JP2014027128A - パターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属ベース10に、水溶性樹脂からなる第1のパターン21を形成するステップと、金属ベース10の一方の面11の第1のパターン21が形成された領域と異なる領域に非水溶性材料からなる第2のパターン31を形成するステップと、水を主成分とする剥離液により第1のパターン21を剥離するステップと、を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【選択図】図2
Description
このような課題を鑑みて、フォトリソグラフィー法によらないパターン形成方法が検討され、その一部が紹介されている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載のパターン形成方法は、まず、基板の一面に撥液性の有機分子膜からなる材料を全面塗布してから、その塗布膜をパターニングすることにより第1のパターン(撥液部)と、第1のパターンとは異なる部分(親液部)とを形成するステップと、基板の親液部に有機ケイ素化合物を選択的に塗布して第2のパターンを形成するステップと、熱処理や光処理により第2のパターンの溶媒を除去するとともに金属シリコン膜に変換する工程と、を有し、この金属シリコン膜(第2のパターン)からなる所望のパターンを得る構成となっている。
また、本パターン形成方法により形成する所望のパターン(第2のパターン)とは異なる撥液部としての第1のパターンを除去せずに、不要部分をそのまま残す構成となっており、有機分子膜からなる第1のパターンを除去をする場合は、有機系溶媒や強アルカリ性の溶媒などを剥離液として用いる必要があるなど、第1のパターンの除去に工数が掛かるという課題があった。
したがって、簡便な工程にて、低コストで精度の高い所望のパターンを形成することができる。
なお、第2のパターンをインクジェット方式を用いて形成することも可能である。
図1は、実施形態1のパターン形成方法により形成されるパターンの一例であるパンチングメタルを模式的に示すものであり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
次に、上記したパンチングメタル1を形成するパターン形成方法について説明する。図2は、本実施形態のパターン形成方法によるパンチングメタル1(パターン)の形成過程を示す模式断面図である。
第1のパターン21の材料となる水溶性の高分子樹脂としては、例えば、PVA(Polyvinul Alcohol)を用いることができる。PVAは親水性に非常に富み温水などの水に溶けやすく、本実施形態のパターン形成方法における第1のパターン21形成材料として好適である。また、PVAは通称ポバールと呼ばれ工業用の合成樹脂として一般的に広く用いられており、入手が容易で比較的安価で手に入る。また、PVAにより形成する第1のパターンは厚く形成することができるという特徴があり、後述する第2のパターンの形成において、多様な第2のパターンを安定させて形成することが可能になる。
なお、PVA以外の第1のパターン形成材料としては、アルギン酸ナトリウムや、ポリビニルアルコール系化合物、ポリエチレンオキサイド系化合物、アクリル酸系化合物、無水マレイン酸系化合物などの水溶性高分子材料、あるいは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系物質を用いることができる。
また、本実施形態では、金属ベース10の一方の面11とは反対側の他方の面に、その他方の面の全面にベタ膜としての第2のパターン32を形成する。このベタ膜としての第2のパターン32は、後工程にて、金属ベース10の一方の面11に形成された第2のパターン31をエッチングレジスト・パターンとしてエッチングする際に、金属ベース10の他方の面(裏側)がエッチング液により腐食してパターニング不良となるのを防ぐためのエッチングレジストとして機能する。
なお、本実施形態のパターン形成方法において、金属ベース10の他方の面に、後工程のエッチングに耐え得る液体材料を塗布して固化させたり、粘着層を有するシート材料を貼り付けてエッチングレジストにする構成としてもよい。
具体的には、水、または水を主成分とする剥離液に浸漬するディッピング法や、剥離液のシャワーを当てるシャワー法、また、ディッピング法において超音波や水流を印加したり、剥離液を所定の温度に加温したり、あるいはディッピング法とシャワー法を併用することなどにより、効率よく第1のパターン21を剥離することができる。
金属ベース10のエッチング液(エッチャント)は、金属ベース10として用いた金属材料により適宜に選定して用いる。例えば、金属ベース10として銅を用いた場合は、過硫酸アンモニウムを3%未満の濃度に希釈した溶液を用いることができ、また、金属ベース10としてアルミニウムを用いた場合には、燐酸、硝酸、酢酸などの酸を混合した混酸を用いることができる。
また、エッチング方法として、エッチング液に浸漬したり、エッチング液のシャワーを当てたりする方法をとることができる。
エッチングによるパンチングメタルのパターン形成ステップの後で、次に、図2(e)において、エッチングレジストとして用いた第2のパターン31,32を有機系、あるいはアルカリ系の剥離液により溶解・除去することによりパンチングメタル1を得て、一連のパターン形成方法を終了する。
この構成によれば、従来のパターン形成方法におけるエッチングレジスト・パターンの形成方法のように、工程の複雑なフォトリソグラフィーを用いることなく、簡便な方法にて精度の高いエッチングレジスト・パターンを形成することができる。
また、PVAなどの水溶性高分子樹脂からなる第1のパターン21は、入手が容易でコストの安い水を主成分とした剥離液により比較的容易に剥離することができる。
また、PVAなどの水溶性高分子樹脂からなる第1のパターン21は、下地の金属ベース10の一方の面11上に特に撥液膜を形成する必要がないため、第1のパターン21形成後に一方の面11上に形成する第2のパターン31の密着性を高く保持することができる。これにより、エッチング工程で第2のパターン31によるエッチングレジスト・パターンの剥離が抑えられ、精度の高いパターニングを実現することができる。
したがって、実施形態1のパターン形成方法によれば、簡便な工程にて、低コストで精度の高いパンチングメタル1(所望のパターン)を形成することができる。
この構成によれば、同一工程にて同一材料により第2のパターン31と第2のパターン32を形成することができ、また、後工程の剥離ステップにおいて、第2のパターン31と第2のパターン32とを同じ剥離液を用いて同時に剥離・除去することができるので、効率がよい。
これにより、パターン形成方法におけるベースとしての金属ベース10を、そのまま所望のパターンとしてのパンチングメタル1の形成材料として用いて、第1のパターン21を非パターン形成部分として第2のパターン31による所望のパターン(金属ベース部10A)を形成している。
したがって、より簡便な工程にて、低コストで精度の高い所望のパターンを形成することができる。
この構成によれば、PVAなどの水溶性高分子樹脂を微小な液滴として金属ベース10上に塗布することにより、マスクを用いることなく第1のパターン21を直接形成することができるので、必要な部分にのみ水溶性高分子樹脂を吐出させて、高精度にて細密なパターンを有する所望のパターン(パンチングメタル1)を形成することが可能になる。
したがって、低コストにて、少量・多品種の細密パターン形成に対応することができる。
なお、第2のパターン31をインクジェット方式を用いて形成する構成としてもよい。
図3は、パターン形成方法の実施形態2を説明するものであり、パターン(パンチングメタル)の形成過程を示す模式断面図である。なお、本実施形態のパターン形成方法において、各工程で使用する材料やその使用方法が上記実施形態1と同一である場合は詳細な説明を省略する。
即ち、実施形態2のパターン形成方法では、第1のパターン51が、所望のパターンであるパンチングメタル61(図3(d))のネガ・パターン(Negative Pattern)である。
これにより、第1のパターン51を剥離するステップでベタ膜43も同時に除去することにより、より簡便な工程にてベース40から分離された所望のパターンとしてのパンチングメタル61を形成することができる。
特に、実施形態2のパターン形成方法では、ベース40上にベタ膜43を介して形成する第1のパターン51を、形成する所望のパターンとしてのパンチングメタル61のネガ・パターン(Negative Pattern)として用いている。
これにより、より簡便な工程にて、低コストで精度の高い所望のパターンとしてのパンチングメタル61を形成することができる。
図4は、実施形態3のパターン形成方法により形成されるパターンの一例を模式的に示す斜視図である。また、図5は、実施形態3のパターン形成方法によるパターンの形成過程を示す模式断面図である。本実施形態のパターン形成方法において、各工程で使用する材料やその使用方法が上記実施形態1,2と同一である場合は詳細な説明を省略する。
まず、実施形態3のパターン形成方法により形成可能なパターンの一例について説明する。
図4において、実施形態3のパターン形成方法による形成可能なパターンの一例である階層パターン91は、ベース80の一方の面81に、互いに略平行に並設させた複数の細長い第1層パターン85と、その第1層パターンの長手方向と交差する方向に互いに略並行に並設させた複数の第2層パターン86とが形成されている。第2層パターン86の両端部はベース80の一方の面81に設けられ、各両端部から内側の位置で一方の面81より上方に屈曲され、上方に所定の長さ延びたところで再び水平方向に屈曲されてベース80の一方の面81の中央の上方で接続されていることにより、第1層パターン85と第2層パターンとは、互いに接触しないように隙間を設けて形成されている。
次に、上記した階層パターン91の形成方法について説明する。
実施形態3のパターン形成方法では、第1のパターンを形成するステップと第2のパターンを形成するステップとを複数回繰り返すことを特徴とする。
まず、図5(a)に示すように、樹脂フィルムなどからなるベース80の一方の面81上に、インクジェット方式を用いてPVAなどの水溶性の高分子樹脂による複数の第1のパターン71aを形成し、必要に応じて固化させる処理をおこなう一回目の第1のパターン形成ステップをおこなう。
これに限らず、例えば、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ディスペンスコート法、あるいは、スクリーン印刷法や転写法などの一般的な他のコート方法(印刷方法)を用いることができる。
これに限らず、一回目の第2のパターン形成工程で形成される第2層パターンの一部と、二回目の第2のパターン形成工程で形成される第2のパターンとを部分的に接触させてパターン形成することもできる。例えば、第2のパターンとして金属配線パターンを形成するとき、一回目の第2のパターンと二回目の第2のパターンの所望の部分を電気的に接続させた多層の回路配線パターンを形成することができる。
Claims (6)
- ベースに、水溶性樹脂からなる第1のパターンを形成するステップと、
前記第1のパターンを形成するステップの後で、前記ベースの前記第1のパターンが形成された領域と異なる領域に非水溶性材料からなる第2のパターンを形成するステップと、
水を主成分とする剥離液により前記第1のパターンを剥離するステップと、
を含むことを特徴とするパターン形成方法。 - 請求項1に記載のパターン形成方法において、
前記第1のパターンは、形成するパターンのネガ・パターン(Negative Pattern)であることを特徴とするパターン形成方法。 - 請求項1または2に記載のパターン形成方法において、
前記第2のパターンを形成するステップの後で、前記第1のパターンを形成するステップと前記第2のパターンを形成するステップとを1回もしくは複数回繰り返すことを特徴とするパターン形成方法。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のパターン形成方法において、
前記第1のパターンを形成するステップの前に、前記ベースの前記第1のパターンを形成する面に前記水溶性樹脂を塗布してベタ膜を形成するステップを含むことを特徴とするパターン形成方法。 - 請求項1または2に記載のパターン形成方法において、
前記第1のパターンを剥離するステップの後で、前記第2のパターンをエッチングレジストとして前記ベースをエッチングするステップを含むことを特徴とするパターン形成方法。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のパターン形成方法において、
前記第1のパターン形成ステップで、インクジェット方式を用いて前記水溶性樹脂を塗布することを特徴とするパターン形成方法。
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2012
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