JP2014025800A - 制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法 - Google Patents

制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも試験の工数を削減しつつ試験による制御棒操作監視システムの健全性評価の信頼性をさらに向上させる。
【解決手段】制御棒操作監視システムの試験装置20Aは、RPIS(制御棒位置指示系)1の制御棒データ処理部9の内部データを取得するRPIS制御棒位置データ取得部21と、RPIS制御棒位置データ取得部21が取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するRPISデータ変換部22と、RWM(制御棒価値ミニマイザ)2のデータ処理部12の内部データを取得するRWM制御棒位置データ取得部23と、RWM制御棒位置データ取得部23が取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するRWMデータ変換部24と、CPTR(プロセス計算機)3がデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得するCPTRデータ取得部25と、を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法に関する。
原子力発電プラントにおける制御棒操作監視システムは、一般に、制御棒位置指示系(Rod Position Information System : RPIS)と、原子炉手動制御系(Reactor Manual Control System : RMCS)と、制御棒価値ミニマイザ(Rod Worth Minimizer : RWM)と、プロセス計算機(CPTR)とを備えて構成される。
制御棒位置指示系(RPIS)は、全制御棒の原子炉内での位置を監視しており、現在の制御棒の位置を示す制御棒位置データを制御棒価値ミニマイザおよびプロセス計算機へそれぞれ送信する。
原子炉手動制御系(RMCS)は、操作対象として指定された制御棒に属する制御棒駆動装置(CRD)に挿入/引抜信号を与え、挿入/引抜信号に基づく制御棒駆動装置による制御棒の挿入/引抜を実施する。
制御棒価値ミニマイザ(RWM)は、操作対象となる制御棒の制御棒位置データを制御棒操作時には絶えず原子炉手動制御系から受け取るとともに、操作対象以外の制御棒の制御棒位置データを制御棒位置指示系から受け取って、装荷された制御棒の引抜手順と比較を行なっている。制御棒の引抜手順から逸脱した制御棒操作がなされると、制御棒価値ミニマイザは、原子炉手動制御系に駆動阻止データを発して操作対象の制御棒駆動機構の動作を停止させる。
プロセス計算機(CPTR)は、原子炉手動制御系から送られる制御棒位置データに基づいて制御棒の位置を表示する。また、プロセス計算機は、制御棒価値ミニマイザから送られる制御棒の駆動阻止データに基づいて、制御棒の駆動を阻止している旨を表示する。
このように構成される制御棒操作監視システムは、制御棒位置データを処理すると共にシーケンスに則り、制御棒の挿入、引抜、または、挿入若しくは引抜の阻止等、制御棒の操作を制御する機能を有する。制御棒の操作の制御は、原子炉の出力を制御する上で重要な位置付けにあるため、制御棒の操作を制御する機能が正常に発揮されているか否かを確認する試験を定期的にまたは必要に応じて行なっている。
従来の制御棒操作監視システムの試験は、例えば、制御棒位置指示系(RPIS)、制御棒価値ミニマイザ(RWM)、およびプロセス計算機(CPTR)を対象とする制御棒位置データの取り合い確認を行なう制御棒位置監視機能試験(以下、「第1の試験」と称する。)と、原子炉手動制御系(RMCS)、制御棒価値ミニマイザ、プロセス計算機、および制御棒操作パネルを対象とする制御棒駆動阻止データの取り合い確認および操作状態確認を行なう制御棒操作監視機能試験(以下、「第2の試験」と称する。)とを実施することで行なわれる。
図8および図9は、従来の制御棒操作監視システムの試験を説明する説明図であり、図8は従来の制御棒位置監視機能試験(第1の試験)を説明する説明図、図9は従来の制御棒操作監視機能試験(第2の試験)を説明する説明図である。
第1の試験は、例えば、図8に示されるように、RPIS(制御棒位置指示系)1内で処理された制御棒位置データd1が取り合い先であるRWM(制御棒価値ミニマイザ)2およびCPTR(プロセス計算機)3で受信され、正常にデータ処理されていることを確認する試験である。第1の試験は、制御棒位置データd1をデータ模擬する試験装置6aをRPIS1に接続し、制御棒位置データd1をデータ処理して得られる結果(制御棒位置)を表示する試験装置6bをRWM2に接続して行なう。
RPIS1では、試験装置6aから伝送される制御棒位置データd1がデータ入力部8に与えられ、データ入力部8から制御棒データ処理部9に与えられる。制御棒データ処理部9は、与えられた制御棒位置データd1をデータ処理(論理演算処理)して得られる制御棒の位置に対応した数値(制御棒位置情報)を記憶するとともにデータ出力部10に与える。データ出力部10は、制御棒位置データd1をRWM2およびCPTR3へ送信する。
RWM2では、RPIS1から出力された制御棒位置データd1をデータ入力部11が受け取り、データ入力部11からデータ処理部12に与えられる。データ処理部12は、データ入力部11から与えられる制御棒位置データd1をデータ処理(論理演算処理)して得られる制御棒の位置に対応した数値(制御棒位置情報)を記憶するとともにデータ出力部13に与える。また、データ処理部12は、RWM2と接続される試験装置6bへデータ処理の結果である制御棒位置情報を出力する。
CPTR3では、RPIS1から制御棒位置データd1を受信し、受信した制御棒位置データd1に基づく制御棒位置情報が表示される。
このようにして実施される第1の試験では、図8に示されるように、試験装置6aにおけるデータ模擬、試験装置6bにおけるデータ確認、およびCPTR3における画面確認が行なわれる。
また、第2の試験は、例えば、図9に示されるように、RWM2、CPTR3、およびRMCS(原子炉手動制御系)4間の制御棒駆動阻止データd2のやり取りと、RWM2、CPTR3、RMCS(原子炉手動制御系)4、および制御棒操作パネル5間の操作状態データd3のやり取りが正常に行なわれていることを確認する試験である。
第2の試験は、制御棒位置データd1をデータ模擬する試験装置6cと、制御棒駆動阻止データd2が正常に生成されていることおよび操作状態データd3が正常に処理されていることを確認する試験装置6bとをRWM2に接続して行なう。
RWM2では、試験装置6cから伝送される制御棒位置データd1がデータ入力部11に与えられ、データ入力部11からデータ処理部12に与えられる。データ処理部12は、予め記憶領域に保持されている制御棒シーケンスに基づいて制御棒の挿入阻止・引抜阻止判定を行ない、制御棒駆動阻止データd2を生成する。制御棒駆動阻止データd2が正常に生成されているか否かは、RWM2に接続される試験装置6bを確認することで行なわれる。データ処理部12が生成した制御棒駆動阻止データd2は、データ出力部13に与えられ、データ出力部13からRMCS4およびCPTR3に対して送信される。
CPTR3は、試験装置6cから制御棒位置データd1を受信する一方、RWM2から制御棒駆動阻止データd2を受信する。CPTR3は、受信した制御棒位置データd1および制御棒駆動阻止データd2に基づいて、制御棒位置情報および制御棒の駆動が阻止されていることを示す情報を画面表示する。
RMCS4は、RWM2から送信される制御棒駆動阻止データd2を受信し、受信した制御棒駆動阻止データd2に基づいて表示パネルに設けられる表示ランプ(図示せず)を点灯させる。RWM2から受信したデータが正常に処理されているか否かは、RMCS4の表示ランプの点灯状態を確認することによって行なわれる。
次に、制御棒操作パネル5から操作模擬として制御棒の挿入・引抜操作を行なうと、制御棒操作パネル5からRWM2へ操作状態データd3が送信される。RWM2は受信した操作状態データd3をRMCS4へ送信するとともに、制御棒操作パネル5に対して、打ち返しデータとしての操作状態データd3を送信する。
RWM2において、操作状態データd3が正常に処理されているか否かは、RWM2に接続される試験装置6bと、RMCS4および制御棒操作パネル5にそれぞれ設けられる表示ランプの点灯状態と、を確認することによって行なわれる。
このようにして実施される第2の試験では、図9に示されるように、試験装置6cにおけるデータ模擬、試験装置6bにおけるデータ確認、RMCS4におけるデータ確認、制御棒操作パネル5におけるランプ確認、およびCPTR3における画面表示の確認が行われる。
上述したような従来の制御棒操作監視システムおよびその試験に関する技術の一例は、例えば、特開2000−9882号公報(特許文献1)に記載される。
特開2000−9882号公報
制御棒操作監視システムの従来の試験である第1の試験および第2の試験では、対象機器が多く確認箇所が多いことと設置場所が中央制御室内の主盤および裏盤、計算機室と物理的に離れているため、それぞれの機器に試験員を配置して画面表示やランプ点灯を確認する必要がある。
例えば、図8に示される第1の試験では、試験装置6aからRPIS1に制御棒位置データd1を与える人と、試験装置6bにおいて表示される結果を確認する人と、CPTR3において表示される結果を確認する人と、計3名の試験員が最低でも必要である。
また、図9に示される第2の試験では、試験装置6cからRWM2およびCPTR3に制御棒位置データd1を与える人と、試験装置6bにおいて表示される結果を確認する人と、RMCS4において表示ランプの点灯状態を確認する人と、制御棒操作パネル5において操作模擬として制御棒の挿入・引抜操作を行なうとともに表示ランプの点灯状態を確認する人と、CPTR3において表示される結果を確認する人と、計5名の試験員が最低でも必要である。
このように、制御棒操作監視システムの従来の試験では、それぞれの機器に試験員を配置して確認する必要があるため、試験に要する工数(人数×時間)が多くなるという課題がある。
また、制御棒操作監視システムの従来の試験では、第1の試験において、模擬データと当該模擬データに対するCPTR3およびRWM2の処理データを比較することで、それぞれの健全性および信頼性を確認しているが、模擬データに対するRPIS1でのデータ処理に対しての確認は行われていない。従って、当該試験による制御棒操作監視システムの健全性評価の信頼性の点でさらなる向上の余地がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、従来の試験に対して、工数を削減しつつ試験による制御棒操作監視システムの健全性評価の信頼性をさらに向上させる制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置は、上述した課題を解決するため、制御棒位置指示系のデータ処理部で処理された内部データのうち制御棒位置データを取得するRPIS制御棒位置データ取得部と、RPIS制御棒位置データ取得部が取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するRPISデータ変換部と、制御棒価値ミニマイザのデータ処理部で処理された内部データのうち制御棒位置データを取得するRWM制御棒位置データ取得部と、RWM制御棒位置データ取得部が取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するRWMデータ変換部と、プロセス計算機が制御棒位置データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得するCPTRデータ取得部と、RPISデータ変換部およびRWMデータ変換部で変換されたポジションデータ、ならびにCPTRデータ取得部が取得した画面データを表示するデータ表示部とを具備することを特徴とする。
本発明の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験方法は、上述した課題を解決するため、制御棒位置指示系のデータ処理部の内部データおよび制御棒価値ミニマイザのデータ処理部の内部データを取得してそれぞれの画面出力用のポジションデータを得て表示手段に出力する第1の手段と、プロセス計算機が制御棒位置データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得して前記表示手段に出力する第2の手段と、を具備する制御棒操作監視システムの試験装置を用いた試験方法であり、前記第1の手段が、前記制御棒位置指示系のデータ処理部の内部データを制御棒位置データとして取得し、取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するステップと、前記第1の手段が、前記制御棒価値ミニマイザのデータ処理部の内部データを制御棒位置データとして取得し、取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するステップと、前記第2の手段が、前記制御棒位置データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得するステップと、前記第1の手段が、得た前記ポジションデータを前記表示手段に出力する一方、前記第2の手段が、取得した前記画面データを前記表示手段に出力するステップと、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、従来の試験よりも工数を削減でき、さらに、試験による制御棒操作監視システムの健全性評価の信頼性を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の構成を概略的に示す装置構成図。 本発明の第2の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の構成を概略的に示す装置構成図。 本発明の第3の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の構成を概略的に示す装置構成図。 本発明の第4の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の構成を概略的に示す装置構成図。 本発明の第5の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の構成を概略的に示す装置構成図。 本発明の第6の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の構成を概略的に示す装置構成図。 本発明の第7の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の構成を概略的に示す装置構成図。 制御棒操作監視システムの制御棒位置監視機能試験を行なう従来の試験装置の構成を概略的に示す装置構成図。 制御棒操作監視システムの制御棒操作監視機能試験を行なう従来の試験装置の構成を概略的に示す装置構成図。
以下、本発明の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法について、添付の図面を参照して説明する。
なお、試験の被対象物となる制御棒操作監視システムおよび従来の試験装置と同じ構成要素については、図8,9で付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。また、図1−7に示される破線矢印は、外部装置から試験装置20A〜20Gにデータが入力されることを示す。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の一例である試験装置20Aの構成を概略的に示す装置構成図である。
試験装置20Aは、制御棒位置監視機能試験(第1の試験)を行なうための装置である。RPIS(制御棒位置指示系)1には、第1の試験用の模擬データである制御棒位置データd1を与える試験装置6aが接続されており、試験装置6aから制御棒位置データd1をRPIS1に入力することで、RPIS1内で処理された制御棒位置データd1が取り合い先であるRWM(制御棒価値ミニマイザ)2およびCPTR(プロセス計算機)3で受信され、正常にデータ処理されているか否かが確認される。
試験装置20Aは、例えば、RPIS制御棒位置データ取得部21と、RPISデータ変換部22と、RWM制御棒位置データ取得部23と、RWMデータ変換部24と、CPTRデータ取得部25と、データ表示部26と、を具備する。
また、試験装置20Aには、図1において破線で示されるデータd1,d4が入力される。すなわち、RPIS1およびRWM2のそれぞれから制御棒位置データd1(制御棒位置情報)が試験装置20Aに入力され、CPTR3から制御棒位置データd1に基づいて生成されるCPTR3の画面データd4が試験装置20Aに入力される。
RPIS制御棒位置データ取得部21は、RPIS1からデータ処理後の制御棒位置データd1、すなわち、制御棒データ処理部9に格納されるデータをRPIS1から受信して取得する。RPIS制御棒位置データ取得部21は、取得した制御棒位置データd1をRPISデータ変換部22に与える。
RPISデータ変換部22は、RPIS制御棒位置データ取得部21が取得した制御棒位置データd1のデータ形式を画面出力用のポジションデータに変換する。RPISデータ変換部22は、データ変換により得られた制御棒位置データd1に係る画面出力用のポジションデータをデータ表示部26に与える。
RWM制御棒位置データ取得部23は、RWM2からデータ処理後の制御棒位置データd1、すなわち、データ処理部12に格納されるデータを取得する。RWM制御棒位置データ取得部23は、取得した制御棒位置データd1をRWMデータ変換部24に与える。
RWMデータ変換部24は、RWM制御棒位置データ取得部23が取得した制御棒位置データd1のデータ形式を画面出力用のポジションデータに変換する。RWMデータ変換部24は、データ変換により得られた制御棒位置データd1に係る画面出力用のポジションデータをデータ表示部26に与える。
CPTRデータ取得部25は、CPTR3から画面データd4を取得する。ここで、画面データd4は、CPTR3がRPIS1から受信した制御棒位置データd1に基づいて得た制御棒のポジションを画面出力する際に生成されるデータである。
データ表示部26は、RPISデータ変換部22およびRWMデータ変換部24から制御棒位置データd1(画面出力用のポジションデータ)を受信し、CPTRデータ取得部25から画面データd4を受信する。データ表示部26は、制御棒位置データd1および画面データd4を受信すると、受信した制御棒位置データd1および画面データd4を画面表示する。
続いて、上述のように構成される試験装置20Aを用いた制御棒操作監視システムの制御棒位置監視機能試験(第1の試験)について説明する。
まず、第1の試験員が試験装置6aを操作して、試験装置6aが生成した模擬データである制御棒位置データd1をRPIS1へ出力する。試験装置6aから出力された制御棒位置データd1は、RPIS1に入力される。
RPIS1では、試験装置6aから出力された制御棒位置データd1がデータ入力部8に入力され、データ入力部8から制御棒データ処理部9に与えられる。制御棒データ処理部9は、記憶領域を有しており、当該記憶領域に制御棒位置データd1をデータ処理(論理演算処理)して得られる制御棒の位置に対応した数値(制御棒位置情報)を保持するとともにデータ出力部10に与える。
制御棒データ処理部9に保持された制御棒位置情報としての制御棒位置データd1は、試験装置20Aに入力される。また、データ出力部10に与えられる制御棒位置データd1は、RWM2およびCPTR3へ送信される。
RWM2では、RPIS1から送信される制御棒位置データd1をデータ入力部11が受信して、受信した制御棒位置データd1をデータ処理部12に与える。データ処理部12は、記憶領域を有しており、当該記憶領域に制御棒位置データd1をデータ処理して得られる制御棒の位置に対応した数値(制御棒位置情報)を保持するとともにデータ出力部13に与える。データ処理部12に保持された制御棒位置情報としての制御棒位置データd1は、試験装置20Aに入力される。
CPTR3では、RPIS1から送信される制御棒位置データd1をCPTR3自身の表示部またはCPTR3と接続される表示装置に画面出力する画面データd4に変換する。得られた画面データd4は、試験装置20Aに入力される。
一方、試験装置20Aでは、RPIS制御棒位置データ取得部21およびRPISデータ変換部22が、RPIS1から入力される制御棒位置データd1についての画面出力用データを得る。また、RWM制御棒位置データ取得部23およびRWMデータ変換部24が、RWM2から入力される制御棒位置データd1についての画面出力用データを得る。
続いて、RPISデータ変換部22が得たRPIS1に格納される制御棒位置データd1についての画面出力用データおよびRWMデータ変換部24が得たRWM2に格納される制御棒位置データd1についての画面出力用データは、データ表示部26に与えられる。また、CPTR3から入力される画面データd4は、CPTRデータ取得部25によって取得され、CPTRデータ取得部25からデータ表示部26に与えられる。データ表示部26は、与えられるデータ(制御棒位置データd1および画面データd4)に基づいて画面出力する。
すなわち、試験装置20Aでは、RPIS1に格納される制御棒位置データd1に基づく制御棒位置情報、RWM2に格納される制御棒位置データd1に基づく制御棒位置情報およびCPTR3に表示される制御棒位置データd1に基づく制御棒位置情報がデータ表示部26の1箇所に集約されて表示される。第2の試験員は、データ表示部26に集約表示される試験結果としての制御棒位置データd1および画面データd4を確認する。第2の試験員がデータ表示部26に集約表示される試験結果を確認すると、第1の試験は終了する。
このように、制御棒操作監視システムの試験装置20Aおよび試験装置20Aを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、RPIS1およびRWM2がそれぞれ有する制御棒位置データd1とCPTR3の画面データd4とを収集し、これらをデータ表示部26に集約表示することができる。
従って、制御棒操作監視システムの試験装置20Aおよび試験装置20Aを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、試験装置6aにおいて模擬データを発生させる試験員1名とデータ表示部26において試験結果(集約表示される制御棒位置データd1および画面データd4)を確認する試験員1名の計2名を配置すれば十分であり、従来の制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法において最低限必要であった試験員の人数を3名から1名削減した2名にすることができる。すなわち、第1の試験に必要な工数を約33%(1/3)削減することができる。
また、従来の制御棒操作監視システムの試験装置では、確認がなされていなかったRPIS1の制御棒データ処理部9の内部データについても、RWM2のデータ処理部12の内部データおよびCPTR3の画面データd4を用いて同時に比較することができるので、制御棒操作監視システムの健全性評価の信頼性を従来よりもさらに向上させることができる。
さらに、制御棒操作監視システムの試験装置20Aおよび試験装置20Aを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、RPIS1の制御棒データ処理部9の内部データ、RWM2のデータ処理部12の内部データおよびCPTR3の画面データd4を1箇所で確認することができるので、RPIS1の制御棒データ処理部9の内部データの確認作業を追加することに伴う試験員の人数増を回避することができる。
なお、図1に示される試験装置20Aは、情報を画面表示可能なデータ表示部26を具備しているが、必ずしもデータ表示部26を具備している必要はない。例えば、制御棒位置データd1および画面データd4を外部へ出力可能な出力端子を設け、当該出力端子とケーブルを介して接続される外部の表示装置へ制御棒位置データd1および画面データd4を画面表示させるように構成した試験装置20Aを構築しても良い。
[第2の実施形態]
図2は、本発明の第2の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の一例である試験装置20Bの構成を概略的に示す装置構成図である。
試験装置20Bは、試験装置20Aに対して、例えば、制御棒操作パネルデータ取得部31と、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33と、表示切替部34とをさらに具備する点で相違する。そこで、本実施形態の説明では、当該相違点を中心に説明し、試験装置20Aの構成要素と実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
試験装置20Bは、制御棒操作監視システムの制御棒操作監視機能試験(第2の試験)を行なうための装置である。例えば、図2に示される試験装置20Bは、制御棒操作監視システムの第2の試験の他にも、前述した第1の試験についても実施可能に構成される。
RWM2には、第2の試験用の模擬データである制御棒位置データd1を与える試験装置6cが接続されており、RWM2、CPTR3およびRMCS(原子炉手動制御系)4間の制御棒駆動阻止データd2のやり取りと、RWM2、CPTR3、RMCS4、および制御棒操作パネル5間の操作状態データd3のやり取りが正常に行なわれているか否かが確認される。
試験装置20Bは、例えば、RPIS制御棒位置データ取得部21と、RPISデータ変換部22と、RWM制御棒位置データ取得部23と、RWMデータ変換部24と、CPTRデータ取得部25と、データ表示部26と、制御棒操作パネルデータ取得部31と、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33と、表示切替部34とを具備する。
ここで、試験装置20Bが具備するRPIS制御棒位置データ取得部21、RPISデータ変換部22、RWM制御棒位置データ取得部23、およびRWMデータ変換部24は、制御棒操作監視システムの第1の試験を行なうための構成要素であり、試験装置20Aが具備するRPIS制御棒位置データ取得部21、RPISデータ変換部22、RWM制御棒位置データ取得部23、およびRWMデータ変換部24と同様である。
制御棒操作パネルデータ取得部31は、制御棒操作パネル5から操作状態データd3を取得し、取得した操作状態データd3を表示切替部34に与える。
RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32は、RMCS4から制御棒駆動阻止データd2を取得し、取得した制御棒駆動阻止データd2を表示切替部34に与える。
RWM制御棒駆動阻止データ取得部33は、RWM2のデータ処理部12から制御棒駆動阻止データd2を取得し、取得した制御棒駆動阻止データd2を表示切替部34に与える。
表示切替部34は、受信する制御棒位置データd1、制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3および画面データd4のうち画面表示するデータを切り替える画面表示切替機能を有する。データ表示部26に表示される表示内容は、表示切替部34の画面表示切替機能に基づいて切り替えられる。
続いて、上述のように構成される試験装置20Bを用いた制御棒操作監視システムの制御棒操作監視機能試験(第2の試験)について説明する。
まず、第1の試験員が試験装置6cを操作して、試験装置6cが生成した模擬データである制御棒位置データd1をRWM2およびCPTR3へ出力する。試験装置6cから出力された制御棒位置データd1は、RWM2およびCPTR3に入力される。
RWM2では、試験装置6cから出力された制御棒位置データd1がデータ入力部11に入力され、データ入力部11からデータ処理部12に与えられる。データ処理部12は、情報の読み出しおよび書き込みが可能な記憶領域を有しており、当該記憶領域に制御棒操作シーケンスの情報を保持している。
データ処理部12は、データ入力部11から制御棒位置データd1を受け取ると、保持している制御棒操作シーケンスと受け取った制御棒位置データd1とを比較して制御棒駆動阻止データd2を生成する。生成された制御棒駆動阻止データd2は、記憶領域に保持されるとともにデータ出力部13に与えられる。
データ処理部12により生成された制御棒駆動阻止データd2は、試験装置20Bに入力される。また、データ出力部13に与えられた制御棒駆動阻止データd2は、RMCS4およびCPTR3へ送信される。
CPTR3では、試験装置6cから送信される制御棒位置データd1と、RWM2から送信される制御棒駆動阻止データd2とを、CPTR3自身の表示部またはCPTR3と接続される表示装置に画面出力する画面データd4に変換する。得られた画面データd4は、試験装置20Bに入力される。
RMCS4では、RWM2から受信した制御棒駆動阻止データd2をRWM2に対して打ち返し処理が行なわれる。RMCS4から打ち返えされたデータ(制御棒駆動阻止データd2)は、RWM2へ送信されるとともに試験装置20Bに入力される。
続いて、第2の試験員が制御棒操作パネル5から模擬操作することにより、操作状態データd3が生成され、生成された操作状態データd3は、RWM2のデータ入力部11に送信される。また、生成された操作状態データd3は、試験装置20Bに入力される。
RWM2では、データ入力部11が操作状態データd3を受信し、受信した操作状態データd3をデータ処理部12に与える。データ処理部12は、操作状態データd3をデータ処理してデータ出力部13に与える。データ出力部13は、RMCS4および制御棒操作パネル5に対して操作状態データd3を送信する。
一方、試験装置20Bでは、制御棒操作パネルデータ取得部31が制御棒操作パネル5を模擬操作することにより生成された操作状態データd3を制御棒操作パネル5から取得する。RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32がRMCS4内の制御棒駆動阻止データd2を取得する。また、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33がRWM2内の制御棒駆動阻止データd2を取得する。
取得された制御棒駆動阻止データd2および操作状態データd3は、CPTRデータ取得部25がCPTR3から取得した画面データd4とともに表示切替部34に与えられる。表示切替部34は与えられたデータから表示するデータを切り替えて(選択して)データ表示部26に与える。データ表示部26は、表示切替部34から与えられるデータに基づいて画面出力する。
すなわち、試験装置20Bでは、制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3および画面データd4をデータ表示部26の1箇所に集約されて表示される。第3の試験員は、データ表示部26に集約表示される試験結果としての制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3および画面データd4を確認する。第3の試験員がデータ表示部26に集約表示される試験結果を確認すると、第2の試験は終了する。
このように、制御棒操作監視システムの試験装置20Bおよび試験装置20Bを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3、および画面データd4を収集し、これらをデータ表示部26に集約表示することができる。
従って、制御棒操作監視システムの試験装置20Bおよび試験装置20Bを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、試験装置6cにおいて模擬データを発生させる試験員1名と、制御棒操作パネル5において操作模擬する試験員1名と、データ表示部26において試験結果(制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3、および画面データd4)を確認する試験員1名の計3名を配置すれば十分であり、従来の制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法において最低限必要であった試験員の人数を5名から2名削減した3名にすることができる。すなわち、第2の試験に必要な工数を40%(2/5)削減することができる。
また、図2に示される試験装置20Bのように、第1の試験および第2の試験の両試験を行い得る構成を具備する装置であれば、第1の実施形態において前述した制御棒操作監視システムの試験装置20Aおよび試験装置20Aを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができる。この場合、試験装置20Bの表示切替部34は第1の試験のデータ(結果)と第2の試験のデータ(結果)とを切り替えてデータ表示部26に表示させることができ、試験結果を確認する試験員の負担を軽減することができる。
なお、図2に示される試験装置20Bは、第1の試験および第2の試験の両試験に対応した構成であるが、必ずしも第1の試験および第2の試験の両試験に対応する構成でなくても良く、第2の試験に対応する構成のみで試験装置を構築しても良い。例えば、CPTRデータ取得部25と、データ表示部26と、制御棒操作パネルデータ取得部31と、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33と、表示切替部34とを具備する試験装置20Bを構築することもできる。
また、試験装置20Bは、試験装置20Aと同様に、データ表示部26を具備せず、外部へデータ出力可能な出力端子を設け、当該出力端子を介して接続される表示装置に表示させる各データ(制御棒位置データd1、制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3および画面データd4)を出力可能な構成としても良い。
さらに、図2に示される試験装置20Bは、表示切替部34を具備しているが、必ずしも、表示切替部34を具備している必要はない。例えば、データ表示部26での集約表示が煩雑でない場合や表示切替部34と同等の機能を有する試験装置20Bとは別の装置を接続して適用する等の場合には、表示切替部34を具備しない試験装置20Bを構築することもできる。この場合、データ表示部26は、1つまたは複数のモニタ上によって各データ(制御棒位置データd1、制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3および画面データd4)を同時に表示するものとする。
[第3の実施形態]
図3は、本発明の第3の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の一例である試験装置20Cの構成を概略的に示す装置構成図である。
試験装置20Cは、試験装置20Bに対して、例えば、模擬データ入力部36と、模擬データ生成部37と、をさらに具備する点で相違する。そこで、本実施形態の説明では、当該相違点を中心に説明し、試験装置20Bの構成要素と実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
試験装置20Cは、制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験を行なうための装置であり、試験装置6a,6cと同等の機能を組み込んで構築された装置である。すなわち、試験装置20Cの模擬データ入力部36および模擬データ生成部37が試験装置6a,6cの役割を果たす。
試験装置20Cは、例えば、RPIS制御棒位置データ取得部21と、RPISデータ変換部22と、RWM制御棒位置データ取得部23と、RWMデータ変換部24と、CPTRデータ取得部25と、データ表示部26と、制御棒操作パネルデータ取得部31と、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33と、表示切替部34と、模擬データ入力部36と、模擬データ生成部37とを具備する。
模擬データ入力部36は、試験員からの模擬操作を受け付け、当該模擬操作内容を示す情報を模擬データ生成部37に与える。
模擬データ生成部37は、入力された模擬操作の内容を示す情報に基づいて、制御棒位置データd1をRPIS1のデータ入力部8へ出力するとともに制御棒位置データd1および操作状態データd3をRWM2のデータ入力部11へ出力する。
続いて、上述のように構成される試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験について説明する。
まず、試験装置20Cにおいて、第1の試験員が模擬データ入力部36で模擬操作を行なうと、模擬データ入力部36から当該模擬操作の内容を示す情報が模擬データ生成部37に与えられる。模擬データ生成部37は、与えられた当該模擬操作の内容を示す情報に基づいて、RPIS1およびRWM2のそれぞれが受信可能な所定の伝送フォーマットの制御棒位置データd1および操作状態データd3を生成し、生成した制御棒位置データd1をRPIS1およびRWM2へ送信し、生成した操作状態データd3をRWM2へ送信する。ここで、模擬データである制御棒位置データd1および操作状態データd3のRPIS1およびRWM2への送信は、行なう試験に応じて切り替えることができる。
試験装置20Cから送信された制御棒位置データd1がRPIS1およびRWM2に入力された後のデータ処理手順および試験装置20Cから送信された操作状態データd3がRWM2に入力された後の処理手順は、試験装置20Aまたは試験装置20Bと同様である。
このように、制御棒操作監視システムの試験装置20Cおよび試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒操作監視システムの試験装置20Bおよび試験装置20Bを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、第1の試験および第2の試験でそれぞれ用いていた試験装置6a,6cが模擬データ入力部36および模擬データ生成部37として試験装置20Cに集約されるので、装置の物量(数量)を削減することができる。
また、制御棒操作監視システムの試験装置20Cおよび試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、従来技術や制御棒操作監視システムの試験装置20Bおよび試験装置20Bを用いた制御棒操作監視システムの試験方法に対して、装置の物量が削減されるため、各装置に要する校正等のメンテナンスの手間が減少し、メンテナンス性を向上させることができる。
さらに、制御棒操作監視システムの試験装置20Cおよび試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、模擬操作とデータ確認を1箇所で実施することができるので、1人の試験員で第1の試験および第2の試験を行なうことができる。従って、制御棒操作監視システムの試験装置20Cおよび試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの試験方法では、従来の制御棒操作監視システムの試験と比較して、第1の試験では試験に必要な工数を約66%削減(試験員を3名から1名に)することができ、第2の試験では試験に必要な工数を約80%削減(試験員を5名から1名に)することができる。
なお、図3に示される制御棒操作監視システムの試験装置20Cは、図2に示される試験装置20Bに対して、模擬データ入力部36と、模擬データ生成部37とをさらに具備する構成であるが、試験装置20Bの代わりに試験装置20Aや、RPIS制御棒位置データ取得部21、RPISデータ変換部22、RWM制御棒位置データ取得部23、およびRWMデータ変換部24を具備しない等の変形例に係る試験装置20Bに対して模擬データ入力部36と、模擬データ生成部37とをさらに具備する構成としても良い。
[第4の実施形態]
図4は、本発明の第4の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の一例である試験装置20Dの構成を概略的に示す装置構成図である。
試験装置20Dは、試験装置20Cに対して、例えば、制御棒位置データ比較部41と、制御棒駆動阻止データ比較部43と、をさらに具備する点で相違する。そこで、本実施形態の説明では、当該相違点を中心に説明し、試験装置20Cの構成要素と実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
試験装置20Dは、試験装置20Cと同様に制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験を行なうための装置である。
試験装置20Dは、例えば、RPIS制御棒位置データ取得部21と、RPISデータ変換部22と、RWM制御棒位置データ取得部23と、RWMデータ変換部24と、CPTRデータ取得部25と、データ表示部26と、制御棒操作パネルデータ取得部31と、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33と、表示切替部34と、模擬データ入力部36と、模擬データ生成部37と、制御棒位置データ比較部41と、制御棒駆動阻止データ比較部43と、を具備する。
制御棒位置データ比較部41は、制御棒位置データd1と制御棒位置データd1に基づく画面出力用の画面データd4とを比較して、各機器で正常にデータ処理が行なわれているか否かを判定し、判定結果を表示切替部34に与える。
より詳細には、制御棒位置データ比較部41は、RPIS1およびRWM2に入力される制御棒位置データd1、すなわち、模擬データ入力部36から送信される制御棒位置データd1と、RPIS1およびRWM2から出力される制御棒位置データd1、すなわち、RPISデータ変換部22およびRWMデータ変換部24から与えられる制御棒位置データd1とを受け取り、比較する。また、制御棒位置データ比較部41は、RPISデータ変換部22およびRWMデータ変換部24から与えられる制御棒位置データd1と、CPTRデータ取得部25によって取得される制御棒位置データd1の画面出力用データとしての画面データd4とを受け取り、比較する。
制御棒駆動阻止データ比較部43は、制御棒駆動阻止データd2および操作状態データd3と、制御棒駆動阻止データd2に基づく画面出力用の画面データd4とを比較して、各機器で正常にデータ処理が行なわれているか否かを判定し、判定結果を表示切替部34に与える。
より詳細には、制御棒駆動阻止データ比較部43は、制御棒操作パネルデータ取得部31から制御棒操作パネル5の操作状態データd3を、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32からRMCS4の制御棒駆動阻止データd2を、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33からRWM2の制御棒駆動阻止データd2を、CPTRデータ取得部25によって取得される制御棒駆動阻止データd2の画面出力用データとしての画面データd4とを受け取り、比較する。
制御棒位置データ比較部41から表示切替部34に与えられる判定結果および制御棒駆動阻止データ比較部43から表示切替部34に与えられる判定結果は、表示切替部34が表示内容を切り替えてデータ表示部26に表示させる対象となる。
続いて、上述のように構成される試験装置20Dを用いた制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験について説明する。
試験装置20Dを用いた場合における制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験は、試験装置20Cを用いた場合における制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験に対して、制御棒位置データ比較部41および制御棒駆動阻止データ比較部43による比較処理ステップが付加される点と、制御棒位置データ比較部41および制御棒駆動阻止データ比較部43による比較結果が切替表示される対象として付加される点で相違するが、その他の点では実質的に異ならない。
すなわち、試験装置20Dは、RPIS1およびRWM2へ制御棒位置データd1を送信し、RWM2へ操作状態データd3を送信すると、その後、制御棒位置データd1がRPIS1およびRWM2から、制御棒駆動阻止データd2がRWM2およびRMCS4から、操作状態データd3が制御棒操作パネル5から、画面データd4がCPTR3から入力される。
試験装置20Dでは、RPIS1からの制御棒位置データd1をRPIS制御棒位置データ取得部21が、RMW2からの制御棒位置データd1をRWM制御棒位置データ取得部23が、制御棒位置データd1についての画面データd4をCPTRデータ取得部25が、制御棒操作パネル5からの操作状態データd3を制御棒操作パネルデータ取得部31が、RMCS4からの制御棒駆動阻止データd2をRMCS制御棒駆動阻止データ取得部32が、RWM2からの制御棒駆動阻止データd2をRWM制御棒駆動阻止データ取得部33が取得する。
続いて、RPIS1からの制御棒位置データd1はRPISデータ変換部22で変換されて、RMW2からの制御棒位置データd1はRWMデータ変換部24で画面出力用データに変換されて、それぞれ、制御棒位置データ比較部41に与えられる。また、制御棒位置データd1の画面出力用データとしての画面データd4はCPTRデータ取得部25から制御棒位置データ比較部41に与えられる。
制御棒位置データ比較部41は、RPIS1およびRWM2への入力データである制御棒位置データd1を模擬データ入力部36から受け取る一方、RPIS1の出力データである制御棒位置データd1をRPISデータ変換部22から受け取り、RMW2の出力データである制御棒位置データd1をRWMデータ変換部24から受け取り、画面データd4(制御棒位置データd1の画面出力用データ)をCPTRデータ取得部25から受け取ると、受け取った制御棒位置データd1および画面データd4を比較して、同じ制御棒位置を示しているか否かを判定する。
すなわち、RPIS1およびRWM2への入力データとRPIS1の出力データおよびRMW2の出力データとの比較と、RPIS1の出力データとRMW2の出力データとの比較と、RPIS1の出力データおよびRMW2の出力データとCPTR3の出力データとを比較して、同じ制御棒位置状態を示しているかが確認される。
一方、制御棒駆動阻止データ比較部43は、制御棒操作パネルデータ取得部31から制御棒操作パネル5の操作状態データd3を、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32からRMCS4の制御棒駆動阻止データd2を、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33からRWM2の制御棒駆動阻止データd2を、CPTRデータ取得部25によって取得される制御棒駆動阻止データd2の画面出力用データとしての画面データd4とを受け取ると、受け取った制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3、および画面データd4(制御棒駆動阻止データd2の画面出力用データ)を比較して、同じ制御棒駆動阻止状態および操作状態になっていることを判定する。
制御棒位置データ比較部41の判定結果および制御棒駆動阻止データ比較部43の判定結果は、表示切替部34を経てデータ表示部26に表示される。すなわち、データ表示部26には、RPIS1に保持される制御棒位置データd1、RWM2に保持される制御棒位置データd1、RWM2が生成する制御棒駆動阻止データd2、RMCS4が打ち返す制御棒駆動阻止データd2、制御棒操作パネル5が生成する操作状態データd3、およびCPTR3の画面データd4(制御棒位置データd1および制御棒駆動阻止データd2の画面出力用データ)とともに、制御棒位置データ比較部41の判定結果および制御棒駆動阻止データ比較部43の判定結果が1箇所のデータ表示部26に集約表示される。
このように、制御棒操作監視システムの試験装置20Dおよび試験装置20Dを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒操作監視システムの試験装置20Cおよび試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、従来人間系により行なっていた制御棒操作監視システムの第1の試験におけるRPIS1およびRWM2の制御棒位置データd1とCPTR3の画面データd4との比較および検証と、第2の試験におけるRWM2、RMCS4、および制御棒操作パネル5の制御棒駆動阻止データd2とCPTR3の画面データd4との比較および検証とを機械的に行なうことができる。
すなわち、制御棒操作監視システムの試験装置20Dおよび試験装置20Dを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、前記比較および検証を人間系により行なっている制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法に対して、試験工程の短縮(試験に必要な工数の削減)と確認漏れ等のヒューマンエラーを排除して試験結果に対する信頼性を向上させることができる。
なお、図4に示される試験装置20Dは、制御棒位置データ比較部41および制御棒駆動阻止データ比較部43の二つの比較部を具備している構成であるが、制御棒位置データ比較部41および制御棒駆動阻止データ比較部43の何れか一方を具備する試験装置を構築することもできる。
[第5の実施形態]
図5は、本発明の第5の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の一例である試験装置20Eの構成を概略的に示す装置構成図である。
試験装置20Eは、試験装置20Dに対して、例えば、模擬データ保存部45と、模擬データシーケンス判定部46とをさらに具備する点で相違する。そこで、本実施形態の説明では、当該相違点を中心に説明し、試験装置20Dの構成要素と実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
試験装置20Eは、試験装置20Dと同様に制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験を行なうための装置である。
試験装置20Eは、例えば、RPIS制御棒位置データ取得部21と、RPISデータ変換部22と、RWM制御棒位置データ取得部23と、RWMデータ変換部24と、CPTRデータ取得部25と、データ表示部26と、制御棒操作パネルデータ取得部31と、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33と、表示切替部34と、模擬データ入力部36と、模擬データ生成部37と、制御棒位置データ比較部41と、制御棒駆動阻止データ比較部43と、模擬データ保存部45と、模擬データシーケンス判定部46と、を具備する。
模擬データ保存部45は、模擬データ入力部36から模擬操作の手順を示すデータの入力を受け付け、模擬データシーケンス判定部46が読み出し可能なデータである模擬操作手順として保存する機能を有する。ここで、模擬データ保存部45に保存される模擬操作手順は、複数の模擬操作を順序付けしてデータ化したものである。
模擬データシーケンス判定部46は、試験開始の要求が与えられると、模擬データ保存部45にアクセスして当該要求に従った模擬操作手順を読み出すとともに、制御棒位置データ比較部41および制御棒駆動阻止データ比較部43から各々の判定結果を受け取り、模擬データとしての制御棒位置データd1および操作状態データd3を生成して送信するタイミングを制御する。
すなわち、模擬データシーケンス判定部46は、受け取った制御棒位置データ比較部41および制御棒駆動阻止データ比較部43の判定結果を監視しながら、模擬データ保存部45から受け取った模擬操作手順に従って制御棒位置データd1をRPIS1およびRWM2へ送信し、生成した操作状態データd3をRWM2へ送信する。
続いて、上述のように構成される試験装置20Eを用いた制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験について説明する。
試験装置20Eを用いた場合における制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験は、試験員が試験開始の実行要求を一度与えると全ての模擬対象に対して操作模擬を実行する点で、試験員が1つの模擬毎に試験開始の実行要求を逐一与える必要がある試験装置20Dを用いた場合における制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験と相違するが、その他の点は実質的に異ならない。
試験装置20Eにおいて、試験開始の実行要求を与えると、模擬データシーケンス判定部46が当該実行要求により指定される模擬操作手順を模擬データ保存部45から受け取る模擬操作手順に従って、制御棒位置データd1をRPIS1およびRWM2へ送信し、生成した操作状態データd3をRWM2へ送信する。
この時、模擬データシーケンス判定部46は、1つの模擬毎に制御棒位置データ比較部41および制御棒駆動阻止データ比較部43による比較判定(データ評価)が完了したことを確認したうえで、模擬データ生成部37に次の模擬に係るデータの生成および送信の許可を与える。このように模擬データシーケンス判定部46が模擬データの生成および送信のタイミングを制御しつつ全ての模擬を完了すると、試験装置20Eを用いた場合における制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験は終了する。
このように、制御棒操作監視システムの試験装置20Eおよび試験装置20Eを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒操作監視システムの試験装置20Dおよび試験装置20Dを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、人間系の模擬操作によらず機械的に予め指定した模擬操作手順に従った模擬を順次実施することができるので、1つの模擬毎の模擬操作および試験結果の確認作業が不要となり、試験工程の短縮と試験漏れ軽減をすることができる。
また、制御棒操作監視システムの試験装置20Eおよび試験装置20Eを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、予め作成しておいた手順に従った模擬を機械的に実行させることができるので、従来実施されていなかった又は実施が困難であったシーケンスによる試験も実施でき、試験項目の完全性を確保することができる。
例えば、制御棒操作監視システムの試験装置20Eおよび試験装置20Eを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、第1の試験に関して、従来の実施されていなかった全挿入(0ポジション)、全引抜(48ポジション)、オーバートラベル、ドリフト、PIP異常の5パターン以外の制御棒位置(2〜46ポジション)での試験を実施することもできる。また、第2の試験に関しては、従来、例えば、制御棒全185本(110万kWクラス)のうちの16本を対象とした程度のシーケンスで試験を行なっていたが、さらに本数を増やした複雑なシーケンスによる試験についても実施することができる。
[第6の実施形態]
図6は、本発明の第6の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の一例である試験装置20Fの構成を概略的に示す装置構成図である。
試験装置20Fは、試験装置20Eに対して、例えば、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48をさらに具備する点で相違する。そこで、本実施形態の説明では、当該相違点を中心に説明し、試験装置20Eの構成要素と実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
試験装置20Fは、試験装置20Eと同様に制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験を行なうための装置である。
試験装置20Fは、例えば、RPIS制御棒位置データ取得部21と、RPISデータ変換部22と、RWM制御棒位置データ取得部23と、RWMデータ変換部24と、CPTRデータ取得部25と、データ表示部26と、制御棒操作パネルデータ取得部31と、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33と、表示切替部34と、模擬データ入力部36と、模擬データ生成部37と、制御棒位置データ比較部41と、制御棒駆動阻止データ比較部43と、模擬データ保存部45と、模擬データシーケンス判定部46と、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48と、を具備する。
制御棒駆動阻止エコーバック判定部48は、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32から制御棒駆動阻止データd2と、制御棒駆動阻止データd2に対してRMCS4から出力される打ち返し信号のデータ(以下、「エコーバックデータ」と称する。)d5と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33から制御棒駆動阻止データd2と、を受け取る。
制御棒駆動阻止エコーバック判定部48は、受け取った制御棒駆動阻止データd2のうち、RWM2の制御棒駆動阻止信号(または制御棒引抜阻止信号)が示す入切状態(ON/OFF状態)を監視し、入切状態が変化してからRMCS4からの打ち返し信号が返ってくる(エコーバックデータd5を受け取る)までの時間間隔を測定する。
続いて、上述のように構成される試験装置20Fを用いた制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験について説明する。
試験装置20Fを用いた場合における制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験は、試験装置20Eを用いた場合における制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験に対して、さらに、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48が、エコーバックが確立するまでの所要時間を計測し、表示切替部34を介してデータ表示部26に計測結果を与える点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。
すなわち、試験装置20Fは、試験装置20Eと同様に試験を進める他、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48が受け取った制御棒駆動阻止データd2のうち、RWM2の制御棒駆動阻止信号(または制御棒引抜阻止信号)が示す入切状態(ON/OFF状態)と制御棒駆動阻止エコーバック判定部48がRMCS4からの打ち返し信号である制御棒駆動阻止エコーバック信号(または制御棒引抜阻止エコーバック信号)の入切状態(ON/OFF状態)を監視して、打ち返し信号の入切状態の時間間隔を測定する。
まず、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48は、RWM2の制御棒駆動阻止信号(または制御棒引抜阻止信号)が示す入切状態(ON/OFF状態)を監視しており、例えば、切(OFF)から入(ON)等、監視している制御棒駆動阻止信号(または制御棒引抜阻止信号)の入切状態が変化した時点を測定の基準時に設定する。
制御棒駆動阻止エコーバック判定部48が基準時を設定すると、設定した基準時からRMCS4からの打ち返し信号である制御棒駆動阻止エコーバック信号(または制御棒引抜阻止エコーバック信号)の入切状態(ON/OFF状態)を監視し、例えば、切(OFF)から入(ON)等、入切状態が変化するまでの所要時間、すなわち、エコーバックが確立するまでの所要時間を測定する。
続いて、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48は、測定して得られた測定結果を、受け取ったRMCS制御棒駆動阻止データ取得部32からの制御棒駆動阻止データd2およびエコーバックデータd5と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33からの制御棒駆動阻止データd2とともに表示切替部34に与える。
試験装置20Fにおいて、表示切替部34は、制御棒位置データ比較部41、制御棒駆動阻止データ比較部43および制御棒駆動阻止エコーバック判定部48から与えられるデータ、比較結果および測定結果のうち、ユーザの表示させたい情報の要求に合致する情報を選択してデータ表示部26に与える。データ表示部26には表示切替部34から与えられた情報が表示される。
このように、制御棒操作監視システムの試験装置20Fおよび試験装置20Fを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒操作監視システムの試験装置20Eおよび試験装置20Eを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、従来、人間系で行われていたエコーバック時間測定試験についても機械的に実施することができる。
また、制御棒操作監視システムの試験装置20Fおよび試験装置20Fを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、従来の人間系で行われていたエコーバック時間測定試験において使用される制御棒駆動阻止データd2をトレンドグラフとして表示する専用の試験装置を用いることなく、機械的にエコーバック時間測定試験を行なうことができるので、試験装置の物量を削減することができる。
さらに、制御棒操作監視システムの試験装置20Fおよび試験装置20Fを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、試験装置20Fの制御棒駆動阻止エコーバック判定部48が、機械的に時間測定を行なって結果を得るので、従来の人間系で行われていたエコーバック時間測定試験では、エコーバック時間を測定する際に、トレンドグラフとして表示する専用の試験装置からトレンドグラフ画面を例えば印字出力し、紙面に示されるトレンドグラフに定規を当てて必要な長さを測り、測定結果に基づいて所定の計算を行なう試験員の作業が不要となり、試験工程の短縮、ひいては工数の削減をすることができる。
なお、図6に示される試験装置20Fは、一例として試験装置20Eに対して制御棒駆動阻止エコーバック判定部48をさらに具備した構成であるが、試験装置20Eの代わりに、例えば試験装置20B等の制御棒操作監視システムの制御棒操作監視機能試験(第2の試験)を実施可能な他の試験装置でも良い。
[第7の実施形態]
図7は、本発明の第7の実施形態に係る制御棒操作監視システムの試験装置の一例である試験装置20Gの構成を概略的に示す装置構成図である。
試験装置20Gは、試験装置20Fに対して、例えば、比較データ保存部51と、成績書データ作成部52と、成績書ひな形データ保存部53と、をさらに具備する点で相違する。そこで、本実施形態の説明では、当該相違点を中心に説明し、試験装置20Fの構成要素と実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
試験装置20Gは、試験装置20Fと同様に制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験を行なうための装置である。
試験装置20Gは、例えば、RPIS制御棒位置データ取得部21と、RPISデータ変換部22と、RWM制御棒位置データ取得部23と、RWMデータ変換部24と、CPTRデータ取得部25と、データ表示部26と、制御棒操作パネルデータ取得部31と、RMCS制御棒駆動阻止データ取得部32と、RWM制御棒駆動阻止データ取得部33と、表示切替部34と、模擬データ入力部36と、模擬データ生成部37と、制御棒位置データ比較部41と、制御棒駆動阻止データ比較部43と、模擬データ保存部45と、模擬データシーケンス判定部46と、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48と、比較データ保存部51と、成績書データ作成部52と、成績書ひな形データ保存部53と、を具備する。
比較データ保存部51は、記憶領域を有しており、当該記憶領域に、制御棒位置データ比較部41、制御棒駆動阻止データ比較部43、および制御棒駆動阻止エコーバック判定部48からデータを受け取って格納する。
より詳細には、制御棒位置データ比較部41が取得する制御棒位置データd1およびCPTR3の画面データd4と、制御棒駆動阻止データ比較部43が取得する制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3、および画面データd4と、制御棒位置データ比較部41が行なったデータ比較の結果と、制御棒駆動阻止データ比較部43が行なったデータ比較の結果と、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48が取得した制御棒駆動阻止データd2およびエコーバックデータd5と、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48が測定した測定結果(エコーバックが確立するまでの所要時間)と、が成績書データ作成部52から読み出し可能な状態で比較データ保存部51に格納される。
成績書データ作成部52は、成績書の作成要求に基づいて当該作成要求のある成績書ひな形データを取得する機能と、取得する成績書ひな形データと関連付けられた試験結果のデータを取得する機能と、取得した成績書ひな形データと試験結果のデータとを用いて成績書を作成する機能とを有する。
成績書データ作成部52は、与えられた成績書の作成要求に基づき、成績書ひな形データを例えば成績書ひな形データ保存部53等の所定の記憶領域から取得するとともに、取得した成績書ひな形データと関連付けられた試験結果のデータを当該試験結果のデータが格納される記憶領域としての比較データ保存部51から取得する。
ここで、比較データ保存部51に格納されるデータは、成績書ひな形データ保存部53に予め格納される成績書ひな形データと関連付けられており、成績書ひな形データが指定されることによって、当該成績書ひな形データと関連付けられているデータを抽出することができる。
成績書データ作成部52は、成績書を作成するのに必要な成績書ひな形データと試験結果のデータとを取得すると、成績書(電子データ)を作成する。なお、作成された成績書は、内蔵されるハードディスクや着脱可能なリムーバブルディスク等の所定の記憶手段に適宜保存したり、試験装置20Gとデータ伝送可能に接続されるプリンタから印字出力したりすることができる。
成績書ひな形データ保存部53は、記憶領域を有しており、当該記憶領域に、制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験の試験結果が記載される成績書のひな形データ(成績書ひな形データ)を格納する。
なお、図7に示される試験装置20Gは成績書ひな形データ保存部53を具備する構成であるが、必ずしも成績書ひな形データ保存部53を具備する必要はない。成績書ひな形データを読み出し可能な状態にできさえすれば試験装置20Gの構成は問わない。
続いて、上述のように構成される試験装置20Gを用いた制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験について説明する。
試験装置20Gを用いた場合における制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験は、試験装置20Fを用いた場合における制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験に対して、さらに、実施した試験に対する成績書(電子データ)を機械的に作成する点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。
すなわち、試験装置20Gでは、制御棒位置データ比較部41が取得する制御棒位置データd1およびCPTR3の画面データd4と、制御棒駆動阻止データ比較部43が取得する制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3、および画面データd4と、制御棒位置データ比較部41が行なったデータ比較の結果と、制御棒駆動阻止データ比較部43が行なったデータ比較の結果と、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48が取得した制御棒駆動阻止データd2およびエコーバックデータd5と、制御棒駆動阻止エコーバック判定部48が測定した測定結果(エコーバックが確立するまでの所要時間)と、が比較データ保存部51に保存される。
続いて、ユーザの操作により、制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験についての成績書を作成する要求が試験装置20Gに与えられると、成績書作成データ部52が、作成要求のあった成績書のひな形データを成績書ひな形データ保存部53から読み出すとともに、比較データ保存部51から成績書の作成に必要なデータを読み出して、成績書(電子データ)を作成する。
このように、制御棒操作監視システムの試験装置20Gおよび試験装置20Gを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒操作監視システムの試験装置20Fおよび試験装置20Fを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、従来、人間系で行われていた制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験についての成績書作成についても機械的に実施することができる。
従って、制御棒操作監視システムの試験装置20Gおよび試験装置20Gを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、従来、作業員が判定結果を入手して、所定の成績書フォーマットに手入力で入力していた作業が不要となり、作業員は作成したい成績表の成績書フォーマットを指定すれば、成績書作成データ部52が成績書を作成することができ、試験員の成績書の作成作業の負担および試験工程の短縮、ひいては工数の削減することができる。
以上、上述した制御棒操作監視システムの試験装置20A〜20Gおよび制御棒操作監視システムの試験装置20A〜20Gを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、従来の試験よりも工数を削減でき、さらに、試験による制御棒操作監視システムの健全性評価の信頼性を向上させることができる。
より具体的には、制御棒操作監視システムの試験装置20Aおよび試験装置20Aを用いた制御棒操作監視システムの試験方法の場合、RPIS1およびRWM2がそれぞれ有する制御棒位置データd1とCPTR3の画面データd4とを収集し、これらをデータ表示部26に集約表示することができるので、従来の制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法において最低限必要であった試験員の人数を3名から2名にでき、第1の試験に必要な工数を約33%(1/3)削減することができる。
また、制御棒操作監視システムの試験装置20Aおよび試験装置20Aを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、従来の制御棒操作監視システムの試験装置では、確認がなされていなかったRPIS1の制御棒データ処理部9の内部データについても、RWM2のデータ処理部12の内部データおよびCPTR3の画面データd4を用いて同時に比較することができるので、制御棒操作監視システムの健全性評価の信頼性を従来よりもさらに向上させることができる。
制御棒操作監視システムの試験装置20Bおよび試験装置20Bを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒駆動阻止データd2、操作状態データd3、および画面データd4を収集し、これらをデータ表示部26に集約表示することができるので、従来の制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法において最低限必要であった試験員の人数を5名から3名にでき、第2の試験に必要な工数を40%(2/5)削減することができる。
制御棒操作監視システムの試験装置20Cおよび試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒操作監視システムの試験装置20Bおよび試験装置20Bを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、装置の物量(数量)を削減することができる。従って、制御棒操作監視システムの試験装置20Cおよび試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの試験方法では、従来の制御棒操作監視システムの試験と比較して、第1の試験では試験に必要な工数を約66%削減でき、第2の試験では試験に必要な工数を約80%削減できる。
また、制御棒操作監視システムの試験装置20Cおよび試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、従来技術や制御棒操作監視システムの試験装置20Bおよび試験装置20Bを用いた制御棒操作監視システムの試験方法に対して、装置の物量が削減されるため、各装置に要する校正等のメンテナンスの手間が減少し、メンテナンス性を向上させることができる。
制御棒操作監視システムの試験装置20Dおよび試験装置20Dを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒操作監視システムの試験装置20Cおよび試験装置20Cを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、従来人間系により行なっていた制御棒操作監視システムの第1の試験におけるRPIS1およびRWM2の制御棒位置データd1とCPTR3の画面データd4との比較および検証と、第2の試験におけるRWM2、RMCS4、および制御棒操作パネル5の制御棒駆動阻止データd2とCPTR3の画面データd4との比較および検証とを機械的に行なうことができる。
故に、制御棒操作監視システムの試験装置20Dおよび試験装置20Dを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、前記比較および検証を人間系により行なっている制御棒操作監視システムの試験装置および試験方法に対して、試験工程の短縮(試験に必要な工数の削減)と確認漏れ等のヒューマンエラーを排除して試験結果に対する信頼性を向上させることができる。
制御棒操作監視システムの試験装置20Eおよび試験装置20Eを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、1つの模擬毎の模擬操作および試験結果の確認作業が不要となり、試験工程の短縮と試験漏れ軽減をすることができる。また、従来実施されていなかった又は実施が困難であったシーケンスによる試験も実施でき、試験項目の完全性を確保することができる。
制御棒操作監視システムの試験装置20Fおよび試験装置20Fを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒操作監視システムの試験装置20Eおよび試験装置20Eを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、従来、人間系で行われていたエコーバック時間測定試験についても、専用の試験装置を用いることなく、機械的に実施することができるので、試験装置の物量削減および試験工程の短縮、ひいては工数の削減をすることができる。
制御棒操作監視システムの試験装置20Gおよび試験装置20Gを用いた制御棒操作監視システムの試験方法によれば、制御棒操作監視システムの試験装置20Fおよび試験装置20Fを用いた制御棒操作監視システムの試験方法と同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、従来、人間系で行われていた制御棒操作監視システムの第1の試験および第2の試験についての成績書作成についても機械的に実施することができるので、試験員の成績書の作成作業の負担および試験工程の短縮、ひいては工数の削減することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…RPIS(制御棒位置指示系)、2…RWM(制御棒価値ミニマイザ)、3…CPTR(プロセス計算機)、4…RMCS(原子炉手動制御系)、5…制御棒操作パネル、6a,6b,6c…試験装置、8…データ入力部、9…制御棒データ処理部、10…データ出力部、11…データ入力部、12…データ処理部、13…データ出力部、20A〜20G…試験装置、21…RPIS制御棒位置データ取得部、22…RPISデータ変換部、23…RWM制御棒位置データ取得部、24…RWMデータ変換部、25…CPTRデータ取得部、26…データ表示部、31…制御棒操作パネルデータ取得部、32…RMCS制御棒駆動阻止データ取得部、33…RWM制御棒駆動阻止データ取得部、34…表示切替部、36…模擬データ入力部、37…模擬データ生成部、41…制御棒位置データ比較部、43…制御棒駆動阻止データ比較部、45…模擬データ保存部、46…模擬データシーケンス判定部、48…制御棒駆動阻止エコーバック判定部、51…比較データ保存部、52…成績書データ作成部、53…成績書ひな形データ保存部、d1…制御棒位置データ、d2…制御棒駆動阻止データ、d3…操作状態データ、d4…画面データ、d5…エコーバックデータ。

Claims (13)

  1. 制御棒位置指示系のデータ処理部で処理された内部データのうち制御棒位置データを取得するRPIS制御棒位置データ取得部と、
    RPIS制御棒位置データ取得部が取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するRPISデータ変換部と、
    制御棒価値ミニマイザのデータ処理部で処理された内部データのうち制御棒位置データを取得するRWM制御棒位置データ取得部と、
    RWM制御棒位置データ取得部が取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するRWMデータ変換部と、
    プロセス計算機が制御棒位置データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得するCPTRデータ取得部と、
    前記RPISデータ変換部および前記RWMデータ変換部で変換されたポジションデータ、ならびに前記CPTRデータ取得部が取得した画面データを表示するデータ表示部とを具備することを特徴とする制御棒操作監視システムの試験装置。
  2. 制御棒操作パネルから操作状態データを取得する制御棒操作パネルデータ取得部と、
    前記制御棒価値ミニマイザのデータ処理部から制御棒駆動阻止データを取得するRWM制御棒駆動阻止データ取得部と、
    原子炉手動操作系のデータ処理部から制御棒駆動阻止データを取得するRMCS制御棒駆動阻止データ取得部と、をさらに具備し、
    前記CPTRデータ取得部は、前記プロセス計算機が受け取った前記制御棒駆動阻止データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得するように構成され、
    前記データ表示部は、さらに前記制御棒操作パネルが取得した操作状態データと、前記RWM制御棒駆動阻止データ取得部および前記RMCS制御棒駆動阻止データ取得部が取得した制御棒駆動阻止データとを表示することを特徴とする請求項1に記載の制御棒操作監視システムの試験装置。
  3. 前記制御棒位置指示系から取得される前記内部データを制御棒位置データとして取り扱い前記RPISデータ変換部から前記制御棒位置データについての画面出力用のポジションデータを取得し、前記制御棒価値ミニマイザから取得される前記内部データを制御棒位置データとして取り扱い前記RWMデータ変換部から前記制御棒位置データについての画面出力用のポジションデータを取得し、前記プロセス計算機から取得される画面データを前記CPTRデータ取得部から取得して、前記RPISデータ変換部から取得される制御棒位置データ、前記RWMデータ変換部から取得される制御棒位置データ、および前記プロセス計算機から取得される前記画面データをそれぞれ比較し、比較結果に基づいて前記制御棒位置指示系、前記制御棒価値ミニマイザ、および前記プロセス計算機が正しくデータ処理をしているか否かを判定する制御棒位置データ比較部をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の制御棒操作監視システムの試験装置。
  4. 模擬操作を受け付ける模擬データ入力部と、
    この模擬データ入力部が受け付ける模擬操作の内容に基づいて、前記制御棒位置指示系へ与える制御棒位置データ並びに前記制御棒価値ミニマイザへ与える制御棒位置データおよび前記制御棒価値ミニマイザへ与える操作状態データを生成する模擬データ生成部とをさらに具備することを特徴とする請求項2又は3に記載の制御棒操作監視システムの試験装置。
  5. 前記制御棒位置データ比較部は、前記制御棒位置指示系および前記制御棒価値ミニマイザへ与える制御棒位置データを前記模擬データ生成部から取得し、前記模擬データ生成部から取得した制御棒位置データと、前記RPISデータ変換部から取得される制御棒位置データ、前記RWMデータ変換部から取得される制御棒位置データ、および前記プロセス計算機から取得される画面データとをそれぞれ比較し、比較結果に基づいて、前記制御棒位置指示系および前記制御棒価値ミニマイザへ与える制御棒位置データに対して前記制御棒位置指示系、前記制御棒価値ミニマイザ、および前記プロセス計算機において正しくデータ処理されているか否かを判定するように構成されることを特徴とする請求項4に記載の制御棒操作監視システムの試験装置。
  6. 前記制御棒操作パネルから取得される前記操作状態データを制御棒操作パネルデータ取得部から取得し、前記原子炉手動制御系から取得される前記制御棒駆動阻止データを前記RMCS制御棒駆動阻止データ取得部から取得し、前記制御棒価値ミニマイザから取得される前記制御棒駆動阻止データを前記RWM制御棒駆動阻止データ取得部から取得し、前記プロセス計算機から取得する前記画面データを前記CPTRデータ取得部から取得して、前記制御棒操作パネルデータ取得部から取得される前記操作状態データおよび前記原子炉手動制御系および制御棒価値ミニマイザから取得する前記制御棒駆動阻止データと、前記プロセス計算機から取得される前記画面データとを比較し、比較結果に基づいて、前記制御棒操作パネル、前記原子炉手動制御系、前記制御棒価値ミニマイザ、および前記プロセス計算機において正しくデータ処理されているか否かを判定する制御棒駆動阻止データ比較部をさらに具備する請求項2から5の何れか1項に記載の制御棒操作監視システムの試験装置。
  7. 模擬操作手順を保存する模擬データ保存部と、
    前記制御棒駆動阻止データ比較部が判定した結果および前記制御棒位置データ比較部が判定した結果を取得し、取得した結果と、前記模擬データ保存部から読み出す模擬操作手順とに基づいて、前記模擬操作手順を順次進めていく模擬データシーケンス判定部と、をさらに具備する請求項6に記載の制御棒操作監視システムの試験装置。
  8. 前記RMCS制御棒駆動阻止データ取得部および前記RWM制御棒駆動阻止データ取得部との各々から制御棒駆動阻止信号の入切状態と、前記RWM制御棒駆動阻止データ取得部から前記RMCSから出力される打ち返し信号の入切状態のデータと、を取得して前記制御棒駆動阻止信号の入切状態と前記打ち返し信号の入切状態とを監視し、前記制御棒駆動阻止信号の入切状態の変化時を基準時として前記打ち返し信号の入切状態が変化するまでの時間間隔を測定する制御棒駆動阻止エコーバック判定部をさらに具備することを特徴とする請求項7に記載の制御棒操作監視システムの試験装置。
  9. 前記制御棒位置データ比較部、前記制御棒駆動阻止データ比較部、および前記制御棒駆動阻止エコーバック判定部の各々から試験結果のデータを取得し、取得した試験結果のデータから前記データ表示部へ出力するデータを切替可能に構成される表示切替部をさらに具備することを特徴とする請求項8に記載の制御棒操作監視システムの試験装置。
  10. 前記制御棒位置データ比較部、前記制御棒駆動阻止データ比較部、および前記制御棒駆動阻止エコーバック判定部の各々から取得する試験結果のデータを指定された記憶領域に格納する比較データ保存部と、
    前記比較データ保存部が前記指定された記憶領域に格納する試験結果のデータの項目と予め関連付けられた成績書のひな形データの指定を受けて、前記成績書のひな形データと関連付けられた項目の試験結果のデータを前記指定された記憶領域から読み出して、読み出した試験結果を記入した前記成績書を作成する成績書データ作成部とをさらに具備することを特徴とする請求項8又は9に記載の制御棒操作監視システムの試験装置。
  11. 制御棒操作パネルから操作状態データを取得する制御棒操作パネルデータ取得部と、
    制御棒価値ミニマイザのデータ処理部から制御棒駆動阻止データを取得するRWM制御棒駆動阻止データ取得部と、
    原子炉手動操作系のデータ処理部から制御棒駆動阻止データを取得するRMCS制御棒駆動阻止データ取得部と、
    プロセス計算機が受け取った前記制御棒駆動阻止データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得するCPTRデータ取得部とを具備することを特徴とする制御棒操作監視システムの試験装置。
  12. 制御棒位置指示系のデータ処理部の内部データおよび制御棒価値ミニマイザのデータ処理部の内部データを取得してそれぞれの画面出力用のポジションデータを得て表示手段に出力する第1の手段と、プロセス計算機が制御棒位置データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得して前記表示手段に出力する第2の手段とを具備する制御棒操作監視システムの試験装置を用いた試験方法であり、
    前記第1の手段が、前記制御棒位置指示系のデータ処理部の内部データを制御棒位置データとして取得し、取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するステップと、
    前記第1の手段が、前記制御棒価値ミニマイザのデータ処理部の内部データを制御棒位置データとして取得し、取得したデータを画面出力用のポジションデータに変換するステップと、
    前記第2の手段が、前記制御棒位置データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得するステップと、
    前記第1の手段が、得た前記ポジションデータを前記表示手段に出力する一方、前記第2の手段が、取得した前記画面データを前記表示手段に出力するステップと、を具備することを特徴とする制御棒操作監視システムの試験方法。
  13. 制御棒操作パネルからの操作状態データと、制御棒価値ミニマイザからの制御棒駆動阻止データと、原子炉手動操作系からの制御棒駆動阻止データとを取得して表示手段に出力する第1の手段と、プロセス計算機が前記制御棒駆動阻止データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得して前記表示手段に出力する第2の手段とを具備する制御棒操作監視システムの試験装置を用いた試験方法であり、
    前記第1の手段が、前記制御棒操作パネルから操作状態データを取得するステップと、
    前記第1の手段が、前記制御棒価値ミニマイザから制御棒駆動阻止データを取得するステップと、
    前記第1の手段が原子炉手動操作系から制御棒駆動阻止データを取得するステップと、
    前記第2の手段が、前記プロセス計算機が受け取った前記制御棒駆動阻止データをデータ処理した結果を表示する画面に対応する画面データを取得するステップと、
    前記第1の手段が、取得した前記操作状態データおよび前記制御棒駆動阻止データの各々を前記表示手段に出力する一方、前記第2の手段が、取得した前記画面データを前記表示手段に出力するステップと、を具備することを特徴とする制御棒操作監視システムの試験方法。
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