JP2014036902A - 使い捨ての着用物品 - Google Patents

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智子 水本
Yoshikazu Ogasawara
吉一 小笠原
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Abstract

【課題】サイドパネルにおける弾性部材の全体を横方向へ一様に伸長させることが容易な使い捨ての着用物品。
【解決手段】使い捨てのおむつ1を一例とする使い捨ての着用物品がサイドパネル31a,31bと、サイドパネル31a,31bに形成された弾性域33a,33bと、サイドパネル31a,31bから横方向Bへ延出するファスナー41a,41bとを有する。弾性域33a,33bでは、伸長状態にある複数条の弾性部材37が横方向Bへ互いに並行して延びている。ファスナー41a,41bでは、非伸長性の基材シート40にフック部材45が取り付けられている。おむつ1の前後方向Aにおいて、複数条の弾性部材37が分布する範囲の寸法pは、基材シート40の寸法qを越えることがない。
【選択図】図2

Description

この発明は、使い捨ておむつや使い捨てのおむつカバー等として使用することのできる使い捨ての着用物品に関する。
前後胴回り域を有するシャシーに対して、前後胴回り域のいずれかから胴回り方向へ延びていてウイングと呼ばれることもある一対のサイドパネルが形成され、そのサイドパネルにファスナーが形成されている使い捨てのおむつや使い捨てのおむつカバー等の着用物品は周知である。また、そのような着用物品であって、サイドパネルに弾性域が形成されていて、その弾性域が胴回り方向において伸長と収縮とを反復することのできるものは公知である。
例えば、特開2005−95648号公報(P2005−95648A、特許文献1)に記載の使い捨ておむつは、後胴回り域から横方向へ延出するサイドパネルを有し、そのサイドパネルからはテープファスナーが延出している。サイドパネルには、横方向において弾性的な伸長と収縮とを反復することのできる弾性域が形成されている。おむつの前後方向において、テープファスナーの寸法はサイドパネルの寸法よりも短く、そのテープファスナーの内面には、多数のフックを有する止着域か、または粘着剤が塗布されている止着域が形成されている。
特開2005−95648号公報(P2005−95648A)
サイドパネルに弾性域が形成されている着用物品は、それを連続生産する過程において、弾性域が伸長したり収縮したりすることによって、半製品または製品を高速で走行させることが難しくなるということがある。また、家庭等においては、着用物品を着用させようとするときに、サイドパネルの弾性域が思わぬ方向へ動いて、手間取るということもある。さらにはまた、テープファスナーを横方向へ引っ張ったときに、弾性域は前後方向の一部分だけが横方向へ大きく伸長してしまい、前後方向の全体を横方向へ一様に伸長させるということが難しいということもある。
そこで、この発明では、着用物品のサイドパネルに形成されている弾性域の前後方向の全体を一様に横方向へ伸長させることが容易となるように改良された使い捨ての着用物品の提供を課題にしている。
前記課題を解決するために、この発明が対象とするのは、シャシーとサイドパネルとファスナーとを有し、前記シャシーが互いに直交する前後方向と横方向とを有するとともに、前記前後方向に前胴回り域と後胴回り域と前記両胴回り域の間に介在する股下域とを有し、前記後胴回り域からは前記横方向に向かって前記サイドパネルが延出し、前記サイドパネルからは前記横方向に向かってファスナーが延出しており、前記ファスナーを使用することによって前記サイドパネルを介しての前記両胴回り域の連結を繰り返すことのできる使い捨ての着用物品である。
この着用物品において、この発明が特徴とするところは、以下のとおりである。すなわち、前記サイドパネルには、前記横方向への弾性的な伸長と収縮とを反復可能な弾性域が形成されていて、前記弾性域では、前記横方向へ互いに並行して延びる複数条の弾性部材が接着剤を介して不織布に伸長状態で接合し、前記弾性部材が収縮することによって前記不織布に前記前後方向へ延びる複数条のギャザーが形成されており、前記ファスナーは、前記サイドパネルに取り付けられている非伸長性の基材シートと前記基材シートの前記サイドパネルから延出している部分の内面側に取り付けられたメカニカルファスナーのフック部材とを有し、前記前後方向において、前記複数条の弾性部材が分布する範囲の寸法は前記基材シートの前記サイドパネルに取り付けられている部位の寸法よりも小さい。
この発明の実施態様の一つにおいて、前記弾性域は、前記おむつの内面側に位置する不織布と、外面側に位置する不織布との間に複数条の前記弾性部材を介在させることにより形成され、前記前後方向において、前記不織布の広がる範囲の寸法は前記基材シートの前記部位の寸法を越えることがない。
この発明の実施態様の他の一つにおいて、前記着用物品が開放型のおむつである。
この発明において、弛緩した状態とは、弾性的に伸長可能な弾性域および弾性部材が弾性的に収縮することができない程度までに収縮している状態を意味している。弾性部材が自らの収縮力によってもはや収縮することができない程度までに収縮している状態は弛緩した状態である。また、着用物品に取り付けられた弾性部材が、弾性的に伸長することはできるが、着用物品の構造上もはや収縮することができない状態にあるときも、その弾性部材についての弛緩した状態である。
また、この発明において非伸長性であるとは、着用物品に使用されている部材をこの発明に係る着用物品のサイドパネルに形成される弾性域と対比したときに、その弾性域を弾性的に伸長させるに要する力では弾性的にも非弾性的にも伸長しない性質であることを意味している。
この発明に係る使い捨ての着用物品では、サイドパネルに弾性域が形成され、その弾性域では、複数条の弾性部材が横方向へ互いに並行して延びている。着用物品の前後方向において、複数条の弾性部材が分布する範囲の寸法は、ファスナーにおける基材シートがサイドパネルに取り付けられている部位の寸法よりも小さいから、着用物品を着用させるときのファスナーを横方向へ引っ張る力は、基材シートを介して複数条の弾性部材のすべてに作用させることが容易になる。
使い捨ての着用物品の一例として示す、折り畳まれている使い捨てのおむつの斜視図。 伸展させた状態にあるおむつの部分破断平面図。 拡大した弾性域の部分破断平面図。 (a)−(d)によって折り畳む手順を示す図2のおむつの部分断面図。
使い捨ての着用物品として使い捨てのおむつを例にとり、この発明の詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1は、折り畳まれた状態にある使い捨てのおむつ1の斜視図である。おむつ1は、その平面的形状や立体的な形状、梱包の形態等を考慮して様々な形に折り畳むことのできるものであるが、図示例ではほぼ直方体となるように折り畳まれている。折り畳まれたおむつ1は、その複数個が袋や箱に入れられた状態で製造者から販売業者を介して需要者に提供される。図1において、おむつ1は、前後方向Aと横方向Bとの寸法が小さくなり、厚さ方向Cの寸法が大きくなるように折り畳まれている。図1ではまた、折り畳まれたおむつ1が前後方向Aへ伸長されたときの状態が仮想線で示されている。
図2は、図1のおむつ1が前後方向Aと横方向Bとに伸展された状態にあるときの内面側を示すおむつ1の部分破断平面図である。ここで、おむつ1の内面側というときの内面とは、おむつを着用したときに、おむつ1の着用者の肌と向かい合う面を意味している。なお、おむつ1について外面側というときの外面とは、その着用者の着衣と向かい合う面を意味している。図2のおむつ1において、前後方向Aは、縦方向Aと呼ばれることもある。
図2において、おむつ1は、横方向Bの寸法を二等分する中心線P−Pに関して対称なものであって、砂時計型に形成されたシャシー2を有する。そのシャシー2は、前後方向Aへ延びる左右両側縁部3a,3bと、横方向Bへ延びる前後両端縁部4,6とを有する。ここでいう左右とは、着用者(図示せず)にとっての左右を意味している。シャシー2はまた、前後方向Aにおいて、前胴回り域7と、後胴回り域8と、これら両胴回り域7,8の間に介在する股下域9とを有する。厚さ方向C(図1参照)において、シャシー2は、透液性内面シート11と、不透液性外面シート12と、これら両シート11,12の間に介在する体液吸収性の芯材13とを有する。外面シート12は、芯材13に当接している不透液性のプラスチックフィルム12aと、厚さ方向Cにおいてプラスチックフィルム12aの下側にあってシャシー2の外面を形成している不織布12bとによって形成されている。内面シート11とプラスチックフィルム12aとは、芯材13の周縁から延出する部分において重なり合い、ホットメルト接着剤(図示せず)を介して接合している。プラスチックフィルム12aと不織布12bとは、ホットメルト接着剤(図示せず)を介して接合している。シャシー2はまた、側縁部3a,3bのそれぞれに、前後方向Aへ延びる防漏堤16a,16bを有する。防漏堤16a,16bのそれぞれは、熱可塑性合成繊維で形成された不織布やプラスチックフィルム、より好ましくは撥水処理された不織布等のシート材料で形成されていて、そのシート材料が、側縁部3a,3bのそれぞれ、および前後端縁部4,6のそれぞれにおいて、それと対向する内面シート11および外面シート12にホットメルト接着剤(図示せず)を介して接合している。防漏堤16a,16bのそれぞれはまた、中心線P−Pと向かい合う内縁部17a,17bがシャシー2の前後端縁部4,6において内面シート11に接合している以外は、内面シート11に対して非接合状態にある。その内縁部17a,17bには、前後方向Aへ延びる弾性部材21が伸長状態で取り付けられている。このように形成されている防漏堤16a,16bは、おむつ1が着用されて内面シート11を内側にしてU字形を画くように前後方向Aにおいて湾曲すると、股下域9において弾性部材21が収縮して、内縁部17a,17bが内面シート11から離間し、股下域9においての体液の横漏れを防ぐことができる堤防となる。
シャシー2はさらに、股下域9の両側縁部3a,3bそれぞれにおいて前後方向Aへ伸長状態で延びる複数条の脚回り弾性部材22と、前後両端縁部4,6において横方向Bへ伸長状態で延びる前後胴回り弾性部材23,24とを有する。脚回り弾性部材22は、外面シート12と防漏堤16a,16bを形成しているシート材料との間にあって、外面シート12とそのシート材料との少なくとも一方にホットメルト接着剤(図示せず)を介して接合している。前後胴回り弾性部材23,24は、内面シート11と外面シート12との間にあって、ホットメルト接着剤(図示せず)を介してこれら両シートの少なくとも一方に接合している。
おむつ1の後胴回り域8では、両側縁部3a,3bのそれぞれから、左右両サイドパネル31a,31bが横方向Bへ延出している。一対のサイドパネル31a,31bは、ウイングと呼ばれることもあるもので、シャシー2に対する取り付け部32a,32bと、取り付け部32a,32bのそれぞれから横方向Bへ延びる弾性域33a,33bとを有する。弾性域33a,33bのそれぞれからは、ファスナー41a,41bのそれぞれが横方向Bへ延出している。
サイドパネル31a,31bにおいて、取り付け部32a,32bは、単位面積当たりの質量が25−60g/mの範囲にある熱可塑性合成繊維の不織布によって形成されているもので、その熱可塑性合成繊維の繊度は1−5dtexの範囲にある。弾性域33a,33bは、おむつ1の内面側に位置する第1不織布34と、外面側に位置する第2不織布36との間に複数条のサイドパネル弾性部材37を介在させることによって形成されている。複数条のサイドパネル弾性部材37は、互いに並行して横方向Bへ延びていて、第1,第2不織布34,36のうちの少なくとも一方に対して、好ましくは第1不織布34に対して接着剤、例えばホットメルト接着剤38を介して緊張した状態、すなわち伸長状態で接合している。それゆえ、サイドパネル31a,31bのそれぞれは、横方向Bにおいて弾性的に伸長したり収縮したりすることが可能である。図2では、そのように形成されている左側のサイドパネル31aの弾性域33aが弛緩した状態、すなわち収縮状態で示され、右側のサイドパネル31bの弾性域33bが伸長した状態で示されている。このようなサイドパネル31aの第1不織布34には前後方向Aに延びる多数のギャザー39が形成されているが、サイドパネル31bの第1不織布34はギャザー39が消失した状態にある。弾性域33a,33bにおいて、第1,第2不織布34,36には、繊度が1−5dtexの範囲にある熱可塑性合成繊維によって形成され、単位面積当たりの質量が10−30g/mの範囲にある不織布、例えばスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布(SMS不織布)が使用される。また、第1不織布34は、後記するようにファスナー41aにおけるフック部材45が一時的に止着するものであるから、その止着を容易にするとともに、フック部材45が剥離された後の毛羽立ちを防ぐことができるように、第1不織布34における熱可塑性合成繊維はフィラメントを含むものであることが好ましい。サイドパネル弾性部材37には、例えば620dtexのライクラ(登録商標)4.5K CISを2−3倍に伸長して使用することができる。弾性域33a,33bで使用されるホットメルト接着剤38についての詳細は、後記図3に基づいて説明される。
さらに図2において、ファスナー41a,41bのそれぞれは、弾性域33a,33bのそれぞれから横方向Bへ延びる第3不織布43と、第4不織布44と、フック部材45とによって形成されていて、弾性域33a,33bに対する固定域46と、フック部材45が取り付けられている止着域47と、止着域47から横方向Bへ延びる摘持域48とを有する。第3不織布43と第4不織布44とは、互いに接合して一体となることにより、フック部材45を取り付けることのできる非伸長性の基材シート40となるもので、繊度が1−7dtexの範囲にある熱可塑性合成繊維によって形成されていて、単位面積当たりの質量が25−60g/mの範囲にある不織布を使用することができる。ファスナー41a,41bにおいて、止着域47と摘持域48での第3不織布43と第1不織布34との接合、固定域46での第4不織布44と第2不織布36との接合、および固定域46での第3不織布43と第4不織布44との接合では、ホットメルト接着剤を使用することができる他に、不織布どうしを間欠的に溶着させることができる。ただし、第3不織布43と第4不織布44とは、ファスナー41aの摘持域48における摘持を容易にしたり、フック部材45を使用するときの操作を容易にしたりするうえにおいて、容易に剥離することがないように接合して、50−120g/mの単位面積当たりの質量と0.2−0.5mmの厚さとを有し、おむつ1における他の部材よりも曲げ剛性の高い複合シートである基材シート40を形成していることが好ましい。そのためには、第3不織布43と第4不織布44とに対してホットメルト接着剤による接合と、溶着による接合とを併用することができる。基材シート40の厚さは、ノギスを使用して測定するときの値である。フック部材45は少なくとも横方向Bにおいて非伸長性のもので、そのフック部材45にはマジックテープ(登録商標)等の名称で知られているメカニカルファスナーの構成要素であるフック部材を使用することができる。フック部材45におけるフック素子の個数は適宜選択すればよいものであるが、好ましい個数の一例は、フック部材45における前後方向Aと横方向Bとのそれぞれにおいて、長さ25mm当たりについて30−50個である。図2のおむつ1では、それを着用するときにフック部材45を前胴回り域7の外面シート12における不織布12bに止着することによって、サイドパネル31a,31bを介して前胴回り域7と後胴回り域8とを連結する。不織布12bはフック部材45の相手方となるループ部材として作用することが可能に形成されていて、前胴回り域7と後胴回り域8とは連結の繰り返しが可能である。
図2と後記図3とを参照することによって明らかなように、サイドパネル31aの前後方向Aにおいて、複数条の弾性部材37が分布する範囲の寸法pは、基材シート40の寸法qよりも小さい。弾性部材37を介在させている第1不織布34と第2不織布36とが前後方向Aに広がる範囲の寸法rは、基材シート40の寸法qを越えることがない。
図3は、図2におけるサイドパネル31bの弾性域33bを拡大し、第1不織布34の一部分を破断して示す図である。サイドパネル31bにおける第2不織布36では、ホットメルト接着剤38が7−25mmの幅で塗布されていて前後方向Aへ延びる第1塗布域51が第2不織布36の両側部に形成されている。第1塗布域51と51との間には、ホットメルト接着剤38が1−5mmの幅Sで塗布されていて前後方向Aへ延びる帯状塗布部53の複数条が1−5mmの間隔Sをあけて並ぶ第2塗布域52が形成されている。サイドパネル弾性部材37は、両端部37aのそれぞれが第1塗布域51のそれぞれにおいて、好ましくは非伸長状態で第2不織布36に接合している。サイドパネル弾性部材37はまた、両端部37aと37aとの間の中間部37bが所要倍率の伸長状態にあって、第2塗布域52の帯状塗布部53において第2不織布36に接合している。第1不織布34は、第1塗布域51と第2塗布域52とにおいて、第2不織布36に接合している。このように形成されている弾性域33bは、サイドパネル弾性部材37がその中間部37bで収縮することによって、第2塗布域52における第1,第2不織布34,36が、図2におけるサイドパネル弾性域33aによって例示されているように、ギャザー39(図2参照)を形成しながら収縮する。なお、サイドパネル31bにおいて、ホットメルト接着剤38の図示例の塗布パターンは、第1不織布34に施されていてもよい。また、前後方向Aへ互いに並行して延びる複数条のギャザー39を整然とした状態で第1不織布34に形成するときのホットメルト接着剤38は、第1不織布34に塗布されていることが好ましい。
図4の(a)−(d)は、図2のおむつ1から図1のおむつ1を得るためにサイドパネル31a,31bを折り畳むときの手順をサイドパネル31aを例にとって示す図である。図4の(a)は、図2のIV−IV線断面図であって、サイドパネル31aとファスナー41aとが平坦な状態になって横方向Bへ延びている。サイドパネル31aにおける弾性域33aは収縮した状態にあって、横方向Bにおいて起伏を繰り返すように多数のギャザー39が形成されている。シャシー2において、防漏堤16aは、芯材13の上に倒伏した状態にある。シャシー2の側縁部3aでは、防漏堤16aを形成しているシート材料と外面シート12を形成している不織布12bとの間に、サイドパネル31aにおける取り付け部32aの一部が介在している。その側縁部3aにおいて重なり合うものどうしは、ホットメルト接着剤(図示せず)を介して接合している。ファスナー41aは、弾性域33aにつながる固定域46において前後方向Aへ延びる第1折曲線F(図2参照)に沿って矢印Gで示される方向へ、すなわちおむつ1の内面側に向かって折曲される。
図4の(b)においては、折曲されたファスナー41aにおけるフック部材45が弾性域33aの内面側に形成されているギャザー39に当接し、ギャザー39のうちでフック部材45に向かって凸となる複数条の隆起部における第1不織布34に対して剥離可能に一時的に止着して、仮止めの状態にある。ただし、フック部材45は、ギャザー39のうちでフック部材45に向かって谷間を形成している部分の第1不織布34に対しては止着することがない。図4の(b)においてはまた、折曲されることによって第1折曲線Fに沿って重なり合っている固定域46どうしが接触し、より好ましくは密着している。好ましいファスナー41aでは、重なり合っている固定域46どうしの重なり合う状態を極力薄くすることができるように、E,Eで示される部位を厚さ方向Cにおいて圧縮する。部位E,Eは、横方向Bにおいて、第1折曲線Fからフック部材45に至るまでの部位のうちで、少なくとも第1折曲線Fに沿う部位を意味している。部位E,Eに対する圧縮は、加熱下において実施することが好ましい。ただし、その加熱では、第3不織布43および第4不織布44を形成している熱可塑性合成繊維を溶融させることがないように、それら熱可塑性合成繊維の軟化温度または軟化温度よりも低い温度で実施することが好ましい。この加熱下における圧縮ではまた、基材シート40を第1折曲線Fにおいて永久変形させて、その基材シート40の折曲された状態をおむつ1が着用されるに至るまでのあいだ維持できることが好ましい。その圧縮には、表面温度が軟化温度または軟化温度以下に設定されている一対の仮想線で示されたプレスロールR,Rを使用することができる。一例として、第3不織布および第4不織布がポリプロピレンのフィラメントで形成されたスパンボンド不織布である場合、プレスロールR,Rの表面温度は100−90℃に設定することがでる。なお、ここでいう永久変形とは、加熱下において圧縮して変形させた基材シート40が圧縮から解放されて室温にまで冷却された状態において、変形させたときの形状またはそれに近似した形状を維持していることを意味している。圧縮のために使用する一対のプレスロールR,Rの少なくとも一方には、周面にローレット掛けが施されているものを使用すると、基材シート40が一対のプレスロールR,Rの間を通過するときに基材シート40とプレスロールR,Rとの間のスリップを防ぐことができる。なお、部位E,Eを圧縮するときには、フック部材45を一対のプレスロールR,Rの間に進入させてフック部材45を圧縮するということがないように、一対のロールR,Rに対する基材シート40の位置決めに注意することが必要である。図4の(b)においてはさらにまた、折曲されている基材シート40における部位Hに対して仮止め用ホットメルト接着剤56を塗布する。そのホットメルト接着剤56は、基材シート40に塗布するだけではなくて、基材シート40とサイドパネル31aとを縦断するように塗布することもできる。ただし、基材シート40にのみ塗布することは、おむつ1を着用したときに、ホットメルト接着剤56が着用者の肌に触れることを避けるうえにおいて好ましい。ホットメルト接着剤56は、単位面積当たりの塗布量が15−45g/mの範囲、より好ましくは20−35g/mの範囲におさまるように、前後方向Aにおいて、連続的または間欠的に塗布することができる。ホットメルト接着剤56はまた、塗布幅が1−5mmの範囲、より好ましくは2−3mmの範囲におさまるように塗布することができる。ファスナー41aの横方向Bにおいて、部位Hと第1折曲線Fとの間には少なくとも3mmの離間距離のあることが好ましい。そのような離間距離があると、重なり合う固定域46を摘持することができるようになる。ホットメルト接着剤56の塗布が終わったおむつ1では、ファスナー41aが重なっているサイドパネル31aを第2折曲線Fに沿って、矢印Gで示す方向へ折曲する。第2折曲線Fは、サイドパネル31aの取り付け部32aにおいて前後方向Aへ延びている(図2参照)。
図4の(c)では、シャシー2の側縁部3aとファスナー41aとサイドパネル31aとが重なり合い、側縁部3aとファスナー41aとが仮止め用ホットメルト接着剤56を介して剥離可能に接合している。(c)の状態にあるおむつ1は、第3折曲線Fに沿って、矢印Gで示す方向へ折曲されて(d)の状態のおむつ1となる。第3折曲線Fは、シャシー2の股下域9における芯材13の側縁にほぼ一致した位置にあって、シャシー2を縦断している(図2参照)。
サイドパネル31aとファスナー41aとシャシー2とがこのような折曲状態にあるおむつ1は、その折曲状態と対称になるようにサイドパネル31bとファスナー41bとシャシー2とがさらに折曲されて、横方向Bの寸法が縮められる。おむつ1はさらに前胴回り域7が股下域9に重なり、後胴回り域8がその前胴回り域7に重なるように前後方向Aにおいて折り畳まれると、図1の状態のおむつ1となる。なお、おむつ1において、第1,第2,第3折曲線F,F,Fは、フック部材45と交差することのない折曲線である。
このように折り畳まれるおむつ1では、フック部材45がギャザー39に対して止着することによって、おむつ1の製造工程においてファスナー41a,41bが揺動することを解消し、サイドパネル31a,31bの弾性域33a,33bが伸長したり収縮したりすることを抑えることができて、おむつ1の中間製品であるワークの高速でスムーズな流れの実現に寄与することができる。折り畳まれているおむつ1を広げようとするときの介護者等の作業では、図4−(d)から図4−(a)へ進むことで、おむつ1の幅を徐々に広げていくことができて、サイドパネル31a,31bやファスナー41a,41bが思わぬ方向へ動くということがないから、広げたおむつ1の形状を整え易く、おむつ1を着用させるのに手間取るということがない。折畳まれているおむつ1においてはまた、ギャザー39のうちの隆起部に対してのみ止着しているフック部材45は、サイドパネル31a,31bに対して止着する面積がギャザー39の形成されていない平坦なサイドパネル31a,31bに対して止着するときの面積よりも小さくて、サイドパネル31a,31bからフック部材45を剥離することが容易である。弾性域33a,33bに対してこのように作用するフック部材45は、横方向Bの寸法N(図4−(a)参照)を、弾性域33a,33bの横方向Bの寸法M(図4−(a)参照)よりも大きくすることができる。ただし、この発明は、寸法Nを寸法Mと同じにするか、寸法Mよりも小さくして実施することもできる。寸法Nが寸法Mよりも小さいときには、横方向Bにおいて、弾性域33a,33bのうちでもおむつ1の中心線P(図2参照)に近い部分、例えば図2や図4−(a)に例示の内側縁部35でフック部材45が弾性域33a,33bに止着することができるように、おむつ1における第1折曲線Fの位置を適宜選択することが好ましい。
ギャザー39に止着しているファスナー41a,41bのそれぞれにおいて、重なり合う固定域46どうしが密着している場合のファスナー41a,41bは、固定域46が部位E,Eを含む部分において図4の(a)における平坦な状態に自動的に戻るということがなければ、おむつ1を製造する過程およびおむつ1を取り扱う過程において、フック部材45がギャザー39から徒に剥離するということもない。固定域46は、第3不織布43と第4不織布44とが互いに接合していて、単位面積当たりの質量が50−120g/mの範囲にあり、おむつ1のうちでも剛性の高い部位になっているから、平坦な状態にある固定域46を第1折曲線Fに沿って折曲するときに、固定域46を単に折曲するだけではなくて、加熱した一対のロールR,Rの間で固定域46を折曲しながら圧縮してファスナー41a,41bにおける基材シート40を折曲線Fにおいて永久変形させることは、ファスナー41a,41bの折曲された状態が折曲される前の平坦な状態に戻ることがないようにするうえにおいて好ましい。また、プレスロールR,Rを使用することによって部位E,Eにおいて折り重ねられて互いに密着している場合の固定域46どうしは、単に折曲されて重なり合う固定域46どうしよりも厚さを薄くすることができるばかりでなく、ローレット掛けが施されたロール周面の模様を写しとることもできて、厚さが薄くてしかも指先の滑らない摘持部位になり得る。
ファスナー41a,41bはまた、図4の(c)において、仮止め用ホットメルト接着剤56を介してシャシー2に対して剥離可能に接合しているから、おむつ1を製造する過程やおむつ1を取り扱う過程において、折り畳まれている状態を維持することが容易である。図4の(c)の状態にあるホットメルト接着剤56は、折り重ねられている固定域46を摘持するときの邪魔になることがない。サイドパネル31a,31bの前後方向Aにおいて、弾性部材37が分布する範囲の寸法pは基材シート40の寸法qよりも小さいから、おむつ1を着用させるときに、ファスナー41a,41bを横方向Bへ引っ張る力は、非伸長性の基材シート40を介して弾性部材37のすべてに作用させることが容易で、弾性部材37の全体を一様に伸長させることができる。その弾性部材37が接合している第1,第2不織布34,36の前後方向Aへ広がる範囲の寸法rは、基材シート40の寸法qを越えることがないから、弾性部材37の全体を一様に伸長させることが一層容易になる。
使い捨てのおむつ1を例にとって説明したこの発明は、芯材13を含むことのない使い捨てのおむつカバーとして実施することも可能である。前胴回り域7における外面シート12には、フック部材45を剥離可能に止着するためのターゲットゾーンを設けることもできる。そのターゲットゾーンには、外面シート12を形成している不織布12bとは異なる不織布や、不織布以外のループ部材を使用することができる。
1 使い捨ての着用物品(使い捨てのおむつ)
7 前胴回り域
8 後胴回り域
9 股下域
31a,31b サイドパネル
33a,33b 弾性域
34 不織布(第1不織布)
36 不織布(第2不織布)
37 弾性部材(サイドパネル弾性部材)
38 接着剤
39 ギャザー
40 基材シート
41a,41b ファスナー
43 不織布(第3不織布)
44 不織布(第4不織布)
45 フック部材
56 接着剤
A 前後方向(縦方向)
B 横方向
p 寸法
q 寸法
r 寸法

Claims (3)

  1. シャシーとサイドパネルとファスナーとを有し、前記シャシーが互いに直交する前後方向と横方向とを有するとともに、前記前後方向に前胴回り域と後胴回り域と前記両胴回り域の間に介在する股下域とを有し、前記後胴回り域からは前記横方向に向かって前記サイドパネルが延出し、前記サイドパネルからは前記横方向に向かってファスナーが延出しており、前記ファスナーを使用することによって前記サイドパネルを介しての前記両胴回り域の連結を繰り返すことのできる使い捨ての着用物品であって、
    前記サイドパネルには、前記横方向への弾性的な伸長と収縮とを反復可能な弾性域が形成されていて、前記弾性域では、前記横方向へ互いに並行して延びる複数条の弾性部材が接着剤を介して不織布に伸長状態で接合し、前記弾性部材が収縮することによって前記不織布に前記前後方向へ延びる複数条のギャザーが形成されており、
    前記ファスナーは、前記サイドパネルに取り付けられている非伸長性の基材シートと前記基材シートの前記サイドパネルから延出している部分の内面側に取り付けられたメカニカルファスナーのフック部材とを有し、前記前後方向において、前記複数条の弾性部材が分布する範囲の寸法は前記基材シートの前記サイドパネルに取り付けられている部位の寸法よりも小さいことを特徴とする前記着用物品。
  2. 前記弾性域は、前記おむつの内面側に位置する不織布と、外面側に位置する不織布との間に複数条の前記弾性部材を介在させることにより形成され、前記前後方向において、前記不織布の広がる範囲の寸法は前記基材シートの前記部位の寸法を越えることがない請求項1記載の着用物品。
  3. 前記着用物品が開放型のおむつである請求項1または2記載の着用物品。
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