JP2014040568A - ポリ乳酸系樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

ポリ乳酸系樹脂組成物及び成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】結晶性と耐衝撃性の両性能に優れたポリ乳酸系樹脂組成物及び該樹脂組成物を成形してなる成形体の提供。
【解決手段】D体含有量が1.0モル%以下であるか、または99.0モル%以上であるポリ乳酸樹脂(A)、コアシェル型グラフト共重合体(B)及び有機スルホン酸塩と、有機アミド化合物から選ばれる少なくとも1種である有機結晶核剤(C)とを含有するポリ乳酸系樹脂組成物であって、ポリ乳酸樹脂(A)100質量部に対して、コアシェル型グラフト共重合体(B)が1〜30質量部、有機結晶核剤(C)が0.1〜10質量部含有されていることを特徴とするポリ乳酸系樹脂組成物。ポリ乳酸樹脂(A)の重量平均分子量は、5万〜30万であることが好ましく、樹脂組成物中の割合は、50質量%以上であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

結晶性に優れ、優れた耐熱性を有するとともに、耐衝撃性にも十分に優れたポリ乳酸系樹脂組成物及びそれを用いた成形体に関するものである。
一般に、成形用の原料としては、ポリプロピレン樹脂(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、ポリアミド樹脂(PA6、PA66等)、ポリエステル樹脂(PET、PBT等)、ポリカーボネート樹脂(PC)等が使用されている。このような樹脂から製造された成形物は成形性、機械的強度に優れているが、廃棄する際、ゴミの量を増すうえに、自然環境下で殆ど分解されないために、埋設処理しても半永久的に地中に残留する。
そこで、近年、環境保全の見地から、生分解性ポリエステル樹脂が注目されている。中でもポリ乳酸、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートなどは、大量生産可能なためコストも安く、有用性が高い。特に、ポリ乳酸は既にトウモロコシやサツマイモ等の植物を原料として工業生産が可能となっており、使用後に焼却されても、これらの植物の生育時に吸収した二酸化炭素を考慮すると、炭素の収支として中立であることから、地球環境への負荷の低い樹脂とされている。
ポリ乳酸は、結晶化を充分進行させることにより耐熱性が向上し、広い用途に適用可能となるが、ポリ乳酸単独ではその結晶化速度は極めて遅いものである。そこで、通常、結晶化速度を向上させることを目的として、ポリ乳酸に各種結晶核剤を添加する手法が提案されている。
例えば、特許文献1には特定分子構造のカルボン酸アミドまたはエステルを添加することが、また特許文献2にはトリシクロヘキシルトリメシン酸アミドを添加することが、さらに特許文献3にはエチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミドを添加することが開示されている。しかしながら、いずれもポリ乳酸樹脂のD体含有量が多いために、結晶化速度、耐熱性ともに十分に向上させることは困難であった。
また、様々な用途における実用に耐えうる特性として、耐衝撃性も求められており、ポリ乳酸樹脂の耐衝撃性を改良する方法も種々提案されている。例えば、特許文献4には、多層構造重合体を添加する方法が、特許文献5には、変性オレフィン化合物を添加する方法が開示されている。しかしながら、いずれの方法においても、これらの耐衝撃改良剤を添加することにより、樹脂組成物の結晶性が低下するという問題があり、優れた耐衝撃性を有しながら、結晶性に優れた(成形サイクルが短く、耐熱性に優れた成形品を得ることができる)ポリ乳酸系樹脂組成物を得ることは未だ達成されていない。
WO2006/137397号公報 特開2006−328163号公報 特開2003−226801号公報 特開2006−160925号公報 特開平9−316310号公報
本発明は、上記のような問題点を解決するものであって、結晶性と耐衝撃性の両性能に優れたポリ乳酸系樹脂組成物及び該樹脂組成物を成形してなる成形体を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者は、前記の課題を解決すべく鋭意検討を進めた結果、D体含有量が1.0モル%以下であるか、または99.0モル%以上であるポリ乳酸樹脂を用い、特定の有機結晶核剤とコアシェル型グラフト共重合体とを組み合わせて用いることで、前記の課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)D体含有量が1.0モル%以下であるか、または99.0モル%以上であるポリ乳酸樹脂(A)、コアシェル型グラフト共重合体(B)及び有機スルホン酸塩と、有機アミド化合物から選ばれる少なくとも1種である有機結晶核剤(C)とを含有するポリ乳酸系樹脂組成物であって、ポリ乳酸樹脂(A)100質量部に対して、コアシェル型グラフト共重合体(B)が1〜30質量部、有機結晶核剤(C)が0.1〜10質量部含有されていることを特徴とするポリ乳酸系樹脂組成物。
(2)ポリ乳酸樹脂(A)中のD体含有量が0.1〜0.6モル%であるか、または99.4〜99.9モル%である、(1)記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
(3)コアシェル型グラフト共重合体(B)のコア層がアクリル酸アルキル単位からなるアクリル成分とシリル基末端ポリエーテルからなるシリコーン成分とからなる複合重合体、シェル層がグリシジル基含有ビニル系単位を有する重合体成分(エポキシ変性シリコーン・アクリルゴム)であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
(4)コアシェル型グラフト共重合体(B)のコア層がブタジエン系ゴム、シェル層がメタクリル酸メチル重合体(メチルメタクリレート・ブタジエン共重合ゴム)であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
(5)コアシェル型グラフト共重合体(B)のコア層がアクリル系ゴム、シェル層がコア層のアクリル系ゴムの存在下に、1種または2種以上のビニル系単量体を、コア層のアクリルゴムにグラフト重合させることにより得られる重合体(アクリル系)であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物は、D体含有量が特定範囲のポリ乳酸樹脂(A)を用いるものであるため、結晶性に優れている。つまり、結晶化速度が速いだけでなく、結晶化が十分に進行しやすいものであるため、耐熱性に優れた成形体を得ることが可能となるものである。そして、このようなポリ乳酸樹脂(A)にコアシェル型グラフト共重合体(B)と特定の有機結晶核剤を特定量含有させることによって、コアシェル型グラフト共重合体(B)を添加することによる結晶性向上の阻害効果が小さく、結晶性に優れるととともに、コアシェル型グラフト共重合体(B)による耐衝撃性付与効果もより向上したものとなる。したがって、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物は、成形性よく、耐熱性と耐衝撃性に優れた成形体を得ることが可能であり、低環境負荷材料であるポリ乳酸樹脂の使用範囲を大きく広げることができ、産業上の利用価値はきわめて高い。
そして、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物からなる成形体は、自動車部材や電気電子分野、生活用品、産業資材等の各種の用途に用いることが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂(A)とコアシェル型グラフト共重合体(B)と有機スルホン酸塩および有機アミド化合物から選ばれる少なくとも1種の有機結晶核剤(C)を含有するものである。
まず、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物を構成するポリ乳酸樹脂(A)は、D体含有量が1.0モル%以下であるか、または、D体含有量が99.0モル%以上であることが必要であり、中でも、0.1〜0.6モル%であるか、または、99.4〜99.9モル%であることが好ましい。D体含有量がこの範囲内であることにより、結晶性に優れる。つまり、結晶化速度が速いだけでなく、結晶化が十分に進行しやすいものであるため、短い成形サイクルで耐熱性に優れた成形体を得ることが可能となるものである。また、後述する有機結晶核剤(C)を含有することによりさらに結晶性に優れるものとなる。そして、耐衝撃性については、後述するコアシェル型グラフト共重合体(B)を含有することにより、向上する効果であるが、D体含有量がこの範囲のポリ乳酸樹脂を用いると、耐衝撃性が大幅に向上し耐久性も向上する。つまり、通常のポリ乳酸樹脂にコアシェル型グラフト共重合体(B)を添加すると、耐衝撃性を付与することはできるが、結晶性が悪くなる。しかしながら、上記したD体含有量が特定範囲のポリ乳酸樹脂(A)と特定の有機結晶核剤(C)により結晶性が向上したポリ乳酸樹脂組成物においては、結晶性が良好なまま、耐衝撃性を付与することが可能となる。しかも、このように結晶性が向上した樹脂組成物中においては、コアシェル型グラフト共重合体(B)の効果が十分に発揮され、耐衝撃性も大幅に向上する。したがって、D体含有量がこの範囲外であるポリ乳酸樹脂であると、結晶性が向上せず、また耐衝撃性の大幅な向上も見られない。
本発明において、ポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量とは、ポリ乳酸樹脂(A)を構成する総乳酸単位のうち、D乳酸単位が占める割合(モル%)である。したがって、例えば、D体含有量が1.0モル%のポリ乳酸樹脂(A)の場合、このポリ乳酸樹脂(A)は、D乳酸単位が占める割合が1.0モル%であり、L乳酸単位が占める割合が99.0モル%である。
本発明においては、ポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量は、実施例にて後述するように、ポリ乳酸樹脂(A)を分解して得られるL乳酸とD乳酸を全てメチルエステル化し、L乳酸のメチルエステルとD乳酸のメチルエステルとをガスクロマトグラフィー分析機で分析する方法により算出するものである。
本発明に用いるポリ乳酸樹脂(A)としては、市販の各種ポリ乳酸樹脂のうち、D体含有量が本発明で規定する範囲のポリ乳酸樹脂を用いることができる。また、乳酸の環状2量体であるラクチドのうち、D体含有量が十分に低いL-ラクチド、または、L体含有量が十分に低いD-ラクチドを原料に用い、公知の溶融重合法で、あるいは、さらに固相重合法を併用して製造したものを用いることができる。
本発明に用いるポリ乳酸樹脂(A)の重量平均分子量は、5万〜30万であることが好ましく、中でも重量平均分子量は10万〜30万、さらには12万〜20万であることが好ましい。重量平均分子量が5万未満である場合、実用的な強度や耐久性を得ることが困難となる。一方、重量平均分子量が30万を超えると、流動性が悪く、溶融押出が困難となりやすい場合がある。フィルムなどを作製する際、押出し機の昇圧などが問題になる。なお、ポリ乳酸樹脂の重量平均分子量は後述のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で分析する方法により算出するものである。
なお、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物中のポリ乳酸樹脂(A)の割合は、50質量%以上であることが好ましく、中でも60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。樹脂組成物中のポリ乳酸樹脂(A)の割合が50質量%未満であると、結晶性に優れたポリ乳酸樹脂(A)の特性を生かすことができず、十分な耐熱性や耐久性を付与することができなくなる。
次にコアシェル型グラフト共重合体(B)について説明する。コアシェル型グラフト共重合体(B)は、コア層とそれを覆うシェル層から構成されるものであり、隣接し合う層は異種の重合体から構成される、いわゆるコアシェル型と呼ばれる構造を有する重合体である。そして、コア層、シェル層ともに層の数は1以上であり、2以上の複数の層を有するものであってもよい。そして、コアシェル型グラフト共重合体(B)は、コア層成分の存在下に、シェル層成分がグラフト重合されることにより得られるものであることが好ましい。
耐衝撃性向上の面からコア層は、ブタジエン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン系ゴム、シリコーンアクリル系ゴムから選ばれることが好ましい。
コア成分を形成するブタジエン系ゴムとは、1,3−ブタジエン単量体単位のみからなる重合体、若しくは1,3−ブタジエン単量体単位と、これと共重合可能な1種以上のビニル系単量体単位からなる重合体である。なお、共重合可能な1種類以上のビニル系単量体単位の含有量は、ブタジエン系ゴム重合体中50質量%以下とすることが好ましく、中でも30質量%以下とすることが好ましい。
ここで、1,3−ブタジエンと共重合可能なビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリルやメチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル、塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジルエーテル等のグリシジル基を有するビニル系単量体等が挙げられる。
また、上記以外に、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の芳香族多官能ビニル化合物、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート等の多価アルコール、トリメタクリル酸エステル、トリアクリル酸エステル、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル等のカルボン酸アリルエステル、ジアリルフタレート、ジアリルセバケート等のジアリル化合物、トリアリルトリアジン等のトリアリル化合物などの架橋性単量体(架橋剤)を用いることができる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
コア成分を形成するアクリル系ゴムとは、主構成単位のアクリル酸エステルを50〜100質量%、中でも70〜100質量%含有するものであることが好ましい。他の成分としては、アクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体を50質量%以下、中でも30質量%以下含有するものであることが好ましい。
このアクリル系ゴム重合体における主構成単位のアクリル酸エステルとしては、アルキル基の炭素数が2〜8であるアクリル酸アルキルエステルで、例えばエチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられる。
また、アクリル系ゴム重合体の形成に使用される他の成分であるビニル系単量体としては、例えば、スチレン、αーメチルスチレン等の芳香族ビニル、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル、塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジルエーテル等のグリシジル基を有するビニル系単量体などが挙げられる。
コア成分を形成するシリコーン系ゴムとは、オルガノシロキサン結合の単位が数千以上の線状重合体であるポリオルガノシロキサンを含有するゴムである。
また、コア成分のシリコーンアクリル系ゴムとは、ポリオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレートゴムとを含有するゴムである。上記ゴムはどのような方法で製造されてもよいが、乳化重合法が最適である。またポリオルガノシロキサンには特に制限はないが、好ましくは、ビニル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサンである。ポリオルガノシロキサンの製造に用いられるジメチルシロキサンとしては、3員環以上のジメチルシロキサン系環状体が挙げられ、3〜7員環のものが好ましい。具体的にはヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられ、これらは単独でまたは二種以上混合して用いられる。
本発明においてコアシェル型グラフト共重合体(B)を構成するシェル成分は、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位、グリシジル基含有ビニル系単位、脂肪族ビニル系単位、芳香族ビニル系単位、シアン化ビニル系単位、マレイミド系単位、不飽和ジカルボン酸系単位、不飽和ジカルボン酸無水物系単位および/またはその他のビニル系単位などを含有する重合体により形成されていることが好ましい。中でも、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位、グリシジル基含有ビニル系単位および/または不飽和ジカルボン酸無水物系単位を含有する重合体が好ましく、さらに不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位を含有する重合体がより好ましい。
シェル成分の重合体を構成する不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく使用される。具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸エチルアミノプロピル、メタクリル酸フェニルアミノエチルまたはメタクリル酸シクロヘキシルアミノエチルなどが挙げられ、樹脂への分散性を向上する効果が大きいという観点から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましく使用される。これらの単位は単独ないし2種以上を用いることができる。
シェル成分の重合体を構成するグリシジル基含有ビニル系単位としては、特に限定されるものではなく、(メタ)アクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、イタコン酸ジグリシジル、アリルグリシジルエーテル、スチレン−4−グリシジルエーテルまたは4−グリシジルスチレンなどが挙げられ、耐衝撃性を向上する効果が大きいという観点から、(メタ)アクリル酸グリシジルが好ましく使用される。これらの単位は単独ないし2種以上を用いることができる。
また、脂肪族ビニル系単位としては、エチレン、プロピレンまたはブタジエンなどが挙げられる。
芳香族ビニル系単位としては、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレンまたはハロゲン化スチレンなどが挙げられる。
シアン化ビニル系単位としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルまたはエタクリロニトリルなどが挙げられる。
マレイミド系単位としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−ブロモフェニル)マレイミドまたはN−(クロロフェニル)マレイミドなどが挙げられる。
不飽和ジカルボン酸系単位として、マレイン酸、マレイン酸モノエチルエステル、イタコン酸、フタル酸などが挙げられる。
その他のビニル系単位としては、スチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、ブトキシメチルアクリルアミド、N−プロピルメタクリルアミド、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミン、アリルアミン、メタアリルアミン、N−メチルアリルアミン、p−アミノスチレン、2−イソプロペニル−オキサゾリン、2−ビニル−オキサゾリン、2−アクロイル−オキサゾリンまたは2−スチリル−オキサゾリンなどを挙げることができる。これらの単位は単独ないし2種以上を用いることができる。
上記したようなコア層とシェル層を組み合わせたコアシェル型グラフト共重合体(B)のうち、中でも以下の3種〔コアシェル型グラフト共重合体(B1)、(B2)(B3)〕のものは、耐衝撃性の向上効果が特に優れるため好ましい。
まず、コアシェル型グラフト共重合体(B1)は、コア層がアクリル成分とシリコーン成分とからなる複合重合体、シェル層がグリシジル基含有ビニル系単位を有する重合体からなるものである。中でも、コア層は、アクリル酸アルキル単位からなるアクリル成分とシリル基末端ポリエーテルからなるシリコーン成分とからなる複合重合体が好ましく、シェル層は、エポキシ変性シリコーン・アクリルゴムであることが好ましい。
市販品としては、メタブレンS−2200(商品名、三菱レイヨン株式会社製)が挙げられる。
コアシェル型グラフト共重合体(B2)は、コア層がブタジエン系ゴム、シェル層がメタクリル酸メチル重合体からなるものである。中でも、シェル層は、メチルメタクリレート・ブタジエン共重合ゴムであることが好ましい。市販品としては、メタブレンC−223A、メタブレンC−323A(商品名、三菱レイヨン株式会社製)、カネエースB−564(商品名、株式会社カネカ製)、パラロイドBPM−520(商品名、ロームアンドハース社製)が挙げられる。
コアシェル型グラフト共重合体(B3)は、コア層がアクリルゴム、シェル層がビニル系単位を含有する重合体からなるものであり、中でも、シェル層が、コア層のアクリルゴムの存在下に、1種または2種以上のビニル系単量体を、コア層のアクリルゴムにグラフト重合させることにより得られるものであることが好ましい。市販品として、パラロイドBPM−500、パラロイドBPM−515(ロームアンドハース社製)、メタブレンW−450A、メタブレンW−600A(三菱レイヨン社製)などが挙げられる
本発明の樹脂組成物におけるコアシェル型グラフト共重合体(B)の含有量は、ポリ乳酸樹脂(A)100質量部に対し、1〜30質量部であることが必要であり、1〜20質量部であることが好ましく、1〜5質量部であることがより好ましい。コアシェル型グラフト共重合体(C)の含有量が1質量部未満の場合には、十分な耐衝撃性を付与することができない。一方、30質量部を超える場合には、樹脂組成物の結晶性が低下し、また、耐衝撃性については飽和状態となり大幅な向上はみられない。
次に有機結晶核剤(C)について説明する。本発明において、有機結晶核剤としては、有機スルホン酸塩と、有機アミド化合物から選ばれる少なくとも1種を用いる。このような特定の有機結晶核剤を用いることにより、ポリ乳酸樹脂(A)の結晶性が向上するとともに、コアシェル型グラフト共重合体(B)による耐衝撃性付与効果が十分に発揮され、結晶性と耐衝撃性ともに優れた樹脂組成物とすることが可能となる。
有機スルホン酸塩としては、スルホイソフタル酸塩など、種々のものを用いることができるが、中でも、5−スルホイソフタル酸ジメチル金属塩が、結晶化促進効果の点から好ましい。さらに、バリウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、ナトリウム塩などが好ましい。
有機アミド系結晶核剤としては、種々の物を用いることができるが、具体的には以下のような化合物が挙げられる。N,N´−エチレン−ビス−12−ヒドロキシステアリルアミド、リシノール酸アミド、リシノステアロール酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、N−ヒドロキシエチル−リシノール酸アミド、N−ヒドロキシエチル−12−ヒドロキシステアリルアミド、N,N´−エチレン−ビス−リシノール酸アミド、N,N´−ヘキサメチレン−ビス−リシノール酸アミド、N,N´−ヘキサメチレン−ビス−12−ヒドロキシステアリルアミド、N,N´−キシリレン−ビス−12−ヒドロキシステアリルアミドなどが挙げられる。なかでも、結晶化促進効果、耐熱性の観点から、N,N´−エチレン−ビス−12−ヒドロキシステアリルアミド、N,N´−ヘキサメチレン−ビス−リシノール酸アミド、N,N´−ヘキサメチレン−ビス−12−ヒドロキシステアリルアミド、N,N´−キシリレン−ビス−12−ヒドロキシステアリルアミドを好適に用いることができる。これらのアミド系結晶核剤は、単独で使用してもよいし、複数を組み合わせて使用してもよい。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物中の上記のような有機結晶核剤(C)の含有量は、ポリ乳酸樹脂(A)100質量部に対し、0.1〜10質量部であることが必要であり、中でも0.1〜4質量部であることより好ましく、0.5〜3質量部であることが最も好ましい。有機結晶核剤の含有量が0.1質量部未満であると、結晶性の向上効果や耐衝撃性の向上効果が乏しくなり、配合することによる上記したような効果(結晶化速度が速く、耐熱性に優れた成形体を得ることができ、かつ耐衝撃性も向上する)を奏することができない。一方、含有量が10質量部を超えると、結晶核剤としての効果が飽和し、経済的に不利であるだけでなく、生分解後の残渣分が増大するため、環境面でも好ましくない。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、カルボジイミド化合物、熱安定剤、酸化防止剤、充填材、顔料、耐候剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤等の添加剤を添加することができる。
カルボジイミド化合物としては、特に限定されず、種々のものを用いることができる。具体的な化合物として、N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−o−トリルカルボジイミド、N,N´−ジフェニルカルボジイミド、N,N´−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリル−N´−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジ−tert−ブチルフェニルカルボジイミド、N−トリル−N´−フェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−トリルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−o−トリルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ヘキサメチレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジフェニルカルボジイミド,N,N′−ベンジルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−フェニルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−フェニルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−トリルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−トリルカルボジイミド、N−フェニル−N′−トリルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−トリルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,6−ジエチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−エチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−イソブチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリメチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソブチルフェニルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミドなどが挙げられる。市販品のカルボジイミド化合物としては、例えば、松本油脂社製EN-160、ラインヘミー社製スタバックゾールIなどの同一分子内に1個のカルボジイミド基を有するモノカルボジイミドや、松本油脂社製EN-180、ラインヘミー社製スタバックゾールP、日清紡績株式会社製カルボジライトLA−1などの同一分子内に2個以上のカルボジイミド基を有するポリカルボジイミドが挙げられる。
熱安定剤や酸化防止剤としては、たとえばヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物、ビタミンEが挙げられる。
充填材としては、無機充填材と有機充填材が挙げられる。無機充填材としては、タルク、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、金属繊維、金属ウイスカー、セラミックウイスカー、チタン酸カリウム、窒化ホウ素、グラファイト、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられる。有機充填材としては、澱粉、セルロース微粒子、木粉、おから、モミ殻、フスマ、ケナフ等の天然に存在するポリマーやこれらの変性品などが挙げられる。
難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤が使用できるが、環境を配慮した場合、非ハロゲン系難燃剤の使用が望ましい。非ハロゲン系難燃剤としては、リン系難燃剤、水和金属化合物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム)、N含有化合物(メラミン系、グアニジン系)、無機系化合物(硼酸塩、Mo化合物)が挙げられる。
可塑剤としては、一般に公知のものを使用することができる。例えば、ポリエステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、燐酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリコール系可塑剤、およびエポキシ系可塑剤等が挙げられる。
滑剤としては、各種カルボン酸系化合物を用いることができ、中でも、各種脂肪酸金属塩、特に、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなどが好ましい。
離型剤としては、各種カルボン酸系化合物、中でも、各種脂肪酸エステル、各種脂肪酸アミドなどが、好適に用いられる。
また、前記したように、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂(A)の割合は、50質量%以上であることが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、ポリ乳酸樹脂(A)以外の他の樹脂を含有していてもよい。例えば、他の樹脂を配合して、ポリ乳酸樹脂(A)とのアロイとすることも可能である。
このような他の樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)共重合体、液晶ポリマー、ポリアセタールなどが挙げられる。
ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、などが挙げられる。ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6Tなどが挙げられる。ポリエステルとしては、各種芳香族ポリエステル、各種脂肪族ポリエステルをはじめ多くのものが挙げられる。芳香族ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリブチレンアジペートテレフタレートなどが挙げられ、脂肪族ポリエステルとしては、具体的には、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート−乳酸)共重合体、ポリヒドロキシ酪酸などが挙げられる。
この他のポリエステル系のものとしては、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレートコテレフタレート、ポリブチレンイソフタレートコテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、シクロヘキシレンジメチレンイソフタレートコテレフタレート、p−ヒドロキシ安息香酸残基とエチレンテレフタレート残基からなるコポリエステル、植物由来の原料である1,3−プロパンジオールからなるポリトリメチレンテレフタレート等などが挙げられる。ポリ乳酸樹脂とこれらの樹脂を混合する方法は特に限定されない。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、工業的に最も簡便である溶融混練法を採用することができる。溶融混練には一般的な押出機を用いることができ、混練状態の向上のためには、二軸押出機を使用することが好ましい。ポリ乳酸樹脂、コアシェル型グラフト共重合体、有機結晶核剤の押出機への供給の際には、予め全ての原料をドライブレンドしたものを一つのホッパーに供給する方法、複数のフィーダーを用いて押出機トップから供給する方法、サイドフィーダーを用いて溶融混練の途中から添加する方法などが挙げられる。
また、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物を製造する際に、コアシェル型グラフト共重合体や有機結晶核剤をポリ乳酸樹脂の重合時に添加する方法を採用することもできる。つまり、乳酸の環状2量体であるラクチドのうち、D体含有量が十分に低いL-ラクチド、または、L体含有量が十分に低いD-ラクチドを原料に用い、コアシェル型グラフト共重合体や有機結晶核剤を添加させた状態で、公知の溶融重合法、もしくはさらに固相重合法を併用してポリ乳酸樹脂組成物を得る方法であってもよい。このとき、重合温度は170〜230℃が好ましい。重合温度が高すぎるとポリ乳酸樹脂が分解したり、ラセミ化によってD体含有量が増加し、耐熱性や耐衝撃性が低いものとなる。一方、重合温度が低すぎると、重合に長時間を要し、実用的でない。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、押出成形など公知の成形方法により、各種成形体とすることができる。本発明のポリ乳酸系樹脂組成物は、結晶化速度が早く、耐熱性に優れたものであるため、これらの成形時の成形サイクルを短くすることが可能であり、加工性に優れるものである。
射出成形法としては、一般的な射出成形法のほか、ガス射出成形、射出プレス成形等を採用できる。本発明において、好適な射出成形条件の一例を挙げれば、シリンダ温度はポリ乳酸樹脂の融点(Tm)または流動開始温度以上であり、好ましくは180〜230℃、最適には190〜220℃の範囲である。シリンダ温度が低すぎると、樹脂の流動性の低下により成形不良や装置の過負荷に陥りやすい。逆にシリンダ温度が高すぎるとポリ乳酸樹脂が分解し、成形体の強度低下、着色等の問題が発生するため好ましくない。
また、本発明において、射出成形の際の金型温度については、樹脂組成物のTg(ガラス転移温度)以下とする場合には、好ましくは(Tg−10)℃以下である。また、樹脂組成物の剛性、耐熱性向上を目的として結晶化を促進するためにTg以上、(Tm−30)℃以下とすることもできる。
ブロー成形法としては、例えば、原料チップから直接成形を行うダイレクトブロー法や、まず射出成形で予備成形体(有底パリソン)を成形後にブロー成形を行う射出ブロー成形法、さらには延伸ブロー成形法等が挙げられる。また、予備成形体を成形後に連続してブロー成形を行うホットパリソン法、いったん予備成形体を冷却し取り出してから再度加熱してブロー成形を行うコールドパリソン法のいずれの方法も採用できる。
押出成形法としては、Tダイ法、丸ダイ法等を適用することができる。押出成形温度は原料のポリ乳酸樹脂の融点または流動開始温度以上であることが必要であり、好ましくは180〜230℃、さらに好ましくは190〜220℃の範囲である。成形温度が低すぎると操業が不安定になるという問題や、過負荷に陥りやすいという問題がある。逆に成形温度が高すぎるとポリ乳酸樹脂が分解し、押出成形体の強度低下や着色等の問題が発生するため好ましくない。押出成形によりシートやパイプ等を作製することができる。
押出成形法により得られたシートまたはパイプの具体的用途としては、深絞り成形用原反シート、バッチ式発泡用原反シート、クレジットカード等のカード類、下敷き、クリアファイル、ストロー、農業・園芸用硬質パイプ等が挙げられる。また、シートは、さらに、真空成形、圧空成形及び真空圧空成形等の深絞り成形を行うことで、食品用容器、農業・園芸用容器、ブリスターパック容器及びプレススルーパック容器などを製造することができる。深絞り成形温度及び熱処理温度は、(Tg+20)℃〜(Tg+100)℃であることが好ましい。深絞り温度が(Tg+20)℃未満では深絞りが困難になり、逆に深絞り温度が(Tg+100)℃を超えるとポリ乳酸樹脂が分解し偏肉が生じたり、配向がくずれて耐衝撃性が低下したりする場合がある。食品用容器、農業・園芸用容器、ブリスターパック容器、及びプレススルーパック容器の形態は特に限定されないが、食品、物品及び薬品等を収容するためには、深さ2mm以上に深絞りされていることが好ましい。容器の厚さは特に限定されないが、強力の点から、50μm以上であることが好ましく、150〜500μmであることがより好ましい。食品用容器の具体例としては、生鮮食品のトレー、インスタント食品容器、ファーストフード容器、弁当箱等が挙げられる。農業・園芸用容器の具体例としては、育苗ポット等が挙げられる。また、ブリスターパック容器の具体例としては、食品以外にも事務用品、玩具、乾電池等の多様な商品群の包装容器が挙げられる。
上記のような成形法により得られる本発明の成形体は、その優れた特性を活かして自動車用部品に特に適する。上記自動車用部品の具体例としては、バンパー部材、インストルメントパネル、トリム、トルクコントロールレバー、安全ベルト部品、レジスターブレード、ウオッシャーレバー、ウインドレギュレーターハンドル、ウインドレギュレーターハンドルのノブ、パッシングライトレバー、サンバイザーブラケット、コンソールボックス、トランクカバー、スペアタイヤカバー、天井材、床材、内板、シート材、ドアパネル、ドアボード、ステアリングホイール、バックミラーハウジング、エアーダクトパネル、ウィンドモールファスナー、スピードケーブルライナー、サンバイザーブラケット、ヘッドレストロッドホルダー、各種モーターハウジング、各種プレート、各種パネルなどが挙げられる。
また、他にも耐熱性や耐久性を有する事務機器、家電製品などの筐体、各種部品などの用途に好適に用いることができる。事務機器の具体例としては、プリンター、複写機、ファックスなどのケーシングにおけるフロントカバー、リアカバー、給紙トレイ、排紙トレイ、プラテン、内装カバー、トナーカートリッジなどが挙げられる。他にも、電気・電子部品、医療、食品、家庭・事務用品、OA機器、建材関係部品、家具用部品など耐久性を必要とする各種用途に好適に用いることができる。
本発明の成形体の上記以外のものとしては、皿、椀、鉢、箸、スプーン、フォーク、ナイフ等の食器;流動体用容器;容器用キャップ;定規、筆記具、クリアケース、CDケース等の事務用品;台所用三角コーナー、ゴミ箱、洗面器、歯ブラシ、櫛、ハンガー等の日用品;植木鉢、育苗ポット等の農業・園芸用資材;プラモデル等の各種玩具類等が挙げられる。なお、流動体用容器の形態は特に限定されないが、流動体を収容するためには深さ20mm以上に成形されていることが好ましい。容器の厚さは特に限定されないが、強力の点から、0.1mm以上であることが好ましく、0.1〜5mmであることがより好ましい。流動体用容器の具体例としては、乳製品や清涼飲料水及び酒類等の飲料用コップ及び飲料用ボトル;醤油、ソース、マヨネーズ、ケチャップ、食用油等の調味料の一時保存容器;シャンプー・リンス等の容器;化粧品用容器;農薬用容器等が挙げられる。
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例ならびに比較例での使用材料および評価方法料は次の通りである。
(1)ポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量
得られた樹脂組成物を0.3g秤量し、1N−水酸化カリウム/メタノール溶液6mLに加え、65℃にて充分撹拌した。次いで、硫酸450μLを加えて、65℃にて撹拌し、ポリ乳酸を分解させ、サンプルとして5mLを計り取った。
このサンプルに純水3mL、および、塩化メチレン13mLを混合して振り混ぜた。静置分離後、下部の有機層を約1.5mL採取し、孔径0.45μmのHPLC用ディスクフィルターでろ過後、HewletPackard製HP−6890SeriesGCsystemを用いてガスクロマトグラフィー測定した。乳酸メチルエステルの全ピーク面積に占めるD−乳酸メチルエステルのピーク面積の割合(%)を算出し、これをポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量(モル%)とした。
(2)ポリ乳酸樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)
示差屈折率検出器(島津製作所社製、商品名「RID−10A」)を備えたゲル浸透クロマトグラフィ装置(島津製作所社製)を用い、テトラヒドロフラン(THF)を溶離液として、流速1.0ml/分、40℃で測定した。カラムは、SHODEX KF−805L、KF−804L(昭和電工社製)を用いた。サンプルは、樹脂組成物10mgをクロロホルム0.5mlに溶解後、THF5mlで希釈し、0.45μmのフィルターでろ過してから測定に供した。分子量は、ポリスチレン(Waters社製)を標準試料として換算した。
(3)熱変形温度(耐熱性)
得られた試験片を用い、ISO 75−1、2に従って、荷重0.45MPaで熱変形温度(DTUL)を測定した。
(4)シャルピー衝撃強度(耐衝撃性)
得られたポリ乳酸系樹脂組成物を、射出成形機(日精樹脂社製、NEX−110型)を用い、シリンダ温度160〜200℃、金型温度100℃に設定して、ISO 179-1に従ってノッチ付の試験片を作製し、シャルピー衝撃強度を測定した。
(5)成形サイクル(成形性)
試験片を得る際の射出成形時において、樹脂組成物が金型内に射出(充填、保圧)され、冷却された後、成形体が金型に固着せずに取り出せるようになるまでの時間(射出時からカウントした時間:秒)、または成形体が金型から抵抗なく取り出せるようになるまでの時間(射出時からカウントした時間:秒)を成形サイクルとした。その際の上限成形サイクルを180秒とした。
使用材料は以下の物を使用した。
〔ポリ乳酸樹脂(A)〕
A−1:D体含有量=0.1モル%、重量平均分子量=13.5万(トヨタ自動車社製「S−12」)
A−2:D体含有量=1.4モル%、重量平均分子量=13万(ユニチカ社製「TE−4000」)
〔コアシェル型グラフト共重合体(B)〕
B−1:コア成分=ブタジエン系ゴム、シェル成分=(メタ)アクリル酸メチル重合体(カネカ社製「B−564」)・・・前記B2に相当するもの
B−2:コア成分=シリコーン・アクリル系ゴム、シェル成分=グリシジル基含有ビニル系単位含有重合体(三菱レイヨン社製「メタブレンS−2200」)・・・前記B1に相当するもの
B−3:コア成分=アクリル系ゴム、シェル成分=(メタ)アクリル酸メチル重合体(ロームアンドハース社製「パラロイドBPM−515」)・・・前記B3に相当するもの
B−4:コア成分=シリコーン・アクリル系ゴム、シェル成分=(メタ)アクリル酸メチル重合体(三菱レイヨン社製「メタブレンS−2006」)
B−5:コア成分=シリコーン・アクリル系ゴム、シェル成分=アクリロニトリルスチレン重合体(三菱レイヨン社製「メタブレンSRK-200」)
〔コアシェル型グラフト共重合体でない耐衝撃改良剤〕
X−1:メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチルブロック共重合体(クラレ社製「クラリティーLA2250」) 〔有機結晶核剤(C)〕
C−1:5−スルホイソフタル酸ジメチルジメチルバリウム塩(竹本油脂社製「LAK403」)
C−2:5−スルホイソフタル酸ジメチルジメチルカリウム塩(竹本油脂社製「LAK301」)
C−3:N,N’−エチレン−ビス−12−ヒドロキシステアリルアミド(伊藤製油社製「A−S−A T−530SF」)
〔その他の結晶核剤〕
Y−1:タルク、平均粒子経2.7μm(林化成社製「MW HS-T」)
実施例1
二軸押出機(東芝機械社製TEM‐26SS)を使用して、表1に示す組成(割合)でポリ乳酸樹脂(A)、コアシェル型グラフト共重合体(B)、有機結晶核剤(C)をトップフィーダから供給し、バレル温度190℃、スクリュー回転数150rpm、吐出15kg/hの条件で溶融混練した。溶融混練の後0.4mm径×3孔のダイスよりストランドを押出して、ペレット状にカッティングし、真空乾燥機(ヤマト科学社製、商品名「真空乾燥機DP83」)にて、温度60℃で48時間乾燥処理し、ポリ乳酸系樹脂組成物を得た。
得られたポリ乳酸系樹脂組成物を、射出成形機(日精樹脂社製、NEX−110型)を用い、シリンダ温度160〜200℃、金型温度100℃に設定してISO準拠の一般物性測定用試験片を作製し、各種測定に供した。
実施例2〜26、比較例1〜17
各成分の種類、組成(割合)を表1、2に示すように種々変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリ乳酸系樹脂組成物を得た。
得られたポリ乳酸系樹脂組成物を、実施例1と同様にして射出成形し、ISO準拠の一般物性定用試験片を作製し、各種測定に供した。
実施例27
ガラス管に、L−ラクチド、耐衝撃改良剤および結晶核剤を仕込み、系内を窒素置換した。次いで、重合触媒としてオクチル酸スズをL−ラクチド100質量部に対して0.01質量部を投入後、窒素雰囲気下、150℃に昇温した。内容物が融解した時点で、攪拌を開始し、内温をさらに190℃に昇温して、2時間重合(溶融重合)させた後、重合反応物を取り出した。得られた重合反応物を130℃、30時間真空乾燥処理することで、重合反応物に残存するラクチド除去し、表1に示す組成のポリ乳酸系樹脂組成物を得た。得られたポリ乳酸系樹脂組成物を、実施例1と同様にして射出成形し、ISO準拠の一般物性定用試験片を作製し、各種測定に供した。
実施例1〜27、比較例1〜17で得られたポリ乳酸系樹脂組成物、成形体の特性値及び評価結果を表1、表2に示す。
表1、2から明らかなように、実施例1〜27で得られたポリ乳酸系樹脂組成物は、成形体を得る際の成形サイクルが短いものであり、得られた成形体は、熱変形温度が高く耐熱性に優れたものであった。また、得られた成形体は、シャルピー衝撃強度が高く、耐衝撃性にも優れたものであった。
一方、比較例1のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量が本発明の範囲内であったが、コアシェル型グラフト共重合体および結晶核剤が配合されていないために、成形サイクル、耐熱性、耐衝撃性のいずれにも劣る結果となった。比較例2のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量が本発明の範囲内であったが、コアシェル型グラフト共重合体が配合されていないために、耐衝撃性に劣る結果となった。比較例3のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量が本発明の範囲内であったが、結晶核剤の含有量が少量であったため、成形サイクル、耐熱性に劣る結果となった。比較例4のポリ乳酸系樹脂組成物は、結晶核剤の含有量が多すぎたため、耐衝撃性に劣る結果となった。比較例5のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量が本発明の範囲内であったが、結晶核剤としてタルクを用いたため、結晶性向上効果、耐衝撃性向上効果に劣るものとなり、成形サイクル、耐熱性、耐衝撃性に劣る結果となった。比較例6および比較例7のポリ乳酸系樹脂組成物は、結晶核剤のタルクを多く含有させることによって、比較例5と比較して成形サイクルは改善されたものの、耐熱性は同等であり、また耐衝撃性には劣る結果となった。比較例8のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量が本発明の範囲内であったが、コアシェル型グラフト共重合体の配合量が規定量を超えたため、耐熱性が低下し、さらに耐衝撃性も悪化し、外観の悪化も見られた。比較例9〜14のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂(A)のD体含有量が本発明の範囲外のものであり、結晶性に劣るものであったため、成形サイクル、耐熱性、耐衝撃性に劣る結果となった。比較例15〜17のポリ乳酸系樹脂組成物は、コアシェル型グラフト共重合体ではない耐衝撃改良剤を用いたため、耐衝撃性に劣るのはもちろんのこと、成形サイクル、耐熱性にも劣るものであった。

Claims (6)

  1. D体含有量が1.0モル%以下であるか、または99.0モル%以上であるポリ乳酸樹脂(A)、コアシェル型グラフト共重合体(B)及び有機スルホン酸塩と、有機アミド化合物から選ばれる少なくとも1種である有機結晶核剤(C)とを含有するポリ乳酸系樹脂組成物であって、ポリ乳酸樹脂(A)100質量部に対して、コアシェル型グラフト共重合体(B)が1〜30質量部、有機結晶核剤(C)が0.1〜10質量部含有されていることを特徴とするポリ乳酸系樹脂組成物。
  2. ポリ乳酸樹脂(A)中のD体含有量が0.1〜0.6モル%であるか、または99.4〜99.9モル%である、請求項1記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
  3. コアシェル型グラフト共重合体(B)のコア層がアクリル成分とシリコーン成分とからなる複合重合体、シェル層がグリシジル基含有ビニル系単位を有する重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
  4. コアシェル型グラフト共重合体(B)のコア層がブタジエン系ゴム、シェル層がメタクリル酸メチル重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
  5. コアシェル型グラフト共重合体(B)のコア層がアクリルゴム、シェル層がビニル系単位を含有する重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
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