JP2014025681A - コージェネレーションシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発電部10からの排熱回収運転のエネルギ効率予測値η2と、補助熱源機21の運転のエネルギ効率予測値η1とを比較し、値が高い方の運転を選択する制御手段22を備えたコージェネレーションシステムCであって、制御手段22は、所定の時間帯毎における補助熱源機21の過去の運転実績を判断することが可能な補助熱源機運転実績データを作成し、かつ補助熱源機21の運転のエネルギ効率予測値η1については、補助熱源機21が運転される時間帯の過去の運転実績が高い場合には運転実績が低い場合よりも大きな値とする。
【選択図】 図1
Description
コージェネレーションシステムにおいて、貯湯タンクに貯留された湯水では賄うことができない熱需要が予定されている場合、発電部からの排熱回収運転と、補助熱源機の運転とのいずれか一方を選択することとなる。この選択に際しては、各運転を実行した場合のエネルギ効率を予測し、効率が高い方の運転を選択することとなるが、このような判断は、熱需要の発生予定時刻よりも前に行なわれる。発電部からの排熱回収運転は、湯水加熱に比較的長い時間を要し、熱需要の発生予定時期よりも前に必要量の湯水加熱を完了させておく必要があるからである。このようなことから、発電部からの排熱回収運転の開始時期は、エネルギ効率の予測時期と略一致することとなり、発電部からの排熱回収運転のエネルギ効率を予測する際には、この予測を行なう時点における実際の諸条件を考慮し、比較的正確に予測することが可能である。
これに対し、補助熱源機の運転開始時期は、熱需要の発生予定時刻とされるのが通例である。したがって、補助熱源機のエネルギ効率を予測する時点では、補助熱源機の運転に関連する諸条件は明らかではない。補助熱源機は、コールドスタート(補助熱源機の熱交換器が暖まっていない状態での始動)であるか否かによって、エネルギ効率に大きな開きがある。補助熱源機の運転のエネルギ効率を予測するには、コールドスタートであるか否かを考慮することが望ましいが、特許文献2においては、そのような考慮は何らなされて
いない。これでは、補助熱源機の運転のエネルギ効率を予測する際に、その予測値の誤差が大きくなってしまい、エネルギ効率が劣る運転方式が選択される虞がある。
すなわち、バーナおよび熱交換器を有する補助熱源機は、コールドスタート後の所定期間はエネルギ効率が悪い反面、その後の定常運転時になるとエネルギ効率が高くなる。これに対し、本発明では、補助熱源機運転実績データが制御手段によって作成されており、過去の運転実績が高い時間帯に補助熱源機を運転させる場合にはそのエネルギ効率予測値を大きくする。補助熱源機の過去の運転実績が高い時間帯に、補助熱源機を運転させた場合、この補助熱源機がコールドスタートになる確率は低く、補助熱源機が高いエネルギ効率で運転される可能性が高い。本発明では、補助熱源機の運転のエネルギ効率予測値を決定する場合には、前記したような事情を考慮しているために、その予測値は実情に近い値となる。その結果、本発明によれば、補助熱源機の運転と発電部からの排熱回収運転とのいずれか一方の運転を選択する場合に、実際のエネルギ効率が高い方の運転を適切に選択し得る可能性が高くなり、従来技術と比較して、コージェネレーションシステムを効率良く稼働させ得る点で優れたものとなる。
U2の湯水加熱部23に送られる。湯水加熱部23は、液−液熱交換器を用いて構成されており、貯湯タンク20から送られてくる湯水を加熱する役割を果たす。制御部13は、発電ユニットU1の各部の動作制御やデータ処理を実行する。この制御部13は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されている(この点は、後述の制御部22も同様)。
図する動作処理が実行される場合、これらの制御部22,13が本発明でいう制御手段に相当することとなる。制御部22には、少なくとも1つのリモコン4が通信接続されている。リモコン4は、データ用の表示部40、および複数の操作スイッチ41を有しており、これらの操作スイッチ41を操作することによって、たとえば浴槽31への湯張りや、暖房端末34の運転開始などについてのタイマ予約が可能である。
ト直後は30%であって、その後は徐々に増加し、定常運転時には86%(ただし、熱負荷33を利用した暖房運転については76%)となる。
なお、熱需要の発生予定時刻が、たとえば19時50分であって、補助熱源機21がその後に20時を超えて、20時30分程度まで運転されるような場合がある。このような場合であっても、補助熱源機運転実績データD1のうち、熱需要の発生予定時刻が属する19時〜20時までの時間帯の運転実績データを参照すればよい。補助熱源機21のエネルギ効率は、既述したように、運転開始時がコールドスタートであるか否かによって大きく左右され、運転開始時の条件を重要視すべきだからである。
よい。
本発明でいう補助熱源機運転実績データは、所定の時間帯毎における補助熱源機の過去の運転実績を判断することが可能な内容であればよい。したがって、補助熱源機21の運転実績を1時間単位で示すものに限らず、1時間以上の単位、あるいは1時間未満の単位で示すものでもよい。また、補助熱源機21の運転実績を示すデータは、補助熱源機21により加熱された湯水量のデータに限らない。たとえば、補助熱源機21による湯水加熱の熱量(補助熱源機21への入水温度と出湯温度との差と、補助熱源機21への入水量との積として求めることができる)のデータ、補助熱源機21が燃焼を開始してから補助熱源機21の缶体21cの温度が所定温度に達する迄の所要時間のデータ、または補助熱源機21の運転時間(累積時間)のデータを用いることもできる。もちろん、これら以外のデータを用いることもできる。
D1 補助熱源機運転実績データ
U1 発電ユニット
U2 給湯ユニット
10 発電部
20 貯湯タンク
21 補助熱源機
21a バーナ(補助熱源機の)
21b 熱交換器(補助熱源機の)
21c 缶体(補助熱源機の)
22 制御部(制御手段)
23 湯水加熱部
32,33 熱負荷
52a 出湯口
Claims (4)
- 発電部からの排熱回収運転時において湯水加熱を行なうための湯水加熱部と、
この湯水加熱部において加熱された湯水を貯留し、かつこの湯水を所定の出湯口または熱負荷に供給可能に設けられた貯湯タンクと、
バーナおよび熱交換器を有し、かつ前記所定の出湯口または熱負荷に供給される湯水をその途中で加熱可能な補助熱源機と、
熱需要に対応して湯水加熱を行なう場合に、前記発電部からの排熱回収運転のエネルギ効率予測値と前記補助熱源機の運転のエネルギ効率予測値とを比較して、エネルギ効率予測値が高い方の運転を選択し、かつこの選択した運転を実行させる制御手段と、
を備えている、コージェネレーションシステムであって、
前記制御手段は、所定の時間帯毎における前記補助熱源機の過去の運転実績を判断することが可能な補助熱源機運転実績データを作成し、かつ、
前記補助熱源機の運転のエネルギ効率予測値については、前記補助熱源機運転実績データに基づいて決定し、前記補助熱源機が運転される時間帯の過去の運転実績が高い場合には運転実績が低い場合よりも、前記補助熱源機の運転のエネルギ効率予測値を大きくするように構成されていることを特徴とする、コージェネレーションシステム。 - 請求項1に記載のコージェネレーションシステムであって、
前記制御手段は、熱需要が生じる予定時刻よりも前の所定時間以内に前記補助熱源機が運転されている場合には、そうでない場合よりも前記補助熱源機のエネルギ効率予測値を大きくするように構成されている、コージェネレーションシステム。 - 請求項1または2に記載のコージェネレーションシステムであって、
前記制御手段は、熱需要に対応して湯水加熱を行なう場合において、前記補助熱源機が運転される時間帯の過去の運転実績が所定以上に高い場合には、前記補助熱源機の運転を選択するように構成されている、コージェネレーションシステム。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載のコージェネレーションシステムであって、
前記補助熱源機運転実績データは、前記補助熱源機により加熱された湯水量、前記補助熱源機による湯水加熱の熱量、前記補助熱源機が燃焼を開始してから前記補助熱源機のバーナおよび熱交換器を囲む缶体の温度が所定温度に達する迄の所要時間、または前記補助熱源機の運転時間のデータを用いて、前記補助熱源機の運転実績を示すものである、コージェネレーションシステム。
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