JP2014036503A - パルス発生回路及びアーク放電保護回路 - Google Patents

パルス発生回路及びアーク放電保護回路 Download PDF

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達矢 寺澤
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Abstract

【課題】高速で、且つ、ノイズイミュニティの高い回路構成を有し、アーク放電が発生した際に半導体スイッチに流れる過電流を瞬時に検出することができ、半導体スイッチを確実に保護することができるパルス発生回路及びアーク放電保護回路を提供する。
【解決手段】駆動回路24による半導体スイッチ22のオン動作のたびに、トランス12の二次側に高電圧を出力するパルス発生回路100において、さらに、半導体スイッチ22に流れる電流値I1がしきい値Ith以上となった段階で保護指示信号Shを駆動回路24に出力するアーク放電保護回路部200を有し、駆動回路24は、アーク放電保護回路部200からの保護指示信号Shの入力に基づいて、半導体スイッチ22への出力を高インピーダンスにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、パルス発生回路に関し、例えば車両等にも搭載可能なプラズマ用パルス電源に用いて好適なパルス発生回路及びアーク放電保護回路に関する。
近時、パルス電源の出力端子間に放電負荷を接続し、該放電負荷にて放電を発生させて、滅菌処理、成膜処理、着火処理等を行うことが開発されている。このような放電処理を行うためのパルス電源において、アーク放電が発生すると、負荷のインピーダンスが急激に低下し、スイッチング素子に過大な電流が流れる。この状態から、通常のオフ動作をすると、スイッチング素子に過大な電圧が発生し、スイッチング素子が過電圧破壊するおそれがある。
この対策として、従来から、スナバ式保護回路(特許文献1参照)、コンパレータによって過電圧を検出する過電圧検出方式(特許文献1参照)、コンパレータによって過電流を検出する過電流検出方式(特許文献2及び特許文献3参照)、素子電圧検出方式(特許文献4参照)等がある。
スナバ式保護回路は、回路が大型化し、コストアップにつながるという問題がある。過電圧検出方式は、スイッチング動作後の要素検出であるため、スイッチング素子の過電圧故障を完全には防止できない。素子電圧検出方式は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)で主流であるが、SiC−MOSFETを使用したパルス電源用のパルス発生回路では、小出力のときに、スイッチング素子の電圧上昇が遅く、保護動作が遅れるケースがある。
そこで、過電流検出方式が注目されている。
特開2005−328653号公報 特開平09−009483号公報 特開平06−187055号公報 特開2009−207294号公報
しかしながら、過電流検出方式は、パルス発生回路に用いた場合、保護動作遅れ時間のため、保護が間に合わないケースがある。
そこで、パルス発生回路では、保護に要する遅れ時間を可能な限り短くする必要がある一方、強いノイズが発生する環境に設置されるため、高速で、且つ、ノイズイミュニティ(周辺環境からノイズが侵入した場合に、回路が影響を受けない強さ(誤動作や破壊しない等))の高い回路構成が要求される。上述した特許文献2及び3では、ICを使用して過電流検出を行うようにしているため、ノイズイミュニティが低く、このようなノイズが発生する環境では、過電流検出を行うのが困難になるおそれがある。また、10数nsec以下で動作するコンパレータがなく、保護に要する遅れ時間の短縮化を図ることができないという問題もある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、高速で、且つ、ノイズイミュニティの高い回路構成を有し、アーク放電が発生した際にスイッチング素子に流れる過電流を瞬時に検出することができ、スイッチング素子を確実に保護することができるパルス発生回路を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、過電流検出方式において、高速で、且つ、ノイズイミュニティの高い回路構成を有し、アーク放電が発生した際にスイッチング素子に流れる過電流を瞬時に検出することができ、スイッチング素子を確実に保護することができるアーク放電保護回路を提供することを目的とする。
[1] 本発明に係るパルス発生回路は、トランスと、前記トランスの一次側に接続された直流電源部と、前記トランスの二次側に接続された放電負荷と、前記トランスの一次巻線と前記直流電源部との間に接続され、逆並列接続のダイオードを有する半導体スイッチと、前記半導体スイッチをオン/オフ制御して、前記半導体スイッチのオン動作とオフ動作とを繰り返す駆動回路とを有し、前記半導体スイッチのオン動作のたびに、前記トランスの二次側に高電圧を出力するパルス発生回路であって、さらに、前記半導体スイッチに流れる電流値がしきい値以上となった段階で保護指示信号を前記駆動回路に出力する保護回路を有し、前記駆動回路は、前記保護回路からの保護指示信号の入力に基づいて、前記半導体スイッチへの出力を高インピーダンスにすることを特徴とする。
[2] 第1の本発明において、前記保護回路は、前記放電負荷においてアーク放電が発生し、前記電流値が前記しきい値以上となった段階で、前記保護指示信号を前記駆動回路に出力するようにしてもよい。
[3] 第1の本発明において、前記駆動回路は、前記半導体スイッチをオン/オフ制御するための制御信号が入力される入力端子と、前記保護指示信号が入力される制御端子を有する3ステート方式のバッファを有することが好ましい。
[4] 第1の本発明において、前記保護回路は、前記半導体スイッチに流れる前記電流値を検出する電流センサと、前記電流値と前記しきい値とを比較する比較部と、前記比較部からの前記電流値が前記しきい値以上となったことを示す比較結果に基づいて前記保護指示信号を出力する保護指示信号生成部と、を有するようにしてもよい。
[5] [4]において、前記保護回路は、さらに、前記直流電源部の直流電圧に応じた前記しきい値を設定するしきい値設定部を有するようにしてもよい。
[6] 第1の本発明において、前記保護回路は、アナログ回路で構成されていることが好ましい。
[7] 第1の本発明において、通常動作時に前記半導体スイッチに流れる電流のピーク値をIp、前記しきい値をIthとしたとき、1.05Ip≦Ith≦2.0Ipであることが好ましい。
[8] 第1の本発明において、前記半導体スイッチに流れる電流値がしきい値以上となった時点から前記保護指示信号を出力するまでの時間は、10数nsec未満であることが好ましい。
[9] 第1の本発明において、前記半導体スイッチはSiC−MOSFETであり、前記保護回路は、前記半導体スイッチのゲートと前記直流電源部との間に接続された抵抗(放電抵抗)を有することが好ましい。
[10] 第2の本発明に係るアーク放電保護回路は、トランスと、前記トランスの一次側に接続された直流電源部と、前記トランスの二次側に接続された放電負荷と、前記トランスの一次巻線と前記直流電源部との間に接続され、逆並列接続のダイオードを有する半導体スイッチと、前記半導体スイッチをオン/オフ制御して、前記半導体スイッチのオン動作とオフ動作とを繰り返す駆動回路とを有し、前記半導体スイッチのオン動作のたびに、前記トランスの二次側に高電圧を出力するパルス発生回路に接続されるアーク放電保護回路であって、前記放電負荷においてアーク放電が発生し、前記半導体スイッチに流れる電流値がしきい値以上となった段階で保護指示信号を前記駆動回路に出力して、該駆動回路から前記半導体スイッチへの出力を高インピーダンスにすることを特徴とする。
[11] 第2の本発明において、前記半導体スイッチに流れる前記電流値を検出する電流センサと、前記電流値と前記しきい値とを比較する比較部と、前記比較部からの前記電流値が前記しきい値以上となったことを示す比較結果に基づいて前記保護指示信号を出力する信号生成部と、を有するようにしてもよい。
[12] [11]において、さらに、前記直流電源部の直流電圧に応じた前記しきい値を設定するしきい値設定部を有するようにしてもよい。
[13] 第2の本発明において、前記半導体スイッチはSiC−MOSFETであり、さらに、前記半導体スイッチのゲートと前記直流電源部との間に接続された抵抗(放電抵抗)を有するようにしてもよい。
本発明に係るパルス発生回路及びアーク放電保護回路によれば、高速で、且つ、ノイズイミュニティの高い回路構成を有し、アーク放電が発生した際に半導体スイッチに流れる過電流を瞬時に検出することができ、半導体スイッチを確実に保護することができる。
本実施の形態に係るパルス発生回路の構成を示す回路図である。 放電負荷の回路例を示す説明図である。 パルス発生回路部の通常の動作を示すタイミングチャートである。 図4Aはパルス発生回路部の基本等価回路を示す図であり、図4Bは二次回路を一次側に換算し、半導体スイッチが導通時の等価回路を示す図であり、図4Cは相互インダクタンスを解析対象から外した等価回路を示す図である。 一次側がオープンの期間における二次回路の等価回路を示す図である。 パルス発生回路の保護動作を示すタイミングチャートである。 アーク放電保護回路部の回路構成例を示す回路図である。
以下、本発明に係るパルス発生回路及びアーク放電保護回路の実施の形態例を図1〜図7を参照しながら説明する。
本実施の形態に係るパルス発生回路100は、図1に示すように、パルス発生回路部10と、アーク放電保護回路部200とを有する。なお、アーク放電保護回路部200は、本実施の形態に係るアーク放電保護回路を構成する。
パルス発生回路部10は、トランス12と、該トランス12の一次側に接続された直流電源部14と、トランス12の二次側に接続された放電負荷16と、トランス12の一次巻線18の一端18aと直流電源部14との間に接続され、逆並列で接続されたダイオード20を有する半導体スイッチ22と、半導体スイッチ22をオン/オフ制御して、半導体スイッチ22のオン動作とオフ動作とを繰り返す駆動回路24とを有する。
直流電源部14は、直流電源26とコンデンサ28(容量C)とが並列に接続されて構成されている。従って、直流電源部14の正極端子30a(直流電源26の+端子とコンデンサ28の一方の電極との接点)とトランス12の他端18bとが接続され、直流電源部14の負極端子30b(直流電源26の−端子とコンデンサ28の他方の電極との接点)と一次巻線18の一端18aとの間に半導体スイッチ22が接続されている。なお、図1の例では、半導体スイッチ22が直流電源部14の負極端子30b側に設けられているが、正極端子30a側に設けても同じ効果をもたらすことはいうまでもない。
半導体スイッチ22は、自己消弧形あるいは転流消弧形のデバイスを用いることができるが、この実施の形態では、SiC(炭化珪素)を用いて構成され、且つ、ダイオード20が逆並列で内蔵されたSiC−MOSFET(以下、SiC−MOSFET32と記す)を使用している。
駆動回路24は、半導体スイッチ22をオン/オフ制御するための制御信号Scを生成する制御信号生成回路34と、3ステートバッファ36とを有する。3ステートバッファ36は、制御信号生成回路34からの制御信号Scが入力される入力端子φinと、後述するアーク放電保護回路部200からの保護指示信号Shが入力される制御端子φcとを有する。半導体スイッチ22のゲートには、制御信号生成回路34からの制御信号Scが3ステートバッファ36を介してゲート電圧Vgとして印加されるようになっており、駆動回路24によってSiC−MOSFET32のオン及びオフが制御される。
放電負荷16は、例えば図2に示すように、トランス12の二次側に接続された一対の電極38a及び38bと、該一対の電極38a及び38b間に介在する処理空間とで構成され、等価的に容量負荷40(等価容量C)としてみなすことができる。
一方、アーク放電保護回路部200は、放電負荷16においてアーク放電が発生し、半導体スイッチ22に流れる電流値I1がしきい値Ith以上となった段階で保護指示信号Shを駆動回路24に出力して、該駆動回路24から半導体スイッチ22への出力を高インピーダンスにする回路である。
具体的には、アーク放電保護回路部200は、図1に示すように、半導体スイッチ22に流れる電流を検出する電流検出部102と、直流電源部14の電源電圧Eを検出する電圧検出部104と、直流電源部14の電源電圧Eに応じたしきい値Ithを設定するしきい値設定部106と、駆動回路24の上述した3ステートバッファ36と、電流検出部102からの出力(電流値I1)としきい値設定部106からのしきい値Ithとを比較する比較部108と、比較部108からの比較結果、特に、電流値I1がしきい値Ith以上となったことを示す比較結果に基づいて保護指示信号Shを3ステートバッファ36に出力する保護指示信号生成部110と、半導体スイッチ22のゲートと直流電源部14の負極端子30bとの間に接続された抵抗(放電抵抗112)とを有する。保護指示信号Shは、3ステートバッファ36の制御端子φcに入力される。3ステートバッファ36は、保護指示信号Shが供給されている期間だけ半導体スイッチ22への出力を高インピーダンス状態にする。すなわち、3ステートバッファ36と半導体スイッチ22とが接続されていない状態にする。
ここで、パルス発生回路部10の通常の動作を図3〜図5を参照しながら説明する。
先ず、このパルス発生回路部10は、図3に示すように、最初の期間Taにおいて、半導体スイッチ22を導通させて、一次側電流I1として、振動電流i(t)を流して二次側に高電圧パルスを発生させ、振動電流i(t)の1周期が経過した時点から次のサイクルまでの期間Tbにかけて一次側をオープンにする、という動作を繰り返す。なお、期間Tbでは、二次側電流I2として、振動電流i(t)が流れる(図1参照)。
すなわち、図3に示すように、期間Taの開始時点tにおいて、制御信号Scを高レベルにする。これにより、半導体スイッチ22のゲート・ソース間に印加されているゲート電圧Vgが高レベルになり、半導体スイッチ22は、ドレイン・ソース間のチャネルに電流が流れていない状態でターンオンし、オン状態となる。
ここで、パルス発生回路部10の期間Taでの回路動作を図4A〜図4Cの等価回路を参照しながら説明する。
パルス発生回路部10の基本等価回路を図4Aに示す。図4Aにおいて、一次回路は、直流電源部14の正極端子30aと負極端子30b間に、一次側漏れインダクタンスl、一次側巻線抵抗r、一次側励磁インダクタンスL及び半導体スイッチ22が直列に接続された構成を有する。二次回路は、放電負荷16(等価容量C)の陰極と陽極間に、二次側漏れインダクタンスl、二次側巻線抵抗r及び二次側励磁インダクタンスLが直列に接続された構成を有する。なお、トランス12の一次巻線18と二次巻線44の巻き数比(一次巻線18の巻き数/二次巻線44の巻き数)を1/nとする。このとき、L=nとなる。
従って、二次回路を一次側に換算し、半導体スイッチ22が導通時の等価回路は、図4Bに示すように、直流電源部14の正極端子30aと負極端子30b間に一次換算漏れインダクタンスl、一次換算巻線抵抗r及び相互インダクタンスMが直列に接続され、さらに、相互インダクタンスMに一次換算容量Cが並列に接続された構成を有する。ここで、
l=l+(l/n
r=r+(r/n
C=n
であり、一次換算容量Cの初期電圧は−Eとする。
この等価回路では、相互インダクタンスMは、大きくする必要があり、共振動作に対して影響が少ないため、解析対象から外すことができる。従って、図4Bの等価回路を図4Cの等価回路に書き換えることができる。すなわち、直流電源部14の正極端子30aと負極端子30b間に一次換算漏れインダクタンスl、一次換算巻線抵抗r及び一次換算容量Cが直列に接続された構成となる。
これにより、図4Cの等価回路に流れる電流は、下記の式(1)に示す振動電流i(t)であることがわかる。
Figure 2014036503
ここで、α及びβは、下記の式(2)に示す関係を有する。
Figure 2014036503
振動電流i(t)は、図3に示すように、時点t(=π/β)と時点t(=2π/β)で0となる。すなわち、図3のドレイン・ソース間電圧Vswの波形からもわかるように、振動電流i(t)の前半の半周期においては、半導体スイッチ22のドレイン・ソース間のチャネルを通じて振動電流i(t)が流れ、ダイオード20には逆バイアスがかかり、振動電流i(t)の後半の半周期においては、ダイオード20に順バイアスがかかることから、ダイオード20を通じて振動電流i(t)が流れる。
また、半導体スイッチ22が導通時に一次換算容量Cに印加される電圧Vc(t)は、下記の式(3)となる。
Figure 2014036503
従って、振動電流i(t)が1周期した時点tの電圧Vc(t)は、下記の式(4)で表すことができる。
Figure 2014036503
また、一次換算容量Cに印加される電圧のピーク電圧Vpは、ほぼ時点tにおける値であるから、下記の式(5)で表すことができる。
Figure 2014036503
すなわち、放電負荷16(等価容量C)の一対の電極38a及び38b間に、ピーク電圧nVpの高電圧パルスが印加されることによって、一対の電極38a及び38b間に放電が引き起こされる。
すなわち、高電圧パルスの立ち上がり時の電圧の上昇率(電圧上昇率(dv/dt))が概ね30〜500kV/μsである場合、陽極38bから陰極38aへ向かうストリーマの成長が始まり、高電圧パルスの印加時間がさらに長くなると、ストリーマが本格的に成長し、陽極38bと陰極38aとの間に枝分かれした長いストリーマが存在する状態となる。
さらに、本実施の形態では、振動電流i(t)の半周期が経過した時点tから1周期が経過する時点t2までの期間Tcにおいて、半導体スイッチ22のオフ動作を開始する。すなわち、制御信号Scのレベルを低レベルにすることで、半導体スイッチ22は、ドレイン・ソース間のチャネルに電流が流れていない状態でターンオフし、オフ状態となる。
また、振動電流i(t)の1周期が経過した時点tでは、すでに半導体スイッチ22がオフになっていることから、ダイオード20に逆バイアスがかかることになる。このダイオード20は、SiC−MOSFET32に内蔵されたダイオードであり、SiC−MOSFET32に寄生的に形成されたSiCダイオードである。従って、1周期が経過した時点tで逆バイアスがかかっても、逆回復電荷量が極めて少ないことから、サージ電圧Vsも小さくなり、半導体スイッチ22の破壊を回避することができる。
次に、パルス発生回路部10の期間Tbでの回路動作を図3及び図5の等価回路を参照しながら説明する。
先ず、期間Tbの開始時点tにおいて一次換算容量Cに印加される電圧は小さいため、この電圧から二次回路で共振が発生しても、コンデンサ電圧(一次換算)が直流電源電圧Eを上回ることはない。このため、半導体スイッチ22に電流が流れることはない。つまり、一次側はオープンとなる。従って、期間Tbにおける二次回路は、図5に示すように、容量Cの両端間に、二次側巻線抵抗r及びインダクタンスLが直列接続された構成を有する。ここで、
L=(L+l
であり、容量Cの初期電圧をEとし、初期電流はゼロである。
これにより、図5の等価回路に流れる電流i(t)は、下記の式(6)に示す振動電流であることがわかる。
Figure 2014036503
ここで、α及びβは、下記の式(7)に示す関係を有する。
Figure 2014036503
また、期間Tbにおいて容量Cに印加されるコンデンサ電圧Vc(t)は、下記の式(8)となる。
Figure 2014036503
また、期間Tb経過後のコンデンサ電圧Vc(Tb)は、−nであるから、下記の式(9)の関係となる。
Figure 2014036503
上述したように、期間Taの経過時点tにおける電圧Vc(t)の式(4)=E/nと、期間Tbの経過時点におけるコンデンサ電圧Vc(Tb)の式(9)とにおいて、未知数は電圧Eと電圧Eであり、それ以外は定数であるから、式(4)及び式(9)の連立方程式を解いて得た電圧Eと電圧Eで安定して繰り返し動作させることができる。
すなわち、パルス発生回路部10における二次側の出力電圧のピーク電圧nVpはほぼ2E+Eであり、パルス幅Wp(半値幅)はπ√(lC)である。ピーク電圧nVpとしては、5〜50kVが挙げられる。また、パルス幅Wpとしては、50〜1000nsecが挙げられる。
なお、半導体スイッチ22をオン動作させる期間Tonとしては、450〜550nsec等が挙げられる。オフ時点toffは、上述したように、振動電流i(t)の半周期が経過した時点t1から振動電流i(t)の1周期が経過する時点t2までの期間Ta内の任意の時点に設定される。例えば振動電流i(t)の3/4周期が経過した時点、あるいは5/8周期が経過した時点、7/8周期が経過した時点等が挙げられる。
このように、パルス発生回路部10においては、半導体スイッチ22のドレイン・ソース間のチャネルに電流が流れていない状態でターンオンし、また、ターンオフすることができ、ZCS(ゼロ電流スイッチ)として動作させることができるため、低損失であり、高電圧パルスの高繰り返し化が可能となる。例えば従来では、最高でも、高電圧パルスを100×10パルス/sec程度、繰り返して出力させるだけであったが、このパルス発生回路部10では、高電圧パルスを500×10パルス/sec以上、繰り返して出力させることができ、滅菌処理、成膜処理、着火処理等、様々な処理に適用させることができる。
また、従来必要であったSIサイリスタやIGBT等を設置する必要がなく、半導体スイッチ22として、SiC−MOSFET32だけでよく、小型化、低コスト化を図ることができ、配置スペースに制約がある車両等にも搭載可能で、例えば点火プラグの放電処理等にも好適となる。
また、放電負荷16に印加される高電圧パルスのピーク電圧nVp(パルス波高値)を、直流電源部14の電源電圧Eにて簡単に制御することができるため、様々な放電処理にも簡単に適用させることができる。
次に、パルス発生回路100の保護動作(アーク放電保護回路部200による保護動作)を図6のタイムチャートも参照しながら説明する。
先ず、上述したように、半導体スイッチ22がオン動作することによって、放電負荷16への高電圧パルスの印加が開始されることになる。そして、高電圧パルスの印加時間の経過に伴ってストリーマが成長し、電圧上昇中に、放電負荷16の一対の電極38a及び38b間にアーク放電が発生すると、一対の電極38a及び38b間のインピーダンスが急激に低下し、短絡に近い状態になることから、二次側の出力電圧が0Vになると共に、一次側電流I1が急激に増加することになる。この増加した過大な電流を半導体スイッチ22で高速遮断すると、半導体スイッチ22の定格電圧を越えるサージ電圧が発生し、半導体スイッチ22が過電圧により故障するおそれがある。
そこで、一次側電流I1の値がしきい値Ith以上となった段階で、比較部108から電流値I1がしきい値Ith以上となったことを示す比較結果が出力され、これに基づいて、保護指示信号生成部110から保護指示信号Shが出力される。保護指示信号Shは、駆動回路24における3ステートバッファ36の制御端子φcに入力され、これにより、駆動回路24の出力が高インピーダンス状態となる。すなわち、半導体スイッチ22のゲートに駆動回路24が接続されていない状態になることから、ゲート電圧Vgは、放電抵抗112とゲート・ソース間容量(Ciss)によってゆっくり減衰していく。これにより、半導体スイッチ22は、能動領域に入り徐々にインピーダンスを大きくしていく状態となる。この間において、半導体スイッチ22のドレイン・ソース間電圧Vswは、半導体スイッチ22がターンオフ状態となっている期間において徐々に上昇する。しかし、ゆっくりと電流が減衰するため、サージ電圧Vsは、半導体スイッチ22を高速遮断したときに比べ、大幅に小さくすることが可能となり、半導体スイッチ22の破壊を回避できる。その後、ドレイン・ソース間電圧Vswは低下し、ほぼ電源電圧Eとなる。
このように、本実施の形態に係るパルス発生回路100は、放電負荷16の一対の電極38a及び38b間にアーク放電が発生して、一次側電流I1が急激に増加しても、一次側電流I1がしきい値Ith以上となった段階で、駆動回路24の出力を高インピーダンスにしたので、その後の一次側電流I1の上昇を抑えることが可能となり、しかも、一次側電流I1を徐々に減少させることができ、アーク放電による半導体スイッチ22の故障を回避することができる。
また、アーク放電の発生時に流れる一次側電流I1は、直流電源部14の電源電圧Eの値によって大きく変わり、直流電源部14から供給される電源電圧Eは、直流電源26やコンデンサ28の環境変化等によって変動する。従って、しきい値Ithを電源電圧Eの高いときのレベルに合わせて設定すると、例えば電源電圧Eが低いときのアーク放電を検出できず、半導体スイッチ22の故障を引き起こすおそれがある。
しかし、本実施の形態では、しきい値設定部106において、直流電源部14の電源電圧Eに応じたしきい値Ithを設定するようにしたので、電源電圧Eの高いときや低いときに拘わらず、アーク放電を確実に検出することができる。
また、駆動回路24の出力を高インピーダンスにする手法として、制御信号生成回路34と半導体スイッチ22の間に、3ステートバッファ36を介在させ、制御端子φcに保護指示信号Shを入力させて、駆動回路24の出力を高インピーダンスするようにしたので、回路構成が簡単で、コストの増加も抑えることができる。
半導体スイッチ22のゲートと直流電源部14の負極端子30bとの間に放電抵抗112を接続するようにしたので、駆動回路24の出力が高インピーダンスになった後のゲート電圧Vgを放電抵抗112とゲート・ソース間容量(Ciss)によって減衰させることができる。その結果、アーク放電が発生した後に、半導体スイッチ22を急激にオフするのではなく、ゆっくりとオフに向かってターンオフさせることができ、過電圧等の発生を防止することができる。
しきい値Ithは、通常動作時における一次側電流I1のピーク値(共振波形の前半の波形のピーク値)をIp(図6参照)としたとき、
1.05Ip≦Ith≦2.0Ip
であることが好ましい1.05Ip未満だと、負荷インピーダンスの変化による電流増加を、アーク放電による電流増加と間違え、誤動作を繰り返すおそれがあり、また、2.0Ipを超えると、保護動作が遅れてしまい、保護指示信号Shを出力した後の一次側電流I1の増加を一定レベルに抑えることができなくなるおそれがあるからである。
一次側電流I1がしきい値Ith以上となった時点から保護指示信号Shを出力するまでの時間(応答時間Th:図6参照)は、10数nsec未満が好ましい。応答時間Thが長いと、上述したように、保護動作が遅れてしまい、保護指示信号Shを出力した後の一次側電流I1の増加を一定レベルに抑えることができなくなるおそれがあるからである。
ここで、アーク放電保護回路部200の具体的な回路構成例を図7を参照しながら説明する。
アーク放電保護回路部200は、電流検出部102を構成する電流センサ114、第1抵抗R1及び第2抵抗R2と、電圧検出部104を構成する第3抵抗R3及び第4抵抗R4と、しきい値設定部106を構成する第1NPNトランジスタ116と第5抵抗R5と、比較部108を構成する第2NPNトランジスタ118及び第6抵抗R6と、保護指示信号生成部110を構成するPNPトランジスタ120及び結合コンデンサ122とを有する。
なお、第2NPNトランジスタ118のコレクタと別の電源124との間に接続された抵抗Rpは、プルアップ抵抗である。また、第2NPNトランジスタ118のベースに接続される抵抗Ra及び抵抗Rbはベース電流を制限するための保護抵抗であり、第2NPNトランジスタ118のベース・エミッタ間に接続される抵抗Rcは、動作安定化のための抵抗である。同様に、PNPトランジスタ120のベースに結合コンデンサ122を介して接続される抵抗Rdはベース電流を制限するための保護抵抗であり、PNPトランジスタ120のベース・エミッタ間に接続される抵抗Reは、動作安定化のための抵抗である。また、第1抵抗R1と第2抵抗R2との接点126と保護抵抗Rbとの間に逆流防止ダイオード128が接続され、PNPトランジスタ120のベース・エミッタ間にも逆流防止ダイオード130が接続されている。
電流検出部102は、例えばカレント・トランスにて構成された電流センサ114からの検出電流を、直列接続された第1抵抗R1と第2抵抗R2にて抵抗分圧して出力する。電流検出部102からの出力は、逆流防止ダイオード128及び保護抵抗Rbを介して比較部108の第2NPNトランジスタ118のベースに供給される。
電圧検出部104は、直流電源26の+端子と−端子間に直列接続された第3抵抗R3及び第4抵抗R4にて、電源電圧Eを抵抗分圧して出力する。電圧検出部104からの出力は、しきい値設定部106の第1NPNトランジスタ116のベースに供給される。
しきい値設定部106の第1NPNトランジスタ116は、コレクタが別の電源124に接続され、エミッタが比較部108の第2NPNトランジスタ118のエミッタと接点132において共通とされている。
しきい値設定部106の第5抵抗R5は、第1NPNトランジスタ116と第2NPNトランジスタ118の共通のエミッタと接地間に接続されている。
保護指示信号生成部110のPNPトランジスタ120は、エミッタが別の電源124に接続され、コレクタと接地間に比較部108の第6抵抗R6が接続されている。結合コンデンサ122は、PNPトランジスタ120のベースと比較部108の第2NPNトランジスタ118のコレクタ間に接続されている。第2NPNトランジスタ118のコレクタに接続された出力端子φoutが保護指示信号生成部110の出力端子を構成する。
そして、第1NPNトランジスタ116のベースには、電圧検出部104からの出力、すなわち、電源電圧Eを第3抵抗R3及び第4抵抗R4の抵抗分圧した出力が供給され、該第1NPNトランジスタ116はオンとなる。これにより、別の電源124から第1NPNトランジスタ116を介して電流が流れ、しきい値設定部106の第5抵抗R5の両端に電源電圧Eに応じた電圧が現れる。
一方、電流検出部102では、半導体スイッチ22のドレイン・ソース間に流れる一次側電流I1に応じた検出電流が電流センサ114に流れ、第1抵抗R1及び第2抵抗R2によって抵抗分圧されて出力される。この出力は逆流防止ダイオード128及び保護抵抗Rbを介して第2NPNトランジスタ118のベースに供給される。しきい値設定部106の第5抵抗R5の両端電圧よりも電流検出部102からの出力(電圧)が低い場合は、比較部108の第2NPNトランジスタ118はオフ状態を維持し、出力端子φoutからは、別の電源124の電源電圧が出力される。
放電負荷16の一対の電極38a及び38b間にアーク放電が発生して、一次側電流I1が上昇し、第5抵抗R5の両端電圧よりも電流検出部102からの出力(電圧)が高くなると、比較部108の第2NPNトランジスタ118がオンとなり、出力端子φoutからの出力が低下する。すなわち、出力が低下した時点から保護指示信号Shの出力が開始されることになる。この変化(電圧降下)は、結合コンデンサ122を介してPNPトランジスタ120のベースに伝わり、PNPトランジスタ120がオンとなる。これにより、別の電源124からPNPトランジスタ120を介して電流が流れ、比較部108の第6抵抗R6の両端にしきい値設定部106の第5抵抗R5の両端電圧よりも高い電圧が発生し、この電圧が第2NPNトランジスタ118のベースに供給され、第2NPNトランジスタ118のオンは、電流検出部102の出力が低下した後も維持されることになる。その結果、図6のタイムチャートに示すように、一次側電流I1は、しきい値Ithの高低に関係なく、0Aになるまで徐々に減少していく。
一般に、NPNトランジスタはPNPトランジスタよりも動作速度が速い。そこで、この具体例に係る回路では、第2NPNトランジスタ118のコレクタに出力端子φoutを接続して、該出力端子φoutの出力が低下した時点から保護指示信号Shの出力が開始できるようにしている。しかも、エミッタに出力端子を接続する場合よりも、第2NPNトランジスタ118がオンした後の出力端子のレベル変化が速い。従って、第5抵抗R5の両端電圧よりも電流検出部102からの出力(電圧)が高くなった時点から出力端子φoutの出力レベルが変化するまでの期間を短くすることができ、例えば10数nsec未満でも可能である。
出力端子φoutの出力が高レベルから低レベルに変化した後は、その状態を維持させればよいため、本実施の形態では、速度の遅いPNPトランジスタ120を用いるようにしている。NPNトランジスタを用いた場合、低レベルから高レベルに変換させるための回路素子が別途必要になるため、回路構成が複雑になるが、PNPトランジスタ120を用いることで、回路構成を簡単化することができる。しかも、第2NPNトランジスタ118のコレクタとPNPトランジスタ120のベースとを結合コンデンサ122を介して接続したので、高レベルから低レベルへの変化のみが結合コンデンサ122を介してPNPトランジスタ120に伝達し、その後、第2NPNトランジスタ118とPNPトランジスタ120とがほぼ絶縁状態となるため、低消費電力につながる。
また、この回路構成例は、ICを使用せずに、全てアナログ回路で構成することができるため、高速、且つ、ノイズ耐性の高い回路を実現することができる。従って、保護に要する遅れ時間を可能な限り短くすることができ、パルス発生回路100を強いノイズが発生する環境に設置しても、パルス発生回路100の保護を確実に行うことができ、信頼性の向上を図ることができる。
上述の例では、アーク放電が発生して一次側電流I1がしきい値Ith以上となった段階で保護指示信号Shを出力し、そのまま保護指示信号Shの出力を維持するようにしたが、保護指示信号Shの出力時点から一次側電流I1が0Aになるまでの時間を放電負荷16の特性等に応じて予め設定しておき、該時間が経過した時点で保護指示信号Shの出力を停止するようにしてもよい。
なお、本発明に係るパルス発生回路及びアーク放電保護回路は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…パルス発生回路部 12…トランス
14…直流電源部 16…放電負荷
18…一次巻線 18a…一端
20…ダイオード 22…半導体スイッチ
24…駆動回路 32…SiC−MOSFET
34…制御信号生成回路 36…3ステートバッファ
38a、38b…一対の電極 40…容量負荷
44…二次巻線 100…パルス発生回路
102…電流検出部 104…電圧検出部
106…しきい値設定部 108…比較部
110…保護指示信号生成部 112…放電抵抗
114…電流センサ 200…アーク放電保護回路部

Claims (13)

  1. トランスと、
    前記トランスの一次側に接続された直流電源部と、
    前記トランスの二次側に接続された放電負荷と、
    前記トランスの一次巻線と前記直流電源部との間に接続され、逆並列接続のダイオードを有する半導体スイッチと、
    前記半導体スイッチをオン/オフ制御して、前記半導体スイッチのオン動作とオフ動作とを繰り返す駆動回路とを有し、
    前記半導体スイッチのオン動作のたびに、前記トランスの二次側に高電圧を出力するパルス発生回路であって、
    さらに、前記半導体スイッチに流れる電流値がしきい値以上となった段階で保護指示信号を前記駆動回路に出力する保護回路を有し、
    前記駆動回路は、前記保護回路からの保護指示信号の入力に基づいて、前記半導体スイッチへの出力を高インピーダンスにすることを特徴とするパルス発生回路。
  2. 請求項1記載のパルス発生回路において、
    前記保護回路は、前記放電負荷においてアーク放電が発生し、前記電流値が前記しきい値以上となった段階で、前記保護指示信号を前記駆動回路に出力することを特徴とするパルス発生回路。
  3. 請求項1又は2記載のパルス発生回路において、
    前記駆動回路は、前記半導体スイッチをオン/オフ制御するための制御信号が入力される入力端子と、前記保護指示信号が入力される制御端子を有する3ステート方式のバッファを有することを特徴とするパルス発生回路。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のパルス発生回路において、
    前記保護回路は、
    前記半導体スイッチに流れる前記電流値を検出する電流センサと、
    前記電流値と前記しきい値とを比較する比較部と、
    前記比較部からの前記電流値が前記しきい値以上となったことを示す比較結果に基づいて前記保護指示信号を出力する保護指示信号生成部と、を有することを特徴とするパルス発生回路。
  5. 請求項4記載のパルス発生回路において、
    前記保護回路は、さらに、
    前記直流電源部の直流電圧に応じた前記しきい値を設定するしきい値設定部を有することを特徴とするパルス発生回路。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のパルス発生回路において、
    前記保護回路は、アナログ回路で構成されていることを特徴とするパルス発生回路。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のパルス発生回路において、
    通常動作時に前記半導体スイッチに流れる電流のピーク値をIp、前記しきい値をIthとしたとき、
    1.05Ip≦Ith≦2.0Ip
    であることを特徴とするパルス発生回路。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のパルス発生回路において、
    前記半導体スイッチに流れる電流値がしきい値以上となった時点から前記保護指示信号を出力するまでの時間は、10数nsec未満であることを特徴とするパルス発生回路。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のパルス発生回路において、
    前記半導体スイッチはSiC−MOSFETであり、
    前記保護回路は、前記半導体スイッチのゲートと前記直流電源部との間に接続された抵抗(放電抵抗)を有することを特徴とするパルス発生回路。
  10. トランスと、
    前記トランスの一次側に接続された直流電源部と、
    前記トランスの二次側に接続された放電負荷と、
    前記トランスの一次巻線と前記直流電源部との間に接続され、逆並列接続のダイオードを有する半導体スイッチと、
    前記半導体スイッチをオン/オフ制御して、前記半導体スイッチのオン動作とオフ動作とを繰り返す駆動回路とを有し、
    前記半導体スイッチのオン動作のたびに、前記トランスの二次側に高電圧を出力するパルス発生回路に接続されるアーク放電保護回路であって、
    前記放電負荷においてアーク放電が発生し、前記半導体スイッチに流れる電流値がしきい値以上となった段階で保護指示信号を前記駆動回路に出力して、該駆動回路から前記半導体スイッチへの出力を高インピーダンスにすることを特徴とするアーク放電保護回路。
  11. 請求項10記載のアーク放電保護回路において、
    前記半導体スイッチに流れる前記電流値を検出する電流センサと、
    前記電流値と前記しきい値とを比較する比較部と、
    前記比較部からの前記電流値が前記しきい値以上となったことを示す比較結果に基づいて前記保護指示信号を出力する信号生成部と、を有することを特徴とするアーク放電保護回路。
  12. 請求項11記載のアーク放電保護回路において、
    さらに、前記直流電源部の直流電圧に応じた前記しきい値を設定するしきい値設定部を有することを特徴とするアーク放電保護回路。
  13. 請求項10〜12のいずれか1項に記載のアーク放電保護回路において、
    前記半導体スイッチはSiC−MOSFETであり、
    さらに、前記半導体スイッチのゲートと前記直流電源部との間に接続された抵抗を有することを特徴とするアーク放電保護回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109936903A (zh) * 2019-03-05 2019-06-25 深圳市中科摩方科技有限公司 一种悬浮式低温等离子发生装置及基于其的治疗仪

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