JP2014028804A - フェキソフェナジン顆粒製剤及びその製造方法 - Google Patents

フェキソフェナジン顆粒製剤及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
小児や高齢者であっても服用し易く、且つ、服用時のフェキソフェナジン特有の苦味を抑えると共に、製剤からの有効成分の放出性が良好であり、製剤の経時的安定性、例えば、高温、高温高湿及び光の照射下での保存でも、保存中に類縁物質の増加は著しく少なく、配合変化の少ないフェキソフェナジン製剤の開発。
【解決手段】
薬学的に不活性な核粒子に、レイヤリング法によりフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有するレイヤリング液を用いて薬剤層を形成し、さらに該薬剤層の外側に、投与後に薬剤の放出が可能なコーティング基剤含有コーティング層を有するコーティング顆粒を含有するフェキソフェナジン顆粒製剤。

Description

本発明は、フェキソフェナジンまたはその薬学的に許容される塩(以下、単に「フェキソフェナジン」と記載することがある。)を含有する顆粒製剤及びその製造方法に関する。詳しくは、苦味をマスキングしたフェキソフェナジン顆粒製剤、特に、ドライシロップ剤に関する。より具体的には、本発明は、核粒子の表面にレイヤリング法によりフェキソフェナジンを含有する薬剤層を形成し、さらに、得られた球形素顆粒にフィルムコーティングを施すことによって得られるフェキソフェナジン顆粒製剤に関する。
フェキソフェナジン(Fexofenadine)は、米国特許第4254129号により公知な、4−[4−[4−(ヒドロキシジフェニルメチル)−1−ピペリジニル]−1−ヒドロキシブチル]−α,α−ジメチルベンゼン・アセテートの化学構造を有する化合物であり、H1受容体アンタゴニストである有効な抗ヒスタミン剤である。
フェキソフェナジンは、国内では経口用の錠剤または口腔内崩壊錠(OD錠)が、商品名:アレグラ(登録商標)として市販されている。現在国内では、アレグラ(登録商標)は、成人および7歳以上の小児における、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹及び皮膚疾患に伴うそう痒に適応され、30mg又は60mgのフェキソフェナジン塩酸塩を含有する錠剤と、60mgのフェキソフェナジン塩酸塩を含有するOD錠が市販されている。
フェキソフェナジンはその強力な薬理作用から医療上よく使われている薬剤である。フェキソフェナジン原薬そのものは非常に強い苦味を有し、不快で、苦みの強い後味を有しているため、経口剤として用いる場合、錠剤の表面をコートするなどして苦味を低減させる必要がある。ところが、通常の手法で経口製剤を製造した場合では、服用時の口腔内での苦味の隠蔽・遮断が不十分であり、服用者に不快感を与えるという実用上の問題がある。
一般的に錠剤等の固形製剤は、嚥下能力の弱い小児や高齢者にとって服用させるのが困難である。嚥下し易い剤型としてOD錠が開発されているが、だ液の分泌量が低下した高齢者等にとっては必ずしも嚥下し易いとは言えない。シロップ剤のような液剤は、服用し易いが、固形製剤と比較して薬局や病院等での調剤業務に手間がかかるうえ、患者が携帯するのにも不便である。このような点を改良すると共に、フェキソフェナジン原薬の苦味をマスクし、アレルギー疾患を罹患した小児患者や高齢者等への服用性を改善した顆粒製剤、とくにドライシロップ剤は、小児患者や高齢者とって、非常に有用である。
これまでフェキソフェナジンを含有する製剤について幾つかの剤型が知られている。
特許文献1には、フェキソフェナジンを代表とするピペリジノアルカノール化合物のための医薬組成物として錠剤およびカプセルを調製したことが開示されている。これらの錠剤およびカプセルでは、クロスカルメロースナトリウム、微結晶セルロース、乳糖、アルファ化澱粉、ゼラチンおよびステアリン酸マグネシウムをフェキソフェナジンとともに含む特定の処方を行うことにより、バイオアベイラビテイーの改善が図られている。
特許文献2には、被覆された顆粒形態のフェキソフェナジン及び少なくとも一つの崩壊剤、可溶性希釈剤、潤沢剤を含む賦形剤の混合物を含有する口内分散性タブレットが開示され、さらに、フェキソフェナジンを被覆した顆粒、その調製方法、および前記口内分散性タブレットの使用方法が記載され、フェキソフェナジンの味マスキングを、フェキソフェナジンの微粒化微結晶を一以上のポリマーで被覆することにより行ったことが記載されている。
特許文献3には、圧縮フェキソフェナジンとプレーン・フェキソフェナジンの混合物を含有する経口用医薬懸濁組成物が開示され、該懸濁組成物は、薬物の苦味のマスキング能を有し、速やかに溶解することができるような形態の薬物であると記載されている。また、該懸濁組成物の具体例として、圧縮フェキソフェナジンとプレーン・フェキソフェナジンの混合物の圧縮物又はスラッグの粉砕物をショ糖、キサンタンガム等と混合して顆粒とし、得られた顆粒と香料及びアスパルテームとを混合して、懸濁液用塩酸フェキソフェナジン粉末を調製した例が開示されている。
特許文献4には、熱及び光に対する安定性向上の効果を有する、フェキソフェナジン含有フイルムコーテイング経口製剤が開示され、具体的には可塑剤を含まないコーティング剤でコーティングした錠剤が開示されている。
特表平11−501028号公報 特表2005−513008号公報 特表2009−503058号公報 特開2011−162531号公報
特許文献3にはフェキソフェナジンを含有する懸濁用粉末用組成物が開示され、甘味剤を配合した組成物が開示されているが、フェキソフェナジンの苦みを感ずることなく服用するには到底十分とは考えられない。
そこで、本発明は、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する製剤であって、小児や高齢者であっても服用し易い剤型を有し、且つ、服用時、フェキソフェナジン特有の苦味を抑えることができると共に、製剤からの有効成分の放出性に優れ、製剤の経時的安定性がよく、保存中に分解物を生じることなく、配合変化の少ないフェキソフェナジン製剤の開発を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決する手段を検討したところ、意外にも、不活性な微細な核粒子の表面に、好ましくはレイヤリング法により、フェキソフェナジンを含有する被覆層(薬物層)を形成し、得られた球形素顆粒に、更に、コーティングにより、薬剤の放出可能な高分子膜を形成(フィルムコーティング)して得られる顆粒製剤によって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち本発明は、下記1〜18の発明に関する。
1. 薬学的に不活性な核粒子上に、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有する薬剤層を有し、さらに該薬剤層上に、投与後に薬剤の放出が可能なコーティング基剤含有コーティング層を有するコーティング顆粒を含有するフェキソフェナジン顆粒製剤。
2. コーティング基剤含有コーティング層が、エチルセルロースを含有するコーティング層である上記1に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
3. コーティング基剤含有コーティング層がさらに水溶性高分子を含有する上記2に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
4. 水溶性高分子としてヒプロメロースを含有することを特徴とする上記3に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
5. コーティング層中の水溶性高分子の含有割合がエチルセルロースに対して1〜40%である上記3又は4に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
6. 薬剤層がフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩単独で形成された層である上記1乃至5の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
7. 薬剤層が結合剤を含まないレイヤリング液で形成されたレイヤリング層である上記1乃至6の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
8. 核粒子がD−マンニトールである上記1乃至7のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
9. 核粒子の平均粒子径が50〜1000μmである上記1乃至8のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
10. コーティング顆粒が、更に、糖アルコール、高甘味度甘味剤及び水溶性高分子を含有するオーバーコート層を有するオーバーコート顆粒である上記1乃至9のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
11. ドライシロップ剤である上記1乃至10のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
12. フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩がフェキソフェナジン塩酸塩である上記1乃至11のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
13. コーティング基剤含有コーティング層が、更に、可塑剤及びタルクを含むものである上記1乃至11のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
14. コーティング基剤含有コーティング層における、エチルセルロース、水溶性高分子、タルク及び可塑剤の含有割合が、エチルセルロース100質量部に対して、水溶性高分子が5〜40質量部、タルクが30〜80質量部、可塑剤が0.5〜5質量部である上記13に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
15. 薬学的に不活性な核粒子に、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有する薬剤液から薬剤層を形成する工程、及び、形成された薬剤層の外側にコーティング基剤含有コーティング液を用いて、投与後に薬剤の放出が可能なコーティング基剤含有コーティング層を形成する工程を有する、該核粒子上に薬剤層及びコーティング基剤含有コーティング層を有するフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
16. 不活性な核粒子が糖アルコールであり、薬剤層を形成する工程が、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩をエタノールに溶解したレイヤリング液の、核粒子への噴霧により形成するレイヤリング法であり、コーティング基剤含有コーティング液がエチルセルロース及びヒプロメロースの両者を含有するコーティング液である上記15に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
17. レイヤリング液中のフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩の含有量がレイヤリング液の総量に対して0.1〜20重量%である上記15に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
18. コーティング層形成後、更に、糖アルコール、高甘味度甘味剤及び水溶性高分子を含有するオーバーコート液で、オーバーコート層を形成する工程を含む上記15〜17の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
本発明により、小児や高齢者等にとっても服用し易い剤型を有するフェキソフェナジン顆粒製剤でありながら、服用時、初期の溶出が抑えられ、フェキソフェナジン原薬特有の苦味を抑えることができると共に、その後の製剤からの有効成分の放出性には優れる。また、製剤の経時的安定性がよく、保存中に分解物を生じることなく、配合変化の少ないフェキソフェナジン顆粒製剤を得ることができる。例えば、本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤は、高温、高温高湿、及び、光の照射下での保存においても、有効成分の分解が抑えられ、溶出遅延を生じないという優れた保存安定性を示す。さらに、本発明の顆粒製剤がドライシロップ剤であるとき、苦味を発現することのない服用性の極めて優れたフェキソフェナジン製剤が得られる。
したがって、本発明のフェキソフェナジン含有フィルムコーテイング顆粒製剤は、医薬品として極めて有用であり、患者のQOL(Quality of Life)向上の点でも優れた医薬品を提供できるという利点を有する。
本発明の顆粒製剤に使用されるフェキソフェナジンとしては、フェキソフェナジン(4−[4−[4−(ヒドロキシジフェニルメチル)−1−ピペリジニル]−1−ヒドロキシブチル]−α,α−ジメチルベンゼン・アセテート)又はその薬学的に許容される塩(以下、特に示さない限り、これらを合わせて「フェキソフェナジン」と言う。)であればいずれも使用できる。本発明の顆粒製剤においては、フェキソフェナジン塩酸塩を使用するのが好ましい。
なお本明細書において「顆粒製剤」とは第十六改正日本薬局方で定義される「顆粒剤」であることを意味する。
本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤は、薬学的に不活性な核粒子(以下、単に「核粒子」と言う。)の表面にフェキソフェナジンを含有する薬剤層を形成して得られる球形素顆粒に、さらにフィルムコーティングを施すことによって得られるフェキソフェナジン顆粒製剤である。本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤は、水への懸濁用製剤、特にドライシロップ製剤として好適に使用できる。
本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤を製造するための第一の工程として、薬学的に不活性な核粒子に、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有する薬剤層を形成する。該薬剤層の形成は、何れの方法も使用できるが、レイヤリング法が好ましい。レイヤリングによる薬剤層の形成工程を以下、「レイヤリング工程」と言う。
本発明における、レイヤリング法は、核粒子に対して薬物や結合剤等を含有するレイヤリング液を噴霧するなどして、核粒子を、薬物含有被覆層(薬剤層)で被覆して球状顆粒を製造する方法である。具体的には、薬物粉末と結合剤水溶液を同時に供給して被覆する方法、薬物粒子の懸濁液を供給して被覆する方法、薬物の溶解した溶液を供給して被覆する方法などがある。レイヤリング法においては、真球度が高く、粒度分布の狭い球状核粒子を使用することによって、真球度が高く、粒度分布の狭い球形素顆粒を得ることができることが知られている。しかし、本発明においては、一般的に医薬の賦形剤などとして使用されている物質をそのまま核粒子として使用することができる。出来るだけ、粒度分布の狭い核粒子を用いるのが好ましい。レイヤリングにより得られた球状素顆粒は、フィルムコーティング用顆粒として好適である。
本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤に使用される薬学的に不活性な核粒子としては、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖等の糖類;D−マンニトール、キシリトール、エリスリ−トール等の糖アルコール;トウモロコシデンプン;結晶セルロース;及び、これらの混合物などの薬学的に不活性な成分である核粒子が挙げられる。
該核粒子は、場合により、上記成分以外にその他の医薬品用添加剤を含有し、レイヤリング用の球状核粒子に加工されたものであってよい。その他の医薬品添加剤としては、賦形剤、結合剤、コーティング基剤、界面活性剤(乳化剤)、及び、上記以外の添加剤、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化チタン、無水ケイ酸、結晶セルロース・カルメロースナトリウムなどのその他の添加剤が挙げられる。
核粒子が含有してもよい賦形剤としては、例えば、粉末セルロース、リン酸水素カルシウム、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖、PCS(部分アルファー化デンプン)などが挙げられる。
核粒子が含有してもよい結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン(ポリビニルピロリドン)、キサンタンガム、アラビアゴム末、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ゼラチン、プルラン等を挙げることができる。
核粒子が含有してもよいコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸コポリマーLD、エチルセルロース水分散液などが挙げられる。
核粒子が含有してもよい界面活性剤(乳化剤)としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80などが挙げられる。
本発明で使用する核粒子としては、ドライシロップ剤としたときの水への分散性、及び、メイラード反応などの他の成分との反応性の観点から、還元性等を有しない糖アルコール、デキストリン及びシクロデキストリンなどが好ましい。核粒子は、場合により、上記のような添加剤を加えて、レイヤリング用の核粒子に加工したものであっても良いが、本発明においては、通常医薬用の賦形剤などとして販売されている糖アルコール、デキストリン及びシクロデキストリンなどをそのまま核粒子として使用することができる。本発明では好ましい核粒子としてはD−マンニトールを挙げることができ、β結晶のD−マンニトールはより好ましい。
通常レイヤリングに使用される核粒子の粒径は、平均粒径で、50〜1000μm程度である。本発明においてもこれらの粒径の核粒子を何れも使用しうる。本発明において、好ましい核粒子の平均粒径としては、50〜300μm程度であり、より好ましくは70〜250μm程度、更に好ましくは100〜200μmである。粒度分布はシャープな方が好ましく、平均粒子径の半分以下及び倍以上のものがそれぞれ10%以下が好ましい。核粒子の嵩密度は、強度と保水性の兼ね合いによるが、通常、おおよそ0.2〜2.0g/cmであり、好ましくは0.4〜1g/cmである。また、核粒子の機械的強度は高い方が好ましい。該条件に合うD−マンニトールとしては、市販品ではグラニュトール(登録商標)R及びノンパレル(登録商標)−108(いずれもフロイント産業株式会社製)等を挙げることができる。
本発明においてフェキソフェナジンを含有する薬物層を形成する際のレイヤリング法としては、フェキソフェナジンを含有するレイヤリング液を核粒子に噴霧して、被覆層(薬剤層)を形成する方法が好ましい。該レイヤリング液は、必要に応じて、各種の添加剤と共に、フェキソフェナジンを媒体に分散又は溶解させることにより得ることができる。
レイヤリング液の媒体としては、フェキソフェナジンを溶解又は分散することのできる媒体であれば特に制限は無く、例えば、水、エタノールなどの食品又は医薬品の分野で使用可能な有機溶媒及びこれらの混合物が使用できる。
本発明においては、フェキソフェナジンを溶解する媒体が好ましく、エタノールはフェキソフェナジンを溶解する点及びフェキソフェナジンを、結合剤無しでも核粒子に付着させ、薬剤層を良好に形成できる点で最も好ましい。
本発明で使用するレイヤリング液には、必要に応じて、さらに添加剤が添加されていてもよい。添加剤としては、医薬・食品の分野で使用される添加剤であればいずれも使用でき、例えば、医薬品・食品等に用いられる結合剤(フィルムコーティング基剤を含む)、界面活性剤(乳化剤)、賦形剤、崩壊剤等を併用することができる。
レイヤリング液に添加することができる結合剤としては、公知の結合剤が使用でき、その具体例としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース等のセルロース誘導体;キサンタンガム、イナゴマメガム等の非セルロース多糖類;ポリエチレンオキサイド、アクリル酸ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の合成高分子が挙げられる。
通常、レイヤリング液には、薬剤を核粒子に結合させるために、上記結合剤が添加される。本発明においては、エタノール溶液をレイヤリング液として使用することが好ましく、結合剤としては、エタノール溶解性の結合剤が好ましい。一例としてはヒドロキシプロピルメチルセルロースを挙げることができる。
また、上記したように、所望により、レイヤリング液には、結合剤以外の添加剤を添加することもでき、該添加剤の具体例としては、核粒子に添加してもよい添加剤として例示したと同じものを挙げることができる。本発明において、通常これらの添加剤を含む必要は無い。
また、意外にも、本発明においては、上記した様に、エタノールをレイヤリング液の溶媒として使用した場合、上記のようにフェキソフェナジンを、結合剤無しに、核粒子に付着させることができることから、結合剤を含まない態様がより好ましい。
結合剤を添加する態様も可能ではあるが、フェキソフェナジン顆粒製剤の純度安定性が低下する場合がある。
本発明の最も好ましい態様においては、レイヤリング液は、結合剤を含まないフェキソフェナジンのエタノール溶液である。
レイヤリング液に含まれるフェキソフェナジンの含有量は目的とする顆粒製剤によって適宜選択され得る。レイヤリング液中のフェキソフェナジンの含有量は、特に限定されるものでは無いが、レイヤリング液の総量に対して0.1〜20質量%程度であり、好ましくは1〜15質量%程度である。
レイヤリング液を用いて、核粒子表面に薬剤層を形成するには、上記フェキソフェナジン含有レイヤリング液を噴霧して、核粒子に吹き付け、乾燥しながら薬剤層を形成すれば良い。
レイヤリング工程で使用する装置としては、上記方法により核粒子の外側にフェキソフェナジンを含有する薬剤層を形成できる装置であれば、いずれの装置でも使用することができ、例えば、流動層型コーティング装置(流動層乾燥機あるいは流動層造粒機とよばれる場合もある。)を使用することができる。流動層コーティング装置には、通常の流動層型の他に、内部に案内管(ワースターカラム)を有する噴流層型や、底部に回転機構を備えた転動流動層型などが含まれる。このような装置の具体例としては、フロイント産業株式会社製「フローコーター」及び「スパイラフロー」、Glatt社製「WST/WSGシリーズ」及び「GPCGシリーズ」、不二パウダル株式会社製「ニューマルメライザー」、株式会社パウレック製「マルチプレックス」などを挙げることができる。
上記のレイヤリング法により、核粒子の表面にフェキソフェナジン薬剤層を有する球形素顆粒(以下、単に「球形素顆粒」という。)が得られる。なお、本発明における「球形素顆粒」の「球形」は厳密な、真球状を意味するものではなく、レイヤリングによって形成された球形に近い形状を全て含む意味で使用される。
該球形素顆粒におけるフェキソフェナジンの含有量は、通常、該球形素顆粒における核粒子の総量に対して、1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは3〜15質量%の範囲である。
得られた球形素顆粒に、必要に応じて整粒した後、徐放性、腸溶性及び苦味マスクなどの目的のため、フィルムコーティングを施す(以下、この工程を「フィルムコーティング工程」と言う)。この工程により、球形素顆粒がフィルムコーティングされ、本発明の顆粒製剤とすることができる。
本発明においては、フェキソフェナジンが、不快で、非常に強い苦みおよび後味を有していることから、フィルムコーティングは、苦味をマスクすることができると共に、服用後のフェキソフェナジンの放出性が良好なものが好ましい。
フィルムコーティングは、公知のフィルムコーティング方法であればいずれの方法でも行うことができ、例えば、上記レイヤリング法で使用したのと同一の装置を使用して、流動層造粒法にて実施することができる。
使用するフィルムコーティング液としては、公知の腸溶性フィルムコーティング基剤、必要に応じて、水溶性のコーティング基剤、フィルムコーティング用添加剤を、溶解、又は分散させたコーティング液が使用できる。
本発明におけるフィルムコーティング液に使用できるコーティング基剤の具体例としては、例えば、エチルセルロース、低粘度メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース及び酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース誘導体、デンプン類、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸およびそのエステル、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。これらの成分はコーティング基剤を少なくとも1種含有するものであれば、単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記の中では、エチルセルロース、又は、ポリ(メタ)アクリル酸およびそのエステルの共重合体等が好ましい。特にエチルセルロースを含むコーティング剤でコーティングしたコーティング顆粒は保存安定性に優れることから、エチルセルロースはより好ましい。
ポリ(メタ)アクリル酸およびそのエステルの市販品としては、オイドラギット(いずれも登録商標)RL、オイドラギットRS及びオイドラギットNE−30D等の製品名(いずれもエボニックデグサジャパン社)等を挙げることができ、エチルセルロースとしては、エトセル(ETHOCEL)(登録商標)等を挙げることができる。
エトセルは、ダウ・ケミカル社により工業生産されているエチルセルロースであり、本発明において使用する場合には、医薬用グレードを用いることが望ましい。
本発明におけるフィルムコーティング基剤としては、エチルセルロースと、水溶性コーティング基剤とを併用するのが好ましい。エチルセルロースと水溶性コーティング基剤を併用することにより、水への懸濁時における溶出が抑えられると共に、投与後の溶出率を改善することができる。水溶性コーティング基剤(「水溶性高分子」とも言う。)の具体例としては、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低粘度メチルセルロース、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン(ポビドン)などが挙げられる。フィルムコーティング基剤としてエチルセルロースとヒプロメロースとを併用することが最も好ましい。なお、本明細書において、「水溶性」は特に断りの無い限り、前記局方において「やや溶けやすい」以上に該当するものをいい、通常「溶けやすい」又は「極めて溶けやすい」に該当するものが好ましい。
エチルセルロースと併用するときの水溶性コーティング基剤、好ましくはヒプロメロースの使用量は、エチルセルロースに対して、1〜40質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。コーティングフィルム中の水溶性コーティング基剤の含有量が多すぎると、服用時にフェキソフェナジンの強い苦みが発現してしまうことがあり、好ましくない。
フィルムコーティング液の媒体としては、特に制限は無く、水、エタノールなどの食品又は医薬品の分野で使用可能な有機溶媒及びこれらの混合物が使用できるが、作業環境および自然環境の保全の観点からは、水又は水と有機溶媒の混合物からなる水性溶媒が好ましい。また、フィルムコーティング基剤としてエチルセルロースを使用するときは、エタノール又は水とエタノールの混合溶媒を使用することが好ましい。フィルムコーティング液の媒体としては、水とエタノールとの混合溶媒がより好ましく、エタノールが60〜99質量%、より好ましくは75〜95質量%であり、残部が水である混合溶媒が特に好ましい。
本発明に用いられるコーティング液には、上記コーティング基剤のほか、可塑剤、界面活性剤、甘味料、着色料及び香料からなる群より選択される一以上のフィルムコーティング用添加剤をさらに添加することができる。
本発明に用いられるコーティング液においては、静電気防止、溶解度の調整、ケーキング防止、流動化及び光安定化向上の効果が期待できるため、添加剤としてタルクを添加することが好ましい。コーティング液へのタルクの添加量は、上記コーティング基剤の総量に対して多くとも約100質量%、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜70質量%、更に好ましくは30〜60質量%の割合で使用することが好ましい。また、コーティング基剤中のエチルセルロース100質量部に対してタルクを30〜80質量部の割合で使用することが好ましい。
コーティング液に添加してもよい可塑剤としては、医薬品添加剤として用い得るものであれば特に制限はなく、例えば、トリアセチン、トリエチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート、トリブチルシトレート、ジエチルフタレート、ポリエチレングリコール、ポリソルベート、モノアセチル化グリセリド及びジアセチル化グリセリド等が挙げられ、可塑剤としてトリアセチンを使用することが好ましい。本発明においては、可塑剤を上記コーティング基剤の総量に対して多くとも約10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の割合で使用することが好ましい。また、可塑剤をコーティング基剤中のエチルセルロース100質量部に対して0.5〜5質量部の割合で使用することが好ましい。
コーティング液に添加してもよい界面活性剤としては、医薬品添加剤として用い得るものであれば特に制限はなく、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤が挙げられ、その具体例としては、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80等が挙げられる。界面活性剤を使用する場合、上記コーティング基剤の総量に対して多くとも約20質量%、好ましくは5〜15質量%の割合で用いられる。本発明においては、含まなくてもよい。
コーティング液に添加してもよい甘味料としては、医薬品添加剤として用い得る高甘味度甘味剤であれば特に制限はなく、例えば、サッカリンナトリウム等のサッカリンの塩類、アスパルテーム、グリチルリチン酸及びグリチルリチン酸二カリウム等のグリチルリチン酸の塩類、アセスルファムカリウム、ステビアなどが挙げられる。これらの甘味料は単独で使用してもよいが、2種以上を併用することもできる。
コーティング液に添加してもよい着色料としては、医薬品添加剤として用い得るものであれば特に制限はなく、例えば、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、カラメル等を挙げることができる。
コーティング液に添加してもよい香料としては、医薬品、食品等に用いられるものがあげられ、例えば、アップルフレーバー、オレンジエキス、オレンジ油、オレンジエッセンス、スペアミント油、ハッカ油、バニラフレーバー、レモン油、l−メントール、ピーチフレーバー、グレープフルーツフレーバー、ストロベリーエッセンス等を挙げることができる。
フィルムコーティング液中の固形分の含有割合は、製造条件に合わせて適宜選択すればよく、フィルムコーティング液の総量に対して1〜30質量%程度、好ましくは3〜20質量%程度である。
フィルムコーティング液中の固形分の総量に対するフィルムコーティング基剤の含有割合は、通常20〜100質量%程度であり、40〜90質量%程度が好ましく、残部はフィルムコーティング用添加剤である。
フィルムコーティング液に含まれるフィルムコーティング基剤及びフィルムコーティング用添加剤からなる固形分により、球形素顆粒の外側にコーティング層が形成される。
球形素顆粒に対するコーティング層の質量割合は、フィルムコーティングの目的に応じて適宜調整すればよく、球形素顆粒に対して、3〜30質量%程度、好ましくは5〜25質量%程度である。
本発明の顆粒製剤としては、上記で得られたフィルムコーティング顆粒をそのまま顆粒製剤として用いることができる。
通常、よりよい製剤とするため、特に、薬剤の溶出性の改善及び服用時の味覚の改善等のために、フィルムコーティング顆粒の表面に、更にオーバーコート層を形成することが好ましい。
以下、オーバーコート層を形成する工程を「オーバーコート工程」と言い、フィルムコーティング顆粒に更にオーバーコート層を形成した顆粒を「オーバーコート顆粒」と言う。
本発明におけるオーバーコート工程は、上記の目的を達成出来れば、どのようなオーバーコート層であってもよいが、本発明においては、水溶性甘味剤によるオーバーコートが好ましい。
該オーバーコートは、例えば、前記レイヤリング工程で使用したのと同一の装置を使用して、フィルムコート顆粒の表面に、オーバーコート層を形成すればよい。
オーバーコート液の媒体としては、特に制限は無く、水、エタノールなどの食品又は医薬品の分野で使用可能な有機溶媒及びこれらの混合物が使用できるが、水又は水と有機溶媒の混合物からなる水性溶媒が好ましく、水が特に好ましい。
オーバーコート液に含有される賦形剤としては、例えば、白糖、ブドウ糖、果糖、水飴、乳糖等の水溶性糖類;D−マンニトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール等の水溶性糖アルコール;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン及び部分α化デンプン等のデンプン;デキストリン及びシクロデキストリン等の水溶性オリゴ糖;結晶セルロース;クエン酸カルシウム等の有機酸塩;リン酸水素カルシウム及び硫酸カルシウム等の無機塩等が挙げられる。賦形剤は一種又は二種以上を使用することができる。
本発明のオーバーコート液に含有される賦形剤としては、水溶性の糖アルコール及びオリゴ糖(例えばデキストリン及びシクロデキストリン)から選ばれる少なくとも一種が好ましく、水溶性糖アルコールがより好ましく、D−マンニトールが更に好ましい。
該オーバーコート液には、前記の薬局方で、「溶けやすい」(1gの溶質が10ml以下に溶解)又は「極めて溶けやすい」(1gの溶質が1ml以下に溶解)に該当する糖アルコール又はオリゴ糖が含まれることが好ましい。本発明においては、該オーバーコート液に含有される賦形剤として糖アルコールが好ましく、より好ましくはD−マンニトールである。
オーバーコート液に添加することができる結合剤としては、前記球状核粒子に添加してもよい結合剤として記載されている化合物が挙げられる。本発明のオーバーコート液は結合剤を含まなくても良いが、通常結合剤を含有する方が好ましい。結合剤としては、水溶性高分子であれば何れも使用し得る。ヒドロキシプロピルセルロースを使用することがより好ましい。結合剤の含量は、甘味剤の総量に対して、通常0〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは10〜30質量%である。
オーバーコート液に添加することができる、高甘味度甘味剤としては、前記フィルムコーティング液に添加してもよい甘味料として記載されている高甘味度甘味剤が挙げられる。本発明のオーバーコート液は該高甘味度甘味剤を含有することが好ましい。高甘味度甘味剤は、甘味が蔗糖の数十倍、例えば30倍以上の甘味剤であり、上限は特にないが、現在5000倍以下程度の甘味剤が知られていると思われる。本発明においては、高甘味度甘味剤としては、甘味が蔗糖の50倍以上、好ましくは100倍以上で、800倍以下程度の甘味剤が好ましい。より好ましくは、高甘味度甘味剤として、サッカリンナトリウムなどのサッカリンの塩類及びアスパルテームの少なくとも一方を含有することがより好ましく、サッカリンナトリウム及びアスパルテームの両者を含有することが更に好ましい。
該オーバーコート液に含まれる賦形剤(好ましくは糖アルコール)と高甘味度甘味剤の含有割合は、高甘味度甘味剤1質量部に対して、糖アルコールを5〜100質量部の割合、好ましくは10〜90質量部の割合、より好ましくは15〜50質量部の割合である。サッカリンナトリウム及びアスパルテームの両者を含有する場合、通常、サッカリンナトリウム1質量部に対して、アスパルテームは0.5〜10質量部、好ましくは1〜5質量部の割合である。
オーバーコート液に添加することができる香料及び着色料としては、前記フィルムコーティング剤に添加してもよい添加剤として記載した香料及び着色剤がそれぞれ使用できる。場合により、着色料のうちカラメルを該オーバーコート液に添加することが好ましい。着色料、好ましくはカラメルを使用する場合、その含量は、オーバーコート液の固形分の含有量に対して、通常0.01〜3質量%であり、好ましくは0.05〜1質量%程度の微量である。
本発明で使用するオーバーコート液は、糖アルコール及び上記高甘味度甘味剤の両者を含有することが好ましい。更に、結合剤及び/又は着色料を含む態様はより好ましく、その両者を含む態様は特に好ましい。
オーバーコート液に含まれる固形分の含有量は、目的に応じて適宜調整されるが、通常、フィルムコーティング粒子に対して、2〜50質量%程度、より好ましくは5〜40質量%程度になるように、オーバーコート液に含有されていることが好ましい。
またオーバーコート液の総量に対する固形分の含有割合は、製造条件に合わせて適宜選択すればよく、通常オーバーコート液の総量に対して1〜30質量%程度、好ましくは2〜20質量%程度である。
オーバーコート液中の固形分の総量に対する糖アルコールの含有割合は、通常50〜99質量%程度であり、好ましくは85〜98質量%程度であり、残部はその他の添加剤、好ましくは上記結合剤、着色料及び高甘味度甘味剤である。
本発明の顆粒製剤である前記フィルムコーティング顆粒又は上記オーバーコート顆粒につき、服用性や商品的価値をさらに高めることを目的として、糖類又は糖アルコール又は高甘味度甘味剤等の甘味料、流動化剤(滑沢剤)、崩壊剤、結合剤、着香剤(香料)、着色剤及び界面活性剤(可溶化剤)などの、通常の医薬製剤技術分野で常用される種々の医薬品添加剤を任意に混合することができる(以下、この工程を「最終混合工程」と言う。)。通常、この最終混合工程において、上記の顆粒に、更に、甘味料及び流動化剤が混合される方が好ましい。
最終混合工程において混合してもよい甘味料としては、前記フィルムコーティング液に添加してもよい甘味料として記載した高甘味度甘味剤が挙げられる。本発明の顆粒製剤には、最終混合工程においてステビア、アセスルファムカリウム及びアスパルテームから選択される1種以上を混合することが好ましく、これらのうち2種以上を混合する場合、より好ましい。最終混合工程で混合される高甘味度甘味剤の使用量は、本発明の顆粒製剤の総量に対して、通常0.05〜10質量%程度であり、0.1〜5質量%程度であることが好ましい。
最終混合工程において混合してもよい流動化剤(滑沢剤)としては、医薬品添加剤として用い得るものであれば特に制限はなく、例えば、マグネシウムステアレート等のステアリン酸又はその塩類、ナトリウムステアリルフマレート、微粉ポリオキシエチレングリコール、ナトリウムベンゾエート、含水二酸化ケイ素、ショ糖脂肪酸エステル、フマル酸、フマル酸ステアリルナトリウム、ポリエチレングリコール等が挙げられる。本発明の顆粒製剤には、最終混合工程においてステアリン酸マグネシウムを使用することが好ましい。最終混合工程で混合される流動化剤の使用量は、本発明の顆粒製剤の総量に対して、通常0.01〜5質量%程度であり、0.01〜3質量%程度であることが好ましく、0.05〜3質量%程度であることがより好ましい。
最終混合工程において混合してもよい糖類又は糖アルコールとしては、医薬製剤技術分野において賦形剤として通常使用される糖類及び糖アルコールであればいずれも混合することができ、具体的には前記したものを挙げることができ、例えば、白糖、ブドウ糖、果糖、水飴、乳糖等の糖類及びD−マンニトール等の糖アルコールを使用することができ、糖アルコールがより好ましく、D−マンニトールはより好ましい。
最終混合工程において混合してもよい崩壊剤、結合剤、香料、着色剤及び界面活性剤としては、前記球状核粒子に添加してもよい添加剤、又は、前記フィルムコーティング剤に添加してもよい添加剤として記載した崩壊剤、結合剤、香料、着色剤及び界面活性剤を、それぞれ使用することができる。
最終混合工程において、必要に応じて例えば、クエン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム等の添加剤を混合しても良いが、通常混合する必要は無く、混合しない方が好ましい。
最終混合工程におけるこれらの医薬品添加剤の添加量は、本発明の顆粒製剤の総量に対して、0.1〜10質量%程度が好ましく、0.1〜5質量%程度がより好ましい。
本発明の顆粒製剤はそのまま経口用顆粒製剤等として服用することも、カプセル等に充填してカプセル剤とすることも、また、水等に懸濁して服用する懸濁用製剤とすることもできる。本発明の顆粒製剤としては水等の水性媒体に懸濁して服用する懸濁用製剤として用いるのが好ましい。好ましい懸濁用製剤としてはドライシロップ剤を挙げることができる。通常のドライシロップ剤と同様に、本発明の顆粒製剤を、好ましくは最終混合工程を経た顆粒製剤を、服用時に、水や水性飲料などに懸濁して飲用することができる。ここでドライシロップ剤とは、第十六改正日本薬局方に記載されている「シロップ用剤」であり、本発明においては、用時懸濁して用いる乾燥固形剤である。
上記で得られる本発明の顆粒製剤について、核粒子を100質量部としたときの各層の好ましい含有割合は、おおよそ以下の通りである。なお「部」はいずれも質量部を表す。
フェキソフェナジン含有被覆層:1〜20部、より好ましくは3〜15部。
コーティング基剤含有コーティング層:1〜120部、より好ましくは5〜60部。
任意に形成するオーバーコート層:2〜120部、より好ましくは5〜70部。
最終混合工程で任意に混合する添加剤(好ましくは、高甘味度甘味剤及び流動化剤):0.1〜20部、より好ましくは0.1〜10部。
本発明の好ましい実施態様としては、下記(I)〜(VII)の態様が挙げられる。
(I)(i)D−マンニトールの含有量が80%以上、好ましくは100%である球状核粒子に、フェキソフェナジン塩酸塩をエタノールに溶解させて得られるレイヤリング液を噴霧することにより薬物含有被覆層を形成する工程、及び
(ii)該被覆層の外側に、エチルセルロース及び水溶性高分子の両者を含有するコーティング液を用いてコーティングフィルムを形成する工程を経て得られるフェキソフェナジン顆粒製剤。
(II)上記(I)に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤に、更に、(iii)糖アルコールを含有するオーバーコート液を用いてオーバーコート層を形成する工程を経て得られるフェキソフェナジン顆粒製剤。
(III)工程(iii)における糖アルコールがD−マンニトールであり、オーバーコート液が更に結合剤及び高甘味度甘味剤を含有する上記(II)に記載の顆粒製剤。
(IV)上記(I)〜(III)のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤に、更に、(iv)高甘味度甘味剤及び流動化剤を混合する工程を経て得られるフェキソフェナジンドライシロップ剤。
(V)工程(i)におけるレイヤリング液が、結合剤を含有しないレイヤリング液である上記(I)〜(IV)のいずれか一項に記載の顆粒製剤又はドライシロップ剤。
(VI)工程(ii)における水溶性高分子がヒドロキシプロピルメチルセルロースである上記(I)〜(V)のいずれか一項に記載の顆粒製剤又はドライシロップ剤。
(VII)工程(i)、(ii)及び(iii)がいずれも流動層造粒機にて行われることを特徴とする上記(I)〜(VI)のいずれか一項に記載の顆粒製剤又はドライシロップ剤。
本発明の好ましい具体例を下記に述べるが、本発明は下記の具体例に限定されるものでは無い。
実施例1
<レイヤリング工程>
エタノール(無水エタノール:甘糟化学産業株式会社製)750.0gにフェキソフェナジン塩酸塩60.0gを溶解させることにより、レイヤリング溶液を調製した。流動層型コーティング装置(マルチプレックスFD−MP−01D/SPC型、株式会社パウレック製)に、D−マンニトール(グラニュトール(登録商標)R:フロイント産業株式会社製)600.0gを入れ、レイヤリング溶液を噴霧しながら乾燥することにより、レイヤリング球形素顆粒を得た。得られたレイヤリング球形素顆粒を42Mふるいで篩過することにより、整粒した。
<フィルムコーティング工程>
エタノール1578.90gにエチルセルロース(製品名エトセル スタンダード7プレミアム エチルセルロース:ダウケミカル社製)75.00gを溶解させ、ヒプロメロース(製品名TC−5E:信越化学工業株式会社製)25.0gを分散させた。その後、精製水296.10g、トリアセチン(大八化学工業株式会社製)1.50gを混合溶解した。その液中に、タルク(松村産業株式会社製)48.50gを分散させることにより、フィルムコーティング液を調製した。レイヤリング工程で使用した流動層型コーティング装置に上記で整粒して得られたレイヤリング球形素顆粒を入れ、フィルムコーティング液を噴霧しながら乾燥することにより、フィルムコーティング顆粒を得た。
<オーバーコート工程>
精製水1770.0gに、D−マンニトール(物産フードサイエンス株式会社製)166.5g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製、商品名HPC−L)1.0g、サッカリンナトリウム水和物(大和化成株式会社製)2.0g及びアスパルテーム(味の素株式会社製)5.0gを溶解させることにより、オーバーコート液を調製した。フィルムコーティング工程で使用したのと同じ流動層型コーティング装置に上記で得られたフィルムコーティング顆粒を入れ、オーバーコート液を噴霧しながら乾燥することにより、オーバーコート顆粒を得た。
<最終混合工程>
上記で得られたオーバーコート顆粒に、ステビア抽出精製物(製品名ステビMZ:丸善製薬株式会社製)5.00g、アセスルファムカリウム(製品名サネット(登録商標):ニュートリノヴァ社製)10.0g及びステアリン酸マグネシウム(ステアリン酸マグネシウム(植物性):太平産業株式会社製)0.5gを混合して、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
実施例2
フィルムコーティング工程において、エチルセルロースを77.77g、ヒプロメロースを22.23g、トリアセチンを1.50g、タルクを48.50g用いた他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
実施例3
フィルムコーティング工程において、エチルセルロースを80.0g、ヒプロメロースを20.0g、トリアセチンを1.50g、タルクを48.50g用い、また、オーバーコート工程において、D−マンニトールを180.5g、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0g、サッカリンナトリウム水和物を1.0g、アスパルテームを5.0g用い、さらに、最終混合工程において、ステビア抽出精製物を1.0g、アセスルファムカリウムを1.0g、ステアリン酸マグネシウムを0.5g用いた他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
実施例4
オーバーコート工程において、D−マンニトールを156.5g、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0g、サッカリンナトリウム水和物を2.0g、アスパルテームを5.0g用い、また、最終混合工程において、得られたオーバーコート顆粒に、ステビア抽出精製物5.0g、アセスルファムカリウム10.0g、アスパルテーム(味の素株式会社製)10.0g、ステアリン酸マグネシウム0.5gを混合した他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
実施例5
実施例1の各工程において下記の成分等を使用した他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。レイヤリング工程において、エタノール750.0gにフェキソフェナジン塩酸塩60.0g及びヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製、製品名HPC−L)3.0gを溶解させたレイヤリング溶液を用いた。フィルムコーティング工程において、エタノール789.45gにエチルセルロース50.0gを溶解させた後、精製水148.05g、トリアセチン0.75gを混合溶解した液中に、タルク24.25gを分散させたフィルムコーティング液を用いた。オーバーコート工程において、D−マンニトールを255.50g、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0g、サッカリンナトリウム水和物を1.0g、アスパルテームを2.0g用いた。最終混合工程において、ステビア抽出精製物を1.0g、アセスルファムカリウムを1.0g、ステアリン酸マグネシウムを0.5g用いた。
実施例6
フィルムコーティング工程において、エチルセルロースを77.77g、ヒプロメロースを22.23g、トリアセチンを1.50g及びタルクを48.50g用い、オーバーコート工程において、D−マンニトールを141g、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0g、サッカリンナトリウム水和物を2.0g、アスパルテームを5.0g及びカラメル(仙波糖化工業株式会社製)を微量(0.5g)用い、また、最終混合工程において、得られたオーバーコート顆粒に、ステビア抽出精製物1.0g、アセスルファムカリウム10.0g、アスパルテーム(味の素株式会社製)30.0g、ステアリン酸マグネシウム微量(0.5g)を混合した他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
各実施例の製剤につき、各工程において配合した成分、及び、得られたドライシロップ剤1g当たりの配合量[mg/g]を下記表1に示す。なお表1において、レイヤリング液、コーティング基剤含有コーティング液及びオーバーコート液における溶媒は記載していない。また、実施例6の顆粒製剤におけるカラメル及びステアリン酸マグネシウムは添加量が微量(カラメルは0.5mg、ステアリン酸マグネシウムは0.5mg)であるため、下記表1においては合計に含めていない。
Figure 2014028804
試験例1(純度試験)
実施例1におけるレイヤリング工程により調製、整粒したレイヤリング球形素顆粒1.0gをアルミ分包に包装し、40℃RH75%の環境下、2週間保存した。保存後、アルミ分包から取り出したレイヤリング球形素顆粒について、純度試験を行った。
純度試験では、製造直後及び保存試験後の各サンプルにつき、フェキソフェナジン及びその類縁物質を定量し、フェキソフェナジンに対する類縁物質の含量割合を、安定性の指標とした。
<類縁物質の測定方法>
レイヤリング球形素顆粒調製時の原料の使用量を基に、フェキソフェナジン塩酸塩30mgに対応する量のレイヤリング球形素顆粒をとり、下記移動相を加えて30mLとし、振り混ぜた。この液を遠心分離し、上澄液を試料溶液とした。この試料溶液1mLを正確に量り取り、これに移動相を加えて正確に100mLとし、標準溶液とした。得られた試料溶液及び標準溶液のそれぞれから20μLずつを正確に量り取り、次の条件で液体クロマトグラフィーによる測定を行った。それぞれの液の測定結果から、フェキソフェナジン及びその類縁物質の各々のピーク面積を自動積分法により算出した。得られたフェキソフェナジンのピーク面積に対する類縁物質のピーク面積の総量の割合により、純度安定性を評価した。
<試験条件>
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に粒子径5μmの液体クロマトグラフィー用フェニルシリル化シリカゲルを充てんしたカラム。
カラム温度:40℃付近の一定温度。
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物7.51g及び過塩素酸ナトリウム0.84gを水1000mLに溶かし、リン酸を加えてpH2.0に調整して得られた液から650mLを取り、この液にアセトニトリル350mL及びトリエチルアミン3mLを加えて、移動相を調製した。
流量:フェキソフェナジンの保持時間が約9分になるように調整した。
面積測定範囲:フェキソフェナジンの保持時間の約5倍の範囲。ただし、標準溶液については、フェキソフェナジンの保持時間の約1.2倍の範囲。
(類縁物質については、標準溶液で検出されない新たなピークが類縁物質のピークであるとして、その総面積を算出した。その際、フェキソフェナジンに対する相対保持時間が約1.6であるピークのピーク面積は、自動積分法で求めた面積に感度係数1.42を乗じた値とした。)
Figure 2014028804
上記表2において、「類縁物質(%)」の数値は、フェキソフェナジンのピーク面積に対する類縁物質のピーク面積の総量の百分率を表す。また、「initial」は、製造直後、保存試験前のレイヤリング球形素顆粒での値である。
表2の結果から明らかな通り、本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造過程で得られる、球形核粒子にフェキソフェナジンを含有する被覆層を形成したレイヤリング球形素顆粒は、40℃RH75%の環境下、2週間保存した後であっても類縁物質をほとんど生じず、純度安定性が良好であった。
試験例2(初期溶出試験)
実施例1、2及び3で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤について、溶出試験を行った。
各実施例のドライシロップ剤につき、フェキソフェナジン塩酸塩60mgに対応する量を精密に量り取って容器に入れ、そこに精製水50mLを入れた後、1秒あたり1回の頻度で振り混ぜながら、1分間懸濁させた。該懸濁液から10mL以上をとり、孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過した。初めのろ液5mLを除き、次のろ液1mLを正確に量り取った。量り取ったろ液1mLに精製水17mLを加えて希釈した。その希釈液から1mLを正確に量り取り、量り取った希釈液1mLに下記の移動相1mL及び0.001mol/L塩酸2mLを正確に加え、試料溶液とした。
一方、定量用フェキソフェナジン塩酸塩(別途水分を測定しておく)33mgを精密に量り、下記の移動相に溶かし、正確に50mLとした。この液5mLを正確に量り、下記の移動相を加えて正確に50mLとした。この液1mLを正確に量り、0.001mol/L塩酸3mLを正確に加え、標準溶液とした。試料溶液及び標準溶液をそれぞれ10μLずつ正確に量り取り、次の測定条件で液体クロマトグラフィーにより測定を行った。その測定結果から、試料溶液及び標準溶液のフェキソフェナジンのピーク面積A及びAをそれぞれ算出した。
及びAの測定値より、各実施例のドライシロップ剤を水に1分間懸濁させた後のフェキソフェナジン塩酸塩(C3239NO・HCl)の含有量に対する溶出率を、下記の計算式で計算した。
溶出率(%)=(W/W)×(A/A)×(1/C)×180
:脱水物に換算した定量用フェキソフェナジン塩酸塩の秤取量(mg)
:各実施例のドライシロップ剤の秤取量(g)
C:各実施例のドライシロップ剤1g中のフェキソフェナジン塩酸塩の含有量(mg)
<液体クロマトグラフィー測定条件>
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に粒子径5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんしたカラム。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物3.8g及び過塩素酸ナトリウム1.9gを水1000mLに溶かし、さらにリン酸1mLを加えた。得られた液から400mLを取り、この液にアセトニトリル600mLを加えて、移動相を調製した。
流量:フェキソフェナジンの保持時間が約3分になるように調整した。
面積測定範囲:フェキソフェナジンの保持時間の約1.2倍の範囲。
試験例2の初期溶出試験の結果を表3に示す。
Figure 2014028804
表3の結果から明らかな通り、本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤は、水に1分間懸濁させたときのフェキソフェナジンの初期の溶出が抑えられた顆粒製剤であった。初期の溶出を抑えることで、服用時の苦味が抑えられるため、本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤は、服用感が改善された製剤であると考えられる。
試験例3(官能試験)
10名の被験者により官能試験を行った。実施例4で得られたドライシロップ剤0.5gを口に含み、甘さ、苦味、後味、総合評価を各採点基準に従って5段階で評価した。採点基準を下記に示す。また、各被験者の評価、各評価項目ごとの平均及び標準偏差(SD)を下記表4に示す。
<採点基準>
甘さ:1(甘さが足りない)、2(1と3の中間)、3(ちょうどよい)、4(3と5の中間)、5(甘すぎる)
苦味:1(苦味なし)、2(1と3の中間)、3(苦いがそれほど気にならない)、4(3と5の中間)、5(苦い)
後味:1(水を飲みたくなる)、2(1と3の中間)、3(水を飲まなくても我慢できる)、4(3と5の中間)、5(水を飲む必要を感じない)
総合:1(我慢して飲む)、2(1と3の中間)、3(我慢せず飲める)、4(3と5の中間)、5(美味しい)
Figure 2014028804
表4の結果から明らかな通り、甘さについては評価の平均が3.4と、甘さが適度であることがわかった。フェキソフェナジンの有する苦味については評価の平均が2.2であり、本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤の苦味は無いか、気にせずに服用できる程度であった。後味の評価の平均は3.4であり、水を飲まなくても我慢できる程度の後味であった。総合評価の平均は3.5であり、フェキソフェナジンの原薬は強い苦味を有するにも関わらず、我慢せずに本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤を服用できるとの評価が得られた。
従って、本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤は甘みがちょうどよく、充分なマスキング効果を有するため服用時の苦味や後味はほとんど感じられず、服用感に優れた製剤であることがわかった。
試験例4(純度試験)
<試料>
実施例3で得られたレイヤリング球形素顆粒(42Mふるいで整粒したもの)及びフィルムコーティング顆粒のそれぞれについて、下記の通り純度試験を行った。
該レイヤリング球形素顆粒及び該フィルムコーティング顆粒各1.0gを、それぞれアルミ分包に包装し、40℃RH75%の環境下、2週間保存した。保存後、アルミ分包から取り出したレイヤリング球形素顆粒及びフィルムコーティング顆粒について、純度試験を行った。
<類縁物質の測定方法>
フェキソフェナジン塩酸塩30mgに対応する量の上記レイヤリング球形素顆粒または上記フィルムコーティング顆粒を容器に取り、リン酸二水素ナトリウム・過塩素酸ナトリウム溶液と、液体クロマトグラフィー用アセトニトリルとの混液(1:1)をその容器に加えて30mLとし、振り混ぜた。この液を遠心分離し、上澄液を試料溶液とした。この試料溶液1mLを正確に量り取り、これに下記の移動相を加えて正確に100mLとし、標準溶液とした。得られた試料溶液及び標準溶液のそれぞれから20μLずつを正確に量り取り、次の条件で液体クロマトグラフィーによる測定を行った。それぞれの液の測定結果から、フェキソフェナジン及びその類縁物質の各々のピーク面積を自動積分法により算出した。但し、フェキソフェナジンに対する相対保持時間が約1.6であるピークのピーク面積は、自動積分法で求めた面積に感度係数1.42を乗じた値とした。得られたフェキソフェナジンのピーク面積に対する類縁物質のピーク面積の総量の割合により、純度安定性を評価した。
<測定条件>
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に粒子径5μmの液体クロマトグラフィー用フェニルシリル化シリカゲルを充てんしたカラム。
カラム温度:25℃付近の一定温度。
移動相:リン酸二水素ナトリウム・過塩素酸ナトリウム溶液650mLに、アセトニトリル350mL及びトリエチルアミン3mLを加えて、移動相を調製した。
流量:フェキソフェナジンの保持時間が約9分になるように調整した。
面積測定範囲:溶媒ピークの後から、フェキソフェナジンの保持時間の約6倍の範囲まで。ただし、標準溶液及びシステム適合性の確認に用いた溶液については、フェキソフェナジンの保持時間の約1.2倍の範囲。
Figure 2014028804
上記表5における数値は、フェキソフェナジンのピーク面積に対する類縁物質のピーク面積の総量の百分率を表す。また、「initial」は、製造後、保存試験前の各製剤の値である。
表5の結果から明らかな通り、レイヤリング球形素顆粒及びフィルムコーティング顆粒は保存安定性に優れるが、特に、本発明のフィルムコーティング顆粒は優れた保存安定性を示した。
試験例5(ドライシロップ剤のアルミ包装での保存安定性)
実施例3で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤1.0gをアルミ分包に包装し、40℃RH75%の環境下、2週間及び4週間保存した。保存後、アルミ分包から取り出したドライシロップ剤について、純度試験を行った。
純度試験は、フェキソフェナジン塩酸塩30mgに対応する量の実施例3のドライシロップ剤を用いたこと以外は、前記試験例4と同様に行った。純度試験の結果を下記表6に示す。
Figure 2014028804
上記表6における「類縁物質(%)」の項目の数値は、フェキソフェナジンのピーク面積に対する類縁物質のピーク面積の総量の百分率を表し、「initial」は、製造後、保存試験前のドライシロップ剤の値である。
表6の結果から明らかな通り、本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤は、40℃RH75%の加速条件下、2週間及び4週間保存した後であっても類縁物質の生成量が少なく、純度安定性が良好であった。
試験例6(ドライシロップ剤の開放下での保存安定性)
実施例6で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤をガラスシャーレ上に広げ、25℃RH60%の環境下、開放状態で1ヵ月保存した。製造直後のドライシロップ剤、及び、保存後、ガラスシャーレから取り出したドライシロップ剤について、純度試験を行った。純度試験におけるフェキソフェナジン及びその類縁物質の測定方法及び測定条件は試験例5と同様に設定した。
また、製造直後及び保存試験後の各ドライシロップ剤について、下記の方法により溶出試験を行った。
<溶出試験>
前記表1に記載の配合量を基に、各ドライシロップ剤につき、フェキソフェナジン塩酸塩60mgに対応する量を精密に量り取った。量り取った各ドライシロップ剤を、脱気した第十六改正日本薬局方溶出試験第1液900mLに入れ、第十六改正日本薬局方の一般試験法に記載の溶出試験法第2法(パドル法)により、毎分50回転で、溶出試験を行った。溶出試験開始から30分経過後、溶出液10mL以上を採取し、孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過した。初めのろ液4mLを除き、次のろ液を試料溶液とした。
一方、定量用フェキソフェナジン塩酸塩(別途水分を測定しておく)約30mgを取って、その重量を精密に量った後、メタノール5mLに溶かし、そこに水を加えて正確に100mLとした。この液10mLを正確に量り取り、水を加えて正確に50mLとした液を、標準溶液とした。
試料溶液及び標準溶液をそれぞれ20μLずつ正確に量り取り、次の測定条件で液体クロマトグラフィーにより測定を行った。その測定結果から、試料溶液及び標準溶液のフェキソフェナジンのピーク面積A及びAをそれぞれ算出した。
及びAの測定値より、各ドライシロップ剤の溶出液におけるフェキソフェナジン塩酸塩(C3239NO・HCl)の含有量に対する溶出率を、下記の計算式で計算した。
溶出率(%)=(W/W)×(A/A)×(1/C)×180
:脱水物に換算した定量用フェキソフェナジン塩酸塩の秤取量(mg)
:各ドライシロップ剤の秤取量(g)
C:各ドライシロップ剤1g中のフェキソフェナジン塩酸塩の含有量(mg)
<液体クロマトグラフィー測定条件>
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に粒子径5μmの液体クロマトグラフィー用フェニル化シリカゲルを充てんしたカラム。
カラム温度:35℃付近の一定温度
移動相:薄めた酢酸(100)(17→10000)溶液1000mLに、トリエチルアミン/アセトニトリル混液(1:1)15mLを加え、さらにリン酸を加えてpHを5.25に調整した。得られた混液とアセトニトリルを容量比16:9で混合し、移動相を調製した。
流量:フェキソフェナジンの保持時間が約6分になるように調整した。
面積測定範囲:フェキソフェナジンの保持時間の約1.2倍の範囲。
試験例6の保存試験後の溶出試験及び純度試験の結果を下記表7に示す。
Figure 2014028804
表7において、「溶出率(%)」の項目の数値はフェキソフェナジン塩酸塩の含有量に対する溶出率を表し、「類縁物質(%)」の項目の数値は、前記表6と同じ意味を表す。「initial」は、製造後、保存試験前の製剤のそれぞれの値である。
表7の結果から明らかな通り、本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤は、25℃RH60%の条件下、1ヵ月保存した後であっても類縁物質の生成量が少なく純度安定性が良好であり、且つ、保存試験前と変わらない良好な溶出性を有していた。
試験例7(ドライシロップ剤のボトル中での保存安定性)
実施例6で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤100gをプラスチック製ボトル(伸晃化学株式会社製、製品名SK−200)に入れ、キャップを閉めた後、該ボトルを40℃RH75%の環境下に保存した。試験開始から1ヵ月、3ヵ月及び6ヵ月保存した後、該ボトルから取り出したそれぞれのドライシロップ剤について、純度試験及び溶出試験を行った。純度試験におけるフェキソフェナジン及びその類縁物質の含量の測定方法及び測定条件は試験例5と同様に設定し、溶出試験の試験条件は試験例6と同様に設定した。その結果を表8に示した。表8において、「溶出率(%)」及び「類縁物質(%)」の項目における数値、及び「initial」は、前記表7と同じ意味を表す。表8から明らかなように、本発明の製剤は1ヵ月後では類縁物質の増加は見られず、6か月後においても、その含量は0.16%に過ぎなかった。
Figure 2014028804
比較対象として、市販されているフェキソフェナジン塩酸塩の経口用錠剤(サノフィ・アベンティス株式会社製、商品名アレグラ錠60mg、フェキソフェナジン塩酸塩60mg含有)(以下「通常錠」とも言う。)についても同様に、保存試験前の製剤、及び、40℃RH75%の環境下、PTP包装された形態で1ヵ月保存した後の製剤のそれぞれについて、純度試験を行った。その結果、類縁物質の含量はinitialが0.27%であり、1ヵ月保存後には0.34%まで上昇した。
また、口腔内崩壊錠(サノフィ・アベンティス株式会社製、商品名アレグラOD錠60mg、フェキソフェナジン塩酸塩60mg含有)(以下「OD錠」とも言う。)についても同様に、保存試験前の製剤、及び、40℃RH75%の環境下、PTP包装され、さらにアルミピロー包装され、紙箱に入れられた状態で6ヵ月保存した後の製剤のそれぞれについて、純度試験を行った。その結果、類縁物質の含量はinitialが0.38%であり、6ヵ月保存後は0.45%であった。
試験例8(ドライシロップ剤の光安定性)
実施例6で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤をガラスシャーレ上に広げた。ガラスシャーレの蓋をせず、蛍光灯を用いて、ガラスシャーレの上方から3000lxの光を連続照射した。照射開始から200時間(積算照射量60万lx・hr)及び400時間(積算照射量120万lx・hr)経過後、ガラスシャーレから取り出したドライシロップ剤について、純度試験及び溶出試験を行った。
比較対象として、市販されているフェキソフェナジン塩酸塩の経口用錠剤(サノフィ・アベンティス株式会社製、商品名アレグラ錠60mg、フェキソフェナジン塩酸塩60mg含有)(以下「通常錠」とも言う。)を用いて、上記と同様に光の照射を行い、該照射後の錠剤について、純度試験を行った。なお比較対象の該通常錠は包装されていないものを使用した。
純度試験におけるフェキソフェナジン及びその類縁物質の含量の測定方法及び試験条件は試験例5と同様に設定し、溶出試験の試験条件等は試験例6と同様に設定した。
試験例8の結果を下記表9に示す。
Figure 2014028804
上記表9において、「溶出率(%)」及び「類縁物質(%)」の項目における数値、及び「initial」は、前記表7と同じ意味を表す。
表9の結果から明らかな通り、本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤は、光の照射後においても、類縁物質の生成量の増加は少なく、良好な溶出性を有していた。
本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤は、小児や高齢者であっても服用し易く、且つ、服用時、初期の溶出が抑えられ、フェキソフェナジン原薬特有の苦味を抑えることができると共に、その後の製剤からの有効成分の放出性が良好であり、製剤の経時的安定性に優れ、保存中に分解物を生じることなく、配合変化の少ない顆粒製剤である。例えば、本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤は、高温、高温高湿、及び、光の照射下での保存においても保存安定性に優れる。
したがって本発明は、患者にとってQOL(Quality of Life)の点で優れた医薬品を提供できるという利点を有する。

Claims (18)

  1. 薬学的に不活性な核粒子上に、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有する薬剤層を有し、さらに該薬剤層上に、投与後に薬剤の放出が可能なコーティング基剤含有コーティング層を有するコーティング顆粒を含有するフェキソフェナジン顆粒製剤。
  2. コーティング基剤含有コーティング層が、エチルセルロースを含有するコーティング層である請求項1に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  3. コーティング基剤含有コーティング層がさらに水溶性高分子を含有する請求項2に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  4. 水溶性高分子としてヒプロメロースを含有することを特徴とする請求項3に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  5. コーティング層中の水溶性高分子の含有割合がエチルセルロースに対して1〜40%である請求項3又は4に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  6. 薬剤層がフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩単独で形成された層である請求項1乃至5の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  7. 薬剤層が結合剤を含まないレイヤリング液で形成されたレイヤリング層である請求項1乃至6の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  8. 核粒子がD−マンニトールである請求項1乃至7のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  9. 核粒子の平均粒子径が50〜1000μmである請求項1乃至8のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  10. コーティング顆粒が、更に、糖アルコール、高甘味度甘味剤及び水溶性高分子を含有するオーバーコート層を有するオーバーコート顆粒である請求項1乃至9のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  11. ドライシロップ剤である請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  12. フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩がフェキソフェナジン塩酸塩である請求項1乃至11のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  13. コーティング基剤含有コーティング層が、更に、可塑剤及びタルクを含むものである請求項1乃至11のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  14. コーティング基剤含有コーティング層における、エチルセルロース、水溶性高分子、タルク及び可塑剤の含有割合が、エチルセルロース100質量部に対して、水溶性高分子が5〜40質量部、タルクが30〜80質量部、可塑剤が0.5〜5質量部である請求項13に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
  15. 薬学的に不活性な核粒子に、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有する薬剤液から薬剤層を形成する工程、及び、形成された薬剤層の外側にコーティング基剤含有コーティング液を用いて、投与後に薬剤の放出が可能なコーティング基剤含有コーティング層を形成する工程を有する、該核粒子上に薬剤層及びコーティング基剤含有コーティング層を有するフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
  16. 不活性な核粒子が糖アルコールであり、薬剤層を形成する工程が、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩をエタノールに溶解したレイヤリング液の、核粒子への噴霧により形成するレイヤリング法であり、コーティング基剤含有コーティング液がエチルセルロース及びヒプロメロースの両者を含有するコーティング液である請求項15に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
  17. レイヤリング液中のフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩の含有量がレイヤリング液の総量に対して0.1〜20重量%である請求項15に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
  18. コーティング層形成後、更に、糖アルコール、高甘味度甘味剤及び水溶性高分子を含有するオーバーコート液で、オーバーコート層を形成する工程を含む請求項15〜17の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
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