JP2009209734A - ターボ分子ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を抑えつつ、ケーシング内部を十分な温度で均一かつ安定に維持できるターボ分子ポンプを提供する。
【解決手段】ターボ分子ポンプ30では、ロータ部44の外周を覆うようにケーシング40の外周部64にジャケット部材70が装着されており、ケーシング40の保温性が高められている。したがって、排気口54側に配置されたヒータ50の熱が効率良くケーシング40内部全体に伝達され、ケーシング40内部の温度を十分な温度で均一に維持できる。また、清浄エアのブローといった外部環境によるケーシング40内部の温度低下も緩和され、ケーシング40内部の温度の安定化も同時に図られる。さらに、バンドヒータのような追加のヒータも不要であり、これによる消費電力の増大化も回避できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ターボ分子ポンプに関する。
エッチング装置などの真空チャンバに接続されるターボ分子ポンプでは、デポジットが内部に堆積すると、これらの一部がパーティクルとして真空チャンバに舞い戻ってしまうという問題がある。このような問題に対し、例えば特許文献1に記載のターボ分子ポンプでは、ケーシングの内部にヒータを設けている。そして、このヒータによって排気ガスの流路壁を加熱することで、排気ガスの固体化・液体化を抑制し、ターボ分子ポンプ内部でのデポジットの堆積防止を図っている。
特開2002−285991号公報
ところで、ターボ分子ポンプでは、回転翼が過度に加熱されると、排気許容流量が低下するという問題がある。そのため、通常のターボ分子ポンプでは、ケーシングの排気口側に寄せてヒータを配置し、ヒータと回転翼との間に一定の間隔を設けている。しかしながら、この構成では、回転翼側の部分までを含めたケーシング内部の温度を昇温させる効率が十分でなく、また、ケーシング内部の温度が不均一となり易いという課題があった。
このような課題に対し、ケーシングの外周部において回転翼の位置に対応させてバンドヒータを追加で装着することも考えられる。しかしながら、ケーシングの外周部の温度は、動作中のターボ分子ポンプにおけるケーシング内部の温度よりも低いため、ケーシング内部の温度は、外部からの影響を受けて低下しやすい。そのため、バンドヒータのサーモスタットが頻繁に作動し、ケーシング内部の時間的な温度の変動が生じてしまうという問題がある。
また、ターボ分子ポンプが設置されるクリーンルームでは、塵や埃を抑えるため、ダウンブロー方式などによる清浄エアの循環が行われている。清浄エアのブローに曝される環境下では、ケーシング内部の温度の低下が特に顕著なものとなり、サーモスタットの動作頻度が更に増大するため、ケーシング内部の時間的な温度の変動が看過できないものとなる。このような温度の時間的な変動が頻繁に生じると、堆積するデポジットの状態が不安定となり、デポジットの剥離が誘発されるおそれがある。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、消費電力を抑えつつ、ケーシング内部を十分な温度で均一かつ安定に維持できるターボ分子ポンプを提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係るターボ分子ポンプは、吸気口及び排気口を有するケーシングと、ケーシング内に設けられたロータ主軸と、ロータ主軸の軸線方向に沿って複数の回転翼が設けられたロータ部と、回転翼と交互に位置する複数の固定翼が設けられたステータ部と、ロータ主軸を駆動するモータ部と、を備えたターボ分子ポンプであって、ロータ部及びステータ部よりも排気口側となる位置にヒータが配置され、少なくとも前記ロータ部の外周を覆うように断熱材が配置されていることを特徴としている。
このターボ分子ポンプでは、少なくともロータ部の外周を覆うように断熱材が配置されている。この断熱材により、ケーシング内部のロータ部に対応する位置からケーシング外部へ熱が放出されることが抑制され、ケーシング内部の保温性が高められる。これにより、排気口側に配置されたヒータの熱が効率良くケーシング内部全体に伝達する。したがって、ケーシング内部の温度を十分な温度で均一に維持できる。また、断熱材をロータ部の外周を覆うように配置することで、清浄エアのブローといった外部環境によるケーシング内部の温度低下も緩和され、ケーシング内部の温度の安定化も同時に図られる。ケーシング内部を十分な温度で均一かつ安定に維持することにより、デポジットの堆積・剥離を抑制でき、真空チャンバへのパーティクルの飛散を抑えることが可能となる。さらに、このターボ分子ポンプでは、バンドヒータのような追加のヒータも不要であり、これによる消費電力の増大化も回避できる。
また、断熱材は、ロータ部に対応する位置からヒータに対応する位置にかけて配置されていることが好ましい。この場合、ケーシング内部からケーシング外部へ熱が放出されることが一層抑制され、ケーシング内部の保温性を一層確保できる。また、外部環境による温度低下の影響も一層緩和される。
また、断熱材は、ケーシングの外側に配置されていることが好ましい。この構成によれば、外部環境による温度低下の影響を特に好適に緩和できる。
また、断熱材は、ポリテトラフルオロエチレンによって形成されていることが好ましい。この場合、断熱材の断熱性を十分に確保でき、断熱材の薄型化が図られる。また、断熱材として一般的に用いられるシリコンラバーの場合とは異なり、加熱した際のシロキサンの発生がないため、特に半導体製造装置との接続に好適となる。
本発明に係るターボ分子ポンプによれば、消費電力を抑えつつ、ケーシング内部を十分な温度で均一かつ安定に維持できる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るターボ分子ポンプの好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るターボ分子ポンプを適用した真空処理システムを示す図である。同図に示すように、真空処理システム10は、例えばプラズマRIE法によって半導体基板にエッチング処理を施すシステムであり、クリーンルーム12内に設置されている。クリーンルーム12の清浄度は、清浄エアのダウンブローなどによって、例えばクラス1程度に保たれている。
真空処理システム10のチャンバ14は、半導体基板16を支持するサセプタ18と、サセプタ18に対向して設けられたヘッダ20とを有している。サセプタ18には、接地された高周波電源22が接続され、ヘッダ20には、配管24を介して反応ガス供給部26が接続されている。また、チャンバ14には、配管28を介してターボ分子ポンプ30が接続されている。
このような真空処理システム10では、まず、ターボ分子ポンプ30によってチャンバ14内が所定の真空度まで減圧される。次に、ヘッダ20を介して反応ガス供給部26から反応ガスがチャンバ14内に供給される。そして、チャンバ14内が所定の圧力となった後、サセプタ18に高周波電力が印加され、チャンバ14内にプラズマが形成される。これにより、反応ガスがイオン等の活性種によって解離され、半導体基板16に対して膜のエッチングがなされる。
続いて、上述したターボ分子ポンプ30の構造について詳細に説明する。図2は、図1に示したターボ分子ポンプの構造を示す縦断面図である。
同図に示すように、ターボ分子ポンプ30は、ケーシング40の内部に、ロータ主軸42と、ロータ部44と、ステータ部46と、モータ部48と、ヒータ50とを備えて構成されている。
ケーシング40は、例えば下方端が閉じられた円筒状をなしている。ケーシング40の上壁には、吸気口52が形成され、ケーシング40下部の側壁には、排気口54が形成されている。また、ロータ主軸42は、ケーシング40の中心線に沿って鉛直方向に配置され、軸受56,58によって回転自在に支持されている。
ロータ部44は、吸気口52の下側において、ロータ主軸42と同軸をなすようにロータ主軸42の上端側に固定されている。ロータ部44の外周には、吸気口52の真下の位置からケーシング40内部における略上半分の位置にかけて、ロータ主軸42の軸線方向に沿って複数段の回転翼60が設けられている。また、ステータ部46は、吸気口52の下側において、ロータ主軸42と同軸をなすようにケーシング40の内側壁に固定されている。ステータ部46の内周には、ロータ部44の回転翼60と交互に位置するように、ロータ主軸42の軸線方向に沿って複数段の固定翼62が設けられている。
モータ部48は、ロータ部44の内側において、ロータ主軸42の周囲に配置されている。モータ部48は、ロータ主軸42の変位や回転速度を検出するセンサや周波数インバータ等に接続され、設定された回転速度に基づいてロータ部44を高速回転させる。
ロータ部44の高速回転により、チャンバ14の排気ガスは、吸気口52からケーシング40内に導入される。そして、この排気ガスは、回転翼60及び固定翼62によって気体分子が弾かれることでケーシング40の下方に送られ、排気口54から排気される。
ヒータ50は、ロータ部44及びステータ部46よりも下方(排気口54側)に配置され、ロータ部44及びステータ部46と所定の間隔をあけた状態で、ケーシング40の内壁に固定されている。ヒータ50は、サーモスタット(不図示)を内蔵し、動作中のターボ分子ポンプ30におけるケーシング40の内部が例えば80℃程度に保たれるように加熱を行う。
ヒータ50によって排気ガスの流路を加熱することで、排気ガスの固体化・液体化を抑制し、吸気口52、排気口54、ロータ部44、及びステータ部46といったケーシング40内部でのデポジットの堆積防止が図られている。なお、回転翼60を過度に加熱すると、排気許容流量が低下する要因になり得るので、ヒータ50は、ロータ部44及びステータ部46から一定の距離をもって配置されている。また、摩擦熱等の発生を考慮すると、ロータ主軸42は加熱しない方が好ましい。そのため、ロータ主軸42に対しては、例えば水冷管(不図示)による冷却が別途行われる。
一方、ケーシング40の外周部64には、断熱性を有するジャケット部材(断熱材)70が装着されている。ジャケット部材70は、図3に示すように、例えばポリテトラフルオロエチレンによって形成され、厚さが3mm程度のシート状をなしている。ジャケット部材70の両端部分には、例えば面ファスナー72,74が設けられている。
ジャケット部材70は、この面ファスナー72,74同士を張り合わせることにより、図2に示すように、ロータ部44及びステータ部46の配置位置に対応する部分からヒータ50の配置位置に対応する部分までを覆うように、ケーシング40の外周部64に取り付けられている。
なお、ジャケット部材70の一方の端部には、例えば上下2箇所の切り抜き部分76が形成されている。この切り抜き部分76は、ジャケット部材70がケーシング40の外周部64に取り付けられた際に、ターボ分子ポンプ30の配線等を通す部分となる。
以上の構成を有するターボ分子ポンプ30では、ロータ部44の外周を覆うようにケーシング40の外周部64に装着したジャケット部材70により、ケーシング40内部のロータ部44に対応する位置からケーシング40外部へ熱が放出されることが抑制され、ケーシング40の保温性が高められる。したがって、ロータ部44及びステータ部46と所定の間隔をあけて排気口54側に配置されたヒータ50の熱が効率良くケーシング40内部全体に伝達されるので、ヒータ50の消費電力を抑えつつ、回転翼60側を含めたケーシング40内部の温度を十分な温度で均一に維持できる。これにより、ケーシング40の内部における排気ガスの固体化・液体化が抑制され、デポジットの堆積が抑制されると共に、堆積するデポジットの状態を安定化させることが可能となり、デポジットの剥離を抑えることができる。
また、ジャケット部材70を装着することで、ケーシング40の外周部64がクリーンルーム12内の清浄エアのブローに直接曝されなくなる。したがって、外部環境による頻繁な温度変化の影響が緩和され、ケーシング40内部の時間的な温度の頻繁な変動を抑制することができる。ケーシング40内部の温度を安定化させることにより、堆積するデポジットの状態を安定化させることが可能となり、デポジットの剥離を抑えることができる。
このように、ターボ分子ポンプ30では、ケーシング40内部を十分な温度で均一かつ安定に維持することにより、デポジットの堆積・剥離を抑制でき、チャンバ14へのパーティクルの飛散を抑えることが可能となる。また、ターボ分子ポンプ30では、ジャケット部材70を用いることで、バンドヒータのような追加のヒータも不要であり、これによる消費電力の増大化も回避できる。
また、ジャケット部材70は、ポリテトラフルオロエチレンによって形成されている。これにより、ジャケット部材70の断熱性が十分なものとなり、ジャケット部材70の薄型化が図られる。また、断熱材として一般的に用いられるシリコンラバーの場合とは異なり、加熱した際のシロキサンの発生がないため、特に本実施形態のような半導体製造装置との接続に好適となる。
続いて、上述したターボ分子ポンプ30の性能確認試験について説明する。
[ケーシング内部温度測定試験]
この試験は、ターボ分子ポンプ30にジャケット部材70を装着させた場合と装着させなかった場合とで、ヒータ50使用時のケーシング40内部の温度を比較したものである。温度測定にあたっては、図2に示すA(ヒータ下)、B(ヒータ上)、C(吸気口)の3箇所に温度センサを設置した。
図4は、その試験結果を示した図である。同図に示すように、ジャケット部材70を装着させなかった場合のA(ヒータ下)、B(ヒータ上)、C(吸気口)の温度は、それぞれ80.3℃、79.4℃、75.0℃であった。一方、ジャケット部材70を装着した場合のA(ヒータ下)、B(ヒータ上)、C(吸気口)の温度は、それぞれ81.6℃、80.6℃、80.0℃であった。
以上の結果から、ケーシング40の外周部64にジャケット部材70を装着させることで、ケーシング40の保温性が向上し、ヒータ50の消費電力を増大させることなくヒータ動作時のケーシング40内部の温度を1〜2℃程度向上できることが確認された。また、ジャケット部材70を装着させなかった場合では、各測定箇所における温度差が5.3℃生じていたのに対し、ジャケット部材70を装着させた場合では、ヒータ50から最も遠い位置にある吸気口52近傍の温度が十分に昇温し、各測定箇所における温度差が1.6℃まで低減していた。このことから、ジャケット部材70の装着により、ケーシング40内部の温度を均一化できることも確認された。
[パーティクル測定試験]
この試験は、ターボ分子ポンプ30にジャケット部材70を装着させた場合と装着させなかった場合とで、真空処理システム10のチャンバ14で検出されたパーティクルの数を動作日ごとに約4ヶ月間プロットし、比較したものである。パーティクルの検出は、直径が2.0μmを超えるものについて行った。
図5は、その試験結果を示す図である。図5(a)に示すように、ジャケット部材70を装着させなかった場合では、各動作日において検出されたパーティクルの数の平均は30であった。また、検出されるパーティクルの数が突出して多くなる動作日が複数存在していた。
一方、図5(b)に示すように、ジャケット部材70を装着させた場合では、各動作日において検出されたパーティクルの数の平均は23であり、パーティクルの数が抑制されていることが確認できた。また、検出されるパーティクルの数が突出して多くなる動作日も図5(a)の場合と比較して減少しており、パーティクルの発生数の安定化も確認された
[温度安定性測定試験]
この試験は、ケーシング40の外周部64においてロータ部44の配置位置に対応する部分にバンドヒータを装着させた上で、ジャケット部材70を装着させた場合と、ジャケット部材70を装着させなかった場合とで、ケーシング40内部の温度安定性を比較したものである。ヒータ50及びバンドヒータにおけるサーモスタットの設定温度は80℃とした。また、ケーシング40内部の温度測定は、バンドヒータの真下に設けた温度センサによって行った。
図6〜図8は、その試験結果を示す図である。図6は、ターボ分子ポンプ30にガス負荷を付与しない状態での試験結果である。図6(a)に示すように、ジャケット部材70を装着させなかった場合では、清浄エアのブロー等の影響で、時間の経過と共に温度が減少し、温度が80℃を下回った時点でバンドヒータが約8分間オン状態となった。また、バンドヒータによって温度が100℃を超えた時点でバンドヒータが約16分間オフ状態となり、以下このサイクルが繰り返された。バンドヒータの動作タクト(=オン時間/オン時間+オフ時間)は、約33%であった。
一方、図6(b)に示すように、ジャケット部材70を装着させた場合には、時間が経過しても温度が80℃を下回ることがなく、バンドヒータが作動することなく、温度が80℃でほぼ一定に維持されていた。バンドヒータの動作タクトは、0%であった。
図7は、ターボ分子ポンプ30に200sccmの流量でArガスによるガス負荷を付与した状態での試験結果である。図7(a)に示すように、ジャケット部材70を装着させなかった場合では、清浄エアのブロー等の影響で、時間の経過と共に温度が減少し、温度が80℃を下回った時点でバンドヒータが約8分間オン状態となった。また、バンドヒータによって温度が100℃を超えた時点でバンドヒータが約21分間オフ状態となり、以下このサイクルが繰り返された。バンドヒータの動作タクトは、約28%であった。
一方、図7(b)に示すように、ジャケット部材70を装着させた場合には、図6(b)の場合と同様に、時間が経過しても温度が80℃を下回ることがなく、バンドヒータが作動することなく、温度が80℃でほぼ一定に維持されていた。バンドヒータの動作タクトは、0%であった。
図8は、ターボ分子ポンプ30に500sccmの流量でArガスによるガス負荷を付与した状態での試験結果である。図8(a)に示すように、ジャケット部材70を装着させなかった場合では、清浄エアのブロー等の影響で、時間の経過と共に温度が減少し、温度が80℃を下回った時点でバンドヒータが約7分間オン状態となった。また、バンドヒータによって温度が100℃を超えた時点でバンドヒータが約41分間オフ状態となり、以下このサイクルが繰り返された。バンドヒータの動作タクトは、約15%であった。
一方、図8(b)に示すように、ジャケット部材70を装着させた場合には、図6(b)の場合と同様に、時間が経過しても温度が80℃を下回ることがなく、バンドヒータが作動することなく、温度が85℃付近でほぼ一定に維持されていた。バンドヒータの動作タクトは、0%であった。なお、ガス負荷が大きくなるにしたがって測定温度が上がっているのは、Arガスの分子が回転翼60及び固定翼62にあたって発生する熱の影響が大きくなるためと考えられる。
以上の結果から、ジャケット部材70によって清浄エアのブローといった外部環境の影響を遮断でき、ケーシング40内部の温度安定性を向上させることが確認された。また、ジャケット部材70を装着させた場合には、バンドヒータが作動してないことから、かかる追加のヒータを設置する必要がなく、ジャケット部材70のみで本発明の効果を実現できることが確認された。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上述した実施形態では、断熱材であるジャケット部材70は、ケーシング40の外側に配置されているが、断熱材は、ケーシング40の内壁に配置されていてもよい。また、ケーシング40の壁部を2重構造とし、この壁部内に断熱材を配置するようにしてもよい。また、断熱材は、ロータ部44の配置位置に対応する部分のみを覆うように配置されていてもよい。さらに、断熱材は、必ずしも均一の厚さである必要はなく、ケーシング40の内部構造に合わせて部分的に厚みを変えたものであってもよい。
本発明の一実施形態に係るターボ分子ポンプを適用した真空処理システムを示す図である。 図1に示したターボ分子ポンプの構造を示す縦断面図である。 ジャケット部材の斜視図である。 ケーシング内部温度測定試験の試験結果を示す図である。 パーティクル測定試験の試験結果を示す図である。 ガス負荷が無い状態での温度安定性測定試験の試験結果を示す図である。 ガス負荷を付与した状態での温度安定性測定試験の試験結果を示す図である。 ガス負荷を更に付与した状態での温度安定性測定試験の試験結果を示す図である。
符号の説明
30…ターボ分子ポンプ、40…ケーシング、42…ロータ主軸、44…ロータ部、46…ステータ部、48…モータ部、50…ヒータ、52…吸気口、54…排気口、60…回転翼、62…固定翼、64…外周部、70…ジャケット部材(断熱材)。

Claims (4)

  1. 吸気口及び排気口を有するケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられたロータ主軸と、
    前記ロータ主軸の軸線方向に沿って複数の回転翼が設けられたロータ部と、
    前記回転翼と交互に位置する複数の固定翼が設けられたステータ部と、
    前記ロータ主軸を駆動するモータ部と、を備えたターボ分子ポンプであって、
    前記ロータ部及び前記ステータ部よりも前記排気口側となる位置にヒータが配置され、
    少なくとも前記ロータ部の外周を覆うように断熱材が配置されていることを特徴とするターボ分子ポンプ。
  2. 前記断熱材は、前記ロータ部に対応する位置から前記ヒータに対応する位置にかけて配置されていることを特徴とする請求項1記載のターボ分子ポンプ。
  3. 前記断熱材は、前記ケーシングの外側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のターボ分子ポンプ。
  4. 前記断熱材は、ポリテトラフルオロエチレンによって形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のターボ分子ポンプ。
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