JP2014028804A - フェキソフェナジン顆粒製剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
小児や高齢者であっても服用し易く、且つ、服用時のフェキソフェナジン特有の苦味を抑えると共に、製剤からの有効成分の放出性が良好であり、製剤の経時的安定性、例えば、高温、高温高湿及び光の照射下での保存でも、保存中に類縁物質の増加は著しく少なく、配合変化の少ないフェキソフェナジン製剤の開発。
【解決手段】
薬学的に不活性な核粒子に、レイヤリング法によりフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有するレイヤリング液を用いて薬剤層を形成し、さらに該薬剤層の外側に、投与後に薬剤の放出が可能なコーティング基剤含有コーティング層を有するコーティング顆粒を含有するフェキソフェナジン顆粒製剤。
Description
フェキソフェナジンは、国内では経口用の錠剤または口腔内崩壊錠(OD錠)が、商品名:アレグラ(登録商標)として市販されている。現在国内では、アレグラ(登録商標)は、成人および7歳以上の小児における、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹及び皮膚疾患に伴うそう痒に適応され、30mg又は60mgのフェキソフェナジン塩酸塩を含有する錠剤と、60mgのフェキソフェナジン塩酸塩を含有するOD錠が市販されている。
特許文献1には、フェキソフェナジンを代表とするピペリジノアルカノール化合物のための医薬組成物として錠剤およびカプセルを調製したことが開示されている。これらの錠剤およびカプセルでは、クロスカルメロースナトリウム、微結晶セルロース、乳糖、アルファ化澱粉、ゼラチンおよびステアリン酸マグネシウムをフェキソフェナジンとともに含む特定の処方を行うことにより、バイオアベイラビテイーの改善が図られている。
特許文献2には、被覆された顆粒形態のフェキソフェナジン及び少なくとも一つの崩壊剤、可溶性希釈剤、潤沢剤を含む賦形剤の混合物を含有する口内分散性タブレットが開示され、さらに、フェキソフェナジンを被覆した顆粒、その調製方法、および前記口内分散性タブレットの使用方法が記載され、フェキソフェナジンの味マスキングを、フェキソフェナジンの微粒化微結晶を一以上のポリマーで被覆することにより行ったことが記載されている。
特許文献3には、圧縮フェキソフェナジンとプレーン・フェキソフェナジンの混合物を含有する経口用医薬懸濁組成物が開示され、該懸濁組成物は、薬物の苦味のマスキング能を有し、速やかに溶解することができるような形態の薬物であると記載されている。また、該懸濁組成物の具体例として、圧縮フェキソフェナジンとプレーン・フェキソフェナジンの混合物の圧縮物又はスラッグの粉砕物をショ糖、キサンタンガム等と混合して顆粒とし、得られた顆粒と香料及びアスパルテームとを混合して、懸濁液用塩酸フェキソフェナジン粉末を調製した例が開示されている。
特許文献4には、熱及び光に対する安定性向上の効果を有する、フェキソフェナジン含有フイルムコーテイング経口製剤が開示され、具体的には可塑剤を含まないコーティング剤でコーティングした錠剤が開示されている。
そこで、本発明は、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する製剤であって、小児や高齢者であっても服用し易い剤型を有し、且つ、服用時、フェキソフェナジン特有の苦味を抑えることができると共に、製剤からの有効成分の放出性に優れ、製剤の経時的安定性がよく、保存中に分解物を生じることなく、配合変化の少ないフェキソフェナジン製剤の開発を目的とする。
1. 薬学的に不活性な核粒子上に、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有する薬剤層を有し、さらに該薬剤層上に、投与後に薬剤の放出が可能なコーティング基剤含有コーティング層を有するコーティング顆粒を含有するフェキソフェナジン顆粒製剤。
2. コーティング基剤含有コーティング層が、エチルセルロースを含有するコーティング層である上記1に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
3. コーティング基剤含有コーティング層がさらに水溶性高分子を含有する上記2に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
4. 水溶性高分子としてヒプロメロースを含有することを特徴とする上記3に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
5. コーティング層中の水溶性高分子の含有割合がエチルセルロースに対して1〜40%である上記3又は4に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
6. 薬剤層がフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩単独で形成された層である上記1乃至5の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
7. 薬剤層が結合剤を含まないレイヤリング液で形成されたレイヤリング層である上記1乃至6の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
8. 核粒子がD−マンニトールである上記1乃至7のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
10. コーティング顆粒が、更に、糖アルコール、高甘味度甘味剤及び水溶性高分子を含有するオーバーコート層を有するオーバーコート顆粒である上記1乃至9のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
11. ドライシロップ剤である上記1乃至10のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
12. フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩がフェキソフェナジン塩酸塩である上記1乃至11のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
13. コーティング基剤含有コーティング層が、更に、可塑剤及びタルクを含むものである上記1乃至11のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
14. コーティング基剤含有コーティング層における、エチルセルロース、水溶性高分子、タルク及び可塑剤の含有割合が、エチルセルロース100質量部に対して、水溶性高分子が5〜40質量部、タルクが30〜80質量部、可塑剤が0.5〜5質量部である上記13に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
16. 不活性な核粒子が糖アルコールであり、薬剤層を形成する工程が、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩をエタノールに溶解したレイヤリング液の、核粒子への噴霧により形成するレイヤリング法であり、コーティング基剤含有コーティング液がエチルセルロース及びヒプロメロースの両者を含有するコーティング液である上記15に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
17. レイヤリング液中のフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩の含有量がレイヤリング液の総量に対して0.1〜20重量%である上記15に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
18. コーティング層形成後、更に、糖アルコール、高甘味度甘味剤及び水溶性高分子を含有するオーバーコート液で、オーバーコート層を形成する工程を含む上記15〜17の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
したがって、本発明のフェキソフェナジン含有フィルムコーテイング顆粒製剤は、医薬品として極めて有用であり、患者のQOL(Quality of Life)向上の点でも優れた医薬品を提供できるという利点を有する。
なお本明細書において「顆粒製剤」とは第十六改正日本薬局方で定義される「顆粒剤」であることを意味する。
核粒子が含有してもよいコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸コポリマーLD、エチルセルロース水分散液などが挙げられる。
核粒子が含有してもよい界面活性剤(乳化剤)としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80などが挙げられる。
本発明においては、フェキソフェナジンを溶解する媒体が好ましく、エタノールはフェキソフェナジンを溶解する点及びフェキソフェナジンを、結合剤無しでも核粒子に付着させ、薬剤層を良好に形成できる点で最も好ましい。
結合剤を添加する態様も可能ではあるが、フェキソフェナジン顆粒製剤の純度安定性が低下する場合がある。
本発明の最も好ましい態様においては、レイヤリング液は、結合剤を含まないフェキソフェナジンのエタノール溶液である。
該球形素顆粒におけるフェキソフェナジンの含有量は、通常、該球形素顆粒における核粒子の総量に対して、1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは3〜15質量%の範囲である。
本発明においては、フェキソフェナジンが、不快で、非常に強い苦みおよび後味を有していることから、フィルムコーティングは、苦味をマスクすることができると共に、服用後のフェキソフェナジンの放出性が良好なものが好ましい。
使用するフィルムコーティング液としては、公知の腸溶性フィルムコーティング基剤、必要に応じて、水溶性のコーティング基剤、フィルムコーティング用添加剤を、溶解、又は分散させたコーティング液が使用できる。
上記の中では、エチルセルロース、又は、ポリ(メタ)アクリル酸およびそのエステルの共重合体等が好ましい。特にエチルセルロースを含むコーティング剤でコーティングしたコーティング顆粒は保存安定性に優れることから、エチルセルロースはより好ましい。
ポリ(メタ)アクリル酸およびそのエステルの市販品としては、オイドラギット(いずれも登録商標)RL、オイドラギットRS及びオイドラギットNE−30D等の製品名(いずれもエボニックデグサジャパン社)等を挙げることができ、エチルセルロースとしては、エトセル(ETHOCEL)(登録商標)等を挙げることができる。
エチルセルロースと併用するときの水溶性コーティング基剤、好ましくはヒプロメロースの使用量は、エチルセルロースに対して、1〜40質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。コーティングフィルム中の水溶性コーティング基剤の含有量が多すぎると、服用時にフェキソフェナジンの強い苦みが発現してしまうことがあり、好ましくない。
コーティング液に添加してもよい香料としては、医薬品、食品等に用いられるものがあげられ、例えば、アップルフレーバー、オレンジエキス、オレンジ油、オレンジエッセンス、スペアミント油、ハッカ油、バニラフレーバー、レモン油、l−メントール、ピーチフレーバー、グレープフルーツフレーバー、ストロベリーエッセンス等を挙げることができる。
フィルムコーティング液中の固形分の総量に対するフィルムコーティング基剤の含有割合は、通常20〜100質量%程度であり、40〜90質量%程度が好ましく、残部はフィルムコーティング用添加剤である。
球形素顆粒に対するコーティング層の質量割合は、フィルムコーティングの目的に応じて適宜調整すればよく、球形素顆粒に対して、3〜30質量%程度、好ましくは5〜25質量%程度である。
通常、よりよい製剤とするため、特に、薬剤の溶出性の改善及び服用時の味覚の改善等のために、フィルムコーティング顆粒の表面に、更にオーバーコート層を形成することが好ましい。
以下、オーバーコート層を形成する工程を「オーバーコート工程」と言い、フィルムコーティング顆粒に更にオーバーコート層を形成した顆粒を「オーバーコート顆粒」と言う。
該オーバーコートは、例えば、前記レイヤリング工程で使用したのと同一の装置を使用して、フィルムコート顆粒の表面に、オーバーコート層を形成すればよい。
本発明のオーバーコート液に含有される賦形剤としては、水溶性の糖アルコール及びオリゴ糖(例えばデキストリン及びシクロデキストリン)から選ばれる少なくとも一種が好ましく、水溶性糖アルコールがより好ましく、D−マンニトールが更に好ましい。
該オーバーコート液には、前記の薬局方で、「溶けやすい」(1gの溶質が10ml以下に溶解)又は「極めて溶けやすい」(1gの溶質が1ml以下に溶解)に該当する糖アルコール又はオリゴ糖が含まれることが好ましい。本発明においては、該オーバーコート液に含有される賦形剤として糖アルコールが好ましく、より好ましくはD−マンニトールである。
オーバーコート液に添加することができる、高甘味度甘味剤としては、前記フィルムコーティング液に添加してもよい甘味料として記載されている高甘味度甘味剤が挙げられる。本発明のオーバーコート液は該高甘味度甘味剤を含有することが好ましい。高甘味度甘味剤は、甘味が蔗糖の数十倍、例えば30倍以上の甘味剤であり、上限は特にないが、現在5000倍以下程度の甘味剤が知られていると思われる。本発明においては、高甘味度甘味剤としては、甘味が蔗糖の50倍以上、好ましくは100倍以上で、800倍以下程度の甘味剤が好ましい。より好ましくは、高甘味度甘味剤として、サッカリンナトリウムなどのサッカリンの塩類及びアスパルテームの少なくとも一方を含有することがより好ましく、サッカリンナトリウム及びアスパルテームの両者を含有することが更に好ましい。
オーバーコート液に添加することができる香料及び着色料としては、前記フィルムコーティング剤に添加してもよい添加剤として記載した香料及び着色剤がそれぞれ使用できる。場合により、着色料のうちカラメルを該オーバーコート液に添加することが好ましい。着色料、好ましくはカラメルを使用する場合、その含量は、オーバーコート液の固形分の含有量に対して、通常0.01〜3質量%であり、好ましくは0.05〜1質量%程度の微量である。
本発明で使用するオーバーコート液は、糖アルコール及び上記高甘味度甘味剤の両者を含有することが好ましい。更に、結合剤及び/又は着色料を含む態様はより好ましく、その両者を含む態様は特に好ましい。
またオーバーコート液の総量に対する固形分の含有割合は、製造条件に合わせて適宜選択すればよく、通常オーバーコート液の総量に対して1〜30質量%程度、好ましくは2〜20質量%程度である。
オーバーコート液中の固形分の総量に対する糖アルコールの含有割合は、通常50〜99質量%程度であり、好ましくは85〜98質量%程度であり、残部はその他の添加剤、好ましくは上記結合剤、着色料及び高甘味度甘味剤である。
最終混合工程において混合してもよい崩壊剤、結合剤、香料、着色剤及び界面活性剤としては、前記球状核粒子に添加してもよい添加剤、又は、前記フィルムコーティング剤に添加してもよい添加剤として記載した崩壊剤、結合剤、香料、着色剤及び界面活性剤を、それぞれ使用することができる。
フェキソフェナジン含有被覆層:1〜20部、より好ましくは3〜15部。
コーティング基剤含有コーティング層:1〜120部、より好ましくは5〜60部。
任意に形成するオーバーコート層:2〜120部、より好ましくは5〜70部。
最終混合工程で任意に混合する添加剤(好ましくは、高甘味度甘味剤及び流動化剤):0.1〜20部、より好ましくは0.1〜10部。
(I)(i)D−マンニトールの含有量が80%以上、好ましくは100%である球状核粒子に、フェキソフェナジン塩酸塩をエタノールに溶解させて得られるレイヤリング液を噴霧することにより薬物含有被覆層を形成する工程、及び
(ii)該被覆層の外側に、エチルセルロース及び水溶性高分子の両者を含有するコーティング液を用いてコーティングフィルムを形成する工程を経て得られるフェキソフェナジン顆粒製剤。
(II)上記(I)に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤に、更に、(iii)糖アルコールを含有するオーバーコート液を用いてオーバーコート層を形成する工程を経て得られるフェキソフェナジン顆粒製剤。
(III)工程(iii)における糖アルコールがD−マンニトールであり、オーバーコート液が更に結合剤及び高甘味度甘味剤を含有する上記(II)に記載の顆粒製剤。
(IV)上記(I)〜(III)のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤に、更に、(iv)高甘味度甘味剤及び流動化剤を混合する工程を経て得られるフェキソフェナジンドライシロップ剤。
(V)工程(i)におけるレイヤリング液が、結合剤を含有しないレイヤリング液である上記(I)〜(IV)のいずれか一項に記載の顆粒製剤又はドライシロップ剤。
(VI)工程(ii)における水溶性高分子がヒドロキシプロピルメチルセルロースである上記(I)〜(V)のいずれか一項に記載の顆粒製剤又はドライシロップ剤。
(VII)工程(i)、(ii)及び(iii)がいずれも流動層造粒機にて行われることを特徴とする上記(I)〜(VI)のいずれか一項に記載の顆粒製剤又はドライシロップ剤。
<レイヤリング工程>
エタノール(無水エタノール:甘糟化学産業株式会社製)750.0gにフェキソフェナジン塩酸塩60.0gを溶解させることにより、レイヤリング溶液を調製した。流動層型コーティング装置(マルチプレックスFD−MP−01D/SPC型、株式会社パウレック製)に、D−マンニトール(グラニュトール(登録商標)R:フロイント産業株式会社製)600.0gを入れ、レイヤリング溶液を噴霧しながら乾燥することにより、レイヤリング球形素顆粒を得た。得られたレイヤリング球形素顆粒を42Mふるいで篩過することにより、整粒した。
エタノール1578.90gにエチルセルロース(製品名エトセル スタンダード7プレミアム エチルセルロース:ダウケミカル社製)75.00gを溶解させ、ヒプロメロース(製品名TC−5E:信越化学工業株式会社製)25.0gを分散させた。その後、精製水296.10g、トリアセチン(大八化学工業株式会社製)1.50gを混合溶解した。その液中に、タルク(松村産業株式会社製)48.50gを分散させることにより、フィルムコーティング液を調製した。レイヤリング工程で使用した流動層型コーティング装置に上記で整粒して得られたレイヤリング球形素顆粒を入れ、フィルムコーティング液を噴霧しながら乾燥することにより、フィルムコーティング顆粒を得た。
精製水1770.0gに、D−マンニトール(物産フードサイエンス株式会社製)166.5g、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製、商品名HPC−L)1.0g、サッカリンナトリウム水和物(大和化成株式会社製)2.0g及びアスパルテーム(味の素株式会社製)5.0gを溶解させることにより、オーバーコート液を調製した。フィルムコーティング工程で使用したのと同じ流動層型コーティング装置に上記で得られたフィルムコーティング顆粒を入れ、オーバーコート液を噴霧しながら乾燥することにより、オーバーコート顆粒を得た。
上記で得られたオーバーコート顆粒に、ステビア抽出精製物(製品名ステビMZ:丸善製薬株式会社製)5.00g、アセスルファムカリウム(製品名サネット(登録商標):ニュートリノヴァ社製)10.0g及びステアリン酸マグネシウム(ステアリン酸マグネシウム(植物性):太平産業株式会社製)0.5gを混合して、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
フィルムコーティング工程において、エチルセルロースを77.77g、ヒプロメロースを22.23g、トリアセチンを1.50g、タルクを48.50g用いた他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
フィルムコーティング工程において、エチルセルロースを80.0g、ヒプロメロースを20.0g、トリアセチンを1.50g、タルクを48.50g用い、また、オーバーコート工程において、D−マンニトールを180.5g、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0g、サッカリンナトリウム水和物を1.0g、アスパルテームを5.0g用い、さらに、最終混合工程において、ステビア抽出精製物を1.0g、アセスルファムカリウムを1.0g、ステアリン酸マグネシウムを0.5g用いた他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
オーバーコート工程において、D−マンニトールを156.5g、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0g、サッカリンナトリウム水和物を2.0g、アスパルテームを5.0g用い、また、最終混合工程において、得られたオーバーコート顆粒に、ステビア抽出精製物5.0g、アセスルファムカリウム10.0g、アスパルテーム(味の素株式会社製)10.0g、ステアリン酸マグネシウム0.5gを混合した他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
実施例1の各工程において下記の成分等を使用した他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。レイヤリング工程において、エタノール750.0gにフェキソフェナジン塩酸塩60.0g及びヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製、製品名HPC−L)3.0gを溶解させたレイヤリング溶液を用いた。フィルムコーティング工程において、エタノール789.45gにエチルセルロース50.0gを溶解させた後、精製水148.05g、トリアセチン0.75gを混合溶解した液中に、タルク24.25gを分散させたフィルムコーティング液を用いた。オーバーコート工程において、D−マンニトールを255.50g、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0g、サッカリンナトリウム水和物を1.0g、アスパルテームを2.0g用いた。最終混合工程において、ステビア抽出精製物を1.0g、アセスルファムカリウムを1.0g、ステアリン酸マグネシウムを0.5g用いた。
フィルムコーティング工程において、エチルセルロースを77.77g、ヒプロメロースを22.23g、トリアセチンを1.50g及びタルクを48.50g用い、オーバーコート工程において、D−マンニトールを141g、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0g、サッカリンナトリウム水和物を2.0g、アスパルテームを5.0g及びカラメル(仙波糖化工業株式会社製)を微量(0.5g)用い、また、最終混合工程において、得られたオーバーコート顆粒に、ステビア抽出精製物1.0g、アセスルファムカリウム10.0g、アスパルテーム(味の素株式会社製)30.0g、ステアリン酸マグネシウム微量(0.5g)を混合した他は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の顆粒製剤をドライシロップ剤として得た。
実施例1におけるレイヤリング工程により調製、整粒したレイヤリング球形素顆粒1.0gをアルミ分包に包装し、40℃RH75%の環境下、2週間保存した。保存後、アルミ分包から取り出したレイヤリング球形素顆粒について、純度試験を行った。
純度試験では、製造直後及び保存試験後の各サンプルにつき、フェキソフェナジン及びその類縁物質を定量し、フェキソフェナジンに対する類縁物質の含量割合を、安定性の指標とした。
レイヤリング球形素顆粒調製時の原料の使用量を基に、フェキソフェナジン塩酸塩30mgに対応する量のレイヤリング球形素顆粒をとり、下記移動相を加えて30mLとし、振り混ぜた。この液を遠心分離し、上澄液を試料溶液とした。この試料溶液1mLを正確に量り取り、これに移動相を加えて正確に100mLとし、標準溶液とした。得られた試料溶液及び標準溶液のそれぞれから20μLずつを正確に量り取り、次の条件で液体クロマトグラフィーによる測定を行った。それぞれの液の測定結果から、フェキソフェナジン及びその類縁物質の各々のピーク面積を自動積分法により算出した。得られたフェキソフェナジンのピーク面積に対する類縁物質のピーク面積の総量の割合により、純度安定性を評価した。
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に粒子径5μmの液体クロマトグラフィー用フェニルシリル化シリカゲルを充てんしたカラム。
カラム温度:40℃付近の一定温度。
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物7.51g及び過塩素酸ナトリウム0.84gを水1000mLに溶かし、リン酸を加えてpH2.0に調整して得られた液から650mLを取り、この液にアセトニトリル350mL及びトリエチルアミン3mLを加えて、移動相を調製した。
流量:フェキソフェナジンの保持時間が約9分になるように調整した。
面積測定範囲:フェキソフェナジンの保持時間の約5倍の範囲。ただし、標準溶液については、フェキソフェナジンの保持時間の約1.2倍の範囲。
(類縁物質については、標準溶液で検出されない新たなピークが類縁物質のピークであるとして、その総面積を算出した。その際、フェキソフェナジンに対する相対保持時間が約1.6であるピークのピーク面積は、自動積分法で求めた面積に感度係数1.42を乗じた値とした。)
表2の結果から明らかな通り、本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造過程で得られる、球形核粒子にフェキソフェナジンを含有する被覆層を形成したレイヤリング球形素顆粒は、40℃RH75%の環境下、2週間保存した後であっても類縁物質をほとんど生じず、純度安定性が良好であった。
実施例1、2及び3で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤について、溶出試験を行った。
各実施例のドライシロップ剤につき、フェキソフェナジン塩酸塩60mgに対応する量を精密に量り取って容器に入れ、そこに精製水50mLを入れた後、1秒あたり1回の頻度で振り混ぜながら、1分間懸濁させた。該懸濁液から10mL以上をとり、孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過した。初めのろ液5mLを除き、次のろ液1mLを正確に量り取った。量り取ったろ液1mLに精製水17mLを加えて希釈した。その希釈液から1mLを正確に量り取り、量り取った希釈液1mLに下記の移動相1mL及び0.001mol/L塩酸2mLを正確に加え、試料溶液とした。
一方、定量用フェキソフェナジン塩酸塩(別途水分を測定しておく)33mgを精密に量り、下記の移動相に溶かし、正確に50mLとした。この液5mLを正確に量り、下記の移動相を加えて正確に50mLとした。この液1mLを正確に量り、0.001mol/L塩酸3mLを正確に加え、標準溶液とした。試料溶液及び標準溶液をそれぞれ10μLずつ正確に量り取り、次の測定条件で液体クロマトグラフィーにより測定を行った。その測定結果から、試料溶液及び標準溶液のフェキソフェナジンのピーク面積AT及びASをそれぞれ算出した。
溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×180
WS:脱水物に換算した定量用フェキソフェナジン塩酸塩の秤取量(mg)
WT:各実施例のドライシロップ剤の秤取量(g)
C:各実施例のドライシロップ剤1g中のフェキソフェナジン塩酸塩の含有量(mg)
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に粒子径5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんしたカラム。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物3.8g及び過塩素酸ナトリウム1.9gを水1000mLに溶かし、さらにリン酸1mLを加えた。得られた液から400mLを取り、この液にアセトニトリル600mLを加えて、移動相を調製した。
流量:フェキソフェナジンの保持時間が約3分になるように調整した。
面積測定範囲:フェキソフェナジンの保持時間の約1.2倍の範囲。
試験例2の初期溶出試験の結果を表3に示す。
10名の被験者により官能試験を行った。実施例4で得られたドライシロップ剤0.5gを口に含み、甘さ、苦味、後味、総合評価を各採点基準に従って5段階で評価した。採点基準を下記に示す。また、各被験者の評価、各評価項目ごとの平均及び標準偏差(SD)を下記表4に示す。
<採点基準>
甘さ:1(甘さが足りない)、2(1と3の中間)、3(ちょうどよい)、4(3と5の中間)、5(甘すぎる)
苦味:1(苦味なし)、2(1と3の中間)、3(苦いがそれほど気にならない)、4(3と5の中間)、5(苦い)
後味:1(水を飲みたくなる)、2(1と3の中間)、3(水を飲まなくても我慢できる)、4(3と5の中間)、5(水を飲む必要を感じない)
総合:1(我慢して飲む)、2(1と3の中間)、3(我慢せず飲める)、4(3と5の中間)、5(美味しい)
従って、本発明のフェキソフェナジン顆粒製剤は甘みがちょうどよく、充分なマスキング効果を有するため服用時の苦味や後味はほとんど感じられず、服用感に優れた製剤であることがわかった。
<試料>
実施例3で得られたレイヤリング球形素顆粒(42Mふるいで整粒したもの)及びフィルムコーティング顆粒のそれぞれについて、下記の通り純度試験を行った。
該レイヤリング球形素顆粒及び該フィルムコーティング顆粒各1.0gを、それぞれアルミ分包に包装し、40℃RH75%の環境下、2週間保存した。保存後、アルミ分包から取り出したレイヤリング球形素顆粒及びフィルムコーティング顆粒について、純度試験を行った。
フェキソフェナジン塩酸塩30mgに対応する量の上記レイヤリング球形素顆粒または上記フィルムコーティング顆粒を容器に取り、リン酸二水素ナトリウム・過塩素酸ナトリウム溶液と、液体クロマトグラフィー用アセトニトリルとの混液(1:1)をその容器に加えて30mLとし、振り混ぜた。この液を遠心分離し、上澄液を試料溶液とした。この試料溶液1mLを正確に量り取り、これに下記の移動相を加えて正確に100mLとし、標準溶液とした。得られた試料溶液及び標準溶液のそれぞれから20μLずつを正確に量り取り、次の条件で液体クロマトグラフィーによる測定を行った。それぞれの液の測定結果から、フェキソフェナジン及びその類縁物質の各々のピーク面積を自動積分法により算出した。但し、フェキソフェナジンに対する相対保持時間が約1.6であるピークのピーク面積は、自動積分法で求めた面積に感度係数1.42を乗じた値とした。得られたフェキソフェナジンのピーク面積に対する類縁物質のピーク面積の総量の割合により、純度安定性を評価した。
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に粒子径5μmの液体クロマトグラフィー用フェニルシリル化シリカゲルを充てんしたカラム。
カラム温度:25℃付近の一定温度。
移動相:リン酸二水素ナトリウム・過塩素酸ナトリウム溶液650mLに、アセトニトリル350mL及びトリエチルアミン3mLを加えて、移動相を調製した。
流量:フェキソフェナジンの保持時間が約9分になるように調整した。
面積測定範囲:溶媒ピークの後から、フェキソフェナジンの保持時間の約6倍の範囲まで。ただし、標準溶液及びシステム適合性の確認に用いた溶液については、フェキソフェナジンの保持時間の約1.2倍の範囲。
表5の結果から明らかな通り、レイヤリング球形素顆粒及びフィルムコーティング顆粒は保存安定性に優れるが、特に、本発明のフィルムコーティング顆粒は優れた保存安定性を示した。
実施例3で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤1.0gをアルミ分包に包装し、40℃RH75%の環境下、2週間及び4週間保存した。保存後、アルミ分包から取り出したドライシロップ剤について、純度試験を行った。
純度試験は、フェキソフェナジン塩酸塩30mgに対応する量の実施例3のドライシロップ剤を用いたこと以外は、前記試験例4と同様に行った。純度試験の結果を下記表6に示す。
表6の結果から明らかな通り、本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤は、40℃RH75%の加速条件下、2週間及び4週間保存した後であっても類縁物質の生成量が少なく、純度安定性が良好であった。
実施例6で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤をガラスシャーレ上に広げ、25℃RH60%の環境下、開放状態で1ヵ月保存した。製造直後のドライシロップ剤、及び、保存後、ガラスシャーレから取り出したドライシロップ剤について、純度試験を行った。純度試験におけるフェキソフェナジン及びその類縁物質の測定方法及び測定条件は試験例5と同様に設定した。
また、製造直後及び保存試験後の各ドライシロップ剤について、下記の方法により溶出試験を行った。
前記表1に記載の配合量を基に、各ドライシロップ剤につき、フェキソフェナジン塩酸塩60mgに対応する量を精密に量り取った。量り取った各ドライシロップ剤を、脱気した第十六改正日本薬局方溶出試験第1液900mLに入れ、第十六改正日本薬局方の一般試験法に記載の溶出試験法第2法(パドル法)により、毎分50回転で、溶出試験を行った。溶出試験開始から30分経過後、溶出液10mL以上を採取し、孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過した。初めのろ液4mLを除き、次のろ液を試料溶液とした。
一方、定量用フェキソフェナジン塩酸塩(別途水分を測定しておく)約30mgを取って、その重量を精密に量った後、メタノール5mLに溶かし、そこに水を加えて正確に100mLとした。この液10mLを正確に量り取り、水を加えて正確に50mLとした液を、標準溶液とした。
試料溶液及び標準溶液をそれぞれ20μLずつ正確に量り取り、次の測定条件で液体クロマトグラフィーにより測定を行った。その測定結果から、試料溶液及び標準溶液のフェキソフェナジンのピーク面積AT及びASをそれぞれ算出した。
溶出率(%)=(WS/WT)×(AT/AS)×(1/C)×180
WS:脱水物に換算した定量用フェキソフェナジン塩酸塩の秤取量(mg)
WT:各ドライシロップ剤の秤取量(g)
C:各ドライシロップ剤1g中のフェキソフェナジン塩酸塩の含有量(mg)
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に粒子径5μmの液体クロマトグラフィー用フェニル化シリカゲルを充てんしたカラム。
カラム温度:35℃付近の一定温度
移動相:薄めた酢酸(100)(17→10000)溶液1000mLに、トリエチルアミン/アセトニトリル混液(1:1)15mLを加え、さらにリン酸を加えてpHを5.25に調整した。得られた混液とアセトニトリルを容量比16:9で混合し、移動相を調製した。
流量:フェキソフェナジンの保持時間が約6分になるように調整した。
面積測定範囲:フェキソフェナジンの保持時間の約1.2倍の範囲。
表7の結果から明らかな通り、本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤は、25℃RH60%の条件下、1ヵ月保存した後であっても類縁物質の生成量が少なく純度安定性が良好であり、且つ、保存試験前と変わらない良好な溶出性を有していた。
実施例6で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤100gをプラスチック製ボトル(伸晃化学株式会社製、製品名SK−200)に入れ、キャップを閉めた後、該ボトルを40℃RH75%の環境下に保存した。試験開始から1ヵ月、3ヵ月及び6ヵ月保存した後、該ボトルから取り出したそれぞれのドライシロップ剤について、純度試験及び溶出試験を行った。純度試験におけるフェキソフェナジン及びその類縁物質の含量の測定方法及び測定条件は試験例5と同様に設定し、溶出試験の試験条件は試験例6と同様に設定した。その結果を表8に示した。表8において、「溶出率(%)」及び「類縁物質(%)」の項目における数値、及び「initial」は、前記表7と同じ意味を表す。表8から明らかなように、本発明の製剤は1ヵ月後では類縁物質の増加は見られず、6か月後においても、その含量は0.16%に過ぎなかった。
また、口腔内崩壊錠(サノフィ・アベンティス株式会社製、商品名アレグラOD錠60mg、フェキソフェナジン塩酸塩60mg含有)(以下「OD錠」とも言う。)についても同様に、保存試験前の製剤、及び、40℃RH75%の環境下、PTP包装され、さらにアルミピロー包装され、紙箱に入れられた状態で6ヵ月保存した後の製剤のそれぞれについて、純度試験を行った。その結果、類縁物質の含量はinitialが0.38%であり、6ヵ月保存後は0.45%であった。
実施例6で得られた本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤をガラスシャーレ上に広げた。ガラスシャーレの蓋をせず、蛍光灯を用いて、ガラスシャーレの上方から3000lxの光を連続照射した。照射開始から200時間(積算照射量60万lx・hr)及び400時間(積算照射量120万lx・hr)経過後、ガラスシャーレから取り出したドライシロップ剤について、純度試験及び溶出試験を行った。
比較対象として、市販されているフェキソフェナジン塩酸塩の経口用錠剤(サノフィ・アベンティス株式会社製、商品名アレグラ錠60mg、フェキソフェナジン塩酸塩60mg含有)(以下「通常錠」とも言う。)を用いて、上記と同様に光の照射を行い、該照射後の錠剤について、純度試験を行った。なお比較対象の該通常錠は包装されていないものを使用した。
純度試験におけるフェキソフェナジン及びその類縁物質の含量の測定方法及び試験条件は試験例5と同様に設定し、溶出試験の試験条件等は試験例6と同様に設定した。
表9の結果から明らかな通り、本発明のフェキソフェナジン塩酸塩ドライシロップ剤は、光の照射後においても、類縁物質の生成量の増加は少なく、良好な溶出性を有していた。
したがって本発明は、患者にとってQOL(Quality of Life)の点で優れた医薬品を提供できるという利点を有する。
Claims (18)
- 薬学的に不活性な核粒子上に、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有する薬剤層を有し、さらに該薬剤層上に、投与後に薬剤の放出が可能なコーティング基剤含有コーティング層を有するコーティング顆粒を含有するフェキソフェナジン顆粒製剤。
- コーティング基剤含有コーティング層が、エチルセルロースを含有するコーティング層である請求項1に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- コーティング基剤含有コーティング層がさらに水溶性高分子を含有する請求項2に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- 水溶性高分子としてヒプロメロースを含有することを特徴とする請求項3に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- コーティング層中の水溶性高分子の含有割合がエチルセルロースに対して1〜40%である請求項3又は4に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- 薬剤層がフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩単独で形成された層である請求項1乃至5の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- 薬剤層が結合剤を含まないレイヤリング液で形成されたレイヤリング層である請求項1乃至6の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- 核粒子がD−マンニトールである請求項1乃至7のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- 核粒子の平均粒子径が50〜1000μmである請求項1乃至8のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- コーティング顆粒が、更に、糖アルコール、高甘味度甘味剤及び水溶性高分子を含有するオーバーコート層を有するオーバーコート顆粒である請求項1乃至9のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- ドライシロップ剤である請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩がフェキソフェナジン塩酸塩である請求項1乃至11のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- コーティング基剤含有コーティング層が、更に、可塑剤及びタルクを含むものである請求項1乃至11のいずれか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- コーティング基剤含有コーティング層における、エチルセルロース、水溶性高分子、タルク及び可塑剤の含有割合が、エチルセルロース100質量部に対して、水溶性高分子が5〜40質量部、タルクが30〜80質量部、可塑剤が0.5〜5質量部である請求項13に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤。
- 薬学的に不活性な核粒子に、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩を含有する薬剤液から薬剤層を形成する工程、及び、形成された薬剤層の外側にコーティング基剤含有コーティング液を用いて、投与後に薬剤の放出が可能なコーティング基剤含有コーティング層を形成する工程を有する、該核粒子上に薬剤層及びコーティング基剤含有コーティング層を有するフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
- 不活性な核粒子が糖アルコールであり、薬剤層を形成する工程が、フェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩をエタノールに溶解したレイヤリング液の、核粒子への噴霧により形成するレイヤリング法であり、コーティング基剤含有コーティング液がエチルセルロース及びヒプロメロースの両者を含有するコーティング液である請求項15に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
- レイヤリング液中のフェキソフェナジン又はその薬学的に許容される塩の含有量がレイヤリング液の総量に対して0.1〜20重量%である請求項15に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
- コーティング層形成後、更に、糖アルコール、高甘味度甘味剤及び水溶性高分子を含有するオーバーコート液で、オーバーコート層を形成する工程を含む請求項15〜17の何れか一項に記載のフェキソフェナジン顆粒製剤の製造方法。
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