JP2014027978A - 歩行装置、及び歩行プログラム - Google Patents

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顕 小田部
Kanako Taniyama
かな子 谷山
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Abstract

【課題】遊脚が接地する前に精度良く進行方向を判定する。
【解決手段】
本実施形態の歩行装置(装着型ロボット)では、進行方向をY軸にとり、プラス方向を前進、マイナス方向を後進とする。
そして立脚から所定距離後方に後方閾位置P1、所定距離前方に前方閾位置P2のそれぞれを基準位置とし、遊脚の足関節位置が、後方閾位置P1又は前方閾位置P2を通過した場合に、Y方向の速度ベクトルの正負から進行方向を判定する。
一方、両脚が立脚状態でない場合には、後方閾位置P1、前方閾位置P2の何れか一方又は双方を通過する際、又は、閾値を設けない場合の立脚の通過基準位置を通過する際に進行方向を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、歩行装置、及び歩行プログラムに関し、例えば、段差を歩行するものに関する。
近年、歩行者に装着させ、歩行者の歩行動作をアクチュエータなどでアシストする装着型の歩行支援装置(パーソナルモビリティ)が盛んに研究され、特許文献1や特許文献2等の技術が提案されている。
特許文献1記載の「歩行補助装置」では、遊脚か立脚かを接地圧で判断し、段差を登ろうとしているかを膝角度と筋力とから判断し、アシストを開始している。
また特許文献2記載の「歩行状態判定装置及び方法」では、測定した歩行周期と予め測定し記憶しておいた値とを比較することで、平地や坂道等の歩行状態を判断している。
しかし、従来の歩行支援装置では、いずれも前向きに歩行することを前提としているため、前向きの歩行か後ろ向きの歩行かといった、歩行方向については考慮がされていなかった。
また歩行支援装置だけでなく、自律(自立)型二足歩行ロボットにおける歩行制御においても同様に上記問題があった。
しかし、歩行支援を行う場合には、歩行面の状態(平地か階段か等)だけでなく、前進か後進かによってもアシストする状態を変化させる必要がある。
一般に歩行方向を知る方法としては、遊脚が接地した地点が立脚の前方か後方かにより判断することが考えられるが、遊脚が接地した後でなければ判断できないため、アシストが遅れるという問題がある。特に、坂道や階段をアシストする場合には、歩行の状態に応じて遅れることなくアシストすることが重要になる。
一方、歩行方向を知る方法として、図15(a)に示すように、歩行支援装置の腰部に加速度計を設け、加速度から算出した速度の正負により前進、後進を判断することも考えられる。この方法は、判定要素が少ないため簡易に進行方向を判定することができる。
このような加速度計による場合、図15(a)(b)に示すように、加速度計のz軸が重力加速度の方向と一致するように、歩行支援装置が装着される場合には進行方向を精度良く判定することができる。
しかし、図15(c)(d)に示すように歩行支援装置の装着状態によって加速度計が前後の何れかに傾いてしまう場合や、正しく取り付けた場合であっても歩行姿勢により傾いてしまう場合も存在する。
そして、加速度計が前傾状態となる場合には、図15(c)に示すように、重力加速度の影響により後方(−Ay)への加速度を出力してしまうことになり、後進していると誤判定してしまう可能性がある。
同様に、後傾状態の場合には図15(d)に示すように、前方(+Ay)への加速度を出力し、前進との誤判定をしてしまう可能性がある。
このように、加速度計の出力による進行方向の判断は、装置の取付状態や歩行姿勢などに影響をうけてしまい、精度よく進行方向を判定することができないという問題がある。
特開平7−163607号公報 特開2003−116893号公報
そこで本発明は、遊脚が接地する前に精度良く進行方向を判定することを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、立脚と遊脚を判断する状態判断手段と、前記判断した立脚の位置に応じて決まる所定の基準位置を、前記判断した遊脚が通過したことを判断する通過判断手段と、前記通過判断手段により、前記遊脚が前記立脚を通過したと判断した場合に、前記所定の基準位置を通過する前の遊脚位置と、通過後の遊脚位置とに対応した物理量から、進行方向を判定する進行方向判定手段と、を具備したことを特徴とする歩行装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記立脚の後方所定距離の位置を後方閾位置、前記立脚の前方所定距離の位置を前方閾位置とし、前記通過判断手段は、前記後方閾位置から前記前方閾位置の間の任意位置を前記所定の基準位置として、前記遊脚の通過を判断し、前記進行方向判定手段は、前記遊脚の通過を判断した所定の基準位置を通過する前の遊脚位置と、通過後の遊脚位置とに対応した物理量から、進行方向を判定する、ことを特徴とする請求項1に記載の歩行装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記後方閾位置となる前記立脚の後方所定距離は、両脚が共に立脚状態にある状態から前方に移動する場合に、遊脚が元の立脚位置から後方に移動する距離よりも大きく設定され、前記前方閾位置となる前記立脚の前方所定距離は、両脚が共に立脚状態にある状態から後方に移動する場合に、遊脚が元の立脚位置から前方に移動する距離よりも大きく設定されることを特徴とする請求項2に記載の歩行装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記立脚から、前記後方閾位置及び前方閾位置までの距離は、歩幅の1/2以下である、ことを特徴とする請求項2に記載の歩行装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記立脚の前記判定した進行方向の側において、前記立脚の歩行面と前記遊脚の足裏との高低差と、前記遊脚の足裏と当該足裏の下にある歩行面との高低差とを取得する高低差取得手段と、前記取得した高低差から、歩行面が平面か勾配を持つ面かを判断する歩行面判断手段と、前記判断した歩行面に応じて、前記立脚と前記遊脚の歩行動作を制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載の歩行装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記歩行装置は、当該歩行装置を装着した装着者の歩行を支援する装置であって、前記制御手段は、前記装着者の前記立脚と前記遊脚の動作をアシストするアクチュエータを制御することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の歩行装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、立脚と遊脚を判断する状態判断機能と、前記判断した立脚の位置に応じて決まる所定の基準位置を、前記判断した遊脚が通過したことを判断する通過判断機能と、前記通過判断機能により、前記遊脚が前記立脚を通過したと判断した場合に、前記所定の基準位置を通過する前の遊脚位置と、通過後の遊脚位置とに対応した物理量から、進行方向を判定する進行方向判定機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする歩行プログラムを提供する。
本発明によれば、立脚の位置に応じて決まる所定の基準位置を、遊脚が通過したことを判断した場合に、基準位置を通過する前の遊脚位置と、通過後の遊脚位置とに対応した物理量から、進行方向を判定するので、遊脚が接地する前に精度良く進行方向を判定することができる。
本実施形態の概要についての説明図である。 装着型ロボットの装着状態を示した図である。 装着型ロボットのシステム構成を示した図である。 進行方向判定処理の手順を説明するためのフローチャートの一部である。 進行方向判定処理の手順を説明するためのフローチャートの残りの一部である。 進行方向判定処理における立脚、遊脚、及び基準位置の位置関係についての説明図である。 段差種類判定を行うための判断要素を説明するための図である。 段差種類判定を行う手法を説明するための図である。 アシスト制御の処理手順を説明するためのフローチャートである。 段差判定処理を説明するためのフローチャートである。 処理Aを説明するためのフローチャートである。 処理Bを説明するためのフローチャートである。 処理Cを説明するためのフローチャートである。 処理Dを説明するためのフローチャートである。 進行方向を加速度計で測定する場合の課題説明図である。
(1)実施形態の概要
本実施形態の歩行装置(装着型ロボット)では、図1(a)に示すように、進行方向をY軸にとり、プラス方向を前進、マイナス方向を後進とする。
そして、立脚と遊脚を判断し、遊脚の足関節位置(くるぶし位置)が立脚と交差(通過)したタイミングで、進行方向の判定を行う。このように、遊脚が接地する前に進行方向判定を行うので、アシスト制御の遅れを防止し、先行制御を行うことができる。
立脚を通過したか否かの判定基準となる通過基準位置としては、立脚の足関節位置であるが、立脚の膝関節位置や股関節位置とすることも可能である。
進行方向の判定は、立脚に対する遊脚の足関節位置のY方向の速度ベクトルが正か負かにより判定する。この場合、遊脚が立脚を通過した際の速度ベクトルが、基準位置を通過する前の遊脚位置と、通過後の遊脚位置とに対応した物理量となる。
なお、直立状態(両脚共に立脚状態である場合)から歩行を開始する場合、最初の1歩となる遊脚が立脚と交差しないため、2歩目以降でないと進行方向が判定できなくなる。
そこで本実施形態では、図1(b)に示すように、基準位置に閾値を設け、遊脚足関節位置が閾値外に出た際に進行方向を判定する。
すなわち、立脚から所定距離後方に後方閾位置P1、所定距離前方に前方閾位置P2のそれぞれを基準位置とし、遊脚の足関節位置が、後方閾位置P1又は前方閾位置P2を通過した場合に、Y方向の速度ベクトルの正負から進行方向を判定する。
一方、両脚が立脚状態でない場合には、後方閾位置P1、前方閾位置P2の何れか一方又は双方を通過する際、又は、閾値を設けない場合の立脚の通過基準位置を通過する際に進行方向を判定する。
本実施形態では、後方閾位置P1と前方閾位置P2を立脚から所定距離後方と前方に決めている。
この場合の所定距離後方の基準となる立脚は、立脚の足関節位置(くるぶし位置)、膝関節位置、股関節位置のいずれでもよく、本実施形態では足関節位置が採用されている。
そして、立脚からの所定距離としては、両脚立脚状態から歩き始める際に、遊脚が進行方向と逆向きに移動する場合があるため、係る逆向きに移動する幅(統計値)よりもαだけ大きく設定した距離とする。例えば起立状態から右足を前に出して前進をする場合に、膝を曲げることで右足(遊脚)が僅かに後(即ち進行方向と逆の方向)に移動する場合があるので、この進行方向と逆の方向の幅を予め測定しておき、その最大値よりも僅かに(例えば、1cm〜数cm程度)大きな値を所定距離とする。
これにより、歩行開始時を含めて正確な進行方向判定を行うことができる。
なお、立脚からの所定距離としては、前後共に歩幅から決定してもよい。例えば、歩幅の1/2、1/3、1/4の何れかを所定距離とする。歩幅については、予め測定した平均的な歩幅Wが使用されるが、歩幅を測定し、最初の1歩又は数歩の間に対しては平均的な歩幅Wを使用し、その後については直前の歩幅やn歩の平均値を使用するようにしてもよい。
さらに、立脚からの所定距離として、足のサイズを使用するようにしてもよい。足のサイズは、平均的な値として25cmとしたり、男女別に別の値としたり、使用者(装着者)毎入に力された値を使用したりしてもよい。
進行方向の判定については、基準位置を通過した際のY方向の速度ベクトルによらずに、通過前後のY座標の位置関係から判定するようにしてもよい。例えば、通過前の座標値Y1、通過後の座標値Y2とした場合に、その差分Δ(=Y2−Y1)の正負により判定するようにしてもよい。
さらに、起立状態からの歩行開始の場合以外は、後方閾位置P1と前方閾位置P2の両者を通過した際に進行方向を判定することとし、通過順から進行方向を判定するようにしてもよい。すなわち、後方閾位置P1→前方閾位置P2の順に通過した場合には前進、前方閾位置P2→後方閾位置P1の順に通過した場合には後進と判定する。
なお、起立状態からの第1歩目に対する進行方向までは判断しなくてよい場合には、上述した後方閾位置P1から前方閾位置P2までの間の任意位置に基準位置を設定し、この基準位置を遊脚が通過した際の、Y方向の速度ベクトルや、通過前後の遊脚の位置関係(例えば、上述した差Δ)から進行方向を判定するようにしてもよい。
本実施形態では、立脚及び遊脚の位置を所定の周期tで取得する。
そして、1周期前の(t0)において遊脚位置が後方閾位置P1よりも後方のyt0にあり、周期t1において前方閾位置P2よりも前方のyt1にある場合には、基準位置を通過していると判断し、進行方向は前進であると判定する。この場合、両脚位置に対応した物理量は、両脚位置の差Δ(=yt1−yt0)が正か負かであり、この場合差Δ>0であるので、前進と判定される。
一方、1周期前の(t0)において遊脚位置が前方閾位置P2よりも前方のyt0にあり、周期t1において後方閾位置P1よりも後方のyt1にある場合には、基準位置を通過していると判断し、進行方向は後進であると判定する。この場合、両脚位置に対応した物理量は、両脚位置の差Δ(=yt1−yt0)<0であるので、後進と判定される。
さらに、遊脚位置が、周期前の(t0)において後方閾位置P1と前方閾位置P2の間のyt0にあり、周期t1において、後方閾位置P1よりも後方のyt1にあれば位置の差Δ<0であるので後進と、また前方閾位置P2よりも前方のyt1にあれば位置の差Δ>0であるので前進と判定される。
(2)実施形態の詳細
以下本実施形態の歩行装置について、歩行支援装置として機能する装着型ロボット1を例に説明する。
図2は装着型ロボット1の装着状態を示した図である。
装着型ロボット1は、装着者の腰部及び下肢に装着し、装着者の歩行を支援(アシスト)するものである。
装着型ロボット1は、腰部装着部21、上腿装着部22、下腿装着部23、足装着部24、上腿連結部材26、下腿連結部材27、制御装置2、距離センサ9、つま先反力センサ10、踵反力センサ11、つま先姿勢センサ12、踵姿勢センサ13、腰姿勢センサ14、上腿姿勢センサ15、下腿姿勢センサ16、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19などを備えている。
なお、腰部装着部21、制御装置2、腰姿勢センサ14以外は、左右の両足に設けられており、それぞれの検出値が出力されるようになっている。
また、本実施の形態では、立脚の接地を検出すれば足りるので、つま先反力センサ10、踵反力センサ11の代わりにつま先接地センサ、踵接地センサを備えるようにしてもよい。
腰部装着部21は、装着者の腰部の周囲に取り付けられ装着型ロボット1を固定する。
腰姿勢センサ14は、腰部装着部21に取り付けられ、ジャイロなどによって腰部の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。また、これらの角度を微分することにより、腰部の角速度や角加速度を求めることもできる。
制御装置2は、腰部装着部21に取り付けられ、装着型ロボット1の動作を制御する。
本実施の形態では、制御装置2は、遊脚が着地する箇所の段差の種類を認識し、これに基づいてアシスト率(装着者の各関節に発生する関節モーメントを補助する割合)を変化させる。後述するように段差の種類は、「前進上り階段」、「前進下り階段」など6種類あり、アシスト率の変化は、例えば、平地では30%のところを「前進上り階段」では50%にする。
股関節アシストアクチュエータ17は、装着者の股関節と同じ高さに設けられており、腰部装着部21に対して上腿連結部材26を前後方向に駆動する。なお、股関節アシストアクチュエータ17を3軸アクチュエータとして横方向にも駆動するように構成することもできる。
上腿連結部材26は、装着者の上腿部の外側に設けられた剛性を有する柱状部材であり、上腿装着部22によって装着者の上腿部に固定される。そして、上腿連結部材26は、股関節アシストアクチュエータ17によって駆動し、上腿部の運動を支援する。
上腿装着部22は、外側が上腿連結部材26の内側に固定されており、内側が装着者の上腿に固定される。
上腿姿勢センサ15は、上腿部の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。また、これらの角度を微分することにより、上腿部の角速度や角加速度を求めることもできる。
膝関節アシストアクチュエータ18は、装着者の膝関節と同じ高さに設けられており、上腿連結部材26に対して下腿連結部材27を前後方向に運動させて装着者の下腿部の運動を支援する。
下腿連結部材27は、装着者の下腿部の外側に設けられた剛性を有する柱状部材であり、下腿装着部23によって装着者の下腿部に固定される。そして、下腿連結部材27は、膝関節アシストアクチュエータ18によって駆動し、下腿部の運動を支援する。
下腿装着部23は、外側が下腿連結部材27の内側に固定されており、内側が装着者の下腿に固定される。
下腿姿勢センサ16は、下腿部の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。また、これらの角度を微分することにより、下腿部の角速度や角加速度を求めることもできる。
足首関節アシストアクチュエータ19は、装着者の足首関節と同じ高さに設けられており、下腿連結部材27に対して足装着部24のつま先を上下する方向に駆動する。
足装着部24は、装着者の足部(足の甲、及び足裏)に固定される。一般に、足指の付け根の関節は歩行の際に屈曲するが、足装着部24も足指の付け根の部分が足指に従って屈曲するようになっている。
つま先姿勢センサ12と踵姿勢センサ13は、それぞれ、足装着部24の先端と後端に設置され、それぞれ、つま先と踵の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。また、これらの角度を微分することにより、つま先や踵の角速度や角加速度を求めることもできる。
つま先反力センサ10は、足装着部24の足裏部前方に設置され、つま先の接地を検出すると共に、歩行面(床面)からの反力を検出する。
踵反力センサ11は、足装着部24の足裏部後方に設置され、踵の接地を検出すると共に、歩行面からの反力を検出する。
距離センサ9は、足装着部24の足裏部に設置され、例えば、光や超音波などにより、足裏部から歩行面までの距離を検出する。
以上のように構成された装着型ロボット1は、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19を駆動することにより、装着者の歩行を支援する。
図3は、装着型ロボット1のシステム構成を示した図である。
制御装置2は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、時間を計測する手段としての時計、記憶部、各種インターフェースなどを備えた電子制御ユニットであり、装着型ロボット1の各部を電子制御する。
制御装置2は、また、CPUで記憶部に記憶された歩行支援プログラム等の各種プログラムを実行することにより構成される、センサ情報取得部3、各種パラメータ算出部4、進行方向判定部5、段差判定部6、歩行アシスト力決定部7を備えている。
センサ情報取得部3は、距離センサ9〜下腿姿勢センサ16の各センサから検出値を取得する。センサ情報取得部3で取得した各センサの検出値は、両足の各関節角度の計算や段差有無判定、及び段差種類判定などに使用される。
各種パラメータ算出部4は、センサ情報取得部3で取得した検出値から、各関節の角度や各部の位置を求めることで立脚が接地している歩行面と遊脚の足裏部の高低差を計算したり(図7(a)のH1)、距離センサ9で検出した遊脚の足裏部からその下の歩行面までの高低差(同H2)とH1との差分から、足裏部の下にある段差(同H3)を算出したりする。
なお、本実施の形態では、上腿姿勢センサ15や下腿姿勢センサ16などの値から各関節の角度を算出するように構成したが、股関節、膝関節、足首関節にエンコーダなどの角度センサを設置し、関節角度を直接計測するようにしてもよい。
距離センサ9は、例えば、光や超音波などを用いて足裏部からその下方に存在する歩行面までの距離を計測する。歩行により足裏が傾いていた場合、各種パラメータ算出部4によって傾きが補正される。
進行方向判定部5は、センサ情報取得部3、各種パラメータ算出部4の値を用いて、所定周期t毎に、進行方向が前進か後進かの進行方向判定を行う。
進行方向判定では、両脚の状態(遊脚か立脚か)及び、立脚を原点とする遊脚の位置(Y座標位置)及び、所定周期の前後(t0とt1間)において、遊脚が基準位置(後方閾位置P1、前方閾位置P2)を通過したか否かの判定などに基づいて、進行方向が判定される。
段差判定部6は、センサ情報取得部3、各種パラメータ算出部4の値を用いて遊脚の下にある歩行面の段差を判定する。
段差の判定には、段差の有無を判断する段差有無判定と段差の種類を判定する段差種類判定がある。
段差判定部6が目的とする判定は段差種類判定であり、段差判定部6は、段差有無判定を行いながら最終的に段差種類判定を行う。段差種類には、前進平地、後進平地、前進上り階段、後進上り階段、前進下り階段、後進下り階段の6種類がある。
歩行アシスト力決定部7は、左右両足のそれぞれに配置されている股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19に出力させるアシスト力を決定し、これに従ってこれらアシストアクチュエータを駆動する。なお、アシスト力とは、装着型ロボット1がアシストアクチュエータを駆動して脚部に作用させるモーメント(トルク)である。
また、歩行アシスト力決定部7は、段差判定部6による段差種類判定に従ってアシスト率を変化させる。
以上のように構成された本実施形態における装着型ロボット1の動作について説明する。
図4、5は進行方向判定処理の内容を表したフローチャートであり、図6は進行方向判定処理における立脚、遊脚、及び基準位置(後方閾位置P1、前方閾位置P2)の位置関係を表したものである。
図4、5に示した進行方向判定処理は、周期tの単位で実行され、現在の周期をt1とし、その1周期前をt0とし、t0が存在しない場合には仮のt0のデータとして両脚立脚とする。
立脚と遊脚の判断については、制御装置2(進行方向判定部5)が床反力に基づいて行う。すなわち、床反力Fが所定の閾値以上である場合、その足を立脚と判断し、所定の閾値未満の場合、その足を遊脚と判断する。床反力は、一例としてつま先反力センサ10、踵反力センサ11によって計測された反力の垂直成分の合計とする。
また立脚に対する遊脚のY方向の位置については、上腿連結部材26、下腿連結部材27の長さ及び、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19による、各関節の角度から算出される。
但し、図4で説明するフローチャートでは、進行方向判定部5がこれらの判断や算出を行うが、各種パラメータ算出部4が行い、進行方向判定部5に提供するようにしてもよい。
図4に示すように、制御装置2(進行方向判定部5)は、現在の周期t1において、センサ情報をセンサ情報取得部3から取得する(ステップ400)。
次に進行方向判定部5は、ステップ401からステップ407により、両脚について立脚か遊脚か否かの判断を行う。
すなわち、進行方向判定部5は、1つ前の制御周期t0における両脚が共に立脚であったか否かを判断する(ステップ401)。
両脚が立脚であった場合(ステップ401;Y)、進行方向判定部5は、「右床反力が閾値未満」でかつ「左床反力が閾値以上」であれば(ステップ402;Y)、右脚を遊脚、左足を立脚と判断する(ステップ403)。
一方、「右床反力が閾値未満」でかつ「左床反力が閾値以上」でなく(ステップ402;N)、「左床反力が閾値未満」でかつ「右床反力が閾値以上」であれば(ステップ404;Y)、進行方向判定部5は、左脚を遊脚、右足を立脚と判断する(ステップ405)。
ステップ401において、周期t0での両脚が立脚ではない場合(ステップ401;N)、進行方向判定部5は、t0において遊脚であった側の脚の床反力が、現在の周期t1において、閾値以上であるか否かを判断する(ステップ406)。これは遊脚から立脚への移行時点を判断するものである。
遊脚側の床反力が閾値以上である場合(ステップ406;Y)、及び、両脚の床反力が閾値未満である場合(ステップ404;N)、進行方向判定部5は、両脚立脚と判断し(ステップ407)、現在の周期t1における進行方向判定を終了する。
現在の周期t1において何れか一方が立脚で他方が遊脚と判断された場合(ステップ403、405、406;N)、次に進行方向判定部5は、1周期前t0における、立脚に対する遊脚の位置関係を判断する(ステップ408、409)。
すなわち、進行方向判定部5は、立脚に対する遊脚の足関節位置(周期t0)が、立脚を原点としてY座標方向の後方閾位置P1以下であったか否か、すなわち、遊脚が後方閾位置P1よりも後方であったか否かを判断する(ステップ408)。
遊脚が後方閾値P1よりも後方ではなかった場合(ステップ408;N)、進行方向判定部5は、立脚に対する遊脚の脚関節位置(周期t0)が、立脚を原点としてY座標方向の前方閾位置P2以上であったか否か、すなわち、遊脚が前方閾位置P2よりも前方であったか否かを判断する(ステップ409)。
図6のA−1欄に示されるように、周期t0において遊脚が後方閾位置P1よりも後方であった場合(ステップ408;Y)、進行方向判定部5は、制御周期t1における、立脚に対する遊脚の足関節位置のY座標がY座標正方向の前方閾位置P2以上であるか否か判断する(ステップ410)。
この判断において進行方向判定部5は、図6のA−2欄に示されるように、周期t1における遊脚が前方閾位置P2より前方にあれば(ステップ410;Y)、ステップ413に移行し、前方に無ければ(ステップ410;N)、現周期t1の進行方向判定を終了する。
一方、図6のB−1欄に示されるように、周期t0において遊脚が前方閾位置P2よりも前方であった場合(ステップ409;Y)、進行方向判定部5は、制御周期t1における、立脚に対する遊脚の足関節位置のY座標がY座標負方向の後方閾位置P1以下であるか否か判断する(ステップ411)。
この判断において進行方向判定部5は、図6のB−2欄に示されるように、周期t1における遊脚が後方閾位置P1より後方にあれば(ステップ411;Y)、ステップ413に移行し、後方に無ければ(ステップ411;N)、現周期t1の進行方向判定を終了する。
また、図6のC−1欄に示されるように、周期t0において遊脚が後方閾位置P1と前方閾位置P2の間にあった場合(ステップ409;N)、進行方向判定部5は、制御周期t1における、立脚に対する遊脚の足関節位置のY座標が、Y座標正方向の前方閾位置P2以上であるか、又は、Y座標負方向の後方閾位置P1以下であるか否か判断する(ステップ412)。
なお、図6のC−1欄に示すように、周期t0において遊脚が後方閾位置P1と前方閾位置P2の間に存在する場合としては、周期t0において両脚が共に立脚であった場合だけでなく、周期t0における進行方向判定処理において遊脚が前方閾位置P2より前方に無いと判断された場合(ステップ410;N)、及び、遊脚が後方閾位置P1より後方に無いと判断された場合(ステップ411;N)、が該当する。
この判断において進行方向判定部5は、図6のC−2欄に示されるように、周期t1における遊脚が後方閾位置P1より後方にあるか、又は前方閾位置P2よりも前方にあれば(ステップ412;Y)、ステップ413に移行する。一方、いずれにも該当しない場合、すなわち、周期t1において遊脚が後方閾位置P1と前方閾位置P2の間にある(図6C−1の状態)場合(ステップ412;N)、進行方向判定部5は、現周期t1の進行方向判定を終了する。
進行方向判定部5は、ステップ413において、周期t1における、立脚に対する遊脚の足関節位置速度ベクトルが正か否かを判定する。この足関節位置速度ベクトルは、周期t1における遊脚の足関節位置座標Y1、周期t0における遊脚の足関節位置座標Y0との位置関係から求める。
そして、進行方向判定部5は、速度ベクトルが正である場合(ステップ413;Y)に進行方向が前進であると判定(ステップ414)、速度ベクトルが負である場合(ステップ413;N)に進行方向が後進であると判定し(ステップ415)、周期t1における進行方向判定処理を終了する。
装着型ロボット1の制御装置は、進行方向判定処理で判定した進行方向を使用して、歩行状態(歩行面の状態や脚の状態)に応じて歩行のアシストを行う。
例えば、各関節に必要な関節モーメントのN%(例えば、50%)を各関節アクチュエータ17、18、19でアシストすることを基準アシスト率とした場合、歩行状態に応じて次のようにアシスト率を変更することができる。
すなわち、進行方向が前進である場合、立脚を原点とするY軸に対して、遊脚の座標位置が負であれば基準アシスト率とし、正であればアシスト率をN+αに変更する。
一方、進行方向が後進である場合、遊脚の座標位置が正であれば基準アシスト率とし、負であればアシスト率をN+βに変更する。βはαと同じでも異なるようにしてもよい。
そして、歩行面が平地か、勾配を持つ面か(場合によっては更に上りか下りか)に応じて、上記のα、βの値を更に変更することで、より歩行状況に合ったアシストを行うことが可能になる。
次に、進行方向を考慮した実際の制御について、勾配を持つ面としての段差の有無と段差の種類を判定しながらアシストを行う場合について説明する。
図7の各図は、制御装置2が段差種類判定を行うための判断要素を説明するための図である。
ここでは、図7(a)に示したように、一例として装着者が進行方向に前進しながら上り階段を上る場合について説明する。
制御装置2は、段差種類判定を行うために、(1)装着者の前進後退の取得、(2)立脚と遊脚の判断、(3)進行方向に対する立脚と遊脚の相対位置の判断、(4)遊脚の足裏部の下方にある段差の判断、を行う。以下、これらの判断について説明する。
(1)「装着者の前進後退の取得」
制御装置2(段差判定部6)は、進行方向判定処理において判定した進行方向(前進又は後進)を取得する。
(2)「立脚と遊脚の判断」
制御装置2(段差判定部6)は、床反力Fが所定の閾値以上である場合、その足を立脚と判断し、所定の閾値未満の場合、その足を遊脚と判断する。床反力は、一例として、図7(b)に示したようにつま先反力センサ10、踵反力センサ11によって計測された反力の垂直成分の合計とする。
(3)「進行方向に対する立脚と遊脚の相対位置の判断」
制御装置2(段差判定部6)は、各種パラメータ算出部4によって算出された各関節角度などを用いて、遊脚32が立脚31の進行方向36前方にあるか、あるいは、後方にあるかなどを判断する。
(4)「遊脚の足裏部の下方にある段差の判断」
段差判定部6は、各種パラメータ算出部4から段差の高さH3を取得し、次のようにして、段差の有無、上り段差、下り段差の区別を判断する。
段差判定部6は、H3の絶対値が所定の閾値未満の場合は「段差無し」と判断し、当該所定の閾値以上の場合は「段差あり」と判断する。また、「段差あり」の場合であって、H3が正の場合は「上り段差」と判断し、負の場合は、「下り段差」と判断する。
一方、各種パラメータ算出部4は、次のようにして段差の高さH3を算出する。
各種パラメータ算出部4は、図7(c)に示したように、距離センサ9の検出値により遊脚32の足裏部33の直下(垂直下方)にある歩行面から足裏部33までの高さH2を取得する。
また、各種パラメータ算出部4は、立脚31と遊脚32の各関節の角度と上腿連結部材26、下腿連結部材27(図示せず)の長さなどを用いて、立脚31の接地面に対する遊脚32の足裏部33の高さH1を計算する。
そして、各種パラメータ算出部4は、段差(の高さ)H3をH3=H1−H2により計算する。上り階段の場合、H3は正となり、下り階段の場合、H3は負となる。このため、段差判定部6は、H3により段差の高さと上り・下りの区別を取得することができる。
図8の各図は、段差種類判定を行う手法を説明するための図である。
段差種類判定は、主として遊脚足下(遊脚の足裏部の直下)の段差の状態によってなされるが、誤判定を回避するために進行方向に対する立脚と遊脚の位置関係も併せて行われる。
立脚と遊脚の位置関係を用いないと、例えば、図8(a)に示したように、遊脚32が歩行面から離れた直後では、立脚31の接地面よりも足裏部33の直下の歩行面が低いため、上り階段であるにもかかわらず下り階段と誤判定されてしまう。
段差判定部6は、進行方向に対する立脚と遊脚の位置関係を認識するために、歩行周期を、遊脚32が歩行面を離れてからまだ足裏部33が当該歩行面の上方にある第1の期間(図8(a))、遊脚32の足裏部33直下が立脚31の歩行面の上にあり(即ち、遊脚足下に段差の無い状態)、まだ遊脚32が立脚31を進行方向36の側に通過していない第2の期間、遊脚32の足裏部33の直下が立脚31の歩行面の上にあり、遊脚32が立脚31を進行方向36の側に通過してからの第3の期間(図8(b))、に分ける。
第1の期間は、遊脚32が歩行面を離れてから未だ足裏部33の直下に段差H3があることが検出され続けていることにより判断することができ、第2の期間と第3の期間は、遊脚足下に段差H3が無いこと、及び、各関節の角度から立脚31と遊脚32の位置関係を計算することにより判断することができる。
段差判定部6は、このようにして遊脚32の動きを追跡した後、第3の期間で段差H3が検出された場合(図8(c))、H3の符号に従って「上り階段」、又は「下り階段」と判定する。
また、段差判定部6は、第3の期間で段差H3(>閾値)が検出される前に両足が接地して両足が共に立脚31となった場合(図8(d))、「平地」と判定する。
そして、段差判定部6は、装着者の前方と進行方向36が同じ場合は前進と判定し、逆の場合は後進と判定する。
段差判定部6は、以上を合わせて「前進平地」、「後進平地」、「前進上り階段」、「後進上り階段」、「前進下り階段」、「後進下り階段」を判定する。
このように、装着型ロボット1は、歩行の際には、必ず一旦遊脚足下に段差が無い状態になること、及び、立脚と遊脚の進行方向に沿った相対位置に着目し、遊脚が立脚を進行方向に通過した後に、アシスト率に影響する段差(図8(c))と影響しない段差(図8(d))を区別した。
以上の判断をコンピュータで行う場合、次の(1)〜(5)の各項目の組合せによって行うことができる。
(1)遊脚の有無
(2)進行方向(前進、後進)
(3)1制御周期前又は初期値での遊脚足下の段差の有無
(4)遊脚足下の段差の状態
(5)遊脚足下に段差の無い状態を経たか
(6)遊脚の位置が立脚に対して進行方向か
例えば、図8(a)(第1の期間)の場合は、
(1)→片足遊脚、
(2)→前方(前進)、
(4)→下り段差、
(5)→経てない、
(6)→進行方向でない、との5項目により判断できる。
図8(b)(第3の期間)の場合は、
(1)→片足遊脚、
(2)→前方、
(4)→段差無し、
(6)→経た、との4項目により判断できる。
ちなみに、第2の期間は、
(1)→片足遊脚、
(2)→前方、
(4)→段差無し、
(6)→経てない、との4項目となる。
また、第2の期間と第3の期間を区別しない場合は、
(1)→片足遊脚、
(2)→前方、
(4)→段差無し、との4項目により判断できる。
図8(c)の場合は、
(1)→片足遊脚、
(2)→前方、
(4)→上り段差、
(5)→経た、
(6)→進行方向である、との5項目により「前進上り段差」と判定される。
図8(d)の場合は、
(1)→両足接地、
(2)→前方、
(3)→無し、との3項目により「前進平地」と判定される。
このように、平地については、1つ前の制御周期(例えば、1msec程度)、又は初期状態(遊脚が歩行面から離れたとき)で遊脚足下に段差が無いと判断され、かつ遊脚が接地した場合に平地と判定を出す。
なお、この段差を判定する場合についての制御周期はTであるが、進行方向判定を行う場合の周期tと異なる周期としても、同じ周期としてもよく、同一周期の場合には、位相を替えても良く、位相も同じにするようにしてもよい。
図9は、制御装置2が行うアシスト制御の処理手順を説明するためのフローチャートである。
この処理は、制御装置2の備えたCPUが所定のプログラムに従って行うものである。
まず、制御装置2(段差判定部6)は、現在の制御周期Tにおいて得られた各データを用いて段差判定処理を行う(ステップ5)。
次に、制御装置2(歩行アシスト力決定部7)は、段差判定処理の判定結果に基づいてアシスト率を設定し(ステップ10)、当該アシスト率にて各アクチュエータにアシスト力を出力させる(ステップ15)。
次に、制御装置2は、アシストを継続するか否かを判断する(ステップ20)。これは、例えば、装着者のスイッチ操作によりアシスト機能がオンされているか、オフにされているかを検出することにより行われる。
アシストを継続しない場合(ステップ20;N)、制御装置2は、アシスト動作を終了する。
アシストを継続する場合(ステップ20;Y)、制御装置2は、次の制御周期(T=T+1)に移行して(ステップ25)、ステップ5に戻る。
図10は、ステップ5の段差判定処理を説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、制御装置2の段差判定部6が行うものである。
まず、段差判定部6は、現在の制御周期Tにおける各種データを取得する(ステップ30)。これらデータは、センサ情報取得部3が取得した各センサ値や各種パラメータ算出部4が算出した各関節角度や段差(H3)などである。
次に、段差判定部6は、腰姿勢センサ14の加速度により装着者の進行方向を判断する(ステップ35)。
次に、段差判定部6は、1つ前の制御周期(T−1)において、両足が立脚であったか否か(即ち、両足が接地していたか)を判断する(ステップ40)。制御装置2は、前回の制御周期における処理内容をRAMなど記憶部に記憶しており、これを用いる。
両足が立脚であった場合(ステップ40;Y)、段差判定部6は、処理Aを行い(ステップ45)、メインルーチン(図9のフローチャート)にリターン(復帰)する。以下、単にリターンすると記す。
処理Aは、現在の制御周期Tにおける「両足立脚判断」、「遊脚判断」、「遊脚足下の段差有無判断」を行うものである。
「両足立脚判断」は両足が依然接地しているかについての判断である。
「遊脚判断」は、歩き始めた場合、どちらの足が遊脚かについての判断である。
「遊脚足下の段差有無判断」は、歩き始めた遊脚の足下が段差であるかについての判断である。
即ち、処理Aは、歩行開始を検知すると共に第1の期間であることを監視する処理である。
一方、1制御周期前に、両足のうち一方が立脚でなかった場合(ステップ40;N)、段差判定部6は、条件1が満たされるか否かを判断する(ステップ55)。
条件1は、「遊脚開始から制御周期(T−1)までの間、段差種類判定を行っていない」ことである。
段差判定部6は、段差種類判定が行えるタイミングまで、段差種類判定を保留しながらメインルーチンのループ処理を巡回する。そして、条件1は、遊脚開始から前回の制御周期までの間、段差種類判定が保留されてきたかを問うものである。
条件1が満たされない場合(ステップ55;N)、即ち、遊脚開始から前回の制御周期までに段差種類判定を行った場合、段差判定部6は、処理Dを行って(ステップ75)、リターンする。
処理Dは、段差種類判定後に遊脚が接地して立脚になるのを監視する処理である。
条件1が満たされている場合(ステップ55;Y)、即ち、遊脚開始から前回の制御周期までに段差種類判定を行っていない場合、段差判定部6は、更に、条件2が満たされているか否かを判断する(ステップ60)。
条件2は、遊脚開始から前回の制御周期(T−1)までの間、「「遊脚足下に段差がある」が継続」、又は、「遊脚足下に段差は無いが遊脚足位置が立脚足位置に対して進行方向の後ろ側にある」ことである。
ここで、「「遊脚足下に段差がある」が継続」とは、第1の期間が満たす条件であり、「遊脚足下に段差は無いが遊脚足位置が立脚足位置に対して進行方向の後ろ側にある」とは、第2の期間が満たす条件である。
即ち、条件2は、前回の制御周期までが第1又は第2の期間であるか、あるいはそうでない(即ち、第3の期間である)かを問うものである。
条件2が満たされる場合(ステップ60;Y)、即ち、前回の制御周期までが第1の期間、又は第2の期間であった場合、段差判定部6は、処理Bを行って(ステップ65)、リターンする。
処理Bは、現在の制御周期Tにおいて、「遊脚足下の段差有無の判断」及び、「遊脚足下に段差が無い状態における遊脚足位置が立脚足位置に対して進行方向前側にあるかの判断」を行うものである。
ここで、「遊脚足下の段差有無の判断」は、現在の制御周期Tで第1の期間から第2の期間に移行したかを判断する処理であり、「遊脚足下に段差が無い状態における遊脚足位置が立脚足位置に対して進行方向前側にあるかの判断」は、現在の制御周期Tで第2の期間から第3の期間に移行したかを判断する処理である。
一方、条件2が満たされていない場合(ステップ60;N)、即ち、前回の制御周期で第2の期間から第3の期間に移行したと判断された場合、段差判定部6は、処理Cを行って(ステップ70)、リターンする。
処理Cは、現在の制御周期Tにおいて、「平地の段差判定」、「階段の段差判定」、「段差種類判定の保留」を行うものである。
ここで、「平地の段差判定」は、段差種類判定のうち、「前進平地」と「後進平地」の各判定を行い、「階段の段差判定」は、段差種類判定のうち、「前進上り段差」、「後進上り段差」、「前進下り段差」、「後進下り段差」の各判定を行うものである。このように、処理Cでは、「平地の段差判定」と「階段の段差判定」によって段差種類判定を行うか、又は、これを保留する。
図11は、ステップ45の処理Aを説明するためのフローチャートである。
まず、段差判定部6は、「右足の床反力が閾値未満」であり、かつ、「左足の床反力が閾値以上である」か否かを判断する(ステップ80)。
右足の床反力が閾値未満であり、かつ、左足の床反力が閾値以上であった場合(ステップ80;Y)、段差判定部6は、右足を遊脚、左足を立脚と判断する(ステップ85)。
次に、段差判定部6は、遊脚足下に段差があるか否かを判断する(ステップ90)。
遊脚足下に段差がある場合(ステップ90;Y)、段差判定部6は、「遊脚足下に段差がある」と判断し(ステップ95)、リターンする。これは現在が第1の期間であることを意味する。
一方、遊脚足下に段差が無い場合(ステップ90;N)、段差判定部6は、「遊脚足下に段差が無い」と判断し(ステップ100)、リターンする。これは現在が第2の期間であることを意味する。
一方、「右足の床反力が閾値未満」、「左足の床反力が閾値以上である」との条件のうち、少なくとも一方が満たされない場合(ステップ80;N)、段差判定部6は、「左足の床反力が閾値未満」であり、かつ、「右足の床反力が閾値以上である」か否かを判断する(ステップ105)。
「左足の床反力が閾値未満」であり、かつ、「右足の床反力が閾値以上である」場合(ステップ105;Y)、段差判定部6は、左足を遊脚、右足を立脚と判断し(ステップ110)、ステップ90に移行する。
一方、「左足の床反力が閾値未満」、「右足の床反力が閾値以上である」との条件のうち、少なくとも一方が満たされない場合(ステップ105;N)、段差判定部6は、両足立脚と判断し(ステップ115)、リターンする。
図12は、ステップ65の処理Bを説明するためのフローチャートである。
まず、段差判定部6は、遊脚側の床反力が閾値以上か否かを判断する(ステップ120)。
遊脚側の床反力が閾値以上であった場合(ステップ120;Y)、段差判定部6は、両足立脚と判断し(ステップ125)、リターンする。
一方、遊脚側の床反力が閾値以上でなかった場合(ステップ120;N)、段差判定部6は、遊脚足下に段差があるか否かを判断する(ステップ130)。これは、現在が第1の期間であることを判断するものである。
遊脚足下に段差があった場合(ステップ130;Y)、段差判定部6は、「遊脚足下に段差がある」(即ち、第1の期間である)と判断し(ステップ135)、リターンする。
一方、遊脚足下に段差が無かった場合(ステップ130;N)、段差判定部6は、更に、遊脚足位置が立脚足位置に対して進行方向前側にあるか否かを判断する(ステップ140)。これは、現在が第2の期間か第3の期間か判断するものである。
遊脚足位置が立脚足位置に対して進行方向前側にある場合(ステップ140;Y)、段差判定部6は、「遊脚足下に段差は無い」かつ、「遊脚足位置が立脚足位置に対して進行方向前側にある」と判断する(ステップ145)。これは、現在が第3の期間であると判断したものである。
一方、遊脚足位置が立脚足位置に対して進行方向前側に無い場合(ステップ140;N)、段差判定部6は、「遊脚足下に段差は無い」かつ、「遊脚足位置が立脚足位置に対して進行方向後側にある」と判断する(ステップ150)。これは、現在が第2の期間であると判断したものである。
図13は、ステップ70の処理Cを説明するためのフローチャートである。
まず、段差判定部6は、遊脚側の床反力が閾値以上か否かを判断する(ステップ155)。
遊脚側の床反力が閾値以上の場合(ステップ155;Y)、段差判定部6は、両足立脚と判断し(ステップ160)、更に、進行方向が装着者の前側であるか否かを判断する(ステップ165)。
段差判定部6は、進行方向が前方の場合(ステップ165;Y)には「前進平地」と判断し(ステップ170)、進行方向が前方でない場合(ステップ165;N)には「後進平地」と判断し(ステップ175)、リターンする。
一方、遊脚側の床反力が閾値以上でない場合(ステップ155;N)、段差判定部6は、更に、遊脚足下に段差が無いか否かを判断する(ステップ180)。
遊脚足下に段差が無い場合(ステップ180;Y)、段差判定部6は、「遊脚足下に段差が無い」と判断し、段差種類の判定を保留する(ステップ185)。
また、遊脚足下に段差がある場合(ステップ180;N)、段差判定部6は、遊脚足下に上り段差があるか否かを判断する(ステップ190)。
遊脚足下に上り階段がある場合(ステップ190;Y)、段差判定部6は、更に進行方向が前方か否かを判断する(ステップ195)。
進行方向が前方である場合(ステップ195;Y)、段差判定部6は、「前進上り階段」と段差種類判定を行い(ステップ200)、リターンする。
一方、進行方向が後方である場合(ステップ195;N)、段差判定部6は、「後進上り階段」と段差種類判定を行い(ステップ205)、リターンする。
また、遊脚足下に上り階段が無い場合(ステップ190;N)、段差判定部6は、更に進行方向が前方か否かを判断する(ステップ210)。
進行方向が前方である場合(ステップ210;Y)、段差判定部6は、「前進下り階段」と段差種類判定を行い(ステップ215)、リターンする。
一方、進行方向が後方である場合(ステップ210;N)、段差判定部6は、「後進下り階段」と段差種類判定を行い(ステップ220)、リターンする。
以上のようにして、段差判定部6は、「前進平地」、「後進平地」、「前進上り階段」、「後進上り階段」、「前進下り階段」、「後進下り階段」の6パターンを判定することができる。
図14は、ステップ75の処理Dを説明するためのフローチャートである。
まず、段差判定部6は、遊脚側の床反力が閾値以上であるか否かを判断する(ステップ225)。
遊脚側の床反力が閾値以上である場合(ステップ225;Y)、段差判定部6は、「両足立脚」と判断し(ステップ230)、リターンする。
遊脚側の床反力が閾値以上でない場合(ステップ225;N)、段差判定部6は、遊脚足下に段差があると判断し(ステップ235)、リターンする。
以上に説明した実施の形態により、次のような効果を得ることができる。
(1)装着型ロボット1は、進行方向を判定することで、進行方向に応じた適切なアシストを行うことができる。
(2)遊脚が接地する前に進行方向の判定を行うので、制御遅れを回避することが可能になる。
(3)立脚の位置に応じて決まる所定の基準位置を、遊脚が通過したか否かの判定を行う場合において、立脚に対して後方閾位置P1から前方閾位置P2までの閾値を設けたので、直立状態からの1歩目に対しても、遊脚が着地する前に進行方向判定を行うことができる。
(4)立脚に対する後方閾位置P1と前方閾位置P2を、遊脚が進行方向と逆方向に移動する場合の最大値よりも僅かに大きく設定するので、歩行開始時などにおいても遊脚の逆移動による進行方向の誤判定を回避することができる。
(5)装着型ロボット1は、遊脚足下の段差を認識するため、早い段階からアシスト制御に当該認識を反映させることができる。そのため、アシストの効率がよくなり快適な歩行アシストが実現できる。
(6)装着型ロボット1は、遊脚足下の段差の検出のほか、立脚に対する遊脚の状態を認識して、これと併せて段差種類判定をするため、誤判定を防ぐことができる。
(7)装着型ロボット1は、進行方向の判断、立脚と遊脚の相対位置、遊脚足下の段差の有無などを総合的に判断することにより、踏み台昇降などの複雑な動作をアシストすることもできる。
以上説明した本実施の形態では、装着者の歩行を支援する装着型ロボット1で進行方向判定や段差種類判定を行ったが、この判定手法は、装着型ロボット1に限定するものではなく、例えば、自律(自立)型の2足歩行ロボット、更に、多足の歩行ロボットに適用することが可能である。
また説明した実施形態では、歩行面が勾配を持つ面か否かの判定として、段差(階段)の有無と種類について段差判定部6で判定するが、勾配を持つ面が斜面か階段かの判断も行うようにしてもよい。
この場合、H1とH2の差が所定の閾値以上である場合に勾配を持つ面と判断する。この判断は、遊脚を接地する前においても判断可能であると共に、遊脚の間は坂道か階段かにかかわらず同一のアシストでよいことから、遊脚が着地する前においては、坂道か階段かに関係無く同一のアシストとすることができる。
一方、遊脚が着地した場合、着地した際の足関節(くるぶし部分の関節)の角度から斜面か、階段かを判断し、着地によって立脚となった脚に対して坂道か階段かにより異なる制御をするようにする。但し、着地後に平地に対するアシストを坂道用又は階段用のアシストに変更するのでは制御遅れが発生するため、勾配を持つ面であると判定した時点で、坂道用のアシストと階段用のアシストの両者を準備しておき、着地と同時に対応するアシストを選択することで制御遅れを防止してもよい。
なお、H1とH2の差の値により、勾配が異なるため、勾配に応じてアシスト力となるように制御することも可能である。
また図4、5で説明した進行方向判定処理では、ステップ413において、遊脚の足関節位置速度ベクトルの正負により、進行方向を判定する場合について説明したが、周期t1における遊脚の足関節位置座標Y1、周期t0における遊脚の足関節位置座標Y0との位置関係から求めるようにしてもよい。
すなわち、ステップ413において、両座標位置の差分Δ(=Y1−Y0)が正であれば進行方向が前進であると判定し、差分Δが負であれば進行方向が後進であると判定する。
更に、進行方向判定処理におけるステップ413自体の判断を省略するようにしてもよい。
すなわち、ステップ410;Yの場合には前進と、ステップ411;Yの場合には後進と判定する。
一方、ステップ412;Yの場合、周期t0において遊脚が通過した基準位置を判断し、前方閾位置P2を通過していれば進行方向が前進と判定し、後方閾位置P1を通過していれば進行方向が後進と判定する。
説明した実施形態では、立脚を基準にした閾値の範囲(後方閾位置P1から前方閾位置P2の範囲)を設け、直前の周期t0における遊脚の位置と両閾位置P(後方閾位置P1又は前方閾位置P2)との位置関係、及び、現在の周期t1における遊脚と両閾位置Pとの位置関係から、次のように、進行方向を決定する場合について説明した。
(a)直前周期t0に後方閾位置P1より後方に位置した遊脚が、現在の周期t1において前方閾位置P2より前方に位置している場合に、前進と判定する。
(b)直前周期t0に前方閾位置P2より前方に位置した遊脚が、現在の周期t1において後方閾位置P1より後方に位置している場合に、後進と判定する。
(c)直前周期t0に後方閾位置P1と前方閾位置P2の間に位置した遊脚が、現在の周期t1において、前方閾位置P2より前方に位置していれば前進、後方閾位置P1より後方に位置していれば後進と判定する。
これに対して、進行方向と逆方向に遊脚が移動する最大範囲の外側に両閾位置Pを設定する場合には、進行方向と逆方向に閾位置Pを通過することはないので、後方閾位置P1と前方閾位置P2の何れか一方を通過した時点で進行方向を判断するようにしてもよい。
この場合、閾位置Pを通過した際の遊脚のY方向の速度ベクトルが正か負かにより進行方向を判定し、または、通過前後の遊脚のY方向座標位置の差分Δ(=Y1−Y0)から進行方向を判定する。
また、装着型ロボット1では、段差種類判定において、各関節の角度を用いて立脚31の接地面と足裏部33の高低差を算出したが、例えば、立脚31の足裏部と遊脚32の足裏部にGPS(Global Positioning System)装置を取り付け、両者の高度差から当該高低差を検出してもよい。
以上に説明した本実施の形態により、次の構成を得ることができる。
装着型ロボット1は、床反力Fが所定の閾値以上である場合、その足を立脚と判断し、所定の閾値未満の場合、その足を遊脚と判断するので、立脚と遊脚を判断する状態判断手段を備えている。
また、装着型ロボット1は、周期t0における立脚の位置と、周期t1における立脚の位置が、後方閾位置P1又は前方閾位置P2の前後にあるか否かを判定しているので、立脚の位置に応じて決まる所定の基準位置(後方閾位置P1と前方閾位置P2)を遊脚が通過したことを判断する通過判断手段を備えている。
また、装着型ロボット1は、立脚に対する遊脚の速度ベクトルの正負、又は周期t1の遊脚座標位置Y1と直前周期t0の遊脚座標位置Y0の差分Δ(Y1−Y0)の正負から進行方向を判定しているので、基準位置を通過する前の遊脚位置と、通過後の遊脚位置とに対応した物理量から、進行方向を判定する進行方向判定手段を有している。
また装着型ロボット1は、立脚31の接地面に対する遊脚32の足裏部33の高低差H1と足裏部33の下の歩行面と足裏部33の高低差H2との差分から認識対象となる高さH3の段差を認識するため、立脚の前記取得した進行方向の側において、前記立脚の歩行面と遊脚の足裏との高低差と、前記足裏と前記足裏の下にある歩行面との高低差と、を用いて前記足裏の下の段差状態を認識する段差状態認識手段を備えている。なお、段差状態は、例えば、6種類ある段差の種類に相当する。
装着型ロボット1は、段差種類判定に応じてアシスト率を変化させるため、前記認識した段差状態に応じて前記立脚と前記遊脚の歩行動作を制御する制御手段を備えている。
このように、装着型ロボット1は、以上の構成を備えた歩行装置として機能している。
装着型ロボット1は、装着者が装着して使用され、段差種類判定に基づいて股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19を制御してアシスト率を変化させるため、前記歩行装置は、当該歩行装置を装着した装着者の歩行を支援する装置であって、前記制御手段は、前記装着者の前記立脚と前記遊脚の動作をアシストするアクチュエータを制御している。
装着型ロボット1は、第3の期間で立脚31が接地している歩行面と足裏部33の下方の歩行面が同一高さとなった後に段差種類判定の対象となる段差を検出するため、前記段差状態認識手段は、前記立脚の歩行面と前記足裏の下の歩行面が同一高さとなった後に段差状態の認識対象となる段差を認識している。
装着型ロボット1は、第3の期間で立脚31の接地している歩行面と足裏部33の下の歩行面が同一の高さとなった後で、かつ、段差が検出される前に遊脚32の接地が確認された場合は、段差種類判定を平地とすることから前記立脚の歩行面と前記足裏の下にある歩行面が同一高さとなった後で、段差状態の認識対象となる段差を認識する前に、前記遊脚の接地を検出した場合に、前記段差状態認識手段は、前記段差状態を平地と認識している。
装着型ロボット1は、進行方向が装着者の前側である場合は前進と判断し、逆の場合は後進と判断する。そして、段差種類判定に前進・後進の区別を含めることから、装着型ロボット1は、前記取得した進行方向が予め設定された方向に対して前進方向か後進方向かの区別を判断する方向区別判断手段を具備し、前記段差状態認識手段は、前記判断した区別と共に前記段差状態を認識している。
1 装着型ロボット
2 制御装置
3 センサ情報取得部
4 各種パラメータ算出部
5 進行方向判定部
6 段差判定部
7 歩行アシスト力決定部
9 距離センサ
10 つま先反力センサ
11 踵反力センサ
12 つま先姿勢センサ
13 踵姿勢センサ
14 腰姿勢センサ
15 上腿姿勢センサ
16 下腿姿勢センサ
17 股関節アシストアクチュエータ
18 膝関節アシストアクチュエータ
19 足首関節アシストアクチュエータ
21 腰部装着部
22 上腿装着部
23 下腿装着部
24 足装着部
26 上腿連結部材
27 下腿連結部材
31 立脚
32 遊脚
33 足裏部
36 進行方向

Claims (7)

  1. 立脚と遊脚を判断する状態判断手段と、
    前記判断した立脚の位置に応じて決まる所定の基準位置を、前記判断した遊脚が通過したことを判断する通過判断手段と、
    前記通過判断手段により、前記遊脚が前記立脚を通過したと判断した場合に、前記所定の基準位置を通過する前の遊脚位置と、通過後の遊脚位置とに対応した物理量から、進行方向を判定する進行方向判定手段と、
    を具備したことを特徴とする歩行装置。
  2. 前記立脚の後方所定距離の位置を後方閾位置、前記立脚の前方所定距離の位置を前方閾位置とし、
    前記通過判断手段は、前記後方閾位置から前記前方閾位置の間の任意位置を前記所定の基準位置として、前記遊脚の通過を判断し、
    前記進行方向判定手段は、前記遊脚の通過を判断した所定の基準位置を通過する前の遊脚位置と、通過後の遊脚位置とに対応した物理量から、進行方向を判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の歩行装置。
  3. 前記後方閾位置となる前記立脚の後方所定距離は、両脚が共に立脚状態にある状態から前方に移動する場合に、遊脚が元の立脚位置から後方に移動する距離よりも大きく設定され、
    前記前方閾位置となる前記立脚の前方所定距離は、両脚が共に立脚状態にある状態から後方に移動する場合に、遊脚が元の立脚位置から前方に移動する距離よりも大きく設定される
    ことを特徴とする請求項2に記載の歩行装置。
  4. 前記立脚から、前記後方閾位置及び前方閾位置までの距離は、歩幅の1/2以下である
    ことを特徴とする請求項2に記載の歩行装置。
  5. 前記立脚の前記判定した進行方向の側において、前記立脚の歩行面と前記遊脚の足裏との高低差と、前記遊脚の足裏と当該足裏の下にある歩行面との高低差とを取得する高低差取得手段と、
    前記取得した高低差から、歩行面が平面か勾配を持つ面かを判断する歩行面判断手段と、
    前記判断した歩行面に応じて、前記立脚と前記遊脚の歩行動作を制御する制御手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載の歩行装置。
  6. 前記歩行装置は、当該歩行装置を装着した装着者の歩行を支援する装置であって、
    前記制御手段は、前記装着者の前記立脚と前記遊脚の動作をアシストするアクチュエータを制御することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の歩行装置。
  7. 立脚と遊脚を判断する状態判断機能と、
    前記判断した立脚の位置に応じて決まる所定の基準位置を、前記判断した遊脚が通過したことを判断する通過判断機能と、
    前記通過判断機能により、前記遊脚が前記立脚を通過したと判断した場合に、前記所定の基準位置を通過する前の遊脚位置と、通過後の遊脚位置とに対応した物理量から、進行方向を判定する進行方向判定機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とする歩行プログラム。
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