JP2014029939A - 酸化ハフニウム用エッチング組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化ハフニウムと二酸化ケイ素を同時に有する半導体素子から酸化ハフニウムを除去する工程において、酸化ハフニウムのエッチングを高選択的に行う酸化ハフニウムエッチング用組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】フッ化水素、β−ケトカルボニル化合物、水混和性有機溶剤、および水を必須成分とする酸化ハフニウムエッチング用組成物である。水混和性有機溶剤の比誘電率が30〜100であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】フッ化水素、β−ケトカルボニル化合物、水混和性有機溶剤、および水を必須成分とする酸化ハフニウムエッチング用組成物である。水混和性有機溶剤の比誘電率が30〜100であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、半導体素子製造において、トランジスタ形成工程に用いられる酸化ハフニウムのエッチング組成物、さらに詳しくは、酸化ハフニウムと二酸化ケイ素を同時に有する半導体素子において、酸化ハフニウムのみを高選択的に除去できる特長があるエッチング組成物およびそれを用いる半導体素子の製造方法に関する。
従来、半導体素子の製造工程はシリコンウェハ上に二酸化ケイ素、窒化ケイ素、ポリシリコン、金属、金属酸化物などの膜を堆積し、これらの膜を所望の形状にパターニングした後にエッチングすることで素子を形成する。該技術分野においては、エッチング組成物としてフッ化水素酸を含有する組成物が使用されている(特許文献1参照)。
一方、半導体素子の高集積化に伴いゲート絶縁層も薄膜化が進み、その結果トランジスタのトンネル電流の増加が問題となってきている。トンネル電流を抑制するためにこれまで使用されている二酸化ケイ素に替わり、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム等の高誘電性の絶縁膜の使用が検討されている。これら高誘電性の絶縁膜を用いて半導体素子を作成する場合には、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、ポリシリコン等に対して高い選択性をもったエッチング技術が必要となる。
高誘電性の絶縁膜をエッチングする方法として、これまでに例えばフッ化水素とスルホン酸系または硫酸エステル系界面活性剤および水からなるエッチング組成物(特許文献2参照)やリン酸、フッ化ケイ素および水からなるエッチング組成物(特許文献3参照)が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1〜3の組成物は、いずれもエッチング能力および二酸化ケイ素に対する十分な選択性を持つとは言い難く、高信頼性の半導体素子を得ることはできなかった。
本発明は、酸化ハフニウムと二酸化ケイ素を同時に有する半導体素子から酸化ハフニウムを除去する工程において、酸化ハフニウムのエッチングを高選択的に行うことができるエッチング組成物を提供することを目的とする。
本発明は、酸化ハフニウムと二酸化ケイ素を同時に有する半導体素子から酸化ハフニウムを除去する工程において、酸化ハフニウムのエッチングを高選択的に行うことができるエッチング組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素を同時に含有する半導体素子から酸化ハフニウムを選択的に除去する酸化ハフニウム用エッチング組成物であって、フッ化水素、β−ケトカルボニル化合物(A)、水混和性有機溶剤(B)、および水を必須成分とする酸化ハフニウムエッチング組成物;およびこのエッチング組成物を用いて酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素を同時に含有する半導体素子から酸化ハフニウムを選択的に除去する工程を含む半導体素子の製造方法である。
すなわち、本発明は、酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素を同時に含有する半導体素子から酸化ハフニウムを選択的に除去する酸化ハフニウム用エッチング組成物であって、フッ化水素、β−ケトカルボニル化合物(A)、水混和性有機溶剤(B)、および水を必須成分とする酸化ハフニウムエッチング組成物;およびこのエッチング組成物を用いて酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素を同時に含有する半導体素子から酸化ハフニウムを選択的に除去する工程を含む半導体素子の製造方法である。
本発明は、酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素を同時に含有する半導体素子から酸化ハフニウムを選択的に除去する工程において、従来のエッチング組成物では困難である酸化ハフニウムのエッチングを短時間でかつ高選択的に行うことができるという効果を奏する。また、二酸化ケイ素や窒化ケイ素へダメージを与えることなくエッチングできることから、高信頼性の半導体素子を提供することができる。
本発明の酸化ハフニウム用エッチング組成物は、酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素を同時に含有する半導体素子から酸化ハフニウムを選択的に除去する工程のエッチング用組成物であり、フッ化水素、β−ケトカルボニル化合物(A)、水混和性有機溶剤(B)、および水を必須成分とする。
本発明におけるフッ化水素は酸化ハフニウムのエッチング速度を速める作用を持つ。
フッ化水素の含有量は、酸化ハフニウムのエッチング速度の観点から、エッチング組成物の重量に基づいて、好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.3〜5重量%、特に好ましくは0.5〜3重量%である。
本発明におけるβ−ケトカルボニル化合物(A)は酸化ハフニウムのエッチング速度を速める作用を持つ。
β−ケトカルボニル化合物(A)としては、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピル、アセト酢酸、アセト酢酸ヘキシル、ブチルヘキサン-2,4-ジオン、5−メチルヘキサン−2,4−ジオン、ヘプタン−2,4−ジオン、2−メチルヘプタン−3,5−ジオン、5−メチルヘプタン−2,4−ジオン、6−メチルヘプタン−2,4−ジオン、2,2−ジメチルヘプタン−3,5−ジオン、2,6−ジメチルヘプタン−3,5−ジオン、2,2,6−トリメチルヘプタン−3,5−ジオン、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン、オクタン−2,4−ジオン、2,2,6−トリメチルオクタン−3,5−ジオン、2,6−ジメチルオクタン−3,5−ジオン、2−メチル−6−エチルデカン−3,5−ジオン、2,2−ジメチル−6−エチルデカン−3,5−ジオン、ベンゾイルアセトン等のアルキル置換β−ケトカルボニル化合物、トリフルオロアセチルアセトン、1,1,1−トリフルオロペンタン−2,4−ジオン、1,1,1−トリフルオロ−5,5−ジメチルヘキサン−2,4−ジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロペンタン−2,4−ジオン、1,3−ジパーフルオロヘキシルプロパン−1,3−ジオン等のフッ素置換アルキルβ−ケトカルボニル化合物、1,1,5,5−テトラメチル−1−メトキシヘキサン−2,4−ジオン、2,2,6,6−テトラメチル−1−メトキシヘプタン−3,5−ジオン、2,2,6,6−テトラメチル−1−(2−メトキシエトキシ)ヘプタン−3,5−ジオン等のエーテル置換β−ケトカルボニル化合物等があげられる。
これらβ−ケトカルボニル化合物(A)の中で、酸化ハフニウムエッチング速度に対する寄与の大きさの観点で、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、トリフルオロ酢酸エチルが好ましく、二酸化ケイ素に対し、酸化ハフニウムを選択的に除去する観点からアセチルアセトンがさらに好ましい。
これらβ−ケトカルボニル化合物(A)の中で、酸化ハフニウムエッチング速度に対する寄与の大きさの観点で、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、トリフルオロ酢酸エチルが好ましく、二酸化ケイ素に対し、酸化ハフニウムを選択的に除去する観点からアセチルアセトンがさらに好ましい。
β−ケトカルボニル化合物(A)は1種または2種以上を同時に使用することができ、その含有量は酸化ハフニウムのエッチング速度および二酸化ケイ素とのエッチング速度比(VHfO/VSiO2)を高める観点から、エッチング組成物の重量に基づいて、好ましくは20〜60重量%、さらに好ましくは25〜50重量%、特に好ましくは30〜40重量%である。
さらに本発明における水混和性有機溶剤(B)は、β−ケトカルボニル化合物とあわせて使用することで酸化ハフニウムのエッチング速度をさらに速める作用を持つ。
水混和性有機溶剤(B)は40℃において水100gに10g以上溶解する有機溶剤であり、具体例としては、以下のものが挙げられる。
アルコール類:メタノ−ル、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、テトラヒドロフルフリルアルコール、グリセリンなどが挙げられる。
エーテル類:鎖状エーテル[炭素数2〜6(ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル及びジエチレングリコールジメチルエーテルなど);炭素数7〜12(ジエチレングリコールジエチルエーテル及びトリエチレングリコールジメチルエーテルなど)]、環状エーテル[炭素数2〜4(テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン及び1,4−ジオキサンなど);炭素数5〜18(4−ブチルジオキソラン及びクラウンエーテルなど)]が挙げられる。
アミド類:N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、ヘキサメチルホスホリルアミド及びN−メチルピロリドンなどが挙げられる。
鎖状エステル類:酢酸メチル及びプロピオン酸メチルなどが挙げられる。
ラクトン類:γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びδ−バレロラクトンなどが挙げられる。
ニトリル類:アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、アクリロニトリル及びベンゾニトリルなど。
環状炭酸エステル類:プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート及び2、3−ブチレンカーボネートなどが挙げられる。
鎖状炭酸エステル類:、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート及びジエチルカーボネートなどが挙げられる。
スルホン類:エチルプロピルスルホン、エチルイソプロピルスルホン、スルホラン、3−メチルスルホラン及び2,4−ジメチルスルホランなどが挙げられる。
ケトン類:アセトンなどが挙げられる。
リン酸エステル類:トリメチルリン酸、トリエチルリン酸及びトリプロピルリン酸などが挙げられる。
エーテル類:鎖状エーテル[炭素数2〜6(ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル及びジエチレングリコールジメチルエーテルなど);炭素数7〜12(ジエチレングリコールジエチルエーテル及びトリエチレングリコールジメチルエーテルなど)]、環状エーテル[炭素数2〜4(テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン及び1,4−ジオキサンなど);炭素数5〜18(4−ブチルジオキソラン及びクラウンエーテルなど)]が挙げられる。
アミド類:N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、ヘキサメチルホスホリルアミド及びN−メチルピロリドンなどが挙げられる。
鎖状エステル類:酢酸メチル及びプロピオン酸メチルなどが挙げられる。
ラクトン類:γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びδ−バレロラクトンなどが挙げられる。
ニトリル類:アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、アクリロニトリル及びベンゾニトリルなど。
環状炭酸エステル類:プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート及び2、3−ブチレンカーボネートなどが挙げられる。
鎖状炭酸エステル類:、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート及びジエチルカーボネートなどが挙げられる。
スルホン類:エチルプロピルスルホン、エチルイソプロピルスルホン、スルホラン、3−メチルスルホラン及び2,4−ジメチルスルホランなどが挙げられる。
ケトン類:アセトンなどが挙げられる。
リン酸エステル類:トリメチルリン酸、トリエチルリン酸及びトリプロピルリン酸などが挙げられる。
これら水混和性有機溶剤(B)の中で、酸化ハフニウムエッチング速度に対する寄与の大きさの観点から、好ましくは、環状エステル類、ラクトン類であり、さらに好ましくはプロピレンカーボネート、エチレンカーボネートおよびγ−ブチロラクトンである。
酸化ハフニウムのエッチング速度を促進する観点から、水混和性有機溶剤(B)の比誘電率は30〜100が好ましく、40〜98がさらに好ましく、45〜95が特に好ましい。
水混和性有機溶剤(B)は1種または2種以上を同時に使用することができ、その含有量は酸化ハフニウムのエッチング速度および二酸化ケイ素とのエッチング速度比(VHfO/VSiO2)を高める観点から、エッチング組成物の重量に基づいて、好ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは35〜65重量%、特に好ましくは45〜55重量%である。
本発明の第4の必須成分である水は酸化ハフニウムと二酸化ケイ素のエッチング速度比(VHfO/VSiO2)を制御する作用がある。
水の含有量は、酸化ハフニウムと二酸化ケイ素のエッチング速度比(VHfO/VSiO2)を高める目的で、エッチング組成物の重量に基づいて、好ましくは5〜35重量%、さらに好ましくは7〜30重量%、特に好ましくは10〜25重量%である。
また、本発明の酸化ハフニウム用エッチング組成物には、酸化ハフニウムと二酸化ケイ素のエッチング速度比(VHfO/VSiO2)を高める目的で、カチオン性界面活性剤(C)を配合することができる。
カチオン性界面活性剤(C)の具体例としては、下記一般式(1)で示される第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤が挙げられる。
[式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立に炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキレン基(アルキレン基の炭素数:2〜4)、ベンジル基又は炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキルベンジル基、及び式R5−T−R6−で示される基(R5は炭素数1〜30のモノ脂肪酸からCOOH 基を除いた残基、R6は炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基、Tは−COO−又は−CONH−を表す。)から選ばれる基、R4は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基又はポリオキシアルキレン基;R1とR2とR3とのいずれか2つが結合してNとともに複素環を形成していてもよい;Q−は無機酸アニオン又は有機酸アニオンを表す。]
[式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立に炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキレン基(アルキレン基の炭素数:2〜4)、ベンジル基又は炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキルベンジル基、及び式R5−T−R6−で示される基(R5は炭素数1〜30のモノ脂肪酸からCOOH 基を除いた残基、R6は炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基、Tは−COO−又は−CONH−を表す。)から選ばれる基、R4は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基又はポリオキシアルキレン基;R1とR2とR3とのいずれか2つが結合してNとともに複素環を形成していてもよい;Q−は無機酸アニオン又は有機酸アニオンを表す。]
R1、R2、R3の炭素数1〜30のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、メチル基、エチル基、n−又はi−のプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、及びドコシル基ならびに2−エチルデシル基等;炭素数2〜30のアルケニル基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、n−及びi−のプロペニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基及びノナデセニル基ならびに2−エチルデセニル基等が挙げられる。
R1、R2、R3の炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、n−及びi−のヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシヘキシル基、ヒドロキシオクチル基、ヒドロキシデシル基、ヒドロキシドデシル基、ヒドロキシテトラデシル基、ヒドロキシヘキサデシル基及びヒドロキシオクタデシル基等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン基としては、式R7− (OA)t− で示される基( R7は水素原子または炭素数1〜 18のアルキル基、OAは炭素数2〜 4のオキシアルキレン基、t は2〜 30の整数) が挙げられる。炭素数2〜 4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基およびオキシブチレン基等が挙げられる。炭素数1〜 4のアルキル基R7は、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、メチル基、エチル基、n − およびi − のプロピル基、およびブチル基等が挙げられる。
R1、R2、R3の炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキルベンジル基としてはオクチルベンジル基、デシルベンジル基及びジデシルベンジル基などが挙げられる。
R4の炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のヒドロキシアルキル基又はポリオキシアルキレン基としては、R1、R2、R3で挙げたものと同様である。これらのうち好ましいものは、炭素数1〜18のアルキル基及び炭素数2〜30のアルケニル基である。
残基R5を構成する炭素数1〜30のモノ脂肪酸としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ベラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、2− エチルヘキサン酸等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数6〜24のモノ脂肪酸である。
R6の炭素数1〜4のアルキレン基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、メチレン基、エチレン基、n−及びi−のプロピレン基、ブチレン基等;炭素数1〜4のヒドロキシアルキレン基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、ヒドロキシメチレン基、ヒドロキシエチレン基、n−及びi−のヒドロキシプロピレン基、ヒドロキシブチレン基等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数1〜4のアルキレン基である。
R6の炭素数1〜4のアルキレン基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、メチレン基、エチレン基、n−及びi−のプロピレン基、ブチレン基等;炭素数1〜4のヒドロキシアルキレン基としては、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、ヒドロキシメチレン基、ヒドロキシエチレン基、n−及びi−のヒドロキシプロピレン基、ヒドロキシブチレン基等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数1〜4のアルキレン基である。
アニオンQ−を形成する酸としては次のものが挙げられる。
(q1)無機酸
ハロゲン化水素酸(塩酸、臭素酸、沃素酸等)、硝酸、炭酸、リン酸等;
(q2)有機酸
(q2−a)アルキル硫酸エステル
メチル硫酸、エチル硫酸等の炭素数1〜4のアルキル硫酸エステル;
(q2−b)アルキルリン酸エステル
ジメチルリン酸、ジエチルリン酸等の炭素数1〜8のモノ及び/又はジアルキルリン酸エステル;
(q2−c)炭素数1〜30の脂肪族モノカルボン酸
飽和モノカルボン酸(残基がR5を構成する脂肪酸として挙げたもの等)、不飽和モノカルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸等)、及び脂肪族オキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、オキシカプロン酸、リシノール酸、オキシステアリン酸、グルコン酸等);
(q2−d)炭素数7〜30の芳香族又は複素環モノカルボン酸
芳香族モノカルボン酸(安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸等)、芳香族オキシカルボン酸(サリチル酸、p−オキシ安息香酸、マンデル酸等)、及び複素環モノカルボン酸(ピロリドンカルボン酸等);
(q2−e)2〜4価のポリカルボン酸
炭素数2〜30の直鎖状又は分岐状の脂肪族ポリカルボン酸[飽和ポリカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸等)、炭素数4〜30の不飽和ポリカルボン酸(マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等)];炭素数4〜20の脂肪族オキシポリカルボン酸(リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等);炭素数8〜30の芳香族ポリカルボン酸[ジカルボン酸〔フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸及びビフェニルジカルボン酸(2,2’−、3,3’−及び/又は2,7−ビフェニルジカルボン酸)等〕、トリもしくはテトラカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸等)]; 硫黄を含有する炭素数4〜30のポリカルボン酸(チオジプロピオン酸等);
これらのうちで好ましいものは、ハロゲン化水素酸(塩酸、臭素酸、沃素酸等)、硝酸、炭酸、リン酸、炭素数1〜30の脂肪族モノカルボン酸、2〜4価のポリカルボン酸である。
(q1)無機酸
ハロゲン化水素酸(塩酸、臭素酸、沃素酸等)、硝酸、炭酸、リン酸等;
(q2)有機酸
(q2−a)アルキル硫酸エステル
メチル硫酸、エチル硫酸等の炭素数1〜4のアルキル硫酸エステル;
(q2−b)アルキルリン酸エステル
ジメチルリン酸、ジエチルリン酸等の炭素数1〜8のモノ及び/又はジアルキルリン酸エステル;
(q2−c)炭素数1〜30の脂肪族モノカルボン酸
飽和モノカルボン酸(残基がR5を構成する脂肪酸として挙げたもの等)、不飽和モノカルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸等)、及び脂肪族オキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、オキシカプロン酸、リシノール酸、オキシステアリン酸、グルコン酸等);
(q2−d)炭素数7〜30の芳香族又は複素環モノカルボン酸
芳香族モノカルボン酸(安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸等)、芳香族オキシカルボン酸(サリチル酸、p−オキシ安息香酸、マンデル酸等)、及び複素環モノカルボン酸(ピロリドンカルボン酸等);
(q2−e)2〜4価のポリカルボン酸
炭素数2〜30の直鎖状又は分岐状の脂肪族ポリカルボン酸[飽和ポリカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸等)、炭素数4〜30の不飽和ポリカルボン酸(マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等)];炭素数4〜20の脂肪族オキシポリカルボン酸(リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等);炭素数8〜30の芳香族ポリカルボン酸[ジカルボン酸〔フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸及びビフェニルジカルボン酸(2,2’−、3,3’−及び/又は2,7−ビフェニルジカルボン酸)等〕、トリもしくはテトラカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸等)]; 硫黄を含有する炭素数4〜30のポリカルボン酸(チオジプロピオン酸等);
これらのうちで好ましいものは、ハロゲン化水素酸(塩酸、臭素酸、沃素酸等)、硝酸、炭酸、リン酸、炭素数1〜30の脂肪族モノカルボン酸、2〜4価のポリカルボン酸である。
一般式(1)で示される第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤(C1)としては、アルキル(炭素数1〜30)トリメチルアンモニウム塩[例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムイソステアリン酸塩]、ジアルキル(炭素数1〜30)ジメチルアンモニウム塩[例えば、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ジデシルジメチルアンモニウムイソステアレート、ジ(ジデシルジメチルアンモニウム)アジペート、ジデシルジメチルアンモニウムラウリルアルコールEO1〜5モル付加物のカルボキシメチル化物の塩等]、オキシアルキレン(炭素数2〜4)鎖含有第4級アンモニウム塩[例えば、ポリ(付加モル数3)オキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド等]、アルキル(炭素数1〜18)ベンジルジメチルアンモニウム塩[例えばステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド等]が挙げられる。
これらカチオン性界面活性剤(C)の中で酸化ハフニウムと二酸化ケイ素のエッチング速度比(VHfO/VSiO2)を高める観点から、好ましくはアルキル(炭素数1〜30)トリメチルアンモニウムの無機酸塩、ジアルキル(炭素数1〜30)ジメチルアンモニウムの無機酸塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム無機酸塩が好ましく、溶解度の観点からさらに好ましくはアルキル(炭素数1〜18)トリメチルアンモニウムの無機酸塩及びアルキル(炭素数1〜18)ベンジルジメチルアンモニウム無機酸塩である。
カチオン性界面活性剤(C)は1種または2種以上を同時に使用することができ、その含有量は酸化ハフニウムのエッチング速度および二酸化ケイ素とのエッチング速度比(VHfO/VSiO2)の観点から、エッチング組成物の重量に基づいて、好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.05〜3%、特に好ましくは0.1〜1重量%である。
また、本発明の酸化ハフニウム用エッチング組成物の使用時のpHは、酸化ハフニウムのエッチング速度を大きくできる点で、好ましくは0.1〜4.0、さらに好ましくは0.2〜3.5、特に好ましくは0.3〜3.0である。
なお、pHの測定は、使用時のエッチング組成物を試料として使用し、JISZ8802に準拠して測定することができる。
なお、pHの測定は、使用時のエッチング組成物を試料として使用し、JISZ8802に準拠して測定することができる。
pHを好ましい範囲にするために酸を配合してもよい。酸としては、無機酸、有機酸いずれを使用してもよく、無機酸としては、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロケイ酸、ケイ酸、ホウ酸、テトラフルオロホウ酸、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、リン酸等が挙げられる。
有機酸としては、カルボン酸、有機ホスホン酸、有機スルホン酸等が挙げられる。
カルボン酸としては、ぎ酸、酢酸等のモノカルボン酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、トリメリト酸、トリカルバリリル酸、ヒドロキシ酪酸、乳酸、サリチル酸、リンゴ酸、没食子酸、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、エチレンジアミン四酢酸、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−トリ酢酸等が挙げられる。
有機ホスホン酸としては、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、メチレンビスホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミンジメチレンホスホン酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(エチドロン酸)などが挙げられる。
有機スルホン酸としては、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、メタンジスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸などが挙げられる。
カルボン酸としては、ぎ酸、酢酸等のモノカルボン酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、トリメリト酸、トリカルバリリル酸、ヒドロキシ酪酸、乳酸、サリチル酸、リンゴ酸、没食子酸、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、エチレンジアミン四酢酸、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−トリ酢酸等が挙げられる。
有機ホスホン酸としては、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、メチレンビスホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミンジメチレンホスホン酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(エチドロン酸)などが挙げられる。
有機スルホン酸としては、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、メタンジスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸などが挙げられる。
無機酸および/または有機酸のうち酸化ハフニウムのエッチング速度の観点から好ましいのは無機酸であり、さらに好ましいのはヘキサフルオロケイ酸、テトラフルオロホウ酸である。
酸化ハフニウムのエッチング速度は、エッチング時間の短縮による生産性の向上の観点から5nm/分以上、好ましくは7nm/分以上、さらに好ましくは10nm/分以上である。エッチング速度は、エリプソメーターを用いて測定することができる。
また、酸化ハフニウムのエッチング速度および二酸化ケイ素とのエッチング速度比(VHfO/VSiO2)は好ましくは5以上、さらに好ましくは10以上、特に好ましくは20以上である。5以上であると二酸化ケイ素へのダメージが少ない点で望ましい。エッチング速度比はエリプソメーターを用いて測定することができる。
本発明の酸化ハフニウムエッチング用組成物の使用温度は、エッチング対象となる酸化ハフニウムの製法やエッチング量にも依存するが、通常15〜40℃の範囲で使用可能である。
本発明において、酸化ハフニウムのエッチング方法としては、浸漬式エッチング方法や枚葉式エッチング方法等があげられる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
<実施例1〜7および比較例1〜6>
表1に記載したフッ化水素、β−ケトカルボニル化合物(A)、水混和性有機溶剤(B)、カチオン性界面活性剤(C)および水を、ポリプロピレン製の容器中で混合して、本発明のエッチング組成物と比較のためのエッチング組成物を得た。なお、エッチング組成物のpHはpHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、HM−30R)を用いて、前記の方法により測定した。
表1に記載したフッ化水素、β−ケトカルボニル化合物(A)、水混和性有機溶剤(B)、カチオン性界面活性剤(C)および水を、ポリプロピレン製の容器中で混合して、本発明のエッチング組成物と比較のためのエッチング組成物を得た。なお、エッチング組成物のpHはpHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、HM−30R)を用いて、前記の方法により測定した。
性能評価として、酸化ハフニウムのエッチング速度と、酸化ハフニウムのエッチング速度(VHfO)と二酸化ケイ素のエッチング速度(VSiO2)の比VHfO/VSiO2を以下の方法で行った。
<酸化ハフニウムと二酸化ケイ素のエッチング速度(VHfOおよびVSiO2)の測定およびその速度比(VHfO/VSiO2)の算出>
酸化ハフニウムのエッチング速度を測定するテストピースとして、スパッタ法により酸化ハフニウムを30nmの厚みに成膜(アニール処理はなし)したウェハを15mm角にカットして作成した(a)。二酸化ケイ素のエッチング速度を測定するテストピースとして、熱酸化により二酸化ケイ素を100nmの厚みに成膜したウェハを15mm角にカットして作成した(b)。
(1)エリプソメーター(ジェー・エー・ウーラム社製M−2000)を用いて、入射光および反射光の偏光の位相差および反射振幅比角から、酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素の膜厚を算出した。
(2)あらかじめ25℃に温調した実施例1〜7および比較例1〜6で作成したエッチング組成物を入れたポリプロピレン製の密閉容器内に上記のテストピース(a)と(b)を3分間浸漬することでテストピースをエッチングした。
(3)それぞれのテストピース(a)と(b)を取り出し、水洗し、乾燥の後、エリプソメーターでそれぞれ酸化ハフニウムと二酸化ケイ素の膜厚を算出した。
(4)エッチング前後の膜厚の変化から、1分間あたりの酸化ハフニウムのエッチング速度(VHfO;nm/分)、二酸化ケイ素のエッチング速度(VSiO2;nm/分)およびその速度比(VHfO/VSiO2)を算出した。
酸化ハフニウムのエッチング速度を測定するテストピースとして、スパッタ法により酸化ハフニウムを30nmの厚みに成膜(アニール処理はなし)したウェハを15mm角にカットして作成した(a)。二酸化ケイ素のエッチング速度を測定するテストピースとして、熱酸化により二酸化ケイ素を100nmの厚みに成膜したウェハを15mm角にカットして作成した(b)。
(1)エリプソメーター(ジェー・エー・ウーラム社製M−2000)を用いて、入射光および反射光の偏光の位相差および反射振幅比角から、酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素の膜厚を算出した。
(2)あらかじめ25℃に温調した実施例1〜7および比較例1〜6で作成したエッチング組成物を入れたポリプロピレン製の密閉容器内に上記のテストピース(a)と(b)を3分間浸漬することでテストピースをエッチングした。
(3)それぞれのテストピース(a)と(b)を取り出し、水洗し、乾燥の後、エリプソメーターでそれぞれ酸化ハフニウムと二酸化ケイ素の膜厚を算出した。
(4)エッチング前後の膜厚の変化から、1分間あたりの酸化ハフニウムのエッチング速度(VHfO;nm/分)、二酸化ケイ素のエッチング速度(VSiO2;nm/分)およびその速度比(VHfO/VSiO2)を算出した。
なお、VHfOは5nm/分以上であり、かつ、VSiO2は1nm/分以下であることが好ましい。また、VHfO/VSiO2は5以上であることが好ましい。
表1から明らかなように、実施例1〜5では、酸化ハフニウムのエッチング速度(VHfO)が速く、かつ酸化ハフニウムとの二酸化ケイ素のエッチング速度比(VHfO)/(VSiO2)が高く、高選択的に酸化ハフニウムをエッチングできることが分かる。
水混和性有機溶剤(B)の誘電率が30未満であるイソプロピルアルコールを使用する実施例6はVHfOが5nm/分以上、VHfO/VSiO2が5以上であるものの、水混和性有機溶剤(B)の誘電率が30〜100である実施例1〜5と比較するとエッチング能力は高くない。
また、エッチング組成物のpHが4.0を越える実施例7はVHfOが5nm/分以上、VHfO/VSiO2が5以上であるものの、pHが1.0〜4.0である実施例1〜5と比較するとエッチング能力は高くない。
一方、本発明のβ−ケトカルボニル化合物(A)を含んでいない比較例4は酸化ハフニウムのエッチング速度が低く、酸化ハフニウムと二酸化ケイ素のエッチング速度比(VHfO)/(VSiO2)も低く、高選択的に酸化ハフニウムをエッチングしているとは言い難い。
また、本発明の水混和性有機溶剤(B)を含まない比較例5は酸化ハフニウムのエッチング速度が遅く短時間で酸化ハフニウムをエッチングすることができない。
また、フッ化水素を含んでいない比較例6は酸化ハフニウムのエッチング速度が非常に遅く実用的でない。
また、β−ケトカルボニル化合物(A)も水混和性有機溶剤(B)も含有しない比較例1〜3についてはいずれもエッチング速度比が低く、高選択的に酸化ハフニウムをエッチングしているとは言い難い。
水混和性有機溶剤(B)の誘電率が30未満であるイソプロピルアルコールを使用する実施例6はVHfOが5nm/分以上、VHfO/VSiO2が5以上であるものの、水混和性有機溶剤(B)の誘電率が30〜100である実施例1〜5と比較するとエッチング能力は高くない。
また、エッチング組成物のpHが4.0を越える実施例7はVHfOが5nm/分以上、VHfO/VSiO2が5以上であるものの、pHが1.0〜4.0である実施例1〜5と比較するとエッチング能力は高くない。
一方、本発明のβ−ケトカルボニル化合物(A)を含んでいない比較例4は酸化ハフニウムのエッチング速度が低く、酸化ハフニウムと二酸化ケイ素のエッチング速度比(VHfO)/(VSiO2)も低く、高選択的に酸化ハフニウムをエッチングしているとは言い難い。
また、本発明の水混和性有機溶剤(B)を含まない比較例5は酸化ハフニウムのエッチング速度が遅く短時間で酸化ハフニウムをエッチングすることができない。
また、フッ化水素を含んでいない比較例6は酸化ハフニウムのエッチング速度が非常に遅く実用的でない。
また、β−ケトカルボニル化合物(A)も水混和性有機溶剤(B)も含有しない比較例1〜3についてはいずれもエッチング速度比が低く、高選択的に酸化ハフニウムをエッチングしているとは言い難い。
本発明の酸化ハフニウム用エッチング組成物は、酸化ハフニウムと二酸化ケイ素を同時に有する半導体素子に対して酸化ハフニウムのエッチングを高選択的に行うことができるという点で優れているため、半導体素子製造時の工程用薬剤として有用である。
Claims (7)
- 酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素を同時に含有する半導体素子から酸化ハフニウムを選択的に除去する酸化ハフニウム用エッチング組成物であって、フッ化水素、β−ケトカルボニル化合物(A)、水混和性有機溶剤(B)、および水を必須成分とする酸化ハフニウム用エッチング組成物。
- 水混和性有機溶剤(B)の比誘電率が30〜100である請求項1記載の酸化ハフニウム用エッチング組成物。
- さらにカチオン性界面活性剤(C)を含有する請求項1または2に記載の酸化ハフニウム用エッチング組成物。
- pHが0.1〜4.0である請求項1〜3いずれか1項に記載の酸化ハフニウム用エッチング組成物。
- 酸化ハフニウムのエッチング速度が5nm/分以上である請求項1〜4いずれか1項に記載の酸化ハフニウム用エッチング組成物。
- 酸化ハフニウムのエッチング速度(VHfO)と二酸化ケイ素のエッチング速度(VSiO2)の比VHfO/VSiO2が5以上である請求項1〜5いずれか1項に記載の酸化ハフニウム用エッチング組成物。
- 請求項1〜6いずれか1項に記載の酸化ハフニウム用エッチング組成物を用いて酸化ハフニウムおよび二酸化ケイ素を同時に含有する半導体素子から酸化ハフニウムを選択的に除去する工程を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
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CN107533971A (zh) * | 2015-07-23 | 2018-01-02 | 中央硝子株式会社 | 湿式蚀刻方法和蚀刻液 |
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KR20230006034A (ko) * | 2015-07-23 | 2023-01-10 | 샌트랄 글래스 컴퍼니 리미티드 | 웨트 에칭 방법 및 에칭액 |
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