JP2014033533A - バックアップ電源装置およびこれを用いた自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】非常用電源の起動に伴う車両の燃費の悪化を防止するもの。
【解決手段】バッテリー11に接続される入力端16から電源供給を受けるとともに電気二重層コンデンサ17の充電側に接続された充電回路18と、電気二重層コンデンサ17の放電側に接続された放電回路19と、放電回路19側をアノード側として放電回路19の出力側に接続された加算ダイオード20と、一方がこの加算ダイオード20の出力側に接続されるとともに他方が車両の衝突検出手段13に接続される非常用電力出力部21と、入力端16と放電回路19の出力電圧とを比較したうえでこの出力電圧を制御する比較制御部22とを備え、比較制御部は、バッテリーが正常時である場合においては放電回路の出力電圧を入力端の電圧よりも低くさせるとともに、バッテリーが非常時となった場合においては放電回路の出力電圧を衝突検出手段の動作電圧以上として非常用電力出力部へ出力させるもの。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両におけるバッテリーからの電源供給が絶たれた場合に、一時的に動作が必要な電装品を機能させるためのバックアップ電源装置に関するものである。
近年、車両の走行中における安全性を踏まえ、走行車両が20km/hなどの所定速度に達すると自動的にドアをロックするオートドアロックが普及し、走行中にドアが開くなどの不慮の事故を防ぐ方策がとられている。この一方で、車両が事故に遭遇した際においてはドアロックが自動的に解除される機能が備えられているものの、バッテリーからの電源供給が絶たれるとドアロックの自動解除ができず、この結果として外部からドアを開けての搭乗者の救助が困難となる状況に陥る可能性があるものであった。
これに対しては、バッテリーからの電源供給が絶たれても一時的に電装品の動作を可能とするバックアップ電源装置が製品化されている。例えば図3の従来のバックアップ電源装置の回路構成図で示すように、バッテリーからの電源供給が絶たれた際の非常時のドアロック解除への対応が行われている。従来のバックアップ電源装置は、バッテリー1に対して通常電力供給ライン2とバックアップ電源装置3とが並列に接続され、通常電力供給ライン2とバックアップ電源装置3との双方から衝突センサーユニット4へ電源供給が行われるとともに、通常電力供給ライン2およびバックアップ電源装置3のそれぞれの出力端がドアロック解除スイッチ5の入力端子6に接続されていた。
そして、車両に対する衝撃を感知するなどにより衝突センサーユニット4で車両の衝突が生じたと判断した場合には衝突センサーユニット4からドアロック解除スイッチ5に対してドアロック解除信号が発信され、このドアロック解除信号に応じてドアロック解除スイッチ5が接続状態とされることによりドアロック解除が行われるものであった。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては例えば特許文献1が知られている。
特開平7−269208号公報
しかしながら従来のバックアップ電源装置は、衝突センサーユニット4などの電装品へ常に電源を供給しようとするために、バッテリー1の電圧が変動(一般的には低下)してバックアップ電源装置3の出力電圧よりも低くなる度にバックアップ電源装置3の出力電流が消費され、充電用電圧変換器7や放電用電圧変換器8が頻繁に充電や放電を繰り返すこととなる。つまり、図4の従来のバックアップ電源装置の動作波形図に示すように、バックアップ電源電圧VB0を閾値として、この値をバッテリー電圧VB1が下回る度にバックアップ電流IB0が流れることとなる。そしてこの動作はその都度図3に示す衝突センサーユニット4への電力供給を行うことであるため、これに伴ってオルタネータ9からバックアップ電源装置3へ相当分の電力供給が行われることにもなる。ここで、非常時以外におけるバックアップ電源装置3による電力供給は、衝突センサーユニット4を動作させるにあたって必ずしも必要なものではなく、また、これに伴うオルタネータ9の発電はエンジンに対する負荷となるため、その結果として不必要な動作を行うがために車両の燃費悪化を生じるという課題を有するものであった。
そこで本発明はバックアップ電源での不必要な動作に伴う電力消費を抑えることで車両の燃費悪化を抑制することを目的とするものである。
そしてこの目的を達成するために本発明のバックアップ電源装置は、バッテリーに接続される入力端から電源供給を受けるとともに電気二重層コンデンサの充電側に接続された充電回路と、前記電気二重層コンデンサの放電側に接続された放電回路と、この放電回路側をアノード側として前記放電回路の出力側に接続された加算ダイオードと、一方がこの加算ダイオードのカソード側に接続されるとともに他方が車両の電装品制御手段に接続される非常用電力出力部と、前記入力端と前記放電回路の出力電圧とを比較したうえでこの出力電圧を制御する比較制御部とを備え、前記比較制御部は、前記バッテリーが接続状態であると判断した場合においては前記放電回路の出力電圧を前記入力端の電圧よりも低くさせ、前記バッテリーが非接続状態となったと判断した場合においては前記放電回路の出力電圧を前記電装品制御手段の動作電圧以上として非常用電力出力部へ出力させる構成としたものである。
以上のように本発明によるバックアップ電源装置は、衝突などでバッテリーから電装品への電源供給が絶たれた場合には、安全を確保するための電装品を動作させるのに十分な電源を供給するものである。これと共に、車両の通常動作中では各種電装品の負荷などによりバッテリーの電圧変動、特に低下が生じた場合であっても充電回路や放電回路の動作は行われないよう制限するものである。したがって、事故などに伴うバッテリーの喪失時以外においては、蓄電手段として設けられた充電回路や放電回路から電力供給の動作をさせることはなく、車両側のオルタネータの起動に伴う不必要な電力消費を抑えることとなる。これにより、車両の燃費の悪化を防止することが可能となるものである。
本発明のバックアップ電源装置の回路接続図 本発明のバックアップ電源装置の動作波形図 従来のバックアップ電源装置の回路接続図 従来のバックアップ電源装置の動作波形図
以下、本発明の一実施形態について添付図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は車両内に設置したバックアップ電源装置の回路接続図であり、ここでは以下のようにバックアップ電源装置10を非常時のドアロック解除のために適用したものを一例として説明する。
バックアップ電源装置10の入力側には、バッテリー11およびオルタネータ12が接続されているとともに、出力側には車両の衝突時にドアロック解除信号を発信する衝突検出手段13と、衝突検出手段13からの信号を受けて強制的にドアロックの解除を行うためのドアロック解除スイッチ14が接続されている。また、衝突検出手段13とドアロック解除スイッチ14とにはバッテリー11が接続された状態ともなっている。そして、車両の衝突時などにバッテリー11から衝突検出手段13やドアロック解除スイッチ14への電源供給が途絶えた際には、バックアップ電源装置10からドアロック解除スイッチ14を通じてドアロック解除のためにモータ15へ電力が供給されることとなる。
ここでバックアップ電源装置10は、バッテリー11に接続される入力端16から電源供給を受けるとともに電気二重層コンデンサ17から見て充電側に接続された充電回路18と、電気二重層コンデンサ17から見て放電側に接続された放電回路19と、放電回路19側をアノード側として放電回路19の出力側に接続された加算ダイオード20と、一方が加算ダイオード20のカソード側に接続されて他方が衝突検出手段13およびバッテリー11に接続されるバックアップ電力出力部21と、入力端16の電圧と放電回路19の出力電圧とを比較したうえでこの出力電圧を制御する比較制御部22とを備えている。
次に、バックアップ電源装置10および、このバックアップ電源装置10に接続されたバッテリー11、オルタネータ12、衝突検出手段13、ドアロック解除スイッチ14およびモータ15の動作について説明する。
ここで、第1の制御状態のバッテリー11が入力端16および衝突検出手段13やドアロック解除スイッチ14に接続状態である場合、つまり、車両が正常に動作している場合において、比較制御部22は放電回路19の出力電圧を入力端16の電圧よりも常に一定の電位差を維持させたうえで低くさせるように放電回路19で電気二重層コンデンサ17の有する電圧を昇圧させる動作を制御している。
また、第2の制御状態のバッテリー11が入力端16あるいは衝突検出手段13やドアロック解除スイッチ14に非接続状態となった場合、つまり、車両の事故などによりバッテリー11が遮断された非常時の場合などにおいて、比較制御部22は放電回路19の出力電圧を車両が正常に動作していた際の入力端16の電圧と同等とさせるように制御している。あるいは、衝突検出手段13をはじめとする制御用電装品などの電装品制御手段の動作が可能となる電圧値以上の出力電圧となるように、比較制御部22は放電回路19を制御している。
つまり、車両が正常に動作している場合において、放電回路19の出力はバッテリー11の電圧よりも低く設定されていたものが、バッテリー11が遮断されたことなどにより、放電回路19の出力は正常であったときのバッテリー11の電圧と同等な水準までに昇圧される、あるいは放電回路19の出力は衝突検出手段13などの電装品制御手段の動作電圧以上を維持することとなる。
ここで、第1の制御状態のバッテリー11が入力端16および衝突検出手段13やドアロック解除スイッチ14に接続状態である正常な場合とは、比較制御部22によってバッテリー11が入力端16および衝突検出手段13やドアロック解除スイッチ14に接続状態であると判断された場合を意味している。また、第2の制御状態のバッテリー11が入力端16あるいは衝突検出手段13やドアロック解除スイッチ14に非接続状態となった非常時の場合とは、比較制御部22によってバッテリー11が入力端16あるいは衝突検出手段13やドアロック解除スイッチ14と遮断された状態であると判断された場合を意味するものである。そして、接続状態と遮断状態との閾値は後にも述べるように、衝突検出手段13などの電装品制御手段の動作電圧とし、この動作電圧よりもバッテリー11から供給される電圧が高い場合は正常時とし、動作電圧よりもバッテリー11から供給される電圧が低い場合は非常時として判断することが望ましい。
以上の構成により、車両が正常に動作している場合にバックアップ電力出力部21では、バッテリー11から電源接続部23を通じて供給される電圧が放電回路19の出力電圧よりも高く設定された状態となるため、加算ダイオード20は逆バイアスの非導通状態となる。つまり、バックアップ電源装置10と負荷となる衝突検出手段13やモータ15とは切り離された状態となる。よって、車両が正常に動作している間は上記の電圧の関係が満たされる限り、バックアップ電源装置10は動作しないこととなる。そのため、バックアップ電源装置10は大きな電力を消費することもなく、バックアップ電源装置10を動作させるためにオルタネータ12を動作させることがなくなり、これに対応したオルタネータ12の動作に伴う車両のエンジン(図示せず)への負荷は生じないことで燃費の抑制が可能となるものである。
また一方で、車両の事故などによりバッテリー11が遮断された場合にバックアップ電力出力部21では、電源接続部23から供給される電圧が無くなり、かつ、放電回路19の出力電圧をバッテリー11が正常であったときの電圧値を目標値として昇圧させるように、あるいは出力電圧が衝突検出手段13をはじめとする制御用電装品の動作電圧以上であることを維持されるように放電回路19を動作させている。このため、加算ダイオード20は順バイアスの導通状態となり、つまり、バックアップ電源装置10から衝突検出手段13およびモータ15へは電源供給が可能な状態となる。
このとき同時に、衝突検出手段13は車両の事故を感知しているためドアロック解除スイッチ14を接続させることとなる。このため、バックアップ電源装置10からの電力によってモータ15が駆動されてドアロック(図示せず)が解除されることとなる。よって、バックアップ電源装置10による安全のための動作は確保できることとなる。
ここで、バッテリー11の電圧やバッテリー11のバックアップ電源装置10や衝突検出手段13への接続状態および放電回路19の出力電圧の検出、ならびに放電回路19への昇圧動作に関する制御はすべて比較制御部22によって行われることとなる。そしてこの動作を行うにあたって、車両の正常状態ではバッテリー11および放電回路19の双方から比較制御部22は電源供給を受けるため安定した動作が可能となるものである。また、この比較制御部22は衝突検出手段13から独立したものであり、信号を受けての比較処理および放電回路19への制御信号の発信という限定された処理を行う素子あるいは回路や装置であることから、衝突検出手段13などの制御用電装品に比較して電力消費は非常に小さなものとなる。このため、比較制御部22は車両の事故による非常時には放電回路19から動作のための電源供給を受けるものの、電気二重層コンデンサ17へ蓄電した電力に及ぼす影響は極めて限定できるもので、このときもまた安定した動作が持続して可能となるものである。
また、比較制御部22が安定して動作する事で、車両の事故によりバッテリー11を喪失して電源接続部23からの電源供給が途絶えても、放電回路19から加算ダイオード20およびバックアップ電力出力部21を介して衝突検出手段13への電源供給も限られた期間ではあるものの事故の前から連続および継続して可能となり、車両全体の非常時における衝突検出手段13などの制御用電装品の動作を可能とするものである。
ここでは、車両の事故などによりバッテリー11が遮断された際に、放電回路19の出力電圧を昇圧させるよう放電回路19を動作させることとしている。しかしながらこの動作に関しては、バッテリー11が正常な接続状態であったときの放電回路19の出力電圧そのままとして、非常時に放電回路19の出力電圧をバッテリー11の当初電圧値まで昇圧させない形態としても構わない。当然ながらこのときも、バッテリー11が正常な接続状態であったときの電圧値よりも放電回路19の出力電圧を低くしている。
例えば、このときの動作を図2のタイミングチャートを用いて説明する。ここでは図1に示すバックアップ電源装置10の放電回路19の出力電圧を図2に示すバックアップ電圧VB0とし、また、図1に示すバッテリー11の電圧を図2に示すバッテリー電圧VB1とし、車両の動作時におけるそれぞれの値の変動を示している。
ここでは先に述べたように、図1に示すバッテリー11が正常に接続された状態では、図2に示すバッテリー電圧VB1に対してバックアップ電圧VB0は常に一定の電位差を維持させたうえで低くなるように制御されている。
つまり、ヘッドライトやワイパーなどの負荷の接続を行うことによりバッテリー電圧VB1は、その時々で変動して曲線を描くこととなる。これに対してバックアップ電圧VB0はバッテリー電圧VB1をそのままの曲線で低電圧側にシフトさせた状態で制御されていることとなる。実際には、バッテリー電圧VB0はバックアップ電圧VB1に対して演算の時間相当の遅れを持った曲線となっているが、この遅れの時間に比較してバッテリー電圧VB1の時間に伴う変化の度合いは非常に緩やかなものとなっている。したがって、演算による時間の遅れに関してここでは特に問題とする必要はなく、バッテリー電圧VB1の変化に対してバックアップ電圧VB0は即座に反応しているとみなして構わない。
このとき、バックアップ電流IB0は流れることがなく、図1に示す放電回路19はバックアップ電力出力部21からは衝突検出手段13やモータ15へは電力の供給は行われていないものの、放電回路19の出力側には所定の電圧が生じている状態の待機状態となっている。車両が通常の動作をしている際にはバックアップ電源装置10としては常にこの状態となっている。
当然ながら、放電回路19を構成しているスイッチング素子(図示せず)は待機時においてもスイッチング動作を行い、スイッチング動作のための電力は比較制御部22を通じて電気二重層コンデンサ17から供給していることとなる。この消費電力もまた、衝突検出手段13やモータ15で必要となる電力に比較して非常に小さいため、電気二重層コンデンサ17へ蓄電した電力に及ぼす影響は極めて限定できるものとなる。またあるいはこの電力をオルタネータ12によって補う形で供給しても、それは非常に小さな電力に相当するため車両の燃費の劣化は殆ど生じないこととなる。
そして、バッテリー電圧VB1が「車両の事故」などにより電圧が所定の閾値を超越して低下した場合、つまり、図1に示すバッテリー11が接続されていた状態から、バッテリー11が失われた状態へと移行する場合に、比較制御部22は図2に示すバッテリー電圧VB1とバックアップ電圧VB0との間での定電位差を維持する制御を停止することとなる。つまり、バッテリー電圧VB1が閾値を超越して低下した場合には、バックアップ電圧VB0はバッテリー電圧VB1への追従を断ち、それとともにバッテリー電圧VB1が閾値を超越して低下する前におけるバックアップ電圧VB0を維持することとなる。
これは図2におけるAのタイミングに相当し、バッテリー電圧VB1は低下する一方で、バックアップ電圧VB0は直前の出力電圧を維持する、あるいは直前の出力電圧をさらに昇圧することとなる。
したがって、図1に示す放電回路19の出力電圧が、電源接続部23の電圧よりも高くなり、結果として加算ダイオード20が順バイアスとなる。これにより、ドアロック解除スイッチ14や衝突検出手段13をはじめとする制御用電装品へとバックアップ電源装置10から電力が供給されることとなり、図2に示すバックアップ電流IB0がこの時点で流れ始めることとなる。
ここで、車両における初期の設定として、バッテリー電圧VB1は正常に接続されている状態において、VCを下回ることはないように設定している。このVCとは図1に示す衝突検出手段13をはじめとする制御用電装品を動作させるための下限値である動作電圧や、あるいはバッテリー11が正常に接続されている状態でその電圧が低下する可能性のある下限電圧とすればよい。
この一方で、バックアップ電圧VB0は動作電圧VCを下回るタイミングが存在しても構わない。
仮に、バッテリー電圧VB1が失われた際にバックアップ電圧VB0が動作電圧VCよりも低ければ、バックアップ電圧VB0を更に昇圧させる動作が図1の放電回路19において比較制御部22からの指示により行われることとなる。そして、その昇圧後の電圧の目標値としては図2に示す動作電圧VC以上であればバックアップ電源としての動作上問題は無い。
また、バッテリー電圧VB1が失われた際にバックアップ電圧VB0が動作電圧VCよりも高ければ、その時点でのバックアップ電圧VB0そのままの電圧を出力させて図2に示す放電回路19においての更なる昇圧の動作を行わなくても構わない。
ここでの放電回路19における昇圧動作と、加算ダイオード20が順バイアスとなるタイミングとはほぼ同時に行われるため、実用上ではバッテリー11の電圧が予め決定した閾値電圧以下へと低下した際には、即座にバックアップ電力出力部21からは当該閾値以上の電圧が出力されるものとして構わない。
よって、定常状態である第1の制御状態と、バッテリー11が存在しなくなる非常時の第2の制御状態とのバッテリー11の電圧を基準とした境界としては、その閾値として図2に示した動作電圧VCであるところの図1に示す衝突検出手段13などの動作下限値を用いること、あるいはそれを基準として用いることが望ましい。これにより、事故時における図2に示したバックアップ電圧VB0からの更なる昇圧はBの期間を除いては必須とならないため、応答の速いバックアップ電圧の供給が可能となる。
またあるいは、図1に示す放電回路19の出力電圧は図2における破線で示したVB2のように時間に関係なく待機状態において一定電圧値としたものでも構わない。この場合、VB2の値は頻繁にバックアップ電流IB0が流れないようにVCよりも低い値として設定するとともに、VB1がVCを超越して低下した場合には必ずVB2からVC以上の電圧値へと昇圧動作を行うように図1に示す放電回路19を比較制御部22によって制御すればよい。この動作の場合は比較制御部22における電圧の基準値はVCのみを扱うこととなるため容易な演算ができればよく、非常に簡単な構成とすることができる。
以上のように、先にも述べたようにバッテリー11の電圧が閾値を超えて大きく低下した非常時を除いては、つまりバッテリー11と電力を受ける側との接続が遮断されたと判断したとき以外には、バックアップ電源装置10を動作させることはなく、車両の燃料効率の低下を招くことはない。特に、アイドリングストップの機能を有する車両の場合は、図2に示すバッテリー電圧VB1の変動が大きく生じ易いため、図1に示すバックアップ電源装置10を適用することによる燃料効率の改善は大幅なものとなる。
ここで、待機時の電圧としては図2に示すバックアップ電圧VB0の最低の電圧値が0(V)に達するまで低下することは無いことが昇圧動作を始めるにあたっての条件であるため、この点を基準としてバッテリー電圧VB1とバックアップ電圧VB0との電位差を決定することが望ましい。
これにより、必要以上にバックアップ電源装置10が動作することに伴う車両の燃料消費を抑制することが可能となり、かつ、電圧を基準として非常時であるとの状態となった際には必要な電力をバックアップ電源装置10から電力を必要とする負荷へ供給することができるものである。
またここで重要なのは、比較制御部22は放電回路19の待機時における電圧設定の指示は行うものの、非常時においてのバックアップ電源装置10からの電力は正常時における電位差に基づいた加算ダイオード20による切り替えで行われることである。つまり、バックアップ電源装置10においては非常時における「車両の事故」という情報に基づいたスイッチ素子などによるスイッチ動作ではなくダイオードの両端の電位に基づく導体路の切り替え動作としたうえで電力供給のステップが進められることで、高い信頼性を維持できるという点でもある。
ここで説明したバックアップ電源装置10では、バッテリー11が通常状態であるか非常状態であるのか、またバッテリー11が接続された状態であるか遮断された状態であるかは、放電回路19の出力電圧と入力端16の電圧とを比較制御部22にて検出することで判断している。この判断の検出対象としては、放電回路19の出力電圧とバックアップ電力出力部21の電圧としても構わない。入力端16およびバックアップ電力出力部21は共にバッテリー11に直接接続されているため、動作としてはこれまでに説明したものと同様となる。
以上の実施例においては、バックアップ電源装置10からの非常用電力出力をドアロック解除用出力として説明したが、バックアップ電源装置10の用途としてはこれに限ったものではない。非常用電力出力については例えば、車内の搭乗者が安全に保護されるべき方向へパワーシート(図示せず)を移動させるための電力として、また、車内に搭乗者が閉じ込められないようにパワーウインドウ(図示せず)を開放状態とさせるための電力として、あるいは車両に事故が生じた際にGPS位置情報の発信をさせるための電力として適用し、これらの非常用装置に接続するための非常時用スイッチを設けることで電力を供給し、さらにはこれらを複数組み合わせた動作をさせるための電力として適用しても構わない。
また、以上に述べた作用効果に加え、本発明のバックアップ電源装置10は衝突検出手段13とは独立した制御によって動作させているため、バッテリー11と衝突検出手段13との間に接続配置することで容易に車両全体における非常用電源として動作させることができる。よって、車両における非常用電源に対する複雑な配線や、非常用電源を動作させることを目的としたリレーなどのデバイスを配置する必要がなく、車両に対する設計や配置の自由度を高めることを可能とするものでもある。
本発明のバックアップ電源装置は、バックアップ電源における不必要な電力消費を抑制することで車両の燃料効率を向上させる効果を有し、各種車両において有用である。
10 バックアップ電源装置
11 バッテリー
12 オルタネータ
13 衝突検出手段
14 ドアロック解除スイッチ
15 モータ
16 入力端
17 電気二重層コンデンサ
18 充電回路
19 放電回路
20 加算ダイオード
21 バックアップ電力出力部
22 比較制御部
23 電源接続部

Claims (8)

  1. バッテリーに接続される入力端から電源供給を受けるとともに電気二重層コンデンサの充電側に接続された充電回路と、
    前記電気二重層コンデンサの放電側に接続された放電回路と、
    この放電回路側をアノード側として前記放電回路の出力側に接続された加算ダイオードと、
    一方がこの加算ダイオードのカソード側に接続されるとともに他方が車両の電装品制御手段および前記バッテリーに接続される非常用電力出力部と、
    前記入力端と前記放電回路の出力電圧とを比較したうえでこの出力電圧を制御する比較制御部とを備え、
    前記比較制御部は、
    前記バッテリーが前記入力端に接続状態である場合においては前記放電回路の出力電圧を前記入力端の電圧よりも低くさせ、
    前記バッテリーが前記入力端に非接続状態となった場合においては前記放電回路の出力電圧を前記電装品制御手段の動作電圧以上として非常用電力出力部へ出力させるバックアップ電源装置。
  2. 入力端の電圧が電装品制御手段の動作電圧以上である場合をバッテリーと入力端とが接続状態とし、
    入力端の電圧が電装品制御手段の動作電圧以下である場合をバッテリーと入力端とが非接続状態とした請求項1に記載のバックアップ電源装置。
  3. バッテリーと入力端とが接続状態である場合においては、放電回路の出力電圧を入力端の電圧よりも常に一定の電位差を維持して低くさせた請求項2に記載のバックアップ電源装置。
  4. バッテリーと入力端とが接続状態である場合においては放電回路の出力電圧を、一定値でかつ電装品制御手段の動作電圧よりも低くさせた請求項2に記載のバックアップ電源装置。
  5. 比較制御部はバッテリーへの接続状態から非接続状態へと移行する際に、
    放電回路の出力電圧を入力端の電圧よりも低くさせる動作を停止させるとともに、
    前記放電回路の出力電圧を電装品制御手段の動作電圧以上として非常用電力出力部へ出力させる請求項3もしくは請求項4に記載のバックアップ電源装置。
  6. バッテリーに非接続状態となった場合においては放電回路の出力電圧を前記バッテリーが接続状態であった際の入力端の電圧と同等とさせたうえで非常用電力出力部へ出力させる請求項5に記載のバックアップ電源装置。
  7. 請求項1から6の何れかに記載のバックアップ電源装置を車内に配置し、
    前記バックアップ電源の入力端および非常用電力出力部にバッテリーを接続し、
    前記非常用電力出力部に電装品制御手段および非常時用スイッチを接続した自動車。
  8. 非常時用スイッチはドアロック解除用スイッチとした請求項7に記載の自動車。
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