JP2014034939A - ブレイトンサイクル機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】再生器を設けることなく排熱回生の効率を向上させることができ、小型化及び一体化に有利なブレイトンサイクル機関を提供する。
【解決手段】本発明は、ケーシング2内に配置された複数のスクリューロータ3〜5を有するブレイトンサイクル機関1であって、基準スクリューロータ3と、基準スクリューロータ3と噛み合った状態で回転することにより、作動媒体が圧縮されながら運ばれる圧縮スクリューロータ4と、基準スクリューロータ3と噛み合った状態で回転することにより、作動媒体が膨張しながら運ばれる膨張スクリューロータ5と、を備え、基準スクリューロータ3の一部は、圧縮スクリューロータ4において圧縮される作動媒体と膨張スクリューロータ5において膨張する作動媒体とが熱交換を行う熱交換部Tを構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブレイトンサイクル機関に関する。
従来、排熱回生のためのブレイトンサイクル機関に関する技術文献として、例えば下記の特許文献1が知られている。特許文献1には、作動媒体を圧縮するスクロール型圧縮器と、作動媒体を膨張させるスクロール型膨張器と、を備えたスクロール型のブレイトンサイクル機関が示されている。
国際公開WO2005/080756号パンフレット
ところで、ブレイトンサイクル機関においては、圧縮した作動媒体と膨張させた作動媒体とを熱交換させる熱交換器(再生器)を設けることでシステム効率の向上できる。一方で、ブレイトンサイクル機関は、車載性の向上等のため小型化・一体化が望まれており、熱交換器(再生器)を備えることで機関が大型化するという問題がある。
そこで、本発明は、再生器を設けることなく排熱回生の効率を向上させることができ、小型化及び一体化に有利なブレイトンサイクル機関を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、ケーシング内に配置された複数のスクリューロータを有するブレイトンサイクル機関であって、基準スクリューロータと、基準スクリューロータと噛み合った状態で回転することにより、作動媒体が圧縮されながら運ばれる圧縮スクリューロータと、基準スクリューロータと噛み合った状態で回転することにより、作動媒体が膨張しながら運ばれる膨張スクリューロータと、を備え、基準スクリューロータの一部は、圧縮スクリューロータにおいて圧縮される作動媒体と膨張スクリューロータにおいて膨張する作動媒体とが熱交換を行う熱交換部を構成することを特徴とする。
本発明に係るブレイトンサイクル機関によれば、複数のスクリューロータを用いて作動媒体の圧縮又は膨張を行う構成とすることで、従来のブレイトンサイクル機関と比べて構成を一体的に配置することができ、小型化に有利である。しかも、このブレイトンサイクル機関によれば、基準スクリューロータの一部が熱交換部(再生器)として機能することで、別に再生器を設けることなく、排熱回生の効率を向上させることができる。従って、このブレイトンサイクル機関によれば、再生器を設けることなく排熱回生の効率を向上させることができ、小型化及び一体化に有利である。
本発明に係るブレイトンサイクル機関においては、圧縮スクリューロータにおいて圧縮される作動媒体と膨張スクリューロータにおいて膨張する作動媒体とは、熱交換部に向かうように運ばれ、ケーシングの外側には、熱交換部を挟むように加熱器及び冷却器が配置されていてもよい。
このブレイトンサイクル機関によれば、熱交換部を挟んで加熱器及び冷却器が独立して配置されるので、熱交換効率の向上を図ることができる。しかも、このブレイトンサイクル機関では、作動媒体が熱交換部に向かって集められ、ケーシングの出口から加熱器又は冷却器に送られる構成とすることで、ケーシングと加熱器又は冷却器との配管設計を最短にすることができる。この構成は、加熱器及び冷却器を含むブレイトンサイクル機関の一体化及び小型化に寄与する。
本発明に係るブレイトンサイクル機関においては、圧縮スクリューロータの回転軸に接続された発電機を更に備えていてもよい。
このブレイトンサイクル機関によれば、発電機を備えることによりスクリューロータの回転動力を電力として取り出すことが可能となる。また、このブレイトンサイクル機関では、発電機を圧縮スクリューロータの回転軸に接続する構成とすることで、圧縮スクリューロータ近傍に配置される冷却器により発電機を容易に冷却することができる。この構成は、発電機の冷却用配管を短くすることができるので、ブレイトンサイクル機関の小型化に有利である。
本発明に係るブレイトンサイクル機関においては、ケーシング内には、圧縮室及び膨張室が別々に形成され、基準スクリューロータは、圧縮室内に設けられ、圧縮スクリューロータと噛み合う第1のスクリューロータ部と、膨張室内に設けられ、膨張スクリューロータと噛み合う第2のスクリューロータ部と、第1のスクリューロータ部及び第2のスクリューロータ部と一体的に回転する共通回転軸と、を有し、共通回転軸の一部は熱交換部を構成していてもよい。
このブレイトンサイクル機関によれば、ケーシング内に圧縮室と膨張室とを別々に形成することで、圧縮及び膨張を同一の室内で行う場合と比べて、断熱効率を高めることができるので、排熱回生の効率を向上させることができる。また、このブレイトンサイクル機関では、第1のスクリューロータ部及び第2のスクリューロータ部の共通回転軸が熱交換部を構成することで、圧縮室内の作動媒体と及び膨張室内の作動媒体との熱交換を実現することができる。
本発明に係るブレイトンサイクル機関においては、基準スクリューロータ、圧縮スクリューロータ、及び膨張スクリューロータは、ケーシング内で同一の室内に配置され、圧縮スクリューロータ及び膨張スクリューロータは、基準スクリューロータを挟んで配置されていてもよい。
このブレイトンサイクル機関によれば、圧縮スクリューロータによって圧縮されながら送られる作動媒体と、膨張スクリューロータによって膨張されながら送られる作動媒体が基準スクリューロータを介して熱交換することができる。しかも、このブレイトンサイクル機関では、同一の室内に各スクリューロータが配置されるので、圧縮室と膨張室とを別々に分ける場合と比べて、機関の小型化及び一体化に有利である。
本発明によれば、再生器を設けることなく排熱回生の効率を向上させることができ、小型化及び一体化に有利なブレイトンサイクル機関を提供できる。
第1の実施形態に係るブレイトンサイクル機関を示す概略平面図である。 図1のブレイトンサイクル機関を示す概略側面図である。 (a)図1のIIIa−IIIa線に沿った概略断面図である。(b)図1のIIIb−IIIb線に沿った概略断面図である。 第2の実施形態に係るブレイトンサイクル機関を示す概略平面図である。 図4のブレイトンサイクル機関を示す概略側面図である。 回転軸方向から見た図4のブレイトンサイクル機関を示す概略側面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1の実施形態]
図1及び図2に示す第1の実施形態のブレイトンサイクル機関1は、車両に搭載され、作動媒体の循環によりエンジンの排熱を回生するスクリュー式の外燃機関である。作動媒体は、ヘリウムHe等の比熱比の大きな媒体が望ましい。
ブレイトンサイクル機関1は、ケーシング2に収容された複数のスクリューロータ3〜5と、スクリューロータ3〜5によって圧縮又は膨張される作動媒体の加熱・冷却を行う加熱器6及び冷却器7と、スクリューロータ3〜5の回転動力を電力に変える発電機8を備えている。
スクリューロータ3〜5は、基準スクリューロータ3、圧縮スクリューロータ4、膨張スクリューロータ5に分けられる。以下、順に説明を行う。
基準スクリューロータ3は、基準回転軸(共通回転軸)9、第1のスクリューロータ部10、及び第2のスクリューロータ部11を有する回転体である。
基準回転軸9は、水平方向に延在する軸部材であり、ケーシング2の壁に取付けられた軸受部材によって回転自在に支持されている。ケーシング2内には、作動媒体を圧縮するための圧縮室Cと作動媒体を膨張させるための膨張室Eが別々に形成されており、基準回転軸9は、隣り合う圧縮室C及び膨張室Eの両方にわたって延在している。すなわち、基準回転軸9は、圧縮室C及び膨張室Eを隔てる壁2aを貫いて延在しており、第1のスクリューロータ部10及び第2のスクリューロータ部11の間は他の部分と比べて直径が大きく形成されている。なお、ケーシング2は十分な断熱性、耐久性、気密性を有する筐体である。
第1のスクリューロータ部10及び第2のスクリューロータ部11は、スクリュー歯溝(スクリュー状の凹凸)が側面に形成された円柱状の部分である。第1のスクリューロータ部10及び第2のスクリューロータ部11は、基準回転軸9と一体的に回転する。
第1のスクリューロータ部10は、ケーシング2内の圧縮室Cに設けられており、圧縮スクリューロータ4と噛み合っている。一方、第2のスクリューロータ部11は、ケーシング2内の膨張室Eに設けられており、膨張スクリューロータ5と噛み合っている。なお、第1のスクリューロータ部10のスクリュー歯溝と第2のスクリューロータ部11のスクリュー歯溝は、同一形状である必要はなく、形状やピッチが異なっていてもよい。
圧縮スクリューロータ4は、圧縮室C内に配置され、基準回転軸9と平行に延在する回転軸4aを中心として回転する円柱状の部材である。圧縮スクリューロータ4の側面には、第1のスクリューロータ部10と噛み合うスクリュー歯溝が形成されている。
圧縮スクリューロータ4は、第1のスクリューロータ部10と噛み合った状態で回転することにより、各ロータのスクリュー歯溝が形成する間隙内の作動媒体を運びながら圧縮する。圧縮スクリューロータ4のうち第1のスクリューロータ部10と噛み合っている部分以外は、僅かな隙間(例えばミクロン単位の隙間)を介してケーシング2に覆われている。
圧縮室Cには、作動媒体の出入口となる圧縮室入口Q1及び圧縮室出口Q2が形成されている。圧縮室入口Q1は、圧縮室Cのうち膨張室Eと反対側(発電機8側)の上部に形成されており、圧縮室出口Q2は、圧縮室Cのうち膨張室E側の下部に形成されている。圧縮スクリューロータ4及び第1のスクリューロータ部10は、回転軸4aの延在方向で圧縮室入口Q1から圧縮室出口Q2に向かって作動媒体を運ぶ。
圧縮スクリューロータ4のスクリュー歯溝は、作動媒体の送り方向(運び方向)に向かって第1のスクリューロータ部10のスクリュー歯溝と形成する間隙(クリアランス)が小さくなるように形成されている。これにより、圧縮スクリューロータ4及び第2のスクリューロータ部11の間隙内の作動媒体は、断熱性のケーシング2内で運ばれながら次第に圧縮される。
膨張スクリューロータ5は、膨張室E内に配置され、基準回転軸9と平行に延在する回転軸5aを中心として回転する円柱状の部材である。膨張スクリューロータ5の回転軸5aは、圧縮スクリューロータ4の回転軸4aから見て基準回転軸9の反対側に位置している。膨張スクリューロータ5の側面には、第2のスクリューロータ部11と噛み合うスクリュー歯溝が形成されている。
膨張スクリューロータ5は、第2のスクリューロータ部11と噛み合った状態で回転することにより、各ロータのスクリュー歯溝が形成する間隙内の作動媒体を運びながら膨張させる。膨張スクリューロータ5のうち第2のスクリューロータ部11と噛み合っている部分以外は、僅かな隙間(例えばミクロン単位の隙間)を介してケーシング2に覆われている。
膨張室Eには、作動媒体の出入口となる膨張室入口P1及び膨張室出口P2が形成されている。膨張室入口P1は、膨張室Eのうち圧縮室Cと反対側の下部に形成されており、膨張室出口P2は、膨張室Eのうち圧縮室C側の上部に形成されている。膨張スクリューロータ5及び第2のスクリューロータ部11は、回転軸5aの延在方向で膨張室入口P1から膨張室出口P2に向かって作動媒体を運ぶ。すなわち、圧縮室C内の作動媒体と膨張室E内の作動媒体とは、平行かつ逆の向きで、圧縮室C及び膨張室Eを隔てる壁2aに集まるように運ばれる。
膨張スクリューロータ5のスクリュー歯溝は、作動媒体の送り方向(運び方向)に向かって第2のスクリューロータ部11のスクリュー歯溝と形成する間隙(クリアランス)が大きくなるように形成されている。これにより、膨張スクリューロータ5及び第2のスクリューロータ部11の間隙内の作動媒体は、断熱性のケーシング2内で運ばれながら次第に膨張される。
加熱器6は、回収熱源(車両のエンジンの排気ガス)により作動媒体を等圧加熱するものである。加熱器6は、ケーシング2の下方に設けられており、配管を通じてケーシング2の膨張室入口P1及び圧縮室出口Q2と接続されている。加熱器6の構成は、圧力変動なしに回収熱源から作動媒体に熱移動できるものであれば特に限定されず、一般的な熱交換器の構成を採用することができる。
冷却器7は、冷却熱源(冷却水や空気)により作動媒体を等圧冷却するものである。冷却器7は、ケーシング2の上方に設けられており、配管を通じてケーシング2の圧縮室入口Q1及び膨張室出口P2と接続されている。冷却器7の構成は、圧力変動なしに作動媒体から冷却熱源に熱移動できるものであれば特に限定されず、一般的な熱交換器の構成を採用することができる。
発電機8は、圧縮スクリューロータ4の回転軸4aと接続されており、圧縮スクリューロータ4の回転動力を電力に変換する。これにより、排気ガスの熱エネルギーの電力回生が行われる。発電機8は、生じた電力を図示しないバッテリー等に蓄積する。発電機8は、圧縮スクリューロータ4の上方に位置する冷却器7により冷却されている。
なお、ブレイトンサイクル機関1は、必ずしも発電機8を備える必要はなく、スクリューロータ3〜5の回転を動力として出力してもよい。この場合、動力の出力は、いずれの回転軸からも行うことができる。
以上の構成を有するブレイトンサイクル機関1では、基準スクリューロータ3の一部が熱交換部Tを構成する。熱交換部Tとは、圧縮室Cで圧縮された作動媒体と膨張室Eで膨張された作動媒体とが熱交換を行う部位である。この熱交換部Tを挟むように加熱器6及び冷却器7が配置されている。圧縮室C及び膨張室E内の作動媒体は、熱交換部Tに向かうように運ばれる。
具体的には、基準回転軸9のうち壁2a付近の部分は熱交換部Tを構成する。圧縮室C及び膨張室Eにわたって延在する基準回転軸9を通じて、圧縮室C内の作動媒体と膨張室E内の作動媒体との熱交換が行われる。壁2a付近の基準回転軸9は、熱交換効率を高めるため軸径が太く形成されている。また、壁2a付近の基準回転軸9は、熱伝導率の高い材料から構成されていてもよく、基準回転軸9の周囲に熱伝導性の高い円筒部材などが取り付けられていてもよい。加熱器6、冷却器7、圧縮膨張機(各スクリューロータ3〜5)、及び発電機8の単体効率向上がシステム効率向上に寄与する。
次に、ブレイトンサイクル機関1における排熱回生について図面を参照して説明する。図3(a)は、図1のIIIa−IIIaに沿った概略断面図である。図3(b)は、図1のIIIb−IIIbに沿った概略断面図である。
図1〜図3に示されるように、ブレイトンサイクル機関1では、車両のエンジンから排出された排気ガスが回収熱源として加熱器6に送られ、加熱器6において作動媒体が等圧加熱される。
加熱器6において加熱された作動媒体は、ケーシング2の膨張室入口P1から膨張室E内へ送られる。膨張室Eでは、膨張スクリューロータ5及び第2のスクリューロータ部11の回転により作動媒体は膨張しながら膨張室出口P2へ向かって運ばれる。
膨張室Eでは、膨張の過程において作動媒体に与えられた熱エネルギーが動力として回収される。動力の一部は、基準スクリューロータ3及び圧縮スクリューロータ4の回転に使用され、残りは発電機8によって電力に変換される。
断熱性のケーシング2内で膨張される高温の作動媒体は、圧縮室C及び膨張室Eを隔てる壁2aの付近において、圧縮室C側の低温の作動媒体と熱交換を行う。熱交換は、主に基準回転軸9を介して行われる。
熱交換間を行った作動媒体は、膨張室出口P2を通じて冷却器7に送り込まれる。冷却器7では、冷却水等の冷却熱源と熱交換することで作動媒体が等圧冷却される。冷却器7において冷却された作動媒体は、ケーシング2の圧縮室入口Q1から圧縮室C内へ送られる。
圧縮室Cでは、圧縮スクリューロータ4及び第1のスクリューロータ部10の回転により作動媒体は圧縮されながら圧縮室出口Q2へ向かって運ばれる。断熱性のケーシング2内で圧縮される低温の作動媒体は、圧縮室C及び膨張室Eを隔てる壁2aの付近において、膨張室E側の高温の作動媒体と熱交換を行う。その後、作動媒体は、圧縮室出口Q2から加熱器6へと送り出され、再び循環する。
以上説明した第1の実施形態に係るブレイトンサイクル機関1によれば、複数のスクリューロータ3〜5を用いて作動媒体の圧縮又は膨張を行う構成とすることで、従来のブレイトンサイクル機関と比べて、構成を一体的に配置することができ、小型化に有利である。
しかも、このブレイトンサイクル機関1では、基準スクリューロータ3の一部が熱交換部(再生器)Tとして機能することで、別に再生器を設けることなく、排熱回生の効率を向上させることができる。従って、このブレイトンサイクル機関1によれば、再生器を設けることなく排熱回生の効率を向上させることができ、小型化及び一体化に非常に有利である。
また、このブレイトンサイクル機関1によれば、熱交換部Tを挟んで加熱器6及び冷却器7が独立して配置されるので、熱交換効率の向上を図ることができる。しかも、このブレイトンサイクル機関1では、作動媒体が熱交換部Tに向かって集められ、ケーシング2の逆方向に設けられた出口P2,Q2から加熱器6や冷却器7に送られる構成とすることで、ケーシング2と加熱器6又は冷却器7との配管設計を最短にすることができる。このことは、加熱器6や冷却器7を含むブレイトンサイクル機関1の一体化及び小型化に寄与する。
また、このブレイトンサイクル機関1によれば、発電機8を備えることにより圧縮スクリューロータ4の回転を電力として取り出すことが可能となる。また、このブレイトンサイクル機関1では、発電機8を圧縮スクリューロータ4の回転軸4aに接続する構成とすることで、圧縮スクリューロータ4の近傍に配置される冷却器7により発電機8を容易に冷却することができる。この構成は、発電機8の冷却用配管を短くすることができるので、ブレイトンサイクル機関1の小型化に有利である。
更に、このブレイトンサイクル機関1では、ケーシング2内に圧縮室と膨張室とを別々に形成することで、圧縮及び膨張を同一の室内で行う場合と比べて、断熱効率を高めることができるので、排熱回生の効率を向上させることができる。そして、このブレイトンサイクル機関1では、第1のスクリューロータ部10及び第2のスクリューロータ部11を一体的に回転させる基準回転軸9が熱交換部Tを構成することで、圧縮室C内の作動媒体と及び膨張室E内の作動媒体との熱交換を実現することができる。
[第2の実施形態]
図4〜図6に示す第2の実施形態のブレイトンサイクル機関21は、第1の実施形態に係るブレイトンサイクル機関1と比べて、ケーシング22内の共通室S内に全てのスクリューロータ23〜25が配置されている点が大きく異なっている。なお、図5及び図6において紙面手前側のケーシング22の壁は図示していない。
具体的には、第2の実施形態のブレイトンサイクル機関21では、ケーシング22内が圧縮室と膨張室とに分かれておらず、共通室S内(同一の室内)で作動媒体の圧縮及び膨張が行われる。共通室Sには、膨張用入口N1、膨張用出口N2、圧縮用入口M1、及び圧縮用出口M2の全てが設けられている。
第2の実施形態に係る基準スクリューロータ23は、基準回転軸23aを中心として回転する円柱状の部材である。基準スクリューロータ23は、一つのロータ部分で圧縮スクリューロータ24及び膨張スクリューロータ25の両方に対応するため、第1の実施形態と比べて、ロータ部分が基準回転軸23aの延在方向で長く形成されている。基準スクリューロータ23の側面には、同一パターンのスクリュー歯溝が形成されている。
圧縮スクリューロータ24及び膨張スクリューロータ25は、基準スクリューロータ23を挟んで平行に配置されている。圧縮スクリューロータ24の構成は、第1の実施形態における圧縮スクリューロータ4と同様である。圧縮スクリューロータ24は、基準スクリューロータ23の発電機8側の部分と噛み合うように配置されている。圧縮スクリューロータ24は、回転軸24aを中心として回転され、回転軸24aは発電機8に接続されている。
冷却器7から圧縮用入口M1へ送り込まれた作動媒体は、圧縮スクリューロータ24及び基準スクリューロータ23の回転によって圧縮しながら圧縮用出口M2に向かって運ばれ、加熱器6へ送り出される。
膨張スクリューロータ25の構成も第1の実施形態における膨張スクリューロータ5と同様である。膨張スクリューロータ25は、基準スクリューロータ23のうち発電機8と反対側の部分と噛み合うように配置されている。膨張スクリューロータ25は、回転軸25aを中心として回転する。
加熱器6から膨張用入口N1へ送り込まれた作動媒体は、膨張スクリューロータ25及び基準スクリューロータ23の回転によって膨張しながら膨張用出口N2に向かって運ばれ、冷却器7へ送り出される。
第2の実施形態のブレイトンサイクル機関21では、基準スクリューロータ23の中央部分が熱交換部Tを主に構成する。すなわち、圧縮スクリューロータ24において圧縮される低温の作動媒体と膨張スクリューロータ25において膨張する高温の作動媒体とは、基準スクリューロータ23の中央部分を通じて熱交換を行う。圧縮スクリューロータ24及び膨張スクリューロータ25は、この熱交換部Tの部分を挟むように配置されている。
以上説明した第2の実施形態のブレイトンサイクル機関21によれば、圧縮される低温の作動媒体と、膨張する高温の作動媒体とが基準スクリューロータ23を介して熱交換することができるので、第1の実施形態と同様に再生器を設けることなく排熱回生の効率を向上させることができる。しかも、このブレイトンサイクル機関21によれば、共通室S内(同一の室内)にスクリューロータ23〜25が配置されるので、圧縮室と膨張室とを別々に分ける場合と比べて、機関の小型化及び一体化に非常に有利である。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明は、車載用に限定されるものではなく、船舶その他の移動体、又は固定施設に適用することもできる。また、発電機は必ず備える必要はない。
更に、スクリューロータの形状は上述したものに限られず、例えばテーパ状に形成されていてもよい。また、スクリューロータの配置は、上述したものに限られずスクリューロータが上下方向に延在するように配置してもよい。
1,21…ブレイトンサイクル機関 2、22…ケーシング 2a…壁 3,23…基準スクリューロータ 4,24…圧縮スクリューロータ 4a,24a…回転軸 5,25…膨張スクリューロータ 5a,25a…回転軸 6…加熱器 7…冷却器 8…発電機 9,23a…基準回転軸(共通回転軸) 10…第1のスクリューロータ部 11…第2のスクリューロータ部 C…圧縮室 E…膨張室 S…共通室 P1…膨張室入口 P2…膨張室出口 Q1…圧縮室入口 Q2…圧縮室出口 N1…膨張用入口 N2…膨張用出口 M1…圧縮用入口 M2…圧縮用出口 T…熱交換部

Claims (5)

  1. ケーシング内に配置された複数のスクリューロータを有するブレイトンサイクル機関であって、
    基準スクリューロータと、
    前記基準スクリューロータと噛み合った状態で回転することにより、作動媒体が圧縮されながら運ばれる圧縮スクリューロータと、
    前記基準スクリューロータと噛み合った状態で回転することにより、作動媒体が膨張しながら運ばれる膨張スクリューロータと、を備え、
    前記基準スクリューロータの一部は、前記圧縮スクリューロータにおいて圧縮される作動媒体と前記膨張スクリューロータにおいて膨張する作動媒体とが熱交換を行う熱交換部を構成することを特徴とするブレイトンサイクル機関。
  2. 前記圧縮スクリューロータにおいて圧縮される作動媒体と前記膨張スクリューロータにおいて膨張する作動媒体とは、前記熱交換部に向かうように運ばれ、
    前記ケーシングの外側には、前記熱交換部を挟むように加熱器及び冷却器が配置されている請求項1に記載のブレイトンサイクル機関。
  3. 前記圧縮スクリューロータの回転軸に接続された発電機を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のブレイトンサイクル機関。
  4. 前記ケーシング内には、圧縮室及び膨張室が別々に形成され、
    前記基準スクリューロータは、
    前記圧縮室内に設けられ、前記圧縮スクリューロータと噛み合う第1のスクリューロータ部と、
    前記膨張室内に設けられ、前記膨張スクリューロータと噛み合う第2のスクリューロータ部と、
    前記第1のスクリューロータ部及び前記第2のスクリューロータ部と一体的に回転する共通回転軸と、を有し、
    前記共通回転軸の一部は、前記熱交換部を構成している請求項1〜3のうち何れか一項に記載のブレイトンサイクル機関。
  5. 前記基準スクリューロータ、前記圧縮スクリューロータ、及び前記膨張スクリューロータは、前記ケーシング内で同一の室内に配置され、
    前記圧縮スクリューロータ及び前記膨張スクリューロータは、前記基準スクリューロータを挟んで配置されていることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載のブレイトンサイクル機関。
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Citations (3)

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