JP2014034638A - 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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昌子 杉原
Hiroko Yamashita
裕子 山下
Hiroshi Sakamoto
宏 坂本
Fumio Furuyama
文穂 古山
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Abstract

【課題】広い倒れマージンでレジストパターンを製造可能なレジスト組成物を提供する。
【解決手段】式(I)で表される基を有する構造単位と、式(II)で表される基を有する構造単位とを含む樹脂。
Figure 2014034638

[式中、Rは、フッ素原子を含む炭素数1〜6のアルキル基を表す。R又はRは、置換基を有してもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。Xは、有機スルホン酸アニオンを表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂、該樹脂を含むレジスト組成物及び該レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法に関する。
半導体の微細加工技術として、レジスト組成物を用いた光リソグラフィー技術が検討されている。特許文献1には、下記の重合体を含有するレジスト組成物が記載されている。
Figure 2014034638
特開2005−84365号公報
従来から知られる上記の樹脂を含むレジスト組成物では、レジストパターンを製造する際の倒れマージンが狭く、露光量の変化に伴ってレジストパターンが倒れやすくなる場合があった。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕 式(I)で表される基を有する構造単位と、式(II)で表される基を有する構造単位とを含む樹脂。
Figure 2014034638
[式(I)中、Rは、フッ素原子を含む炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
Figure 2014034638
[式(II)中、
又はRは、置換基を有してもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。
は、有機スルホン酸アニオンを表す。]
〔2〕 式(I)で表される基を有する構造単位が、式(I−1)で表される構造単位である〔1〕記載の樹脂。
Figure 2014034638
[式(I−1)中、
は、フッ素原子を含む炭素数1〜6のアルキル基を表す。
は、水素原子又はメチル基を表す。
は、炭素数1〜10の2価の飽和炭化水素基を表す。]
〔3〕 式(II)で表される基を有する構造単位が、式(II−1)で表される構造単位である〔1〕又は〔2〕記載の樹脂。
Figure 2014034638
[式(II−1)中、
及びRは、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。
は、単結合又は*−CH−CO−O−を表す。
*は酸素原子との結合手を表す。
は、炭素数1〜10のアルカンジイル基又は炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を表す。
は、メチル基又は水素原子を表す。
は、有機スルホン酸アニオンを表す。]
〔4〕 〔1〕〜〔3〕のいずれか一つ記載の樹脂と、
酸に不安定な基を有し、酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する樹脂とを含むレジスト組成物。
〔5〕(1)〔1〕〜〔4〕のいずれか一つ記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び、
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明の樹脂によれば、該樹脂を含むレジスト組成物からレジストパターンを製造する際に、広い倒れマージンでレジストパターンを製造できる。
本発明の樹脂は、式(I)で表される基を有する構造単位と、式(II)で表される基を有する構造単位とを含む樹脂(以下「樹脂(E)」という場合がある。)である。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)を含む。
ここで、樹脂(A)は、樹脂(E)と、酸に不安定な基を有し、酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する樹脂(以下「樹脂(A’)」という場合がある。)とを含む。
さらに、本発明のレジスト組成物は、酸発生剤(B)、クエンチャー(C)及び/又は溶剤(D)を含むことが好ましい。
本明細書において、各成分として例示する化合物は、特に断りのない限り、単独で又は複数種を組合せて使用することができる。
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一種」を意味する。
<樹脂(E)>
樹脂(E)は、式(I)で表される基を有する構造単位(以下「構造単位(I)」という場合がある。)を含む。
Figure 2014034638
[式(I)中、Rはフッ素原子を含む炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
のフッ素原子を含むアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、3−(トリフルオロメチル)−2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基が挙げられる。
は、好ましくはフッ素原子を含む炭素数1〜4アルキル基であり、より好ましくは、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基又はパーフルオロプロピル基であり、さらに好ましくは、トリフルオロメチル基である。
式(I)で表される基を有する構造単位としては、例えば、式(I)で表される基と重合性基とを有する化合物に由来する構造単位が挙げられる。重合性基としては、炭素炭素二重結合が挙げられ、好ましくはエチレン性不飽和結合であり、より好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
構造単位(I)としては、式(I−1)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2014034638
[式(I−1)中、
は、上記と同じ意味を表す。
は、水素原子又はメチル基を表す。
は、炭素数1〜10の2価の飽和炭化水素基を表す。]
の2価の飽和炭化水素基としては、炭素数1〜10のアルカンジイル基及び炭素数3〜10の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられる。
アルカンジイル基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基としては、例えば、シクロプロパンジイル基、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロヘプタンジイル基、シクロオクタンジイル基、シクロデカンジイル基、ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,3−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等が挙げられる。
は、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,3−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基が好ましく、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基及び2−メチルプロパン−1,2−ジイル基がより好ましい。
式(I−1)で表される構造単位は、式(I−1’)で表される化合物から導かれる。
Figure 2014034638
[式(I−1’)中、各符号は前記と同義である。]
式(I−1’)で表される化合物としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2014034638
Figure 2014034638
上記の化合物は、特開2005−23304号公報又は特開2005−281301号公報記載の方法で製造することができる。
構造単位(I)の含有率は、樹脂(E)の全構造単位に対して、通常40〜99モル%であり、さらに好ましくは60〜98モル%であり、より好ましくは80〜97モル%である。
樹脂(E)は、式(II)で表される基を有する構造単位(以下「構造単位(II)」という場合がある。)を含む。
Figure 2014034638
[式(II)中、R又はRは、互いに独立に、置換基を有してもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。
は、有機スルホン酸アニオンを表す。]
構造単位(II)としては、例えば、式(II)で表される基と重合性基とを有する化合物に由来する構造単位が挙げられる。重合性基としては、炭素炭素二重結合が挙げられ、好ましくはエチレン性二重結合であり、より好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
構造単位(II)としては、式(II−1)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2014034638
[式(II−1)中、
及びRは、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。
は、単結合又は*−CH−CO−O−を表す。
*は酸素原子との結合手を表す。
は、炭素数1〜10のアルカンジイル基又は2価の炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
は、メチル基又は水素原子を表す。
は、有機スルホン酸アニオンを表す。]
炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせた基等が挙げられる。これらを組み合わせた基としては、脂環式炭化水素基に含まれる水素原子がアルキル基で置換された基、アルキル基に含まれる水素原子が脂環式炭化水素基で置換された基、アラルキル基等が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、該脂環式炭化水素基の炭素数は、アルキル基の炭素数も含めて20以下である。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 2014034638
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、p−エチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−シクロへキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等が挙げられる。
水素原子がアルキル基で置換された脂環式炭化水素基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。
水素原子が、脂環式炭化水素基で置換されたアルキル基としては、例えば、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、1−アダマンチルメチル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基、すなわちアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
及びRは、互いに独立に、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であり、より好ましくは、メチル基、エチル基、フェニル基又はトリル基である。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基;ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の2価の多環式脂環式飽和炭化水素基;等が挙げられる。
2価の芳香族炭化水素基としては、前記の芳香族炭化水素基から、水素原子を1つ取り去った基が挙げられる。
は、好ましくは、炭素数1〜6のアルカンジイル基及び炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であり、より好ましくは、メチレン基、エチレン基、フェニレン基又はジメチルフェニレン基である。
有機スルホン酸アニオン(X)としては、例えば、式(x1)〜式(x3)のいずれかで表されるアニオン等が挙げられ、好ましくは、式(x1)で表されるアニオンである。
Figure 2014034638
[式(x1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
3は、炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基又は単結合を表し、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよい。]
1及びQ2におけるペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはQ1及びQ2がともにフッ素原子である。
3の2価の脂肪族炭化水素基は、鎖式脂肪族炭化水素基及び環式脂肪族炭化水素基(すなわち脂環式炭化水素基)の双方を包含する。鎖式脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。環式脂肪族炭化水素基としては、例えば、シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基;ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の2価の多環式脂環式炭化水素基;等が挙げられる。
3の脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わったものとしては、例えば、式(x1−1)〜式(x1−6)のいずれかで表される基が挙げられる。なお、式(x1−1)〜式(x1−6)において、*は結合手を示し、左側の結合手*は、C(Q1)(Q2)と結合し、右側の結合手*はYと結合する。以下の式(x1−1)〜式(x1−6)の具体例においても同様である。
Figure 2014034638
式(x1−1)〜式(x1−6)中、
4は、単結合又は炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基を表す。
5は、単結合又は炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基を表す。
6は、炭素数1〜13の脂肪族炭化水素基を表す。
但しL5及びL6の合計炭素数の上限は13である。
7は、炭素数1〜15のの脂肪族炭化水素基を表す。
8及びL9は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基を表す。
但しL8及びL9の合計炭素数の上限は16である。
10は、炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基を表す。
11及びL12は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の脂肪族炭化水素基を表す。
但しL11及びL12の合計炭素数の上限は12である。
4〜L12における脂肪族炭化水素基は、脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
3は、式(x1−1)で表される2価の基が好ましく、L4が単結合又はメチレン基である式(x1−1)で表される2価の基がより好ましい。
式(x1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(x1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(x1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(x1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(x1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(x1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、2,2−ジメチルエチル基、プロピル基、1−メチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、ブチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−プロピルブチル基、ペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、ヘプチル基、1−メチルヘプチル基、オクチル基、メチルオクチル基、メチルノニル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等の直鎖又は分岐のアルキル基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
脂環式炭化水素基としては、上記したものと同様のものが挙げられ、炭素数3〜17の脂環式炭化水素基が好ましい。
のアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はグリシジルオキシ基等が挙げられる。
の脂環式炭化水素基の具体例は、式(Y1)〜式(Y11)で表される基である。また、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わった基としては、例えば、式(Y12)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
Figure 2014034638
これらの中でも、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
の脂環式炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のヒドロキシ基含有アルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j1−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j1は、0〜4の整数を表す。)等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基とは、少なくとも1つのヒドロキシ基を有するアルキル基であり、例えば、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシエチル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
としては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
なお、Yがアルキル基であり、かつLが炭素数1〜17の2価の鎖式脂肪族炭化水素基である場合、Yとの結合位置にある該鎖式脂肪族炭化水素基のメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていることが好ましい。この場合、Yのアルキル基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わらない。Yのアルキル基及び/又はLの2価の鎖式脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子が置換基で置換されている場合も同様である。
式(x1)で表されるアニオンは、式(x1−1−1)〜式(x1−1−1−9)で表されるアニオンが好ましい。これらの式においては、Q、Q及びLは前記と同義であり、R6及びR7は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは、メチル基)を表す。
Figure 2014034638
これらの有機スルホン酸アニオンは例えば、特開2010−204646号公報に記載されている。中でも、以下に示すアニオンが好ましい。
Figure 2014034638
Figure 2014034638
は、脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を表し、例えば、炭素数1〜20のアルキル基又は3〜20の脂環式炭化水素基である。Rのアルキル基又は脂環式炭化水素基は、置換基を有してもよい。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
該アルキル基が有してもよい置換基としては、例えばフッ素原子、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜6)、ヒドロキシ基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 2014034638
該脂環式炭化水素基が有してもよい置換基としては、例えばフッ素原子、ニトロ基、アルキル基(好ましくは、炭素数1〜6)、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜6)、ヒドロキシ基等が挙げられる。中でも、フッ素原子が好ましい。
式(x2)で表されるアニオンの具体例を以下に示す。
Figure 2014034638
Figure 2014034638
は芳香族炭化水素基を表し、その炭素数は、例えば、炭素数6〜18である。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、p−エチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−シクロへキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等が挙げられる。
の芳香族炭化水素基は、置換基を有してもよい。置換基としては、例えばフッ素原子、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜6)、ヒドロキシ基等が挙げられる。
式(x3)で表されるアニオンの具体例を以下に示す。
Figure 2014034638
式(II−1)で表される構造単位は、式(II−1’)で表される化合物から導かれる。
Figure 2014034638
[式(II−1’)中、各符号は前記と同義である。]
式(II−1’)で表される化合物としては、下記式で表される化合物が挙げられる。下記式中、Xは、前記と同義である。
Figure 2014034638
式(II−1’)で表される化合物は、上述の有機スルホン酸アニオン及び上述の有機カチオンの組合せである。これらは任意に組み合わせることができ、例えば、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2014034638
構造単位(II)の含有率は、樹脂(E)の全構造単位に対して通常1〜60モル%であり、さらに好ましくは2〜40モル%であり、より好ましくは3〜20モル%である。
樹脂(E)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上50,000以下であり、より好ましくは3,000以上30,000以下である。なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものである。この分析の詳細な分析条件は、本願の実施例に記載する。
<樹脂(A’)>
樹脂(A’)は、酸に不安定な基(以下「酸不安定基」という場合がある。)を有し、酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する特性を有するものである。なお、「酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する」とは、酸との接触によりアルカリ水溶液への溶解性が増大することを意味する。酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸との接触後にアルカリ水溶液に可溶となることが好ましい。
樹脂(A’)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)に由来する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある)を有する。
<構造単位(a1)>
「酸不安定基」は、脱離基を有し、酸と接触すると脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基(以下「基(1)」という場合がある。)、式(2)で表される基(以下「基(2)」という場合がある。)等が挙げられる。
Figure 2014034638
[式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Figure 2014034638
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該炭化水素基及び該2価の炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子で置き換わってもよい。*は結合手を表す。]
a1〜Ra3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
a1〜Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
Figure 2014034638
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)としては、例えば、下記の基が挙げられる。該2価の炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜12である。*は−O−との結合手を表す。
Figure 2014034638
基(1)としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2が結合してアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)等が挙げられる。
a1’〜Ra3’の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
a2’及びRa3’が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、例えば、Ra1’〜Ra3’の炭化水素基から水素原子を1個取り去った基が挙げられる。
a1'及びRa2'のうち少なくとも1つは水素原子が好ましい。
基(2)の具体例としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2014034638
モノマー(a1)は、酸不安定基と炭素−炭素二重結合とを有するモノマーが好ましく、酸不安定基と(メタ)アクリロイル基とを有するモノマーがより好ましい。
該酸不安定基は、基(1)及び/又は基(2)が好ましい。
また、モノマー(a1)は、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)が好ましい。このようなモノマー(a1)を用いて得られる樹脂(A’)は、嵩高い構造である脂環式炭化水素基を有するので、該樹脂(A’)を含有する本発明のレジスト組成物から得られるレジストパターンの解像度が一層高くなる傾向がある。
構造単位(a1)としては、式(a1−1)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−1)」という場合がある。)及び式(a1−2)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−2)」という場合がある。)が好ましく、構造単位(a1−1)がより好ましい。
Figure 2014034638
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、互いに独立に、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a4及びRa5は、互いに独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜10の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
a1及びLa2−O−(CH2k1−CO−O−におけるk1は、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1である。La1及びLa2は、好ましくは酸素原子である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基及び脂環式炭化水素基は、式(1)のRa1〜Ra3におけるものと同様の基が挙げられる。アルキル基は、好ましくは炭素数8以下であり、より好ましくは炭素数6以下である。脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下であり、より好ましくは炭素数6以下である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
構造単位(a1−1)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。構造単位(a1−1)としては、式(a1−1−1)〜式(a1−1−8)のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a1−1−1)〜(a1−1−4)のいずれかで表される構造単位がより好ましい。
Figure 2014034638
Figure 2014034638
構造単位(a1−2)を導くモノマーとしては、例えば、1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び1−イソプロピルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート等が挙げられる
構造単位(a1−2)としては、好ましくは、式(a1−2−1)〜式(a1−2−12)]でそれぞれ表される構造単位がであり、より好ましくは、式(a1−2−3)、(a1−2−4)、(a1−2−7)及び(a1−2−8)でそれぞれ表される構造単位(a1−2)であり、さらに好ましくは式(a1−2−3)及び(a1−2−7)でそれぞれ表される構造単位である。
Figure 2014034638
樹脂(A’)中、構造単位(a1)の含有率は、樹脂(A’)の全構造単位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20〜85モル%がさらに好ましく、20〜60モル%が特に好ましい。
樹脂(A’)が構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を有する場合、これらの合計含有率が上記の範囲内であることが好ましい。
また、構造単位(a1)としては、アダマンチル基を有する構造単位(a1)(特に好ましくは、構造単位(a1−1))を有していることが好ましい。この場合、アダマンチル基を有する構造単位(a1)の含有率は、構造単位(a1)の合計に対して、15モル%以上が好ましい。樹脂(A’)が、このような含有率で、アダマンチル基を有する構造単位(a1)を有すると、該樹脂(A’)を含有するレジスト組成物から製造されるレジストパターンのドライエッチング耐性が良好となる傾向がある。
構造単位(a1)としては、さらに、式(a1−3)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−3)」という場合がある。)が挙げられる。このような構造単位を含む、主鎖に剛直なノルボルナン環を含む樹脂(A’)を本発明のレジスト組成物に用いると、ドライエッチング耐性に優れたレジストパターンを製造できる傾向がある。
Figure 2014034638
式(a1−3)中、
a9は、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、水素原子又は−COORa13を表す。
a13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、又はこれらを組み合わせた基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
a10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表すか、Ra10及びRa11は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。
ここで、Ra9の−COORa13は、例えば、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基等のアルコキシ基にカルボニル基が結合した基が挙げられる。
a9のヒドロキシ基を有していてもよい脂肪族炭化水素基は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
a13の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基と炭素数3〜20の脂環式炭化水素基とからなる基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロプロピル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−アダマンチル−1−メチルエチル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基等が挙げられる。
a10〜Ra12は、式(1)のRa1〜Ra3と同様の基等が挙げられる。
a10及びRa11が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra10)(Ra11)(Ra12)としては、下記の基が好ましい。
Figure 2014034638
構造単位(a1−3)を導くモノマーとしては例えば、特開2010−204646号公報に記載されたものが用いられる。これらの中でも、式(a1−3−1)、式(a1−3−2)、式(a1−3−3)及び式(a1−3−4)でそれぞれ表されるモノマー(a1−3)が好ましく、式(a1−3−2)又は(a1−3−4)で表されるモノマー(a1−3)がより好ましく、式(a1−3−2)で表されるモノマー(a1−3)がさらに好ましい。
Figure 2014034638
構造単位(a1−3)を含む樹脂(A’)は、立体的に嵩高い構造単位が含まれることになるため、このような樹脂(A’)を含む本発明のレジスト組成物からは、より高解像度でレジストパターンを得ることができる。また、主鎖に剛直なノルボルナン環が導入されるため、得られるレジストパターンは、ドライエッチング耐性に優れる傾向がある。
樹脂(A’)が、構造単位(a1−3)を有する場合、その含有率は、樹脂(A’)の全構造単位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20〜85モル%がさらに好ましい。
構造単位(a1)としては、さらに、式(a1−4)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−4)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2014034638
式(a1−4)中、
a32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は互いに同一であっても異なってもよい。
a34、Ra35及びRa36はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra34は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra35及びRa36は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。
a32及びRa33のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられる。該アルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
a32及びRa33のハロゲン原子としては例えば、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
式(a1−4)において、Ra32は、水素原子が好ましい。
a33は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
laは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
a34は、好ましくは、水素原子である。
a35は、好ましくは、炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基及びエチル基である。
a36の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらが組合わせされた基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。前記アルキル基及び前記脂環式炭化水素基は無置換が好ましい。前記芳香族炭化水素基が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましい。
構造単位(a1−4)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−4−1)〜式(a1−4−7)でそれぞれ表されるモノマーが好ましく、式(a1−4−1)〜式(a1−4−5)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2014034638
樹脂(A’)が構造単位(a1−4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A’)の全構造単位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20〜85モル%がさらに好ましい。
構造単位(a1)としては、さらに、式(a1−5)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−5)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2014034638
式(a1−5)中、
a50は、水素原子又はメチル基を表す。
は、単結合、酸素原子又はカルボニル基を表す。
は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
a51〜Ra53は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra51及びRa52は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。
構造単位(a1−5)のRa51〜Ra53としては、式(1)のRa1〜Ra3と同様の基が挙げられ、好ましくは、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基であるか、R及びRが互いに結合して炭素数2〜11の2価の炭化水素基を形成する。該2価の炭化水素基とR及びRが結合する炭素原子とで形成される環は、アダマンタン環又はシクロヘキサン環等が好ましい。
構造単位(a1−5)としては、例えば、以下の構造単位が挙げられる。式中、Ra50は、前記と同義である。
Figure 2014034638
樹脂(A’)が、構造単位(a1−5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A’)の全構造単位に対して、3〜80モル%が好ましく、5〜70モル%がより好ましく、5〜60モル%がさらに好ましい。
<酸不安定基を有さない構造単位>
樹脂(A’)は、構造単位(a1)とともに、酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)を有することが好ましい。構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から導かれる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある。)及びラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある。)が挙げられる。これらの構造単位を有する樹脂(A’)を本発明のレジスト組成物に用いると、本発明のレジスト組成物を基板に塗布した膜及び/又は組成物層は、基板と密着性に優れる傾向があるため、高解像度で、レジストパターンを製造できる。
<構造単位(a2)>
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
構造単位(a2)は、本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造する際の露光源の種類によって選択できる。たとえば、該露光源が、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)、電子線あるいはEUV光等の高エネルギー線の場合には、構造単位(a2)としては、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましく、露光源が、ArFエキシマレーザ(波長:193nm)の場合は、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましい。
アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)としては、式(a2−1)で表される構造単位(以下「構造単位(a2−1)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2014034638
式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
a3は、好ましくは、酸素原子又は、k2が1〜4の整数である−O−(CH2k2−CO−O−で表される基であり、より好ましくは、酸素原子又は、−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。また、構造単位(a2−1)を導くモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載のモノマーが挙げられる。
Figure 2014034638
これらの中でも、式(a2−1−1)、式(a2−1−2)、式(a2−1−3)及び式(a2−1−4)のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a2−1−1)又は(a2−1−3)で表される構造単位がさらに好ましい。
樹脂(A’)が構造単位(a2−1)を有する場合、その含有率は、樹脂(A’)の全構造単位に対して、1〜45モル%が好ましく、2〜35モル%がより好ましく、3〜30モル%がさらに好ましい。
フェノール性ヒドロキシ基有する構造単位(a2)としては、式(a2−0)で表される構造単位(以下「構造単位(a2−0)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2014034638
式(a2−0)中、
a30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一でも異なっていてもよい。
a30は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子及びメチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
a31は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
構造単位(a2−0)としては、式(a2−0−1)、式(a2−0−2)、式(a2−0−3)又は式(a2−0−4)で表されるものが好ましい。構造単位(a2−0)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010−204634号公報に記載のモノマーが挙げられる。
Figure 2014034638
構造単位(a2−0)を含む樹脂(A’)は、構造単位(a2−0)を導くモノマー(a2)にあるフェノール性ヒドロキシ基を、酸又は塩基で脱離可能な保護基で予め保護した後に重合し、次いで、酸又は塩基で該保護基を脱離させることにより製造できる。構造単位(a1)を著しく損なわないために、該脱保護は塩基で行うことが好ましい。保護基としては、例えば、アセチル基が挙げられる。
樹脂(A’)が構造単位(a2−0)を有する場合、その含有率は、樹脂(A’)の全構造単位に対して、5〜90モル%が好ましく、10〜85モル%がより好ましく、15〜80モル%がさらに好ましい。
<構造単位(a3)>
構造単位(a3)が有するラクトン環は例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環構造を含む橋かけ環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が好ましい。
構造単位(a3)は好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される構造単位である。
Figure 2014034638
[式(a3−1)中、
a4は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、p1が2以上の場合、複数のRa21は互いに同一でも異なってもよい。
式(a3−2)中、
a5は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a19は、水素原子又はメチル基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、q1が2以上の場合、複数のRa22は互いに同一でも異なってもよい。
式(a3−3)中、
a6は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、r1が2以上の場合、複数のRa23は互いに同一でも異なってもよい。]
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4〜La6は、式(a2−1)のLa3で説明したものと同じものが挙げられる。
a4〜La6は、互いに独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、互いに独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される構造単位を導くモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。
式(a3−1)で表される構造単位は、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−1−3)又は式(a3−1−4)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2014034638
式(a3−2)で表される構造単位は、式(a3−2−1)、式(a3−2−2)、式(a3−2−3)又は式(a3−2−4)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2014034638
式(a3−3)で表される構造単位は、式(a3−3−1)、式(a3−3−2)、式(a3−3−3)又は式(a3−3−4)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2014034638
特に、構造単位(a3)は、式(a3−1)で表される構造単位又は式(a3−2)で表される構造単位が好ましく、式(a3−1−1)〜式(a3−1−2)及び式(a3−2−3)〜式(a3−2−4)でそれぞれ表される構造単位がより好ましく、式(a3−1−1)又は式(a3−2−3)で表される構造単位がさらに好ましい。
樹脂(A’)が、構造単位(a3)を有する場合、その含有率は、樹脂(A’)の全構造単位に対して、5〜70モル%が好ましく、10〜65モル%がより好ましく、10〜60モル%がさらに好ましい。
<その他の構造単位(s)>
構造単位(a2)及び構造単位(a3)以外の構造単位(s)を導くモノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、4-メチルスチレン、2-メチルスチレン、3−メチルスチレン、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート及びテトラシクロドデセニル(メタ)アクリレート等が挙げられ、好ましくは、スチレン、α−メチルスチレン、4-メチルスチレン、2-メチルスチレン及び3−メチルスチレンが挙げられる。
樹脂(A’)が、このようなその他の構造単位(s)を有する場合、その含有率は、樹脂(A’)の全構造単位に対して、1〜50モル%が好ましく、2〜40モル%がより好ましく、3〜30モル%がさらに好ましい。
<樹脂(A’)の製造方法>
樹脂(A’)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を有していてもよく、これら構造単位を導くモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造することができる。各構造単位の含有率は、樹脂(A’)を製造する際に用いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A’)は、好ましくは、構造単位(a1)と構造単位(s)とを有する樹脂であり、より好ましくは、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)と、構造単位(a2)及び/又は構造単位(a3)とを有する樹脂である。
この場合、構造単位(a1)と構造単位(s)との含有比(〔構造単位(a1)〕/〔構造単位(s)〕;モル比)は、好ましくは10/90〜80/20であり、より好ましくは20/80〜60/40である。このような含有比であると、本発明のレジスト組成物から得られるレジストパターンのドライエッチング耐性がより一層良好になる傾向がある。
樹脂(A’)の具体例を構造単位の組み合わせで示すと、例えば、式(A−1)〜式(A−19)で表される樹脂が挙げられる。
Figure 2014034638
Figure 2014034638
Figure 2014034638
樹脂(A’)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上50,000以下であり、より好ましくは3,000以上30,000以下である。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類されるが、本発明のレジスト組成物においてはいずれでもよい。
また、酸発生剤(B)は、分子量2,000以下であることが好ましく、分子量1,000以下であることがより好ましい。
非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン4−スルホネート)、及びスルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)等が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、及びスルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは、式(B1)で表される基を含むアニオンを有するイオン系酸発生剤である。このような酸発生剤としては、例えば、特開2010−204646号公報記載の塩等が挙げられる。
Figure 2014034638
[式(B1)中、
b1及びQb2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。]
酸発生剤(B)としては、式(B1)で表される基を含み、かつ炭素数17以上のアニオンを有する塩が好ましく、式(B1−1)で表される塩がより好ましい。
Figure 2014034638
[式(B1−1)中、
b1及びQb2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数6〜18の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わってもよい。
b2は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わってもよい。
b1は、単結合又は炭素数1〜17のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されてもよく、該アルカンジイル基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わってもよい。
b2は、単結合又は炭素数1〜17のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わってもよい。
nは、0又は1を表す。
+は、有機カチオンを表す。]
b1及びQb2のペルフルオロアルキル基としては、上述の式(x1)におけるQ及びQと同じ基が挙げられ、好ましくは、互いに独立に、トリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくは、ともにフッ素原子である。
b1の脂環式炭化水素基は、好ましくは、式(S1)〜式(S7)で表される基である。
Figure 2014034638
b1の脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わった基としては、例えば、式(S8)〜式(S20)で表される基が挙げられる。
Figure 2014034638
b1は、好ましくは式(S1)〜式(S16)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(S7)、式(S8)、式(S10)又は式(S14)で表される基であり、さらに好ましくは式(S7)又は式(S14)で表される基である。
b2の脂環式炭化水素基及び該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わった基としては、例えば、式(x1)のYの具体例として挙げた式(Y1)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
b2は、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y3)、式(Y4)、式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y4)又は式(Y11)で表される基である。
Figure 2014034638
b2の脂環式炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb2(式中、Rb2は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)等が挙げられる。置換基としての炭素数6〜18の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルコキシ基又はフッ素原子で置換されていてもよい。
これらの置換基としては、例えば、上述の式(x1)のYの脂環式炭化水素基が有していてもよい置換基と同様の基が挙げられる。
b2の脂環式炭化水素基のうち、置換基を有する基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2014034638
b2のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基及びヘプタデシル基が挙げられる。
b2のアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子又はヒドロキシ基等が挙げられる。
b2は、好ましくは、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わってもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、ヒドロキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルコキシ基又はフッ素原子で置換されていてもよい。
b2は、より好ましくは、置換基を有していてもよいアダマンチル基である。この場合の置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、ヒドロキシ基及び炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が好ましい。n=1の場合、無置換又は炭素数1〜6のアルキル基を有するアダマンチル基がより好ましく、n=0の場合、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有するアダマンチル基がより好ましい。
b1のアルカンジイルとしては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1−メチルブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
b1のアルカンジイル基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わったものとしては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−6)のいずれかで表される基が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−6)では、その左右を式(B1−1)に合わせて記載しており、*で表される2つの結合手のうち、左側でC(Q1)(Q2)と結合し、右側でYb1と結合する。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例においても同様である。
Figure 2014034638
式(b1−1)〜式(b1−6)中、
b3は、単結合又は炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。
b4は、単結合又は炭素数1〜12のアルカンジイル基を表す。
b5は、炭素数1〜13のアルカンジイル基を表す。但しLb4及びLb5の合計炭素数の上限は13である。
b6は、単結合又は、炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。
b7及びLb8は、互いに独立に、炭素数1〜15のアルカンジイル基を表す。但しLb7及びLb8の合計炭素数の上限は16である。
b9は、炭素数1〜14のアルキレン基を表す。
b10及びLb11は、互いに独立に、炭素数1〜11のアルカンジイル基を表す。但しLb10及びLb11の合計炭素数の上限は12である。
b1は、式(b1−1)で表される基が好ましく、Lb3が単結合又はメチレン基である式(b1−1)で表される基がより好ましい。
アルカンジイル基としては、上記と同じ基が挙げられる。
式(b1−1)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(b1−2)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(b1−3)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(b1−4)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
b2のアルカンジイル基及び該アルカンジイル基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わった基としては、Lb1と同じ基が挙げられる。
b2は、式(b1−1)で表される基又は式(b1−5)表される基が好ましく、*−CO−O−、*−CO−O−CH−又は*−CO−O−CH−O−がより好ましい。ここで、*は、C(Q1)(Q2)との結合手を表す。
nが0のとき、Lb1が炭素数1〜17のアルカンジイル基であり、かつYb2が置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基である場合、Lb1に含まれるメチレン基のうち、Yb2との結合位置にあるメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わっていることが好ましい。
nが1のとき、Lb2が炭素数1〜17のアルカンジイル基であり、かつYb2が置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基である場合、Lb2に含まれるメチレン基のうち、Yb2との結合位置にあるメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わっていることが好ましい。
式(B1−1)で表される塩のアニオンとしては、例えば、式(b1−1−1)〜式(b1−1−12)のいずれかで表されるアニオン、並びに特開2011-46694号公報及び特開2008−74843号公報に記載のスルホン酸アニオンが挙げられる。式中、Qb1、Qb2、Lb3及びLb9は前記と同義である。Rb3は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、好ましくはメチル基である。
Figure 2014034638
+の有機カチオンは、有機オニウムカチオン、例えば、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、有機ホスホニウムカチオン等が挙げられ、好ましくは、有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンであり、より好ましくは、アリールスルホニウムカチオンである。
式(B1)中のZ+は、好ましくは式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオン〔以下、式番号に応じて「カチオン(b2−1)」等という場合がある。〕である。
Figure 2014034638
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜24の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b4とRb5とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成してもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
b9とRb10とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成してもよい。該環に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b11とRb12とは、一緒になってそれらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよい。該環に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わってもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一でも異なってもよく、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一でも異なってもよく、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一でも異なってもよく、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一でも異なってもよく、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一でも異なってもよく、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一でも異なってもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。特に、Rb9〜Rb12のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜12である。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、該脂環式炭化水素基の炭素数は、アルキル基の炭素数も含めて20以下である。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 2014034638
特に、Rb9〜Rb11の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
水素原子がアルキル基で置換された脂環式炭化水素基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、p−エチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−シクロへキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等が挙げられる。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、例えば、p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基、すなわちアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b4とRb5とが一緒になって形成してもよい硫黄原子を含む環としては、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよく、硫黄原子を1以上含むものであれば、さらに、1以上の硫黄原子及び/又は1以上の酸素原子を含んでいてもよい。該環としては、炭素数3〜18の環が好ましく、炭素数4〜18の環がより好ましい。
b9とRb10とが結合する硫黄原子とともに形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが結合する−CH−CO−とともに形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、好ましくは、カチオン(b2−1)であり、より好ましくは、式(b2−1−1)で表されるカチオン(以下「カチオン(b2−1−1)」という場合がある。)であり、さらに好ましくは、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)、ジフェニルトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=0、x2=1であり、Rb21がメチル基である。)又はトリトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=1であり、Rb19、Rb20及びRb21がいずれもメチル基である。)である。
Figure 2014034638
式(b2−1−1)中、
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。また、Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になって硫黄原子を含む環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は同一又は相異なる。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
式(b2−1−1)で表されるカチオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたカチオンが挙げられる。
式(B1−1)で表される塩は、上述のアニオンと上述の有機カチオンとの組合せである。これらは任意に組み合わせることができる。好ましい組み合わせとしては、例えば、下記式で表される塩である。
Figure 2014034638
<クエンチャー(C)>
本発明のレジスト組成物におけるクエンチャーは、酸拡散抑制作用、つまり、露光により酸発生剤から発生する酸をトラップする作用を有する化合物であればよく、この作用に加えて、自ら酸を発生し得る化合物であってもよい。クエンチャーとしては、例えば、塩基性の含窒素有機化合物及び弱酸塩が挙げられる。
塩基性の含窒素有機化合物としては、例えば、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
アミンとしては、例えば、式(C1)〜式(C8)及び式(C1−1)のいずれかで表される化合物が挙げられ、好ましくは式(C1−1)で表される化合物である。
Figure 2014034638
[式(C1)中、
c1、Rc2及びRc3は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
Figure 2014034638
[式(C1−1)中、
c2及びRc3は、前記と同義である。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は、互いに同一でも異なってもよい。]
Figure 2014034638
[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、
c5、Rc6、Rc7及びRc8は、互いに独立に、Rc1と同義である。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は、互いに同一でも異なってもよい。]
Figure 2014034638
[式(C5)及び式(C6)中、
c10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、互いに独立に、Rc1と同義である。
c14、Rc15及びRc17は、互いに独立に、Rc4と同義である。
o3及びp3は、互いに独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上のとき、複数のRc14は互いに同一でも異なってもよく、p3が2以上のとき、複数のRc15は互いに同一でも異なってもよい。
c1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Figure 2014034638
[式(C7)及び式(C8)中、
c18、Rc19及びRc20は、互いに独立に、Rc4と同義である。
q3、r3及びs3は、互いに独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上のとき、複数のRc18は互いに同一でも異なってもよく、r3が2以上のとき、複数のRc19は互いに同一でも異なってもよく、s3が2以上のとき、複数のRc20は互いに同一でも異なってもよい。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C1)〜式(C8)及び式(C1−1)においては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基及びアルカンジイル基は、上述したものと同様のものが挙げられる。
アルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン及び4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジン等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール及び4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン及び4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン及びビピリジン等が挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
弱酸塩としては、構造単位(p)から発生する酸及び酸発生剤(B)から発生する酸よりも弱い酸の塩が挙げられ、例えば、カルボン酸塩やスルホン酸塩であり、好ましくは、式(C10)又は式(C11)で表される塩である。
Figure 2014034638
[式(C10)中、
C21は、置換基を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3〜36の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜36の複素環基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。
Z6は、有機カチオンを表す。]
Figure 2014034638
[式(C11)中、
C22及びRC23は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式飽和炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基又は炭素数7〜21のアラルキル基を表し、該脂肪族炭化水素基、該脂環式飽和炭化水素基、該芳香族炭化水素基及びアラルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、シアノ基、フッ素原子、トリフルオロメチル基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよく、RC22及びRC23は互いに結合してこれらが結合する窒素原子とともに炭素数4〜20の環を形成してもよい。
Z7は、有機カチオンを表す。]
クエンチャーとしては、窒素原子を有するスルホン酸塩、例えば、式(C9)で表される塩も挙げられる。
Figure 2014034638
[式(C9)中、
c1及びQc2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
c3は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
は窒素原子を含む有機基を表す。
Z5は、有機カチオンを表す。]
c1及びQc2は、式(I)のR1及びR2と同じ基が挙げられ、好ましいものも同じである。
は、好ましくは、窒素原子を含む複素環基である。該複素環を構成する複素環としては、例えば、イミダゾール環、モリホリン環等が挙げられる。
c3の飽和炭化水素基は、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
1−メチルブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
C3の飽和炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わったものとしては、例えば、式(c9−1)〜式(c9−7)でそれぞれ表される基が挙げられる。*は、C(Qc1)(Qc2)との結合手を表す。以下の式(c9−1)〜式(c9−7)の具体例も同様である。
Figure 2014034638
式(c9−1)〜式(c9−7)中、
C4は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
C5は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
C6は、炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLC5及びLC6の合計炭素数の上限は13である。
C7は、単結合又は炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。
C8は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLC7及びLC8の合計炭素数の上限は15である。
C9は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
C10は、炭素数1〜16の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLC9及びLC10の合計炭素数の上限は16である。
C11は、単結合又は炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。
C12は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLC11及びLC12の合計炭素数の上限は14である。
C13及びLC14は、単結合又は炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。
C15は、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLC13、LC14及びLC15の合計炭素数の上限は12である。
C16及びLC17は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。
C18は、炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。但しLC16、LC17及びLC18の合計炭素数の上限は14である。
C3は、式(c9−1)で表される基が好ましく、LC4が単結合又は炭素数1〜6の脂肪族飽和炭化水素基である式(c9−1)で表される基がより好ましい。
式(c9−1)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(c9−2)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(c9−3)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(c9−4)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(c9−5)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(c9−6)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
式(c9−7)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014034638
Z5、Z6及びZ7の有機カチオンとしては、式(B1−1)のZにおけるものと同様の有機カチオンが挙げられ、好ましくは、有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンであり、より好ましくは、式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオンである。
式(C9)で表される塩としては、例えば、下記式で表される塩及び特開2012−6908号公報及び特開2012−72109号公報記載の塩が挙げられる。
Figure 2014034638
式(C10)で表される塩としては、例えば、下記で表される塩及び特開2011−39502号公報記載の塩が挙げられる。
Figure 2014034638
式(C11)で表される塩としては、例えば、下記で表される塩及び特開2011−191745号公報記載の塩が挙げられる。
Figure 2014034638
<溶剤(D)>
溶剤(D)は、本発明のレジスト組成物に含まれる成分を溶解するものであれば、特に限定されず、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類等、及びこれらの混合溶剤が挙げられる。
<その他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)>
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料等が挙げられる。
<レジスト組成物の製造方法>
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)及び酸発生剤(B)、並びに、必要に応じて用いられる溶剤(D)、クエンチャー(C)及びその他の成分(F)を混合することにより調製できる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、樹脂の種類や溶剤(D)への溶解度等に応じて、10〜40℃の範囲で適宜選択できる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の範囲で適宜選択できる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジスト組成物中の樹脂(A)の含有量は、固形分の総量に対して、好ましくは80質量%以上99質量%以下である。
尚、本明細書において「固形分」とは、本発明のレジスト組成物から溶剤(D)を除いた成分の合計を意味する。該固形分の質量及び本発明のレジスト組成物に含まれる各成分の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
本発明のレジスト組成物中の樹脂(E)の含有量は、樹脂(A’)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上40質量部以下であり、より好ましくは5質量部以上30質量部以下である。
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A’)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上35質量部以下であり、より好ましくは3質量部以上30質量部以下である。
本発明のレジスト組成物がクエンチャー(C)を含む場合、その含有率は、固形分の総量に対して、0.01〜4質量%程度が好ましい。
溶剤(D)の含有率は、本発明のレジスト組成物の総量に対して、90質量%以上が好ましく、92質量%以上がより好ましく、94質量%以上がさらに好ましく、99.9質量%以下が好ましく、99.5質量%以下がより好ましい。溶剤(D)の含有率が上記範囲内であると、レジストパターンを製造する際に、厚み30〜300nm程度の組成物層を形成しやすい。
その他の成分(F)を用いる場合、その含有量は、その他の成分(F)の種類に応じて適宜選択する。
<レジストパターンの製造方法>
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含む。
工程(1)における本発明のレジスト組成物の基板上への塗布は、スピンコーター等、通常、当該分野で用いられている塗布装置によって行うことができる。基板としては、例えば、シリコンウェハ等が挙げられる。本発明のレジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄したり、反射防止膜等が形成されていてもよい。
工程(2)により、塗布後の組成物を乾燥することにより、溶剤が除去され、基板上に組成物層が形成される。乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いた加熱乾燥(いわゆるプリベーク)、減圧装置を用いた減圧乾燥、或いはこれらの手段を組み合わせて行われる。この場合の温度は、例えば、50〜200℃程度が好ましい。また、圧力は、1〜1.0×10Pa程度が好ましい。
得られた組成物層は、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であってもよい。この際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、電子線や、超紫外光(EUV)を照射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域又は真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。尚、本明細書において、これらの放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。露光の際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源が電子線の場合は、マスクを用いずに直接描画により露光してもよい。
工程(3)は該組成物層を露光する工程であり、好ましくは、露光機を用いて該組成物層を露光する工程である。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、電子線や、超紫外光(EUV)を照射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域又は真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。該露光機は液浸露光機であってもよい。尚、本明細書において、これらの放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。露光の際、通常、求められるパターンに対応するマスクを介して露光が行われる。露光光源が電子線の場合は、マスクを用いずに直接描画により露光してもよい。
工程(4)は、露光後の組成物層を加熱する工程(いわゆるポストエキスポジャーベーク)であり、好ましくは、加熱装置により現像する工程である。加熱装置としては、ホットプレート等が挙げられる。加熱温度としては、通常、50〜200℃、好ましくは、70〜150℃である。加熱時間としては、通常、20〜90秒、好ましくは、30〜70秒である。工程(4)を行うことにより、樹脂(A’)の脱保護反応が促進される。
工程(5)は、加熱後の組成物層を現像する工程であり、好ましくは、加熱後の組成物層を現像装置により現像する工程である。現像方法としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げられる。現像温度は、例えば、5〜60℃が好ましく、現像時間は、例えば、5〜300秒間が好ましい。現像液の種類を以下のとおりに選択することにより、ポジ型レジストパターン又はネガ型レジストパターンを製造できる。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として有機溶剤を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)を用いる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
<用途>
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)照射用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物等に有用である。特に、広い倒れマージンでレジストパターンを製造できるため、電子線用又はEUV用のレジスト組成物に有用である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型)により求めた値である。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの分析条件は下記のとおりである。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
式(II−1’)で表される化合物の合成
合成例1
Figure 2014034638
2−(フェニルチオ)エタノール(a)20.0部及び1−メチルピロリジン(c)12.2部をテトラヒドロフラン60部に溶解し、その混合溶液に氷浴上で、無水メタクリル酸(b)22.0部を滴下し、室温で、24時間攪拌した。その後、反応溶液に酢酸エチル120部とシュウ酸2.33部とイオン交換水60.0部を加えて、攪拌し静置後、分液した。有機層に10%炭酸カリウム溶液35.8部を加え、攪拌した。続いて酢酸エチル120部と飽和食塩水60部を加えて、攪拌静置後、分液した。さらに有機層にイオン交換水36.0部加えて、分液水洗する操作を3回い、分液した有機層を濃縮することで、メタクリル酸−2−フェニルチオエチル(d)を26.8部得た。
Figure 2014034638
メタンスルホン酸(f)28.99部をアセトン123部に溶解し、その混合溶液に酸化銀34.9部を加えて攪拌した。その混合溶液に、メタクリル酸−2−フェニルチオエチル(d)26.8部とアセトン65.3部を添加し、さらにヨウ化メチル42.8部を添加し、室温で3日間攪拌した。その後ろ過し、ろ液を濃縮後t−ブチルメチルエーテル131部を加えて攪拌静置後、上澄み液を除去した。得られた下層液にアセトニトリルを加えて、溶解後濃縮することで、化合物(g)を35.4部得た。
Figure 2014034638
特開2007−224008号公報記載の方法により合成した化合物(h)21.67部をクロロホルム132部に溶解し、化合物(g)20.8部とイオン交換水102部を添加した。その混合液を24時間攪拌後、ろ過し、分液した。得られた有機層にイオン交換水66.2部加えて攪拌静置後分液する操作を10回行った。得られた有機層に活性炭1.97部加えて、1時間攪拌した。その後ろ過し、ろ液を濃縮し、その濃縮物にt−ブチルメチルエーテル111部加えて攪拌後静置し、上澄み液を除去した。得られた下層液にアセトニトリルを加えて溶解後濃縮することで、化合物(A)24.0部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MS(ESI(−)Spectrum):M 323.0
合成例2
Figure 2014034638
特開2008−74843号公報記載の方法により合成した化合物(i)13.86部をクロロホルム59.5部で溶解し、その混合溶液に化合物(g)23.6部とイオン交換水29.7部を添加した。その反応溶液を24時間攪拌後、分液した。得られた有機層にイオン交換水29.7部加えて攪拌静置後分液する操作を10回行った。得られた有機層に活性炭1.34部加えて、1時間攪拌した。その後ろ過し、ろ液を濃縮し、その濃縮物にt−ブチルメチルエーテル72.8部加えて攪拌後静置し、上澄み液を除去した。得られた下層液にアセトニトリルを加えて溶解後濃縮することで、化合物(B)24.0部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MS(ESI(−)Spectrum):M 413.1
合成例3
Figure 2014034638
化合物(j)5.00部をクロロホルム50.0部で溶解し、無水メタクリル酸(b)2.03部を加え攪拌した。その混合溶液にトリエチルアミン(k)1.45部を滴下し、2時間攪拌した。その後、反応溶液に特開2011−116747号公報記載の方法で合成された化合物(m)5.27部及びクロロホルム50.0部に加えて24時間攪拌した。その後、反応溶液にイオン交換水30.0部を攪拌し、静置分液する操作を5回行った。得られた有機層を濃縮し、濃縮物をアセトニトリルで溶解後濃縮することで、化合物(C)を7.37部得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M 375.1
MS(ESI(−)Spectrum):M 339.1
樹脂(E)の合成
樹脂の合成に使用した化合物(モノマー)を下記に示す。以下、式番号に従って「モノマーA」等という。
Figure 2014034638
合成例4:樹脂E1の合成
冷却管、攪拌機を備えた四つ口フラスコに、メチルエチルケトン3.67部を仕込み、60℃まで昇温した。そこへモノマーD12.0部、モノマーB3.29部〔モル比;モノマーD:モノマーB=90:10〕及びアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル0.195部をメチルエチルケトン14.6部に溶解した溶液を1時間かけて滴下した。その後60℃を保ったまま5時間攪拌を継続した。反応溶液を40℃に冷却した。次にn−ヘプタン398部を10℃に冷却し、そこへ反応溶液を注ぐことにより、樹脂を析出させた。濾取した樹脂をメチルエチルケトン39.8部に溶解した。さらに10℃に冷却したn−ヘプタン398部に溶解した樹脂を注ぎ樹脂を析出させた。析出した樹脂を濾取し減圧乾燥して、重量平均分子量5.0×10の樹脂を14.6部得た。この樹脂を樹脂E1とする。この樹脂E1は、以下の構造単位を有する。
Figure 2014034638
合成例5:樹脂E2の合成
冷却管、攪拌機を備えた四つ口フラスコに、メチルエチルケトン2.76部を仕込み、60℃まで昇温した。そこへモノマーD9.19部、モノマーB2.30部〔モル比;モノマーD:モノマーB=90:10〕及びアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル0.149部をメチルエチルケトン8.87部に溶解した溶液を1時間かけて滴下した。その後60℃を保ったまま5時間攪拌を継続した。反応溶液を40℃に冷却した。次にn−ヘプタン299部を10℃に冷却し、そこへ反応溶液を注ぐことにより、樹脂を析出させた。濾取した樹脂をメチルエチルケトン29.9部に溶解した。さらに10℃に冷却したn−ヘプタン299部に溶解した樹脂を注ぎ樹脂を析出させた。析出した樹脂を濾取し減圧乾燥して、重量平均分子量5.2×10の樹脂を10.0部得た。この樹脂を樹脂E2とする。この樹脂E2は、以下の構造単位を有する。
Figure 2014034638
合成例5:樹脂E3の合成
冷却管、攪拌機を備えた四つ口フラスコに、メチルエチルケトン2.68部を仕込み、60℃まで昇温した。そこへモノマーD9.19部、モノマーA1.98部〔モル比;モノマーD:モノマーA=90:10〕及びアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル0.149部をメチルエチルケトン8.87部に溶解した溶液を1時間かけて滴下した。その後60℃を保ったまま5時間攪拌を継続した。反応溶液を40℃に冷却した。次にn−ヘプタン290部を10℃に冷却し、そこへ反応溶液を注ぐことにより、樹脂を析出させた。濾取した樹脂をメチルエチルケトン29.0部に溶解した。さらに10℃に冷却したn−ヘプタン290部に溶解した樹脂を注ぎ樹脂を析出させた。析出した樹脂を濾取し減圧乾燥して、重量平均分子量5.4×10の樹脂を10.0部得た。この樹脂を樹脂E3とする。この樹脂E3は、以下の構造単位を有する。
Figure 2014034638
樹脂(A’)の合成
樹脂の合成に使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 2014034638
合成例6:樹脂A1の合成
冷却管、攪拌機を備えた四つ口フラスコに、1,4−ジオキサン15.1部を仕込み、85℃まで昇温した。そこへモノマーE12.0部、モノマーF4.65部、モノマーG5.85部、モノマーH1.39、モノマーI1.30部〔モル比;モノマーE:モノマーF:モノマーG:モノマーH:モノマーI=50:15:20:5:10〕及びアゾビスイソブチロニトリル1.84部を1,4−ジオキサン22.7部に溶解した溶液を、1時間かけて滴下した。その後85℃を保ったまま6時間攪拌を継続した。反応溶液を40℃に冷却後、メタノール262部及び水65部の混合溶液を十分冷却し、ここに反応溶液を注ぐことにより、樹脂を析出させた。得られた樹脂をメチルイソブチルケトンに溶解し、p−トルエンスルホン酸0.50部及び水50.4部を加え6時間攪拌した。静置・分液して回収された有機層を、3回程度水洗した後、水洗後の有機層をn−ヘプタン327部に注ぎ樹脂を析出させた。析出した樹脂を濾取し減圧乾燥して、重量平均分子量4.9×10の樹脂を18.1部得た。この樹脂を樹脂A1とする。この樹脂A1は、以下の構造単位を有する。
Figure 2014034638
合成例7:樹脂A2の合成
冷却管、攪拌機を備えた四つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18.9部及びモノマーJ4.00部を仕込み、75℃まで昇温した。そこへ、モノマーJ12.0部、モノマーK5.50部、モノマーL2.57部、モノマーM12.2部、モノマーN11.8部〔モル比;モノマーJ:モノマーK:モノマーL:モノマーM:モノマーN=28:15:5:20:32〕、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル0.61部及びアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル2.76部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート57.8部に溶解した溶液を1時間かけて滴下した。その後75℃を保ったまま5時間攪拌を継続した。反応溶液を40℃まで冷却した。メタノール594部と水31部との混合溶液を10℃に冷却し、そこへ反応溶液を注ぐことにより、樹脂を析出させた。濾取した樹脂をメタノール313部に添加し、リパルプ操作を3回行った。得られた樹脂を濾取し減圧乾燥して、重量平均分子量7.5×10の樹脂36.2部得た。この樹脂をA2とする。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014034638
(レジスト組成物の調製)
以下に示す成分の各々を表1に示す質量部で混合して下記溶剤に溶解させた後、孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過して、レジスト組成物1〜12及びH1を調製した。
Figure 2014034638
<樹脂(A)>
E1:樹脂E1
E2:樹脂E2
E3:樹脂E3
H:樹脂H;特開2005−84365号公報記載の方法で合成
Figure 2014034638
A1:樹脂A1
A2:樹脂A2
<酸発生剤>
B1:式(B−1)で表される塩;特開2008−74843号公報記載の方法で合成
Figure 2014034638
B2:式(B−2)で表される塩;特開2011−126869号公報記載の方法で合成
Figure 2014034638
B3:式(B−3)で表される塩;(セントラル硝子(株)製)
Figure 2014034638
<クエンチャー(C)>
C1:式(C9−1)で表される塩;特開2011−39502号公報記載の方法で合成
Figure 2014034638
C2:式(C9−2)で表される塩;特開2012−72109号公報記載の方法で合成
Figure 2014034638
C3:テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(東京化成工業(株)製)
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 480部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 150部
γ−ブチロラクトン 5部
実施例1〜8及び比較例1〜3
(レジスト組成物の電子線露光評価)
6インチのシリコンウェハを、ダイレクトホットプレート上で、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した。このシリコンウェハに、レジスト組成物を組成物層の膜厚が0.04μmとなるようにスピンコートした。その後、ダイレクトホットプレート上で、表1の「PB」欄に示す温度で60秒間プリベークして組成物層を形成した。シリコンウェハ上に形成された組成物層に、電子線描画機〔(株)日立製作所製の「HL−800D 50keV」〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを直接描画した。
露光後、ホットプレート上にて表1の「PEB」欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行うことにより、レジストパターンを得た。
得られたレジストパターン(ラインアンドスペースパターン)を走査型電子顕微鏡で観察し、線幅100nmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量を実効感度とした。
解像度評価:実効感度において得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、レジストパターンが倒れずに解像する最小線幅を解像度とした。その結果を表2に示す。
倒れマージン評価:60nmのラインアンドスペースパターンにおいて、下記式に従って倒れマージンを求めた。値が大きいほど、広い露光量範囲にわたって倒れが発生しにくいことを示す。その結果を表2に示した。
倒れマージン(%)=(E−E)/E×100
[Eは、レジストパターンが分離する最小露光量を表す。
は、Eより高露光量で形成されたレジストパターンにおいて、パターン倒れが観察される最小露光量を表す。]
Figure 2014034638
実施例9
(レジスト組成物のEUV露光評価)
4インチのシリコンウェハを、ダイレクトホットプレート上で、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した。このシリコンウェハに、レジスト組成物を組成物層の膜厚が0.035μmとなるようにスピンコートした。
その後、ダイレクトホットプレート上で、表1の「PB」欄に示す温度で60秒間プリベークして組成物層を形成した。組成物層が形成されたウェハに、EUV露光機を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後、ホットプレート上にて表1の「PEB」欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行うことにより、レジストパターンを得た。
得られたレジストパターン(ラインアンドスペースパターン)を走査型電子顕微鏡で観察し、線幅20nmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量を実効感度とした。
解像度評価:実効感度において得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、レジストパターンが倒れずに解像する最小線幅を解像度とした。その結果を表3に示す。
Figure 2014034638
本発明の樹脂によれば、該樹脂を含むレジスト組成物を用いれば、広い倒れマージンでレジストパターンを製造できる。

Claims (5)

  1. 式(I)で表される基を有する構造単位と、式(II)で表される基を有する構造単位とを含む樹脂。
    Figure 2014034638
    [式(I)中、Rは、フッ素原子を含む炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
    Figure 2014034638
    [式(II)中、
    又はRは、置換基を有してもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。
    は、有機スルホン酸アニオンを表す。]
  2. 式(I)で表される基を有する構造単位が、式(I−1)で表される構造単位である請求項1記載の樹脂。
    Figure 2014034638
    [式(I−1)中、
    は、フッ素原子を含む炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    は、水素原子又はメチル基を表す。
    は、炭素数1〜10の2価の飽和炭化水素基を表す。]
  3. 式(II)で表される基を有する構造単位が、式(II−1)で表される構造単位である請求項1又は2記載の樹脂。
    Figure 2014034638
    [式(II−1)中、
    及びRは、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。
    は、単結合又は*−CH−CO−O−を表す。
    *は酸素原子との結合手を表す。
    は、炭素数1〜10のアルカンジイル基又は炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を表す。
    は、メチル基又は水素原子を表す。
    は、有機スルホン酸アニオンを表す。]
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載の樹脂と、
    酸に不安定な基を有し、酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する樹脂とを含むレジスト組成物。
  5. (1)請求項1〜4のいずれか一項記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程及び、
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、
    を含むレジストパターンの製造方法。
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