JP2014041786A - 蓄電池収納箱およびこの収納箱を用いた蓄電池収納ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】物理的強度が向上するとともに、蓄電池の放熱性も高めることができる蓄電池収納箱およびこの収納箱を用いた蓄電池収納ユニットを提供する。
【解決手段】蓄電池収納箱22に収納される横並びの蓄電池11の間を上下に延びて蓄電池収納箱22の底板23と上板24とを貫通し、各板23,24に接合されて蓄電池収納箱22の強度を向上させる補強部材71を有し、この補強部材71は、左右の蓄電池11に接するとともに上下に貫通する筒形状に形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、底板と上板との間に複数の蓄電池を収納する蓄電池収納箱およびこの収納箱を用いた蓄電池収納ユニットに関する。
従来、底板と上板との間に複数の蓄電池を収納する蓄電池収納箱を備え、この蓄電池収納箱を多段で積み上げて構成した組電池が知られている。この蓄電池収納箱は、鋼板や鋼材で作った一方向にのみ開口部を持つ箱に形成され、この箱に、蓄電池を複数個密着させ装填する。その際、蓄電池は、正極端子、負極端子、安全弁等が取り付けられている前部が箱の開口部から出ている状態にする。こうして装填された各蓄電池は、止め金具で前部を押さえられる。
一般的に、蓄電池収納箱は多段に積み重ねて使用され、また蓄電池自体の重量も大きい為(因みに引用文献1の図1等に用いられる蓄電池を例にすると1個あたり57kg、単一の蓄電池収納箱に6個組み込んだ状態で約380kg)、蓄電池収納箱を構成する鋼板や鋼材は一定の強度が要求される。特に、本件で取り上げている産業用の組電池の場合は、非常用電源や自家発電装置の起動等、災害時のバックアップに用いられることが多いので、自重を支えるだけでなく地震等で外部から強い衝撃が加わった際にも充分に耐え得るものでなくてはならない。
また、これとは別に、蓄電池は寿命末期が近づくと、その側面(正極端子、負極端子、制御弁等が取り付けられていない面)が膨らむという特性が有る。しかし、これを許してしまうと電池交換の際に蓄電池収納箱から蓄電池を抜き出せなくなる恐れが生じる。従って、蓄電池収納箱はこの膨張力にも耐えるように、鋼板は変形しない充分な厚み(強度)の有る部材を用いている。
しかし、こうした蓄電池収納箱の構造は、電池自体の放熱効率を著しく低下させる。本件で取り上げている制御弁式蓄電池は、従来の液式蓄電池と比べて発熱量が大きく、熱容量が小さいという特性を有している。従って、放熱効率が低い状態で使い続けると、寿命が短くなったり、熱逸走(電池温度が非常に高くなると充電電流が加速度的に増加し、それに応じて際限なく温度が上昇する悪循環)といったトラブルの原因になる事がある。つまり、蓄電池を複数個密着させ装填することも、箱の強度を保つために厚い鋼板を使うことも電池にとってはマイナス要因となっている。
このように、蓄電池箱の強度を高く保ち外部から衝撃や内部からの膨張力に耐えられるようにする事と、蓄電池の放熱効率を良く(高く)する事の両立は非常に難しい課題となっている。
既存の事例としては、蓄電池箱の強度、又は蓄電池の放熱のどちらか一方だけに着目し改善を図ったものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2004−103489号公報 特開2002−289161号公報
しかし、特許文献1は、機械的強度の大きい左右の前方延長板部により大きな負荷重に堪える安定堅牢な組立体が構成できるが、隙間をどのようにして保持しているかについては言及されておらず、十分な通気(外気による冷却)を確保するのは困難である。
また、特許文献2では、電池を挿入した「枠体」の外側に隙間を設け外気によって冷却する構造としたものであるが、隙間の開口部が組電池の正面方向のみにしか設けられておらず、十分な通気(外気による冷却)を確保できているとは言い難い。また、枠体の外側に隙間を有するため、地震力等の外部からの大きな衝撃に対応することは困難である。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、物理的強度が向上するとともに、蓄電池の放熱性も高めることができる蓄電池収納箱およびこの収納箱を用いた蓄電池収納ユニットを提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、底板と上板との間に複数の蓄電池を収納する蓄電池収納箱において、横並びの前記蓄電池の間を上下に延びて前記底板と前記上板とを貫通し、各板に接合されて前記蓄電池収納箱の強度を向上させる補強部材を有し、前記補強部材は、左右の前記蓄電池に接するとともに上下に貫通する筒形状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、補強部材によって、蓄電池収納箱の物理的強度が向上するとともに、その補強部材が筒形状であるために蓄電池の放熱性も高めることができる。
上記構成において、前記補強部材は、前記底板と前記上板とに設けられたスリットを貫通し、前記底板の下方にて前記底板に溶接で接合され、また前記上板の上方にて前記上板に溶接で接合されるようにしても良い。
この構成によれば、蓄電池収納箱の外部だけで補強部材を溶接できるので、溶接作業を容易に行うことができる。
また、上記構成において、前記補強部材は、下部が下方に行くに従って拡がる末広がり形状にしても良い。
この構成によれば、下方の空気を導入し易くなる。
また、本発明は、上記蓄電池収納箱を多段に連結してなる蓄電池収納ユニットにおいて、当該蓄電池収納箱を多段連結した際に蓄電池収納箱間に隙間が形成されるようにしても良い。
この構成によれば、この隙間に放出された蓄電池の熱を、補強部材内に積極的に引き込んで放熱させることができる。
また、上記構成において、各蓄電池収納箱に設けられる前記補強部材の下部には、一段下に連結される蓄電池収納箱に設けられる補強部材の上部が入り、最下段から最上段まで貫通する放熱塔を形成するようにしても良い。
この構成によれば、下段の熱影響が上段に及ぶ事態を抑制し、効率よく放熱することができる。また、煙突効果を効果的に利用して放熱性をより向上させることができる。
本発明では、横並びの蓄電池の間を上下に延びて蓄電池収納箱の底板と上板とを貫通し、各板に接合されて蓄電池収納箱の強度を向上させる補強部材を有し、この補強部材は、左右の蓄電池に接するとともに上下に貫通する筒形状に形成されているので、補強部材によって、蓄電池収納箱の物理的強度が向上するとともに、蓄電池の放熱性も高めることができる。
本発明の実施形態に係る蓄電池収納箱を備える組電池の斜視図である。 蓄電池収納ユニットの斜視図である。 蓄電池収納ユニットのベースの斜視図である。 蓄電池収納箱を蓄電池と共に示す斜視図である。 蓄電池収納箱の斜視図である。 補強部材の斜視図である。 蓄電池収納箱を積み重ねた場合の上下の補強部材を示す図である。 上下に積み上げた蓄電池収納箱を側方から見た図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る蓄電池収納箱を備える組電池を示している。
この組電池10は、非常用電源や自家発電装置の起動等、災害時のバックアップに用いられる産業用の組電池であり、複数の蓄電池(単電池に相当)11を収納する蓄電池収納ユニット20を備えている。
図2は、蓄電池収納ユニット20を示している。
図1および図2に示すように、蓄電池収納ユニット20は、床上に設置されるベース(チャンネルベースとも称する)21と、ベース21の上に積み上げられ、複数の蓄電池11を横並びで収納する複数の蓄電池収納箱22とを備え、ベース21はアンカーボルト30で床に固定され、蓄電池収納箱22は、上下に多段で積み上げられ、その4隅が、ボルトおよびナットからなる連結部材33で各々連結されている。本実施形態では、蓄電池収納箱22を4段とし、各蓄電池収納箱22に6個の蓄電池11を収納することによって、24個の蓄電池11を収納する組電池10を構成している。但し、この構成に限らず、蓄電池収納箱22の段数や蓄電池11の収納数は適宜に変更可能である。
図3はベース21の斜視図である。
ベース21は、H型鋼で製作されており、上面視で長方形の枠部材を形成するように、前後一対の長辺部21A,21Bと、左右一対の短辺部21C,21Dとを溶接等で一体に連結して構成されている。短辺部21C,21Dには、長辺部21A,21Bとの間に開口部21Kが各々形成されており、これら開口部21Kを介してベース21の内側空間21Rに周辺空気が出入り自在である。
図1に示すように、このベース21の上に蓄電池収納箱22を載置することによって、蓄電池収納箱22は床から離して配置され、この蓄電池収納箱22の下方に周辺空気を容易に導入させることが可能である。
図4は、蓄電池収納箱22を蓄電池11と共に示す図であり、図5は、蓄電池11を除いた状態を示す図である。
図4および図5に示すように、蓄電池収納箱22は、長方形の底板23と、底板23の上方に間隔を空けて配置される上板24と、底板23と上板24の左右端部間をつなぐ左右一対の側板25とを備えており、前面が開口する前面開口収納部22A(図2)を有する箱形状に形成される。この蓄電池収納箱22を構成する各板23〜25は、鉄やステンレス鋼等の金属板で製作されている。
蓄電池収納箱22の底板23の下面には、鋼材製の台座23Aが溶接され、上板24の上面には、鋼材製の台座受け24Aが溶接され、左右の側板25の外面には、上下一対の台座23Aおよび台座受け24Aをつなぐように鋼材製の架橋板25Aが溶接されている。
各蓄電池収納箱22は同じ構成であり、最も下段の蓄電池収納箱22は、ベース21の長辺部21A,21Bおよび短辺部21C,21Dに囲まれる内側空間21R(図3参照)を上方から覆うようにベース21に連結される。
蓄電池11は、非常用電源等に用いられる制御弁式蓄電池であり、図4に示すように、電極や電解液を収容する直方体形状の電槽12と、この電槽12の前部を構成する前板部(電槽蓋)13とを備えている。また、前板部(電槽蓋)13には、正極端子15A,負極端子15Bおよび安全弁15Cが取り付けられている。なお、以下の説明において、正極端子15A,負極端子15Bを特に区別する必要が無い場合は端子15と表記する。
この蓄電池11は、同図4に示すように蓄電池収納箱22に挿入され、端子15等が取り付けられた前板部(電槽蓋)13を、蓄電池収納箱22の前方に向け、且つ、蓄電池収納箱22よりも前方に出た状態とされる。各蓄電池11は、蓄電池収納箱22の底板23と上板24とにボルト固定される押さえ板(止め金具とも称する)31によって、前方から各々押さえられ、地震や転倒による蓄電池11の突出が防止される。このようにして単一の蓄電池収納箱22に複数の蓄電池11を装填し、押さえ板31で固定したものを「ユニット型蓄電池」という。
なお、組電池10の使用時には、隣接する蓄電池11の端子15同士が、導体である不図示の接続板によって電気的に接続した状態とされる。これによって、必要個数の蓄電池11を直列或いは並列に接続し、必要電圧や必要容量を確保した「組電池」に構成している。
図4および図5に示すように、本実施形態の蓄電池収納箱22は、横並びの蓄電池11の間を上下に延びて底板23と上板24とに一体的に接合されるとともに上下に貫通する筒形状の補強部材71を備えている。
補強部材71は、蓄電池収納箱22の側板25間に間隔を空けて配置され、本実施形態では、2個の蓄電池11と補強部材71とが交互に配置されるように補強部材71を2個配置している。
図6は、補強部材71を示している。補強部材71は、金属板を折り曲げ溶接し、上面と下面とを開口部71A,71Bにした筒形状に形成されており、金属板には、蓄電池収納箱22と同じ鋼板、或いは、銅、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の様々な金属材等が用いられる。
補強部材71は、長方形の水平断面を有する筒形状に形成され、一対の長側板が左右の側板72を形成し、一対の短側板が前板73および背板74を形成する。左右の側板72の下部は、下方に行くに従って拡がる末広がり形状(漏斗状)に形成され、上部開口部71Aよりも下方開口部71Bの方が大きくなる。
左右の側板72には、開口孔であるパンチング孔77が多数形成され、放熱に有利な加工が施される。一方、補強部材71の前板73および背板74は、パンチング孔のない垂直板で形成されている。この補強部材71に用いる鋼板(金属板)の選定は、寿命末期の蓄電池11の内部からの膨張力に耐えられる厚さを持つものとする。
この補強部材71の高さHX(図6参照)は、蓄電池収納箱22の底板23と上板24との離間距離H1(図5参照)よりも長く形成されており、図5に示すように、蓄電池収納箱22の底板23および上板24の対向する位置に設けられたスリット23S,24Sを貫通するように装着される。
この場合、補強部材71の末広がりに拡がる下部71Lは、底板23よりも下方に突出した状態で溶接により底板23に接合され、補強部材71の上部71Uも、上板24よりも上方に突出した状態で、溶接により上板24に接合される。より具体的には、補強部材71の下部71Lは、蓄電池収納箱22の底板23の下方から、この底板23のスリット23Sに沿わせてすみ肉溶接で接合され、補強部材71の上部71Uは、蓄電池収納箱22の上板24の上方から、この上板24のスリット23Sに沿わせてすみ肉溶接で接合される。
このようにして、蓄電池収納箱22を縦に貫通する形で補強部材71を配置し、上部、下部とも蓄電池収納箱22に溶接し一体化する。この際、補強部材71の下面となる下方開口部71Bは、蓄電池収納箱22の下面と面一になるようにし、補強部材71の上面となる上部開口部71Aは、蓄電池収納箱22の上面よりやや突出する。この場合、溶接長を十分に確保して底板23および上板24との連結強度を十分に確保することができ、且つ、底板23の下方、および、上板24の上方から溶接作業をすれば良いので、溶接作業がし易くなる。
また、補強部材71が末広がりに拡がるため、補強部材71下方に大開口を形成でき、空気を導入し易くなる。また、本構成の蓄電池収納箱22は、前面が大きく開口する構造であるため、箱強度を確保し難い構成であるが、上記補強部材71によって、前面開口収納部22Aの開口が左右に細かく分割され、各補強部材71が中仕切りの柱として機能するので、蓄電池収納箱22の物理的強度を向上させることが可能である。
本構成では、図4に示すように、左右の補強部材71の間には、2個の蓄電池11が横並びに挿入され、各補強部材71と蓄電池収納箱22の側板25との間にも、2個の蓄電池11が横並びに挿入される。
この場合、左右両端の蓄電池11は、側板25に接しており放熱に比較的有利な位置となり、残りの4個の蓄電池11は、左右いずれかの側面がいずれかの補強部材71に接することになり、ここからの放熱が期待できる。つまり、補強部材71は、上下に貫通する筒形状であるため、補強部材71に収集された熱を上方に排出する煙突として機能する。また、蓄電池11との接触面には、パンチング孔77が開けられているので放熱効果は一層高くなっている。
図2に示すように、蓄電池収納箱22を積み重ねた場合、各蓄電池収納箱22の補強部材71は上下に並ぶ。ここで、図7は、蓄電池収納箱22を積み重ねた場合の上下の補強部材71を示す図である。なお、図7および図1には、空気(熱気)の流れを矢印で示している。
図7に示すように、蓄電池収納箱22を積み重ねた場合には、下の段の補強部材71の上部71Uが、上の段の補強部材71の下部71Lに入り込む。その結果として、最下段から最上段までの全てを貫通する長い煙突(図2参照)、つまり、放熱塔101が形成されることが解る。
周知のように、煙突には、煙突効果(上昇気流の原理で排気を上方に導く効果)があり、この煙突効果はその長さが長いほど高まる。従って、組電池10として実際に使用できる態様に組み上げた場合の方が、ユニット型蓄電池単独の時よりも一層効率的な放熱が期待できる。なお、放熱塔101の下端は、ベース21の内側空間21R(図3参照)に開口するので、放熱塔101内へ円滑に周囲空気を導入させることができる。
図8は、上下に積み上げた蓄電池収納箱22を側方から見た図である。
図8に示すように、下の段の蓄電池収納箱22の上板24と、上の段の蓄電池収納箱22の底板23との間には、鋼材製の台座受け24Aと台座23Aとが配置されるので、左右側方に開口する数センチの隙間(以下、側方開口隙間と言う)27ができることになる。この側方開口隙間27は、横向きのため、この隙間27を開口させただけでは通風し難く熱がこもり易い。
これに対し、本構成では、煙突を形成する上記補強部材71によって側方開口隙間27の通風性が改善される。図7に示すように、下の段の補強部材71の上部71Uが、漏斗状に拡げて有る上の段の補強部材71の下部71L内に入り込むため、その間には隙間71Sが形成される。補強部材71の内部には、パンチング孔77を通して出た蓄電池11からの放熱により上昇気流が発生しているので、気圧が蓄電池収納箱22間の側方開口隙間27より低くなっている。従って、側方開口隙間27にこもっていた熱は、側方開口隙間27を通って補強部材71の中に積極的に引き込まれる。
つまり、この隙間71Sは、上下の蓄電池収納箱22間の空気の導入口として作用する。また、蓄電池収納ユニット20のベース21にも開口部21K(図2、図3参照)が設けられているので、ここからも空気が入り、補強部材71内の上昇気流の流れを妨げず、円滑に排熱させることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、横並びの蓄電池11の間を上下に延びて蓄電池収納箱22の底板23と上板24とを貫通し、各板23,24に接合されて蓄電池収納箱22の強度を向上させる補強部材71を有し、補強部材71は、左右の蓄電池11に接するとともに上下に貫通する筒形状に形成されているので、補強部材71によって、蓄電池収納箱22の物理的強度が向上するとともに、その補強部材71が筒形状であるために蓄電池11の放熱性も高めることができる。また、放熱用の電動ファンや冷却素材等に頼らないので、故障や経年劣化の心配がなく、長期に渡って安定した効果が期待できる。
しかも、補強部材71は、蓄電池収納箱22の底板23と上板24とに設けられたスリット23S,24Sを貫通し、底板23の下方にて底板23に溶接で接合され、上板24の上方にて上板24に溶接で接合されるので、蓄電池収納箱22の外部だけで補強部材71を溶接でき、溶接作業を容易に行うことができる。
さらに、左右両端の蓄電池11は、蓄電池収納箱22の側板25に接し、左右両端の蓄電池11の内側に配置される蓄電池11は、左右いずれかの側面が前記補強部材71に接するので、各蓄電池11の放熱を効率よく行うことができ、温度のばらつきも抑えることができる。
さらに、補強部材71は、下部が下方に行くに従って拡がる末広がり形状に形成されるので、下方の空気を導入し易くなる。
しかも、上下の蓄電池収納箱22の間には、側方に開口する隙間(側方開口隙間)27が形成されているので、この隙間27に放出された蓄電池11の熱を、補強部材71内に積極的に引き込んで放熱させることができる。
また、補強部材71の下部71Lには、一段下に連結される蓄電池収納箱22に設けられる補強部材71の上部71Uが入り、最下段から最上段まで貫通する放熱塔101を形成するようにしたので、下段の熱影響が上段に及ぶ事態を抑制し、更に効率よく放熱することができる。また、煙突効果を効果的に利用して放熱性をより向上させることができる。
上述した各実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、補強部材71の側板72にパンチング孔77を形成する場合を説明したが、これに限らず、放熱に効果のある他の加工を施しても良いし、所望の放熱性を確保できる範囲でパンチング孔77等の開口孔を省略しても良い。
また、上述の実施形態では、2個の蓄電池11と補強部材71とを交互に配置する場合を説明したが、これに限らず、その時の設計に応じて補強部材71の数や位置を変更しても良い。
また、上述の実施形態では、補強部材71を末広がり形状にする場合を説明したが、これに限らず、所望の強度および放熱性を確保できる範囲で、同一の矩形断面にする等、形状を変更しても良い。
また、上述の実施形態では、補強部材71を溶接で底板23と上板24とに接合する場合を説明したが、溶接以外の方法で接合しても良い。
10 組電池
11 蓄電池
20 蓄電池収納ユニット
22 蓄電池収納箱
22A 前面開口収納部
23 底板
23S,24S スリット
24 上板
25 側板
27 側方開口隙間
71 補強部材
101 放熱塔

Claims (5)

  1. 底板と上板との間に複数の蓄電池を収納する蓄電池収納箱において、
    横並びの前記蓄電池の間を上下に延びて前記底板と前記上板とを貫通し、各板に接合されて前記蓄電池収納箱の強度を向上させる補強部材を有し、
    前記補強部材は、左右の前記蓄電池に接するとともに上下に貫通する筒形状に形成されていることを特徴とする蓄電池収納箱。
  2. 請求項1に記載の蓄電池収納箱において、
    前記補強部材は、前記底板と前記上板とに設けられたスリットを貫通し、前記底板の下方にて前記底板に溶接で接合され、前記上板の上方にて前記上板に溶接で接合されることを特徴とする蓄電池収納箱。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の蓄電池収納箱において、
    前記補強部材は、下部が下方に行くに従って拡がる末広がり形状であることを特徴とする蓄電池収納箱。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の蓄電池収納箱を多段に連結してなる蓄電池収納ユニットにおいて、当該蓄電池収納箱を多段連結した際に蓄電池収納箱間に隙間が形成されていることを特徴とする蓄電池収納ユニット。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の蓄電池収納箱を多段に連結してなる蓄電池収納ユニットまたは請求項4に記載の蓄電池収納ユニットにおいて、各蓄電池収納箱に設けられる前記補強部材の下部には、一段下に連結される蓄電池収納箱に設けられる補強部材の上部が入り、最下段から最上段まで貫通する放熱塔を形成することを特徴とする蓄電池収納ユニット。
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