JP2014041740A - 表示装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精細な表示装置や大判基板を用いた製造において、蒸着マスクとバンクとの離間作用を損ねることなく、支持体上の損傷部分に起因する表示欠陥を低減する表示装置を提供する。
【解決手段】基板11上に複数配列された第一電極18と、第二電極40の間に有機層30を挟持してなる複数の有機発光画素22を備え、複数の有機発光画素22は、異なる色相を呈する複数種類の有機発光画素22が所定の色配列パターンにて繰り返し配列されてなり、
第一電極18を囲み発光領域を規定するバンク20と、バンク20上に形成された蒸着マスクの支持体21を備え、支持体21の基板面と平行な面における断面積は、バンク20の基板面と平行な面における断面積よりも小さく、支持体21は、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向(Y方向)よりも、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する方向(X方向)に沿って、密に配置される。
【選択図】図1
【解決手段】基板11上に複数配列された第一電極18と、第二電極40の間に有機層30を挟持してなる複数の有機発光画素22を備え、複数の有機発光画素22は、異なる色相を呈する複数種類の有機発光画素22が所定の色配列パターンにて繰り返し配列されてなり、
第一電極18を囲み発光領域を規定するバンク20と、バンク20上に形成された蒸着マスクの支持体21を備え、支持体21の基板面と平行な面における断面積は、バンク20の基板面と平行な面における断面積よりも小さく、支持体21は、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向(Y方向)よりも、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する方向(X方向)に沿って、密に配置される。
【選択図】図1
Description
本発明は表示装置およびその製造方法に関し、特に有機電界発光素子を備えた表示装置およびその製造方法に関するものである。
有機EL素子は、第1の電極と第2の電極の間に薄膜からなる発光層を含む有機層を狭持してなり、電流の注入によって高輝度発光が可能な素子として知られている。一般に有機EL素子は有機層へ水分が侵入した部分から発生する輝度低下による寿命低下等の不具合を伴うため、有機EL素子が大気に曝されないようにガラス板、金属板、あるいはSiN等の無機膜など透水性の低い材料で封止した状態で使用される。近年では、表示装置の薄型化、あるいは封止部材での光吸収損失を低減する目的において、封止部材の薄板化が要求されている。このような有機EL発光素子を複数配列したアクティブマトリクス型の表示装置(有機ELディスプレイ)は、各画素が薄膜トランジスタ(Thin Film Trnasitor (TFT))を備えている。そして、基板上の有機EL素子の夫々の第1の電極は、絶縁膜に設けられたコンタクトホールを介してTFTと電気的に導通するように設けられている。また各々の第1の電極の周囲に絶縁層を設け、画素開口(発光領域)を形成している。
有機ELディスプレイとしてマトリクス状に配置される各々の第1の電極上に異なる発光色の有機層を形成する際には、所定の発光色に対応して第1の電極を露出せしめる複数の開口を備えた蒸着マスクを用いた真空蒸着法が用いられる。このような蒸着マスクは、蒸着の際にバンク(発光領域を形成する絶縁層)の表面に接触された状態となる。
ところで蒸着マスクと接触するバンクは画素間の間隔に応じた幅を有するとともに、各々の第1の電極の周辺を囲むように配置されることから、蒸着マスクとの接触面積が広くなる。これにより蒸着マスクに付着している異物等の付着物がバンクに接しやすく、またこの付着物がバンクに押し付けられる状態になり易い。あるいは蒸着マスクの表面における凸部も同様にしてバンクに接しやすくなり、凸部がバンクに強く押し付けられる状態にもなり易い。このためバンク表面は擦り、引っ掻き等の損傷を受けることになる。特に、蒸着マスクがバンクと接した状態で基板面方向のずれ動作を伴うと、致命的な欠陥となり易い。
例えばこの損傷部分から水分が侵入しやすくなり、発光寿命が短くなるといったことがあった。具体的には、バンク傷部の上層に成膜された有機膜、電極あるいは封止膜の一部がカバレッジ欠陥となって、カバレッジ欠陥部が水分の侵入経路になっていた。また蒸着マスクを当接する以前の工程で成膜したバンク表面の有機膜を蒸着マスクの接触により傷つけることもあった。この場合も上記と同様にして、損傷部分をきっかけにしてカバレッジ欠陥が発生しやすかった。なお表示性能を損なう致命的な傷は、特に深い傷部で発生する確率が高くなっていた。
この様な問題に対し、特許文献1に示される様に、基板面の垂直方向にバンクよりも突出したスペーサを備え、スペーサ上面に蒸着マスクを接触させて蒸着マスクを支持し、バンク表面及びバンク表面に堆積した有機膜から蒸着マスクを離間することができる。特許文献1では表示領域内で蒸着マスクを離間させるために、上記スペーサを各画素間に配置されている構成が開示されている。
しかし、表示の高精細化あるいは大判化に伴い表示領域の画素数が増加するため、バンク面と蒸着マスクを離間するために備えられたスペーサ(以下、支持体と表記するものと同義)の密度も高くなり、スペーサ上の傷による表示欠陥の発生率が高まってきている。具体的には下記のような問題があった。
第一に、表示の高精細化に伴い画素数が増加するために、スペーサ上の傷発生率が高まってくる。これは高精細化に伴って、スペーサの数が増え、スペーサと蒸着マスクとの接触面積が大きくなることに起因している。特許文献1はこの蒸着マスクと接触するスペーサ上の傷を解決するものではない。
第二に、各画素間に配置される場合、スペーサも画素と同様に微細化することが要求される。しかし蒸着マスクとバンクとの接触を避けるために必要な離間距離を得るためのスペーサを容易に微細化するのは困難である。なぜならば、蒸着マスクを支持するための強度がスペーサには必要であり、微細化にともなって断面積を縮小化しにくいためである。
第三に、基板の大判化に伴う問題がある。基板と蒸着マスクの位置合わせ工程では、位置調整を終えるまで互いに離間された状態で保持される。このとき基板と蒸着マスクはともに自重によって撓んだ状態をとる。基板が大判化するほど、基板の自重による撓みは大きくなる。一方、蒸着マスクは、蒸着マスクの周辺に設けられる枠体に固定された状態で一定の張力を加えられているので、大判化にともなう撓みの大きさは相対的に小さい。たとえば360mmx460mm相当の基板の自重撓み量は数100μmと大きいが、蒸着マスクの自重撓み量は数10μmである。
このような撓み量の違いからできる曲率差を持った蒸着マスクと基板との重ね合わせ動作では、空間的に基板がマスクに対して上方に保持される場合、基板中央からその周囲に向け順次基板上のバンクがマスクと接触する。このときに理想的な並行平板どうしを重ねる場合には生じにくい面方向のずれが生じやすくなる。面方向ずれを伴う場合、傷欠陥を発生させる場合が多い。このため蒸着マスクと基板との位置合わせ工程で、蒸着マスクと接触することによるバンク表面あるいはバンク表面に堆積された有機膜の損傷の発生頻度が高くなっている。
上述したような課題を解決するために、本発明の表示装置は、基板上に複数配列された第一電極と、第二電極の間に有機層を挟持してなる複数の有機発光画素を備え、該複数の有機発光画素は、異なる色相を呈する複数種類の有機発光画素が所定の色配列パターンにて繰り返し配列されてなる表示装置であって、
前記第一電極を囲み発光領域を規定するバンクと、該バンク上に形成された蒸着マスクの支持体を備え、該支持体の基板面と平行な面における断面積は、前記バンクの基板面と平行な面における断面積よりも小さく、該支持体は、同じ色相を呈する有機発光画素の配列方向よりも、該配列方向と直交する方向に沿って、密に配置されることを特徴とする。
前記第一電極を囲み発光領域を規定するバンクと、該バンク上に形成された蒸着マスクの支持体を備え、該支持体の基板面と平行な面における断面積は、前記バンクの基板面と平行な面における断面積よりも小さく、該支持体は、同じ色相を呈する有機発光画素の配列方向よりも、該配列方向と直交する方向に沿って、密に配置されることを特徴とする。
また、本発明の表示装置の製造方法は、基板上に複数配列された第一電極と、第二電極の間に有機層を挟持してなる複数の有機発光画素を備え、該複数の有機発光画素は、異なる色相を呈する複数種類の有機発光画素が所定の色配列パターンにて繰り返し配列されてなる表示装置の製造方法であって、
前記第一電極を囲み発光領域を規定するバンクと、該バンク上に形成された蒸着マスクの支持体を備え、該支持体の基板面と平行な面における断面積は、前記バンクの基板面と平行な面における断面積よりも小さく、該支持体は、一の方向よりも、該一の方向に直交する方向に沿って、密に配置された基板を用意する工程と、
複数の開口を備えて枠体に固定された蒸着マスクを、前記開口の長手方向を前記一の方向に揃えて前記支持体上に配置し、第一電極の上方に、前記有機層のうち同一の色相を呈する発光層を成膜する工程を備えることを特徴とする。
前記第一電極を囲み発光領域を規定するバンクと、該バンク上に形成された蒸着マスクの支持体を備え、該支持体の基板面と平行な面における断面積は、前記バンクの基板面と平行な面における断面積よりも小さく、該支持体は、一の方向よりも、該一の方向に直交する方向に沿って、密に配置された基板を用意する工程と、
複数の開口を備えて枠体に固定された蒸着マスクを、前記開口の長手方向を前記一の方向に揃えて前記支持体上に配置し、第一電極の上方に、前記有機層のうち同一の色相を呈する発光層を成膜する工程を備えることを特徴とする。
なお、本明細書において、基板と蒸着マスクの上下の位置関係を表現する用語は、便宜上、相対的に基板が下側、蒸着マスクが上側に存在するものとして表現しているが、例えば抵抗加熱蒸着を行う真空蒸着装置等、空間的には基板が蒸着マスクに対して上方に保持される場合も含むものである
本発明によれば、高精細な表示装置あるいは大判基板を用いた製造において、蒸着マスクとバンクとの離間作用を損ねることなく、支持体上の損傷部分に起因する表示欠陥を低減することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を用いて説明する。
<第1実施形態>
≪表示装置≫
図1は、第1実施形態の表示装置として、アクティブマトリクス型の有機EL表示装置を示す概略図である。図2は、図1の表示装置の一部を示す概略図であり、図2(a)は上面図、図2(b)は図2(a)のA−A’断面図である。
≪表示装置≫
図1は、第1実施形態の表示装置として、アクティブマトリクス型の有機EL表示装置を示す概略図である。図2は、図1の表示装置の一部を示す概略図であり、図2(a)は上面図、図2(b)は図2(a)のA−A’断面図である。
本形態の表示装置は、図1に示す様に、表示領域60内に複数の有機発光画素22を有し、表示領域60外に端子部70を有する。複数の有機発光画素22は、異なる色相を呈する複数種類の有機発光画素22が所定の色配列パターンにて繰り返し配列されてなる。本形態の表示装置の色配列パターンは、図2(a)に示す様に、Y方向に沿って赤色(R)を発光する画素列101、緑色(G)を発光する画素列102、青色(B)を発光する画素列103が繰返し配置されたストライプ配列パターンである。本発明の色配列パターンはこれに限定されるものではなく、デルタ配列パターン、ダイアゴナル配列パターン、ペンタイル配列パターン等他のパターンでもよいが、本発明は、特にストライプ配列パターン、ペンタイル配列パターンについて効果的である。
本形態の表示装置は、有機発光画素22として、図2(b)に示す様に、ガラス基板11上に形成されたTFTと、TFTに第一電極18が接続された有機EL画素を有している。有機EL画素は複数配列された第一電極18(ここでは陽極として説明する)と第二電極40(ここでは陰極として説明する)との間に有機発光材料を含む有機層30を挟持してなる構造を備えている。有機層30は、第一電極18側から、正孔輸送層31、発光層32、電子輸送層33の順に積層され、その上方に第二電極40が形成されている。さらに第二電極40の上方に透水性の低い封止層41を備えている。封止層41は外部から有機層30への水分侵入を防止する機能を有する。封止層41の厚さは100μm以下であることが好ましく、0.1〜10μmであることがより好ましい。封止層41の厚さが100μmを超えると、封止層41での光吸収損失が大きくなる可能性がある。
なお、図2(b)では、有機層30を構成する有機膜は、正孔輸送層31、発光層32、電子輸送層33の3層であるが、本発明は有機層30の積層構成あるいはそれらの組み合わせを限定するものではない。したがって、公知の有機層30を構成する複数の有機膜の組み合わせを用いることができる。たとえば、正孔注入層、電子注入層、正孔ブロック層、電子ブロック層等の有機膜を各層の役割に応じて必要な層間に備えることができる。
また、封止層41の上方において各有機発光画素22に対応したレンズ体を設けてもよい。レンズ体を設ける場合には、各有機発光層32での発光の取出し効率を高めるため、封止層41の厚さは薄いほうが好ましく、たとえば0.1〜2μmの範囲にするのが望ましい。本形態によれば、バンク20面および支持体21上においてマスク接触による傷を抑制できるため、特に薄い封止層41であってもカバレッジ欠陥を防止することができる。
ガラス基板11上には、ガラス基板11からの不純物の侵入を防ぐために、例えばSiNx、SiO2等を積層したバッファ層12が全面に形成されている。バッファ層12の上には各画素で有機EL画素を制御するためのTFTが複数形成されている。なお図2(b)では、各画素に備えられている保持容量やその他TFTについての記載は省略されている。また図示はされていないが、表示領域の周辺には各画素にデータ信号やゲート信号を供給するためのドライバ回路用のTFTが備えられている。
バッファ層12上には、半導体層19が形成され、これを覆ってゲート絶縁層13が形成されている。ゲート絶縁層13の上にはゲート電極10が形成され、半導体層19のゲート電極10直下領域がチャネル領域であり、チャネル領域の両側はp−ch型の場合はB等がドープされ、n−ch型の場合はP等がドープされソース・ドレイン領域が形成されている。ゲート電極10の上には、ゲート電極10を含む基板全面を覆うように層間絶縁層14が形成されている。また、層間絶縁層14とゲート絶縁層13を貫通したコンタクトホールが形成されており、コンタクトホール内にはソース電極17、ドレイン電極16が形成されている。そして、コンタクトホールの下部に露出した半導体層のソース領域にはソース電極17、ドレイン領域にはドレイン電極16がそれぞれ接続されている。
さらに層間絶縁層14、ドレイン電極16、ソース電極17を覆って平坦化層15が基板全面に形成されている。なお、図示しないが、平坦下層15と層間絶縁層14、ドレイン電極16、及びソース電極17の間に透水性の低い層を形成しても良い。たとえばSiNx、TEOS膜等を使用することができる。この透水性の低い層はTFTへの水分侵入を防止する機能を有する。
なお、ここではトップゲート構造のTFTを例として示したが、TFTの構成は本発明を制限するものではなく、本発明における表示装置ではその他公知のTFT構成を適宜使用することが可能である。
平坦化層15の上には、画素毎にパターニングされた第一電極18が形成されており、有機EL画素の陽極として機能する。たとえばITO、IZOを使用することができる。またトップエミッション型の有機EL画素においては、第一電極18と平坦化層15との間に反射電極としてAg、Alあるいはそれを含む合金を使用することができる。なお第一電極18は平坦化層15に形成されたコンタクトホールを介してTFTのドレイン電極16と電気的に接続されている。
第一電極18は、表示領域においてマトリクス状に配列されている。それぞれの第一電極18の周囲には、その端部を覆うようにして第一電極を囲む、バンク20が形成されている。各画素の第一電極18上の発光領域(有機発光画素22)は、バンク20で囲まれた領域で規定されることになる。
バンク20は、絶縁性を有する公知の有機材料あるいは無機材料で形成することが可能である。例えば、有機材料としては、光感光性ポリイミド樹脂、光感光性アクリル樹脂等を使用することができ、無機材料としては、窒化シリコン、酸化シリコン等を使用することができる。好ましくは、1.0x1012Ω・cm以上の体積低効率を有する絶縁体が用いられる。
なお、蒸着マスクでパターニングする場合、蒸着マスクと基板面との離間距離を大きくとるほど、回り込みによって蒸着物がマスク開口幅よりも広い領域に着膜してしまう。このことは、たとえば隣接画素へ意図せぬ着膜をする不具合の原因になることがある。従って、バンク20の高さ(第1電極18表面からバンク20頂部までの距離)は低く設定することが望ましく、後述する支持体21の高さ(バンク20頂部から支持体21頂部までの距離)に比べ低く設定するのが好ましい。
バンク20上には蒸着マスクの支持体21を有する。本形態の表示装置では、支持体21は、表示領域60内において、X方向に沿って1副画素(有機発光画素22)毎に配置され、Y方向に沿って3画素(有機発光画素22)毎に配置さられている。つまり、支持体21は、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向(Y方向)よりも、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する方向(X方向)に沿って、密に配置されている。
なお、本形態の表示装置では、支持体21は、X方向沿って散点状に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図3(a)に示すようにX方向沿って鎖線状に設けてもよいし、図3(b)に示すようにX方向沿って線状に設けてもよい。要するに、支持体21の基板面と平行な面における断面積(蒸着マスクと支持体21との接触面積)が、バンク20の基板面と平行な面における断面積(支持体21が設けられていない場合に想定される蒸着マスクとバンク20との接触面積)よりも小さければよい。かつ、支持体21の蒸着マスクとの接触部が、蒸着マスクで成膜される有機膜領域に含まれない形状とすることが好ましい。
支持体21の高さは、バンク20表面と対向する蒸着マスク面を十分に離間できる距離を維持できれば良い。具体的には、バンク20上に堆積される有機膜の厚さ、あるいはバンク20と対向するマスク面の凸サイズ以上の離間距離が少なくとも必要となる。一般的に有機EL画素を構成する有機膜の厚さは数10〜300nmの範囲であり、発光層32などを塗り分けるために使用される蒸着マスク面の凸サイズはRa100nm〜500nmの範囲である。したがって500nm以上の離間距離が表示領域面内において維持されるには、支持体21の高さは500nm以上が好適である。
支持体21は、絶縁性材料で形成しても、導電性を有する材料で形成しても構わない。また、バンク20と支持体21は、同じ材料で形成してもよく、一括で形成されていてもよい。同一の材料でバンク20と支持体21を形成する場合には、例えば多段階露光やグレートーン露光を採用することが好適である。
以下、支持体21を、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向(Y方向)よりも、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する方向(X方向)に沿って、密に配置する理由について説明する。
図4は、本形態の表示装置の製造に用いる多面取り用の蒸着マスクの一例を示す上面概略図である。図4(a)に示す様に、蒸着マスク50は、一つの表示装置に対応する領域51内に、スリット状のマスク開口52を複数備え、外周に備えられた剛性を有する枠体53に、一定の張力を加えられた状態で固定されている。図4(b)は、図4(a)の一つの表示装置に対応する領域51を拡大した図である。図4(b)に示す様に、パターニングするためのマスク開口52は、赤色有機発光画素、緑色有機発光画素、青色有機発光画素のうち一つの有機発光画素に対応する位置に形成されている。そして、マスク開口52は、同じ色相を呈する有機発光画素の配列方向(Y方向)に沿って表示領域60のY方向の幅と同等の開口距離を有している。
なお、蒸着マスク50はスリットタイプに限定されるものではなく、公知の蒸着マスクを用いることが可能であり、例えば、図5に示すスロットタイプや、ドットタイプのマスクを使用することができる。図5で示したスロットタイプの蒸着マスクに備えられる長方形のマスク開口52の長手方向の距離は、複数の有機発光画素22含む距離であり、たとえば支持体21上に有機膜が形成されることを防止することが可能である。この場合、表示領域60内に備えられた支持体21上において有機膜の損傷に伴う欠陥を減少することができるようになる。また、有機発光画素22ごとのマスク開口を備えるドットタイプのマスクにおいても、同様のことが可能である。
図6は、支持体21上に蒸着マスク50を支持した状態を示す断面図である。図6に示す様に、蒸着マスク50は支持体21上(図6では正孔輸送層31を介して)接触しており、バンク20面とは十分に離間している。支持体21は、その機能としてバンク20表面とそれに対向して配置される蒸着マスク50とを離間することにある。一方で支持体21と蒸着マスク50が接触することにより、支持体21を損傷するリスクがある。我々の実験によれば、欠陥を誘発し得るレベルの支持体上の損傷発生率は数〜数十ppmと推定される。仮に100万画素の表示装置において、画素数と同数の支持体を設ける場合について上記損傷発生率をもとに換算すると、表示領域に数ヵ所の欠陥が発生すると予想される。したがって、バンク表面と蒸着マスクとの離間を損なわない範囲において、支持体数を低減することが必要となる。
図4に示す様な、スリット状のマスク開口52を備えたスリットタイプの蒸着マスク50の場合、マスク開口52の長手方向(Y方向)に沿って、マスク開口52の短手方向(X方向)に比べて強い張力が加えられた状態で、枠体53に固定される。蒸着マスク50に加えられる張力は、主として開口位置を決定するとともに、蒸着工程において基板を支持するために設定されている。たとえばマスク開口52の位置の精度を高いものとするには、アライメント装置や成膜装置等内での動作による外的な振動等による刺激により動くことを抑制するため、より強い張力を加える場合がある。従って、マスク50上に基板を載置した際に、マスク開口52の長手方向(Y方向)におけるマスクの変形は、マスク開口52の短手方向(X方向)におけるマスクの変形より小さくなり、支持体21を配置するピッチを広くとることができる。ここで、マスク開口52の長手方向(図4(b)のY方向)と、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向(図2(a)のY方向)は一致する。そして、前述の如く、マスク開口52の長手方向(図4(b)のY方向)に沿って相対的に強い張力が加えられている。そのため、基板上のバンク20面と蒸着マスク50との離間を維持した上で、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向(図2(a)のY方向)の支持体ピッチを、この配列方向と直交する方向(図2(a)のX方向)の支持体ピッチより広くとることができる。図5で示したスロットタイプの蒸着マスク等、スリットタイプ以外の蒸着マスクについても同様である。
尚、本形態において示す支持体ピッチは、説明をわかりやすくするために示すものであって、実際には、蒸着マスク50とバンク20の離間効果が維持される範囲において、より広いピッチをとることも可能である。したがって支持体21の配列ピッチは、蒸着マスク50上に基板を載せた状態におけるマスクの変形具合等、に合わせて適宜設定すればよい。
また、支持体21における傷欠陥を低減するためには、支持体21の配列ピッチを広くするのが好ましい。このため、基板上のバンク20と蒸着マスク50との離間を保証できる範囲において、できるだけ支持体ピッチを広くするのが良い。支持体ピッチを広くとることで表示領域60における支持体数を低減できるため、表示領域における傷発生率を低減することができるからである。
≪表示装置の製造方法≫
次に、図1の表示装置の製造方法について説明する。
次に、図1の表示装置の製造方法について説明する。
まず、支持体まで形成した基板を用意する。支持体まで形成した基板は、第一電極18を囲み発光領域を規定するバンク20と、バンク20上に形成された蒸着マスクの支持体21を備える。そして、支持体21の基板面と平行な面における断面積は、バンク20の基板面と平行な面における断面積よりも小さい。また、支持体21は、一の方向(図1のY方向)よりも、一の方向に直交する方向(図1のX方向)に沿って、密に配置されている。支持体まで形成した基板は、基板11上に複数の第一電極18を形成し、第一電極18を囲むようにバンク20を形成し、バンク20上に支持体21を形成することにより得ることができる。バンク20、支持体21は、例えば、公知のフォトレジスト法等により形成することができる。また、バンク20と支持体21は、別々に形成してもよく、一括で形成してもよい。バンク20と支持体21を一括で形成する場合には、例えば多段階露光やグレートーン露光を採用することが好適である。
次に、真空雰囲気下でベーク処理を行い、酸素プラズマによって、支持体まで形成した基板の前処理を行う。次に、真空雰囲気を維持した状態で、第一電極18の上方に正孔輸送層31、発光層32、電子輸送層33からなる複数の有機層30の蒸着を順次行う。特に蒸着マスク50を用いて赤色有機発光画素、緑色有機発光画素、青色有機発光画素の発光層32をパターニングする工程について、さらに詳細に説明をする。
まず、第一電極18の上方に、共通層として正孔輸送層31を成膜する。その後、赤色発光層を形成する成膜室に基板を搬送し、図4に示す蒸着マスクと基板を、マスク開口52の長手方向(図4のY方向)を、一の方向(図1のY方向)、即ち支持体21が相対的に疎に配置された方向に揃えてアライメントさせる。その後、基板を蒸着マスクに近接させ、図6に示す様に蒸着マスク50を支持体21上で接触させる。実際には、蒸着マスク50は支持体21上の正孔輸送層31と接触する。このような状態で赤色の有機発光画素22の第一電極18上に所定の膜厚に到達するまで赤色の発光層32(同一の色相を呈する発光層)を成膜する。緑色の発光層32、青色の発光層32も同様に成膜する。なお発光層の有機膜は、共通層として各成膜室にて形成される。
なお、基板と蒸着マスク50のアライメント工程から、発光層32の成膜を完了するまでの期間において、基板上のバンク20面と蒸着マスク50との離間は維持されており、蒸着マスク50がバンク20面に損傷を与えることはない。また蒸着マスク50と接触する支持体21においても、表示領域60の画素数よりも支持体21の数が少ないため接触面積が低減され、損傷の発生率を十分に抑制できている。
有機層30を形成した後は、通常の有機EL表示装置の製造方法と同様の方法を用いることができる。たとえば有機層30の上に半透過性のAg合金薄膜からなる導電層を形成して第二電極40とする。続いて、第二電極40上に、減圧雰囲気にて、窒化シリコンからなる封止層41を形成する。
本形態の表示装置及び製造方法によれば、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向よりも、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する方向に沿って、支持体21を密に配置する。そのため、高精細な表示装置あるいは大判基板を用いた製造において、蒸着マスク50とバンク20との離間作用を損ねることなく、支持体21上の損傷部分に起因する表示欠陥を低減することができる。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態の表示装置として、アクティブマトリクス型の有機EL表示装置を示す概略図である。本形態では、支持体21を表示領域60外に設けた以外は、第1実施形態と同様である。
図7は、第2実施形態の表示装置として、アクティブマトリクス型の有機EL表示装置を示す概略図である。本形態では、支持体21を表示領域60外に設けた以外は、第1実施形態と同様である。
表示領域外においては、支持体21上に有機膜が形成されないため、蒸着マスクとの接触において支持体21上の有機膜が傷つくことはない。しかし、支持体21が蒸着マスク50と擦れて傷付くことに起因する欠陥が発生するリスクが残る。このため表示領域外に配置する場合であっても、支持体21と蒸着マスク50の擦れ面積は少ないほうが良く、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する方向に沿って高い密度となるように支持体21を設けることが好ましい。
さらに、表示領域外に設ける支持体21は、X方向沿って線状であることが好ましい。なぜならば、蒸着マスク面には深さ数100nm程度の凹み部が局所的に形成されている場合があるためである。線状の支持体21にすることで蒸着マスク50の凹み部では支持できなくとも、その近傍の支持部で蒸着マスクを支持できるため、局所的に離間し損ねるリスクを回避できるようになる。なお、このような蒸着マスク50の局所的な凹みはマスク製造工程に依拠していることが多い。
<第3実施形態>
図8は、第3実施形態の表示装置として、アクティブマトリクス型の有機EL表示装置を示す概略図である。本形態では、支持体21を表示領域60の内外に設けた以外は、第1実施形態と同様である。
図8は、第3実施形態の表示装置として、アクティブマトリクス型の有機EL表示装置を示す概略図である。本形態では、支持体21を表示領域60の内外に設けた以外は、第1実施形態と同様である。
本形態では、表示領域内の支持体21aに比べ、表示領域外の支持体21bの高さを高くすることが好ましい。その理由は以下の通りである。即ち、表示領域60の内側に配置される支持体21aの上面には、正孔輸送層31等の有機膜が成膜されるため、蒸着マスク50との接触による有機膜の損傷リスクが潜在している。一方で、表示領域外の支持体21bには有機膜が成膜されないため、有機膜の損傷リスクはない。したがって、基本的には表示領域外の支持体21bで蒸着マスク50とバンク20面との離間を担保し、補助的に表示領域内により低い支持体21aを備えている。これにより、大画面で高精細な表示装置においても、補助の支持部(支持体21a)があることにより表示領域外の支持体21bを極端に高くする必要が無い。そのため、汎用的で安価な材料や製造方法を適用することができ、かつ蒸着マスク50とバンク20面との離間を維持させることができるようになる。
以下、本発明に係る実施例ついて、図面を用いて説明する。
<実施例1>
図1に示すアクティブマトリクス型の有機EL表示装置を作成した。
図1に示すアクティブマトリクス型の有機EL表示装置を作成した。
本実施例では、表示領域60内において、バンク20上に形成された支持体21は、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向(Y方向)には3画素ピッチの周期で備えられている。また、表示領域60内において、バンク20上に形成された支持体21は、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する、異なる色相を呈する有機発光画素22の配列方向(X方向)には1副画素ピッチの周期で備えられている。
表示領域60の大きさは対角3インチ(X方向61mm、Y方向46mm)、表示領域60内には640x480xRGB(VGA相当)の画素数を有するものであり、画素ピッチは約95μm、副画素ピッチは約32μmである。また、支持体21の高さは1.5μm、長さ(X方向)は5μm、幅(Y方向)は3μmであり、それに比べバンク20の高さはより低く0.8μmとした。なお、バンク20はX方向、Y方向とも表示領域60相当の長さを有するため、支持体21の基板面と平行な面における断面積はバンクのそれよりも十分に小さい。
このようなバンク20および支持体21は以下の方法により形成した。即ち、第一電極18を形成した後、基板にポリイミドを含むポジ型感光性レジストをスピンコート法により塗布し、所定の除去するべき領域に露光光を照射し、その後に現像および焼成工程を行い、バンク20を形成した。ここでは第一電極18を露出させ、かつ第一電極18の端部を被覆するような画素開口(発光領域22)を有するバンクを形成する。その後形成される支持体21も同様の製造方法により、所定の位置に形成した。
次に、支持体21まで形成した基板を真空雰囲気下でベーク処理を行い、酸素プラズマによって基板の前処理を行った。その後、真空雰囲気を維持した状態で約80nmの膜厚を有する正孔輸送層を表示領域の全面に形成した。続いて赤色発光層を形成する成膜室に基板を搬送した。そして、図4に示すストライプ状のマスク開口52を有する蒸着マスク50と基板とを、マスク開口52の長手方向(図4のY方向)を、支持体21が相対的に疎に配置された方向(図1のY方向)に揃えてアライメント後、赤色発光層を成膜した。赤色発光層を成膜するときには、図6で示すように支持体21上に蒸着マスク50を支持した状態としていた。支持体21の高さが1.5μmであるのに対し、正孔輸送層31の厚みは80nmであるため、蒸着マスク50はバンク20上の正孔輸送層31に接触することはなかった。緑色発光層、青色発光層も同様に成膜した。なお発光層32以外の有機膜は、共通層として各成膜室にて形成した。
なお、基板と蒸着マスクのアライメント工程から、各発光層の成膜を完了するまでの期間において、基板上のバンク20面と蒸着マスク50との離間は維持されており、蒸着マスク50がバンク20面及びバンク上の有機膜に損傷を与えることはなかった。また蒸着マスク50と接触する支持体21においても、表示領域60の画素数よりも支持体数を少なくして接触面積を低減したことによって、損傷の発生率を十分に抑制できていた。
有機層30を形成した後、有機層30の上に半透過性のAg合金薄膜からなる導電層を形成して第二電極40とした。続いて、第二電極40上に、減圧雰囲気にて窒化シリコン(SiNx)からなる封止層41を形成した。このときの封止層41の厚さは2μmとした。これにより図2(b)で示すような断面構成の有機発光画素22を有する表示装置を製造した。
本実施例の表示装置によれば、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向よりも、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する方向に沿って、支持体21を密に配置している。そのため、高精細な表示装置あるいは大判基板を用いた製造において、蒸着マスク50とバンク20との離間作用を損ねることなく、支持体21上の損傷部分に起因する表示欠陥を低減することができた。
<実施例2>
図7に示すアクティブマトリクス型の有機EL表示装置を作成した。
図7に示すアクティブマトリクス型の有機EL表示装置を作成した。
表示領域60外に、X方向に沿って線状の支持体21を設けた以外は、実施例1と同様である。支持体21の高さは2μm、長さ(X方向)は表示領域60と同等の長さ(約60mm)とし、幅(Y方向)は3μmとした。一方、バンク20の高さはそれより低く0.8μmとした。この支持体21は表示領域相当の長さを有する2本からなり、支持体21の基板面と平行な面における断面積はバンク20のそれよりも十分に小さい。
このようなバンク20および支持体21は以下の方法により形成した。即ち、第一電極18を形成した後、基板にポリイミドを含むポジ型感光性レジストをスピンコート法により塗布した。次に、画素開口(発光領域22)等に相当する、レジストを除去するべき領域、バンク20を含む低い高さでレジストを残す領域、最も高い高さでレジストを残す支持体21の領域に応じて透過光量が調整されたグレートーンマスクを使用して、露光光を照射した。その後、現像および焼成工程を行い、バンク20を形成した。ここでは第一電極18を露出させ、かつ第一電極18の端部を被覆するような画素開口(発光領域22)を有するバンク20と、バンク20よりも高い支持体21を一括形成した。以下、実施例1と同様の方法により有機発光画素を有する表示装置を形成した。
本実施例の表示装置によれば、表示領域外に、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する方向に沿って、支持体21を相対的に密に配置している。そのため、蒸着マスク50とバンク20との離間作用を損ねることなく、支持体21上の損傷部分に起因する表示欠陥を低減することができた。特に表示領域外にあるため、支持体21上に有機膜が形成されず、蒸着マスク50との接触において支持体21上の有機膜が傷つくことによる欠陥も回避できた。
<実施例3>
図8に示すアクティブマトリクス型の有機EL表示装置を作成した。
図8に示すアクティブマトリクス型の有機EL表示装置を作成した。
本実施例では、表示領域60外のバンク20上には、X方向に沿って線状の支持体21bが備えられている。また、表示領域60内において、バンク20上に形成された支持体21は、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向(Y方向)には4画素ピッチの周期で備えられている。また、表示領域60内において、バンク20上に形成された支持体21は、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する、異なる色相を呈する有機発光画素22の配列方向(X方向)には2副画素ピッチの周期で備えられている。
表示領域60の大きさは21インチ(X方向425mm、Y方向319mm)、表示領域60に1920x1080xRGB(VGA相当)の画素数を有するものであり、画素ピッチは約241μm、副画素ピッチは約80μmである。また、表示領域60の外に設ける支持体21bの高さは1.5μmであり、長さ(X方向)は表示領域60と同等の長さ(約60mm)とし、幅(Y方向)は3μmとした。また、表示領域60内に設ける支持体21aの高さは1μmとし、長さ(X方向)は5μm、幅(Y方向)は3μmとした。一方で、バンク20の高さはより低く0.8μmとした。したがって、これらの支持体21a,21bの基板面と平行な面における断面積は、バンク20のそれよりも十分に小さい。
このようなバンク20および支持体21は以下の方法により形成した。即ち、第一電極18を形成した後、基板にポリイミドを含むポジ型感光性レジストをスピンコート法により塗布した。次に、画素開口(発光領域22)等に相当する、レジストを除去するべき領域、バンク20を含む低い高さでレジストを残す領域、異なる高さでレジストを残す支持体21の領域に応じて透過光量を調整されたグレートーンマスクを使用して、露光光を照射した。その後、現像および焼成工程を行い、バンク20を形成した。ここでは第一電極18を露出させ、かつ第一電極18の端部を被覆するような画素開口(発光領域22)を有するバンク20と、バンク20よりも高い支持体21a,21bを一括形成した。以下、実施例1と同様の方法により有機発光画素を有する表示装置を形成した。
本実施例の表示装置によれば、表示領域60の内外に、同じ色相を呈する有機発光画素22の配列方向と直交する方向に沿って、支持体21a,21bを相対的に密に配置している。そのため、大画面かつ高精細な表示装置においても蒸着マスク50とバンク20との離間作用を損ねることなく、支持体21上の損傷部分に起因する表示欠陥を低減することができた。
11:基板、18:第一電極、20:バンク、21:支持体、22:有機発光画素(発光領域)、30:有機層、40:第二電極、50:蒸着マスク、52:マスク開口、53 枠体
Claims (14)
- 基板上に複数配列された第一電極と、第二電極の間に有機層を挟持してなる複数の有機発光画素を備え、該複数の有機発光画素は、異なる色相を呈する複数種類の有機発光画素が所定の色配列パターンにて繰り返し配列されてなる表示装置であって、
前記第一電極を囲み発光領域を規定するバンクと、該バンク上に形成された蒸着マスクの支持体を備え、該支持体の基板面と平行な面における断面積は、前記バンクの基板面と平行な面における断面積よりも小さく、該支持体は、同じ色相を呈する有機発光画素の配列方向よりも、該配列方向と直交する方向に沿って、密に配置されることを特徴とする表示装置。 - 表示領域内に前記支持体を備えることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 更に、表示領域外に前記支持体を備えることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
- 表示領域外の支持体が表示領域内の支持体よりも高いことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
- 前記支持体の蒸着マスクとの接触部が、蒸着マスクで成膜される有機膜領域に含まれないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記所定の色配列パターンはストライプ配列パターンまたはペンタイル配列パターンであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記第二電極の上方に封止層を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記封止層の厚さは100μm以下であることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
- 前記封止層の上方にレンズを備えることを特徴とする請求項7または8に記載の表示装置。
- 基板上に複数配列された第一電極と、第二電極の間に有機層を挟持してなる複数の有機発光画素を備え、該複数の有機発光画素は、異なる色相を呈する複数種類の有機発光画素が所定の色配列パターンにて繰り返し配列されてなる表示装置の製造方法であって、
前記第一電極を囲み発光領域を規定するバンクと、該バンク上に形成された蒸着マスクの支持体を備え、該支持体の基板面と平行な面における断面積は、前記バンクの基板面と平行な面における断面積よりも小さく、該支持体は、一の方向よりも、該一の方向に直交する方向に沿って、密に配置された基板を用意する工程と、
複数の開口を備えて枠体に固定された蒸着マスクを、前記開口の長手方向を前記一の方向に揃えて前記支持体上に配置し、第一電極の上方に、前記有機層のうち同一の色相を呈する発光層を成膜する工程を備えることを特徴とする表示装置の製造方法。 - 前記蒸着マスクは、スリットタイプ、スロットタイプまたはドットタイプの蒸着マスクであることを特徴とする請求項10に記載の表示装置の製造方法。
- 前記有機層の上方に第二電極を形成する工程を備えることを特徴とする請求項10または11に記載の表示装置の製造方法。
- 前記第二電極の上方に、減圧雰囲気にて封止層を形成する工程を備えることを特徴とする請求項12に記載の表示装置の製造方法。
- 前記基板上に前記複数の第一電極を形成する工程と、前記第一電極を囲むように前記バンクを形成する工程と、前記バンク上に前記支持体を形成する工程を備えることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか一項に記載の表示装置の製造方法。
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