JP2014031773A - 過給機付き内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、過給機付き内燃機関に関し、パージ制御弁よりも吸気通路側のパージ通路に吸気通路からの吸入空気の流入を規制する一方弁を備えている場合において、運転停止中にパージ制御弁を開く動作が正常になされているか否かを判定できるようにすることを目的とする。
【解決手段】当該燃料タンク32内に生ずる蒸発燃料を捕集するキャニスタ34と、サージタンク12aとキャニスタ34とを接続するパージ通路38と、パージ通路38を開閉するパージ制御弁40と、パージ制御弁40よりもサージタンク12a側のパージ通路38に配置され、パージ通路38からサージタンク12aに向かう方向のガスの流れのみを許容するように構成された第1一方弁42と、を備える。一端がパージ制御弁40と第1一方弁42との間の部位においてパージ通路38に接続され、他端がコンプレッサ20aよりも上流側の吸気通路12に接続されたバイパス通路48を更に備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、過給機付き内燃機関に係り、特に、燃料タンク内に生ずる蒸発燃料を吸気通路にパージさせる際に用いるパージ制御弁の故障診断を内燃機関の停止中に行う構成を備えている場合に好適な過給機付き内燃機関に関する。
従来、例えば特許文献1には、ターボ過給機付き内燃機関が開示されている。この従来の内燃機関は、燃料タンク内に生ずる蒸発燃料を吸着するキャニスタと、当該キャニスタに吸着された蒸発燃料をコンプレッサよりも下流側の吸気通路に供給するためのパージ通路と、パージ通路を介して吸気通路に供給される蒸発燃料の量を制御するパージ制御弁とを備えている。上記内燃機関は、更に、パージ制御弁よりも吸気通路に近い部位においてパージ通路に配置され、パージ通路から吸気通路に向かう方向のガスの流れのみを許容するように構成された一方弁を備えている。
特開2007−198353号公報 特開2006−336553号公報 特開2006−226114号公報
ところで、内燃機関を搭載する車両は、車両の構成要素やシステムに対して各種の異常検出を行う車載式自己診断機能(OBD)を備えている。このOBDの1つとして、車両のキーオフ時(内燃機関の運転停止時)に、パージ制御弁の開閉動作が正常になされているか否かを診断する機能(エバポOBD)が知られている。より具体的には、キーオフ時のエバポOBDでは、パージ制御弁を閉じた状態で燃料系(ここでは、「燃料タンク、燃料タンクとキャニスタとを接続する蒸発燃料通路、キャニスタ、および、パージ制御弁よりもキャニスタ側のパージ通路内の空間」を指すものとする)を減圧させることで燃料系の気密性が診断され、気密性が充足されている場合には、パージ制御弁を閉じる動作が正常になされていると判断される。そして、燃料系を減圧させた状態からパージ制御弁を開くことによって燃料系の圧力が正常に回復するか否かが診断され、パージ制御弁を開いたことに伴う吸気通路側からのガスの流入によって燃料系の圧力が回復した場合には、パージ制御弁を開く動作が正常になされていると判断される。
上記特許文献1に記載の内燃機関のように、パージ通路におけるパージ制御弁よりも吸気通路側の部位に上記構成の一方弁を備えている内燃機関によれば、過給された吸入空気がパージ通路を介して燃料系に流入するのを防止することができる。その結果、高圧の吸入空気の流入に伴う燃料系の配管の外れや燃料タンク内圧の上昇によって、燃料タンク内の蒸発燃料が大気に放出されるのを確実に回避することができる。しかしながら、このような一方弁をパージ通路に備えていると、エバポOBDの実行時に燃料系を減圧させた状態でパージ制御弁を開いた際に吸気通路側から燃料系にガスを導入することができなくなる。このため、パージ制御弁を開く動作が正常になされているか否かの上記診断を行うことができなくなってしまう。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、パージ制御弁よりも吸気通路側のパージ通路に吸気通路からの吸入空気の流入を規制する一方弁を備えている場合において、運転停止中にパージ制御弁を開く動作が正常になされているか否かを判定できるようにした過給機付き内燃機関を提供することを目的とする。
第1の発明は、過給機付き内燃機関であって、
吸入空気を過給するコンプレッサを吸気通路に備える過給機と、
蒸発燃料通路を介して燃料タンクと連通し、当該燃料タンク内に生ずる蒸発燃料を捕集するキャニスタと
前記コンプレッサよりも下流側の前記吸気通路と前記キャニスタとを接続するパージ通路と、
前記パージ通路に配置され、当該パージ通路を介して前記吸気通路に供給される蒸発燃料の量を制御するパージ制御弁と、
前記パージ制御弁よりも前記吸気通路に近い部位において前記パージ通路に配置され、前記パージ通路から前記吸気通路に向かう方向のガスの流れのみを許容するように構成された一方弁と、
を備え、
運転停止中に、前記パージ制御弁を閉じた状態で前記燃料タンク、前記蒸発燃料通路、前記キャニスタ、および、前記パージ制御弁よりも前記キャニスタ側の前記パージ通路内の圧力を低下させたうえで、前記パージ制御弁を開いたことに伴う前記圧力の回復の態様に基づいて前記パージ制御弁を開く動作が正常になされているか否かが診断される過給機付き内燃機関であって、
一端が前記パージ制御弁と前記一方弁との間の部位において前記パージ通路に接続され、他端が前記吸気通路に接続もしくは大気に開放されたバイパス通路、
を更に備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記バイパス通路の他端が前記吸気通路に接続されている場合、前記バイパス通路の他端が前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路に接続されていることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路を流れる吸入空気量を計測するエアフローメータを更に備え、
前記バイパス通路の前記他端は、前記エアフローメータから前記コンプレッサの入口までの区間において前記吸気通路に接続されていることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1〜第3の発明の何れか1つにおいて、
前記バイパス通路に配置され、当該バイパス通路を流れるガス量を絞る絞り部を更に備えることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1〜第4の発明の何れか1つにおいて、
前記バイパス通路に配置され、前記他端から前記一端に向かう方向のガスの流れのみを許容するように構成された第2一方弁を更に備えることを特徴とする。
第1および第2の発明によれば、内燃機関の運転停止中にパージ制御弁を開く動作の診断のためにパージ制御弁を開いた際に、パージ制御弁よりもキャニスタ側のパージ通路に対してバイパス通路から空気を導入できるようになる。このため、本発明によれば、パージ制御弁よりも吸気通路側のパージ通路に吸気通路からの吸入空気の流入を規制する一方弁を備えている場合において、運転停止中にパージ制御弁を開く動作が正常になされているか否かを判定できるようになる。
第3の発明によれば、バイパス通路の上記他端をエアフローメータの上流に接続した場合とは異なり、バイパス通路を介してコンプレッサの下流側の吸気通路に導入される空気の量をエアフローメータで把握できるようになる。これにより、空燃比の制御精度の低下を抑制することができる。
第4の発明によれば、絞り部の設定によって、蒸発燃料のパージが阻害されないように、バイパス通路からの空気量を調整できるようになる。
第5の発明によれば、バイパス通路に第2一方弁を備えておくことで、パージ制御弁やパージ通路に設けられた一方弁に故障が生じた場合であっても、蒸発燃料がバイパス通路を通って大気中に放出されたり、コンプレッサの下流を流れる吸入空気がバイパス通路を通ってコンプレッサの上流側の吸気通路や大気中に流出したりするのをより確実に防止できるようになる。
本発明の実施の形態1における内燃機関のシステム構成を説明するための図である。 キーオフ時のエバポOBDの概要を表したタイムチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1における内燃機関10のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10は、一例として直列4気筒型のガソリンエンジンであるものとする。内燃機関10の燃焼室には、吸気通路12および排気通路14が連通している。
吸気通路12の入口近傍には、エアクリーナ16が配置されている。エアクリーナ16の下流側の吸気通路12には、吸気通路12に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ18が設けられている。エアフローメータ18よりも下流側の吸気通路12には、ターボ過給機20のコンプレッサ20aが配置されている。コンプレッサ20aは、排気通路14に配置されたタービン20bと連結軸を介して一体的に連結されている。コンプレッサ20aは、タービン20bに入力される排気ガスのエネルギーによって回転駆動される。
また、吸気通路12には、コンプレッサ20aをバイパスするためのエアバイパス通路22が接続されている。エアバイパス通路22の途中には、エアバイパス通路22を流れる空気の流量を制御するためのエアバイパスバルブ24が配置されている。コンプレッサ20aよりも下流側の吸気通路12には、電子制御式のスロットルバルブ26が設けられている。更に、内燃機関10の各気筒には、筒内に直接燃料を噴射するための燃料噴射弁28、および、筒内の混合気に点火するための点火プラグ30がそれぞれ設けられている。
内燃機関10は、燃料タンク32内で生ずる蒸発燃料を一時的に捕集し、大気中に放散させることなく吸気通路12にパージして処理するための蒸発燃料処理装置として、次のような構成を備えている。より具体的には、蒸発燃料を吸着する吸着材(例えば、活性炭)を内蔵するキャニスタ34を備えている。キャニスタ34は、ブリーザ通路(蒸発燃料通路)36を介して燃料タンク32内の燃料液面上部の空間に接続されている。キャニスタ34には、パージ通路38の一端が接続されており、パージ通路38の他端は、スロットルバルブ26の下流側に形成された吸気通路12のサージタンク12aに接続されている。
パージ通路38の途中には、キャニスタ34からパージ通路38を介してサージタンク12aに供給される蒸発燃料の量を制御するためのパージ制御弁(VSV)40が設置されている。更に、パージ通路38におけるパージ制御弁40よりもサージタンク12aに近い部位には、パージ通路38からサージタンク12aに向かう方向のガスの流れのみを許容し、その逆方向の流れを許容しないように構成された第1一方弁42が設置されている。
キャニスタ34には、更に、他端が大気に開放された大気連通路44の一端が接続されている。大気連通路44におけるキャニスタ34側の上記一端には、キーオフポンプモジュール46が設置されている。キーオフポンプモジュール46は、大気連通路44を開閉することによってキャニスタ34を換気するためのキャニスタ換気弁(CVV:Canister Vent Valve)46aと、燃料系を減圧させるための電動の真空ポンプ46bと、燃料系の圧力を検出するための圧力センサ46cとを備えている。尚、ここでいう「燃料系」とは、互いに連通し合う「燃料タンク32、ブリーザ通路36、キャニスタ34、および、パージ制御弁40よりもキャニスタ34側のパージ通路38内の空間」を指すものとする。
図1に示すように、本実施形態の蒸発燃料処理装置は、更に、バイパス通路48、絞り部50および第2一方弁52を備えている。バイパス通路48は、一端がパージ制御弁40と第1一方弁42との間の部位においてパージ通路38に接続され、他端がエアフローメータ18からコンプレッサ20aの入口までの区間(図1に示す一例では、エアフローメータ18の近傍の部位)において吸気通路12に接続されている。
絞り部50は、バイパス通路48を流れるガス量を絞るためにバイパス通路48の途中に設けられている。尚、絞り部50は、バイパス通路48の構成材と別部品であるものに限らず、バイパス通路の一部の通路径を他の部位よりも小さくするものであってもよい。また、第2一方弁52は、バイパス通路48の途中(図1に示す一例では、絞り部50よりもパージ通路38に近い部位)に配置され、コンプレッサ20aの上流側からパージ通路38側に向かう方向のガス流れのみを許容し、その逆方向のガス流れは許容しないように構成されたものである。
更に、図1に示すシステムは、ECU(Electronic Control Unit)54を備えている。ECU54の入力部には、上述したエアフローメータ18および圧力センサ46cに加え、内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。また、ECU54の出力部には、上述したエアバイパスバルブ24、スロットルバルブ26、燃料噴射弁28、点火プラグ30、パージ制御弁40、キャニスタ換気弁46aおよび真空ポンプ46bに加え、内燃機関10の運転を制御するための各種のアクチュエータが接続されている。ECU54は、それらのセンサ出力と所定のプログラムとに従って上記各種のアクチュエータを駆動することにより、内燃機関10の運転状態を制御するものである。
[蒸発燃料処理装置の基本動作]
内燃機関10の運転停止中には、蒸発燃料が吸気通路12に漏れ出るのを防止する必要があるため、パージ制御弁40は閉弁状態とされている。また、この際、キャニスタ換気弁46aは開弁状態とされている。この状態で燃料の蒸発によって燃料タンク32内の圧力が上昇すると、燃料タンク32内の空間からキャニスタ34の大気連通路44に向かうガス流れが生ずる。その結果、燃料タンク32内で生じた蒸発燃料と空気との混合気がブリーザ通路36を介してキャニスタ34内に流入する。キャニスタ34内に流入した混合気中の蒸発燃料は吸着材によって捕集されるので、大気連通路44からは蒸発燃料が除去された後の空気のみが放出される。これにより、蒸発燃料の大気放出が防止される。
キャニスタ34に捕集された蒸発燃料の量が所定量を超えると、キャニスタ34によって蒸発燃料を捕集し続けることができなくなる。このため、内燃機関10の運転中には、キャニスタ34の吸着材に吸着した蒸発燃料をパージ(脱離)させる処理が実行される。具体的には、蒸発燃料のパージは、サージタンク12a内の圧力が大気圧よりも低い状況下において、キャニスタ換気弁46aを開いた状態でパージ制御弁40を開くことによって実行される。このような状況下では、キャニスタ34からサージタンク12aに向かうガス流れが生ずる。具体的には、(図示省略するエアフィルタによって異物が除去された)空気が大気連通路44を通ってキャニスタ34内に導入される。キャニスタ34に導入された空気によって吸着材に吸着されていた蒸発燃料が吸着材から脱離し、空気とともにパージ通路38を通ってサージタンク12aに導入される。この場合、サージタンク12aに導入される蒸発燃料の量はパージ制御弁40の制御によって調整される。このようなパージ処理によって、蒸発燃料を含むパージガスを内燃機関10の筒内に導入して燃焼させることで、キャニスタ34の蒸発燃料の捕集容量を回復させることができる。
[キーオフ時のエバポOBD]
ところで、内燃機関を搭載する車両は、車両の構成要素やシステムに異常が生じた場合に、その異常を速やかに車両の使用者に知らせるために、これらの構成要素やシステムに対して各種の異常検出を行う車載式自己診断機能(OBD:On Board Diagnosis)を備えている。このOBDの1つとして、車両のキーオフ時(内燃機関の運転停止時)に、パージ制御弁の開閉動作が正常になされているか否かを診断する機能(以下、「エバポOBD」と称する)が知られている。
図2は、キーオフ時のエバポOBDの概要を表したタイムチャートである。
図2中に示す状態[A]は、キーオフ時(内燃機関10の運転停止時)に、パージ制御弁(パージVSV)40が閉じられ、キャニスタ換気弁46aが開かれ、真空ポンプ46bがOFFとされていることで、上記のように定義した燃料系の圧力(圧力センサ46cによって取得可能)が大気圧の下で安定している状態である。
エバポOBDは、状態[A]が成立している状態から、真空ポンプ46bをONとすることによって開始される。このように真空ポンプ46bがONとされる状態[B]は、燃料系の気密性が充足されているか否かを診断することによってパージ制御弁40を閉じる動作が正常になされているか否かを判定するために用いられる。より具体的には、状態[B]では、真空ポンプ46bの作動を継続させた状態で燃料系の圧力が所定のリファレンス値以下にまで低下するか否かが判定される。リファレンス値は、この値まで圧力が低下した場合には燃料系の気密性が充足しているといえる値であって、大気圧よりも低い値(すなわち、負圧値)として規定されているものである。
図2に示すように、状態[B]において燃料系の圧力が上記リファレンス値以下にまで低下することが認められた場合には、燃料系の気密性が充足されていることでパージ制御弁40を閉じる動作が正常になされていると判定される。この場合には、次いで、パージ制御弁40は閉じたままでキャニスタ換気弁46aを閉じ、かつ、真空ポンプ46bを作動させる状態[C]に移行する。
状態[C]では、パージ制御弁40とともにキャニスタ換気弁46aが閉じられているので、気密性が高まり、燃料系の圧力が状態[B]よりも大きく低下する。状態[C]において圧力が安定して低下した状態になった場合には、図2に示すように、パージ制御弁(VSV)40が開かれる(ONとされる)ことで、状態[D]に移行する。
状態[D]は、燃料系が減圧された状態でパージ制御弁40を開くことによって燃料系に空気を導入し、燃料系の圧力が大気圧にまで正常に回復するか否かを診断することによって、パージ制御弁40を開く動作が正常になされているか否かを判定するために用いられる。既述したように、過給機付き内燃機関10のためのパージ通路38には、サージタンク12a側からの吸入空気の流入を防ぐための第1一方弁42が配置されている。したがって、バイパス通路48が設けられていない一般的な構成が採用されていると、この状態[D]において燃料系に空気を導入することができないため、パージ制御弁を開く動作が正常になされているか否かを判定することができなくなる。
これに対し、本実施形態の内燃機関10は、バイパス通路48を備えている。このため、状態[D]においてパージ制御弁40が開かれた際に、バイパス通路48を介してコンプレッサ20aよりも上流側の吸気通路12から燃料系に空気を導入できるようになる。その結果、パージ制御弁40を開く動作が正常になされている場合には、図2中に「正常」と付して示すように、燃料系の圧力が大気圧に向けて正常に回復することを圧力センサ46cを用いて把握できるようになる。また、パージ制御弁40を開く動作に異常が生じている場合には、図2中に「異常」と付して示すように、燃料系の圧力が正常時のようには回復しない。このため、このことを圧力センサ46cを用いて把握することによって、パージ制御弁40を開く動作に異常が生じていることを検出することができる。尚、状態[E]は、パージ制御弁40を開く動作の異常の有無の判定の実施後に、エバポOBDの実施環境が状態[B]の実施時と変化していないことを確認するためのものである。また、状態[E]での確認が終わると、状態[A]と同じ通常のソーク状態[F]に移行する。
以上説明したように、本実施形態の内燃機関10は、パージ通路38に上記第1一方弁42を備えるとともにバイパス通路48を備えている。これにより、装置構成を極力複雑にすることなく簡素な(それゆえ信頼性の高い)構成の追加によって、サージタンク12a内の圧力が大気圧以上となった際の燃料系への吸入空気の流入防止と、キーオフ時のエバポOBDにおいてパージ制御弁40の閉じ動作の正常判定を実行可能とすることとを両立させることが可能となる。
また、バイパス通路48を備えていることで、サージタンク12a内の圧力が大気圧よりも低い状況下においてキャニスタ34のパージを実行している場合には、コンプレッサ20aの上流からバイパス通路48を介してパージ通路38に空気を導入することができる。サージタンクの容量は、通常、パージ通路から導入されるパージガス中の蒸発燃料の濃度が高くなり過ぎないようにするという要件を充足するために制約を受けている。本実施形態の構成によれば、高濃度の蒸発燃料を含むパージガスをバイパス通路48からの空気によって希釈することが可能となる。これにより、サージタンク容量についての、パージガスの希釈性の確保のための制約が低減されるので、より小さなサージタンク容量を設定することができるようになる。その結果、アクセルペダルの操作に対する過給機付き内燃機関10の応答性向上を図ることができるようになる。
また、本実施形態の内燃機関10では、バイパス通路48は、エアフローメータ18からコンプレッサ20aの入口までの区間において、コンプレッサ20aの上流側の吸気通路12に接続されている。このような位置でバイパス通路48を吸気通路12に接続するようにしたことで、エアフローメータ18の上流にバイパス通路を接続した場合とは異なり、バイパス通路48を介してサージタンク12aに導入される空気の量をエアフローメータ18で把握できるようになる。これにより、空燃比の制御精度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態の内燃機関10は、バイパス通路48の途中に絞り部50を備えている。上述したように、バイパス通路48からの空気によって、通常のパージ動作の実行時に蒸発燃料を希釈することができる。しかしながら、キャニスタ34側の蒸発燃料の流路とバイパス通路48との間の圧損のバランスによって、バイパス通路48から導入される空気の量が多すぎた場合には、キャニスタ34からの蒸発燃料の流量が少なくなってしまう。すなわち、蒸発燃料のパージが阻害されてしまう。これに対し、絞り部50を備えるようにしたことで、絞り部50の設定によって、蒸発燃料のパージが阻害されないように、バイパス通路48からの空気量を調整できるようになる。より具体的には、絞り部50の設定によって、バイパス通路48からの空気による蒸発燃料の希釈率と、パージされる蒸発燃料の流量とが所望のレベルとなるようにバランスをとることが可能となる。
また、本実施形態の内燃機関10は、バイパス通路48の途中に、第2一方弁52を備えている。内燃機関10の運転停止中には、通常、パージ制御弁40は閉じられている。しかしながら、バイパス通路48を備えている構成において第2一方弁52を備えていないと、何らかの理由によってパージ制御弁40が確実に閉じられていないことがあったときに内燃機関の運転停止中に蒸発燃料がバイパス通路48に流れてしまい、エアクリーナ16を通って大気中に放出される可能性が残される。また、パージ通路38に設けられた第1一方弁42が何らかの理由で正常に機能しないことがあった場合には、第2一方弁52を備えていないと、サージタンク12a内の圧力が大気圧以上となる状況下においてサージタンク12aからバイパス通路48を介してコンプレッサ20aの上流の吸気通路12に吸入空気が流れてしまう可能性が残される。これに対し、バイパス通路48に第2一方弁52を備えておくことで、上記のように懸念される事態が生ずるのを確実に防止することができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、第2一方弁52よりもコンプレッサ20aの上流側の吸気通路12に近い部位においてバイパス通路48に絞り部50を備えた構成を例に挙げて説明を行った。しかしながら、本発明における絞り部の配置部位は、上記の構成に限定されるものではない。すなわち、バイパス通路に第2一方弁を備えている場合の絞り部は、第2一方弁よりもパージ通路に近い部位においてバイパス通路に設けられていてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、バイパス通路48を、エアフローメータ18からコンプレッサ20aの入口までの区間においてコンプレッサ20aの上流側の吸気通路12に接続した構成を例に挙げて説明を行った。しかしながら、本発明におけるバイパス通路の他端の接続部位は、必ずしも上記の構成に限定されるものではない。すなわち、例えば、バイパス通路の他端は、上述した実施の形態1の構成と比べて空燃比の制御精度が低下することにはなるが、エアフローメータよりも上流側の吸気通路に接続されていてもよい。
更には、本発明のバイパス通路の他端は、コンプレッサよりも下流側の吸気通路に接続されていてもよい。この場合には、例えば、バイパス通路に開閉弁を配置し、内燃機関の運転中の過給機の作動時には、開閉弁を閉じておくことによって吸気通路からバイパス通路を介してパージ通路に空気が流入することを抑制し、パージ制御を開く動作が正常であるか否かを診断するときには、開閉弁を開くことによって吸気通路からバイパス通路を介してパージ通路に空気が流入するのを可能としてもよい。
更には、本発明のバイパス通路の他端は、吸気通路に接続されずに単に大気に開放されたものであってもよい。尚、この場合には、異物の流入を防止するために、バイパス通路上にエアクリーナを備えるのが好ましい。
また、上述した実施の形態1においては、パージ通路38を、スロットルバルブ26よりも下流側に形成されたサージタンク12aに接続した構成を例に挙げて説明を行った。しかしながら、本発明の対象となるパージ通路の接続部位は、必ずしも上記の構成に限定されるものではない。すなわち、本発明の対象となるパージ通路としては、コンプレッサよりも下流側の吸気通路に接続されたものであれば、スロットルバルブよりも上流側の吸気通路に接続されるものも含まれ得る。
また、上述した実施の形態1においては、ターボ過給機20を備えた構成を例に挙げて説明を行った。しかしながら、本発明における過給機は、吸入空気を過給するものであればターボ過給機に限定されるものではなく、例えば、吸気通路に配置され、排気エネルギーを利用しない電動式のコンプレッサなどであってもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、第1一方弁42が前記第1の発明における「一方弁」に相当している。
10 内燃機関
12 吸気通路
12a 吸気通路のサージタンク
14 排気通路
16 エアクリーナ
18 エアフローメータ
20 ターボ過給機
20a ターボ過給機のコンプレッサ
20b ターボ過給機のタービン
22 エアバイパス通路
24 エアバイパスバルブ
26 スロットルバルブ
28 燃料噴射弁
30 点火プラグ
32 燃料タンク
34 キャニスタ
36 ブリーザ通路
38 パージ通路
40 パージ制御弁
42 第1一方弁
44 大気連通路
46 キーオフポンプモジュール
46a キーオフポンプモジュールのキャニスタ換気弁
46b キーオフポンプモジュールの真空ポンプ
46c キーオフポンプモジュールの圧力センサ
48 バイパス通路
50 絞り部
52 第2一方弁
54 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (5)

  1. 吸入空気を過給するコンプレッサを吸気通路に備える過給機と、
    蒸発燃料通路を介して燃料タンクと連通し、当該燃料タンク内に生ずる蒸発燃料を捕集するキャニスタと
    前記コンプレッサよりも下流側の前記吸気通路と前記キャニスタとを接続するパージ通路と、
    前記パージ通路に配置され、当該パージ通路を介して前記吸気通路に供給される蒸発燃料の量を制御するパージ制御弁と、
    前記パージ制御弁よりも前記吸気通路に近い部位において前記パージ通路に配置され、前記パージ通路から前記吸気通路に向かう方向のガスの流れのみを許容するように構成された一方弁と、
    を備え、
    運転停止中に、前記パージ制御弁を閉じた状態で前記燃料タンク、前記蒸発燃料通路、前記キャニスタ、および、前記パージ制御弁よりも前記キャニスタ側の前記パージ通路内の圧力を低下させたうえで、前記パージ制御弁を開いたことに伴う前記圧力の回復の態様に基づいて前記パージ制御弁を開く動作が正常になされているか否かが診断される過給機付き内燃機関であって、
    一端が前記パージ制御弁と前記一方弁との間の部位において前記パージ通路に接続され、他端が前記吸気通路に接続もしくは大気に開放されたバイパス通路、
    を更に備えることを特徴とする過給機付き内燃機関。
  2. 前記バイパス通路の他端が前記吸気通路に接続されている場合、前記バイパス通路の他端が前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の過給機付き内燃機関。
  3. 前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路を流れる吸入空気量を計測するエアフローメータを更に備え、
    前記バイパス通路の前記他端は、前記エアフローメータから前記コンプレッサの入口までの区間において前記吸気通路に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の過給機付き内燃機関。
  4. 前記バイパス通路に配置され、当該バイパス通路を流れるガス量を絞る絞り部を更に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の過給機付き内燃機関。
  5. 前記バイパス通路に配置され、前記他端から前記一端に向かう方向のガスの流れのみを許容するように構成された第2一方弁を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の過給機付き内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2013150638A1 (ja) * 2012-04-05 2015-12-14 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP2018003641A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 スズキ株式会社 車両の排気浄化装置

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