JP2014040850A - ローラー及び/又は金型の最表面用組成物 - Google Patents

ローラー及び/又は金型の最表面用組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014040850A
JP2014040850A JP2012182268A JP2012182268A JP2014040850A JP 2014040850 A JP2014040850 A JP 2014040850A JP 2012182268 A JP2012182268 A JP 2012182268A JP 2012182268 A JP2012182268 A JP 2012182268A JP 2014040850 A JP2014040850 A JP 2014040850A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
mold
outermost surface
composition
silicone resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012182268A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Matsuyoshi
弘明 松好
Riichiro Iida
理一郎 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2012182268A priority Critical patent/JP2014040850A/ja
Publication of JP2014040850A publication Critical patent/JP2014040850A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】安価で、且つ、十分な耐摩耗性と非粘着性を有するローラー及び/又は金型の最表面用組成物を提供する。また、当該最表面用組成物を用いたローラー及び/又は金型最表面用部材、並びにローラー及び/又は金型を提供する。
【解決手段】シリコーン樹脂を90〜99重量%、平均一次粒子径1〜50nmの無機粒子を1〜10重量%含有する、ローラー及び/又は金型の最表面用組成物。また、当該最表面用組成物を用いたローラー及び/又は金型最表面用部材、並びにローラー及び/又は金型。
【選択図】なし

Description

本発明は、ローラー及び/又は金型の最表面用組成物に関する。また、本発明は、当該最表面用組成物を用いたローラー及び/又は金型最表面用部材、並びにローラー及び/又は金型にも関する。
近年、粘着テープ、衛材(紙おむつ、生理用品等)、ゴムタイヤ等を製造する際に、コスト削減や品質の向上が求められている。これらの工程で使用する、ローラーや金型等は、粘着テープではアクリル系接着剤、衛材では不織布と高分子吸収体を接着するホットメルト接着剤を使用しており、後者は架硫前の生ゴムに対する非粘着性を付与するために、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン樹脂を用いたシリコーン樹脂コーティングが行われている。
しかしながら、シリコーン樹脂自体が柔らかく、耐摩耗性が不十分である。耐摩耗性が不十分であれば、製造装置を停止して、ローラーや金型等のコーティングをやり直して交換する頻度が多くなり、コスト面での負荷が大きくなる。そのため、シリコーン樹脂コーティングの耐摩耗性の向上が望まれている。
シリコーン樹脂コーティングの耐摩耗性を向上させた発明例としては、特許文献1等が知られている。
特許2515190号
特許文献1のコーティング構造体では、導電性の基材の表面に多数の凹部及び高さが略同一となるように処理された多数の凸部の頂部が露出するように凹凸状部の凹部にコーティング層が固着されたことを特徴としている。
しかしながら、相手材(紙、フィルム、不織布、フィルム、シート等)との接触が激しく、使用頻度も高い、より高いレベルの耐摩耗性が要求されるローラーや金型に使用するには、まだまだ耐摩耗性が不十分である。
これらの理由から、本発明は、安価で、且つ、十分な耐摩耗性と非粘着性を有するローラー及び/又は金型の最表面用組成物を提供することを目的とする。また、当該最表面用組成物を用いたローラー及び/又は金型最表面用部材、並びにローラー及び/又は金型を提供することも目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、シリコーン樹脂に特定の粒径を有する無機粒子を特定量添加することで、シリコーン樹脂が有する非粘着性や摺動性を損ねることなく、安価に耐摩耗性を飛躍的に向上できることを見出した。本発明は、このような知見に基づき、さらに研究を重ね、完成したものである。すなわち、本発明は、以下の構成を包含する。
項1.シリコーン樹脂を90〜99重量%、平均一次粒子径1〜50nmの無機粒子を1〜10重量%含有する、ローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
項2.前記シリコーン樹脂の含有量が93〜97重量%であり、前記無機粒子の含有量が3〜7重量%である、項1に記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
項3.前記シリコーン樹脂が、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリメチルメトキシシロキサン及びポリメチルビニルシロキサンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、項1又は2に記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
項4.前記無機粒子が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素及び酸化鉄よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、項1〜3のいずれかに記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
項5.前記ローラーが、乾燥ローラー、塗布ローラー、転写ローラー、貼り合わせローラー、しわ取りローラー、圧着ローラー、ガイドローラー又は印刷ローラーであり、前記金型が、衛材製造用金型、ゴムタイヤ製造用金型、ホットメルト接着剤を固体状に成型する金型、又は固体状ホットメルト接着剤を押し出す金型である、項1〜4のいずれかに記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
項6.項1〜5のいずれかに記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物を用いたコーティング膜からなる、ローラーの最表面用部材。
項7.前記コーティング膜の厚みが5μm以上である、項6に記載のローラー及び/又は金型の最表面用部材。
項8.項6又は7に記載のローラー及び/又は金型の最表面用部材を最表面に備える、ローラー及び/又は金型。
項9.基材上に、溶射層及び前記ローラーの最表面用部材を順に備える、項8に記載のローラー及び/又は金型。
本発明によれば、安価で、且つ、十分な耐摩耗性と非粘着性及び摺動性を有するローラー及び/又は金型の最表面用組成物を提供することができる。また、当該最表面用組成物を用いたローラー及び/又は金型最表面用部材、並びにローラー及び/又は金型を提供することもできる。また、本発明のローラー及び/又は金型の最表面用組成物を使用すれば、ローラー及び/又は金型の最表面のシリコーン樹脂が有する非粘着性を損ねることなく、長期間に渡って使用することが可能となり、紙、不織布、フィルム、シート等製品の品質向上や製品の歩留まりを向上させることができる。
1.ローラー及び/又は金型の最表面用組成物
本発明のローラー及び/又は金型の最表面用組成物は、シリコーン樹脂を90〜99重量%、平均一次粒子径1〜50nmの無機粒子を1〜10重量%含有する。
シリコーン樹脂としては、特に制限されないが、アルキル基の少なくとも1つが、水素原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、ビニル基等で置換されていてもよいポリジアルキルシロキサン等が挙げられる。具体的には、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリメチルメトキシシロキサン、ポリメチルビニルシロキサン等が好ましい。これらのシリコーン樹脂は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、アルキル基が置換されていないポリジアルキルシロキサン(ポリジメチルシロキサン等)は、柔軟で非粘着性をより向上させることができるため、特に好ましい。
本発明の組成物において、シリコーン樹脂の含有量は、90〜99重量%、好ましくは93〜97重量%である。シリコーン樹脂の含有量が90重量%未満では、非粘着性が不十分である。また、シリコーン樹脂の含有量が99重量%をこえると、耐摩耗性が不十分である。
本発明で使用する無機粒子の平均一次粒子径は、1〜50nm、好ましくは5〜30nmである。無機粒子の平均粒子径が1nm未満では、無機粒子同士の凝集が起こりやすく、シリコーン樹脂との均一な混合(分散)が不十分となる。また、無機粒子の平均粒子径が50nmをこえると、最表面組成物の最表面が平滑になりにくくなったり、最表面組成物から無機微粒子が脱離しやすくなったりする。
なお、無機粒子の平均一次粒子径は、例えば、電子顕微鏡(SEM、TEM等)観察、X線回折等により測定することができる。
無機粒子としては、特に制限されるわけではないが、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒素化ケイ素及び酸化鉄等が挙げられる。無機粒子は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物において、無機粒子の含有量は、1〜10重量%、好ましくは3〜7重量%である。無機微粒子の含有量が1重量%未満では、耐摩耗性が不十分である。また、無機微粒子の含有量が10重量%をこえると、非粘着性が不十分である。
本発明の組成物には、上記シリコーン樹脂及び無機粒子以外にも、流動助剤、顔料、帯電助剤、脱ガス剤、増粘剤、沈降防止剤、タレ防止剤、分散剤、消泡剤、界面活性剤等を、本発明の効果を損なわない範囲内で含ませてもよい。
本発明の組成物の形態は特に制限されない。
例えば、液状のシリコーン樹脂に溶媒に分散された無機粒子及び必要に応じて他の液体物質を、液体同士で混合して液体組成物として液体塗料としてもよい。この場合、ローラー又は金型にコーティングする際には、エアースプレーを用いて塗装を行うことが好ましい。
この際無機粒子を分散させるために使用できる溶媒としては、特に制限されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコール誘導体;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;1−メチル−2−ピロリドン;N,N−ジメチルホルムアミド等が使用できる。これらの溶媒は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
塗装後は、乾燥及び焼成を行うことが好ましい。乾燥条件としては、10〜120分程度室温で乾燥させてもよいし、50〜100℃程度で1〜60分間程度強制的に乾燥させてもよい。また、焼成することにより、シリコーン樹脂を熱硬化させてより均一なコーティング膜とすることができる。焼成温度は150〜250℃程度が好ましく、180〜220℃程度がより好ましい。加熱時間は、基材の大きさや熱容量によって決めればよく、特に限定されるものではないが、通常は10〜120分程度が好ましい。
本発明の組成物は、ローラー及び/又は金型の最表面用に使用されるものであるが、使用できるローラー及び金型は特に制限されない。ローラーとしては、例えば、乾燥ローラー、塗布ローラー、転写ローラー、貼り合わせローラー、圧着ローラー、ガイドローラー、印刷ローラー等のいずれにも適用可能である。金型としては、例えば、衛材製造用金型、ゴムタイヤ製造用金型、ホットメルト接着剤を固体状に成型する金型、固体状ホットメルト接着剤を押し出す金型等のいずれにも適用可能である。
2.ローラー及び/又は金型の最表面用部材
本発明のローラー及び/又は金型の最表面用部材は、上記説明した本発明の組成物を用いたコーティング膜からなる。より具体的には、本発明の組成物が、液体塗料である場合にはエアースプレーを用いて塗装されたコーティング膜が好ましい。
塗装後は、乾燥及び焼成を行うことが好ましい。乾燥条件としては、10〜120分程度室温で乾燥させてもよいし、50〜100℃程度で1〜60分間程度強制的に乾燥させてもよい。また、焼成することにより、シリコーン樹脂を熱硬化させてより均一なコーティング膜とすることができる。焼成温度は150〜250℃程度が好ましく、180〜220℃程度がより好ましい。加熱時間は、基材の大きさや熱容量によって決めればよく、特に限定されるものではないが、通常は10〜120分程度が好ましい。
このコーティング膜の厚みは、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。コーティング膜の厚みを10μm以上とすることで、より耐久性を向上させることができる。また、コーティング膜の厚みの上限値は特に制限はないが、通常50μm程度である。
3.ローラー及び/又は金型
本発明のローラー及び/又は金型は、上記説明した本発明のローラー及び/又は金型の最表面用部材を備える。このローラー及び/又は金型は、具体的には、基材上に、溶射層及び本発明のローラー及び/又は金型の最表面用部材を順に備えることが好ましい。
基材の材質としては、特に制限されない。例えば、一般鋼、特殊鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属類;プラスチック等の樹脂類;炭素材、セラミックス等の非金属類等のいずれもが使用できる。
基材の形状は、特に制限されないが、ローラーにおいては円筒型が好ましい。
基材と本発明のローラー及び/又は金型の最表面用部材との密着性を高めるため、基材の表面は凹凸状態にしておく(表面を粗す)ことが好ましい。基材の表面を凹凸状態にする手法としては、酸またはアルカリ水溶液中でのエッチング処理、粗面形成剤の塗布、金属又はセラミック溶射、ショットブラスト等があるが、この中でも金属、セラミックス、サーメット溶射が均一に表面を凹凸状態にすると同時にシリコーン樹脂を強固に保持できるため、好ましい。
本発明のローラー及び/又は金型においては、基材とシリコーン樹脂層の密着性を高めるために、基材と本発明のローラー及び/又は金型の最表面用部材との間にプライマー層を設けてもよい。プライマー層としては、市販のシリコーン樹脂コーティング用の製品を用いた層が使用できる。プライマー層の主成分としては、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
プライマー層の厚みは、凹凸状態にした基材の表面を均一にコーティングして、最表面のシリコーン樹脂層との密着性を高める点から、5〜25μmが好ましく、10〜20μmがより好ましい。
この後、本発明の組成物を用いて、最表面を形成する。本発明の組成物が、液体塗料である場合にはエアースプレーを用いて塗装することが好ましい。この際、上述のように、最表面層の厚みが5μm以上となるように調整することが好ましい。
塗装後は、乾燥及び焼成を行うことが好ましい。乾燥条件としては、10〜120分程度室温で乾燥させてもよいし、50〜100℃程度で1〜60分間程度強制的に乾燥させてもよい。また、焼成することにより、シリコーン樹脂を熱硬化させてより均一なコーティング膜とすることができる。焼成温度は150〜250℃程度が好ましく、180〜220℃程度がより好ましい。加熱時間は、基材の大きさや熱容量によって決めればよく、特に限定されるものではないが、通常は10〜120分程度が好ましい。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらのみに限定されるものではない。
なお、各実施例及び比較例の評価は以下のようにして行った。
[粘着テープ荷重測定試験]
コーティング加工した平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)に粘着テープ(幅50mm×長さ150mm)の幅50mm×長さ50mm部分を貼り付けて、デジタルフォースゲージ(日本電産シンポ(株)製FGP−0.5)にて上(垂直)方向に引き上げ、平板テストピースから粘着テープが剥離する際の荷重を測定した。
[粘着テープによる摩耗試験]
コーティング加工した円筒型ローラー(直径100mm、面長さ150mm、材質SS40)を装置に固定し、日東電工(株)製のアクリルフォーム強粘着テープH8000を巻きつけた円筒型ローラー(直径50mm、面長さ150mm、材質SS40)を40Nの力で押し付けて、600rpmで回転させ、コーティング加工した円筒型ローラーの外周面に強粘着テープの一部が付着するまでの時間(分)を測定した。
[ホットメルト接着剤による成型試験]
コーティング加工した容器(深さ100mm、縦100mm、横100mm、材質SUS304)に(株)MORESCO製ホットメルト接着剤TN−269Zを160℃で液状にしたものを満たした。25℃で1時間冷却後、固体状となったホットメルト接着剤を容器から取り出し、容器の内面にホットメルト接着剤の一部が付着するまでの回数を測定した。
実施例1
1リットルのポリプロピレン容器にトルエン300g、液状のポリジメチルシロキサン(Alfa Aesar社製、トリメチルシロキシ末端処理、分子量139,000)97g、シリカ粉末(日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径16nm)3gを加えた。
この1リットルのポリプロピレン容器を300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、シリコーン樹脂+シリカ液体塗料を調製した。
基材として、平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)の片面と円筒型ローラー(直径100mm、面長さ150mm、材質SS40)の外周面をメチルエチルケトンにて溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工を行った。
この基材にNi−Mo―Al溶射材料(Plaxair社製)を用いてフレーム溶射を行い膜厚100μmのNi−Mo−Al溶射層を作製した。
この溶射層の上に、上記のシリコーン樹脂+シリカ液体塗料を使用して、エアースプレーにてシリコーン樹脂層の塗装を行った。塗装後に100℃で20分間の乾燥を行った。その後、さらに200℃で20分間の焼成を行った。溶射層とシリコーン樹脂層の合計膜厚を測定したところ、120μmであった。
平板テストピースを用いて、粘着テープ荷重測定試験を行ったところ、0gであった。また、円筒型ローラーを用いて粘着テープによる摩耗試験を行ったところ、粘着テープの一部が付着した時間は630分であった。さらにホットメルト接着剤による成型試験を100回行ったが、容器内面にホットメルト接着剤の付着は発生しなかった。
実施例2
1リットルのポリプロピレン容器にトルエン300g、液状のポリジメチルシロキサン(Alfa Aesar社製、トリメチルシロキシ末端処理、分子量139,000)95g、シリカ粉末(日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径16nm)5gを加えた。
この1リットルのポリプロピレン容器を300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、シリコーン樹脂+シリカ液体塗料を調製した。
基材として、平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)の片面と円筒型ローラー(直径100mm、面長さ150mm、材質SS40)の外周面をメチルエチルケトンにて溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工を行った。
この基材にNi−Mo―Al溶射材料(Plaxair社製)を用いてフレーム溶射を行い膜厚100μmのNi−Mo−Al溶射層を作製した。
この溶射層の上に、上記のシリコーン樹脂+シリカ液体塗料を使用して、エアースプレーにてシリコーン樹脂層の塗装を行った。塗装後に100℃で20分間の乾燥を行った。さらにその後、200℃で20分間の焼成を行った。溶射層とシリコーン樹脂層の合計膜厚を測定したところ、120μmであった。
平板テストピースを用いて、粘着テープ荷重測定試験を行ったところ、0gであった。また、円筒型ローラーを用いて粘着テープ摩耗試験を行ったところ、粘着テープの一部が付着した時間は840分であった。さらにホットメルト接着剤による成型試験を100回行ったが、容器内面にホットメルト接着剤の付着は発生しなかった。
実施例3
1リットルのポリプロピレン容器にトルエン300g、液状のポリジメチルシロキサン(Alfa Aesar製、トリメチルシロキシ末端処理、分子量139,000)93g、シリカ粉末(日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径16nm)7gを加えた。
この1リットルのポリプロピレン容器を300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、シリコーン樹脂+シリカ液体塗料を調製した。
基材として、平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)の片面と円筒型ローラー(直径100mm、面長さ150mm、材質SS40)の外周面をメチルエチルケトンにて溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工を行った。
この基材にNi−Mo―Al溶射材料(Plaxair社製)を用いてフレーム溶射を行い膜厚100μmのNi−Mo−Al溶射層を作製した。
この溶射層の上に、上記のシリコーン樹脂+シリカ液体塗料を使用して、エアースプレーにてシリコーン層の塗装を行った。塗装後に100℃で20分間の乾燥を行った。さらにその後、200℃で20分間の焼成を行った。溶射層とシリコーン樹脂層の合計膜厚を測定したところ、120μmであった。
平板テストピースを用いて、粘着テープ荷重測定試験を行ったところ、0gであった。また、円筒型ローラーを用いて粘着テープ摩耗試験を行ったところ、粘着テープの一部が付着した時間は900分であった。さらにホットメルト接着剤による成型試験を100回行ったが、容器内面にホットメルト接着剤の付着は発生しなかった。
比較例1
1リットルのポリプロピレン容器にトルエン300g、液状のポリジメチルシロキサン(Alfa Aesar社製、トリメチルシロキシ末端処理、分子量139,000)100gを加えた。
この1リットルのポリプロピレン容器を300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、シリコーン樹脂塗料を調製した。
基材として、平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)の片面と円筒型テストピース(直径50mm、幅10mm、材質SUS304)の外周面をメチルエチルケトンにて溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工を行った。
この基材にNi−Mo―Al溶射材料(Plaxair社製)を用いてフレーム溶射を行い膜厚100μmのNi−Mo−Al溶射層を作製した。
この溶射層の上に、上記のシリコーン樹脂塗料を使用して、エアースプレーにてシリコーン樹脂層の塗装を行った。塗装後に100℃で20分間の乾燥を行った。さらにその後、200℃で20分間の焼成を行った。溶射層とシリコーン樹脂層の合計膜厚を測定したところ、120μmであった。
平板テストピースを用いて、粘着テープ荷重測定試験を行ったところ、0gであった。また、円筒型ローラーを用いて粘着テープ摩耗試験を行ったところ、粘着テープの一部が付着した時間は210分であった。さらにホットメルト接着剤による成型試験を50回行った後に、容器内面にホットメルト接着剤の付着による汚れが発生した。
比較例2
1リットルのポリプロピレン容器にトルエン300g、液状のポリジメチルシロキサン(Alfa Aesar社製、トリメチルシロキシ末端処理、分子量139,000)89g、シリカ粉末(日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径16nm)11gを加えた。
この1リットルのポリプロピレン容器を300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、シリコーン樹脂+シリカ液体塗料を調製した。
基材として、平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)の片面と円筒型ローラー(直径100mm、面長さ150mm、材質SS40)の外周面をメチルエチルケトンにて溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工を行った。
この基材にNi−Mo―Al溶射材料(Plaxair社製)を用いてフレーム溶射を行い膜厚100μmのNi−Mo−Al溶射層を作製した。
この溶射層の上に、上記のシリコーン樹脂+シリカ粉体塗料を使用して、エアースプレーにてシリコーン樹脂層の塗装を行った。塗装後に100℃で20分間の乾燥を行った。さらにその後、200℃で20分間の焼成を行った。溶射層とシリコーン樹脂層の合計膜厚を測定したところ、120μmであった。
平板テストピースを用いて、粘着テープ荷重測定試験を行ったところ、10gであった。また、円筒型ローラを用いて粘着テープ摩耗試験を行ったところ、粘着テープの一部が付着した時間は150分であった。さらにホットメルト接着剤による成型試験を20回行った後に、容器内面にホットメルト接着剤の付着による汚れが発生した。

Claims (9)

  1. シリコーン樹脂を90〜99重量%、平均一次粒子径1〜50nmの無機粒子を1〜10重量%含有する、ローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
  2. 前記シリコーン樹脂の含有量が93〜97重量%であり、前記無機粒子の含有量が3〜7重量%である、請求項1に記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
  3. 前記シリコーン樹脂が、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリメチルメトキシシロキサン及びポリメチルビニルシロキサンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
  4. 前記無機粒子が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素及び酸化鉄よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
  5. 前記ローラーが、乾燥ローラー、塗布ローラー、転写ローラー、貼り合わせローラー、しわ取りローラー、圧着ローラー、ガイドローラー又は印刷ローラーであり、前記金型が、衛材製造用金型、ゴムタイヤ製造用金型、ホットメルト接着剤を固体状に成型する金型、又は固体状ホットメルト接着剤を押し出す金型である、請求項1〜4のいずれかに記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のローラー及び/又は金型の最表面用組成物を用いたコーティング膜からなる、ローラーの最表面用部材。
  7. 前記コーティング膜の厚みが5μm以上である、請求項6に記載のローラー及び/又は金型の最表面用部材。
  8. 請求項6又は7に記載のローラー及び/又は金型の最表面用部材を最表面に備える、ローラー及び/又は金型。
  9. 基材上に、溶射層及び前記ローラーの最表面用部材を順に備える、請求項8に記載のローラー及び/又は金型。
JP2012182268A 2012-08-21 2012-08-21 ローラー及び/又は金型の最表面用組成物 Pending JP2014040850A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012182268A JP2014040850A (ja) 2012-08-21 2012-08-21 ローラー及び/又は金型の最表面用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012182268A JP2014040850A (ja) 2012-08-21 2012-08-21 ローラー及び/又は金型の最表面用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014040850A true JP2014040850A (ja) 2014-03-06

Family

ID=50393270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012182268A Pending JP2014040850A (ja) 2012-08-21 2012-08-21 ローラー及び/又は金型の最表面用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014040850A (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02270511A (ja) * 1989-04-12 1990-11-05 Ibiden Co Ltd プラスチック成形用黒鉛型
JPH0841346A (ja) * 1994-07-29 1996-02-13 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd 定着ロール用シリコーンゴム組成物
JP2515190B2 (ja) * 1991-09-17 1996-07-10 東京シリコーン 株式会社 コ―ティング構造体及びその製造方法
JPH08328342A (ja) * 1995-05-30 1996-12-13 Canon Inc フルカラー画像形成装置
JP2000267488A (ja) * 1999-01-11 2000-09-29 Canon Inc ロール部材およびそれを用いた定着装置
JP2009097691A (ja) * 2007-10-19 2009-05-07 Shin Etsu Polymer Co Ltd ローラの製造方法、成形材料の選別方法及び成形材料
JP2010072438A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 高熱伝導性熱定着ロール又は熱定着ベルト用シリコーンゴム組成物並びに熱定着ロール及び熱定着ベルト
JP2010122608A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Canon Inc 現像ローラ及びその製造方法、電子写真用プロセスカートリッジ、電子写真用画像形成装置
JP2012150453A (ja) * 2010-12-28 2012-08-09 Canon Inc 現像ローラ、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02270511A (ja) * 1989-04-12 1990-11-05 Ibiden Co Ltd プラスチック成形用黒鉛型
JP2515190B2 (ja) * 1991-09-17 1996-07-10 東京シリコーン 株式会社 コ―ティング構造体及びその製造方法
JPH0841346A (ja) * 1994-07-29 1996-02-13 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd 定着ロール用シリコーンゴム組成物
JPH08328342A (ja) * 1995-05-30 1996-12-13 Canon Inc フルカラー画像形成装置
JP2000267488A (ja) * 1999-01-11 2000-09-29 Canon Inc ロール部材およびそれを用いた定着装置
JP2009097691A (ja) * 2007-10-19 2009-05-07 Shin Etsu Polymer Co Ltd ローラの製造方法、成形材料の選別方法及び成形材料
JP2010072438A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 高熱伝導性熱定着ロール又は熱定着ベルト用シリコーンゴム組成物並びに熱定着ロール及び熱定着ベルト
JP2010122608A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Canon Inc 現像ローラ及びその製造方法、電子写真用プロセスカートリッジ、電子写真用画像形成装置
JP2012150453A (ja) * 2010-12-28 2012-08-09 Canon Inc 現像ローラ、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1040450C (zh) 聚硅氧烷防粘涂料和涂层以及涂有该涂料的底材及其制法
TWI362996B (en) Release sheet and molded articles using teh same
Xue et al. Bioinspired orientation-dependent friction
JP2014237835A (ja) 複合材料微粉末およびその製造方法、セラミック塗料、ならびに保護塗膜
JP2009518499A (ja) 剥離力を調節することができるシリコーン離型組成物及びこれをコーティングしたシリコーン離型フィルム
WO1998050229A1 (fr) Materiau composite adhesif pour machines automatiques de bureau
TW201837071A (zh) 硬化型水系樹脂乳化液組成物
WO2015017751A1 (en) Silicone adhesive tapes and method of masking using same
JP6284399B2 (ja) 塗料組成物
JP2017528529A (ja) 改善された硬度及び耐衝撃性を有するゾル‐ゲル組成物
JP2808001B2 (ja) 剥離性硬化皮膜形成用オルガノポリシロキサン組成物
JP2008513556A (ja) 改善された防汚性及び改善された接着性を有する、コアシェル粒子を有するシリコーン上塗塗料
US20170173828A1 (en) Mold for molding expanded resin and process for producing same
TWI273126B (en) Polysiloxane rubber sheet for hot press bonding
JP2014098110A (ja) ローラー及び/又は金型の最表面用組成物
JP2014040850A (ja) ローラー及び/又は金型の最表面用組成物
EP3015490B1 (en) Laminar resin powder and paint containing same
JP4533476B2 (ja) フッ素樹脂含有カチオン電着塗料および製造方法
JP2015229757A (ja) 塗料組成物
JP2016033190A (ja) 塗料組成物
JP2013235103A (ja) ローラーの最表面用組成物、並びにそれを用いたローラーの最表面用部材及びローラー
JPH0691783A (ja) プライマー組成物および熱定着用シリコーンゴムローラ
JP2004082370A (ja) 離形フィルム
JP5745623B2 (ja) 表面処理金型及び金型の表面処理方法
JPWO2019142894A1 (ja) 無溶剤型硬化性シリコーン剥離剤組成物及び剥離シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150528

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161121

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170328