JP2014028421A - 防振アーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】防振機能を高めた防振アーバを提供し、もって、刃物や内面研摩砥石などの工具を用いて長尺物を高精度に加工できるようにする。
【解決手段】防振アーバ10は、中空筒形状を有する非回転の外筒20と、外筒内に挿通される回転軸30と、外筒の基端部に設けられ主軸を備える工作機械に固定自在な固定部21と、回転軸の基端部に設けられ主軸に連結自在なシャンク部31と、回転軸の先端部に設けられ回転工具40が取り付けられる工具取付部32と、回転軸の軸方向に離れて少なくとも一対配置され外筒内に回転軸を回転自在に保持する保持部50と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転工具を保持するアーバであって、防振機能を高めた防振アーバに関する。
刃物や内面研摩砥石などの工具を用いて、いわゆる長尺物を仕上げ加工する場合において、軸方向の加工長さは、一般的に、加工径の7倍程度が限界であるといわれている。工具を取り付ける回転軸の軸長を長くすると、回転軸を横方向に配置した工作機械にあっては工具および回転軸の自重によって回転軸が撓んだ状態となる。この状態で回転軸を回転させると、遠心力によって回転軸の先端に振れが生じ、真円度の精度が著しく低下してしまうからである。
回転軸の先端の振れは、回転軸の軸長が長くなったり、回転数が大きくなったりすることによって増大する。このため、回転軸の軸長を長くしたり、回転数を大きくしたりすることには制約を受ける。その結果、加工精度や加工能率を高めることが犠牲になっている。
長尺物の一例として、たとえば、二軸混練押出機に用いられる二軸シリンダーがある。この種のシリンダーは、軸方向の加工長さが加工径の7倍を超えるものが多い。このため、シリンダーの内径部を仕上げ加工する場合、刃物や内面研摩砥石などの工具を用いた加工を行うことができず、ホーニングによる加工を行わなければならない。
しかしながら、ホーニング加工の最大の難点は、保証できる加工精度が比較的低いことである。その一方、二軸シリンダーは、組立時に要求される精度が比較的高い(たとえば、直径が20μm以下、前後のズレが10μm以下)。そのため、二軸シリンダーの内径部の仕上げは、二軸シリンダーの前後を反転して両側のそれぞれからホーニング加工しなければならず、加工能率を高めることが困難である。
二軸シリンダーのような長尺物を高精度に加工し、また長尺物が一層大型化しても加工能率を高めるためには、刃物や内面研摩砥石などの工具を用いて長尺物を加工できるようにすることの一点にかかっている。
ところで、深穴を精度よく形成するために、回転工具の先端側寄りを支持する振れ防止機構を設け、ロングドリルの撓みを抑える技術が知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2009−148853号
しかしながら、特許文献1に記載された技術にあっては、振れ防止機構を越えて伸びるドリルの先端部については支持されないことから、先端の振れが生じることを防止することはできない。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、防振機能を高めた防振アーバを提供し、もって、刃物や内面研摩砥石などの工具を用いて長尺物を高精度に加工できるようにすることを目的とする。
上記目的は下記の手段によって達成される。
(1)中空筒形状を有する非回転の外筒と、
前記外筒内に挿通される回転軸と、
前記外筒の基端部に設けられ、主軸を備える工作機械に固定自在な固定部と、
前記回転軸の基端部に設けられ、前記主軸に連結自在なシャンク部と、
前記回転軸の先端部に設けられ、回転工具が取り付けられる工具取付部と、
前記回転軸の軸方向に離れて少なくとも一対配置され、前記外筒内に前記回転軸を回転自在に保持する保持部と、を有する防振アーバ。
(2)前記保持部は、前記回転軸の基端部寄りの位置と、前記回転軸の先端部寄りの位置とに配置されている、上記(1)に記載の防振アーバ。
(3)前記外筒は、表層に圧縮応力を付与する処理が施されている、上記(1)または(2)に記載の防振アーバ。
(4)前記回転工具は、シリンダーの内径部を仕上げ加工する砥石である、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の防振アーバ。
上記(1)の防振アーバによれば、防振機能を高めて、回転に伴う遠心力が作用しても回転軸の先端部の振幅を小さく抑えることができる。もって、刃物や内面研摩砥石などの工具を用いて長尺物を高精度に加工することが可能となる。
上記(2)の防振アーバによれば、保持部を、回転軸の基端部寄りの位置と、回転軸の先端部寄りの位置とに配置してあるので、回転軸を保持する距離が回転軸の軸方向に沿って長くなり、回転軸の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができる。
上記(3)の防振アーバによれば、外筒の表層に圧縮応力を付与する処理を施すことによって、外筒の曲げ強度が向上して外筒自体の撓みを低減でき、その結果、回転軸の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができる。
上記(4)の防振アーバによれば、回転工具はシリンダーの内径部を仕上げ加工する砥石であるので、二軸混練押出機に用いられる二軸シリンダーのような長尺物の内径部を高精度に仕上げ加工することができる。
実施形態に係る防振アーバを用いた工作機械によって、長尺なシリンダーの内径部を仕上げ加工する様子を示す概略断面図である。 防振アーバを示す断面図である。 図3(A)(B)は、防振アーバの防振性能を確認した実験における測定点を説明する図である。 図4(A)(B)は、主軸の回転に伴う変位の測定結果を示すグラフである。 主軸の回転に伴う振動の測定結果を示すグラフである。 対比例の試験片、および測定位置を説明する図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる。
図1は、実施形態に係る防振アーバ10を用いた工作機械100によって、長尺なシリンダー200の内径部201を仕上げ加工する様子を示す概略断面図、図2は、防振アーバ10を示す断面図である。
図1および図2を参照して、防振アーバ10は、概説すると、中空筒形状を有する非回転の外筒20と、外筒20内に挿通される回転軸30と、外筒20の基端部に設けられ主軸101を備える工作機械100に固定自在な固定部21と、回転軸30の基端部に設けられ主軸101に連結自在なシャンク部31と、回転軸30の先端部に設けられ回転工具40が取り付けられる工具取付部32と、回転軸30の軸方向に離れて少なくとも一対配置され外筒20内に回転軸30を回転自在に保持する保持部50と、を有している。図示例では、防振アーバ10は、水平方向に伸びる状態で、工作機械100に固定されている。回転工具40は、シリンダー200の内径部201を仕上げ加工する砥石である。以下、詳述する。
外筒20は、基端部に設けられた固定部21と、筒状に伸びる筒部22とを有している。外筒20は、内部に挿通される回転軸30を支持する機能を有している。外筒20自体も、その自重によって、先端部が下方に僅かに撓んでいる。この撓んだ状態で、内部に挿通される回転軸30を支持している。若干撓んだ状態の外筒20によって回転軸30を支持した場合、回転軸30の先端部の振幅が遠心力によって大きくなるのではないか、とも考えられる。しかしながら、本件出願人は、若干撓んだ状態の外筒20によって回転軸30を支持しても、回転軸30の先端部の振幅を小さく抑えることが可能であることを、実験によって確認している。
外筒20は、表層に圧縮応力を付与する処理が施されていることが好ましい。外筒20の表層に圧縮応力を付与する処理を施すことによって、外筒20の曲げ強度が向上して外筒20自体の撓みを低減でき、その結果、回転軸30の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができるからである。外筒2の表層に圧縮応力を付与する処理としては、窒化処理、浸炭処理、浸炭窒化処理などを例示することができる。例えば、外筒20を窒化鋼、具体的には、SACM645(窒化鋼JISG4202)から形成し、外筒20の外周部および内周部に窒化処理を施し、表面硬度HV1000以上の窒化層を形成することができる。窒化層に大きな圧縮応力が発生することから、外筒20の曲げ強度の強化を図り、外筒20自体の撓みを低減できる。その結果、回転軸30の先端部の振幅をより一層小さく抑えることに寄与できる。
外筒20の固定部21は、フランジ形状を有し、ボルト60を挿通するボルト孔23が複数個形成されている。ボルト孔23に挿通したボルト60を工作機械100に締結することによって、固定部21が工作機械100に固定される。
外筒20の筒部22には、内周面との間に空間部70を形成するチューブ71が取り付けられている。空間部70は、加工部位に供給するクーラントの供給通路として用いられる。外筒20の基端部には、空間部70に連通する通路72が形成され、外筒20の先端部にも、空間部70に連通する通路73が形成されている。基端部の通路72は、工作機械100内に設けられたクーラント供給路(図示せず)に連通している。先端部の通路73は、外筒20の端面に開口している。開口にクーラントノズル74が取り付けられ、クーラントノズル74から加工部位に向けてクーラントが供給される。クーラントノズル74は、クーラントの噴霧範囲を調整できるように可動となっている。クーラントノズル74は、周方向に複数個(たとえば、4個)設けられている。
回転軸30は、基端部に設けられたシャンク部31と、先端部に設けられた工具取付部32とを有している。
回転軸30は、超硬から形成することが好ましい。回転軸30自体の撓みを低減できる結果、回転軸30の先端部の振幅をより一層小さく抑えることに寄与できるからである。
回転軸30のシャンク部31は、テーパ形状を有し、シャンク部31を介して工作機械100の主軸101に連結される。
回転軸30の工具取付部32は、回転工具40に挿通したボルト61を締結することによって、回転工具40が取り付けられる。
保持部50は、たとえば、ローラベアリングを適用することができる。
保持部50は、回転軸30の軸方向に離れて少なくとも一対配置されていればよい。回転軸30の軸方向に沿う少なくとも2点で回転軸30を保持することによって、回転軸30の先端部の振幅を小さく抑えることができるからである。
保持部50は、回転軸30の基端部寄りの位置と、回転軸30の先端部寄りの位置とに配置されていることが好ましい。回転軸30を保持する距離が回転軸30の軸方向に沿って長くなることによって、回転軸30の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができるからである。
この観点から、図示する実施形態では、外筒20の筒部22の後端(回転軸30の基端部寄りの位置)、外筒20の筒部22の先端(回転軸30の先端部寄りの位置)、および外筒20の筒部22の先端よりも若干後端側によった位置(回転軸30の先端部寄りの位置)の3か所に、保持部50を配置してある。
符号62は、オイルシールを示している。
次に、実施形態の作用を説明する。
外筒20の固定部21を工作機械100にボルト60によって固定し、回転軸30のシャンク部31を工作機械100の主軸101に連結する。外筒20は、その自重によって先端部が下方に僅かに撓んだ状態で、内部に挿通される回転軸30を支持している。保持部50は、外筒20内に回転軸30を回転自在に保持している。この状態で主軸101を駆動すると、回転軸30が回転し、工具取付部32に取り付けた砥石によって、シリンダー200の内径部201が仕上げ加工される。クーラントは、工作機械100内から、通路72、空間部70、通路73、クーラントノズル74を通って、加工部位に向けて供給される。
加工時において、若干撓んだ状態の外筒20によって回転軸30を支持しているものの、回転に伴う遠心力が作用しても、回転軸30の先端部の振幅が大きくならない。外筒20および保持部50が回転軸30を支持する機能を十分に発揮し、その結果、回転軸30の先端部の振幅が小さく抑えられる。
保持部50は、外筒20の筒部22の後端(回転軸30の基端部寄りの位置)、外筒20の筒部22の先端(回転軸30の先端部寄りの位置)、および外筒20の筒部22の先端よりも若干後端側に寄った位置(回転軸30の先端部寄りの位置)の3か所において、回転軸30を保持している。回転軸30を保持する距離が回転軸30の軸方向に沿って長くなることから、回転軸30の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができる。
外筒20の表層に圧縮応力を付与する処理を施すことによって、外筒20の曲げ強度が向上して外筒20自体の撓みを低減でき、その結果、回転軸30の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができる。
以上説明したように、本実施形態の防振アーバ10によれば、防振機能を高めて、回転に伴う遠心力が作用しても回転軸30の先端部の振幅を小さく抑えることができる。もって、刃物や内面研摩砥石などの工具を用いて長尺物を高精度に加工することが可能となる。
保持部50を、回転軸30の基端部寄りの位置と、回転軸30の先端部寄りの位置とに配置してあるので、回転軸30を保持する距離が回転軸30の軸方向に沿って長くなり、回転軸30の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができる。
外筒20の表層に圧縮応力を付与する処理を施すことによって、外筒20の曲げ強度が向上して外筒20自体の撓みを低減でき、その結果、回転軸30の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができる。
回転工具40はシリンダー200の内径部201を仕上げ加工する砥石であるので、二軸混練押出機に用いられる二軸シリンダー200のような長尺物の内径部201を高精度に仕上げ加工することができる。
本発明の防振アーバ10は上述した実施形態に限定されるものではなく適宜改変することができる。たとえば、保持部50は、ローラベアリングに限定されるものではなく、外筒20内に回転軸30を回転自在に保持し得る限りにおいて、その構成は限定されない。たとえば、磁気や流体圧を利用して、外筒20内に回転軸30を回転自在に保持する構成としてもよい。
保持部50を、回転軸30の基端部寄りの位置に1個、回転軸30の先端部寄りの位置に2個配置する形態を示したが、保持部50の配置位置や個数は回転軸30の軸長に応じて適宜改変することができる。たとえば、回転軸30の基端部寄りの位置と、回転軸30の先端部寄りの位置と、両者の間を均等に分割する位置とに配置することができる。
次に、防振アーバ10の防振性能を確認した実験結果について説明する。
図3(A)(B)は、防振アーバ10の防振性能を確認した実験における測定点を説明する図であり、図3(A)はXZ面(平面)、図3(B)はYZ面(側面)を表している。外筒20の筒部22の外径直径φ=83mm、筒部22の長さL=725mmである。
まず、主軸101の回転に伴う変位を測定した。図3に示すように、X方向(水平方向)の変位を、アーバ根元(X1)、アーバ先端(X2)、砥石軸(X3)の3か所において測定した。X方向(水平方向)の変位は左右から測定し、アーバの径膨張をキャンセルした。Y方向(上下方向)の変位を、アーバ根元(Y1)、アーバ先端(Y2)、砥石軸(Y3)の3か所において測定した。防振アーバ10を工作機械100に取り付け、砥石の研摩面に非接触変位計(レバー型電気マイクロメータ)をマグネットスタンドにてセットした。基準は、テーブル基準である。主軸オリエント停止し、その位置をゼロセットした。6000回転/minで5分間主軸101を起動し、その後、12秒停止測定を繰り返し、変位を記録した。8時間の測定を行った。
測定結果を図4(A)(B)に示す。図4(A)に示すように、アーバ先端(X2)のX方向(水平方向)の変位は、8時間の測定の間中ほぼゼロ(0)であった。図4(B)に示すように、アーバ先端(Y2)の変位は、8時間の測定の間中ほぼ同じであり、約20μmであった。
次に、主軸101の回転に伴う振動を測定した。図3に示すように、X方向(水平方向)の振動をアーバ先端(X2)において測定し、Y方向(上下方向)の振動をアーバ先端(Y2)において測定した。振幅測定位置に渦電流形非接触変位計を配置した。各回転数における変位を測定し、A/Dコンバーターを介してパソコンに記録した。サンプリング時間は20μsとした。
測定結果を図5に示す。図5に示すように、3000回転程度までアーバ先端の振れは許容レベルであった。加工時における通常の回転数は1500回転程度であり、約2倍の回転数までアーバ先端の振れを抑えることができることがわかった。
(対比例)
防振対策を施さない対比例について、主軸101の回転に伴う試験片の上下方向の振動を測定した。
図6は、対比例の試験片、および測定位置を説明する図であり、試験片は、直径φ=56mm、長さL=500mmである。測定位置は、基端部Aと、先端部Bとである。回転速度を1500rpmとした。
測定の結果、基端部Aにおける上下方向の振動は20〜30μm、先端部Bにおける上下方向の振動は100〜200μmであった。
防振アーバ10の場合には、外筒20の筒部22の外径直径φ=83mm、筒部22の長さL=725mmであり、対比例の試験片よりも大きい。それにもかかわらず、図5に示したように、回転速度が1500rpmのときには、アーバ先端の振動は5μm未満であり、対比例の先端部Bにおける上下方向の振動100〜200μmに比べて極めて小さかった。これにより、防振アーバ10の防振性能が十分に高いことを確認できた。
従来の加工方法では、「軸方向の加工長さは加工径の7倍程度が限界」であったが、本発明の防振アーバ10を適用することによって、軸方向の加工長さが加工径の14倍の2軸シリンダー200の仕上げ加工ができた。このことは、長尺物を高精度に加工でき、長尺物の一層の大型化に対応できるという点において、極めて大きな工業的効果がある。従来の加工方法では、回転軸が自重で撓むこと、そして回転による遠心力で回転軸先端の振幅が拡大され、真円度の精度が得られないため、「軸方向の加工長さは加工径の7倍程度が限界」であった。一方、本発明の防振アーバ10を適用することによって、固定された外筒20の撓みや遠心力による振幅拡大の影響を受けずに加工できた。
10 防振アーバ、
20 外筒、
21 固定部、
22 筒部、
30 回転軸、
31 シャンク部、
32 工具取付部、
40 回転工具、
50 保持部、
101 主軸、
100 工作機械、
200 シリンダー、
201 内径部。
(1)中空筒形状を有する非回転の外筒と、
前記外筒内に挿通される回転軸と、
前記外筒の基端部に設けられ、主軸を備える工作機械に固定自在な固定部と、
前記外筒に設けられ、前記固定部から筒状に伸び加工対象物内に挿入される筒部と、
前記回転軸における基端部に設けられ、前記主軸に連結自在なシャンク部と、
前記回転軸における前記筒部の先端を越えた先端部に設けられ、回転工具が取り付けられる工具取付部と、
前記回転軸の軸方向に離れて少なくとも一対配置され、前記外筒内に前記回転軸を回転自在に保持する保持部と、を有し、
前記保持部は、前記回転軸の基端部寄りの位置と、前記回転軸の先端部寄りの位置とに配置され、前記回転軸の先端部側が前記保持部によってのみ保持されてなる防振アーバ。
)前記外筒は、表層に圧縮応力を付与する処理が施されている、上記(1)に記載の防振アーバ。
)前記回転工具は、シリンダーの内径部を仕上げ加工する砥石である、上記(1)または(2)に記載の防振アーバ。
上記(1)の防振アーバによれば、防振機能を高めて、回転に伴う遠心力が作用しても回転軸の先端部の振幅を小さく抑えることができる。もって、刃物や内面研摩砥石などの工具を用いて長尺物を高精度に加工することが可能となる。さらに、保持部を、回転軸の基端部寄りの位置と、回転軸の先端部寄りの位置とに配置してあるので、回転軸を保持する距離が回転軸の軸方向に沿って長くなり、回転軸の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができる。
上記()の防振アーバによれば、外筒の表層に圧縮応力を付与する処理を施すことによって、外筒の曲げ強度が向上して外筒自体の撓みを低減でき、その結果、回転軸の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができる。
上記()の防振アーバによれば、回転工具はシリンダーの内径部を仕上げ加工する砥石であるので、二軸混練押出機に用いられる二軸シリンダーのような長尺物の内径部を高精度に仕上げ加工することができる。
(1)中空筒形状を有する非回転の外筒と、
前記外筒内に挿通される回転軸と、
前記外筒の基端部に設けられ、主軸を備える工作機械に固定自在な固定部と、
前記外筒に設けられ、前記固定部から筒状に伸び加工対象物内に挿入される筒部と、
前記回転軸における基端部に設けられ、前記主軸に連結自在なシャンク部と、
前記回転軸における前記筒部の先端を越えた先端部に設けられ、回転工具が取り付けられる工具取付部と、
前記回転軸の軸方向に離れて少なくとも一対配置され、前記外筒内に前記回転軸を回転自在に保持する保持部と、を有し、
前記筒部は、前記工具取付部を残して前記回転軸を覆い、
前記保持部は、前記回転軸の基端部寄りの位置と、前記筒部の前記先端の位置とに配置され、前記回転軸の先端部側が前記保持部によってのみ保持されてなる防振アーバ。
上記(1)の防振アーバによれば、防振機能を高めて、回転に伴う遠心力が作用しても回転軸の先端部の振幅を小さく抑えることができる。もって、刃物や内面研摩砥石などの工具を用いて長尺物を高精度に加工することが可能となる。さらに、保持部を、回転軸の基端部寄りの位置と、筒部の先端の位置とに配置してあるので、回転軸を保持する距離が回転軸の軸方向に沿って長くなり、回転軸の先端部の振幅をより一層小さく抑えることができる。

Claims (4)

  1. 中空筒形状を有する非回転の外筒と、
    前記外筒内に挿通される回転軸と、
    前記外筒の基端部に設けられ、主軸を備える工作機械に固定自在な固定部と、
    前記回転軸の基端部に設けられ、前記主軸に連結自在なシャンク部と、
    前記回転軸の先端部に設けられ、回転工具が取り付けられる工具取付部と、
    前記回転軸の軸方向に離れて少なくとも一対配置され、前記外筒内に前記回転軸を回転自在に保持する保持部と、を有する防振アーバ。
  2. 前記保持部は、前記回転軸の基端部寄りの位置と、前記回転軸の先端部寄りの位置とに配置されている、請求項1に記載の防振アーバ。
  3. 前記外筒は、表層に圧縮応力を付与する処理が施されている、請求項1または請求項2に記載の防振アーバ。
  4. 前記回転工具は、シリンダーの内径部を仕上げ加工する砥石である、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の防振アーバ。
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