側にスライドさせるだけで、トラクタの前進を素早く解除することができ、直ちにトラクタを停止させることができる。
詳しくは、図3に示すように、操作者の利き手(右手側)であってスライド指示エリアSAの上側(指示表示部25の右側の上側)は、トラクタの走行操作をプッシュ動作によって指示するプッシュ指示エリアPAとされている。
そのため、プッシュ指示エリアPAでは、シフトアップボタンとシフトダウンボタンに相当する2つの第2操作具30Bを表示するようにし、シフトアップボタンに相当する第2操作具(アップ操作具301Bという)を上部右端(利き手側の上)に表示し、シフトダウンボタンに相当する第2操作具(ダウン操作具302Bという)をアップ操作具301Bの下部に表示するようにしている。
詳しくは、アップ操作具301Bの左側には、トラクタ側のシフトレバーの操作位置を表示するシフトレバー表示部55が設けられており、シフトレバーの操作位置が高速側であるときは[H]が表示され、シフトレバーの操作位置が低速側であるときは[L]が表示される。
次に、指示表示部25の左側及びエンジン回転数操作について説明する。指示表示部25の左側は、利き手側(右手側)と反対側であるため、説明の便宜上、反対側指示エリアOAという。
エンジン回転目盛部50は、目盛を付すエリアMAに、上下に所定の間隔で目盛線を付すと共に目盛線の右側にエンジン回転数の数値を付けることで構成されている。エンジン回転目盛部50では、0〜3500rpmまでの範囲を表示することができるようになっている。
具体的には、エンジン回転指標部51は、エリアMAであって目盛の左側に沿って配置された窓部53と、この窓部53内を移動するバー(指標バー)54とを備えている。実エンジン回転数が携帯端末3に入力されると、実エンジン回転数を指し示す指標バー54が、実エンジン回転数に応じて窓部53内を上下方向に移動する。
この移動指示体30Cは、指標バー54と同様に窓部53に沿って上下方向に移動する。移動指示体30Cを上下に移動させたとき、当該移動指示体30Cが指し示す目標エンジン回転数は50rpm毎に変化する。つまり、移動指示体30Cで指示する目標エンジン回転数の変更単位(変更幅)は、50rpmであって、例えば、2500rpm、2550rpm、2600rpm・・・という具合に、目標エンジン回転数を変更することができる。
上述した実施形態では、エンジン回転操作具を上下移動可能な移動指示体30Cで構成していることについて説明したが、反対側指示エリアOAには、移動指示体30Cの他に、プッシュ動作により目標エンジン回転数の指示を行う固定指示体57が表示されている。
このようなことから、大まかな目標エンジン回転数はスライド動作によって移動指示体30Cで行い、細かい目標エンジン回転数は固定指示体57によってプッシュ動作によって行うことができ、スライド動作、プッシュ動作及び各動作での変更幅を組み合わせることによって、簡単に目標エンジン回転数の変更を行うことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
作業機2は、トラクタ2に限らず、コンバイン、田植機などの農業機械であってもよいし、バックホーなどの建設機械であってもよい。
2 作業機
3 携帯端末
10 走行車両
11 エンジン
12 変速装置
13 3点リンク機構
14 作業装置
15 キャビン
16 運転席
18 表示装置
20 制御装置
21 無線通信機器
25 タッチパネル(指示表示部)
26 記憶部
27 制御部
30 走行用操作具
30A 第1操作具
30B 第2操作具
30C 第3操作具(移動指示体、エンジン回転操作具)
40 前進決定位置
41 後進決定位置
42 表示シフトバー
43 変速段数表示部
44 中間決定位置
45 走行指示部
46 操作経由位置
47 スライド設定部
47A 第1スライド設定部
47B 第2スライド設定部
48 復帰設定部
49 エンジン回転表示部
50 エンジン回転目盛部
51 エンジン回転指標部
53 窓部
54 バー(指標バー)
56 指示先部
57 固定指示体
57A 上固定指示体
57B 下固定指示体
301B アップ操作具
302B ダウン操作具
SA スライド指示エリア
PA プッシュ指示エリア
OA 反対側指示エリア
MA 目盛を付すエリア
Claims (6)
- 作業機の操作を指示し且つ前記作業機に関する情報を表示する指示表示部を備え、
前記指示表示部の下側であって左右方向一方側は、前記作業機の走行操作をスライド動作によって指示するスライド指示エリアとされ、前記左右方向一方側であって前記スライド指示エリアの上側は、前記作業機の走行操作をプッシュ動作によって指示するプッシュ指示エリアとされていることを特徴とする携帯端末。 - 前記スライド指示エリアは、前記指示表示部で指示可能な操作のうち、操作頻度の高い操作に関する指示を行う部分とされ、前記プッシュ指示エリアは前記スライド指示エリアよりも操作頻度の低い操作に操作に関する指示を行う部分とされていることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
- 前記指示表示部に表示された走行用操作具が、前記スライド指示エリア上に設定された操作経由位置にスライドして移動すると共に、前記操作経由位置とは別に設定された操作決定位置にスライドして移動したときに、前記操作決定位置に対応した作業機の走行操作を指示する走行指示部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末。
- 前記スライド指示エリアには、前記作業機の前進を決定するための前進決定部と、前記作業機の後進を決定するための後進決定部とを、当該スライド指示エリアに設定された操作決定位置に表示しており、
前記走行用操作具を前記前進決定部に移動させたときには、前記走行指示部は作業機の前進を指示し、前記走行用操作具を後進決定部に移動させたときには、前記走行指示部は作業機の後進を指示することを特徴とする請求項3に記載の携帯端末。 - 前記走行指示部による指示よりも前記作業機での操作が優先されているときは、前記指示表示部は作業機の操作が優先されている状態であることを示すことを特徴とする請求項3に記載の携帯端末。
- 作業を行う作業機と、
作業機の操作を指示し且つ前記作業機に関する情報を表示する指示表示部とを備えた携帯端末とを備え、
前記指示表示部の下側であって左右方向一方側は、前記作業機の走行操作をスライド動作によって指示するスライド指示エリアとされ、前記左右方向一方側であって前記スライド指示エリアの上側は、前記作業機の走行操作をプッシュ動作によって指示するプッシュ指示エリアとされていることを特徴とする作業機操作システム。
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