JP2014029126A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のものと比較して、吸着器の温度を的確に調節できるようにして、吸着器の性能を十分に発揮させることができる蒸発燃料処理装置を提供する。
【解決手段】燃料ポンプ32と、燃料タンク31内に設置され、その燃料タンク31内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタ41と、キャニスタ41から燃料を脱離させるための空気およびキャニスタ41から脱離した燃料を含むパージガスをエンジン2の吸気管23内に吸入させるパージ動作を実行するパージ機構42と、を備えた蒸発燃料処理装置であって、キャニスタ41には、燃料ポンプ32の作動時に燃料タンク31内で流動する燃料を案内する熱伝達面41cが形成され、その熱伝達面41cは、燃料タンク31内の燃料のうち燃料ポンプ32に吸入される方向に流動する燃料とキャニスタ41との間で熱伝達させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸発燃料処理装置に関する。
従来、揮発性の高い燃料で運転される車両駆動用の内燃機関(以下、「エンジン」ともいう)には、燃料タンク内等で発生する蒸発燃料を吸着材を用いた吸着器(以下、「キャニスタ」ともいう)に吸着させておき、エンジンの運転中にキャニスタから燃料を脱離させてエンジンの吸気通路内に吸入させるパージ動作を行う蒸発燃料処理装置が装備されている。
キャニスタに用いられる吸着材としては、活性炭が主に使用されている。活性炭は、その温度が低くなるほど燃料を吸着する能力が向上し、その温度が高くなるほど吸着した燃料を脱離する能力が向上する。すなわち、キャニスタは、燃料を脱離するときには、その内部温度が高い方が望ましく、燃料を吸着するときには、その内部温度が低いことが望ましい。
従来の蒸発燃料処理装置としては、燃料タンク内にキャニスタを設け、エンジンで使用されなかった余剰燃料を燃料タンク内に戻すためのリターン配管がキャニスタ内を経由するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この蒸発燃料処理装置では、エンジンの運転時にエンジンの周囲で加熱された後に燃料タンク内に戻される余剰燃料によってキャニスタ内の温度を上昇させることにより、キャニスタに吸着した吸着燃料の脱離性能を向上させていた。
また、この従来の蒸発燃料処理装置は、燃料の給油時には、注入された低温の燃料がキャニスタに当たるようにすることで、キャニスタ内の温度を低下させることにより、キャニスタの蒸発燃料の吸着性能を向上させていた。
特開平8−42405号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来の蒸発燃料処理装置は、エンジン側で加熱された高温燃料を燃料タンク内に戻すリターン配管を用いるため、燃料タンク内の燃料温度を上昇させてしまうことになる。そのため、蒸発燃料が増加するばかりか、再始動可能な自動停止を含むエンジンの停止直後等に、燃料タンク内の燃料温度が高くなっているため、燃料タンク内の吸着器の温度を低下させて十分な燃料吸着性能を発揮させることが困難である。
これに対し、例えばプレッシャレギュレータを燃料タンク内に配置する等して高温燃料を燃料タンク内に戻すリターン配管を無くし、燃料タンク内の燃料温度の上昇を抑えることが考えられるが、その場合、パージ動作時に吸着器の温度を上昇させてその脱離性能を十分に高めることができない。
すなわち、従来の蒸発燃料処理装置にあっては、吸着器の温度を吸着器による燃料の吸着やその脱離に適した温度に的確に調節することができないため、吸着器における蒸発燃料の吸着性能や吸着燃料の脱離性能を十分に発揮させることができなかった。
そこで、本発明は、従来のものと比較して、吸着器の温度を的確に調節できるようにして、吸着器の性能を十分に発揮させることができる蒸発燃料処理装置を提供することを目的とする。
本発明の蒸発燃料処理装置は、上記目的を達成するため、(1)燃料ポンプと、燃料タンク内に設置され、該燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着する吸着器と、前記吸着器から燃料を脱離させるための空気および前記吸着器から脱離した燃料を含むパージガスを内燃機関の吸気管内に吸入させるパージ動作を実行するパージ機構と、を備えた蒸発燃料処理装置であって、前記吸着器には、前記燃料ポンプの作動時に前記燃料タンク内で流動する燃料を案内する熱伝達面が形成され、前記熱伝達面は、前記燃料タンク内の燃料のうち前記燃料ポンプに吸入される方向に流動する燃料と前記吸着器との間で熱伝達させる、という構成を有している。
この構成により、本発明の蒸発燃料処理装置では、燃料ポンプに吸入される方向に流動する燃料(以下、「吸入側の燃料」という)と吸着器との間で熱伝達がなされることになり、燃料ポンプの動作により吸着器の温度を的確に調節できることになる。
例えば、パージ中の吸着器の温度低下が、相対的に高温となる吸入側の燃料からの熱により抑制され、吸着器の所要の脱離性能が確保される。さらに、燃料タンクに補給された直後の低温の燃料が燃料ポンプに吸入されるときには、その低温の燃料が吸着器の熱伝達面に接触しながら流れることにより、吸着器の温度が低下し、吸着器内の吸着材に蒸発燃料が吸着しやすくなる。
したがって、本発明の蒸発燃料処理装置は、従来のものと比較して、吸着器の温度を的確に調節できるようにして、吸着器の性能を十分に発揮させることができる。また、本発明の蒸発燃料処理装置は、吸着器の性能を実質的に向上させることになるので、容積が制限される燃料タンク内に設置されるキャニスタを十分に小型化することができる。
上記(1)に記載の蒸発燃料処理装置において、(2)前記熱伝達面は、前記燃料ポンプの吸入通路中で前記吸着器の外表面を形成してもよい。
この構成により、本発明の蒸発燃料処理装置は、吸着器内に熱伝達面を有する通路を形成しなくても、熱伝達面を広くとることができるため、吸着器の構造を簡素にしながら、燃料ポンプに吸入される燃料により吸着器の温度を効果的に調節することができる。
また、上記(1)または(2)に記載の蒸発燃料処理装置において、(3)前記吸着器は、前記熱伝達面により、前記燃料ポンプに吸入される燃料をろ過する燃料フィルタと前記燃料ポンプとの間の前記吸入通路の一部を形成してもよい。
この構成により、本発明の蒸発燃料処理装置は、燃料ポンプの吸入側の燃料が順次熱伝達面を通して吸着器に熱伝達しながら燃料ポンプに吸入され、燃料ポンプに吸入される燃料により吸着器の温度を効果的に調節することができる。
また、上記(2)に記載の蒸発燃料処理装置において、(4)前記吸入通路の上流部には、前記燃料ポンプに吸入される燃料をろ過する燃料フィルタが設けられており、前記吸着器の前記熱伝達面は、前記燃料フィルタに取り囲まれていてもよい。
この構成により、本発明の蒸発燃料処理装置は、吸入直後の燃料を熱伝達面に広範囲に接触させることができるため、燃料タンク内の燃料と吸着器との間における熱伝達量を十分に確保することができる。
本発明によれば、従来のものと比較して、吸着器の温度を的確に調節できるようにして、吸着器の性能を十分に発揮させることができる蒸発燃料処理装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置を搭載した車両における走行駆動用の内燃機関とその燃料系システムとを含む要部の概略構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置を搭載した車両における走行駆動用の内燃機関とその燃料系システムとを含む要部の概略構成図である。
以下、本発明に係る蒸発燃料処理装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置を搭載した車両の要部構成、すなわち、走行駆動用の内燃機関とその燃料供給および燃料パージを行う燃料系システムの機構を示している。本実施の形態の内燃機関は、揮発性の高い燃料を使用するもので、図示しない車両に走行駆動用に搭載されている。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る車両1は、エンジン2と、燃料タンク31を有する燃料供給機構3と、蒸発燃料処理装置を構成する燃料パージシステム4とを含んで構成されている。
エンジン2は、火花点火式の多気筒内燃機関、例えば、4サイクルの直列4気筒エンジンによって構成されている。
エンジン2の4つの気筒2a(図1中に1つのみ図示する)の吸気ポート部分には、それぞれインジェクタ21(燃料噴射弁)が装着されており、複数のインジェクタ21は、デリバリーパイプ22に接続されている。
デリバリーパイプ22には、後述する燃料ポンプ32から、揮発性の高い燃料(例えばガソリン)がエンジン2に要求される燃圧(燃料圧力)に加圧されて供給されるようになっている。
また、エンジン2の吸気ポート部分には吸気管23が接続されており、この吸気管23には、吸気脈動や吸気干渉を抑える所定容積のサージタンク23aが設けられている。
吸気管23の内部には吸気通路23bが形成されており、吸気通路23b上には、図示しないスロットルアクチュエータにより開度調整可能に駆動されるスロットルバルブ24が設けられている。このスロットルバルブ24は、吸気通路23bの開度を調整することにより、エンジン2に吸入される吸入空気量を調整するようになっている。
燃料供給機構3は、車両に搭載された燃料タンク31と、燃料ポンプ32と、デリバリーパイプ22および燃料ポンプ32を接続する燃料供給管33と、燃料ポンプ32の上流側に設けられた吸入配管38とを含んで構成されている。なお、図1において、燃料ポンプ32は、燃料タンク31の内部に収容されているが、本発明においては、燃料タンク31の内部に収容されている必要はない。
燃料タンク31は、車両1の車体の下部側に配置されており、エンジン2で消費される燃料を補給可能に貯留するようになっている。燃料タンク31の内部の所定位置には、フィードポンプとしての燃料ポンプ32が、図示しない支持機構によって支持されている。
燃料ポンプ32は、燃料タンク31内の燃料を汲み上げて所定のフィード燃圧以上に加圧することができる吐出能力(吐出量および吐出圧)可変タイプのもので、例えば円周流ポンプによって構成されている。この燃料ポンプ32は、詳細な内部構成を図示しないが、ポンプ作動用の羽根車と、その羽根車を駆動する内蔵モータとを有している。
また、燃料ポンプ32は、内蔵モータの駆動電圧と負荷トルクとに応じてポンプ作動用の羽根車の回転速度および回転トルクのうち少なくとも一方を変化させることで、その単位時間当りの吐出能力を変化させることができるようになっている。
また、燃料供給管33は、燃料ポンプ32およびデリバリーパイプ22を相互に接続するよう、燃料タンク31内の一端からエンジン2の近傍の他端まで延びている。
吸入配管38は、燃料ポンプ32の上流側に吸入通路38aを形成しており、その吸入通路38aの最上流部分に燃料フィルタ38bを内蔵している。この燃料フィルタ38bは、燃料ポンプ32に吸入される燃料をろ過する公知のものである。
なお、この燃料供給機構3は、その燃料ポンプ32が吐出量のみを可変し、燃料タンク31内に位置する燃料供給管33の一端側部分にフィード燃圧を一定に制御するプレッシャレギュレータが設けられた構成とすることもできる。
一方、燃料タンク31には、燃料タンク31から車両の側方または後方側に延びるように、給油管34が突出して設けられている。給油管34の突出方向の先端には、給油口34aが形成されている。この給油口34aは、車両1の図示しないボディに設けられたフューエルインレットボックス35内に収容されている。
また、給油管34には、燃料タンク31の上部と給油管34内の上流部分とを連通させる循環配管36が設けられている。
フューエルインレットボックス35には、燃料の給油時に外部に対して開放されるフューエルリッド37が設けられている。燃料の給油時には、このフューエルリッド37を開放し、給油口34aに着脱可能に取り付けられたキャップ34bを取り外すことにより、給油口34aから燃料タンク31内に燃料を注入できるようになっている。
燃料パージシステム4は、燃料タンク31と吸気管23との間、詳しくは燃料タンク31とサージタンク23aとの間に介装されている。燃料パージシステム4は、燃料タンク31内で発生する蒸発燃料をエンジン2の吸気時に吸気通路23bに放出させて燃焼させることができるようになっている。
この燃料パージシステム4は、キャニスタ41(吸着器)と、キャニスタ41から燃料を脱離させて吸気管23内に放出させるパージ機構42と、パージ機構42の動作を制御するパージ制御機構45とを含んで構成されている。
キャニスタ41は、キャニスタケース41aの内部に活性炭等の吸着材41bを内蔵したものであり、燃料タンク31内にその内底面31bから離間するよう設置されている。このキャニスタ41の内部(吸着材収納空間)は、エバポ配管48および気液分離バルブ49を介して燃料タンク31内の上部空間に連通するようになっている。
したがって、キャニスタ41は、燃料タンク31内で燃料が蒸発し、燃料タンク31内の上部空間に蒸発燃料が溜まるとき、吸着材41bによって蒸発燃料を吸着することができる。また、燃料タンク31内の燃料の液面上昇や液面変動時には、逆止弁機能を有する気液分離バルブ49が浮上してエバポ配管48の先端部を閉止するようになっている。
パージ機構42は、キャニスタ41の内部を吸気管23の吸気通路23bのうちサージタンク23aの内部部分に連通させるパージ配管43と、キャニスタ41の内部を大気側、例えばフューエルインレットボックス35の内方の大気圧空間に開放させる大気配管44とを有している。
このパージ機構42は、エンジン2の運転時にサージタンク23aの内部に負圧が発生するとき、キャニスタ41の内部の一端側にパージ配管43を通して負圧を導入させつつ、キャニスタ41の内部の他端側に大気配管44を通して大気を導入させることができる。
したがって、パージ機構42は、キャニスタ41の吸着材41bに吸着されてキャニスタ41内に保持されている燃料を、キャニスタ41から脱離(放出)させてサージタンク23aの内部に吸入させることができる。
パージ制御機構45は、パージ用のバキュームソレノイドバルブ(以下、「パージ用VSV」という)46と、このパージ用VSV46を制御する電子制御ユニット(以下、「ECU」という)50と、を含んで構成されている。
パージ用VSV46は、パージ配管43の途中に設けられている。このパージ用VSV46は、パージ配管43の途中の開度を変化させることで、キャニスタ41から脱離させる燃料量を可変制御できるようになっている。
具体的には、パージ用VSV46は、その励磁電流がデューティ制御されることで開度を変化させることができ、そのデューティ比に応じたパージ率で、吸気管23内の吸気負圧によりキャニスタ41から脱離した燃料を空気と共にパージガスとしてサージタンク23a内に吸入させることができる。
ECU50は、各種センサ情報に基づいて、パージ用VSV46をデューティ制御することにより、パージ率を制御することができる。
このように、燃料パージシステム4は、燃料タンク31からエンジン2への燃料供給機構3、特に、燃料タンク31内で生じた蒸発燃料を吸着するキャニスタ41と、キャニスタ41に空気を通してキャニスタ41から脱離した燃料および空気を含むパージガスをエンジン2の吸気管23内に吸入させるパージ動作を実行するパージ機構42と、パージガスの吸気管23内への吸入量を制御してエンジン2における空燃比の変動を抑制するパージ制御機構45と、を備えている。
燃料パージシステム4は、エンジン2が停止している状態であっても、燃料タンク31内で気化した蒸発燃料をキャニスタ41に吸着させることができる。また、燃料パージシステム4は、例えばエンジン2の所定の運転状態下でスロットルバルブ24の開度が予め設定された設定開度より小さい状態となるとき、パージ用VSV46を開弁させるようになっている。
ここで、本実施の形態の燃料パージシステム4におけるキャニスタ41周辺の構成について説明する。
図1に示すように、キャニスタ41のキャニスタケース41aには、燃料ポンプ32の作動時に燃料タンク31内で流動する燃料、特に、燃料ポンプ32に吸入される燃料をその吸入方向に案内する熱伝達面41cが形成されている。
この熱伝達面41cは、燃料タンク31内の燃料のうち燃料ポンプ32に吸入される方向に流動する吸入側の燃料とキャニスタ41との間で熱伝達させることができるようになっている。
すなわち、キャニスタ41のキャニスタケース41aは、その吸入側の燃料とキャニスタ41との間に温度差があるとき、熱伝達面41cにおいて良好な熱伝達がなされるとともに、キャニスタケース41aから燃料を吸着した吸着材41bに良好に熱が伝達できるような低熱伝導率の金属素材等で形成されている。
具体的には、吸入配管38内の吸入通路38aのうち、燃料フィルタ38bと燃料ポンプ32の吸入ポート部32aとの間には、断面積が拡張された拡張通路部分38eが形成されており、その拡張通路部分38eの中にキャニスタ41が配置されている。
また、キャニスタ41の熱伝達面41cは、吸入配管38の拡張通路部分38eの内壁面に対し離間しつつ対向する状態で、キャニスタ41のキャニスタケース41aの外表面を形成している。
したがって、吸入配管38の拡張通路部分38eの内方においては、その拡張通路部分38eの内壁面とキャニスタ41の熱伝達面41cとの間に、キャニスタ41全体を取り囲む熱伝達通路47が形成されている。
吸入配管38の拡張通路部分38eとキャニスタ41は、サイズが大小に異なる類似形状をなしており、吸入配管38の拡張通路部分38eが略直方体形状をなす場合、キャニスタ41は、拡張通路部分38eより小さい略直方体形状をなしている。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施の形態の蒸発燃料処理装置では、キャニスタ41の熱伝達面41cにおいて、燃料ポンプ32の吸入側の燃料とキャニスタ41との間で両者間の温度差や燃料吸入量(単位時間当りの流量)、熱伝達面41cの面積等に応じた熱伝達がなされることになり、燃料ポンプ32の動作を制御することによりキャニスタ41の内部(燃料吸着した吸着材42b)の温度を的確に調節できることになる。
例えば、燃料パージシステム4のパージ動作中に、燃料の脱離に伴うキャニスタ41の温度低下を、相対的に高温となる吸入側の燃料からの熱により抑制することによって、キャニスタ41の所要の脱離性能を確保することができる。
また、燃料タンク31に給油管34を通して補給された直後の低温の燃料が燃料ポンプ32に吸入されるときには、その低温の燃料がキャニスタ41の熱伝達面41cに接触しながら流れることにより、キャニスタ41の温度が低下することになり、燃料タンク31内で発生した蒸発燃料がキャニスタ41内の吸着材42bに吸着しやすくなる。
したがって、本実施の形態は、従来のものと比較して、キャニスタ41の温度を的確に調節できるようにして、キャニスタ41の性能を十分に発揮させることができる。また、キャニスタ41の性能が実質的に向上することになるので、容積が制限される燃料タンク31内に設置されるキャニスタ41を十分に小型化することができる。
さらに、本実施の形態は、熱伝達面41cが、燃料ポンプ32に吸入される燃料を案内する吸入配管38の吸入通路38a中で、キャニスタ41の外表面を形成しているので、キャニスタ41内に熱伝達面を有する燃料通路を形成しなくても、熱伝達面を広くとることができる。その結果、キャニスタ41の構造を簡素にしながらも、燃料ポンプ32に吸入される燃料によりキャニスタ41の温度を効果的に調節できることになる。
加えて、本実施の形態は、キャニスタ41が、その熱伝達面41cにより、燃料ポンプ32に吸入される燃料をろ過する燃料フィルタ38bと燃料ポンプ32との間の吸入通路38aの一部を形成しているので、燃料ポンプ32の吸入側の燃料が順次熱伝達面41cを通してキャニスタ41に熱伝達しながら、燃料ポンプ32に吸入されることになる。したがって、燃料ポンプ32に吸入される燃料によりキャニスタ41の温度を効果的に調節することができる。
また、本実施の形態は、リターン配管が採用されていない車両に適用した場合であっても、キャニスタ41の温度を的確に調整することができる。この結果、本実施の形態は、リターン通路をエンジン2から燃料タンク31内に引きまわす必要がなくなるため、車両1に対する搭載を容易にしながら、キャニスタ41の性能を向上させることができる。特に、本実施の形態は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両のように、エンジンルーム内のスペースの確保が困難な車両に対して有益である。
このように、本実施の形態においては、燃料ポンプ32の作動時に吸入側の燃料とキャニスタ41との間で熱伝達させることにより、キャニスタ41の温度を的確に調節できるようにしているので、キャニスタ41の性能を十分に発揮させることができる蒸発燃料処理装置を提供することができる。
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置を搭載した車両の要部構成、すなわち、走行駆動用の内燃機関とその燃料供給および燃料パージを行う燃料系システムの機構を示している。
本実施の形態は、キャニスタおよびその近傍の構成が第1の実施の形態と相違するものの、他の主要構成は第1の実施の形態と同様なものである。したがって、第1の実施の形態と同様な構成要素については、図1中に示す対応する構成要素と同一の符号で示し、第1の実施の形態との相違点について、以下に説明する。
本実施の形態では、燃料ポンプ32の吸入ポート部32aに接続する吸入配管78内の吸入通路78aが、少なくともその上流部で、略直方体形状の箱型の燃料フィルタ71の内部に形成されている。キャニスタ41は、熱伝達面41cにより、燃料ポンプ32に吸入される燃料をろ過する燃料フィルタ71と燃料ポンプ32との間の吸入通路78aの一部の壁面を構成している。
ここで、燃料フィルタ71は、箱型形状をなすための骨格部分にメッシュ素材を装着したもの、または、一定形状を保つ十分な剛性を有する箱型形状のメッシュ材で構成されたものである。そして、キャニスタ41の熱伝達面41cは、燃料フィルタ71に取り囲まれている。
また、キャニスタ41と燃料フィルタ71との間の吸入通路78aは、キャニスタ41の全体を取り囲んでおり、キャニスタ41の熱伝達面41cは、キャニスタケース41aの上下面および外周面を含む外表面全体となっている。
さらに、燃料フィルタ71は、燃料ポンプ32に吸入される燃料がキャニスタ41の熱伝達面41cに接触しつつ、キャニスタ41の内部を均熱化できるように、キャニスタ41との間の隙間が多面体形状をなすキャニスタ41の各面毎に最適値に設定されている。
本実施の形態では、吸入直後の燃料を熱伝達面に広範囲に接触させることができるため、燃料タンク31内の燃料とキャニスタ41内の吸着材42bとの間における熱伝達量を十分に確保することができる。
また、燃料ポンプ32の吸入側の燃料が、順次熱伝達面41cを通してキャニスタ41に熱伝達しながら、燃料ポンプ32に吸入されることになる。したがって、燃料ポンプ32に吸入される燃料により、キャニスタ41の温度を効果的に調節することができる。
したがって、本実施の形態においても、本発明の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明の第1、第2の実施の形態においては、キャニスタ41の熱伝達面41cが、キャニスタケース41aの外表面をなしつつ、吸入配管38、78の内部(吸入通路の中)で吸入通路38a、78aの一部を形成する壁面を構成していた。
しかし、本発明にいう熱伝達面は、キャニスタ41の内部を通る伝熱パイプの内壁面であってもよいし、筒状、環状または折返し形状をなすキャニスタの内周側の壁面となっていてもよい。
また、ここにいうキャニスタ41の内部を通る伝熱パイプは、蛇行形状や渦巻き形状をなしていてもよいし、平行な複数の分岐管を構成していてもよい。さらに、本発明の第1、第2の実施の形態においては、キャニスタ41のキャニスタケース41aに凹凸面やフィン等を一体に装着してもよい。
以上のように、本発明に係る蒸発燃料処理装置は、従来のものと比較して、吸着器の温度を的確に調節できるようにして、吸着器の性能を十分に発揮させることができるという効果を奏するものであり、特に、燃料タンク内に吸着器を設置した蒸発燃料処理装置に有用である。
1 車両
2 エンジン(内燃機関)
3 燃料供給機構
4 燃料パージシステム
21 インジェクタ
22 デリバリーパイプ
23 吸気管
23b 吸気通路
24 スロットルバルブ
31 燃料タンク
32 燃料ポンプ
33 燃料供給管
34 給油管
38、78 吸入配管
38a、78a 吸入通路
38b、71 燃料フィルタ
38e 拡張通路部分
41 キャニスタ(吸着器)
41a キャニスタケース
41b、42b 吸着材
41c 熱伝達面
42 パージ機構
43 パージ配管
44 大気配管
45 パージ制御機構
46 パージ用VSV
50 ECU(電子制御ユニット)

Claims (4)

  1. 燃料ポンプと、
    燃料タンク内に設置され、該燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着する吸着器と、
    前記吸着器から燃料を脱離させるための空気および前記吸着器から脱離した燃料を含むパージガスを内燃機関の吸気管内に吸入させるパージ動作を実行するパージ機構と、を備えた蒸発燃料処理装置であって、
    前記吸着器には、前記燃料ポンプの作動時に前記燃料タンク内で流動する燃料を案内する熱伝達面が形成され、
    前記熱伝達面は、前記燃料タンク内の燃料のうち前記燃料ポンプに吸入される方向に流動する燃料と前記吸着器との間で熱伝達させることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 前記熱伝達面は、前記燃料ポンプの吸入通路中で前記吸着器の外表面を形成していることを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記吸着器は、前記熱伝達面により、前記燃料ポンプに吸入される燃料をろ過する燃料フィルタと前記燃料ポンプとの間の前記吸入通路の一部を形成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記吸入通路の上流部には、前記燃料ポンプに吸入される燃料をろ過する燃料フィルタが設けられており、
    前記吸着器の前記熱伝達面は、前記燃料フィルタに取り囲まれていることを特徴とする請求項2に記載の蒸発燃料処理装置。
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