JP2014037164A - ハイブリッド駆動装置 - Google Patents

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悟 糟谷
Masashi Kito
昌士 鬼頭
Yuichi Seki
祐一 関
Ryosuke Kondo
亮介 近藤
Osamu Murai
修 村井
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Abstract

【課題】軸受をロータハブに締結部材で締結する構造でありながら、組付けを容易にすることが可能なハイブリッド駆動装置を提供する。
【解決手段】ハイブリッド駆動装置の入力部9において、ハウジングケース26に固定された隔壁27にオイルポンプ80を内包するポンプボディ83及びポンプカバー84がエンジン連結軸13上に配置されている。また、モータ3のロータ4を支持するロータハブ51を、ポンプボディ83に固定支持される支持部材86を介してアンギュラボールベアリング90により回転自在に支持し、該アンギュラボールベアリング90をナット92でロータハブ51に対して締結する。支持部材86とポンプボディ83とを別体で取付け可能に構成することで、アンギュラボールベアリング90をロータハブ51にナット92で締結する構造でありながら組付けを容易にする。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両等に搭載されるハイブリッド駆動装置に係り、詳しくは、回転電機のロータを支持するロータハブを回転自在に支持する軸受の支持構造に関する。
近年、内燃エンジンとモータ・ジェネレータ(以下、単に「モータ」という)とを動力源として組合せたハイブリッド車両の開発が進められている。このようなハイブリッド車両に用いられるハイブリッド駆動装置の一形態として、一般的な自動変速機の発進装置(例えばトルクコンバータ等)の部分に、変速機構の入力軸に駆動連結された回転電機(モータ・ジェネレータ)と、内燃エンジンに駆動連結されるエンジン連結軸と該入力軸とを係脱(係合又は解放)するエンジン接続用クラッチと、を配置して、簡易な置換でパラレル式のハイブリッド駆動装置を構成するものが提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1のものにおいては、モータのロータを高精度に支持するため、該ロータを支持するロータハブを内燃エンジン側の隔壁に対し、アンギュラボールベアリング(軸受)で回転自在に支持しており、かつアンギュラボールベアリングの支持精度を維持するために、ロータハブに対して該アンギュラボールベアリングをナットによって締め付けるように締結している。
特開2009−51484号公報
ところで、上記特許文献1のハイブリッド駆動装置においては、変速機構の入力軸上にオイルポンプが駆動連結されて配置されているが、このようなオイルポンプの構造であると、エンジン接続用クラッチを係合(スリップ)しつつ内燃エンジンの駆動力で発進を行う際に(特に登坂路などで車両が動かずに内燃エンジンの駆動力をエンジン接続用クラッチでスリップしつつ伝達している場合に)、オイルポンプが回転上昇せずに潤滑油の発生が足りなくなる虞がある。このような現象を解消しようとすると、入力軸により回転駆動するオイルポンプとは別に電動オイルポンプを設ける必要があり、かつエンジン接続用クラッチの潤滑を充分に行うためには、電動オイルポンプを大型化する必要が生じる。
そこで、内燃エンジンの回転によってオイルポンプが駆動するように、内燃エンジンに駆動連結するエンジン連結軸上にオイルポンプを配置し、内燃エンジンによってオイルポンプが駆動可能となるように構成することが考えられる。
しかしながら、上述のようにアンギュラボールベアリングでロータハブを回転自在に支持する構造にあっては、内燃エンジン側にオイルポンプを配置してしまうと、アンギュラボールベアリングのアウターレースをオイルポンプのポンプケースで固定支持することになる。このため、アンギュラボールベアリングをロータハブに対してナットで締結しようとしても、該ナットがオイルポンプのポンプケースとアンギュラボールベアリングとの間に配置されてしまい、組付けが困難になるという問題がある。
そこで本発明は、軸受をロータハブに締結部材で締結する構造でありながら、組付けを容易にすることが可能なハイブリッド駆動装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係るハイブリッド駆動装置(1)は(例えば図1乃至図3参照)、内燃エンジン(2)に駆動連結されるエンジン連結軸部材(13)と、
入力軸部材(15)に入力された回転を変速して車輪(6)に出力する変速機構(7)と、
少なくとも一部が前記エンジン連結軸部材(13)の外周側に配置されたステータ(5)及びロータ(4)を有し、該ロータ(4)が前記入力軸部材(15)に駆動連結された回転電機(3)と、
前記ロータ(4)を挟持する挟持部(51b)と、フランジ状に形成されて外周側で前記挟持部(51b)を固定支持する支持部(51a)と、前記支持部(51a)の内周側から軸方向の前記内燃エンジン(2)側に向けて延設されると共にスリーブ状に形成されたスリーブ部(51d)と、を有し、前記ロータ(4)を回転自在に支持するロータハブ(51)と、
前記エンジン連結軸部材(13)と前記入力軸部材(15)とを係合可能なエンジン接続用クラッチ(K0)と、
前記回転電機(3)及び前記エンジン接続用クラッチ(K0)を内包するハウジングケース(26)と、
前記エンジン接続用クラッチ(K0)よりも軸方向の前記内燃エンジン(2)側で、かつ前記エンジン連結軸部材(13)上に配置されたオイルポンプ(80)と、
前記オイルポンプ(80)を内包すると共に前記ハウジングケース(26)に対して固定されたポンプケース(83,84)と、
前記ポンプケース(83)に対して固定支持された支持部材(86)と、
前記支持部材(86)に対して支持されるアウターレース(b11out,b12out)と、前記ロータハブ(51)のスリーブ部(51d)を回転自在に支持するインナーレース(b11in,b12in)と、を有する軸受(90)と、
前記軸受(90)のインナーレース(b11in,b12in)を前記ロータハブ(51)の支持部(51a)との間で挟持することで、前記インナーレース(b11in,b12in)を前記ロータハブ(51)のスリーブ部(51d)に対して締結する締結部材(92)と、を備え、
前記支持部材(86)は、前記ポンプケース(83)に対して別体で取付け可能に構成されたことを特徴とする。
また、本発明に係るハイブリッド駆動装置(1)は(例えば図2参照)、軸方向の前記変速機構(7)側から前記内燃エンジン(2)側に向けて螺合することで前記支持部材(86)を前記ポンプケース(83)に取付けるボルト(93)を備え、
前記ロータハブ(51)の支持部(51a)は、前記ボルト(93)を螺合可能にする貫通孔(51e)を有することを特徴とする。
また、本発明に係るハイブリッド駆動装置(1)は(例えば図2参照)、前記エンジン連結軸部材(13)と前記ロータハブ(51)のスリーブ部(51d)との間に配置され、軸方向の前記内燃エンジン(2)側で前記オイルポンプ(80)に駆動連結される連結部材(85)と、
前記エンジン連結軸部材(13)と前記連結部材(85)との間に介在され、前記連結部材(85)の回転より前記エンジン連結軸部材(13)の回転が低くなった際に非係合となる第1ワンウェイクラッチ(F1)と、
前記第1ワンウェイクラッチ(F1)と径方向視で重なる位置に配置されると共に、前記ロータハブ(51)のスリーブ部(51d)と前記連結部材(85)との間に介在され、前記連結部材(85)の回転より前記回転電機(3)の回転が低くなった際に非係合となる第2ワンウェイクラッチ(F2)と、を備えたことを特徴とする。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、軸受のアウターレースを固定支持する支持部材を、ポンプケースに対して別体で取付け可能に構成したので、該軸受を支持部材に固定し、該締結部材で軸受及び支持部材をロータハブに固定した後に、支持部材、軸受、ロータハブ、及びロータの組立体をポンプケースに取付けることができる。これにより、軸受をロータハブに締結部材で締結する構造でありながら、組付けを容易にすることができる。
請求項2に係る本発明によると、ロータハブの支持部が、軸方向の変速機構側から内燃エンジン側に向けて螺合することで支持部材をポンプケースに取付けるボルトを螺合可能にする貫通孔を有しているので、支持部材、軸受、ロータハブ、及びロータの組立体をポンプケースに取付けることを可能とすることができる。
請求項3に係る本発明によると、ロータハブのスリーブ部の内周側に、オイルポンプを駆動するための第1ワンウェイクラッチ、連結部材、第2ワンウェイクラッチを配置しているので、例えばポンプケースで軸受のインナーレースを支持し、かつロータハブを軸受のアウターレースと締結するような構造にすることができないため、締結部材が軸受とポンプケースとの軸方向の間に配置されてしまうが、支持部材とポンプケースとを別体に構成したので、締結部材で軸受をロータハブに締結した後に、支持部材、軸受、ロータハブ、及びロータの組立体をポンプケースに取付けることを可能とすることができる。
本発明を適用し得るハイブリッド自動車を示す模式図。 本実施の形態に係る入力部9を示す断面図。 ポンプボディ及び支持部材を示す正面断面図。
以下、本発明の実施の形態に係るハイブリッド駆動装置1を図1乃至図3に沿って説明する。なお、本実施の形態に係るハイブリッド駆動装置1は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)タイプの車両に搭載されて好適なものであり、図中における左右方向は実際の車両搭載状態における左右方向に対応するが、説明の便宜上、エンジン等の駆動源側を「前方側」、駆動源とは反対側を「後方側」というものとする。また、駆動連結とは、互いの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、それら回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いはそれら回転要素がクラッチ等を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いる。
図1に示すように、ハイブリッド車両(以下、単に「車両」という)100は、駆動源として、内燃エンジン2の他に、回転電機(モータ・ジェネレータ)3を有しており、この車両100のパワートレーンを構成するハイブリッド駆動装置1は、内燃エンジン2と車輪6との間の動力の伝達経路L上に設けられる変速機構7と、該変速機構7と内燃エンジン2との間に配置され、内燃エンジン2からの動力が入力される入力部9と、内燃エンジン2の脈動を吸収しつつ入力部9と該内燃エンジン2とを接続する接続部14と、を有して構成されている。
上記接続部14には、内燃エンジン2のクランク軸2aにドライブプレート11を介して接続されるダンパ12が備えられており、該ダンパ12は、入力部9としての入力部材でもあるエンジン連結軸(エンジン連結軸部材)13に接続されている。つまりエンジン連結軸13は、ダンパ12を介して内燃エンジン2に駆動連結されていることになる。
上記入力部9は、エンジン連結軸13と変速機構7の入力軸(入力軸部材)15との間の動力伝達を断接(係合可能に)するクラッチ(エンジン接続用クラッチ)K0と、クラッチドラム50に駆動連結されたモータ・ジェネレータ(回転電機)3と、を備えて構成されている。該モータ・ジェネレータ(以下、単に「モータ」という)3は、該クラッチドラム50に連結されたロータ4と、該ロータ4の径方向外側に対向配置されたステータ5と、を有して構成されている。
また、上記クラッチK0は、複数の内摩擦板17及び外摩擦板19がクラッチドラム50の内部空間に収納された多板クラッチによって構成されており、このクラッチドラム50は、上記変速機構7の入力軸15と一体に回転するように連結されている。即ち、クラッチK0は、上記伝達経路Lの内燃エンジン側の伝達経路Lに駆動連結される内摩擦板17と、車輪側の伝達経路Lに駆動連結される外摩擦板19とを有していると共に、上記クラッチドラム50も車輪側の伝達経路Lに駆動連結されている。
変速機構7は、例えば複数の摩擦係合要素(クラッチやブレーキ)の係合状態に基づき伝達経路を変更して前進6速段及び後進段を達成し得る変速機構からなる。変速機構7の出力部材は、ディファレンシャル装置Dを介して車輪6に接続されている。変速機構7の内部にある複数の摩擦係合要素は、制御部(ECU)20による電子制御によって駆動される油圧制御装置21から供給される各係合圧によって係合・解放制御される。なお、上記クラッチK0も油圧制御装置21から供給される係合圧によって係合・解放制御される。また、油圧制御装置21は、各部を潤滑する潤滑油を供給するための潤滑圧も発生し、変速機構7の内部や入力部9の内部、特にクラッチK0の内摩擦板17及び外摩擦板19やモータ3を潤滑・冷却する。
なお、変速機構7としては、例えば前進3〜5速段や前進7速段以上を達成する有段変速機構であってもよく、また、ベルト式無段変速機、トロイダル式無段変速機、コーンリング式無段変速機などの無段変速機構であってもよく、つまりどのような変速機構であっても本発明を適用し得る。
以上のように、ハイブリッド駆動装置1は、内燃エンジン2側から車輪6側に向かって、接続部14、クラッチK0及びモータ3を有する入力部9、変速機構7が順次配置されており、内燃エンジン2及びモータ3の両方を駆動させて車両を走行させる場合には、制御部(ECU)20によって油圧制御装置21を制御してクラッチK0を係合させ、車輪側の伝達経路Lに駆動連結されたモータ3の駆動力だけで走行するEV走行時には、クラッチK0を解放して、内燃エンジン2側の伝達経路Lと車輪6側の伝達経路Lとを切り離すようになっている。
ついで、入力部9の構成について図2及び図3に沿って詳細に説明する。図2に示すように、変速機構7を収納するミッションケース(不図示)にボルト29によって固定されたハウジングケース26の内部には、クラッチK0及びモータ3が収納されており、これらクラッチK0及びモータ3が収納されたハウジングケース26の内包空間は、モータ3及びクラッチK0よりも内燃エンジン2側で、該ハウジングケース26に一体に取り付けられた隔壁27及びオイルポンプ80を収納するポンプケース(ポンプボディ83及びポンプカバー84)によって閉塞され、上記接続部14と仕切られた閉空間を構成している。
ハウジングケース26の中心側には、接続部14のダンパ12を介して内燃エンジン2に接続されるエンジン連結軸13と、変速機構7の入力軸15と、が軸心を一致するようにして配置されている。エンジン連結軸13は、内燃エンジン2とは反対側の端部にあって、中心部分が内燃エンジン2側に凹んだ形状の凹部13bが形成されており、入力軸15の内燃エンジン2側の先端が該凹部13bに挿入されている。即ち、該エンジン連結軸13と入力軸15とは、凹部13bに入力軸15の先端が嵌合して相対回転自在な一本軸状を構成しており、かつ入力軸15の外周面に周方向に埋設されたシールリング(シール部材)d1により、入力軸15の外周面とエンジン連結軸13の凹部13bとがシールされている。なお、詳細な油路構造については後述する。
エンジン連結軸13は、隔壁27及びポンプカバー84に対してボールベアリングb3により回転自在に支持されていると共に、該隔壁27に固定された詳しくは後述するポンプボディ83に固定された支持部材86、アンギュラボールベアリング(軸受)90、ロータハブ51のスリーブ部51d、オイルポンプ80の連結機構70を介して、該隔壁27に対して回転自在に支持されている。
なお、オイルポンプ80の連結機構70は、オイルポンプ80のドライブギヤ81に連結された連結部材85、ロータハブ51のスリーブ部51dと該連結部材85との間に配置された第2ワンウェイクラッチF2及びその軸方向の両端に近接配置されたニードルベアリング(第3及び第4ベアリング)b23,b24、エンジン連結軸13と連結部材85との間に配置された第1ワンウェイクラッチF1及びその軸方向の両端に近接配置されたニードルベアリング(第1及び第2ベアリング)b21,b22、によって構成されている。
一方、入力軸15は、ミッションケース(不図示)に固定された隔壁24の内周側に形成されたボス部24aのさらに内周に配設されたスリーブ状部材25に対し、ニードルベアリングb13によって回転自在に支持されている。
上記エンジン連結軸13の変速機構7側である後端部には、フランジ部13aが形成されており、該フランジ部13aには、クラッチK0の複数の内摩擦板17がスプライン係合するクラッチハブ49が固着されている。つまり内摩擦板17は、エンジン連結軸13に駆動連結されている。
クラッチK0は、大まかに、上記複数の内摩擦板17と、それら内摩擦板17と交互に配置される外摩擦板19と、それら内摩擦板17と外摩擦板19とを係脱(係合又は解放)する油圧サーボ40と、を有して構成されている。油圧サーボ40は、その油圧シリンダを構成すると共に入力軸15にスプライン係合により駆動連結され、かつ上記ボス部24aに回転可能に支持されたシリンダ部材41と、該シリンダ部材41のフランジ部41bの外周側に固着されたドラム部材42と、シリンダ部材41に対して軸方向に移動自在に配置されると共に先端部が外摩擦板19(又は内摩擦板17)に対向配置されるピストン43と、シリンダ部材41のボス部41aに対してスナップリング48で位置決めされたリターンプレート44と、これらピストン43及びリターンプレート44との間に縮設されたリターンスプリング45と、を有しており、シリンダ部材41とピストン43との間に作動油室46を形成すると共に、ピストン43とリターンプレート44との間に遠心油圧をキャンセルするためのキャンセル油室47が形成されている。
このうちのシリンダ部材41とドラム部材42とで一体のクラッチドラム50を構成しており、そのドラム部材42の内側に上記複数の外摩擦板19がスプライン係合されている。つまり外摩擦板19は、ドラム部材42及びシリンダ部材41を介して入力軸15に駆動連結されている。また、クラッチドラム50を構成するドラム部材42の外周側には、スプライン42sが形成されており、詳しくは後述するロータハブ51のスプライン51sにスプライン係合されている。つまりモータ3のロータ4は、クラッチK0のクラッチドラム50を介して入力軸15に駆動連結されている。なお、シリンダ部材41は、そのボス部41aが、隔壁24のボス部24aとエンジン連結軸13のフランジ部13aとの間にあって、スラストベアリングb14,b15によって軸方向に対して回転自在に位置決めされている。
また、クラッチK0のクラッチドラム50のドラム部材42は、軸方向の内燃エンジン2側に開放されており、かつドラム部材42には、径方向視で外摩擦板19と少なくとも一部が重なる位置に貫通孔42aが形成されており、クラッチハブ49に形成された貫通孔49aから流れてきた潤滑油が内摩擦板17及び外摩擦板19の間を通って潤滑・冷却し、貫通孔42aから(潤滑油の一部はドラム部材42の開放された側から)ハウジングケース26内に排出される構造となっている。つまり、クラッチK0は、内摩擦板17及び外摩擦板19が油密状にされることなく(非油密状)、ハウジングケース26に対して大気開放されて、それら内摩擦板17及び外摩擦板19が空気中に配設された湿式多板クラッチということになる。なお、ハウジングケース26には、後述するコイルエンド5bを囲う壁状部26bが形成されており、クラッチK0を冷却した潤滑油が直接的にコイルエンド5bにかかることの防止が図られている。
一方、クラッチK0の外周側にあってハウジングケース26の内周側にあっては、該ハウジングケース26に固定された隔壁27にボルト99により締結される形で、モータ3のステータ5が隔壁27に直接固定されている。ステータ5は、ステータコア5aと、該ステータコア5aに巻回されたコイルの折り返し部分であって、該ステータコア5aの軸方向両側に突出したコイルエンド5b,5bとを有する形で構成されている。ステータコア5aの内周側には、モータ3のロータ4が所定隙間を存して対向配置されている。なお、ステータ5が隔壁27に固定されているので、同じく隔壁27に回転自在に支持されるロータ4との支持構造として良好であり、例えばハウジングケース26に固定されている場合に比して、部品の固定箇所が1箇所減るので、ステータ5とロータ4との支持精度が向上することになる。
ロータ4を支持するロータハブ51は、ロータ4のロータコア4aをカシメて挟持するドラム状の挟持部51bと、フランジ状に形成されて外周側で該挟持部51bを固定支持する支持部51aと、該支持部51aの内周側から軸方向の内燃エンジン2側に向けて延設されると共にスリーブ状に形成されたスリーブ部51dとを有して構成されており、これら挟持部51bと支持部51aとの間、支持部51aとスリーブ部51dとの間は、それぞれ溶接されて一体のロータハブ51を構成している。なお、ロータハブ51の支持部51aには、軸方向の変速機構7側から内燃エンジン2側に向けて螺合することで詳しくは後述する支持部材86をポンプボディ83に取付けるボルト93を、貫通させて螺合可能にする貫通孔51eが形成されている。
上記スリーブ部51dの外周側には、2つのボールベアリングb11,b12で構成されるアンギュラボールベアリング90が配置されている。2つのボールベアリングb11,b12は、それぞれ複数のボールb11B,b12Bと、それらボールb11B,b12Bの外周側を回転自在に支持するアウターレースb11out,b12outと、それらボールb11B,b12Bの内周側を回転自在に支持するインナーレースb11in,b12inと、を有して構成されている。
アンギュラボールベアリング90の各ボールベアリングb11,b12のインナーレースb11in,b12inは、軸方向の内燃エンジン2側から変速機構7側に向けてスリーブ部51dの外周側の雄ネジに螺合されたナット(締結部材)92で、アウターレースb11out,b12out及びスナップリング91を介して挟持力を伝達して、ロータハブ51の支持部51aの内面との間で挟持することで締結され、つまりアンギュラボールベアリング90は、ナット92でロータハブ51に締結されている。
一方、上記アンギュラボールベアリング90の外周側には、詳しくは後述するオイルポンプ80のポンプボディ83と別体に構成されると共に該ポンプボディ83に固定支持された支持部材86が配置されている。そして、アンギュラボールベアリング90の各ボールベアリングb11,b12のアウターレースb11out,b12outは、ポンプボディ83に固定された支持部材86の内周面86eに対し、突起部86bに当接するまで圧入・嵌合されている。
このようにロータハブ51及びロータ4は、アンギュラボールベアリング90がナット92で締結されることによって、ポンプボディ83に固定された支持部材86に対して回転自在に支持されている。なお、アンギュラボールベアリング90の各ボールベアリングb11,b12のアウターレースb11out,b12outの間にはスナップリング91が介在するように配置されていると共に支持部材86に対して位置決め支持されており、このスナップリング91によってアンギュラボールベアリング90の支持部材86(つまり隔壁27やハウジングケース26)に対する軸方向の移動が規制され、つまりロータハブ51及びロータ4の軸方向が位置決め支持されていることになる。また、支持部51aは、スラストベアリングb16によっても、エンジン連結軸13のフランジ部13aに溶接されたクラッチハブ49に対して軸方向に対して支持されている。
なお、該スラストベアリングb16とロータハブ51の支持部51aとの間には、回り止め部材95が貫通孔51fに嵌合されて配置されており、該回り止め部材95の外周部分が内燃エンジン2側に屈曲されることで、内周側から流れてくる潤滑油をアンギュラボールベアリング90に導くように構成されている。
上記アンギュラボールベアリング90を支持する支持部材86は、該アンギュラボールベアリング90の外周側を覆うように配置されており、その支持部材86の外周側には、図2及び図3に示すように、回転子61に対向するように固定子(検出コイル)62が例えば3本のボルト69によって固着されている。回転子61は、図2に示すように、上記モータ3のロータ4を支持するロータハブ51の内周側に固着されている。従って、これら回転子61及び固定子62によって、モータ3の回転状態を検出するレゾルバ60を構成している。
一方、エンジン連結軸13の外周側にあっては、該エンジン連結軸13と連結部材85との間に介在される形で第1ワンウェイクラッチF1及びその両端にニードルベアリングb21,b22が配置され、それら第1ワンウェイクラッチF1及びニードルベアリングb21,b22の外周側に連結部材85が配置されている。さらに、連結部材85の外周側にあって、連結部材85とロータハブ51のスリーブ部51dとの間に介在される形で、第1ワンウェイクラッチF1と径方向視で重なる位置(つまり軸方向の略々同位置)には、第2ワンウェイクラッチF2が配置されていると共にその両端にニードルベアリングb23,b24が配置されている。
そして、それら第2ワンウェイクラッチF2及びニードルベアリングb23,b24の外周側に、上述したロータハブ51のスリーブ部51dが配置され、そのロータハブ51のスリーブ部51dの外周側にあって径方向視で第2ワンウェイクラッチF2と重なる位置には、上記アンギュラボールベアリング90が配置されている。
続いて、オイルポンプ80及びオイルポンプ80を内包するポンプケースの構造について説明する。オイルポンプ80は、上記内燃エンジン2(接続部14)と上記クラッチK0との軸方向の間にあって、エンジン連結軸13の外周で、かつモータ3の内燃エンジン2側のコイルエンド5bの内周側に配置されている。
該オイルポンプ80は、内接ギヤ式オイルポンプを構成するドライブギヤ81及びドリブンギヤ82を有していると共に、これらドライブギヤ81及びドリブンギヤ82を収納するポンプボディ83と、ポンプカバー84とを有しており、ポンプカバー84が、該ポンプボディ83のギヤ収納部分を閉塞するように例えば7本のボルト89(図3参照)によって締結されて、これら締結されたポンプボディ83及びポンプカバー84でオイルポンプ80を内包するポンプケースを構成している。従って、オイルポンプ80は、ポンプケースとしてのポンプボディ83とポンプカバー84との内部に配設されていることになる。
そして、ポンプケースを構成したポンプボディ83は、図2及び図3に示すように、その外周側(外縁部分)で隔壁27に対し、例えば9本のボルト88で締結され、ポンプケースが隔壁27及びハウジングケース26に対して固定支持されている。これにより、該ポンプボディ83は、支持部材86及びアンギュラボールベアリング90を介してロータハブ51及びロータ4を高精度に支持すると共に、詳しくは後述するニードルベアリングb21,b22,b23,b24及び連結部材85を介してエンジン連結軸13を回転自在に支持している。
一方、上記ポンプボディ83には、図2に示すように、上記ボルト89を螺合するための穴部83aが形成されており、ボルト89のうちの2本は、図3に示すように、上述のようにレゾルバ60の固定子62を固定するボルト69と同位相に形成されている。また、上述した連結部材85の軸方向のオイルポンプ80側は、側面視で段差状となる形で小径化されており、ポンプボディ83の内周面83bを貫通して、オイルポンプ80のドライブギヤ81の内周部にキー及びキー溝となる関係で駆動連結されている。ドライブギヤ81の更に内周側には、図2及び図3に示すように、エンジン連結軸13との間にブッシュ87が配置されている。なお、ポンプボディ83の軸方向の変速機構7側には、上記連結部材85の段差状に合わせて形成された段差部83cが形成されている。
以上のように構成されたオイルポンプ80は、図2に示すように、そのドライブギヤ81が、エンジン連結軸13とロータハブ51(即ちロータ4)に対して連結機構70の連結部材85を介して駆動連結可能に構成されている。即ち、上述したように、連結部材85の後端側(変速機構7側)の内周側には、該連結部材85とエンジン連結軸13との間に介在するように第1ワンウェイクラッチF1が配設されており、また、連結部材85の後端側(変速機構7側)の外周側には、該連結部材85とロータハブ51のスリーブ部51dとの間に介在するように第2ワンウェイクラッチF2が配設されている。
また、第1及び第2ワンウェイクラッチF1,F2のトルク容量を大きくするために、それら第1及び第2ワンウェイクラッチF1,F2の軸方向の長さを所定長さに設定すると共に、第1及び第2ワンウェイクラッチF1,F2の係合時の傾斜精度を良好にするため、第1ワンウェイクラッチF1の軸方向両側にはニードルベアリングb21,b22を近接配置し、第2ワンウェイクラッチF2の軸方向両側にはニードルベアリングb23,b24を近接配置して構成している。これにより、第1及び第2ワンウェイクラッチF1,F2の空転時における傾斜が防止され、空転時の引き摺り発生の防止が図られる。また、アンギュラボールベアリング90及びこれらニードルベアリングb21,b22,b23,b24を介して支持されるエンジン連結軸13の回転支持精度も向上されている。
このように構成された連結機構70によると、連結部材85の回転よりエンジン連結軸13(つまり内燃エンジン2)の回転が低くなった際に第1ワンウェイクラッチF1が非係合となり、エンジン連結軸13の回転が連結部材85の回転と同回転となると係合し、オイルポンプ80が内燃エンジン2に駆動連結されて該内燃エンジン2の駆動力により駆動される。また、連結部材85の回転よりロータハブ51(つまりモータ3)の回転が低くなった際に第2ワンウェイクラッチF2が非係合となり、ロータハブ51の回転が連結部材85の回転と同回転となると係合し、オイルポンプ80がモータ3に駆動連結されて該モータ3の駆動力により駆動される。
つまり、オイルポンプ80は、クラッチK0よりも内燃エンジン2側の伝達経路Lに駆動連結可能に配置されていると共に、クラッチK0よりも変速機構7側の伝達経路Lにも駆動連結可能に配置されていることになる(図1参照)。また、クラッチK0が係合した場合は、伝達経路L及び伝達経路Lが駆動連結されるため、内燃エンジン2とモータ3とが同回転となると共に、その回転でオイルポンプ80が駆動されることになる。
このようにエンジン連結軸13に第1ワンウェイクラッチF1を介して駆動連結される、或いはロータハブ51に第2ワンウェイクラッチF2を介して駆動連結されるオイルポンプ80は、EV走行中にあって、モータ3の駆動力によって、或いはコースト状態(エンジンブレーキ時)にあっては変速機構7を介して車両の慣性力によって駆動され、ハイブリッド走行中にあっては、モータ3や内燃エンジン2の駆動力によって、或いはコースト状態(エンジンブレーキ時)にあっては変速機構7を介して車両の慣性力によって駆動される。
そして、本オイルポンプ80は、車両停止中からクラッチK0をスリップ係合しつつ内燃エンジン2の駆動力で車両を発進させる際には、クラッチK0の係合前(即ち車輌停止中)から第1ワンウェイクラッチF1が係合されるため、内燃エンジン2の駆動力によって駆動される。
このようにオイルポンプ80が駆動されると、車両停止中であっても、不図示のオイルパンに連通する入力ポート80aからオイルを吸引して排出ポート80bから油圧を発生させて、隔壁27に形成された油路等を通って、油圧制御装置21に油圧を供給する。従って、内燃エンジン2の駆動力で車両を発進させる際には、不図示の電動オイルポンプの油圧だけでなく、オイルポンプ80からの油圧も加えられるため、発進時にスリップ係合される状態で多量に必要となる潤滑油を供給するための潤滑圧を、電動オイルポンプだけでなく、オイルポンプ80からも発生することが可能となる。
ついで、本入力部9における各種の油路構造について説明する。図2に示すように、油圧制御装置21から隔壁24を通って供給されるクラッチK0の係合圧は、スリーブ状部材25の油路a51からボス部24aの油路a52を通り、クラッチドラムのシリンダ部材41の油路a53を介して作動油室46に連通される。
制御部20の指令に基づき油圧制御装置21から、隔壁24及びスリーブ状部材25内に形成された油路a51,a52、シリンダ部材41のボス部41aに形成された油路a53を介して、油圧サーボ40の作動油室46に係合圧が供給されると、ピストン43がリターンスプリング45の付勢力に抗して軸方向前方側に移動し、内摩擦板17及び外摩擦板19を係合させる。これにより、内燃エンジン2と変速機構7とが駆動連結され、車両100は、内燃エンジン2及びモータ3の駆動力を用いて走行し得るハイブリッド走行状態となる。
反対に、制御部20の指令に基づき油圧制御装置21によって、上記油路a51〜a53を介して油圧サーボ40の作動油室46から係合圧が排出(ドレーン)されると、ピストン43がリターンスプリング45の付勢力に基づき軸方向後方側に移動し、内摩擦板17及び外摩擦板19を解放させる。これにより、内燃エンジン2と変速機構7とは切り離され、車両100は、モータ3の駆動力だけを用いて走行し得るEV走行状態となる。
一方、図示を省略した部分において、隔壁24からスリーブ状部材25を介して入力軸15に軸方向に形成された油路a61に、クラッチK0を潤滑するための潤滑油が供給される。油路a61は、入力軸15の内燃エンジン2側の端部が閉塞されている。該油路a61は、入力軸15に貫通形成された放射方向の油路a62を介して、上記シリンダ部材41の油路a63に連通しており、キャンセル油室47に連通されている。
また、油路a61は、入力軸15に形成された放射方向の油路a64を介して入力軸15の外周側に開放されている。油路a64から飛散される潤滑油は、シリンダ部材41とエンジン連結軸13との間のスラストベアリングb15を潤滑しつつクラッチハブ49の内径側に導かれ、さらに、クラッチハブ49の貫通孔49aを通って、内摩擦板17及び外摩擦板19に導かれる。そして、クラッチK0の内摩擦板17及び外摩擦板19を潤滑した潤滑油は、クラッチドラムのドラム部材42の貫通孔42aを通ってクラッチK0の外部であってハウジングケース26の内部に排出され、壁状部26bによってコイルエンド5bにかからないようにハウジングケース26の内壁を伝わって不図示のオイルパンに回収される。
一方、図示を省略した部分において、隔壁24からスリーブ状部材25を介して入力軸15に軸方向に油路a61と平行に形成された油路a71に、モータ3を潤滑するための潤滑油が供給される。油路a71は、入力軸15の内燃エンジン2側の端部が開放されており、エンジン連結軸13の凹部13bの油路a72に流され、該凹部13bに軸方向に穿設された油路a73を介して、放射方向に貫通形成された油路a74を介して連結部材85の内周側に排出される。
連結部材85の内周側に排出された潤滑油の一部は、該連結部材85に放射方向に形成された油路a75に導かれ、残りは、ニードルベアリングb22、第1ワンウェイクラッチF1、ニードルベアリングb21に導かれる。なお、油路a75は、油路a74よりもその断面積が小さい(つまり小径に形成されている)ので、油路a74から油路a75に適量が振り分けられ、残りが、ニードルベアリングb22、第1ワンウェイクラッチF1、ニードルベアリングb21に導かれる。
また、油路a75を通った潤滑油の一部は、ニードルベアリングb24、第2ワンウェイクラッチF2、ニードルベアリングb23にも導かれ、これらを潤滑する。上述のようにニードルベアリングb22、第1ワンウェイクラッチF1、ニードルベアリングb21を潤滑した潤滑油と、ニードルベアリングb24、第2ワンウェイクラッチF2、ニードルベアリングb23を潤滑した潤滑油は、エンジン連結軸13のフランジ部13aの先端に配設されたスラストベアリングb16に導かれ、上述した回り止め部材95によってロータハブ51の貫通孔51fに導かれアンギュラボールベアリング90を潤滑する。
このようにアンギュラボールベアリング90を潤滑した潤滑油と、油路a75からそのまま外周側に導かれた潤滑油は、回転が固定されている支持部材86の内面に沿って下方側に集まり、該支持部材86の下方側に形成された溝86dを通って、ロータハブ51の内側に導かれる。そして、ロータハブ51の内側に導かれた潤滑油は、ロータハブ51に形成された油路a81を通って、油路a82によって軸方向に振り分けられ、それぞれ油路a83,a84から両コイルエンド5b,5bに供給され、これによってモータ3を冷却する。
ついで、本ハイブリッド駆動装置1の入力部9におけるオイルポンプ80からロータ4までの取付け(組付け)工程について説明する。まず、ポンプボディ83に対してドライブギヤ81及びドリブンギヤ82を組付け、ブッシュ87、ボールベアリングb3等を取付けつつ、ポンプカバー84でポンプボディ83を閉塞し、ボルト89で締結してオイルポンプ80を有するポンプケースを構成する。そして、ポンプボディ83を隔壁27に対してボルト88で固定する。
一方、ロータコア4aを挟持部51bで挟持するようにカシメると共に、挟持部51bと支持部51aとを溶接し、さらにスリーブ部51dと支持部51aとを溶接して、ロータ4を有するロータハブ51を構成する。その後、レゾルバ60の回転子61を挟持部51bに圧入して固定する。
一方で、支持部材86の内周面86eにアンギュラボールベアリング90の一方のボールベアリングb12を、そのアウターレースb12outが突起部86bに当接するまで圧入・嵌合し、スナップリング91を支持部材86に抜け止め固定した後、さらに支持部材86の内周面86eに他方のボールベアリングb11を圧入・嵌合する。また、支持部材68にレゾルバ60の固定子62をボルト69により固定する。
そして、アンギュラボールベアリング90の両方のボールベアリングb11,b12のインナーレースb11in,b12inの内周側にロータハブ51のスリーブ部51dを圧入し、ナット92によりインナーレースb11in,b12inを支持部51aとの間で挟持することで、インナーレースb11in,b12inをスリーブ部51dに対して締結し、つまり支持部材86、アンギュラボールベアリング90、ロータハブ51及びロータ4の組立体を構成する。
そして、支持部材86、アンギュラボールベアリング90、ロータハブ51及びロータ4の組立体を、ポンプボディ83に対して位置合せし、支持部材86の内燃エンジン2側に形成された突起部86aをポンプボディ83に対してインロー嵌合させると共に、ロータハブ51を回転させつつ貫通孔51eと支持部材86のボルト穴86cとの位相を一致させ、ボルト93を貫通させつつ螺合して締結する。これにより、ポンプボディ83(つまり隔壁27)に対して支持部材86、アンギュラボールベアリング90、ロータハブ51及びロータ4の組立体が簡易に取り付けられる。なお、ロータハブ51の貫通孔51eは1ヶ所でもよいし、例えば3本のボルト93に合わせて同数(3箇所)形成されていてもよい。
その後は、隔壁27にステータ5をボルト99により締結し、モータ3を構成する。また、ロータハブ51のスリーブ部51dの内周側に、ニードルベアリングb23、第2ワンウェイクラッチF2、ニードルベアリングb24を取付け、さらに内周側に、連結部材85をオイルポンプ80のドライブギヤ81と位相合せしつつ組付け、さらに内周側に、ニードルベアリングb21、第1ワンウェイクラッチF1、ニードルベアリングb22を取付け、つまり連結機構70をロータハブ51の内周側に組付ける。そして、エンジン連結軸13を変速機構7側から内燃エンジン2側に挿入して組付ける。そして、エンジン連結軸13にクラッチハブ49を溶接により固着する。
そして、変速機構7の入力軸15の外周側に、クラッチK0を組付けておき、以上のように組付けされたモータ3、隔壁27、オイルポンプ80、支持部材86、アンギュラボールベアリング90、連結機構70、エンジン連結軸13などを有する組立体を、クラッチK0及び入力軸15に対して位置合せしつつ組付け、隔壁27をハウジングケース26に締結することで、入力部9を完成する。
以上説明した本ハイブリッド駆動装置1によると、アンギュラボールベアリング90のアウターレースb11out,b12outを固定支持する支持部材86を、ポンプケースであるポンプボディ83に対して別体で取付け可能に構成したので、該アンギュラボールベアリング90を支持部材86に固定し、該ナット92でアンギュラボールベアリング90及び支持部材86をロータハブ51に固定した後に、支持部材86、アンギュラボールベアリング90、ロータハブ51、及びロータ4の組立体をポンプボディ83に取付けることができる。これにより、アンギュラボールベアリング90をロータハブ51にナット92で締結する構造でありながら、組付けを容易にすることができる。
また、ロータハブ51の支持部51aが、軸方向の変速機構7側から内燃エンジン2側に向けて螺合することで支持部材86をポンプボディ83に取付けるボルト93を螺合可能にする貫通孔51eを有しているので、支持部材86、アンギュラボールベアリング90、ロータハブ51、及びロータ4の組立体をポンプボディ83に取付けることを可能とすることができる。
そして、ロータハブ51のスリーブ部51dの内周側に、オイルポンプ80を駆動するための第1ワンウェイクラッチF1、連結部材85、第2ワンウェイクラッチF2を配置しているので、例えばポンプケースでアンギュラボールベアリング90のインナーレースb11in,b12inを支持し、かつロータハブ51をアンギュラボールベアリング90のアウターレースb11out,b12outと締結するような構造にすることができないため、ナット92がアンギュラボールベアリング90とポンプボディ83との軸方向の間に配置されてしまうが、支持部材86とポンプボディ83とを別体に構成したので、ナット92でアンギュラボールベアリング90をロータハブ51に締結した後に、支持部材86、アンギュラボールベアリング90、ロータハブ51、及びロータ4の組立体をポンプボディ83に取付けることを可能とすることができる。
なお、本実施の形態におけるハイブリッド駆動装置1にあっては、モータ3をクラッチドラム50を介して入力軸15に直接的に駆動連結したものを説明したが、これに限らず、モータを他の平行な別軸上に配置して、歯車機構やチェーン等で入力軸15に連結したようなものでも、本発明を適用し得る。
また、本実施の形態においては、オイルポンプ80を内接式ギヤポンプで構成したものを説明したが、これに限らず、勿論、オイルポンプの構造はどのようなものであってもよく、例えばクレセント型内接式ギヤポンプ、ベーンポンプ、外接式ギヤポンプ等も考えられる。
また、本実施の形態においては、オイルポンプ80の他に、図示を省略した電動オイルポンプを備えているものを前提としたが、内燃エンジン2を停止(アイドルストップ)した車両の停車中に、モータ3でオイルポンプ80を駆動し、変速機構7のクラッチ或いはブレーキの解放によりニュートラル状態を形成することで、油圧制御装置21に対する油圧供給を可能にできるので、電動オイルポンプを無くすことも可能である。
また、本実施の形態においては、第1及び第2ワンウェイクラッチF1,F2の両端に近接配置したベアリングがニードルベアリングであるものを説明したが、これに限らず、ボールベアリングなど、どのようなベアリングであってもよい。
また、本実施の形態においては、アンギュラボールベアリング90をロータハブ51に締結する部材としてナット92を用いたものを説明したが、例えばスナップリングやカシメ等、アンギュラボールベアリング90とロータハブ51とを締結できるものであれば、どのようなものであってもよい。
また、本実施の形態においては、ロータハブのスリーブ部を回転自在に支持する軸受として、アンギュラボールベアリングを用いたものを説明したが、これに限らず、例えばテーパードローラベアリングなど、他の異なる軸受を用いても構わない。この際、勿論であるが、軸受としては、アンギュラボールベアリングのように、モータのロータを両持ち構造としなくても支持精度が高くなるような軸受が好ましい。
1 ハイブリッド駆動装置
2 内燃エンジン
3 回転電機(モータ)
4 ロータ
5 ステータ
6 車輪
7 変速機構
13 エンジン連結軸部材(エンジン転結軸)
15 入力軸部材(入力軸)
26 ハウジングケース
51 ロータハブ
51a 支持部
51b 挟持部
51d スリーブ部
51e 貫通孔
80 オイルポンプ
83 ポンプケース(ポンプボディ)
84 ポンプケース(ポンプカバー)
85 連結部材
86 支持部材
90 軸受(アンギュラボールベアリング)
92 締結部材(ナット)
93 ボルト
F1 第1ワンウェイクラッチ
F2 第2ワンウェイクラッチ
K0 エンジン接続用クラッチ(クラッチ)
b11out アウターレース
b12out アウターレース
b11in インナーレース
b12in インナーレース

Claims (3)

  1. 内燃エンジンに駆動連結されるエンジン連結軸部材と、
    入力軸部材に入力された回転を変速して車輪に出力する変速機構と、
    少なくとも一部が前記エンジン連結軸部材の外周側に配置されたステータ及びロータを有し、該ロータが前記入力軸部材に駆動連結された回転電機と、
    前記ロータを挟持する挟持部と、フランジ状に形成されて外周側で前記挟持部を固定支持する支持部と、前記支持部の内周側から軸方向の前記内燃エンジン側に向けて延設されると共にスリーブ状に形成されたスリーブ部と、を有し、前記ロータを回転自在に支持するロータハブと、
    前記エンジン連結軸部材と前記入力軸部材とを係合可能なエンジン接続用クラッチと、
    前記回転電機及び前記エンジン接続用クラッチを内包するハウジングケースと、
    前記エンジン接続用クラッチよりも軸方向の前記内燃エンジン側で、かつ前記エンジン連結軸部材上に配置されたオイルポンプと、
    前記オイルポンプを内包すると共に前記ハウジングケースに対して固定されたポンプケースと、
    前記ポンプケースに対して固定支持された支持部材と、
    前記支持部材に対して支持されるアウターレースと、前記ロータハブのスリーブ部を回転自在に支持するインナーレースと、を有する軸受と、
    前記軸受のインナーレースを前記ロータハブの支持部との間で挟持することで、前記インナーレースを前記ロータハブのスリーブ部に対して締結する締結部材と、を備え、
    前記支持部材は、前記ポンプケースに対して別体で取付け可能に構成された、
    ことを特徴とするハイブリッド駆動装置。
  2. 軸方向の前記変速機構側から前記内燃エンジン側に向けて螺合することで前記支持部材を前記ポンプケースに取付けるボルトを備え、
    前記ロータハブの支持部は、前記ボルトを螺合可能にする貫通孔を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド駆動装置。
  3. 前記エンジン連結軸部材と前記ロータハブのスリーブ部との間に配置され、軸方向の前記内燃エンジン側で前記オイルポンプに駆動連結される連結部材と、
    前記エンジン連結軸部材と前記連結部材との間に介在され、前記連結部材の回転より前記エンジン連結軸部材の回転が低くなった際に非係合となる第1ワンウェイクラッチと、
    前記第1ワンウェイクラッチと径方向視で重なる位置に配置されると共に、前記ロータハブのスリーブ部と前記連結部材との間に介在され、前記連結部材の回転より前記回転電機の回転が低くなった際に非係合となる第2ワンウェイクラッチと、を備えた、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のハイブリッド駆動装置。
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