JP2014037809A - 真空ポンプおよび真空ポンプの運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプ排気性能の低下を防止しつつ、腐食や反応生成物の堆積を防止することができる真空ポンプの提供。
【解決手段】ターボ分子ポンプは、回転側排気作用部としての回転翼30aおよび円筒部30bが形成されたロータ30と、固定側排気作用部が形成されたステータとしての固定翼22およびネジステータ24と、ロータ30を非接触支持する磁気軸受37〜39と、ロータ30を回転駆動するモータ36と、ロータ30とそれを支持する磁気軸受37〜39との隙間(ギャップ領域G)にパージガスを供給するためのパージポート41と、を備えている。そして、ヒータ42により、パージポート41を流れるパージガスを加熱するようにした。
【選択図】図2
【解決手段】ターボ分子ポンプは、回転側排気作用部としての回転翼30aおよび円筒部30bが形成されたロータ30と、固定側排気作用部が形成されたステータとしての固定翼22およびネジステータ24と、ロータ30を非接触支持する磁気軸受37〜39と、ロータ30を回転駆動するモータ36と、ロータ30とそれを支持する磁気軸受37〜39との隙間(ギャップ領域G)にパージガスを供給するためのパージポート41と、を備えている。そして、ヒータ42により、パージポート41を流れるパージガスを加熱するようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体製造装置等に用いられる磁気軸受式の真空ポンプ、およびその真空ポンプの運転方法に関する。
半導体製造工程におけるドライエッチングやCVD等のプロセスのように、高真空のプロセスチャンバ内で処理を行う装置では、プロセスチャンバ内を一定の高真空状態に排気する手段としてターボ分子ポンプが使用される場合が多い。この種のプロセスでは、プロセスガスとして塩素系や硫化フッ素系の腐食性ガスが用いられるので、ターボ分子ポンプの磁気軸受を腐食から保護するために、一般的に窒素ガスパージが行われている。パージガスの流量調整には、オリフィスやマスフローメータが用いられる。
しかしながら、プロセスガスの流量が大きい場合には、磁気軸受保護のためにパージガスの流量も増やす必要がある。そのため、ターボ分子ポンプの背圧側の圧力が上昇し、ポンプ排気性能の低下を招くという問題があった。
また、上述したような腐食性のプロセスガスは、ポンプ内において反応生成物を生じさせる。そのため、パージガスの流量調整にオリフィスを用いた場合に、反応生成物がオリフィスに堆積して、目詰まり等が生じるおそれがあった。
本発明の好ましい実施形態による真空ポンプは、回転側排気作用部が形成されたロータと、固定側排気作用部が形成されたステータと、ロータを非接触支持する磁気軸受と、ロータを回転駆動するモータと、ロータとそれを支持する磁気軸受との隙間にパージガスを供給するためのパージポートと、パージポートを流れるパージガスを加熱する加熱装置と、を備える。
好ましい実施形態においては、加熱装置でパージポートを加熱する。
さらに好ましい実施形態においては、真空ポンプは、パージガスの流量を調整するオリフィスをパージポート内に備える。
さらに好ましい実施形態においては、パージポートを流れるパージガスの温度がポンプ加熱上限温度を超えないように加熱する。
本発明の好ましい実施形態による真空ポンプの運転方法は、回転側排気作用部が形成されたロータを磁気軸受により非接触支持しつつ、ロータをモータにより回転駆動し、腐食性ガスまたは反応生成物を生じさせるガスを排気する際に、ロータとそれを支持する磁気軸受との隙間に加熱されたパージガスを供給しつつ排気を行わせる。
好ましい実施形態においては、パージガスはポンプ加熱上限温度を超えない温度に加熱される。
好ましい実施形態においては、加熱装置でパージポートを加熱する。
さらに好ましい実施形態においては、真空ポンプは、パージガスの流量を調整するオリフィスをパージポート内に備える。
さらに好ましい実施形態においては、パージポートを流れるパージガスの温度がポンプ加熱上限温度を超えないように加熱する。
本発明の好ましい実施形態による真空ポンプの運転方法は、回転側排気作用部が形成されたロータを磁気軸受により非接触支持しつつ、ロータをモータにより回転駆動し、腐食性ガスまたは反応生成物を生じさせるガスを排気する際に、ロータとそれを支持する磁気軸受との隙間に加熱されたパージガスを供給しつつ排気を行わせる。
好ましい実施形態においては、パージガスはポンプ加熱上限温度を超えない温度に加熱される。
本発明によれば、ポンプ排気性能の低下を防止しつつ、腐食や反応生成物の堆積を防止することができる。
以下、図を参照して本発明を実施するための実施の形態について説明する。図1は磁気浮上式ターボ分子ポンプの概略構成を示す図である。ターボ分子ポンプ1には不図示の電源装置が接続され、その電源装置により駆動制御される。
回転側排気作用部である回転翼および円筒部が形成されたロータは、回転軸であるシャフトに締結されている。ロータとシャフトとによって回転体が構成される。シャフト31は、ベース20に設けられた磁気軸受37,38,39によって非接触支持される。各磁気軸受37,38,39は電磁石と変位センサとを備えている。これらの変位センサによりシャフト31の浮上位置が検出される。なお、軸方向の磁気軸受39を構成する電磁石は、シャフト31の下端に設けられたロータディスク35を軸方向に挟むように配置されている。
磁気軸受によって回転自在に磁気浮上された回転体(ロータ30およびシャフト31)は、モータ36により高速回転駆動される。モータ36には、例えば、ブラシレスDCモータが用いられる。モータステータ36aはベース20に設けられ、モータロータ(永久磁石)36bはシャフト31側に設けられている。
ロータ30の回転は、インダクタンス式ギャップセンサで構成される回転センサ33によって検出される。モータ36によって回転駆動されるシャフト31の下端には、センサターゲット34が設けられている。センサターゲット34はシャフト31と一体に回転する。上述した回転センサ33は、センサターゲット34の下面と対向する位置に配置されている。26a,26bは非常用のメカニカルベアリングであり、磁気軸受が作動していない時にはこれらのメカニカルベアリング26a,26bによってシャフト31は支持される。
図1に示すターボ分子ポンプ1は、回転翼30aと固定翼22とで構成されるターボポンプ段と、円筒部30bとネジステータ24とで構成されるドラッグポンプ段(ネジ溝ポンプ)とを有している。上述したように回転翼30aおよび円筒部30bを回転側排気作用部とした場合、固定翼22およびネジステータ24は固定側排気作用部が形成されたステータを構成している。なお、ここではネジステータ24側にネジ溝が形成されているが、円筒部30b側にネジ溝を形成しても構わない。
アルミ合金製のロータ30には複数段の回転翼30aが形成されている。複数段の固定翼22は、軸方向に対して回転翼30aと交互に配置されている。各固定翼22は、スペーサリング23を介してベース20上に載置される。ポンプケーシング21の固定フランジ21cをボルトによりベース20に固定すると、積層されたスペーサリング23がベース20とポンプケーシング21との間に挟持され、固定翼22が位置決めされる。
ベース20の排気口20aには排気ポート25が設けられ、この排気ポート25にバックポンプが接続される。ロータ30を磁気浮上させつつモータ36により高速回転駆動することにより、吸気口21a側の気体分子は排気ポート25側へと排気される。
磁気浮上状態においては、シャフト31と磁気軸受37〜39やモータステータ36aとの間にはギャップ(以下ではギャップ領域Gと呼ぶ)が形成され、非接触支持されることになる。ベース20には、ギャップ領域Gにパージガスを供給するためのパージポートが設けられておいる。パージポート41とギャップ領域Gとはガス流路40によって連通されている。パージポート41には、パージポート41を加熱してパージガスの温度を上昇させるためのヒータ42が設けられている。
ヒータ42には例えばラバーヒータのようなヒータが用いられ、パージポート41に対して巻きつけられて設けられている。あるいは、埋め込み式のカートリッジヒータの場合、パージポート41に埋め込むことができる。
(パージガスの説明)
図2は、パージガスの作用を説明する図である。前述したように、吸気口21aからターボポンプ段、ドラッグポンプ段の順に排気口側に排気されたガス(以下ではプロセスガスと呼ぶことにする)は、排気ポート25に接続されたバックポンプ(不図示)により排気される。しかし、排気口側のプロセスガスの一部は、拡散によって破線で示すようにシャフト31の周囲のギャップ領域Gに入り込む。プロセスガスが塩素系や硫化フッ素系の腐食性ガスの場合、これらのガスがギャップ領域Gに入り込むと、磁気軸受やモータが腐食するという問題が生じる。
図2は、パージガスの作用を説明する図である。前述したように、吸気口21aからターボポンプ段、ドラッグポンプ段の順に排気口側に排気されたガス(以下ではプロセスガスと呼ぶことにする)は、排気ポート25に接続されたバックポンプ(不図示)により排気される。しかし、排気口側のプロセスガスの一部は、拡散によって破線で示すようにシャフト31の周囲のギャップ領域Gに入り込む。プロセスガスが塩素系や硫化フッ素系の腐食性ガスの場合、これらのガスがギャップ領域Gに入り込むと、磁気軸受やモータが腐食するという問題が生じる。
また、上述したようなガスやフッ素系ガスなどを排気した場合、ポンプ内に反応生成物が生じやすく、ネジステータ24等に反応生成物が堆積するだけでなく、上述した拡散によってギャップ領域Gや、ガス流路40等に反応生成物が堆積しやすくなる。ギャップ寸法は狭いので、例えば、ギャップ領域Gに反応生成物が堆積してシャフト31とモータステータ36aまたは磁気軸受37,38とが固着し、回転起動ができなくなるという不具合が発生する場合もある。
このような、腐食や反応生成物の堆積を防止するために、本実施の形態では、ギャップ領域Gにパージガス(例えば、窒素ガス)を供給すると共に、パージポートにヒータ42を設けてパージガスを加熱するようにした。そのため、ギャップ領域Gには、温度の高いパージガスが供給されることになる。図示していないがヒータ42には温度スイッチが設けられており、ヒータ温度が設定温度を超えないようにヒータ電源43のオンオフが制御される。
パージガスはレギュレータ45で所定圧力に調整されたのち、マスフローコントローラ44を介してパージポート41に供給される。パージガスの流量は、マスフローコントローラ44によって所定流量に調整されている。パージガスの流量は排気するプロセスガスの流量に応じて異なるが、一般的には、20〜50sccm程度である。
パージポート41からパージガスを供給すると、パージポートがヒータによって加熱されているので、パージガスの温度が上昇する。後述するようにパージガスの温度は高ければ高いほどその効果が高まるが、モータ温度に上限があるので、むやみに高くすることはできない。通常、反応生成物が生じやすい上述したガスを排気する場合には、温調装置によりベース20の温度を高温(80〜90℃程度)にして、反応生成物の体積を低減するようにしている。そのため、パージガス温度も温調温度と同程度とすれば良い。なお、パージポート41を加熱する際には、パージポート41の温度と内部を流れるパージガスの温度との温度差を考慮してパージポート加熱温度を設定する。
本実施の形態では、パージポート41をヒータ42で加熱することによりパージガス温度を上昇させるようにしている。反応生成物の堆積防止の観点からは、この時のパージガス温度も、可能であれば温調時のベース温度程度であるのが好ましい。そのためには、パージポート41の温度を温調温度よりも高めに設定する必要がある。また、パージポート41においてパージガスの温度が加熱されやすいように、金属製のフィルタ等を用いたりして熱交換しやすい構造とするのが好ましい。
パージポート41で加熱されたパージガスは、ガス流路40を通ってシャフト31と磁気軸受との隙間(ギャップ領域G)に流れ込む。なお、図2に示す構造では、ギャップ領域Gまで貫通するガス流路40を形成しているが、磁気軸受39の部分に導くようにしても良い。磁気軸受39の部分に導入されたパージガスは、磁気軸受39内の隙間を通ってギャップ領域Gに流れ込む。
ギャップ領域Gに流れ込んだパージガスはギャップ領域G内を拡散し、下側のスラスト磁気軸受39の部分の隙間に入り込むとともに、シャフト31と磁気軸受37,38やモータステータ36aとの隙間を上方へ移動する。そして、ギャップ領域Gから排気口側に回り込んだパージガスは、排気ポート25に接続されたバックポンプによって排気されることになる。なお、前述したように、排気口側にはプロセスガスが排気されるので、図2の破線で示したように、拡散によってプロセスガスの一部がギャップ領域Gにまで容易に入り込むことができる。
本実施形態では、パージガスを加熱装置によって加熱することで、パージガス温度を上昇させてからポンプ内に供給するようにしている。そして、ヒータ42に設けられた温度センサを利用して、パージガスの温度が所定温度となるように管理している。この所定温度とは、ポンプを温調する際のポンプ加熱上限温度を超えない温度である。ポンプ加熱上限温度は、モータ上限温度やロータ30の上限温度に基づいて設定される温度である。
そのため、所定の供給条件(流量や温度)でパージガスを流し、パージガスが所定温度となるときのヒータ42の温度センサの計測値を予め実測しておく。そして、その実測値をヒータ42のオンオフ温度として用いることで、パージポート41を流れるパージガスの温度を所定温度に制御することができる。もちろん、パージガス温度を直接計測するセンサをパージポート内に設け、その計測値に基づいてヒータ42のオンオフを制御するようにしても良い。
ところで、ギャップ領域Gの圧力は、ネジステータ24が設けられている排気口側の圧力とほぼ同程度である。そして、ギャップ領域Gにおいて、シャフト31の表面や磁気軸受37〜39およびモータ36(36a,36b)の表面に入射する分子の入射頻度Γは、次式(1)のように表される。また、入射した分子が表面に滞在する時間(滞在時間)τは式(2)により表される。なお、mは分子量、Pは圧力(分圧)、Kはボルツマン定数、τ0は定数である。
Γ=P/√(2πmKT) …(1)
τ=τ0・exp(E/KT) …(2)
Γ=P/√(2πmKT) …(1)
τ=τ0・exp(E/KT) …(2)
ギャップ領域Gにおいては、パージガスと排気されたプロセスガスとの混合状態となっている。そして、ガスパージ時の排気口側(ギャップ領域Gを含む)のパージガスの分圧が同じであるとすれば、式(1)からも分かるように温度Tが高くなるほど入射頻度Γは小さくなる。すなわち、本実施の形態のように加熱したガスをパージすることによって、ギャップ領域Gおよび排気口側における混合ガスの温度が上昇する。その結果、常温のガスをパージする従来の場合と同程度のパージガス流量であっても、シャフト31、磁気軸受37〜39、モータ36等に入射するプロセスガスの入射頻度が低くなり、腐食や反応生成物の付着を低減することができる。
また、常温のガスをパージする場合と加熱ガスをパージする場合とで同程度の入射頻度Γを考えた場合、加熱ガスの場合にはその分圧P、すなわち、加熱ガスのパージ量をより低く抑えることができる。従来、プロセスガス流量が増えると、ギャップ領域Gへ流れ込むプロセスガスの量も多くなる。そのため、パージガス流量も多くする必要がある。そのため、背圧側(排気口側)の圧力が上昇して、ポンプの排気性能低下を招くという問題があった。しかし、本実施の形態では、上述したようにパージガスを加熱することにより、パージガスの流量を従来よりも低く抑えることができる。そのため、パージガス流量増加によるポンプ排気性能の低下を、従来よりも小さく抑えることができる。
さらに、式(2)に示したように、滞在時間τは温度Tが高くなるほど短くなる。このことは、同じ数のガス分子が入射した場合であっても、温度Tが高い方が付着しにくい(堆積しにくい)ことを表している。すなわち、式(1)、(2)は、温度が高くなると、プロセスガスの入射頻度が低くなると共に付着しにくくなり、その結果、反応生成物の堆積が抑えられる。
図3は、図1のマスフローコントローラ44に代えて、流量調整用のオリフィス46を設けた場合を示す。オリフィス46は金属で形成され、金属製のパージポート41内に固定されている。そのため、パージポート41をヒータ42で加熱すると、パージポート内のオリフィス46もパージポート41と同程度の温度まで加熱されることになる。
従来の常温ガスをパージする場合にも、オリフィスにより流量調整する構成があったが、拡散によりプロセスガスがオリフィスまで到達し、オリフィスに目詰まりが生じるおそれがあった。一方、図3に示す構成では、オリフィス46もパージポート41と同程度まで加熱された状態となっているので、反応生成物の堆積を防止することができる。また、図2に示す構成に比べて、ガスパージに必要なコストを低減することができる。
上述したように、本実施の形態のターボ分子ポンプは、回転側排気作用部としての回転翼30aおよび円筒部30bが形成されたロータ30と、固定側排気作用部が形成されたステータとしての固定翼22およびネジステータ24と、ロータ30を非接触支持する磁気軸受37〜39と、ロータ30を回転駆動するモータ36と、ロータ30とそれを支持する磁気軸受37〜39との隙間(ギャップ領域G)にパージガスを供給するためのパージポート41と、を備えている。そして、ヒータ42により、パージポート41を流れるパージガスを加熱するようにした。例えば、図2のようにパージポート41をヒータ42で加熱してパージガスの温度を上昇させるようにする。
そして、このようにパージガスを加熱してガス温度を上昇させることで、プロセスガスによる磁気軸受37〜39やモータ36の腐食やギャップ領域Gにおける反応生成物の堆積を、常温のパージガスを流入させる場合に比べて低減することができる。その結果、プロセスガス流量が大きい場合でも、パージガスの流量を常温の場合に比べて抑えることが可能となり、パージガスを流入させることによるポンプ性能低下を抑えることができる。
また、パージガスの流量を調整するオリフィス46をパージポート41内に設けたことで、オリフィス46もヒータ42で高温に加熱される。その結果、オリフィス46に反応生成物が堆積して目詰まりを起こしたりするのを防止することができる。マスフローコントローラ44に代えてオリフィス46を用いて流量調整を行うことで、コスト低減を図ることができる。
なお、上述のようにパージポート41をヒータ42で加熱して高温のパージガスを供給させる方法に代えて、別の装置でパージガスを高温に加熱し、その高温のパージガスをパージポート41に供給するような方法を採用しても良い。すなわち、腐食性ガスまたは反応生成物を生じさせるガスを排気する際に、ロータ30とそれを支持する磁気軸受37〜39との隙間(ギャップ領域G)に加熱されたパージガスを供給しつつ排気を行わせるようにする。このような真空ポンプの運転方法を採用することにより、上述した効果を奏することができる。
この場合、ガス供給源に加熱装置を配置したり、ガス供給ラインの途中に加熱装置を配置したりすることで、加熱されたパージガスをターボ分子ポンプに供給する。その場合、加熱されたガスの温度がターボ分子ポンプに供給されるまでに低下しないように、加熱装置からパージポート41までの保温手段を設けたりする必要がある。また、オリフィス46をパージガスで加熱する構成となり、ヒータ42で加熱する場合に比べて温度が低くなりやすい。
なお、以上の説明はあくまでも一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。例えば、磁気軸受式真空ポンプであれば、ターボ分子ポンプに限らず本発明は適用することができる。すなわち、円筒部30bおよびネジステータ24の無い全翼タイプのターボ分子ポンプや、回転翼の無いドラッグポンプ等に対しても本発明は適用することができる。
1:ターボ分子ポンプ、20:ベース、20a:排気口、22:固定翼、24:ネジステータ、30a:回転翼、30b:円筒部、31:シャフト、36:モータ、36a:モータステータ、36b:モータロータ、37,38,39:磁気軸受、40:ガス流路、41:パージポート、42:ヒータ、46:オリフィス、G:ギャップ領域
Claims (6)
- 回転側排気作用部が形成されたロータと、
固定側排気作用部が形成されたステータと、
前記ロータを非接触支持する磁気軸受と、
前記ロータを回転駆動するモータと、
前記ロータとそれを支持する前記磁気軸受との隙間にパージガスを供給するためのパージポートと、
前記パージポートを流れる前記パージガスを加熱する加熱装置と、を備える真空ポンプ。 - 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
前記加熱装置は、前記パージポートを加熱する、真空ポンプ。 - 請求項2に記載の真空ポンプにおいて、
前記パージガスの流量を調整するオリフィスを前記パージポート内に備える、真空ポンプ。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
前記加熱装置は、前記パージポートを流れるパージガスの温度がポンプ加熱上限温度を超えないように加熱する、真空ポンプ。 - 回転側排気作用部が形成されたロータを磁気軸受により非接触支持しつつ、前記ロータをモータにより回転駆動する真空ポンプの運転方法であって、
腐食性ガスまたは反応生成物を生じさせるガスを排気する際に、前記ロータとそれを支持する前記磁気軸受との隙間に加熱されたパージガスを供給しつつ排気を行わせる、真空ポンプの運転方法。 - 請求項5に記載の真空ポンプの運転方法において、
前記パージガスはポンプ加熱上限温度を超えない温度に加熱される、真空ポンプの運転方法。
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