JP2014031500A - 光硬化型粘着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶解調製時および塗布時の作業性に優れ、粘着力、透明性に優れた硬化物を与える光硬化型粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー、および水添テルペンフェノール系粘着付与剤を含有する光硬化型粘着剤組成物であって、ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して、水添テルペンフェノール系粘着付与剤を1〜400重量部含有することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化型粘着剤組成物に関するものである。
光硬化型粘着剤組成物は、紫外線、電子線などの活性エネルギー線の照射によって硬化可能であり、有機溶剤排出規制、地球環境保全などの観点から、各部材の接合、固定、充填などに広く利用されている。
光硬化型粘着剤組成物は、通常、主成分として(メタ)アクリルオリゴマーを含有しているが、中でもポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリルオリゴマー[(メタ)アクリル変性ポリイソプレンともいう]は、その硬化物が透明性、柔軟性、密着性、防湿性などに優れるため、シール剤、封止剤などの用途で利用することができる(例えば、特許文献1)。
また、近年、ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリルオリゴマーを含有する光硬化型粘着剤組成物は、スマートフォンなどの小型携帯端末を構成する液晶パネル、タッチパネル、保護パネルなどの光学部材を貼り合わせる用途に利用されてきている。しかし、その硬化物は粘着力や柔軟性などが充分でなく、保護パネルの剥がれや表示ムラなどの不具合を引き起こす場合があった。この問題を解決するために、当該光硬化型粘着剤組成物に、さらに粘着付与剤や可塑剤などを含有させることが行われている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、従来の粘着付与剤や可塑剤を使用した場合、硬化物の粘着力を向上させることができるものの、光硬化型粘着剤組成物の粘度が高すぎて光学部材への塗布が困難であったり、形成される硬化物の透明性が充分でなかったりする場合があった。また、光硬化型粘着剤組成物を調製するための加熱溶解において、望まない硬化が進行したり、固形物が溶け残ったりして作業性が悪く、所望の光硬化型粘着剤組成物が得られない場合があった。
特開2003−192750号公報 特開2008−281997号公報
本発明は、溶解調製時および塗布時の作業性に優れ、しかも粘着力、透明性に優れた硬化物を与える光硬化型粘着剤組成物を提供することにある。
本発明は、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー、および(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤を含有する光硬化型粘着剤組成物である。
ここで、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して、(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤を1〜400重量部含有することが好ましい。
また、上記(A)、(B)成分に加えて、(C)(メタ)アクリレートモノマーを、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して、1〜100重量部含有することが好ましい。
さらに、本発明の光硬化型粘着剤組成物には、光重合開始剤を、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して0.01〜5重量部含有することが好ましい。
さらにまた、本発明の光硬化型粘着剤組成物には、軟化剤を、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して10〜500重量部含有することが好ましい。
さらに、上記(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤は、テルペン化合物/フェノール化合物=1/1付加物の水添物を50重量%以上含むことが好ましい。
ここで、上記テルペン化合物としては、カンフェン、パラメンテン−1のいずれかであることが好ましい。
本発明の光硬化型粘着剤組成物は、溶解調製時および塗布時の作業性に優れ、粘着力、透明性に優れた硬化物を与えるため、タッチパネルなどの光学部材の貼り合わせに用いる場合などには、光学部材の剥がれ、表示ムラなどの不具合が生じない。また、液晶ディスプレイの視認性も良好である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の(A)成分であるポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーについて説明する。
本発明の(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリイソプレンを骨格に有し、分子内に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有していれば特に限定されず、カルボキシル基、水酸基などの極性官能基を含有していてもよい。(A)成分の数平均分子量は、好ましくは1,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000である。(A)成分の市販品としては、例えば、クラレ社製のUC−1(数平均分子量25,000)、UC−203(数平均分子量36,000)、UC−102(数平均分子量19,000)、UC−105(数平均分子量19,000)などが挙げられる。
本発明の(A)成分としては、これらの(メタ)アクリレートオリゴマー単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
次に、本発明の(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤について説明する。
本発明の(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤は、テルペン化合物とフェノール化合物を共重合して得られるテルペンフェノール系粘着付与剤を水添したものであり、主成分としてテルペン化合物/フェノール化合物=1/1付加物の水添物を含んでいることが好ましい。当該付加物の水添物は単独でも2種以上を混合していてもよい。なお、ここでいう主成分とは、当該付加物を50重量%以上含有することを意味する。
(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤の製造方法は、テルペン化合物の1種以上と、フェノール化合物の1種以上とを任意の組み合わせで反応させて得ることができるテルペンフェノール系粘着付与剤を、任意の方法で水添することにより製造することができる。
本発明で使用されるテルペン化合物は、イソプレンを構成単位とする炭化水素を主骨格として有する化合物であれば、特に限定はされないが、好ましくは、分子内に1個以上の炭素環、または複素環を含有するテルペン化合物である。例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、α−フェランドレン、β−フェランドレン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノーレン、ミルセン、アロオシメン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−ターピネオール、β−ターピネオール、γ−ターピネオール、4−ターピネオール、サビネン、カンフェン、トリシクレン、パラメンテン−1、パラメンテン−2、パラメンテン−3、パラメンテン−8、パラメンタジエン類、Δ2−カレン、Δ3−カレン、カリオフィレン、ロンギフォーレンなどが挙げられる。また、これらのテルペン化合物は、単独で使用することもでき、2種以上を混合して使用することもできる。これらの中でも、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、パラメンテン−1、カンフェンが好ましい。
本発明で使用されるフェノール化合物としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、メトキシフェノール、ブロモフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどが挙げられる。また、これらのフェノール化合物は、単独で使用することもでき、2種以上を混合して使用することもできる。これらの中でも、フェノールが好ましい。
テルペンフェノール系粘着付与剤は、テルペン化合物の1種以上と、フェノール化合物の1種以上とを任意の組み合わせで反応させて得ることができ、製造方法は特に限定されないが、例えばテルペン化合物1モルに対してフェノール化合物を0.1〜6モル、好ましくは0.5〜4モル使用し、酸性触媒の存在下で20〜150℃の温度で1〜20時間反応させることにより得られる。その酸性触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、三フッ化硼素もしくはその錯体、三塩化アルミニウム、陽イオン交換樹脂、ヘテロポリ酸、活性白土などが挙げられる。その際、反応溶媒は使用しなくてもよいが、芳香族系炭化水素類、アルコール類、エーテル類などの溶媒を使用することもできる。
例えば、テルペン化合物としてカンフェン、フェノール化合物としてフェノールを反応させた場合、イソボルニルフェノールやイソカンフィルフェノールなどのテルペン化合物/フェノール化合物=1/1付加物が主成分として生成する。イソボルニルフェノールの具体例として、下記構造式(1)を挙げることができる。
また、テルペン化合物としてパラメンテン−1、フェノール化合物としてフェノールを反応させた場合、パラメンタニルフェノールなどのテルペン化合物/フェノール化合物=1/1付加物が主成分として生成する。パラメンタニルフェノールの具体例として、下記構造式(2)を挙げることができる。







また、上記のテルペンフェノール系粘着付与剤は、例えば、YSポリスターU115(ヤスハラケミカル(株)製、以下同じ)、YSポリスターT80、YSポリスターT100、YSポリスターT115、YSポリスターS145、YSポリスターG125、YSポリスターN125、YSポリスターK125などの市販品であってもよい。
本発明の(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤は、上記テルペンフェノール系粘着付与剤をさらに水素添加(水添)したもので、水素添加の方法は従来公知のもので特に限定されない。例えば、特開平10−330315号公報などに水素添加の方法が記載されている。
本発明の(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤の分子量は、通常、数平均分子量で100〜10,000であるが、好ましくは数平均分子量150〜5,000で、より好ましくは200〜1,000である。数平均分子量が100未満では、得られる光硬化性樹脂組成物の凝集力が劣り、一方数平均分子量が10,000を超えると得られる光硬化性樹脂組成物の粘着力が劣る場合がある。
また、(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤は、テルペン/フェノール=1/1付加物の水添物を主成分とすることが好ましい。ここでいう主成分とは、当該付加物を50重量%以上含有することを意味する。
(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤のガラス転移点は、通常、−50℃〜150℃であるが、好ましくは−40℃〜100℃、さらに好ましくは−30℃〜90℃である。ガラス転移点が−50℃より低いと得られる粘着剤組成物の凝集力が劣り、一方150℃を超えると粘着力が低下する場合があるため好ましくない。
なお、前記構造式(1)および(2)で表されるテルペン化合物/フェノール化合物=1/1付加物を水添して得られる水添テルペンフェノール系粘着付与剤は、それぞれ下記構造式(3)および(4)で表される。







(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤の使用量は、光硬化型粘着剤組成物の主剤である(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して、1〜400重量部であり、好ましくは2〜300重量部、さらに好ましくは5〜200重量部である。1重量部未満では粘着力の改善効果が充分でなく、一方400重量部を超えると凝集力が低下して、本来の粘着剤としての機能が損なわれる恐れがある。
本発明の(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤が、テルペン化合物/フェノール化合物=1/1付加物の水添物が主成分であれば、通常、常温で粘稠体〜半固体であるので、本発明の光硬化型粘着剤組成物を調製する際、従来の常温で樹脂状の粘着付与剤を使用するよりも溶解性が良好で作業性が向上できるためより好ましい。
本発明の光硬化型粘着剤組成物は、さらに(C)成分として、(メタ)アクリレートモノマーを含有していてもよい。
(C)(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子内に1個以上の(メタ)アクリロイル基を含有していれば特に制限されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO付加物(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの(C)(メタ)アクリレートモノマーは、1種または2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の(C)(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜80重量部である。
本発明の光硬化型粘着剤組成物は、さらに光重合開始剤を含んでいてもよい。
光重合開始剤としては、特に制限されず、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤などを用いることができる。
ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、アニソールメチルエーテルなどが挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−(t−ブチル)ジクロロアセトフェノンなどが挙げられる。α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オンなどが挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライドなどが挙げられる。光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどが挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾインなどが含まれる。ベンジル系光重合開始剤には、例えば、ベンジルなどが含まれる。ベンゾフェノン系光重合開始剤は、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3、3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが含まれる。ケタール系光重合開始剤には、例えば、ベンジルジメチルケタールなどが含まれる。アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤には、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが含まれる。チオキサントン系光重合開始剤には、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが含まれる。これらの光重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
光重合開始剤の含有量は、特に制限されないが、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して0.01〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.05〜3重量部である。
本発明の光硬化型粘着剤組成物は、さらに軟化剤を含有していてもよい。軟化剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、プロセスオイル、パラフィン類、液状ポリブテン、液状ポリイソプレン、ワックス、動植物油などを適宜選択することができる。
軟化剤の含有量は、特に制限されないが、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して10〜500重量部が好ましく、より好ましくは50〜300重量部である。
また、本発明の光硬化型粘着剤組成物には、使用する用途に応じて、イソシアネートなどの架橋剤を添加してよいし、その他の公知の添加剤を含有していてもよく、たとえば、着色剤、顔料などの粉体、染料、界面活性剤、可塑剤、粘着性付与剤、表面潤滑剤、レベリング剤、熱重合開始剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、無機または有機の充填剤、金属粉、粒子状、箔状物などを使用する用途に応じて適宜添加することができる。
本発明の光硬化型粘着剤組成物は、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー、および(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤を必須成分とし、必要に応じて(C)(メタ)アクリレートモノマー、光重合開始剤、軟化剤などを配合し、混合・攪拌することによって調製することができる。
光硬化型粘着剤組成物の調製は、通常、混練機などを使用して、80℃以下の温度範囲で均一になるまで混合・攪拌する。得られる光硬化型粘着剤組成物は、40℃で液体〜粘稠体であり、その粘度は、100〜1,000,000mPa・sの範囲である。より好ましくは、500〜100,000mPa・sの範囲であり、さらに好ましくは、1,000〜80,000mPa・sの範囲である。常温における粘度が、100mPa・s未満では、部材へ充分な膜厚で塗布できない場合があり、一方1,000,000mPa・sを超えると、気泡を抱きこんだり、部材への塗布が困難になったりする場合があり好ましくない。
本発明の光硬化型粘着剤組成物は、特定の光を照射することで、硬化が起こる。
本発明の光学部材の接着の場合、例えば、液晶パネルの表面と基部との間に本発明の光硬化型粘着剤組成物を介在させ、光を照射することにより、容易に光硬化し、被着体への接着あるいは被着体と部材との接着が確実なものとなる。
本発明の光学部材には特に制限はないが、例えば、ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)などが挙げられ、中でも、透明性の観点から、ガラス、PMMAが好ましい。また、その形状は特に制限されないが、例えば、板状、フィルム状、およびそれらの積層板状などが挙げられる。
照射用の光は特に限定はされないが、好ましくは、紫外線、可視光、および電子線などである。これらのうち、紫外線照射装置としては、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、エキシマレーザー、メタルハライドランプなどが挙げられる。その際、紫外線の照射量としては、粘着剤の性状に応じて適宜選択することができるが、通常は、紫外線では、0.2〜10J/cm
の範囲内で選択するのが望ましい。照射時の温度は、特に限定されるものではないが、光学部材などの被着体の耐熱性を考慮して100℃程度までが好ましい。
上記の方法で硬化して得られた硬化物は、通常、23℃における貯蔵弾性率が1×10〜1×10の範囲であり、好ましくは、1×10〜1×10の範囲である。貯蔵弾性率が1×10未満では硬化物の凝集力が充分でなく、一方1×10を超えると粘着力が充分でなかったり、応力によって部材の変形などを引き起こしたりする場合がある。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、製造例、実施例および比較例中の部および%は、特に断らない限り、重量基準である。
下記製造例における分析は、下記の機器を使用した。
(数平均分子量)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により数平均分子量を求めた。装置;Waters社製、モデル510、カラム;Waters社製、Styragel
(HR3+HR2)×2、溶媒;テトラヒドロフラン、標準物質;ポリスチレン
製造例1
(水添テルペンフェノール系粘着付与剤Aの製造)
温度計、撹拌装置、滴下ロート及び冷却管を備えた4つ口フラスコに、フェノール188g(2モル)、強酸性陽イオン交換樹脂4g仕込んだ後、100℃の温度に保持しながら、カンフェン272g(2モル)を3時間かけて滴下し、その後3時間撹拌し反応させた。次いで、該混合液から、ろ過によって陽イオン交換樹脂を除いて反応液を得た。この反応液の減圧濃縮により未反応物を留去して、イソボルニルフェノールを主成分とする留分400gを得た。
次いで、5Lのステンレス製オートクレーブの中に、上記留分400g、2−プロパノールを2L、および粉末状の5%ルテニウム担持アルミナ触媒10.0gを仕込んだ。
次いで、これを密閉し、雰囲気を窒素ガスで置換した後、水素ガス10kg/cm2 の圧力をかけながら導入した。そして攪拌しながら加熱し150℃となったところで、水素の圧力を40kg/cm2 とし、吸収された水素を補うことで圧力を40kg/cm2 に保ちながら14時間反応させた。その後、室温まで冷却し、得られた懸濁液に、エタノール500mlを追加し、ブフナーロートで吸引濾過を行い触媒を濾別した。濾液を、最終的に150℃、真空度1mmHg以下で30分間かけて蒸留濃縮し、高粘度性の水添テルペンフェノール系粘着付与剤Aを380g得た。
この粘着付与剤Aの数平均分子量は、260であった。
製造例2
(水添テルペンフェノール系粘着付与剤Bの製造)
温度計、攪拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた4つ口フラスコに、フェノールを112.8g(1.2モル)、強酸性陽イオン交換樹脂を20g仕込んだ後、80℃の温度に保持しながら、パラメンテン−1 138g(1モル)を3時間かけて滴下し、その後3時間攪拌し反応させた。次いで、該混合液から、ろ過によって陽イオン交換樹脂を除いて反応液を得た。この反応液の減圧濃縮により未反応物を留去して、パラメンタニルフェノールを主成分とする留分216gを得た。
次いで、イソボルニルフェノールを主成分とする留分400gを、パラメンタニルフェノールを主成分とする留分216gに代えた以外は、製造例1の水添工程と同様の方法で水添反応させることによって、水添テルペンフェノール系粘着付与剤Bを198g得た。
この粘着付与剤Bの数平均分子量は、240であった。
製造例3
(水添テルペンフェノール系粘着付与剤Cの製造)
温度計、撹拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた内容積2Lの4つ口フラスコを使用して、トルエン564g、触媒として塩化アルミニウム15gを仕込んだのち、75℃の温度に保持しながら攪拌し、α−ピネン(ヤスハラケミカル(株)製のα−ピネン、純度95%)449g(3.1モル)とフェノール(関東化学(株)製のフェノール、純度99%)155g(1.6モル)を2時間かけて滴下し、その後、4時間撹拌して反応させた。次いで、該混合液を水洗し、触媒を除き、得られた反応液を蒸留水で2回洗浄したのち、5mmHgの減圧条件下、250℃でトルエンなどを蒸留により留去して、淡黄色樹脂状物のテルペンフェノール系粘着付与剤を587g得た。
次に、5Lのステンレス製オートクレーブの中に、上記のテルペンフェノール系粘着付与剤を100g、シクロヘキサンを400mL、および粉末状の5%パラジウム担持アルミナ触媒2.0gを仕込み、次いで、これを密閉し、雰囲気を窒素ガスで置換した後、水素ガス10kg/cmの圧力をかけながら導入した。そして攪拌しながら加熱し250℃となったところで、水素の圧力を200kg/cmとし、吸収された水素を補うことで圧力を200kg/cmに保ちながら14時間反応させ、本発明の水添テルペンフェノール系粘着付与剤Cを100g得た。
この粘着付与剤Cの数平均分子量は、660であった。
実施例1〜12、比較例1〜4
表1および表2に記載の(A)〜(C)成分、光重合開始剤などを、表1および表2に記載の割合で配合し、均一に溶解して、実施例1〜12、および比較例1〜4の光硬化型粘着剤組成物をそれぞれ調製した。なお、各成分の混合攪拌の際、下記の(1)に示す方法で溶解作業性を評価した。また、得られた光硬化型粘着剤組成物の40℃における粘度を、下記の(2)に示す方法で評価した。
調製した光硬化型粘着剤組成物を、厚さ38μmのPETフィルム上に厚さ30μmで塗布した。塗布面の上から、両面剥離処理されたPETフィルムを気泡が混入しないように被せた。これに、コンベア併設型UV照射装置(フュージョンUVシステムズジャパン(株)製、F300SQ Ultraviolet Lamp System、無電極ランプHバルブ)により、積算光量が3,600mJ/cm
となるように照射して、粘着性を有する硬化物を得た。得られた硬化物の粘着力、透明性は、以下の(3)、および(4)に示す方法でそれぞれ評価した。
(1)溶解作業性
表1および表2に示した混合物を80℃で溶解、混練し、光硬化型粘着剤組成物の溶解性の具合を評価した。1時間未満ですぐに均一に溶解し、溶解性が良好な場合は○、1時間以上5時間未満で溶解した場合は△、5時間かけても溶解しなかった場合は×とした。
(2)粘度
調製した光硬化型粘着剤組成物の40℃における粘度を、ブルックフィールド製コーンプレート型粘度計「CAP2000+」を用いて測定した。
(3)粘着力
得られた硬化物を幅25mmの短冊状に切断し、評価サンプルを作成した。両面剥離処理されたPETフィルムを剥離して、硬化物表面に厚さ2mmのガラス板を、2kgのゴムローラーを1往復させることによって圧着した。
上記測定サンプルを23℃、50%RHの雰囲気中で0.5時間放置した後、引張試験機を用いて、JIS Z0237に準拠して180°剥離試験を行い、ガラス板に対する180°引き剥がし粘着力(g/25mm)を測定した。測定は、23℃、50%RHの雰囲気下、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件で行った。試験回数(n数)は3回とした。
(4)透明性
PETフィルムを剥離した上記硬化物の全光線透過率(%)を、JIS K7105に準拠して、日本電色工業(株)製「COH−300A」を用いて測定した。全光線透過率85%以上であれば○、85%未満であれば×と評価した。




上記光硬化型粘着剤組成物の内容は次のとおりである。
・UC−203:クラレ社製 (メタ)アクリル変性ポリイソプレン
・水添テルペンフェノール系粘着付与剤:製造例1〜3による。
・YSポリスターN125:ヤスハラケミカル社製 テルペンフェノール系粘着付与剤
・AMP−20GY:新中村化学社製 フェノキシポリエチレングリコールアクリレート
・2EHA:和光純薬社製 2−エチルヘキシルアクリレート
・日石ポリブテンHV−35:JX日鉱日石エネルギー社製 液状ポリブタジエン
・イルガキュア184:チバスペシャリティケミカルズ社製 アセトフェノン系光重合開始剤
・イルガキュア819:チバスペシャリティケミカルズ社製 アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤
表1および表2から明らかなように、本発明の光硬化型粘着剤組成物(実施例1〜12)は、従来公知の非水添の粘着付与剤を配合した光硬化型粘着剤組成物(比較例2、4)で問題となっていた溶解作業性、および透明性の低下を抑制しながら、粘着付与剤を未配合の光硬化型粘着剤組成物(比較例1、3)よりも粘着力に優れた硬化物を与えるため、光学部材の貼り合わせの用途などに好ましく使用することができる。
本発明の光硬化型粘着剤組成物の用途としては、特に限定されないが、光学部材を貼り合わせる用途が好ましい。光学部材としては、例えば、表示装置(画像表示装置)、入力装置などの機器を構成する部材又はこれらの機器に用いられる部材が挙げられ、例えば、偏光板、波長板、位相差板、光学補償フィルム、導光板、反射フィルム、反射防止フィルム、透明導電フィルム(ITOフィルムなど)などである。
表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)、電子ペーパーなどが挙げられる。また、上記入力装置としては、タッチパネルなどが挙げられる。
その他、半導体素子を有機基板やリードフレームに接着する為の用途や自動車部品の接着用途、建築用途などが挙げられ、幅広く使用することができる。

Claims (7)

  1. (A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー、および(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤を含有する光硬化型粘着剤組成物。
  2. (A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して、(B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤を1〜400重量部含有する請求項1記載の光硬化型粘着剤組成物。
  3. さらに、(C)(メタ)アクリレートモノマーを、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して、1〜100重量部含有する請求項1〜請求項2いずれか記載の光硬化型粘着剤組成物。
  4. さらに、光重合開始剤を、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して0.01〜5重量部含有する請求項1〜請求項3いずれかに記載の光硬化型粘着剤組成物。
  5. さらに、軟化剤を、(A)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して10〜500重量部含有する請求項1〜請求項4いずれかに記載の光硬化型粘着剤組成物。
  6. (B)水添テルペンフェノール系粘着付与剤が、テルペン化合物/フェノール化合物=1/1付加物の水添物を50重量%以上含有する請求項1〜請求項5いずれか記載の光硬化型粘着剤組成物。
  7. テルペン化合物がカンフェン、パラメンテン−1のいずれかである、請求項6記載の光硬化型粘着剤組成物。
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