JP6295046B2 - レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Description
の組み合わせからなる樹脂と、下記構造単位
からなる樹脂と、
で表される酸発生剤と溶剤とからなるレジスト組成物が記載されている。
〔1〕式(a4)で表される構造単位を含む樹脂、
式(a4)で表される構造単位を含まず、酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂、
酸発生剤及び
式(I)で表される塩を含むレジスト組成物。
[式(a4)中、
R3は、水素原子又はメチル基を表す。
R4は、炭素数1〜24のフッ素原子を有する飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
[式(I)中、
RAは、置換基を有していてもよい炭素数1〜36の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換っていてもよい。
Z2+は、有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンを表す。]
〔2〕(1)上記〔1〕に記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)、酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)及び式(I)で表される塩(以下「塩(I)」という場合がある)を含有する。
本発明のレジスト組成物は、さらに、溶剤(E)を含有していることが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、さらに、塩基性化合物(C)を含有していてもよい。
樹脂(A)は、
式(a4)で表される構造単位を含む樹脂(以下「樹脂(A1)」という場合がある)と、
式(a4)で表される構造単位を含まず、酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂(以下「樹脂(A2)」という場合がある)とを含有する。
本明細書において、「酸不安定基」とは、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。
なお、樹脂(A)は、後述する、樹脂(A1)及び(A2)以外の樹脂が含まれていてもよい。
樹脂(A1)は、式(a4)で表される構造単位(以下「構造単位(a4)」という場合がある)を含有する。
[式(a4)中、
R3は、水素原子又はメチル基を表す。
R4は、炭素数1〜24のフッ素原子を有する飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式飽和炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、ノルボルニル基が挙げられる。
アルキル基と脂環式飽和炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
[式(a4−0)中、
Rf1は、水素原子又はメチル基を表す。
Rf2は、炭素数1〜20のフッ素原子を有する飽和炭化水素基を表す。]
Rf3は、水素原子又はメチル基を表す。
L3は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Rf4は、炭素数1〜21のフッ素原子を有する飽和炭化水素基を表す。]
ただし、L3及びRf4の合計炭素数は22以下である。該炭素数は、メチレン基が酸素原子又はカルボニル基に置き換わる前の炭素数を表す。
Rf5は、水素原子又はメチル基を表す。
L4は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Rf6は、炭素数1〜21のフッ素原子を有する炭化水素基を表す。]
ただし、L4及びRf6の合計炭素数は22以下である。
式(a4−0)〜式(a4−2)において、2価の飽和炭化水素基としては、2価の脂肪族飽和炭化水素基及び2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、好ましくは2価の脂肪族飽和炭化水素基である。2価の脂肪族飽和炭化水素基は、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシクロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
式(L1−1)中、
Xx1は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Lx1は、炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1−2)中、
Lx3は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx4は、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3及びLx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1−3)中、
Lx5は、炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx6及びLx7は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜14の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1−4)中、
Lx8及びLx9は、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Wx1は、炭素数3〜15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。
Lx2は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合である。
Lx3は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx4は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx5は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx8は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
Lx9は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
Wx1は、好ましくは、炭素数3〜10の2価の脂環式飽和炭化水素基、より好ましくは、シクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
フッ素原子を有する飽和炭化水素基としては、式(a4)のR4におけるものと同じ基が挙げられる。
[式(a4−3)中、
Rf7は、水素原子又はメチル基を表す。
L5は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Af13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Xf12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Af14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の飽和炭化水素基を表す。
ただし、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有する。]
ただし、L5、Af13及びAf14の合計炭素数は20以下である。
Af13のフッ素原子を有していてもよい飽和炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルカンジイル基である。
フッ素原子を有していてもよい2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアルカンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基及びペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オクチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロプロピルメチル基、シクロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンチル基、ノルボルニル基、ペルフルオロアダマンチル基等が挙げられる。
脂肪族飽和炭化水素基と脂環式飽和炭化水素基とを組み合わせた基としては、アダマンチルメチル基、ノルボルニルメチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
Af13の脂肪族飽和炭化水素基は、炭素数1〜6が好ましく、2〜3がより好ましい。
Af14の飽和炭化水素基は、炭素数3〜12が好ましく、3〜10がより好ましい。なかでも、Af14は、好ましくは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくは、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基である。
[式(a4’−0)中、Rf1及びRf2は、上記と同じ意味を表す。]
[式(a4’−1)中、Rf3、Rf4及びL3は、上記と同じ意味を表す。]
[式中、Rf3、Rf4及びL3は、上記と同じ意味を表す。]
溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。また、塩基性触媒としては、ピリジン等が挙げられる。
式(a4’−1−1)で表される化合物としては、ヒドロキシエチルメタクリレート等が挙げられ、市販品を利用することができる。また、例えば、(メタ)アクリル酸又はその誘導体(例えば、(メタ)アクリル酸クロリド等)と、ジオール(HO−L3−OH)とを縮合する公知の方法によって得られたものを利用することができる。
式(a4’−1−2)で表される化合物としては、Rf4の種類に応じて、対応するカルボン酸を無水物へと変換して用いることができる。市販品としては、ヘプタフルオロ酪酸無水物等がある。
[式(a4’−2)中、Rf5、Rf6及びL4は、上記と同じ意味を表す。]
式(a4’−2−2)で表される化合物は、例えば、式(a4’−2−3)で表される化合物と式(a4’−2−4)で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。この反応は、溶媒中、塩基触媒の存在下で行なわれる。この反応で用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン等である。塩基触媒としては、ピリジン等が用いられる。
[式中、Rf6及びL4は、上記と同じ意味を表す。]
式(a4’−2−3)で表される化合物は、L4の種類に応じて適当なものを用いることができる。
L4がメチレン基である場合の式(a4’−2−2)で表される化合物は、式(a4’−2−3)で表される化合物として、例えば、クロロアセチルクロリド等を用いることにより製造することができる。このクロロアセチルクロリドは市場から容易に入手できる。
式(a4’−2−4)で表される化合物は、Rf6の種類に応じて適当なアルコールを用いることができる。
Rf6がフッ素原子で置換された脂肪族炭化水素基である式(a4’−2−2)で表される化合物は、式(a4’−2−4)で表される化合物として、例えば、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール等を用いることにより製造することができる。この2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノールは市場から容易に入手できる。
[式(a4’−3)中、Rf7、L5、Af13、Xf12及びAf14は、上記と同じ意味を表す。]
この反応は通常、溶媒の存在下で行われる。溶媒としては、テトラヒドロフラン及びトルエン等が用いられる。反応の際には、公知のエステル化触媒(例えば、酸触媒やカルボジイミド触媒等)を共存させてもよい。
[式中、Rf7、L5、Af13、Xf12及びAf14は、上記と同じ意味を表す。]
式(a4’−3−2)で表されるカルボン酸は、公知の方法により製造することができる。例えば、以下のいずれかの化合物を用いればよい。
構造単位(a4)の含有率が前記の範囲内にあると、優れたCD均一性(CDU)のレジストパターンを製造できるとともに、特に、欠陥の発生が少ないレジストパターンを製造できる。
構造単位(a)における酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基等が挙げられる。
[式(1)中、Ra1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子で置き換わってもよい。*は結合手を表す。]
Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合わせた基は、好ましくは炭素数20以下である。
2価の炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜12である。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
Ra2'及びRa3'が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、例えば、Ra1'〜Ra3'の炭化水素基から水素原子を1個取り去った基が挙げられる。
Ra1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
La1及びLa2は、それぞれ独立に、酸素原子又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせた基としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
Ra6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は、好ましくは0又は1である。
[式(a1−5)中、
R31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Za1は、単結合又は*−[CH2]k4−CO−La4’−を表す。ここで、k4は1〜4の整数を表す。*は、La1’との結合手を表す。
La1’、La2’、La3’及びLa4’は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。
s1は、1〜3の整数を表す。
s1’は、0〜3の整数を表す。]
La1’は、酸素原子が好ましい。
La2’及びLa3’は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子が好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
Za1は、単結合又は*−CH2−CO−O−が好ましい。
R11は、水素原子又はメチル基を表す。
環W2は、炭素数6〜10の炭化水素環を表す。
A12は、酸素原子、*−CO−O−又は*−O−CO−(*は環W2との結合手を表す)
を表す。
R12は、フッ素原子を有する炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
飽和の脂環式炭化水素環としては、例えば、以下の環が挙げられる。
環W2としては、例えば、アダマンタン環又はシクロヘキサン環が好ましく、アダマンタン環がより好ましい。
上記の構造単位において、R11に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も、構造単位(IIIA)の具体例として挙げることができる。
中でも、式(IIIA−1)で表される構造単位又はR11に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が好ましい。
R12は、水素原子又はメチル基を表す。
環W3は、炭素数6〜10の炭化水素環を表す。]
飽和の脂環式炭化水素環としては、例えば、以下の環が挙げられる。
樹脂(A1)が、式(IIIA)で表される構造単位、後述する酸安定モノマーに由来する構造単位、当該分野で用いられる公知のモノマーに由来する構造単位等を含有する場合、これらの合計含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、好ましくは、1〜95モル%であり、より好ましくは2〜80モル%である。
樹脂(A1)が、構造単位(a4)と構造単位(a)とからなる樹脂である場合、これらの含有率はそれぞれ、樹脂(A1)の全構造単位に対して、
構造単位(a4);10〜95モル%
構造単位(a);5〜90モル%が好ましく、
構造単位(a4);15〜90モル%
構造単位(a);10〜85モル%がより好ましく、
構造単位(a4);20〜85モル%
構造単位(a);15〜80モル%がさらに好ましい。
樹脂(A1)は、これらの構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造することができる。
樹脂(A1)の重量平均分子量は、好ましくは、5,000以上(より好ましくは7,000以上、さらに好ましくは10,000以上)、80,000以下(より好ましくは50,000以下、さらに好ましくは30,000以下)である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析により、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものであり、該分析の詳細な分析条件は、後述の実施例で詳述する。
樹脂(A2)は、酸不安定基を有する構造単位である構造単位(a)を含み、式(a4)で表される構造単位を含まない。
樹脂(A2)は、酸不安定基を有する構造単位である構造単位(a)のみを含有していてもよいし、さらに、酸不安定基を有さないモノマーに由来する構造単位(以下、「構造単位(s)」という場合がある)、当該分野で用いられる公知のモノマーに由来する構造単位等を含んでいてもよい。
このような樹脂(A2)は、酸の作用により分解するものが好ましく、酸の作用により分解して、後述の有機系現像液、例えば、エステル類及びケトン類の溶剤、具体的には、酢酸ブチル又は2−ヘプタノンへの溶解性が減少する特性を有することがより好ましい。
樹脂(A2)が構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を含む場合、これらの合計含有率は、樹脂(A2)の全構造単位に対して、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%である。
酸不安定基を有さないモノマーに由来する構造単位である構造単位(s)を導くモノマーとしては、レジスト分野で公知のモノマーが挙げられる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂をレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
レジスト組成物を、KrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線露光に適用する場合、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ露光(193nm)等に適用する場合、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましく、構造単位(a2−1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を併用してもよい。
[式(a2−1)中、
La3は、酸素原子又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
La4は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra18は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一又は相異なる。
式(a3−2)中、
La5は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra19は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一又は相異なる。
式(a3−3)中、
La6は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra20は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一又は相異なる。
式(a3−4)中、
Ra24は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
La7は、単結合、*−La8−O−、*−La8−CO−O−、*−La8−CO−O−La9−CO−O−又は*−La8−O−CO−La9−O−を表す。
*は酸素原子との結合手を表す。
La8及びLa9は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
Ra24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ra24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基及びトリヨードメチル基などが挙げられる。
La8及びLa9のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
La4〜La6は、それぞれ独立に、好ましくは、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2)k3−CO−O−で表される基、より好ましくは酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−、さらに好ましくは酸素原子である。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
Ra24は、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは、水素原子又はメチル基である。
構造単位(a)は、好ましくは構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)の少なくとも一種、より好ましくは構造単位(a1−1)である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは構造単位(a2−1)である。構造単位(a3)は、好ましくは構造単位(a3−1)及び構造単位(a3−2)の少なくとも一種である。
また、樹脂(A2)が構造単位(s)を含む場合、構造単位(s)の合計含有率は、樹脂(A2)の全構造単位に対して、好ましくは5〜95モル%であり、より好ましくは10〜80モル%であり、さらに好ましくは20〜70モル%であり、特に好ましくは30〜70モル%である。
構造単位(a);10〜95モル%
構造単位(s);5〜90モル%が好ましく、
構造単位(a);15〜90モル%
構造単位(s);10〜85モル%がより好ましく、
構造単位(a);20〜85モル%
構造単位(s);15〜80モル%がさらに好ましい。
樹脂(A2)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは4,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
本発明のレジスト組成物には、上述した樹脂(A1)及び(A2)以外の樹脂、例えば、上述した構造単位(s)及び当該分野で用いられる公知のモノマーに由来する構造単位から選択される少なくとも1種からなる樹脂が含有されていてもよい。
組成物中の固形分及びこれに対する樹脂(A)の含有率は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とのいずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)等が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
Qb1及びQb2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Z1+は、有機カチオンを表す。]
Qb1及びQb2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
Lb2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb3は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb4は、炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。ただしLb3及びLb4の合計炭素数の上限は13である。
Lb5は、単結合又は炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb6は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。ただしLb5及びLb6の合計炭素数の上限は15である。
Lb7は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb8は、炭素数1〜16の2価の飽和炭化水素基を表す。ただしLb7及びLb8の合計炭素数の上限は16である。
Lb9は、単結合又は炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb10は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。ただしLb9及びLb10の合計炭素数の上限は14である。
Lb11及びLb12は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb13は、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。ただしLb11、Lb12及びLb13の合計炭素数の上限は12である。
Lb14及びLb15は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb16は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。ただしLb14、Lb15及びLb16の合計炭素数の上限は14である。
脂環式炭化水素基としては、例えば、式(Y1)〜式(Y11)で表される基が挙げられる。
Yの脂環式炭化水素基を構成するメチレン基が酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わった基としては、例えば、式(Y12)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
Yにおける脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2)j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す)等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基;トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
Yは、さらに好ましくはアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
塩(B1)におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Rb4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表すか、Rb4とRb5とが一緒になって硫黄原子を含む環を形成する。該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式飽和炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
Rb7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上のとき、複数のRb7は互いに同一又は相異なり、n2が2以上のとき、複数のRb8は互いに同一又は相異なる。
Rb9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表すか、Rb9とRb10とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成する。該環を構成するメチレン基は、酸素原子、−SO−又はカルボニル基に置き換わってもよい。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記アルキル基に含まれる水素原子は、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb11とRb12とは、一緒になってそれらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよい。該環を構成するメチレン基は、酸素原子、−SO−又はカルボニル基に置き換わってもよい。
Rb13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
Lb11は、硫黄原子又は酸素原子を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は互いに同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数のRb14は互いに同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は互いに同一又は相異なり、r2が2以上のとき、複数のRb16は互いに同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17は互いに同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は互いに同一又は相異なる。
水素原子が脂環式炭化水素基で置換されたアルキル基としては、例えば、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、該脂環式炭化水素基の炭素数は、アルキル基の炭素数も含めて20以下である。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
特に、Rb9〜Rb12の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜12である。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、例えば、4−メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基、すなわちアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
なお、芳香族炭化水素基に、アルキル基又は脂環式炭化水素基が含まれる場合は、炭素数1〜12のアルキル基及び炭素数3〜18の脂環式炭化水素基が好ましい。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
Rb11とRb12とが結合する−CH−CO−とともに形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。また、Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になって硫黄原子を含む環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は互いに同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は互いに同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は互いに同一又は相異なる。
[式(B2)中、
X2は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又は−OR5で置換されていてもよく、該アルカンジイル基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
R4及びR5は、それぞれ独立に、炭素数1〜25の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよく、該炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
中でも、メチレン基が好ましい。
直鎖状アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
分岐状アルキル基としては、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
直鎖状又は分岐状のアルケニル基としては、ビニル基、α−メチルビニル基等が挙げられる。
単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
多環式の脂環式炭化水素基としては、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等が挙げられる。
[式(IIA)中、X2及びZ+は、上記と同じ意味を表す。
R6は、炭素数1〜17の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよく、該炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
R7は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
R8は、炭素数1〜6のフッ素化アルキル基を表す。
ただし、R6、R7及びR8の合計炭素数は、20以下である。]
炭化水素基を構成するメチレン基が酸素原子又はカルボニル基で置き換わった基としては、例えば、以下のものが挙げられる。*は結合手を表す。
R7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
R8のフッ素化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基等が挙げられ、好ましくはトリフルオロメチル基である。
[式中、X2、R4及びZ+は、上記と同じ意味を表す。]
溶媒としては、クロロホルム等が挙げられる。
[式中、R4は、上記と同じ意味を表す。]
式(II−0−3)で表される化合物としては、例えば、以下で表される化合物等が挙げられる。
[式中、X2、R6、R7、R8及びZ+は、上記と同じ意味を表す。]
[式中、X2、R7、R8及びZ+は、上記と同じ意味を表す。]
式(IIA−3)で表される塩は、例えば、以下で表される塩等が挙げられる。
式(IIA−4)で表される化合物としては、トリフルオロピルビン酸エチル等が挙げられる。
溶媒としては、クロロホルム等が挙げられる。
[式中、R6は、上記と同じ意味を表す。]
式(IIA−5)で表される化合物としては、例えば、以下で表される化合物等が挙げられる。
酸発生剤(B)は、上述したように、塩(B1)を含んでいることが好ましく、この場合、酸発生剤(B)の総量における塩(B1)の含有割合は、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
また、酸発生剤(B)は、塩(B1)及び塩(B2)を含んでいてもよい。この場合、塩(B1)と塩(B2)との含有比(質量比)は、例えば、5:95〜95:5、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは15:85〜85:15である。
本発明のレジスト組成物は、式(I)で表される塩(以下「塩(I)」と記載する場合がある)を含有する。
[式(I)中、
RAは、置換基を有していてもよい炭素数1〜36の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換っていてもよい。
Z2+は、有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンを表す。]
RAにおける炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらの組み合わせを用いることができる。
脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、イソボルニル基などのシクロアルキル基が挙げられる。
[式(II)中、
RBは、単結合又は炭素数1〜10のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換っていてもよい。
RCは、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、カルボニル基に置き換っていてもよい。
Z3+は、有機スルホニウムカチオンを表す。]
RBのアルカンジイル基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
ここで、RBのアルカンジイル基におけるメチレン基が酸素原子又はカルボニル基に置換されたものは、例えば、式(L1−1)〜式(L1−3)で表される基を挙げることができる。
式(L1−1)中、
Xx1は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Lx1は、好ましくは、炭素数1〜8のアルカンジイル基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx2は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価のアルカンジイル基、より好ましくは、単結合である。
Lx3は、好ましくは、炭素数1〜8のアルカンジイル基である。
Lx4は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8のアルカンジイル基である。
Lx5は、好ましくは、炭素数1〜8のアルカンジイル基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8のアルカンジイル基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8のアルカンジイル基である。
Lx1は、好ましくは、炭素数1〜8のアルカンジイル基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx2は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8のアルカンジイル基、より好ましくは、単結合である。
Lx3は、好ましくは、炭素数1〜8のアルカンジイル基である。
Lx4は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8のアルカンジイル基である。
Lx5は、好ましくは、炭素数1〜8のアルカンジイル基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8のアルカンジイル基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8のアルカンジイル基である。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、7以下である。
RCの芳香族炭化水素基としては、式(2)のRa1'〜Ra3'におけるものと同様の基が挙げられる。
RCは、好ましくは炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはシクロヘキシル基又はアダマンチル基であり、これらの基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、これらの基に含まれるメチレン基は、カルボニル基に置き換っていてもよい。また、これらの基は、水素原子がヒドロキシ基で置換されているか、メチレン基がカルボニル基に置き換っていることが好ましい。
これらは任意に組み合わせることができ、例えば以下の式(I−1)〜式(I−24)で表される塩が挙げられる。
塩(I)及び塩(II)は、当該分野で公知の方法を適宜組み合わせて製造することができる。
溶剤(E)の含有率は、例えばレジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)〜式(C8)及び式(C1−1)のいずれかで表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Rc4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は互いに同一又は相異なる。]
Rc9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜7のアシル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は互いに同一又は相異なる。]
Rc14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は互いに同一又は相異なり、p3が2以上であるとき、複数のRc15は互いに同一又は相異なる。
Lc1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、カルボニル基、−C(=NH)−、硫黄原子又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は互いに同一又は相異なり、r3が2以上であるとき、複数のRc19は互いに同一又は相異なり、s3が2以上であるとき、複数のRc20は互いに同一又は相異なる。
Lc2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、カルボニル基、−C(=NH)−、硫黄原子又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
アシル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられる。
レジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
レジスト組成物は、樹脂(A)及び酸発生剤(B)、塩(I)並びに、必要に応じて用いられる溶剤(E)、酸発生剤(B)、塩基性化合物(C)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤;アニソールなどの芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に液浸露光用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す「%」及び「部」は、特記ないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記の条件で求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー(株)製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー(株)製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー(株)製)
式(I−1−b)で表される化合物10.48部と、メタノール128部とを混合した溶液に、酸化銀(I)6.25部とを加えて得られた混合物を、室温で3時間攪拌した。得られた反応混合溶液に、式(I−1−a)で表される塩30.15部を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合溶液をろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。得られた残渣にクロロホルムを加えイオン交換水で洗浄した後、減圧濃縮した。得られた残渣にアセトニトリル、2-メトキシ-2-メチルプロパン、n−ヘプタンの混合溶液を加えて攪拌した後、ろ過を行った。得られた固体を乾燥することで、式(I−1)で表される塩25.5部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M−=193.1(C11H13O3 −=193.1)
樹脂の合成に使用したモノマーを下記に示す。
以下、これらのモノマーをその式番号に応じて、「モノマー(a1−1−1)」などという。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−4−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−4−1)〕が45:14:2.5:22.5:16となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.8×103の樹脂A2−1(共重合体)を収率71%で得た。この樹脂A2−1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−1)、モノマー(a2−1−1)、及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−1):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1)〕が、35:25:40となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.7×103の樹脂A2−2を収率90%で得た。この樹脂A2−2は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a4−x)及びモノマー(a1−2−9)を用い、そのモル比〔モノマー(a4−x):モノマー(a1−2−9)〕が、50:50となるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して、3mol%添加し、これらを70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量9.0×103の樹脂A1−1を収率85%で得た。この樹脂A1−1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a4−z)を用い、全モノマー量の4.0質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてV−601(和光純薬製)を全モノマー量に対して、8mol%添加し、これらを80℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.6×103の樹脂A1−2を収率70%で得た。この樹脂A1−2は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a4−x)及びモノマー(a1−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a4−x):モノマー(a1−1−1)〕が、40:60となるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して、3mol%添加し、これらを70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.9×103の樹脂A1−3を収率62%で得た。この樹脂A1−3は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a4−x)及びモノマー(a1−2−9)を用い、そのモル比〔モノマー(a4−x):モノマー(a1−2−9)〕が、25:75となるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して、3mol%添加し、これらを70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.5×103の樹脂A1−4を収率87%で得た。この樹脂A1−4は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a4−x)及びモノマー(a5−2−1)を用い、そのモル比(モノマー(a4−x):モノマー(a5−2−1))が50:50となるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して4mol%添加し、70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量1.1×104の樹脂A1−1(共重合体)を収率89%で得た。この樹脂A1−5は、以下の構造単位を有するものである。
<レジスト組成物の調製>
表1に示すように、各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
A2−1:樹脂A2−1
A2−2:樹脂A2−2
A1−1:樹脂A1−1
A1−2:樹脂A1−2
A1−3:樹脂A1−3
A1−4:樹脂A1−4
<酸発生剤>
II―2:セントラル硝子社製
B1−3:特開2010−152341号公報の実施例に従って合成
Z1:(和光純薬工業(株)製)
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン(東京化成工業(株)製)
<塩(I)>
I−1:式(I−1)で表される塩
I−2:式(I−2)で表される塩
I−3:式(I−3)で表される塩
I−4:式(I−4)で表される塩
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 250部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が110nmとなるようにスピンコートした。塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Annular照明、x,y−偏光]で、ホールパターン(ピッチ70nm/ホール径50nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
実効感度において、ピッチ70nm、ホール径50nmのマスクで形成したホール径を、一つのホールにつき24回測定し、その平均値を一つのホールの平均ホール径とした。
同一ウェハ内の、ピッチ70nm、ホール径50nmのマスクで形成したパターンの平均ホール径を105箇所測定したものを母集団として標準偏差を求めた。結果を表2に示す。
Claims (2)
- 式(a4)で表される構造単位及び式(a5)で表される構造単位を含む樹脂、
式(a4)で表される構造単位を含まず、酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂、
酸発生剤及び
式(II)で表される塩を含むレジスト組成物。
[式(a4)中、
R3は、水素原子又はメチル基を表す。
R4は、炭素数1〜24のフッ素原子を有する飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
[式(a5)中、
R 12 は、水素原子又はメチル基を表す。
環W 3 は、炭素数6〜10の炭化水素環を表す。]
[式(II)中、
R B は、単結合を表す。
R C は、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、カルボニル基に置き換っていてもよい。
Z3 + は、有機スルホニウムカチオンを表す。] - (1)請求項1記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
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