JP2014026785A - 有機el表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示品位の良好な有機EL表示装置を提供する。
【解決手段】透明な樹脂基板と、前記樹脂基板の内面側に位置するスイッチング素子と、前記スイッチング素子と電気的に接続された透明電極、前記透明電極上に位置する有機発光層、及び、前記有機発光層上に位置する反射電極を備えた有機EL素子と、前記樹脂基板の外面側に位置するとともに前記有機EL素子と対向し、表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタと、を備えた有機EL表示装置。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、有機EL表示装置に関する。
近年、平面表示装置が盛んに開発されている。例えば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置において、ガラス基板上に表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタを配置し、このカラーフィル上に有機発光素子を配置した構成が提案されている(特許文献1)。
表面プラズモン共鳴については、例えば、非特許文献1によれば、厚さ300nmの銀の薄膜に周期300nm、450nm、550nmでそれぞれ直径155nm、180nm、225nmの3種類のパターンの開口を設けて光を照射すると、波長436nm、538nm、627nmの光を選択的に透過すること、などの記述がある。
また、非特許文献2によれば、金属微粒子に光を照射するとプラズモン吸収と呼ばれる共鳴吸収現象が生じること、この吸収現象は金属の種類と形状によって吸収波長が異なり、例えば、球状の金微粒子が水に分散した金コロイドは530nm付近に吸収域を持つこと、また、微粒子の形状を短軸10nm程度のロッド状にすると、ロッドの短軸に起因する530nm付近の吸収の他に、ロッドの長軸に起因する長波長側の吸収を有すること、などの記述がある。
特開2008−270061号公報
W.L.Barnes et.al. Nature 424,824−830(2003) S−S.Chang etal,Langmuir,1999,15,P701−709
本実施形態の目的は、表示品位の良好な有機EL表示装置を提供することにある。
本実施形態によれば、
透明な樹脂基板と、前記樹脂基板の内面側に位置するスイッチング素子と、前記スイッチング素子と電気的に接続された透明電極、前記透明電極上に位置する有機発光層、及び、前記有機発光層上に位置する反射電極を備えた有機EL素子と、前記樹脂基板の外面側に位置するとともに前記有機EL素子と対向し、表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタと、を備えた有機EL表示装置が提供される。
図1は、本実施形態における有機EL表示装置の構成を概略的に示す断面図である。 図2は、本実施形態で適用可能なカラーフィルタの構成例を概略的に示す平面図である。 図3は、本実施形態で適用可能なカラーフィルタの他の構成例を概略的に示す平面図である。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態の有機EL表示装置の断面構造を概略的に示す図である。
図示した有機EL表示装置1は、アクティブマトリクス駆動方式を採用したものである。すなわち、有機EL表示装置1は、透明な樹脂基板10と、この樹脂基板10の内面10A側に位置するスイッチング素子SW1乃至SW3及び有機EL素子OLED1乃至OLED3と、樹脂基板10の外面10B側に位置するカラーフィルタ30と、を備えている。
樹脂基板10は、光透過性を有する絶縁基板であり、例えば、ポリイミド(PI)によって形成されている。この樹脂基板10は、例えば、5乃至20μmの厚さを有している。この樹脂基板10の内面10Aは、第1絶縁膜11によって覆われている。この第1絶縁膜11は、樹脂基板10からのイオン性の不純物の浸入や、樹脂基板10を介した水分などの浸入を抑制する内面バリア膜として機能する。このような第1絶縁膜11は、シリコン窒化物(SiN)やシリコン酸化物(SiO)やシリコン酸窒化物(SiON)などの無機系材料によって形成され、単層もしくは積層体によって構成されている。なお、第1絶縁膜11は、バリア性能を満たし尚且つ透明性が確保できる他の材料で形成されていても良い。また、樹脂基板10の内面10A側に位置する他の絶縁膜が内面バリア膜として機能する場合には、この第1絶縁膜11を省略しても良い。
スイッチング素子SW1乃至SW3は、第1絶縁膜11の上に形成されている。これらのスイッチング素子SW1乃至SW3は、例えば、それぞれ半導体層SCを備えた薄膜トランジスタ(TFT)である。スイッチング素子SW1乃至SW3は、いずれも同一構造であるが、ここでは、スイッチング素子SW1に着目してその構造をより具体的に説明する。
図示した例では、スイッチング素子SW1は、トップゲート型であるが、ボトムゲート型であっても良い。半導体層SCは、例えば、アモルファスシリコンやポリシリコンであっても良いが、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)の少なくとも1つを含む酸化物によって形成された酸化物半導体であっても良い。酸化物半導体は、アモルファスシリコンやポリシリコンよりも低温プロセスでの形成が可能である。特に、IGZOなどの酸化物半導体は、アモルファスシリコン半導体層を具備する薄膜トランジスタを製造してきた製造装置をそのまま使用することも可能となるため、製造設備の投資コストを押える点でも好ましい。
半導体層SCは、第1絶縁膜11の上に形成され、第2絶縁膜12によって覆われている。第2絶縁膜12は、第1絶縁膜11の上にも配置されている。第2絶縁膜12の上には、スイッチング素子SW1のゲート電極WGが形成されている。ゲート電極WGは、第3絶縁膜13によって覆われている。第3絶縁膜13は、第2絶縁膜12の上にも配置されている。
第3絶縁膜13の上には、スイッチング素子SW1のソース電極WS及びドレイン電極WDが形成されている。ソース電極WS及びドレイン電極WDは、それぞれ半導体層SCにコンタクトしている。これらのソース電極WS及びドレイン電極WDは、第4絶縁膜14によって覆われている。第4絶縁膜14は、第3絶縁膜13の上にも配置されている。この第4絶縁膜14には、ドレイン電極WDまで貫通するコンタクトホールCHが形成されている。
有機EL素子OLED1乃至OLED3は、第4絶縁膜14の上に形成されている。図示した例では、有機EL素子OLED1はスイッチング素子SW1と電気的に接続され、有機EL素子OLED2はスイッチング素子SW2と電気的に接続され、有機EL素子OLED3はスイッチング素子SW3と電気的に接続されている。
これらの有機EL素子OLED1乃至OLED3の発光色はいずれも白色である。また、有機EL素子OLED1乃至OLED3は、いずれも樹脂基板10の側に向かって発光した光を放射するボトムエミッションタイプとして構成されている。このような有機EL素子OLED1乃至OLED3は、いずれも同一構造である。
有機EL素子OLED1は、第4絶縁膜14の上に形成された透明電極PE1を備えている。この透明電極PE1は、コンタクトホールCHを介してドレイン電極WDとコンタクトし、スイッチング素子SW1と電気的に接続されている。同様に、有機EL素子OLED2はスイッチング素子SW2と電気的に接続された透明電極PE2を備え、有機EL素子OLED3はスイッチング素子SW3と電気的に接続された透明電極PE3を備えている。これらの透明電極PE1乃至PE3は、陽極として機能する。また、これらの透明電極PE1乃至PE3は、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)、インジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの光透過性を有する導電材料によって形成されている。
有機EL素子OLED1乃至OLED3は、さらに、有機発光層ORG及び反射電極CEを備えている。有機発光層ORGは、透明電極PE1乃至PE3の上にそれぞれ位置している。また、有機発光層ORGは、有機EL素子OLED1乃至OLED3に亘って途切れることなく連続的に形成されている。反射電極CEは、例えば、陰極として機能し、有機発光層ORGの上に位置している。また、反射電極CEは、有機EL素子OLED1乃至OLED3に亘って途切れることなく連続的に形成されている。このような反射電極CEは、例えば、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、あるいはこれらの合金などの光反射性を有する材料によって形成されている。
つまり、有機EL素子OLED1は、透明電極PE1、有機発光層ORG、及び、反射電極CEによって構成されている。同様に、有機EL素子OLED2は、透明電極PE2、有機発光層ORG、及び、反射電極CEによって構成され、また、有機EL素子OLED3は、透明電極PE3、有機発光層ORG、及び、反射電極CEによって構成されている。
なお、有機EL素子OLED1乃至OLED3において、透明電極PE1乃至PE3の各々と有機発光層ORGとの間には、さらに、ホール注入層やホール輸送層が介在していても良いし、また、有機発光層ORGと反射電極CEとの間には、さらに、電子注入層や電子輸送層が介在していても良い。
有機EL素子OLED1乃至OLED3は、それぞれリブ15によって区画されている。リブ15は、第4絶縁膜14の上に形成され、透明電極PE1乃至PE3のそれぞれのエッジをカバーしている。なお、このリブ15については、図示していないが、例えば、第4絶縁膜14の上において格子状またはストライプ状に形成されている。このようなリブ15は、有機発光層ORGによって覆われている。つまり、有機発光層ORGは、透明電極PE1乃至PE3の上のみならず、リブ15の上にも延在している。
このような有機EL素子OLED1乃至OLED3は、封止膜20によって覆われている。封止膜20は、反射電極CEの上に形成されている。この封止膜20は、水分、酸素、水素などの汚染物質から有機EL素子OLED1乃至OLED3を保護するバリア膜として機能する。
本実施形態では、カラーフィルタ30は、表面プラズモン共鳴を利用した構成である。このカラーフィルタ30の具体的な構成については後述する。このカラーフィルタ30は、樹脂基板10の外面10Bに吸湿性接着剤40を介して接着されている。このカラーフィルタ30は、第1カラーフィルタ31、第2カラーフィルタ32、及び、第3カラーフィルタ33を有している。第1カラーフィルタ31は、有機EL素子OLED1と対向し、白色のうちの青色波長の光を透過する。第2カラーフィルタ32は、有機EL素子OLED2と対向し、白色のうちの緑色波長の光を透過する。第3カラーフィルタ33は、有機EL素子OLED3と対向し、白色のうちの赤色波長の光を透過する。第1カラーフィルタ31と第2カラーフィルタ32との境界、第2カラーフィルタ32と第3カラーフィルタ33との境界、及び、第1カラーフィルタ31と第3カラーフィルタ33との境界は、リブ15の直下に位置している。
このようなカラーフィルタ30の樹脂基板10とは反対側の面は、保護フィルム50によって保護されている。この保護フィルム50は、光透過性を有する絶縁フィルムであり、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)によって形成されたフィルムである。なお、図示した例では、カラーフィルタ30と保護フィルム50との間には、バリア膜60が介在している。このバリア膜60は、保護フィルム50の内面50Aを覆っており、保護フィルム50からのイオン性の不純物の浸入や保護フィルム50を介した水分などの浸入を抑制する機能を有している。
寸法の一例として、樹脂基板10の内面10Aから保護フィルム50の外面50Bまでの厚さTは、100μm以下である。
次に、本実施形態における有機EL表示装置1の製造方法の一例について簡単に説明する。
まず、無アルカリガラスからなる支持基板上に、透明なポリイミド膜をスリットコーター等の成膜装置を用いて5〜20μmの厚さで形成する。このポリイミド膜は、上記の樹脂基板10に相当する。成膜したポリイミド膜の上には、内面バリア膜として機能する第1絶縁膜11を50〜100nmの厚さで形成する。
そして、第1絶縁膜11の上に、スイッチング素子SW1乃至SW3、第2絶縁膜12、第3絶縁膜13、第4絶縁膜14などを形成する。同時に、各種配線も形成する。配線は、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(Ta)、銅(Cu)、チタン(Ti)などの一般的な配線材料を用いて形成される。
そして、第4絶縁膜14の上に、有機EL素子OLED1乃至OLED3を形成する。すなわち、第4絶縁膜14の上に、透明電極PE1乃至PE3を形成した後に、リブ15を形成する。そして、有機発光層ORG、及び、反射電極CEを順次形成する。
そして、有機EL素子OLED1乃至OLED3の上に封止膜20を形成する。
その後、支持基板の側からポリイミド膜に向けてレーザー光を照射し、支持基板からポリイミド膜を剥離する。これにより、樹脂基板10の内面10Aの側に有機EL素子OLED1乃至OLED3を備えたシート状の表示素子が形成される。
一方で、表面プラズモン共鳴を用いたカラーフィルタ30を形成する。このカラーフィルタ30は、先に形成した表示素子の樹脂基板10の外面10Bの側に直接形成しても良いが、本実施形態では、表示素子とは別途用意した保護フィルム50の上に形成する場合について説明する。
まず、保護フィルム50を用意する。ここでは、保護フィルム50として、PENフィルムを用意した。この保護フィルム50には、その内面50Aにバリア膜60を予め成膜しておいた。
そして、保護フィルム50の内面側に位置するバリア膜60の上に、アルミニウム(Al)薄膜を真空蒸着法によって形成する。そして、アルミニウム薄膜のうち、有機EL素子OLED1乃至OLED3とそれぞれ対向する位置に、所望の形状且つ所望のサイズの貫通孔(ナノホール)が格子状に形成されるようにパターンニングを行う。これにより、保護フィルム50の上に、第1カラーフィルタ31、第2カラーフィルタ32、及び、第3カラーフィルタ33を含む表面プラズモン共鳴型カラーフィルタ30を備えたカラーフィルタシートが形成される。
そして、シート状の表示素子と、カラーフィルタシートとを吸湿性接着剤40によって貼り合わせる。このとき、カラーフィルタシートは、有機EL素子OLED1と第1カラーフィルタ31とが対向し、有機EL素子OLED2と第2カラーフィルタ32とが対向し、有機EL素子OLED3と第3カラーフィルタ33とが対向するように位置合わせされた後に、樹脂基板10の外面10Bに接着される。
これにより、本実施形態の有機EL表示装置1が製造される。
図2は、本実施形態で適用可能なカラーフィルタ30の構成例を概略的に示す平面図である。
ここに示した例のカラーフィルタ30は、周期的に配列された貫通孔を有する金属薄膜Mによって構成されている。すなわち、金属薄膜(上記した例ではアルミニウムの薄膜)Mには、第1カラーフィルタ31に対応する領域、第2カラーフィルタ32に対応する領域、及び、第3カラーフィルタ33に対応する領域が間隔をおいて形成されている。
第1カラーフィルタ31に対応する領域には、第1径を有する円形の貫通孔H1が周期的に配列されている。第2カラーフィルタ32に対応する領域には、第1径よりも大きな第2径を有する円形の貫通孔H2が周期的に配列されている。第3カラーフィルタ33に対応する領域には、第2径よりも大きな第3径を有する円形の貫通孔H3が周期的に配列されている。
このようなカラーフィルタ30は、ナノインプリント技術などを用いて形成することが可能である。一例として、金属薄膜Mの膜厚は300nmである。また、第1カラーフィルタ31において、貫通孔H1の第1径は155nmであり、隣接する貫通孔H1との間隔は300nmとした。また、第2カラーフィルタ32において、貫通孔H2の第2径は180nmであり、隣接する貫通孔H2との間隔は450nmとした。また、第3カラーフィルタ33において、貫通孔H3の第3径は225nmであり、隣接する貫通孔H3との間隔は550nmとした。
このようなカラーフィルタ30を適用した有機EL表示装置1によれば、有機EL素子OLED1乃至OLED3のそれぞれが発光した際、それぞれの放射光(白色光)は、樹脂基板10及びカラーフィルタ30を介して外部に出射される。このとき、有機EL素子OLED1から放射された白色光のうち、青色波長の光が第1カラーフィルタCF1を透過する。また、有機EL素子OLED2から放射された白色光のうち、緑色波長の光が第2カラーフィルタCF2を透過する。また、有機EL素子OLED3から放射された白色光のうち、赤色波長の光が第3カラーフィルタCF3を透過する。これにより、カラー表示が実現される。
図3は、本実施形態で適用可能なカラーフィルタ30の他の構成例を概略的に示す平面図である。
ここに示した例のカラーフィルタ30は、周期的に配列された金属微粒子によって構成されている。すなわち、第1カラーフィルタ31に対応する領域には、第1径を有する円形の金属微粒子P1が周期的に配列されている。第2カラーフィルタ32に対応する領域には、第1径よりも大きな第2径を有する円形の金属微粒子P2が周期的に配列されている。第3カラーフィルタ33に対応する領域には、第2径よりも大きな第3径を有する円形の金属微粒子P3が周期的に配列されている。
このような構成のカラーフィルタ30を適用した場合であっても、上記の例と同様に、カラー表示が実現される。
なお、カラーフィルタ30は、図示した金属微粒子の代わりに、周期的に配列された金属ナノロッドを適用しても良い。
このようなカラーフィルタ30においては、上記の金属薄膜、金属微粒子、または、金属ナノロッドは、アルミニウム(Al)に限らず、可視光で共鳴波長を持つ材料、例えば、金(Au)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、クロム(Cr)を含む材料によって形成されていても良い。
本実施形態によれば、樹脂基板10は、耐熱性に優れたポリイミドによって形成されているため、樹脂基板10上に形成するTFTアレイ(各種絶縁膜やスイッチング素子、配線などを含む)や有機EL素子の寸法精度を保つことが可能となる。特に、5〜20μmの厚さの樹脂基板10を用いた構成では、TFTアレイを製造するに際して、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルの生産ラインで使用されている装置類を殆ど改造することなく利用することができるため、生産コストの低下が可能となるとともに、液晶表示パネルの量産技術の踏襲など生産性の確保が容易となる。
また、薄い膜厚の樹脂基板10の外面10Bの側に表面プラズモン共鳴型のカラーフィルタ30を配置するため、樹脂基板10の内面10Aの側に位置する有機EL素子OLED1乃至OLED3とカラーフィルタ30との間の距離を近づけることが可能となる。このため、近隣の有機EL素子からの放射光の回り込みに起因した画質低下を回避することが可能となる。また、有機発光層ORGで発光した白色光を効率よくカラーフィルタ30に伝播することが可能となり、良好な表示品位を得ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、樹脂基板10の外面10Bの側に位置するカラーフィルタ30は、基板の内面側にカラーフィルタ30を形成する構造(比較例)に比べて、製造プロセスや歩留まりの点で優れている。
特に、比較例では、カラーフィルタ30の歩留まりがそのままTFTアレイの歩留まりに影響するのに対し、樹脂基板10の外面10Bにカラーフィルタ30を配置する構造では、樹脂基板10の上にTFTアレイ及び有機EL素子が完成した後に、有機EL素子の各々の発光部のパターンに合わせて後からカラーフィルタ30を形成することが可能となる。また、カラーフィルタ30を形成するのに必要な感光性レジスト材料や有機溶媒による現像、パターニングといった工程は、有機EL素子を製造する工程とは全く別の工程であるため、有機EL素子の有機発光層に直接ダメージを加えることがない。このため、プロセスの簡略化といった点でも寄与する。
また、比較例では、カラーフィルタ30による段差を平坦化するために有機EL素子OLEDとの間に介在する一部の絶縁膜(例えば、第4絶縁膜)の膜厚を増加する必要がある。これに対して、樹脂基板10の外面10Bにカラーフィルタ30を配置する構造では、カラーフィルタ30に起因した段差が発生せず、一部の絶縁膜の膜厚を増加する必要もない。また、一部の絶縁膜、例えば、第4絶縁膜の膜厚を増加することが無いため、透明電極PEとスイッチング素子SWとを接続するためのコンタクトホールCHが深くなることもなく、歩留まりの向上が可能となる。
また、比較例では、第1乃至第3カラーフィルタの色味を変更するなどのカラーフィルタ30の仕様変更に際して、カラーフィルタ及びTFTアレイの製造プロセスを含む大幅なプロセスの見直しが必要となり、歩留まりの低下を招く。これに対して、樹脂基板10の外面10Bにカラーフィルタ30を配置する構造では、カラーフィルタ30の仕様変更に際して、樹脂基板10にTFTアレイ及び有機EL素子を製造するプロセスに変更の必要はなく、別途に用意するカラーフィルタを所望の仕様に変更するのみで対応できるため、歩留まりの低下を抑制することが可能となる。
また、樹脂基板10を適用した構成であるため、ガラス基板を適用した表示装置と比較して、薄型化及び軽量化が可能であるとともに、柔軟性が高く、形状の自由度が高い。また、樹脂基板10は、比較的高い吸湿性を有しているが、樹脂基板10の内面10Aは内面バリア膜である第1絶縁膜11によって覆われ、また、樹脂基板10の外面10Bの側は吸湿性接着剤40、カラーフィルタ30、バリア膜60、及び、保護フィルム50がこの順に積層されている。このため、樹脂基板10を介した水分の侵入を抑制することが可能となる。これにより、有機発光層ORGの水分による劣化を抑制することができ、ダークスポットの発生による表示品位の低下を抑制することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、表示品位の良好な有機EL表示装置を提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記した実施形態では、樹脂基板10の内面10Aの側に有機EL素子OLED1乃至OLED3を形成し、樹脂基板10の外面10Bの側に表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタ30を接着した構成について説明したが、樹脂基板10の内面10Aの側に有機EL素子OLED1乃至OLED3を形成し、樹脂基板10の外面10Bの側に着色樹脂などからなる光吸収型のカラーフィルタを接着しても良い。
1…有機EL表示装置
OLED1乃至OLED3…有機EL素子
SW1乃至SW3…スイッチング素子
PE1乃至PE3…透明電極 ORG…有機発光層 CE…反射電極
30…カラーフィルタ
31…第1カラーフィルタ 32…第2カラーフィルタ 33…第3カラーフィルタ
40…吸湿性接着剤
50…保護フィルム
60…バリア膜

Claims (7)

  1. 透明な樹脂基板と、
    前記樹脂基板の内面側に位置するスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子と電気的に接続された透明電極、前記透明電極上に位置する有機発光層、及び、前記有機発光層上に位置する反射電極を備えた有機EL素子と、
    前記樹脂基板の外面側に位置するとともに前記有機EL素子と対向し、表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタと、
    を備えた有機EL表示装置。
  2. 前記樹脂基板は、5μm乃至20μmの厚さを有する、請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記樹脂基板の内面は、シリコン窒化物、シリコン酸化物、及び、シリコン酸窒化物の少なくとも1つからなる内面バリア膜によって覆われた、請求項1又は2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記カラーフィルタは、前記樹脂基板の外面に吸湿性接着剤を介して接着された、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  5. さらに、前記カラーフィルタを保護する保護フィルムと、前記保護フィルムと前記カラーフィルタとの間に介在するバリア膜と、を備えた、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  6. 前記カラーフィルタは、周期的に配列された貫通孔を有する金属膜、または、周期的に配列された金属微粒子又は金属ナノロッドによって構成された、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  7. 前記金属膜、前記金属微粒子、または、前記金属ナノロッドは、可視光で共鳴波長を持つAu、Ag、Al、Mg、Rh、Ir、Pt、Crを含む材料によって形成された、請求項6に記載の有機EL表示装置。
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