以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したもの同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
図1Aは、本実施形態の表示装置1の表示素子部120を含む断面構造を概略的に示す図である。ここでは、シート状の表示装置1の一例として、有機EL表示装置について説明する。
図示した表示装置1は、アクティブマトリクス駆動方式を採用したものであり、アレイ基板ARと、対向基板CTとを備えている。アレイ基板ARは、第1絶縁基板10を用いて形成されている。アレイ基板ARは、第1絶縁基板10の内面10A側に、スイッチング素子SW1乃至SW3、有機EL素子OLED1乃至OLED3などを備えている。
第1絶縁基板10は、樹脂基板であり、例えば、ポリイミド(PI)を主成分とする材料によって形成されている。この第1絶縁基板10は、例えば、5乃至30μmの厚さを有している。第1絶縁基板10を形成する材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアラミドなど耐熱性が高い樹脂材料を用いることが望ましい。なお、第1絶縁基板10は、透明であっても良いし、不透明であっても良い。
第1絶縁基板10の内面10Aは、第1絶縁膜11によって覆われている。この第1絶縁膜11は、第1絶縁基板10からのイオン性の不純物の浸入や、第1絶縁基板10を介した水分などの浸入を抑制する内面バリア膜として機能する。このような第1絶縁膜11は、シリコン窒化物(SiN)やシリコン酸化物(SiO)やシリコン酸窒化物(SiON)などの無機系材料によって形成され、単層もしくは積層体によって構成されている。なお、第1絶縁膜11は、バリア性能を満たし且つ透明性が確保できる他の材料で形成されていても良い。また、第1絶縁基板10の内面10A側に位置する他の絶縁膜が内面バリア膜として機能する場合には、この第1絶縁膜11を省略しても良い。
スイッチング素子SW1乃至SW3は、第1絶縁膜11の上に形成されている。これらのスイッチング素子SW1乃至SW3は、例えば、それぞれ半導体層SCを備えた薄膜トランジスタ(TFT)である。スイッチング素子SW1乃至SW3は、いずれも同一構造であるが、ここでは、スイッチング素子SW1に着目してその構造をより具体的に説明する。
図示した例では、スイッチング素子SW1は、トップゲート型であるが、ボトムゲート型であっても良い。半導体層SCは、例えば、アモルファスシリコンやポリシリコンであっても良いが、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)の少なくとも1つを含む酸化物によって形成された酸化物半導体であっても良い。酸化物半導体は、アモルファスシリコンやポリシリコンよりも低温プロセスでの形成が可能である。特に、IGZOなどの酸化物半導体は、アモルファスシリコン半導体層を具備する薄膜トランジスタを製造してきた製造装置をそのまま使用することも可能となるため、製造設備の投資コストを抑える点でも好ましい。
半導体層SCは、第1絶縁膜11の上に形成され、第2絶縁膜12によって覆われている。第2絶縁膜12は、第1絶縁膜11の上にも配置されている。第2絶縁膜12の上には、スイッチング素子SW1のゲート電極WGが形成されている。ゲート電極WGは、第3絶縁膜13によって覆われている。第3絶縁膜13は、第2絶縁膜12の上にも配置されている。
第3絶縁膜13の上には、スイッチング素子SW1のソース電極WS及びドレイン電極WDが形成されている。ソース電極WS及びドレイン電極WDは、それぞれ半導体層SCにコンタクトしている。これらのソース電極WS及びドレイン電極WDは、第4絶縁膜14によって覆われている。第4絶縁膜14は、第3絶縁膜13の上にも配置されている。
有機EL素子OLED1乃至OLED3は、第4絶縁膜14の上に形成されている。図示した例では、有機EL素子OLED1はスイッチング素子SW1と電気的に接続され、有機EL素子OLED2はスイッチング素子SW2と電気的に接続され、有機EL素子OLED3はスイッチング素子SW3と電気的に接続されている。
これらの有機EL素子OLED1乃至OLED3の発光色はいずれも白色である。また、有機EL素子OLED1乃至OLED3は、いずれも対向基板CTの側に向かって光を放射するトップエミッションタイプとして構成されている。このような有機EL素子OLED1乃至OLED3は、いずれも同一構造である。
有機EL素子OLED1は、第4絶縁膜14の上に形成された陽極PE1を備えている。この陽極PE1は、スイッチング素子SW1のドレイン電極WDとコンタクトし、スイッチング素子SW1と電気的に接続されている。同様に、有機EL素子OLED2はスイッチング素子SW2と電気的に接続された陽極PE2を備え、有機EL素子OLED3はスイッチング素子SW3と電気的に接続された陽極PE3を備えている。これらの陽極PE1乃至PE3は、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)、インジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの透明な導電材料によって形成されても良いし、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、チタン(Ti)、あるいはこれらの合金などの金属材料によって形成されても良いし、これらの積層体であっても良い。トップエミッションタイプの場合、陽極PE1乃至PE3は、反射性の高い金属材料によって形成されることが望ましい。
有機EL素子OLED1乃至OLED3は、さらに、有機発光層ORG及び陰極CEを備えている。有機発光層ORGは、陽極PE1乃至PE3の上にそれぞれ位置している。また、有機発光層ORGは、有機EL素子OLED1乃至OLED3に亘って途切れることなく連続的に形成されている。陰極CEは、有機発光層ORGの上に位置している。また、陰極CEは、有機EL素子OLED1乃至OLED3に亘って途切れることなく連続的に形成されている。このような陰極CEは、例えば、ITOやIZOなどの透明な導電材料や半透過性の導電材料などによって形成されている。
つまり、有機EL素子OLED1は、陽極PE1、有機発光層ORG、及び、陰極CEによって構成されている。同様に、有機EL素子OLED2は、陽極PE2、有機発光層ORG、及び、陰極CEによって構成され、また、有機EL素子OLED3は、陽極PE3、有機発光層ORG、及び、陰極CEによって構成されている。なお、有機EL素子OLED1乃至OLED3において、陽極PE1乃至PE3の各々と有機発光層ORGとの間には、さらに、ホール注入層やホール輸送層が介在していても良いし、また、有機発光層ORGと陰極CEとの間には、さらに、電子注入層や電子輸送層が介在していても良い。
図示した例では、有機EL素子OLED1乃至OLED3は、それぞれリブ15によって区画されている。リブ15は、第4絶縁膜14の上に形成され、陽極PE1乃至PE3のそれぞれのエッジをカバーしている。なお、このリブ15については、詳述しないが、例えば、第4絶縁膜14の上において格子状またはストライプ状に形成されている。このようなリブ15は、有機発光層ORGによって覆われている。つまり、有機発光層ORGは、陽極PE1乃至PE3の上のみならず、リブ15の上にも延在している。
また、図示した例では、有機EL素子OLED1乃至OLED3は、透明な封止膜50によって封止されている。この封止膜50は、少なくともその表面が透明な無機系材料(例えば、シリコン窒化物やシリコン酸化物など)によってカバーされた構成である。例えば、封止膜50は、無機系材料からなる薄膜の単層構造であっても良いし、無機系材料からなる薄膜の積層体であっても良いし、無機系材料からなる無機膜と有機系材料からなる有機膜とを交互に積層した積層体であっても良い。このような封止膜50は、水分、酸素、水素などの汚染物質から有機EL素子OLED1乃至OLED3を保護するバリア膜として機能する。
表示素子部120は、アレイ基板ARのうち、複数の有機EL素子OLEDが並んだ領域に相当し、実質的に画像を表示する表示領域である。
対向基板CTは、透明な第2絶縁基板30を用いて形成されている。対向基板CTは、第2絶縁基板30の内面30A側に、ブラックマトリクスBM、第1カラーフィルタ31、第2カラーフィルタ32、及び、第3カラーフィルタ32などを備えている。
第2絶縁基板30は、透明な樹脂基板であり、例えば、ポリイミド(PI)を主成分とする材料によって形成されている。この第2絶縁基板30は、例えば、5乃至30μmの厚さを有している。第2絶縁基板30を形成する材料としては、第1絶縁基板10と同様の材料が適用できる。特に、この第2絶縁基板30は、トップエミッションタイプの有機EL素子OLED1乃至OLED3から出射された光が透過するため、透明性の高い材料(上記した材料の中ではポリイミド)で形成されることが望ましい。
ブラックマトリクスBMは、内面30Aに形成され、リブ15の上方に位置している。このブラックマトリクスBMは、例えば、格子状またはストライプ状に形成されている。第1カラーフィルタ31は、有機EL素子OLED1と対向し、白色のうちの青色波長の光を透過する青色カラーフィルタである。第2カラーフィルタ32は、有機EL素子OLED2と対向し、白色のうちの緑色波長の光を透過する緑色カラーフィルタである。第3カラーフィルタ33は、有機EL素子OLED3と対向し、白色のうちの赤色波長の光を透過する赤色カラーフィルタである。第1カラーフィルタ31と第2カラーフィルタ32との境界、第2カラーフィルタ32と第3カラーフィルタ33との境界、及び、第1カラーフィルタ31と第3カラーフィルタ33との境界は、ブラックマトリクスBMと重なり、リブ15の上方に位置している。
このようなアレイ基板ARと対向基板CTとは、透明な接着剤40によって接着されている。つまり、有機EL素子OLED1と第1カラーフィルタ31との間、有機EL素子OLED2と第2カラーフィルタ32との間、及び、有機EL素子OLED3と第3カラーフィルタ33との間には、それぞれ接着剤40が介在している。図示した例では、陰極と接着剤40との間には、さらに、封止膜50が介在している。
このような表示装置1によれば、有機EL素子OLED1乃至OLED3のそれぞれが発光した際、それぞれの放射光(白色光)は、第1カラーフィルタ31、第2カラーフィルタ32、または第3カラーフィルタ33を介して外部に出射される。このとき、有機EL素子OLED1から放射された白色光のうち、青色波長の光が第1カラーフィルタCF1を透過する。また、有機EL素子OLED2から放射された白色光のうち、緑色波長の光が第2カラーフィルタCF2を透過する。また、有機EL素子OLED3から放射された白色光のうち、赤色波長の光が第3カラーフィルタCF3を透過する。これにより、カラー表示が実現される。
図1Bは、本実施形態の表示装置1の延在部AREを含む断面構造を概略的に示す図である。
延在部AREは、アレイ基板ARのうち、対向基板CTの基板端部CTEよりも外側に延在した部分に相当する。図示した例では、延在部AREは、表示素子部120から延在した第1絶縁基板10の上に、第1絶縁膜11、第2絶縁膜、第3絶縁膜13、第4絶縁膜14を積層した構成であるが、図示した例に限らない。
延在部AREには、実装部130が形成されている。この実装部130は、表示素子部120に対して表示に必要な信号を供給する信号供給源を実装するために端子などからなるものである。このような実装部130に実装される信号供給源としては、駆動ICチップやフレキシブルプリント回路基板などが含まれる。なお、延在部AREには、図示していないが、ゲート電極やソース電極、陽極などと同一層に形成された各種配線、各種回路などが形成されている。実装部130の各端子は、これらの各種配線や各種回路に電気的に接続されている。
アレイ基板ARにおいて、封止膜50は、表示素子部120をカバーしており、延在部AREを露出している。つまり、封止膜50は、実装部130を覆っていない。このため、封止膜50は、信号供給源を実装部130に実装する際の妨げにならない。このように封止膜50は、基板端部CTEの位置付近で途切れているが、その端面は封止膜50を構成する無機膜によって覆われている。つまり、封止膜50が有機膜を含む構成であったとしても、その端面は無機膜によって覆われ、端面から有機膜が露出して外気(あるいは外気に含まれる水分)に曝されることを抑制している。
対向基板CTについては、詳細を省略するが、第2絶縁基板30の内面30Aは、周辺遮光層SHによって覆われている。この周辺遮光層SHは、表示素子部120の最外周に位置している。このような周辺遮光層SHは、ブラックマトリクスBMと同一材料によって一体的に形成されている。このような対向基板CTは、アレイ基板ARと接着剤40によって接着されている。
図1Cは、本実施形態の表示装置1の延在部AREを含む他の断面構造を概略的に示す図である。
図1Cに示した例は、図1Bに示した例と比較して、周辺遮光層SHが第2絶縁基板30の内面30Aのみならず端面30Eも覆っている点で相違している。なお、他の構成は、図1Bに示した例と同一である。このような周辺遮光層SHは、ブラックマトリクスBMと同一材料によって一体的に形成されている。
次に、本実施形態における表示装置1の製造方法の一例について説明する。
まず、図2に示すように、第1マザー基板M1を用意する。すなわち、無アルカリガラスなどからなる支持基板(ガラス基板)100の上に、ポリイミド前駆体化合物をスリットコーター等の成膜装置を用いて5〜30μm(一例として10μm)の厚さで成膜した後に、加熱処理することによって硬化させ、透明な剥離補助層110を形成する。この剥離補助層110は、上記の第1絶縁基板(樹脂基板)10に相当する。図示した例では、剥離補助層110は、支持基板100の上の第1領域A1、第2領域A2、及び、第3領域A3に亘り、途切れることなく連続的に延在している。
そして、剥離補助層110の上の第1領域A1に位置する表示素子部121及び延在部ARE1と、剥離補助層110の上の第2領域A2に位置する表示素子部122及び延在部ARE2と、剥離補助層110の上の第3領域A3に位置する表示素子部123及び延在部ARE3と、をそれぞれ形成する。表示素子部121及び延在部ARE1を含む第1領域A1、表示素子部122及び延在部ARE2を含む第2領域A2、及び、表示素子部123及び延在部ARE3を含む第3領域A3は、互いに隣接しているが、後に第1マザー基板M1を割断する際のマージンを確保して、第1領域A1、第2領域A2、及び、第3領域A3のそれぞれの間に隙間を設けることが望ましい。
表示素子部121乃至123のそれぞれは、上記した表示素子部120と同一構造であり、それぞれマトリクス状に配置された複数の有機EL素子からなる。また、延在部ARE1乃至ARE3のそれぞれは、上記した延在部AREと同一構造である。図示した例では、延在部ARE1は実装部131を含み、延在部ARE2は実装部132を含み、延在部ARE3は実装部133を含んでいる。
表示素子部121乃至123は、それぞれ以下のようにして形成される。すなわち、剥離補助層110の上に第1絶縁膜11を形成し、第1絶縁膜11の上にスイッチング素子SW1乃至SW3、第2絶縁膜12、第3絶縁膜13、第4絶縁膜14などを形成する。同時に、各種配線も形成する。配線は、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(Ta)、銅(Cu)、チタン(Ti)などの配線材料を用いて形成されている。そして、第4絶縁膜14の上に、有機EL素子OLED1乃至OLED3を形成する。すなわち、第4絶縁膜14の上に、陽極PE1乃至PE3を形成した後にリブ15を形成し、そして、有機発光層ORG、及び、陰極CEを順次形成する。その後、有機EL素子OLED1乃至OLED3の上に封止膜50を形成する。なお、ここでは各表示素子部121乃至123の詳細な構造の図示を省略している。
続いて、図3及び図4に示すように、第2マザー基板M2を用意する。すなわち、無アルカリガラスなどからなる支持基板(ガラス基板)200の内面200Aに、ポリイミド前駆体化合物をスリットコーター等の成膜装置を用いて5〜30μm(一例として10μm)の厚さで成膜した後に、加熱処理することによって硬化させ、その後にフォトリソグラフィプロセスを用いてパターニングすることにより、透明な剥離補助層211乃至213を形成する。これらの剥離補助層211乃至213は、それぞれ上記の第2絶縁基板(樹脂基板)30に相当する。剥離補助層211は、第1マザー基板M1と第2マザー基板M2とを貼り合わせた際に、第1領域A1の表示素子部121と対向する位置に形成されている。同様に、剥離補助層212は第2領域A2の表示素子部122と対向する位置に形成され、剥離補助層213は第3領域A3の表示素子部123と対向する位置に形成されている。これらの剥離補助層211乃至213は、互いに離間している。つまり、剥離補助層211乃至213のそれぞれは、支持基板200の内面200Aに島状に形成されている。換言すると、剥離補助層211乃至213のそれぞれは、最終製品である有機EL表示装置の第2絶縁基板30と同一の外形サイズとなるようにパターニングされている。要するに、延在部ARE1乃至ARE3と対向する位置には、いずれの剥離補助層も延在していない。
また、支持基板200の内面200Aには、犠牲層210を形成する。すなわち、犠牲層210は、図3に示した断面図においては、剥離補助層211と剥離補助層212との間、剥離補助層212と剥離補助層213との間、剥離補助層211と剥離補助層213との間などに位置している。つまり、犠牲層210は、第1マザー基板M1と第2マザー基板M2とを貼り合わせた際に、延在部ARE1乃至ARE3と対向する位置にそれぞれ形成されている。図4に示した平面図においては、犠牲層210は、格子状に形成され、剥離補助層211乃至213のそれぞれの周囲を取り囲むように形成されている。このような犠牲層210は、ポリイミドを主成分とし、色素材料を分散した材料によって形成された着色層に相当する。
ここで犠牲層210に適用可能な色素材料について、必要な特性を説明する。後述するように、剥離補助層211乃至213を支持基板200から剥離する際に、レーザー光が照射される。ポリイミドは、照射されたレーザー光のエネルギーを吸収しやすい特性を有している。犠牲層210に含まれる色素材料は、当該レーザー光のエネルギー吸収効率が透明な剥離補助層211乃至213よりも高い材料が選択される。一例として、犠牲層210は、黒色樹脂層である。すなわち、犠牲層210は、ポリイミドを母材とし、黒色色素を分散した黒色の樹脂材料によって形成される。
このような犠牲層210の膜厚は、剥離補助層211乃至213の膜厚よりも薄く、数μm程度である。一例として、犠牲層210の膜厚は、1乃至2μm程度である。
図3及び図4に示した例では、支持基板200の内面200Aの略全体は、透明な剥離補助層211乃至213及び着色された犠牲層210によって覆われている。なお、犠牲層210は、少なくともアレイ基板ARの延在部ARE1乃至ARE3と対向する領域に形成されていれば良い。また、犠牲層210は、剥離補助層211乃至213を形成する以前に形成しても良いし、剥離補助層211乃至213を形成した後に形成しても良い。
そして、剥離補助層211の上に位置するカラーフィルタ層221と、剥離補助層212の上に位置するカラーフィルタ層222と、剥離補助層213の上に位置するカラーフィルタ層223と、をそれぞれ形成する。カラーフィルタ層221乃至223は、いずれも同一構造であり、それぞれ第1カラーフィルタ(青色カラーフィルタ)31、第2カラーフィルタ(緑色カラーフィルタ)32、及び、第3カラーフィルタ(赤色カラーフィルタ)33、ブラックマトリクスBM、周辺遮光層SHなどを含んでいる。ブラックマトリクスBM及び周辺遮光層SHは、剥離補助層211乃至213の上にそれぞれ形成されている。剥離補助層211乃至213を形成した後に犠牲層210を形成する場合には、犠牲層210は、ブラックマトリクスBM及び周辺遮光層SHと同一材料によって同時に形成することが可能である。図示した例では、第1カラーフィルタ31、第2カラーフィルタ32、第3カラーフィルタ33は、いずれもストライプ状に形成され、この順に繰り返し並んでいる。カラーフィルタ層221乃至223のそれぞれの表面には、接着剤40が塗布されている。
なお、犠牲層210は、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の遮光性の金属材料によって形成されても良い。このような犠牲層210は、上記の金属材料を用いて、ブラックマトリクスBM及び周辺遮光層SHと同一材料によって同時に形成されても良い。犠牲層210は、着色樹脂材料で形成する場合と同様に、照射されたレーザーの光のエネルギーを吸収しやすい特性を有していても良いし、その表面でレーザー光を反射しやすい特性を有していても良い。エネルギーを吸収しやすい特性を有する金属材料にて犠牲層210を形成する場合、エネルギー吸収に伴う熱破壊を生じないことが好ましい。
このような犠牲層210の膜厚は、レーザー光のエネルギーを十分に吸収又は好適に反射できる程度の膜厚とすれば良く、例として50nm乃至500nm程度、好ましくは100nm乃至200nm程度である。
続いて、図5に示すように、第1マザー基板M1と第2マザー基板M2とを貼り合わせる。なお、図5以降については、カラーフィルタ層221乃至223のそれぞれについて、ブラックマトリクス及び周辺遮光層の図示を省略する。表示素子部121とカラーフィルタ層221とを接着剤40により接着し、表示素子部122とカラーフィルタ層222とを接着剤40により接着し、表示素子部123とカラーフィルタ層223とを接着剤40により接着する。このとき、延在部ARE1乃至ARE3は、犠牲層210と対向している。
続いて、図6に示すように、第2マザー基板M2について、剥離補助層211乃至213から支持基板200を剥離し、支持基板200を除去する。すなわち、第2マザー基板M2について、支持基板200の外面200Bの側から支持基板200の略全面に亘ってレーザー光を照射する。このとき、照射するレーザー光の光源としては、支持基板200と剥離補助層211乃至213との界面において局所的なエネルギーの吸収を示す光源(レーザー装置)や熱源(電磁波照射装置)を用いることができ、ここでは、TFTのポリシリコンを製造する工程で用いられるエキシマレーザー装置を用いた。
このようなレーザー光の照射により、犠牲層210においては、レーザー光は遮光される(あるいは吸収される)一方で、剥離補助層211乃至213においては、レーザー光は適度に吸収され、熱エネルギーとなって剥離補助層211乃至213と支持基板200との界面付近で、剥離補助層の一部が気化するなどして、支持基板200と剥離補助層211乃至213とがそれぞれ分離する。これにより、第1マザー基板M1の上に、接着剤40によって接着されたカラーフィルタ層221乃至223、及び、剥離補助層211乃至213が転写される。このような手法は、レーザーアブレーションなどと称されている。
なお、犠牲層210は、図示した例のように、支持基板200の内面200Aに付着した状態で剥離補助層211乃至213と分離され、支持基板200とともに除去される場合もあるし、レーザー光を吸収した際に気化して消失する場合もあるし、剥離補助層211乃至213とともに第1マザー基板M1の上(実装部130の上)に残る場合もあり得る。
続いて、図7に示すように、第1マザー基板M1を割断する。図示した例では、第1領域A1と第2領域A2との間(より厳密には、実装部131と表示素子部122との間)、及び、第2領域A2と第3領域A3との間(より厳密には、実装部132と表示素子部123との間)でそれぞれ第1マザー基板M1を割断する。このとき、支持基板100及び剥離補助層110を一括して割断する。このような第1マザー基板M1の割断は、例えば、CW(Continuous Wave)炭酸ガスレーザーを照射することで行った。
これにより、それぞれ分離されたチップC1乃至C3が得られる。チップC1には、表示素子部121と、実装部131を含む延在部ARE1とが含まれる。チップC2には、表示素子部122と、実装部132を含む延在部ARE2とが含まれる。チップC3には、表示素子部123と、実装部133を含む延在部ARE3とが含まれる。
続いて、図8に示すように、分離したチップC1について、実装部131に信号供給源300を実装する。このとき、支持基板100が残っているため、信号供給源300を実装する際に印加される押圧力に対して、チップC1の支持強度を十分に確保することができる。図示しないが、チップC2の実装部132及びチップC3の実装部133にもそれぞれ信号供給源を実装する。
続いて、図9に示すように、各チップについて、剥離補助層110から支持基板100を剥離し、支持基板100を除去する。詳述しないが、図6に示したレーザーアブレーションと同様に、支持基板100の外面の側から剥離補助層110に向けてレーザー光を照射し、支持基板100と剥離補助層110とを分離する。このときの光源としては、図6で説明したのと同様に、エキシマレーザーを用いた。
これにより、本実施形態の表示装置1が製造される。
上記の本実施形態によれば、第2マザー基板M2において、剥離補助層211乃至213のそれぞれは、最終製品である有機EL表示装置の第2絶縁基板30と同一サイズに予めパターニングされている。このような剥離補助層211乃至213の上に、カラーフィルタ層221乃至223を形成した第2マザー基板M2と、TFTアレイ構造を有する第1マザー基板M1と貼り合わせた後に、第2マザー基板M2から支持基板200を剥離することで、第2マザー基板M2の割断工程を省略することが可能となる。このため、実装部131乃至133の上方の位置での割断処理を回避することができる。
特に、剥離補助層211乃至213を形成するに際して、カラーフィルタプロセスやTFTアレイプロセスにおいて適用可能なフォトリソグラフィ技術を用いることで、トムソン刃による穴あけ加工と比較して、数百倍以上の精細度と精度で剥離補助層211乃至213のパターニングを行うことが可能となる。
また、第1絶縁基板10は、耐熱性に優れたポリイミドなどの樹脂材料によって形成されているため、その上に形成するTFTアレイ(各種絶縁膜やスイッチング素子、配線などを含む)や有機EL素子の寸法精度を保つことが可能となる。同様に、第2絶縁基板30も、耐熱性に優れたポリイミドなどの樹脂材料によって形成されているため、その上に形成するカラーフィルタなどの寸法精度を保つことが可能となる。このため、表示素子部とカラーフィルタ層との貼り合せ精度の低下を抑制することが可能となる。
特に、5〜30μmの厚さの第1絶縁基板10を用いた構成では、TFTアレイを製造するに際して、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルの生産ラインで使用されている装置類を殆ど改造することなく利用することができるため、生産コストの低下が可能となるとともに、液晶表示パネルの量産技術の踏襲など生産性の確保が容易となる。
また、第1絶縁基板10及び第2絶縁基板30として樹脂基板を適用した構成であるため、ガラス基板を適用した表示装置と比較して、薄型化及び軽量化が可能であるとともに、柔軟性が高く、形状の自由度が高い。また、樹脂基板は、比較的高い吸湿性を有しているが、第1絶縁基板10の内面10Aは内面バリア膜である第1絶縁膜11によって覆われているため、第1絶縁基板10として樹脂基板を適用した構成であっても、第1絶縁基板10を介した水分の侵入を抑制することが可能となる。また、有機EL素子OLED1乃至OLED3は、透明な封止膜50によって封止されているため、第2絶縁基板30の側からの水分の進入も抑制することが可能となる。これにより、有機発光層ORGの水分による劣化を抑制することができ、ダークスポットの発生による表示品位の低下を抑制することが可能となる。
加えて、本実施形態によれば、第2マザー基板M2において、剥離補助層211乃至213のそれぞれが表示素子部121乃至123と対向するように予め分断されている一方で、延在部ARE1乃至ARE3と対向する位置には、犠牲層210が配置されている。このため、剥離補助層211乃至213から支持基板200を剥離する際に第2マザー基板M2に向けて照射されるレーザー光は、剥離補助層211乃至213で適度に吸収されて支持基板200から分離される一方で、犠牲層210で当該レーザー光を遮光(あるいは吸収)する。これにより、犠牲層210と対向する延在部ARE1乃至ARE3へのレーザー光の到達を抑制することが可能となる。これにより、支持基板200の剥離用のレーザー光による延在部ARE1乃至ARE3へのダメージ(例えば、ポリイミドなどのレーザー光を吸収しやすい樹脂基板からなる第1絶縁基板10のアブレーションを起点とした配線や回路の破壊)を抑制することが可能となる。
したがって、薄型化及び軽量化が可能な表示装置の生産性を簡便な手法で向上することが可能となる。
なお、犠牲層210が第1マザー基板M1に残ったとしても、剥離補助層211乃至213と比較して極めて薄い膜であるため、製造過程で容易に除去できるし、ドライエッチングによって除去しても良い。例えば、アレイ基板ARが封止膜50を備える構成においては、封止膜50のうちの無機膜が表示素子部のみならず延在部にも延在している構成では、実装部に信号供給源を実装する前に、実装部の端子を露出するためのドライエッチングを行う。第2絶縁基板あるいは剥離補助層211乃至213が過度に除去されないような条件でドライエッチングを行うことにより、犠牲層210を除去するとともに実装部を覆っている無機膜も除去することが可能となる。
次に、本実施形態における表示装置1の他の製造方法について簡単に説明する。なお、上記の製造方法と重複する説明は省略する。
まず、図10に示すように、第1マザー基板M1を用意する。すなわち、支持基板(ガラス基板)100の上に、剥離補助層111乃至113を形成する。剥離補助層111乃至113の形成方法については、剥離補助層211乃至213の形成方法と同様であり、例えば、ポリイミドを主成分する材料を成膜した後にフォトリソグラフィプロセスを用いてパターニングすることによって形成されている。これらの剥離補助層111乃至113は、それぞれ上記の第1絶縁基板(樹脂基板)10に相当する。剥離補助層111乃至113は、それぞれ第1領域A1、第2領域A2、及び、第3領域A3に形成されており、互いに離間している。つまり、剥離補助層111乃至113のそれぞれは、支持基板100の上に島状に形成されている。換言すると、剥離補助層111乃至113のそれぞれは、最終製品である有機EL表示装置の第1絶縁基板10と同一の外形サイズとなるようにパターニングされている。
そして、剥離補助層111の上に表示素子部121及び延在部ARE1を形成し、剥離補助層112の上に表示素子部122及び延在部ARE2を形成し、剥離補助層113の上に表示素子部123及び延在部ARE3を形成する。表示素子部121乃至123のそれぞれは、上記した表示素子部120と同一構造であり、説明を省略する。延在部ARE1は実装部131を含み、延在部ARE2は実装部132を含み、延在部ARE3は実装部133を含んでいる。
一方で、図3及び図4に示したのと同一構成の第2マザー基板M2を用意する。
続いて、図11に示すように、第1マザー基板M1と第2マザー基板M2とを貼り合わせる。すなわち、表示素子部121とカラーフィルタ層221とを接着剤40により接着し、表示素子部122とカラーフィルタ層222とを接着剤40により接着し、表示素子部123とカラーフィルタ層223とを接着剤40により接着する。このとき、延在部ARE1乃至ARE3は、犠牲層210と対向している。
続いて、図6に示したレーザーアブレーションなどの技術を用いて、図12に示すように、第2マザー基板M2について、剥離補助層211乃至213から支持基板200を剥離し、支持基板200を除去する。そして、実装部131に信号供給源301を実装し、実装部132に信号供給源302を実装し、実装部133に信号供給源303を実装する。
続いて、図6に示したレーザーアブレーションなどの技術を用いて、図13に示すように、第1マザー基板M1について、剥離補助層111乃至113から支持基板100を剥離し、支持基板100を除去する。すなわち、支持基板100の外面の側から剥離補助層111乃至113に向けてレーザー光を照射し、支持基板100と剥離補助層111乃至113とをそれぞれ分離する。
これにより、本実施形態の表示装置1が製造される。
このような製造方法においては、上記した製造方法と比較して、第1マザー基板M1を割断する工程が不要となる。このため、より生産性を向上することが可能となる。
次に、本実施形態における表示装置1の他の製造方法について簡単に説明する。なお、上記の製造方法と重複する説明は省略する。以下の製造方法は、図1Cに示した断面構造を有する表示装置1の製造方法の一例である。
まず、図2に示したのと同一構成の第1マザー基板M1を用意する。以下の説明では、第1マザー基板M1として図2に示した構成を適用した場合について説明するが、図10に示したのと同一構成の第1マザー基板M1を用意しても良い。
一方で、図14に示すように、第2マザー基板M2を用意する。すなわち、支持基板200の内面200Aに、剥離補助層211乃至213を形成した後に、犠牲層210及び周辺遮光層SHを形成する。また、犠牲層210及び周辺遮光層SHは、ブラックマトリクスBMと同一材料によって同時に形成することが可能である。犠牲層210は、支持基板200の内面200Aに形成され、剥離補助層211と剥離補助層212との間、剥離補助層212と剥離補助層213との間、剥離補助層211と剥離補助層213との間などに位置している。周辺遮光層SHは、剥離補助層211の端面211E、剥離補助層212の端面212E、剥離補助層213の端面213Eをそれぞれ覆うように形成されている。このような周辺遮光層SHは、犠牲層210に繋がっている。カラーフィルタ層221乃至223については、図3に示した例と同一構成である。
続いて、図5に示したのと同様にして、第1マザー基板M1と第2マザー基板M2とを貼り合わせる。
続いて、図15に示すように、第2マザー基板M2について、剥離補助層211乃至213から支持基板200を剥離し、支持基板200を除去する。すなわち、第2マザー基板M2について、支持基板200の外面200Bの側から支持基板200の略全面に亘ってレーザー光を照射する。このようなレーザー光の照射により、支持基板200と剥離補助層211乃至213とがそれぞれ分離する。
なお、犠牲層210は、図示した例のように、支持基板200の内面200Aに付着した状態で剥離補助層211乃至213及び周辺遮光層SHと分離され、支持基板200とともに除去される。
続いて、図7乃至図9に示したのと同様の工程、あるいは、図12乃至図13に示したのと同様の工程を経て、本実施形態の表示装置1が製造される。
このような製造方法によれば、犠牲層210及び周辺遮光層SHを一体的に形成するパターニングの際に、犠牲層210及び周辺遮光層SHが剥離補助層211乃至213のそれぞれに対して位置ズレが生じたとしても、剥離補助層211乃至213と犠牲層210との間に隙間を生じないようにすることができる。
剥離補助層211乃至213と犠牲層210との間に隙間が生ずると、支持基板200を剥離する際に照射されるレーザー光がその隙間を通過して第1マザー基板M1に直接照射されてしまい、第1マザー基板M1に形成されている配線層等にダメージを与えてしまう虞がある。これに対して、前述のように製造方法を適用した場合には、別途の製造工程を追加することなく、隙間の形成を防止することができる。このため、支持基板200を剥離する際のレーザー光を確実に遮蔽することが可能となり、第1マザー基板M1の配線層等をレーザー光から保護することが可能となる。
また、周辺遮光層SHと一体形成された犠牲層210を上述した好適な膜厚で形成することにより、支持基板200と剥離補助層211乃至213との剥離力によって、剥離補助層の端面を覆う周辺遮光層SHと支持基板200の内面200Aを覆う犠牲層210とが断裂する。このため、周辺遮光層SHと犠牲層210とを分断する別工程を追加する必要は無い。
以上説明したように、本実施形態によれば、生産性を向上することが可能な表示装置の製造方法を提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
上記の本実施形態では、表示装置の一例として、有機EL表示装置について説明したが、表示装置の他の例としては液晶表示装置であっても良い。この場合、表示素子部は、陽極の代わりにスイッチング素子に接続された画素電極と、陰極の代わりの共通電極と、有機発光層の代わりに液晶分子を含む液晶層と、を備えて構成され、画素電極と対向電極との間の電界によって液晶分子をスイッチングすることで液晶層を通過する光を変調するものとなる。接着剤40の代わりに閉ループ状のシール材を適用し、第1マザー基板M1と第2マザー基板M2とを貼り合わせる前に液晶材料をシール材で囲まれた内側に滴下する手法などを適用することが可能である。
また、上記の実施形態では、支持基板100と剥離補助層110との剥離や、支持基板100と剥離補助層111乃至113との剥離、支持基板200と剥離補助層211乃至213との剥離には、上記のようなレーザーアブレーション技術を適用したが、サーマルラピッドアニール技術などの他の技術も適用可能である。
また、上記の実施形態では、犠牲層210は、支持基板200の剥離用のレーザー光に対する光吸収性が良好な材料、例えば、ブラックマトリクスBMと同一材料を用いて形成した場合について説明したが、この例に限らず、犠牲層210は、第1カラーフィルタ31、第2カラーフィルタ32、第3カラーフィルタ33などと同一材料を用いて同時に形成しても良い。また、犠牲層210は、ポリイミドを主成分とする材料に限らず、ポリアミドイミド、ポリアラミドなどを主成分とする材料を用いて形成しても良い。
また、犠牲層210及び周辺遮光層SHが一体的に形成された場合、犠牲層210及び周辺遮光層SHは、ブラックマトリクスBMと同一材料によって同時に形成しても良いし、ブラックマトリクスBMとは別工程で形成しても良い。犠牲層210及び周辺遮光層SHは、ブラックマトリクスBMとは別工程で形成される場合、第1乃至第3カラーフィルタ31乃至33を形成する前に形成しても良いし、第1乃至第3カラーフィルタ31乃至33を形成した後に形成しても良い。