JP2014031409A - 熱可塑性樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物およびその成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】スチレン系樹脂と加水分解性樹脂を混合する際、低下する耐衝撃性と成形性、耐久性を改善させ、高度な特性が要求される部材にも使用可能で、埋蔵化石資源の使用量をさらに低減することができる熱可塑性樹脂組成物、ならびにそれを成形加工して得られた成形体を提供する。
【解決手段】スチレン系樹脂(A)と、加水分解性樹脂(B)と、吸着材(C)とを含有する熱可塑性樹脂組成物、ならびに、当該熱可塑性樹脂組成物を成形加工して得られた成形体。
【選択図】なし

Description

本発明は、スチレン系樹脂と加水分解性樹脂との混合物を主成分とする熱可塑性樹脂組成物およびそれを成形加工して得られた成形体に関するものである。
ポリプロピレン(以下、「PP樹脂」とも記載する)、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂(以下、「PE樹脂」とも記載する)、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂(以下、「PC樹脂」とも記載する)などの樹脂材料は、これまであらゆる分野において使用されてきた。また、近年の地球温暖化や環境保全に対する対策として、持続可能な資源という観点から、バイオマス由来の資源、中でも植物由来の資源が、新たな樹脂材料として注目されている。植物由来の資源は、再生可能であり、焼却されても植物の成長過程で吸収した二酸化炭素を放出するだけなので植物由来の資源のライフサイクルにおいて二酸化炭素濃度を増加しないとされており、環境にやさしい材料である。
これらの樹脂材料は、単一材料としてだけでなく、よりよい特性改善を目的として、2種またはそれ以上のポリマー同士を混合する、ポリマーブレンドまたはポリマーアロイとして使用されることも多い。たとえばPC樹脂は、優れた耐衝撃性、耐熱性、透明性、電気的特性を有する材料であるが、一方で、成形加工温度が高く、成形性が悪いという問題点を有している。このため、成形性の改善として、耐衝撃性などの物性も考慮して、スチレン系樹脂であるABS樹脂とのブレンド材料が多く提案されている。また、植物由来資源であるポリ乳酸樹脂は、一般的に硬くて脆い材料であり、耐熱性、成形性は優れず、これらの弱点を補うべく、ポリ乳酸樹脂とABS樹脂とのブレンド材料も提案されている。
しかしながら、PC樹脂やポリ乳酸樹脂といった加水分解性樹脂は、野外や高温高湿環境といった、水分に曝される過酷な環境で使用すると、加水分解反応が進行し、分子量が低下するため、耐衝撃性、成形性、耐久性が低下するといった問題がある。そのため、高い耐久性が要求される、耐久消費財(自動車、家電製品、OA機器、電気電子部品など)には採用が難しいという課題があった。また、加水分解反応は、高温、高湿の他、金属成分や酸、アルカリが触媒となり、これらが存在する条件下では、さらに反応が促進されるという特徴がある。よって、これまで、PC樹脂やポリ乳酸樹脂中に含まれる、金属成分や酸、アルカリなどの残存量は、厳しく制限されてきた(たとえば、国際公開第2010/004799号(特許文献1)を参照。)。
また、ABS樹脂は、ブタジエンゴム成分の粒径を小さくでき、ゴム成分濃度を高くできることから、乳化重合法で製造されることが一般的であるが、乳化重合過程で使用される乳化剤や凝固剤といったアルカリ金属塩が多量に樹脂中に残存するために、PC樹脂やポリ乳酸樹脂とのブレンド材として使用する際には、懸濁重合や溶液重合、塊状重合で製造されたABS樹脂を選択して使用するのが通例であった(たとえば、特開2011−184619号公報(特許文献2)、特開2012−071481号公報(特許文献3)を参照。)。
しかしながら、乳化重合により製造されるABS樹脂(以下、「乳化重合ABS樹脂」とも記載する)の方が、特に耐衝撃性が優れるといった特性があり、ブレンド材の材料として乳化重合により製造されたABSを使用することは、優れた特性を得る上で有益である。また、環境性能の向上を目指して、廃家電製品などから回収し、マテリアルリサイクルされた廃ABS樹脂をブレンド材に用いる場合、重合方法を選んで廃ABS樹脂を選別することは、量産上不可能であり、ABS樹脂の製造方法を選べない場合であっても、優れた耐衝撃性、成形性、耐久性を有する、ブレンド材料が求められている。
そのような状況中、乳化重合ABS樹脂をブレンド材の材料として使用し、耐衝撃性、耐熱性および耐久性の改善を試みることが提案されている。たとえば、特開2007−291171号公報(特許文献4)では、耐衝撃性と耐熱性および高温高湿度環境下での耐久性が改良された生分解性樹脂を含む樹脂組成物が例示されている。酸または酸とアルカリ土類金属塩にて凝固処理し、洗浄工程を強化して得られた乳化重合ABS樹脂では、アルカリ金属塩の残存量が低減され、耐衝撃性、耐熱性および耐久性が改善されてはいるものの、酸や洗浄水といった廃液が発生する上、先に述べたような廃ABS樹脂をブレンド材に用いる場合、適用できないという課題もある。
また、特開2012−87296号公報(特許文献5)では、表面外観、耐衝撃性および熱安定性に優れたポリ乳酸樹脂系の熱可塑性樹脂組成物が例示されている。ブレンド材のアルカリ性を中和する目的で、リン酸および/またはリン酸1ナトリウムを添加する方法であるが、ABS樹脂をちょうど中和するのに必要なリン酸および/またはリン酸1ナトリウムの量を添加しないと、ブレンド材の液性が酸あるいはアルカリ性に偏ってしまい、結果、ポリ乳酸樹脂が分解する虞があるため、量産上適切な方法とは言えない。つまり、通常行われる製造過程で、かつABS樹脂のアルカリ金属塩残渣量に関わらず実施可能で、耐衝撃性、成形性、耐久性に優れた熱可塑性樹脂組成物は知られていなかった。
国際公開第2010/004799号 特開2011−184619号公報 特開2012−071481号公報 特開2007−291171号公報 特開2012−87296号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、スチレン系樹脂と加水分解性樹脂を混合する際、低下する耐衝撃性と成形性、耐久性を改善させ、元来スチレン系樹脂が使用される、高度な特性が要求される部材にも使用可能で、埋蔵化石資源の使用量をさらに低減することができる熱可塑性樹脂組成物、ならびにそれを成形加工して得られた成形体を提供することである。
本発明の熱可塑性樹脂は、スチレン系樹脂(A)と、加水分解性樹脂(B)と、吸着材(C)とを含有することを特徴とする。
本発明におけるスチレン系樹脂(A)は、ABS樹脂であることが好ましい。
本発明における加水分解性樹脂(B)は、分子構造にエーテル結合、エステル結合、アミド結合からなる群より選ばれる少なくとも一つの結合を有することが好ましく、ポリ乳酸樹脂であることがより好ましい。
本発明における吸着材(C)は、アルミノケイ酸塩であることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記吸着材(C)を、前記スチレン系樹脂(A)と前記加水分解性樹脂(B)の合計量100重量%に対して0.01〜10重量%含むことが、好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記スチレン系樹脂(A)および前記加水分解性樹脂(B)の合計量100重量%に対して、1〜80重量%のビニル系重合体(D)、ならびに、0.01〜10重量%の耐加水分解安定剤(E)をさらに含むことが好ましい。
本発明におけるビニル系重合体(D)は、アクリル酸エステルの重合体および/またはメタクリル酸エステルの重合体を主成分とすることが好ましい。
本発明における耐加水分解安定剤(E)は、カルボジイミド化合物であることが好ましい。
本発明は、上述した本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工して得られた成形体についても提供する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物、成形体は、剛性、強度、耐衝撃性などの初期の機械特性バランスに優れるとともに、長期間使用されても物性低下が少なく、初期の優れた特性バランスを保持するという特徴を有しているため、家電製品、OA機器、電気・電子部品などの要求特性の高い部材、製品に好適に採用することができる。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物、成形体は、通常使用されている設備を用いて製造することができるため、特殊な専用設備を作製することなく、新たな設備投資の低減に貢献できる。
<熱可塑性樹脂組成物>
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、スチレン系樹脂(A)と、加水分解性樹脂(B)と、吸着材(C)を基本的に含む。以下、本発明の熱可塑性樹脂組成物の各成分について詳細に説明する。
(A)スチレン系樹脂
スチレン系樹脂(A)として用いられる樹脂としては、スチレン成分を含むものであればよく、特に制限されるものではない。また、耐衝撃性の向上を目的に、ゴム成分を含む、および/または、ゴム成分と共重合していることが好ましい。
スチレン系樹脂がゴム成分を含む場合、ゴム成分の割合は、5〜50重量%の範囲であることが好ましく、10〜35重量%の範囲であることが、より好ましい。ゴム成分の割合が、5重量%未満である場合には、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工した成形体の耐衝撃性が低下することがあり、一方、50重量%を超える量を添加した場合には、成形性が低下し、成形品の外観不良(ヤケ、フローマークなど)やウェルド部で脆弱となるという問題があるためである。
スチレン系樹脂とゴム成分のグラフト率は、15〜80重量%の範囲であることが好ましく、20〜70重量%の範囲であることが、より好ましい。グラフト率が、15重量%未満である場合には、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工した成形体の耐衝撃性が低下することがあり、一方、80重量%を超える量を添加した場合には、成形性が低下し、成形品の外観不良(ヤケ、フローマークなど)やウェルド部で脆弱となるという問題があるためである。
スチレン系樹脂に含まれる、および/または、共重合されるゴム成分としては、アクリル系成分、シリコン系成分、スチレン系成分、ニトリル系成分、共役ジエン系成分、ウレタン系成分、およびエチレンプロピレン成分からなる群より選ばれる1種以上である。その中でも耐衝撃性改善効果と樹脂組成物との相容性の観点から、アクリル系成分、共役ジエン系成分が、好ましい。
スチレン系成分としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、エチルスチレン、ジメチルスチレンなどのスチレン系化合物などが挙げられるが、スチレンとα−メチルスチレンが好ましく用いられる。さらにこれらは単独または2種以上用いることができる。
かかるスチレン系樹脂としては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS樹脂)、水添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(水添SBS樹脂)、水添スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(水添SIS樹脂)、一般用ポリスチレン(GPPS)、高衝撃ポリスチレン(HIPS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹脂)、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(MABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)、スチレン−メチルメタクリレート共重合体(MS樹脂)、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−スチレン共重合体(MAS樹脂)、スチレン−無水マレイン酸共重合体(SMA樹脂)およびスチレン−IPN型ゴム共重合体等の樹脂、またはこれらの混合物が挙げられる。これらは二種以上混合して使用することも可能である。この中でも、耐衝撃性改善効果が高いABS樹脂が、特に好ましい。
ABS樹脂の場合、アクリロニトリルおよびスチレンの割合は、アクリロニトリルが5〜50重量%の範囲内、スチレンが50〜95重量%の範囲内が好ましく、特にアクリロニトリルが15〜35重量%の範囲内、スチレンが65〜85重量%の範囲内のものが、より好ましい。アクリロニトリルが5重量%未満だと、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工した成形体の外観不良が起こる虞があり、一方で50重量%を超えると、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工した成形体の耐衝撃性が低下する虞がある。また、スチレンが50重量%未満だと、成形性が低下する虞があり、一方で95重量%を超えると、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工した成形体の外観不良を起こす虞がある。
ABS樹脂のゴム粒子径は0.1〜5.0μmが好ましく、より好ましくは0.3〜3.0μm、さらに好ましくは0.4〜1.5μm、特に好ましくは0.4〜0.9μmである。ゴム粒子径が0.1μm未満だと成形性が低下する虞があり、一方で5.0μmを超えると、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工した成形体の耐衝撃性が低下する虞がある。かかるゴム粒子径の分布は単一の分布であるものおよび2山以上の複数の山を有するもののいずれもが使用可能であり、さらにそのモルフォロジーにおいてもゴム粒子が単一の相をなすものであっても、ゴム粒子の周りにオクルード相を含有することによりサラミ構造を有するものであってもよい。
このようなゴム成分を含む、および/または、ゴム成分と共重合したスチレン系樹脂の製造方法としては、塊状重合、懸濁重合、乳化重合および溶液重合等、いずれの方法で製造されたものでもよく、また共重合の方法も一段であっても、多段であってもよい。
しかしながら、本発明の効果を最大限に発揮できるスチレン系樹脂(A)は、乳化重合ABS樹脂である。この樹脂に関しては、通常一般的に行われる乳化重合法で製造され、製造工程において、開始剤や乳化剤、凝固剤といった加水分解性樹脂の分解を促進させるアルカリ金属塩などの残渣量を低減させる工程を含む必要はない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物におけるスチレン系樹脂(A)の重量平均分子量は、通常に成形加工できる範囲内であるならば特に問題はないが、50000〜500000の範囲内が好ましく、80000〜200000の範囲内がさらに好ましい。スチレン系樹脂(A)の重量平均分子量が50000未満であると、本発明の熱可塑性樹脂組成物をマテリアルリサイクルすることを想定した場合、耐久性が低下する虞がある。一方で、スチレン系樹脂(A)の重量平均分子量が500000を超えると、熱可塑性樹脂組成物の流動性が低くなり、大型の成形体を成形できない虞がある。ここでいう重量平均分子量とは、ゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレン換算の分子量をいう。
スチレン系樹脂(A)のメルトマスフローレート(MFR:220℃、10kg荷重)は、5〜80g/10分の範囲内が好ましく、10〜60g/10分の範囲内がさらに好ましい。MFRが5g/10分未満だと加水分解性樹脂(B)との混和性が低下する虞があり、一方でMFRが80g/10分を超えると、加水分解性樹脂(B)との混和性が低下するとともに、得られる樹脂組成物の耐熱性が低下する虞がある。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物におけるスチレン系樹脂(A)の少なくとも一部は、市場から回収された家電製品から得られることが、好ましい。このような樹脂を含むことで、新たに化石資源を使う必要がなく、埋蔵化石資源の使用量を低減することができるという利点があるためである。なお、市場から回収された家電製品としては、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機から選ばれる家電製品が、回収のインフラができているため繰り返しリサイクルが可能であることから特に好ましい。ただし、家電製品の回収量(供給量)の関係から、樹脂が不足した場合は、未使用の樹脂を使用してもよい。
(B)加水分解性樹脂
本発明の熱可塑性樹脂組成物に含まれる加水分解性樹脂(B)とは、水分に曝されると分解される樹脂をいい、好ましくは、分子構造にエーテル結合、エステル結合、アミド結合からなる群から選ばれる少なくとも一つの結合を有する。加水分解反応は、高温、高湿、酸、アルカリなどが触媒となり、これらが存在する条件下では、さらに反応が促進される。
このような加水分解性樹脂(B)としては、ポリアミド樹脂であるナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612など、ポリエステル樹脂であるポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタラート(PCT)、ポリエチレン−2,6−ナフタラート、ポリブチレンサキシネート(PBS)、ポリエチレンサクシネート(PES)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリ−3−ドロキシ酪酸(PHB)、微生物ポリエステル(PHBV、PHBH)、ポリ乳酸樹脂(PLA)など、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、変性デンプンなどが挙げられる。これらの樹脂は一種類以上でもよく、他成分や他樹脂との混合物でも構わない。この中でも、加水分解性樹脂(B)は、ABS樹脂とのブレンド材として幅広く使用されているPBT、PET、ナイロン、PCが、好ましく、地球環境保全の観点から、バイオマス由来の樹脂で、中でも耐熱性に優れるPLAが、特に好ましい。
本発明における加水分解性樹脂(B)がポリ乳酸樹脂である場合、当該ポリ乳酸樹脂は、乳酸を直接脱水縮重合する方法、或いはラクチドを開環重合する方法など、公知の手段で得ることができる。ポリ乳酸としては、D体、L体、DL体の3種の光学異性体が存在するが、D体またはL体のみからなる乳酸ホモポリマー、D体とL体とからなる乳酸コポリマーのいずれであってもよい。また、コポリマーはブロックコポリマー、ランダムコポリマーであってもよく、これらを用いることでステレオコンプレックス化によって耐熱性が向上することがある。そして、コポリマーは、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の共重合成分を含んだものでも構わない。ポリ乳酸に含まれる共重合成分としては、エステル結合を形成可能な官能基を2個以上有する化合物が挙げられ、たとえば、ジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトンなどや、これらを構成成分とする各種ポリエステル、各種ポリエーテルなどが挙げられる。また、D体とL体の混合物を用いてもよく、その構成重量比は、特に限定されないが、融点を高め、さらに結晶化速度が速めることで成形性、耐熱性が向上することから、L体を90重量部以上含有するものが、好ましい。
ポリ乳酸樹脂の重量平均分子量としては、50000〜500000の範囲内が好ましく、100000〜250000の範囲内であることがさらに好ましい。ポリ乳酸樹脂の重量平均分子量が50000未満であると、本発明の熱可塑性樹脂組成物をマテリアルリサイクルすることを想定した場合、耐久性が低下する虞がある。一方でポリ乳酸樹脂の重量平均分子量が500000を超えると、成形性が低下し、大型の成形体を成形できない虞がある。
また、ポリ乳酸樹脂のメルトマスフローレート(MFR:190℃、2.16kg荷重)は、2〜10g/10分の範囲内が好ましく、3〜7g/10分の範囲内がさらに好ましい。MFRが2g/10分未満では、スチレン系樹脂(A)との混和性が低下する虞があり、一方で10g/10分を超えると、得られる樹脂組成物の耐熱性、耐加水分解性が低下する虞がある。
(C)吸着材
本発明の熱可塑性樹脂組成物に含まれる吸着材(C)は、吸着材(C)に形成される細孔に分子が入り込み、保持される機能(吸着機能)を有する。このような吸着材(C)としては、アルミノケイ酸塩、活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、活性白土などが挙げられ、中でも均一な微細孔による高い吸着機能を有し、高湿度、高温領域でも高度な選択性、イオン交換機能を有する、アルミノケイ酸塩の一種であるゼオライトが、好ましい。また、ゼオライトは鉱物として天然にも存在するが、不純物、組成のばらつきの制御の観点から、合成ゼオライトが、好ましい。
ゼオライトは、位置、形、大きさが規則的な細孔を有していることから、分子ふるい、吸着機能を有する。また、ゼオライトは、結晶構造中にカリウム、ナトリウム、カルシウムなどの陽イオンを保有しており、イオン交換機能をも有する。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物において、吸着材(C)として、たとえばゼオライトを添加することで、加水分解性樹脂(B)の分解が抑制され、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工した成形体の耐衝撃性、成形性、耐久性が改善するメカニズムは定かではないが、熱可塑性樹脂組成物中のアルカリ金属塩が、ゼオライトの細孔に吸着される、および/または、熱可塑性樹脂組成物中のアルカリ金属塩に由来するアルカリ金属イオンが、ゼオライトのイオン交換機能により、ゼオライト中に取り込まれ、熱可塑性樹脂組成物中のアルカリ金属塩の量を低減できるためであると考えられる。
ゼオライト中に保持されているイオン種は、水素イオンやアンモニウムイオンなど、アルカリ金属イオン以外のイオンが好ましい。アルカリ金属イオンでは、本発明の熱可塑性樹脂組成物中のアルカリ金属イオンとイオン交換しても、本発明の熱可塑性樹脂組成物中のアルカリ金属イオン濃度を低減できないからである。また、水素イオンであれば、イオン交換の結果、本発明の熱可塑性樹脂組成物中に放出されることで、アルカリを中和する機能もあると考えられる。
ゼオライトのシリカ/アルミナ(mol)比の範囲は、1.5〜35の範囲内が好ましく、5〜30の範囲内が、より好ましい。シリカ/アルミナ(mol)比が1.5未満では、耐酸性が低く、ゼオライト中のイオン種を水素イオンやアンモニウムイオンに十分置換できないためである。一方、シリカ/アルミナ(mol)比が35を超えると、イオン交換能が低く、ゼオライトの添加量を多くしないと、目的のアルカリ金属塩量の低減を図れず、本発明の熱可塑性樹脂組成物の物性低下を引き起こす虞がある。
ゼオライト中の酸化ナトリウムの含有量は1.0重量%以下が好ましく、0.5重量%以下がより好ましく、0.05重量%以下が特に好ましい。酸化ナトリウムの量が1.0重量%を超えると、ゼオライト中のアルカリ金属イオンとイオン交換する際に、ナトリウムイオンとして放出され、アルカリ金属イオン低減効果が低くなる虞があるためである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物に、吸着材(C)としてゼオライトが含まれる場合、その種類としては、フォージャサイト(X、Y型ゼオライト)、ZSM−5、P型ゼオライト、アナルサイム、チャバサイトなどが挙げられ、酸化ナトリウムの含有量を1.0重量%未満にできる、フォージャサイト(X型、Y型ゼオライト)、ZSM−5が、好ましい。
ゼオライトの細孔径は、2.0〜6.0オングストロームの範囲内が、好ましい。細孔径が2.0オングストーム未満では、細孔径が小さすぎて、吸着できる分子の大きさが限られてしまう虞があり、一方、6.0オングストローム以上では、細孔径が大きすぎて、孔に入り込んだ分子が容易に離れてしまう虞がある。
ここで、本発明の熱可塑性樹脂組成物において、スチレン系樹脂(A)と加水分解性樹脂(B)の配合比率としては特に制限されないが、スチレン系樹脂(A)10〜90重量%と、加水分解性樹脂(B)10〜90重量%の範囲内が、好ましい。スチレン系樹脂(A)が10重量%未満では、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工した成形体の耐衝撃性が低下する虞があり、90重量%を超えると、加水分解性が高くなり、耐久消費財の部材として使用できるような耐久性が得られにくくなる傾向にあるためである。耐久性と物性の観点からは、スチレン系樹脂(A)と加水分解性樹脂(B)の混合物100重量部に対し、スチレン系樹脂(A)が25〜75重量部となるような比率で配合されてなることが、より好ましい。
吸着材(C)の添加量としては、スチレン系樹脂(A)および加水分解性樹脂(B)の合計量に対して、0.01〜10重量%の範囲内で添加することが好ましく、0.05〜10重量%の範囲内で添加することがより好ましい。吸着材(C)の添加量が0.01重量%未満では、目的のアルカリ金属塩量の低減を図れない虞があり、10重量%を超えると本発明の熱可塑性樹脂組成物の物性低下を引き起こす虞がある。
(D)ビニル系重合体
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ビニル系重合体(D)をさらに含むことが好ましい。本発明に用いられるビニル系重合体(D)としては、下記式
C=C−R
で表されるようなビニル基を含み、C、H以外の原子または芳香族環を有するものであれば、特に制限されるものではない。上記式中、Rは、C、H以外の原子および/または芳香族環を示す。たとえば、RがHC(芳香族環)である場合、上記式で表されるビニル基はスチレン基となる。この場合、上述したABS樹脂などのスチレン系樹脂は、ビニル系重合体に属することになるが、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述したスチレン系樹脂を2種以上と、加水分解性樹脂(B)とを特定比率にて配合して実現されてもよい(この場合、スチレン系樹脂のうちの少なくともいずれかがビニル系重合体の比率となるように配合されていればよい)。
本発明におけるビニル系重合体(D)としては、上述したスチレン系樹脂のほか、たとえば塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニレデン系樹脂、ビニルアルコール系樹脂などから選ばれる少なくとも1種以上を用いることができるが、中でも、上述したように加水分解性樹脂(B)として好ましく用いられ得るポリ乳酸樹脂と親和性を示すことから、アクリル酸エステルの重合体および/またはメタクリル酸エステルの重合体であるアクリル系樹脂を主成分とするものであることが、好ましい。
なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物の耐久性、耐衝撃性などの物性を改善し得る観点からは、ビニル系重合体は2種以上配合されてなることが、好ましい。
本発明に用いられるビニル系重合体(D)がアクリル系樹脂を主成分とする場合、たとえばポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチルなどが挙げられる。ポリアクリロニトリルは、主成分として、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのニトリル類を含み、スチレン、アクリル酸エステル類との共重合体、もしくはその共重合体を連続相とし、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン、ポリイソプレンなどの弾性体相が化学結合または混合した形で分散されたものであればよい。また、ポリメタクリル酸メチル(PMMA樹脂)はメタクリル酸メチルを主成分とした樹脂である。上述したように加水分解性樹脂(B)として好ましく用いられ得るポリ乳酸樹脂との親和性の観点からは、ビニル系重合体(D)として、PMMA樹脂を主成分とするものを用いることが好ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いられるビニル系重合体(D)は、たとえば、加水分解性樹脂(B)として好ましく用いられ得るポリ乳酸樹脂は末端基として水酸基およびカルボキシル基を有することから、成形性調整、鎖長延長による溶融状態の粘度の調整および末端基封鎖による耐加水分解性改善の観点から、水酸基および/またはカルボキシル基と反応性を有する官能基を有することが、好ましい。水酸基および/またはカルボキシル基と反応性を有する官能基としては、たとえば、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、無水マレイン酸、無水フタル酸などが挙げられ、中でも反応性の観点からは、エポキシ基が特に好ましい。なお、エポキシ基は、グリシジル基などのように他の官能基の一部として存在していてもよい。グリシジル基を有するものとしては、たとえば、不飽和カルボン酸グリシジルエステル、不飽和グリシジルエーテルなどが挙げられ、具体的には、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタコン酸グリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、p−スチレンカルボン酸グリシジルエステル、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテルなどが例示される。このようなグリシジル基を有するビニル系重合体としては、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル−グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル−グリシジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸メチル−グリシジルメタクリレート共重合体が好ましく、中でも脂肪族ポリエステルとの親和性の点からスチレン成分を含まないメタクリル酸メチル−グリシジルメタクリレート共重合体が、特に好ましい。
本発明におけるビニル系重合体が上述した水酸基および/またはカルボキシル基と反応性を有する官能基を有する場合、このような官能基を導入する方法は特に制限されるものではなく、従来公知の適宜の方法を用いることができる。たとえば、共重合体の合成の段階で、上述した官能基を有する単量体を共重合することにより導入することができるし、また、共重合体に上述した官能基を有する単量体をグラフト共重合することで導入することもできる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述したビニル系重合体(D)を、スチレン系樹脂(A)、加水分解性樹脂(B)の合計量100重量%に対して1〜80重量%含むことが好ましく、5〜70重量%含むことがより好ましい。スチレン系樹脂(A)および加水分解性樹脂(B)の合計量100重量%に対して、ビニル系重合体(D)の配合量が1重量%未満である場合には、初期の優れた特性バランスを保持できず、また、80重量%を超える場合には、優れた特性バランスを崩してしまうためである。
(E)耐加水分解安定剤
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐加水分解安定剤(E)をさらに含むことが好ましい。本発明における耐加水分解安定剤(E)としては、加水分解を防止または抑制する機能を有するものであれば、特に制限されることなく、たとえばカルボジイミド化合物、エポキシ化合物などから選ばれる少なくとも1種の従来公知の適宜の耐加水分解安定剤を用いることができる。ここで、カルボジイミド化合物とは、分子中に1個以上のカルボジイミド基を有する化合物を意味する。
本発明における耐加水分解安定剤(E)としては、上述した加水分解性樹脂(B)(好ましくはL−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸樹脂)の一部を構成する水酸基および/またはカルボキシル基と反応性を有する官能基を有するものであることが好ましく、このような官能基としては、たとえばエポキシ基、カルボジイミド基、アミノ基、イソシアネート基、オキサゾリン基、無水カルボン酸基、無水フタル酸などが挙げられる。中でも、脂肪族ポリエステル樹脂の一部を構成する水酸基および/またはカルボキシル基との反応性の高さからは、カルボジイミド基が好ましく、このカルボジイミド基を分子中に1個以上有する化合物であるカルボジイミド化合物を耐加水分解安定剤として用いることが、好ましい。
上述したカルボジイミド化合物としては、具体的には、分子内に1個のカルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物としてイソプロピルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミドなどが例示され、分子内に2個以上のカルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物としては、1,3−フェニレンジイソシアナート、1,4−フェニレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、テトラメチルキシリレンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアナート、1,4−シクロヘキサンジイソシアナート、1−メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアナート、1−メチル―2、6−シクロヘキサンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートなどが例示される。良好な耐加水分解安定性を示す観点からは、分子内に2個以上のカルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物を耐加水分解安定剤(E)として用いることが、好ましい。
耐加水分解安定剤(E)を含有する場合、その含有量については特に制限されるものではないが、上述したように耐加水分解安定剤(E)としてカルボジイミド化合物を用いる場合には、スチレン系樹脂(A)および加水分解性樹脂(B)の合計量100重量%に対して、0.01〜10重量%の範囲内であることが好ましく、0.1〜5重量%の範囲内であることが、より好ましい。カルボジイミド化合物の含有量がスチレン系樹脂(A)および加水分解性樹脂(B)の合計量100重量%に対して、0.01重量%未満である場合には、耐加水分解性に劣り、長時間にわたる使用に耐えきれない虞があるためであり、一方で、10重量%を超える場合には、熱可塑性樹脂組成物の物性バランスが崩れてしまう虞があるためである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述したスチレン系樹脂(A)、加水分解性樹脂(B)、吸着材(C)、ビニル系重合体(D)、耐加水分解安定剤(E)に加え、ゴム質含有共重合体をさらに含んでも構わない。ゴム質含有共重合体は、ゴム質成分を含有しているならば特に制限されるものではなく、ゴム質成分としては、たとえば、エチレン−プロピレン共重合体などのオレフィン系ゴム、アクリル酸ブチルなどのアクリル系ゴム、ポリオルガノシロキサンなどのシリコン系ゴム、アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブチレン−ブタジエン共重合体などのブタジエン系ゴムが挙げられる。本発明におけるゴム質含有共重合体は、ゴム質成分を含んでいるならば、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−エチレン−プロピレン−ジエン−スチレン共重合体やアクリレート−スチレン−アクリロニトリル共重合体などであってもよい。本発明におけるゴム質含有共重合体は、1種または2種以上を用いることができる。
本発明におけるゴム質含有共重合体は、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工して得られた成形体において、耐久性、耐衝撃性などの物性を良好に改善することができるため、アクリル系成分を含むことが好ましい。耐熱性、耐久性の観点からは、このアクリル系成分は、ポリオルガノシロキサンなどのシリコーン系ゴムと、アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸エチル共重合体などのアクリル系ゴムとの複合ゴムであるシリコーン・アクリル系成分であることが、好ましい。また、耐衝撃性の観点からは、本発明におけるゴム質含有共重合体はゴム質成分としてブタジエン系のゴムを含有することが好ましいため、アクリル系成分は、このブタジエン系のゴムをコアとし、アクリル酸エステルをシェルとするコア・シェル型アクリル系成分であってもよい。このように、本発明におけるゴム質含有共重合体は、アクリル成分として上述したシリコーン・アクリル系成分および/またはコア・シェル型アクリル成分を含有してなることが、好ましい。
なお、アクリル系成分を含有する場合、その含有率は、ゴム質含有共重合体中、5〜95重量%の範囲内であることが好ましく、10〜80重量%の範囲内であることが、より好ましい。アクリル系成分の含有率がゴム質含有共重合体中5重量%未満である場合には、スチレン系樹脂(A)、加水分解性樹脂(B)および/またはビニル系重合体(D)との親和性に欠け、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工した成形体の耐熱性、耐久性ならびに耐衝撃性を十分に改善できない傾向にあり、一方で、95重量%を超える場合には、ゴム質成分が少ないため、耐衝撃性を十分に改善できない傾向にあるためである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述したゴム質含有共重合体を含有する場合、その含有率は特に制限されるものではないが、上述したスチレン系樹脂(A)および加水分解性樹脂(B)の合計量100重量%に対して、0.5〜50重量%の範囲内であることが好ましく、1〜20重量%の範囲内であることが、より好ましい。ゴム質含有共重合体の含有量が0.5重量%未満である場合には、耐衝撃性が十分に改良できない傾向にあるためであり、一方で、50重量%を超える場合には、優れた特性バランスを崩す虞があるためである。
なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物に難燃性を付与させる目的で、公知の難燃剤を含むこともある。公知の難燃剤としては、芳香族リン酸エステル系難燃剤、シリコーン系難燃剤、有機金属塩系難燃剤、金属酸化物系難燃剤、金属水酸化物系難燃剤などがあるが、本発明の効果を損なわない範囲内でこれらの難燃剤を使用しても構わない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、各種の添加剤やその他の樹脂を配合することができる。この場合、各種添加剤としては、公知の充填剤(各種フィラー、炭酸カルシウム、ワラストナイトなど)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、安定剤、離型剤、帯電防止剤、着色料(顔料、染料など)、ドリップ防止剤、抗菌剤、抗カビ剤、シリコーンオイル、カップリング剤などの一種または二種以上が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法において、本発明の熱可塑性樹脂組成物の加熱溶融および成形には、たとえば単軸押出成形機、多軸押出成形機などの押出成形機を好適に用いることができる。本発明の熱可塑性樹脂組成物を加熱溶融する工程において、スチレン系樹脂(A)、加水分解性樹脂(B)、吸着材(C)、ビニル系重合体(D)、耐加水分解安定剤(E)を加熱溶融する順序、タイミングは特に問わない。但し、組成物中のアルカリ金属塩量を十分低減させる目的で、スチレン系樹脂(A)とイオン交換機能および/または吸着材(C)を予め溶融混練し、マスターバッチとしていても構わない。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物を上述のようにペレット状に成形する場合には、シートカット、ストランドカット、ホットエアカット、アンダーウォーターカットなどの方法を好適に用いることができる。これらの方法の中でも、後に、射出成形により特定の形状に成形する場合には、熱可塑性樹脂組成物の供給が円滑に行え、大量処理にも対応できるアンダーウォーターカットが特に好ましい。
本発明はまた、このような本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法により製造された熱可塑性樹脂成形体についても提供する。本発明の熱可塑性樹脂組成物は、その形状は特に制限されないが、ペレット状であることが、好ましい。本発明の熱可塑性樹脂組成物をペレット状とする場合、その粒径は特に制限されるものではないが、粒径1mm未満である場合には、浮遊するため作業性が低下するという傾向にあることから、粒径は1mm以上であることが好ましく、特に2mm以上であることが、好ましい。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物をペレット状とする場合、粒径が8mmを超える場合には、成形機のシリンダ内で十分に溶融しないため均一に混練されない傾向にあるため、その粒径は8mm以下であることが好ましく、特に5mm以下であることが、好ましい。上述したペレット状の熱可塑性樹脂組成物から各種製品の部材に応じた形状に形成する方法としては、従来公知の方法を用いることができ、たとえばスクリュインライン式射出成形機、プランジャ式射出成形機などの射出成形機を用いることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物に適した射出成形温度条件は、シリンダ温度を樹脂組成物の融点または流動開始温度以上とすることが、好ましい。たとえば、スチレン系樹脂(A)にABS樹脂、加水分解性樹脂(B)にポリ乳酸樹脂を用いた場合、180〜250℃とすることが、好ましい。射出成形温度が180℃未満であると、全ての樹脂が溶融せず、成形体にショートが発生するなどの問題が発生したり、過負荷に陥りやすくなったりする。一方、射出成形温度が250℃を超える場合には、特にポリ乳酸樹脂が分解してしまい、成形体にヤケが発生したり、機械特性の低下を招く虞がある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形加工して得られた成形体(熱可塑性樹脂成形体)は、その用途は特に制限されるものではないが、マテリアルリサイクルされる製品に好適に用いることができる。このようなマテリアルリサイクルされる製品としては、特に制限されるものではなく、たとえば、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機といった家電4品目を含む家電製品、OA機器(パーソナルコンピュータなどの情報機器やプリンタやコピー機などの事務機器を含む)、電気・電子部品などの各種製品が挙げられる。本発明の熱可塑性樹脂成形体は、これら家電製品、OA機器、電気・電子部品などの各種製品が挙げられる。本発明の熱可塑性樹脂成形体は、これら家電製品、OA機器、電気・電子部品などの各種製品の部材として好適に用いることができ、優れた機械特性バランスと、良好な流動性を有するという本発明の熱可塑性樹脂成形体が有する特徴を十分に活用し得る観点からは、中でも、上述した家電4品目の部材として特に好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下に実施例、比較例で本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造に使用した成分を示す。
(A)スチレン系樹脂
A−1:乳化重合ABS樹脂 ABS−660
(金発科技股▲分▼有限公司製)
重量平均分子量:120000
MFR(220℃、10kg):20
A−2:塊状重合ABS樹脂 PA−757
(奇美実業股▲分▼有限公司製)
重量平均分子量:120000
MFR(220℃、10kg):14
(B)加水分解性樹脂
ポリ乳酸樹脂 REVODE110(HIGH M.P)
(浙江海正生物材料股▲分▼▲分▼有限公司製)
重量平均分子量:200000
MFR(190℃、2.16kg):3
(C)吸着材
C−1:合成ゼオライト HSZ−820HOA
シリカ/アルミナ(mol)比:24
酸化ナトリウム含有量:0.02重量%
保持イオン種:水素イオン
C−2:合成ゼオライト HSZ−820NHA
シリカ/アルミナ(mol)比:23
酸化ナトリウム含有量:0.01重量%以下
保持イオン種:アンモニウムイオン
C−3:合成ゼオライト HSZ−330HUA
シリカ/アルミナ(mol)比:6.1
酸化ナトリウム含有量:0.3重量%
保持イオン種:水素イオン
C−4:合成ゼオライト HSZ−620HOA
シリカ/アルミナ(mol)比:17
酸化ナトリウム含有量:0.4重量%
保持イオン種:水素イオン
C−5:合成ゼオライト HSZ−320HOA
シリカ/アルミナ(mol)比:5.4
酸化ナトリウム含有量:4.1重量%
保持イオン種:水素イオン
C−6:合成ゼオライト HSZ−842HOA
シリカ/アルミナ(mol)比:37
酸化ナトリウム含有量:0.02重量%
保持イオン種:水素イオン
C−7:合成ゼオライト HSZ−840NHA
シリカ/アルミナ(mol)比:39
酸化ナトリウム含有量:0.02重量%
保持イオン種:アンモニウムイオン
C−8:合成ゼオライト HSZ−860NHA
シリカ/アルミナ(mol)比:67
酸化ナトリウム含有量:0.02重量%
保持イオン種:アンモニウムイオン
C−9:合成ゼオライト ゼオラムA−4
シリカ/アルミナ(mol)比:2.0
酸化ナトリウム含有量:20重量%
保持イオン種:ナトリウムイオン
C−10:活性白土 ガレオンアースSH
シリカ/アルミナ(mol)比:8.8
酸化ナトリウム含有量:0.4重量%
C−11:活性アルミナ MGA
(C−1〜C−9:東ソー株式会社製、C−10、11:水澤化学工業株式会社製)
(D)ビニル系重合体
D−1:PMMA樹脂 アクリペットMD−001(三菱レイヨン株式会社製)
D−2:ポリメタクリル酸メチル−メタクリル酸メチル−グリシジルメタクリレートグラフト共重合体 レゼタ GP−301(東亞合成株式会社製)
(E)耐加水分解安定剤
カルボジイミド化合物 カルボジライトLA−1(日清紡株式会社製)
<実施例1>
スチレン系樹脂(A−1)と、加水分解性樹脂(B)と、吸着材(C−1)と、ビニル系重合体(D−1)と、ビニル系重合体(D−2)と、耐加水分解安定剤(E)を70:30:5:0.6:1:1の比率(重量比)で、タンブラー混合機を用いて混合し、熱風除湿乾燥機((株)松井製作所製)にて80℃、5時間、除湿乾燥し、熱可塑性樹脂組成物を調製した。次に、熱可塑性樹脂組成物をスクリュー径25mm、L/D=26の二軸溶融混練押出機((株)テクノベル製)を用いて、設定温度210℃で加熱溶融混練するとともに押出成形し、ペレタイザーを用いてカットし、ペレット状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂組成物を10トン射出成型機(日精樹脂工業(株)製)ホッパーに投入し、設定温度220℃、金型温度60℃、冷却時間30秒の射出成形条件で、後述する引張強度、伸び、曲げ強度、曲げ弾性率およびアイゾット衝撃強度を測定するためのASTM準拠の物性測定用試験片を作製した。また、面衝撃強度測定のため、厚み3mmの物性測定用試験片も作成した。
<実施例2〜7、比較例1〜12>
各成分およびその配合量を表1〜3に記載のように変更した以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂組成物を調製した。
<評価試験>
実施例1〜7、比較例1〜12で作製した各試験片を用いて、以下の各種物性の評価試験を行った。結果を表1〜3に示す。
(1)メルトマスフローレート
樹脂成分のメルトマスフローレート(MFR)は、JIS K 7210の規定に準拠して測定した。なお、測定は220℃、10kg荷重にて行った。
(2)重量平均分子量(Mw)保持率測定
実施例1〜7、比較例1〜12で調整した熱可塑性樹脂組成物10mgをテトラヒドロフラン(THF)溶液10mlに溶解し、0.5μmのシリンジフィルターで濾過後、高速GPC装置 HLC−8220GPC(東ソー株式会社製)にて、質量平均分子量(Mw)の測定を行った。なお、分子量はポリスチレン換算で表している。Mw保持率は、スチレン系樹脂(B)のMwに対する各実施例における組成物のMwの割合(%)として表した。
(3)引張強度(MPa)および伸び(%)
JIS K 7113の規定に準拠して、引張破断点降伏強さ、引張破断点伸びとしてそれぞれ測定した。なお、「引張強度」、「伸び」とは、材料を一定の速度で引張、応力と歪との関係を求めるもので、伸長された材料は、はじめに弾性変形をし、その後塑性変形をはじめ、極大強度に達し、さらに降伏点を超えるとネッキングを生じ、破断に至る。応力が一番大きいところ(最大点応力)を「引張強度」、破断したときの歪(破断点伸び)を「伸び」としている。
(4)曲げ強度(MPa)および曲げ弾性率(GPa)
JIS K 7203の規定に準拠してそれぞれ測定した。なお、「曲げ強度」、「曲げ弾性率」とは、2点で支えた試験片の中心に応力をかけることにより、応力と歪との関係を求めるものである。応力の一番大きいところを「曲げ強度」、応力−歪曲線の傾きを「曲げ弾性率」としている。
(5)ノッチ付アイゾット衝撃強度(kJ/m
JIS K 7110の規定に準拠して測定した。
(6)面衝撃強度(cm)
JIS K 7211の規定に準拠して測定した。なお、表1中の「>200」は、面衝撃強度が200cm以上、「<5」は5cm以下であることを示す。
(7)耐久性評価
65℃,95%RHの条件下にて各試験片を放置し、ブリード(試験片表面にでる浮き)が見られた時間を評価した。なお、表1中「>1000」はブリード発生時間が1000時間以上であることを示している。
Figure 2014031409
Figure 2014031409
Figure 2014031409
比較例8、11にあるように、スチレン系樹脂(A)と加水分解性樹脂(B)の単純ブレンドでは、特に耐衝撃性、耐久性に劣り、耐久消費財に使用可能な特性は得られない。
しかし、実施例1〜5までの結果によれば、乳化重合ABS樹脂を使用していても、シリカ/アルミナ(mol)比、および酸化ナトリウム含有量(%)が適切な範囲にある吸着材(C)を添加しているため、吸着材(C)未添加の比較例7と比較して、耐衝撃性、成形性、耐久性が大幅に改善しており、比較例9と同等の特性バランスを有している。また、実施例6、7は、スチレン系樹脂(A)にアルカリ金属塩の残存量が少ない、塊状重合ABSを使用した例であるが、吸着材(C)を添加しても、比較例12と比較して何ら影響はない。
比較例1〜6は、吸着材(C)のシリカ/アルミナ(mol)比、および酸化ナトリウム含有量(%)が適切な範囲外であるため、耐衝撃性、成形性、耐久性が、比較例9と比較して劣る。また、比較例10のように、スチレン系樹脂(A)に塊状重合ABS樹脂を使用すれば、吸着材(C)を添加せず、ビニル系重合体(D)、耐加水分解安定剤(E)の添加だけで、優れた特性バランスを有しているが、比較例7のように、乳化重合ABS樹脂を使用すると、吸着材(C)を添加しないと、耐衝撃性、成形性、耐久性に優れた熱可塑性樹脂成形体とならないことが分かる。

Claims (10)

  1. スチレン系樹脂(A)と、加水分解性樹脂(B)と、吸着材(C)とを含有する、熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記スチレン系樹脂(A)がABS樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記加水分解性樹脂(B)が、分子構造にエーテル結合、エステル結合、アミド結合からなる群より選ばれる少なくとも一つの結合を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 前記加水分解性樹脂(B)が、ポリ乳酸樹脂であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 前記吸着材(C)がアルミノケイ酸塩であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 前記吸着材(C)を、前記スチレン系樹脂(A)と前記加水分解性樹脂(B)の合計量100重量%に対して0.01〜10重量%含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 前記スチレン系樹脂(A)および前記加水分解性樹脂(B)の合計量100重量%に対して、1〜80重量%のビニル系重合体(D)、ならびに、0.01〜10重量%の耐加水分解安定剤(E)をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 前記ビニル系重合体(D)がアクリル酸エステルの重合体および/またはメタクリル酸エステルの重合体を主成分とする、請求項1〜7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 前記耐加水分解安定剤(E)がカルボジイミド化合物である、請求項1〜8のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を成形加工して得られた成形体。
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