JP2014034313A - 鞍乗り型車両の後部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体後部をリアフェンダ46と左右のサイドカバー45と上リアカバー49とで覆ってなる自動二輪車10の後部構造において、上リアカバーの左右側部と下リアカバーの左右側部とに、各々、車幅方向外側に突出する左右の係合凸部73L、73Rを設け、左右のサイドカバーに、左右の係合凸部73L、73Rと各々係合する左右の係合凹部74L、74Rを設ける。左右のサイドカバー45の車幅方向内方に、左右の係合凹部74L、74Rが配置されると共に、左右のサイドカバー45で左右の係合凸部73L、73Rを覆うようにした。
【選択図】図5
Description
下リアカバーの左右側部に凸部下半体を設け、上リアカバーの左右側部に凸部上半体を設けた場合には、組立作業は、下リアカバーに設けた左の凸部下半体に、上リアカバーに設けた左の凸部上半体を重ねて左の係合凸部を形成し、下リアカバーに設けた右の凸部下半体に、上リアカバーに設けた右の凸部上半体を重ねて右の係合凸部を形成する。次に、左の係合凸部に、左のサイドカバーの係合凹部を係合させ、右の係合凸部に、右のサイドカバーの係合凹部を係合させる。最後に、下リアカバーと左右のサイドカバーと、上リアカバーの4つの外観部品を組み合わせた状態で、車体側に組付ければ良い。
また、上記構成によれば、係止数を少なくでき、外観部品同士であっても、外観部品同士の位置合わせ、係止作業が容易に行えるようになる。また、係合凸部はサイドカバーで覆われるため、車両後部の外観性が損なわれる心配もない。
爪部により、凸部下半体に凸部上半体を位置決めすることができ、容易に係合凸部を形成することができる。結果、下リアカバーに上リアカバーを容易に組合せることができる。
左右のサイドカバーの後部は、下リアカバーを介して車体フレームに取付けられ、左右のサイドカバーの前部は、車体フレームに取付けられる。すなわち、左右のサイドカバーの前部及び後部を、締結部材の数を増やすことなくバランス良く取付けることができる。
図1に示すように、自動二輪車10は、車体フレーム11と、この車体フレーム11に懸架されるエンジン12と、このエンジン12の前方にて車体フレーム11の前部に設けられ前輪15を操向自在に支持する前輪操向部13と、エンジン12の後方にて車体フレーム11の後部に設けられ上下揺動自在に後輪16を支持する後輪懸架部14と、前輪15と後輪16の間にて車体フレーム11に設けられ乗員が座るシート17とを有し、このシート17に乗員が跨って乗車する鞍乗り型車両である。
図2に示すように、リアカバー50は、上下に分割されており、シート17の後部下方に設けられる下リアカバー46(以下、「リアフェンダ46」とも言う。)と、リアフェンダ46の後部上方に設けられる上リアカバー49とからなる。下リアカバー46(リアフェンダ46)に、このリアフェンダ46の下方に延びてライセンスプレート48を支持する第2下リアカバー47が備えられている。
図3に示すように、シート17の後部から車幅方向左右に、左右のリアグリップ53、53が延び、シート17の後部から後方へシート17の後方を覆う上リアカバー49が延びている。左右のリアグリップ53、53は、後シート39の位置から車幅方向外方に延びた後、シート17の輪郭に沿って、且つこの輪郭から平面視で一定距離離間した状態で後方へ延びる握り部を有するアルミダイカスト製の部材である。前シート38の側方にて車体側に運転者用ステップ56、56が取付けられている。なお、同乗者用ステップは省略されている。
図4に示すように、左右のメインフレーム(図1、符号22)から後方に左右のシートレール24、24が延びている。左右のシートレール24、24を支える左右のサブフレーム25、25の前端は、各々、締結要素58、58によって左右のピボットフレーム23、23に締結される。
図5に示すように、左右のシートレール24、24に渡されるクロスプレート61に、下方から平面視で略H状の取付ステー63が4つの上ボルト65によって取付けられ、この取付ステー63に、下リアカバー(リアフェンダ46)と第2下リアカバー47とが3つの下ボルト66によって共締めにより取付けられる。
図6に示すように、リアフェンダ46に上リアカバー49を合わせることで、係合凸部73Lが形成され、この係合凸部73Lにサイドカバーの延出部75Lの車幅内方に形成した係合凹部74Lを車両後方から図矢印a方向に差し込むことで、車両の外観部品を構成するリアフェンダ46と上リアカバー49とサイドカバー45とが位置決め・係止される。
なお、本実施例では、左右の爪部は、左右の凸部上半体(左右の上リアカバー側係合凸部)に設けたが、左右の爪部を左右の凸部下半体(左右の下リアカバー側係合凸部)に設けることは差し支えない。
図8に示すように、左の係合凸部73Lは、下リアカバー46の上端に設けられ半割り状の左の凸部下半体73La(下リアカバー側係合凸部73La)と、上リアカバー49の下端に設けられ半割り状の左の凸部上半体73Lb(左の上リアカバー側係合凸部73Lb)とを、各々、上下に合わせてなる。左の凸部上半体73Lb(左の上リアカバー側係合凸部73Lb)に、左の凸部上半体73Lb(左の上リアカバー側係合凸部73Lb)及び左の凸部下半体73La(左の下リアカバー側係合凸部73La)同士を、互いに合わせた状態で係止する左の爪部91Lが設けられている。下リアカバー46と上リアカバー49との境界にて下リアカバー46には、左の爪部91Lが挿入され、係止される左の溝部92Lが形成されている。
左の係合凹部74Lは、左の延出部75Lの車幅方向内面から車幅方向内方に延び車両前方側が開放される周壁101と、この周壁101から延び左の円形孔部102が形成される当接内壁103とからなる。左の円形孔部102には、前方に向け斜め上に延びて開放され左の係合凸部73Lへ係合容易にする上ガイド部105と、前方に向け斜め下に延びて開放され左の係合凸部73Lへ係合容易にする下ガイド部106とが併せて形成される。これらの上下のガイド部105、106によって、左の係合凸部73Lに左の係合凹部74Lを円滑に係合させることができる。なお、図示せぬ右の係合凹部74Rの構造も、車幅方向中心線に対して左右対称に配置される他、上記と同様な構造であり、説明を省略する。
図9に示すように、車体フレーム11側に設けたグリップステー77Lにリアグリップ53Lが載置され、上方から締結ボルト111によって、グリップステー77Lの裏面に固着したウエルドナット113に締結され取付けられている。リアグリップ53Lの後端部の一部に重なるように上方から上リアカバー49が配置されている。リアグリップ53Lの後端部には、後孔81が開けられ、この後孔81に、上リアカバー49に開けた位置決め孔83から位置決めピン(後位置決めピン85)が挿入される。あるいは、上リアカバー49の下方位置にてリアグリップ53Lに、後孔81が開けられ、この後孔81に後位置決めピン85が挿入される。
図10に示すように、被係止部90は、下リアカバー46の後部上端に立設する2つの縦壁121、122と、2つの縦壁121、122の上端に渡した天井部123と、縦壁121、122の後端に開けられ係止爪89が入る開口部124とからなり、この開口部124に車両後方から前方に矢印dの方向に、上リアカバー49の後部下端に設けた係止爪89を係合可能にした。
図中、車幅方向左側の構造について説明したが、車幅方向右側の構造についても、車幅方向中心線に対して左右対称に配置される他、同様な構造であり説明を省略する。
図5〜6にて、シート(図3、符号17)の後部周りを下リアカバー46と左右のサイドカバー45と上リアカバー49の3部品で構成する場合に、下リアカバー46と上リアカバー49とに設けた係合凸部73L、73Rと左右のサイドカバー45に設けた左右の係合凹部74L、74Rとを係合させることで、上記3つの外観部品同士を所定の位置で仮止めすることができる。
Claims (8)
- 車体フレーム(11)の前部に前輪(15)を設け、前記車体フレーム(11)の後部に後輪(16)を設け、前記前輪(15)と前記後輪(16)の間に乗員が座るシート(17)を設け、このシート(17)の後部周りを下リアカバー(46)と左右のサイドカバー(45L、45R)と上リアカバー(49)とで覆ってなる鞍乗り型車両の後部構造において、
前記下リアカバー(46)の左右側部又はいずれか一方側部に、車幅方向外側に突出する左右の凸部下半体(73La、73Ra)を設け、
前記上リアカバー(49)の左右側部又はいずれか一方側部に、車幅方向外側に突出する左右の凸部上半体(73Lb、73Rb)を設け、
前記左の凸部下半体(73La)に前記左の凸部上半体(73Lb)を重ねて左の係合凸部(73L)を形成し、及び/又は、前記右の凸部下半体(73Ra)に前記右の凸部上半体(73Rb)を重ねて右の係合凸部(73R)を形成し、
前記左右のサイドカバー(45L、45R)に、前記左の係合凸部(73L)及び/又は、前記右の係合凸部(73R)の各々と又は一方と係合する左の係合凹部(74L)及び/又は、右の係合凹部(74R)を設けることを特徴とする鞍乗り型車両の後部構造。 - 前記左右の係合凹部(74L、74R)は、前記左右のサイドカバー(45L、45R)の後部から車両後方へ延出した左右の延出部(75L、75R)に設けられていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の後部構造。
- 前記左右の凸部下半体(73La、73Ra)は、前記下リアカバー(46)の上端に設けられ、車両側面視で半割り状を呈し、
前記左右の凸部上半体(73Lb、73Rb)は、前記上リアカバー(49)の下端に設けられ、車両側面視で半割り状を呈し、
前記左の凸部下半体(73La)と前記左の凸部上半体(73Lb)のうちの一方に、前記左の凸部上半体(73Lb)及び前記左の凸部下半体(73La)同士を係止する左の爪部(91L)が設けられ、
前記右の凸部下半体(73Ra)と前記右の凸部上半体(73Rb)のうちの一方に、前記右の凸部上半体(73Rb)及び前記右の凸部下半体(73Ra)同士を係止する右の爪部(91R)が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の鞍乗り型車両の後部構造。 - 前記左右の凸部下半体(73La、73Ra)は、各々、下くびれ部(93La、93Ra)を有し、前記左右の凸部上半体(73Lb、73Rb)は、各々、上くびれ部(94Lb、94Rb)を有し、
前記左右の凸部下半体(73La、73Ra)は、車両側面視で、各々、半円形を呈し、
前記左右の凸部上半体(73Lb、73Rb)は、車両側面視で、各々、半円形を呈し、
前記左右の係合凹部(74L、74R)は、車両前方側が開放され、前記左右の凸部下半体(73La、73Ra)の下くびれ部(93La、93Ra)と前記左右の凸部上半体(73Lb、73Rb)の上くびれ部(94Lb、94Rb)に各々係合する左右の円形孔部であることを特徴とする請求項3記載の鞍乗り型車両の後部構造。 - 前記左右のサイドカバー(45L、45R)の前部は、各々、前記車体フレーム(11)に締結されると共に、前記下リアカバー(46)も前記車体フレーム(11)に取付けられることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の鞍乗り型車両の後部構造。
- 前記上リアカバー(49)の後部下端に係止爪(89)が設けられ、
前記下リアカバー(46)の後部上端に前記係止爪(89)と係合する被係止部(90)が設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の鞍乗り型車両の後部構造。 - 前記車体フレーム(11)に、乗員が握ることができるリアグリップ(53L、53R)が取付けられ、
前記上リアカバー(49)の下方位置にて前記リアグリップ(53L、53R)に、リアグリップ側孔(81、81)が開けられ、
このリアグリップ側孔(81、81)に、前記上リアカバー(49)に開けた位置決め孔(83、83)から位置決めピン(85、85)が挿入されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の鞍乗り型車両の後部構造。 - 前記下リアカバー(46)に、この下リアカバー(46)の下方に延びてライセンスプレート(48)を支持する第2下リアカバー(47)が備えられ、
前記車体フレーム(11)に取付けられる取付ステー(63)に、前記下リアカバー(46)と前記第2下リアカバー(47)とが共締めで取付けられることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の鞍乗り型車両の後部構造。
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