JP2014025660A - 空気調和機 - Google Patents

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寛之 中野
Masaaki Kitazawa
昌昭 北澤
Takeshi Sato
健 佐藤
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Abstract

【課題】熱交換負荷の異なるパスに対してガス冷媒と液冷媒の割合が適切に調整された冷媒を分配することにより空気調和機の熱交換効率を改善する。
【解決手段】第1分流器本体40には、入口管41に接続される入口孔43、複数の出口管42a〜42hが接続される複数の出口孔45a〜45h、及び入口孔43と複数の出口孔45a〜45hとが通じている内部空間44が形成されている。出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積と出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積とが異なっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、分流器を備える空気調和機に関する。
従来から、空気調和機の熱交換器が多くのパスを持つ場合には、分流器(ディストリビュータ)を用いて各パスに冷媒を分配することが行われている。
分流器による冷媒の分配は必ずしも全てのパスに対して均一に行う場合だけでなく、熱交換器における通風量の大となるパスに接続される流出管と通風量の小となるパスに接続される流出管との間の分流比率を異ならせて通風量の大となるパスの流通管に多くの冷媒を流す場合があることが特許文献1(特開2009−210225号公報)で説明されている。
しかし、特許文献1に記載されている分流比率を異ならせる方法は、分流器に接続される入口管の流入口に偏心した開口部を持つオリフィスリングを取り付けるというものである。このような偏心した開口部を持つオリフィスリングによって分流比率を異ならせる場合には、パス数が多いときに冷媒の流量比の調整が難しく、十分な調整機能を持たせることが難しい。
本発明の課題は、熱交換負荷の異なるパスに対してガス冷媒と液冷媒の割合が適切に調整された冷媒を分配することにより空気調和機の熱交換効率を改善することである。
本発明の第1観点に係る空気調和機は、冷媒が流入する入口管と、冷媒が流出する複数の出口管と、入口管が接続される入口孔、複数の出口管が接続される複数の出口孔及び入口孔と複数の出口孔とが底面に通じている内部空間が形成されている分流器本体と、を備え、分流器本体は、複数の出口孔が第1孔及び第2孔を含み、複数の出口管は、第1孔に接続される第1管および第2孔に接続される第2管を含み、分流器本体と複数の出口管は、第1孔の集水面積と第2孔の集水面積とが異なっている。
第1観点に係る空気調和機によれば、第1孔と第2孔で集水面積が異なっているため、内部空間から第1管と第2管に冷媒が流れるときの液冷媒の流れ易さ(管の入口への入り易さ)を異ならせることができ、第1管に流れる冷媒と第2管に流れる冷媒についてガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整が可能になる。
本発明の第2観点に係る空気調和機は、第1観点に係る空気調和機において、分流器本体は、第1孔及び第2孔の集水面積を調整するため、第1孔及び第2孔のうちの少なくとも一方に座繰りが形成されている。
第2観点に係る空気調和機によれば、座繰りを設けることにより、又は座繰りの大きさなどにより第1孔の集水面積と第2孔の集水面積とを異ならせる調整が容易になり、ガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整が容易になる。
本発明の第3観点に係る空気調和機は、第1観点又は第2観点の空気調和機において、第1孔及び第2孔のうちの少なくとも一方に底面に形成されている溝を連結して第1孔及び第2孔の集水面積を調整している。
第3観点に係る空気調和機によれば、溝を第1孔及び/又は第2孔に連結することにより第1孔の集水面積と第2孔の集水面積とを異ならせる調整が容易になり、ガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整が容易になる。
本発明の第4観点に係る空気調和機は、第1観点から第3観点のいずれかの空気調和機において、分流器本体は、第1孔及び第2孔のうちの少なくとも一方の周囲の底面に冷媒の流れを妨害するバッフル構造を形成して実質的な第1孔及び第2孔の集水面積を調整している。
第4観点に係る空気調和機によれば、バッフル構造により第1孔の集水面積と第2孔の集水面積とを実質的に異ならせる調整ができる。
本発明の第5観点に係る空気調和機は、第1観点から第4観点のいずれかの空気調和機において、分流器本体は、内部空間の底面が円形に形成され、第1孔及び第2孔が底面の中心から等距離に形成され、入口管は、底面の中心の真上に流入口が配置されている。
第5観点に係る空気調和機によれば、入口管の流入口の真下にある底面の中心から第1孔及び第2孔までの距離が同じになるので、ガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整について底面における複数の出口管の配置位置の影響を受け難くなる。
本発明の第6観点に係る空気調和機は、第1観点から第5観点のいずれかの空気調和機において、入口管は、底面の真上に配置されている流入口、及び流入口の手前で水平に延びる水平部を有し、分流器本体は、第1孔と第2孔のうちの集水面積が大きい方が水平部を流れる冷媒が向かう方向に配置されている。
第6観点に係る空気調和機によれば、入口管の水平部を流れる冷媒が向かう方向に液冷媒が多く流れることから、液冷媒が多く流れる方の集水面積を小さくして液冷媒の量を減らす一方、その反対側の集水面積を大きくして液冷媒の量を集めるという冷媒分配の調整を行わせることができる。
本発明の第7観点に係る空気調和機は、第1観点から第6観点のいずれかの空気調和機において、分流器本体は、複数の出口孔が第3孔をさらに含み、内部空間の底面が円形に形成され、第1孔、第2孔及び第3孔が底面の中心を中心とする同心円上に形成され、複数の出口管は、第3孔に接続される第3管をさらに含み、入口管は、底面の中心の真上に流入口が配置され、分流器本体と複数の出口管は、第1孔の集水面積と第3孔の集水面積とが異なっている。
第7観点に係る空気調和機によれば、入口管の流入口の真下にある底面の中心から第1孔、第2孔及び第3孔までの距離が同じになるので、底面における配置位置の影響を第1管、第2管及び第3管が受け難くなる。
本発明の第8観点に係る空気調和機は、第1観点から第7観点のいずれかの空気調和機において、分流器本体は、底部に配置されている厚みの均一な板状部材の上面に底面が形成されて、板状部材が水平に固定される。
第8観点に係る空気調和機によれば、分流器本体の底部の板状部材を水平に固定することで第1孔と第2孔の高さが同じになる。
本発明の第9観点に係る空気調和機は、第1観点から第8観点のいずれかの空気調和機において、複数の出口管が接続される複数のパスを有する熱交換器をさらに備え、複数の出口管は、第2管の接続されるパスの熱交換負荷が第1管の接続されるパスの熱交換負荷よりも大きいとき、第2孔の集水面積が第1孔の集水面積よりも大きく設定される。
第9観点に係る空気調和機によれば、集水面積の大きな第2管の方に第1管よりも液冷媒の割合の多い冷媒(液リッチな冷媒)が流れることになるので、大きな熱交換負荷が生じるパスに液冷媒を多く流せる。
本発明の第1観点に係る空気調和機では、第1管に流れる冷媒と第2管に流れる冷媒についてガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整を行って、熱交換負荷の異なるパスに対してガス冷媒と液冷媒の割合が適切に調整された冷媒を分配することにより空気調和機の熱交換効率を改善することができる。
本発明の第2観点に係る空気調和機では、座繰りという簡単な構造によりガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整が容易に行えるので空気調和機を安価に提供できる。
本発明の第3観点に係る空気調和機では、溝という簡単な構造によりガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整が容易に行えるので空気調和機を安価に提供できる。
本発明の第4観点に係る空気調和機では、バッフル構造を形成して実質的な第1孔及び第2孔の集水面積を調整することで、調整のバリエーションを増やせるので調整が行い易くなる。
本発明の第5観点に係る空気調和機では、入口管及び複数の出口孔の配置という簡単な構造によってガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整の精度を向上させることができる。
本発明の第6観点に係る空気調和機では、第1孔及び第2孔の集水面積を調整に加えて入口管の水平部の方向と出口管の位置関係の調節でガス冷媒と液冷媒の割合の調整ができ、調整のバリエーションを増やせるので調整が行い易くなる。
本発明の第7観点に係る空気調和機では、入口管及び複数の出口管の配置という簡単な構造によってガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整の精度を向上させることができる。
本発明の第8観点に係る空気調和機では、第1孔と第2孔の高さが同じになるので、ガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整の精度を向上させることができる。
本発明の第9観点に係る空気調和機では、大きな熱交換負荷が生じるパスの方に液冷媒を多く流せ、熱交換器全体としての熱交換効率を高めることができる。
空気調和機の冷凍回路の概要を示す回路図。 室内熱交換器20の構成を説明するための模式図。 第1分流器本体の側面図。 第1分流器本体の底面図。 第1分流器本体及び出口管についての図4のI−I線に沿った断面図。 第1分流器本体の他の例を示す部分拡大側面図。 第1分流器本体の他の例を示す底面図。 第1分流器本体の他の例を示す部分拡大側面図。 第1分流器本体の他の例を示す底面図。 第1分流器本体の他の例を示す断面図。
(1)空気調和機の冷媒回路
図1に示されているように、本発明の一実施形態に係る空気調和機10は、室内の壁面などに取り付けられる室内機11と、室外に設置される室外機13とを備えている。これら室内機11と室外機13との間は、冷媒配管12,14、伝送線(図示せず)及び通信線(図示せず)などを集合した集合連絡配管(図示せず)によって接続されている。
室内機11には、室内熱交換器20や送風ファン18などが設けられている。一方、室外機13には、圧縮機31、四路切換弁32、アキュムレータ33、室外熱交換器34、電動膨張弁35、フィルタ36、液閉鎖弁37、ガス閉鎖弁38及び送風ファン39などが設けられている。
冷媒配管12,14によって、室内機11の室内熱交換器20の液側出入口19aが室外機13の液閉鎖弁37に接続され、室内熱交換器20のガス側出入口19bが室外機13のガス閉鎖弁38に接続されている。液閉鎖弁37からフィルタ36及び電動膨張弁35を介して室外熱交換器34の液側出入口34aまで室外機13の内部の冷媒配管によって接続されている。この室外熱交換器34のガス側出入口34bが四路切換弁32の第2ポートに接続されている。そして、四路切換弁32の第4ポートがガス閉鎖弁38に接続されている。
また、四路切換弁32の第1ポートには、圧縮機31の吐出口が接続されており、第3ポートには、アキュムレータ33を介して圧縮機31の吸入口が接続されている。この四路切換弁32は、空気調和機10において暖房を行なう場合には、第1ポートから第2ポートに冷媒が流れるとともに第4ポートから第3ポートに冷媒が流ながれる、実線で示されている接続に切り換えられる。一方、冷房を行う場合には、第1ポートから第4ポートに冷媒が流れるとともに第2ポートから第3ポートに冷媒が流れる、点線で示されている接続に四路切換弁32が切り換えられる。
上述のように、室内機11と室外機13とが冷媒配管12,14によって接続されることにより冷媒回路が構成される。この冷媒回路において、暖房時には、圧縮機31から四路切換弁32の第1ポート及び第2ポート、室外熱交換器34、電動膨張弁35、フィルタ36、液閉鎖弁37、室内熱交換器20、ガス閉鎖弁38、四路切換弁32の第4ポート及び第3ポート、並びにアキュムレータ33を順に経て再び圧縮機31に冷媒が戻る。また、冷房時の冷媒回路においては、圧縮機31から四路切換弁32の第1ポート及び第4ポート、ガス閉鎖弁38、室内熱交換器20、液閉鎖弁37、フィルタ36、電動膨張弁35、室外熱交換器34、四路切換弁32の第2ポート及び第3ポート、並びにアキュムレータ33を順に経て再び圧縮機31に冷媒が戻る。
(2)室内機の室内熱交換器周辺の構成
図2は、室内機11の室内熱交換器20の構成を説明するための模式図である。室内熱交換器20は、前側上部主熱交換器21と前側下部主熱交換器22と背面側主熱交換器23と上部補助熱交換器24と下部補助熱交換器25とを備えている。上部補助熱交換器24は、前側上部主熱交換器21の前に平行に配置され、前側上部主熱交換器21は、背面側主熱交換器23の上部と連結されて側面視において逆V字型の形状を呈している。前側下部主熱交換器22の上部が前側上部主熱交換器21の下部に連結され、前側下部主熱交換器22の下部がその上部よりも背面側主熱交換器23に近づくように折り曲げて配置されている。この前側下部主熱交換器22の前に平行に下部補助熱交換器25が配置されている。この室内熱交換器20には、第1分流器本体40と第2分流器本体52と第3分流器本体53と第4分流器本体54と第5分流器本体55と第6分流器本体60とが取り付けられている。室内熱交換器20に送風するための送風ファン18は、例えばクロスフローファンであるが、前側上部主熱交換器21と前側下部主熱交換器22と背面側主熱交換器23にはさまれた領域に配置される。
図2の室内熱交換器20の点線で描かれているものは、伝熱管27,28,29をU字形状に折り曲げたヘアピン部27a,28a,29aであり、室内熱交換器20に描かれている円は、ヘアピン部27a,28a,29aに繋がる、伝熱管27,28,29の直線状の部分である直管部27b,28b,29bを表している。
前側上部主熱交換器21及び前側下部主熱交換器22には、それぞれ、例えば約4mmの外径を持つ伝熱管27が4列に配列されている。背面側主熱交換器23には、例えば約6mmの外径を持つ伝熱管28が3列に配置されている。そして、上部補助熱交換器24及び下部補助熱交換器25には、それぞれ、例えば約6mmの外径を持つ伝熱管29が1列配置されている。
(2−1)上部補助熱交換器と下部補助熱交換器の配管
冷房時と暖房時では、四路切換弁32による切り換えのため、室内熱交換器20に流れる冷媒の向きが逆になる。本発明の一実施形態に係る空気調和機10にとっては、冷房時の冷媒の流れに対する空気調和機10の動作に特徴があるため、冷房時の冷媒の流れに主眼を置いて室内熱交換器20の各部の名称を付すとともに冷房時の冷媒の流れを中心に説明している。
液側出入口19aは、下部補助熱交換器25の最下段の伝熱管29の直管部29bに接続されている。冷房時に液側出入口19aから流入した冷媒は、最下段の伝熱管29の直管部を図2に記載されている手前側から反対の奥側に向かって進んで一番下のヘアピン部29aでUターンして下から2段目の直管部29bを奥側から手前側に進み、このように下部補助熱交換器25の最下段の直管部29bから3つのヘアピン部29aを通過して下部補助熱交換器25の最上段の直管部29bまで進む。下部補助熱交換器25の最上段の直管部29bまで進んだ冷媒は、上部補助熱交換器24の最下段の伝熱管29の直管部29bに入り、さらに最下段の直管部29bから3つのヘアピン部29aを通過して最上段の直管部29bから第1分流器本体40に接続されている入口管41に入る。
この実施形態では、第1分流器本体40に8本の出口管42a〜42hが接続されている場合を例に挙げて説明しているが、本発明が適用できる分流器本体は複数の出口管を持っていればよく、8本の出口管を持つ場合に限られるものではない。
(2−2)前側上部主熱交換器と前側下部主熱交換器の配管
冷房時に、第1分流器本体40に接続されている出口管42aから供給される冷媒は、前側下部主熱交換器22の2列目の最上段の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して上から2段目の直管部27bに流れ、次に3列目の上から3段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して3列目の下から3段目の直管部27bに流れ、さらに3列目の下から2段目の直管部27bからヘアピン部27aを経由して3列目最下段の直管部27bを通って第2分流器本体52に入る。また、第1分流器本体40に接続されている出口管42bから供給される冷媒は、前側上部主熱交換器21の最前列の最上段の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して最前列の上から2段目の直管部27bに流れ、次に2列目の上から3段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して2列目の上から4段目の直管部27bに流れ、さらに3列目の上から5段目の直管部27bからその下のヘアピン部27aを経由して3列目の上から6段目の直管部27bに流れ、さらに4列目の下から2段目の直管部27bからヘアピン部27aを経由して4列目の最下段の直管部27bを通って第2分流器本体52に入る。
第1分流器本体40に接続されている出口管42cから供給される冷媒は、前側下部主熱交換器22の最前列の最下段の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して下から最前列の2段目の直管部27bに流れ、次に2列目の下から3段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して2列目の下から4段目の直管部27bに流れ、さらに4列目の上から2段目の直管部27bからヘアピン部27aを経由して4列目の最上段の直管部27bを通って第3分流器本体53に入る。また、第1分流器本体40に接続されている出口管42dから供給される冷媒は、前側上部主熱交換器21の最前列の上から4段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して最前列の上から3段目の直管部27bに流れ、次に2列目の上から2段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して2列目の最上段の直管部27bに流れ、さらに3列目の最上段の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して3列目の上から2段目の直管部27bに流れ、さらに4列目の上から3段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して4列目の上から4段目の直管部27bを通って第3分流器本体53に入る。
第1分流器本体40に接続されている出口管42eから供給される冷媒は、前側上部主熱交換器21の最前列の上から5段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して最前列の上から6段目の直管部27bに流れ、次に2列目の下から2段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して2列目の最下段の直管部27bに流れ、さらに3列目の最下段の直管部27bからヘアピン部27aを経由して3列目の下から2段目の直管部27bに流れ、さらに4列目の下から3段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して4列目の下から4段目の直管部27bを通って第4分流器本体54に入る。また、第1分流器本体40に接続されている出口管42fから供給される冷媒は、前側下部主熱交換器22の最前列の上から3段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して最前列の下から3段目の直管部27bに流れ、次に2列目の下から2段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して2列目の最下段の直管部27bに流れ、さらに4列目の最下段の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して4列目の下から2段目の直管部27bを通って第4分流器本体54に入る。
第1分流器本体40に接続されている出口管42gから供給される冷媒は、前側下部主熱交換器22の最前列の上から2段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して最前列の最上段の直管部27bに流れ、次に3列目の最上段の直管部27bからヘアピン部27aを経由して3列目の上から2段目の直管部27bに流れ、さらに4列目の上から3段目の直管部27bからヘアピン部27aを経由して4列目の下から3段目の直管部27bを通って第5分流器本体55に入る。また、第1分流器本体40に接続されている出口管42hから供給される冷媒は、前側上部主熱交換器21の最前列の最下段の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して最前列の下から2段目の直管部27bに流れ、次に2列目の下から3段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して2列目の下から4段目の直管部27bに流れ、さらに3列目の上から4段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して3列目の上から3段目の直管部27bに流れ、さらに4列目の上から2段目の直管部27bに入ってヘアピン部27aを経由して4列目の最上段の直管部27bを通って第5分流器本体55に入る。
(2−3)第2分流器本体乃至第5分流器本体の接続
冷房時に、第2分流器本体52では、前側下部主熱交換器22の3列目の最下段の直管部27bと前側上部主熱交換器21の4列目の最下段の直管部27bから供給される冷媒が、合わさり、配管52aを通して背面側主熱交換器23の3列目の最上段の直管部28bに供給される。第3分流器本体53では、前側下部主熱交換器22の4列目の最上段の直管部27bと前側上部主熱交換器21の4列目の上から3段目の直管部27bから供給される冷媒が、合わさり、配管53aを通して背面側主熱交換器23の3列目の上から4段目の直管部28bに供給される。第4分流器本体54では、前側下部主熱交換器22の4列目の下から2段目の直管部27bと前側上部主熱交換器21の4列目の下から4段目の直管部27bから供給される冷媒が、合わさり、配管54aを通して背面側主熱交換器23の3列目の下から4段目の直管部28bに供給される。第5分流器本体55では、前側下部主熱交換器22の4列目の下から3段目の直管部27bと前側上部主熱交換器21の4列目の最上段の直管部27bから供給される冷媒が、合わさり、配管55aを通して背面側主熱交換器23の3列目の最下段の直管部28bに供給される。
(2−4)背面側主熱交換器の配管
冷房時に、配管52aから背面側主熱交換器23の3列目の最上段の直管部28bに供給される冷媒は、ヘアピン部28aを経由して3列目の上から2段目の直管部に流れ、次に2列目の上から3段目の直管部28bに入ってヘアピン部28aを経由して2列目の上から4段目の直管部28bに流れ、さらに最前列の上から4段目の直管部28bからヘアピン部28aを経由して最前列の上から3段目の直管部28bを通って入口管61aから第6分流器本体60に流れ込む。配管53aから背面側主熱交換器23の3列目の上から4段目の直管部28bに供給される冷媒は、ヘアピン部28aを経由して3列目の上から3段目の直管部に流れ、次に2列目の上から2段目の直管部28bに入ってヘアピン部28aを経由して2列目の最上段の直管部28bに流れ、さらに最前列の最上段の直管部28bからヘアピン部28aを経由して最前列の上から2段目の直管部28bを通って入口管61bから第6分流器本体60に流れ込む。配管54aから背面側主熱交換器23の3列目の下から4段目の直管部28bに供給される冷媒は、ヘアピン部28aを経由して3列目の下から3段目の直管部に流れ、次に2列目の下から4段目の直管部28bに入ってヘアピン部28aを経由して2列目の下から3段目の直管部28bに流れ、さらに2列目の下から2段目の直管部28bからヘアピン部28aを経由して2列目の最下段の直管部28bに流れ、さらに最前列の最下段の直管部28bからヘアピン部28aを経由して最前列の下から2段目の直管部28bを通って入口管61cから第6分流器本体60に流れ込む。配管55aから背面側主熱交換器23の3列目の最下段の直管部28bに供給される冷媒は、ヘアピン部28aを経由して3列目の下から2段目の直管部に流れ、次に2列目の下から5段目の直管部28bに入ってヘアピン部28aを経由して2列目の上から5段目の直管部28bに流れ、さらに最前列の上から5段目の直管部28bからヘアピン部28aを経由して最前列の下から5段目の直管部28bに流れ、さらに最前列の下から4段目の直管部28bからヘアピン部28aを経由して最前列の下から3段目の直管部28bを通って入口管61dから第6分流器本体60に流れ込む。入口管61a,61b,61c,61dから第6分流器本体60に流れ込んだ冷媒は、第6分流器本体60に接続されている出口管である室内熱交換器20のガス側出入口19bから流出する。
(2−5)第1分流器本体及び出口管の構成
冷房時と暖房時では四路切換弁32による切り換えのため、第1分流器本体40に流れる冷媒の向きが逆になるが、第1分流器本体40でも、上述した室内熱交換器20と同様に冷房時の冷媒の流れを中心に説明する。
第1分流器本体40は、冷房時に、液冷媒を多く含んだ冷媒が入口管41から流れ込んで分配され、8つの出口管42a〜42hを通して前側上部主熱交換器21及び前側下部主熱交換器22の伝熱管27に流される。
このときの第1分流器本体40での冷媒の分配を説明するために入口管41から流入する液冷媒の質量が8であると仮定すると、出口管42a,42c,42f,42gに流れる液冷媒の質量がそれぞれ0.7であり、出口管42b,42d,42e,42hに流れる液冷媒の質量がそれぞれ1.3である。このように液冷媒が分配されるのは、前側上部主熱交換器21及び前側下部主熱交換器22において上述のような配管がなされているからである。つまり、出口管42a,42c,42f,42gから第2分流器本体52、第3分流器本体53、第4分流器本体54及び第5分流器本体55までの間に3つのヘアピン部27aと6つの直管部27bがそれぞれ設けられているのに対し、出口管42b,42d,42e,42hから第2分流器本体52、第3分流器本体53、第4分流器本体54及び第5分流器本体55までの間に4つのヘアピン部27aと8つの直管部27bがそれぞれ設けられているからである。要するに、空気の流れや伝熱管27の管径など他の条件がほぼ同じであれば、ヘアピン部27aと直管部27bを多く通過する方が、通常、熱交換負荷が大きくなるからであり、熱交換負荷が大きい方に液冷媒が多く流れることで液冷媒が少ししか流れない場合に比べて熱交換量が大きくなるからである。
出口管42a,42c,42f,42gと出口管42b,42d,42e,42hとに異なる量の液冷媒が流れるようにするために、出口管42a,42c,42f,42gが接続される第1分流器本体40の出口孔45a,45c,45f,45gは座繰りされておらず、出口管42b,42d,42e,42hが接続される第1分流器本体40の出口孔45b,45d,45e,45hに座繰りが形成されている。例えば、図3に示されている出口孔45bの座繰り45bsのように、内部空間44の底面(板状部材40dの上面)に座繰りが形成される。なお、図3において、破線で示した構造は、後述する図4のI−I線に沿って切断したときの端面の構造である。
第1分流器本体40は、図3に示されているように、上部の円筒部40aと中間のテーパ部40bと下部の円筒部40cと底の板状部材40dとからなる。上部の円筒部40aよりも下部の円筒部40cの径が大きく、従って上部の円筒部40aから下部の円筒部40cに続くテーパ部40bは、下方の径が大きい円錐台を中心軸に沿ってくりぬいた形状になっている。円筒部40aの内壁で囲まれている開口部が第1分流器本体40の入口孔43である。この入口孔43に入口管41が挿入されて入口管41が第1分流器本体40に接続される。
第1分流器本体40の内部空間44は、主にテーパ部40bと円筒部40cに囲まれている空間である。この内部空間44の底面は、板状部材40dの上面になる。この板状部材40dは、厚さが均一であり、板状部材40dの上面に対して垂直に貫通する8つの出口孔45a〜45hが形成されている。これら8つの出口孔45a〜45hは、図4に示されているように、底面から見て円板状の形状を呈する板状部材40dの中心点40dcを中心とする円cに沿って等間隔に配置されている。例えば、入口孔43の径は10mm程度であり、8つの出口孔45の径D1はいずれも等しく4mm程度であり、板状部材40dの径は出口孔45の径の6倍程度の大きさである。また、座繰り45bsによって板状部材40dの上面に形成される開口の径D2は、例えば6mm程度である。
本実施形態においては、冷媒の集めやすさを定量化するため、冷媒を集水することができる部分の水平投影面積を「集水面積」という。例えば、座繰りを持たない出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積は出口孔の開口部であってそれぞれ4πmm2程度であり、一方、座繰り45bs,45ds,45es,45hsを持つ出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積は9πmm2程度になる。
図5は、図4のI−I線に沿って切断された第1分流器本体40及び出口管42a,42bの形状を示す断面図である。図5に示されているように、第1分流器本体40は、均一な板状部材40dの厚さがL1であり、この板状部材40dが水平になるように第1分流器本体40が室内機11に取り付けられる。従って、板状部材40dに形成されている出口孔45は、第1分流器本体40が室内機11に取り付けられている状態で板状部材40dを鉛直に貫通している。その結果、8つの出口孔45には、出口管42a〜42hがそれぞれ鉛直上方に向けて挿入される。
出口管42a〜42hが配置されている位置は、例えば、図5に示されている出口管42a,42bの端部開口42aa,42baが入口孔43の直下よりも外側にずれており、他の出口管42c〜42hの端部開口の位置も同様に入口孔43の直下よりも外側にずれている。
(3)入口管、第1分流器本体及び出口管における冷媒の流れ
図5に示されているように入口管41は、第1分流器本体40の入口孔43に鉛直に挿入されている。言い換えれば、入口管41は、流入口41aから鉛直に延びる垂直部41bを有している。冷房時、冷媒は、図5の矢印f1で示されている流れのように、垂直部41bを経て入口管41の流入口41aから内部空間44に鉛直下方に向かって流入する。ところが、入口管41は、流入口41aの手前で水平に延びていて垂直部41bに繋がっている水平部41cを有している。そのため、水平部41cから垂直部41bへの管の折れ曲げ部において生じる遠心力によって内部空間44の内壁のうちでも水平部41cの中を流れる冷媒が向かう方向にある内壁を伝って液冷媒が流れ易くなっている。そこで、座繰り45bs,45ds,45es,45hsを持つ出口孔45b,45d,45e,45hを水平部41cの中を流れる冷媒が向かう方向に配置し、その反対側の方向に座繰りを持たない出口孔45a,45c,45f,45gを配置することで、集水面積の大きな出口孔45b,45d,45e,45hで、より多くの液冷媒を集められる。
入口管41から内部空間44に流入した液冷媒は、例えば出口管42a,42bの端部開口42aa,42baが入口孔43の直下よりも外側にずれているため、内部空間44の内壁に沿わない液冷媒は、直接端部開口42aa,42baには向かわないで板状部材40dの上面(内部空間44の底面)に向かって落下する。出口管42c〜42hの端部開口に液冷媒が向かわないのも同様の理由である。第1分流器本体40では、内部空間44に流入する冷媒にもガス冷媒が含まれているため、内部空間44の中でガス冷媒と液冷媒とがかき混ぜられて両者が入り混じった状態となる。そして、ガス冷媒と液冷媒が交じり合った冷媒は、矢印f2,f3で示されている流れなどのように、8つの出口管42c〜42hに分配されて流出する。
ガス冷媒は、出口管42a〜42h以降の圧力損失に応じて分配されるので、出口管42a〜42hの集水面積の大小に拘わらず流量が変わらない。例えば、4つのヘアピン部27aと8つの直管部27bを通過する出口管42b,42d,42e,42h以降の圧力損失が、3つのヘアピン部27aと6つの直管部27bを通過する出口管42a,42c,42f,42g以降の圧力損失よりも大きくなっているとすると、ガス冷媒は、出口管42b,42d,42e,42hよりも出口管42a,42c,42f,42gに多く流れる。
一方、液冷媒は、ガス冷媒に比べて密度が大きいので、内部空間44に流入した際にかき混ぜられても下方つまり内部空間44の底面に近い方に多く溜まる。そのため、集水面積が小さい出口管42a,42c,42f,42gには液冷媒が流入し難く、集水面積が大きい出口管42b,42d,42e,42hには液冷媒が流入し易い。このことを利用して、例えば4つのヘアピン部27aと8つの直管部27bを通過する出口管42b,42d,42e,42hに流れるガス冷媒が3つのヘアピン部27aと6つの直管部27bを通過する出口管42a,42c,42f,42gよりも少ない場合であっても、上述したように、質量比で、集水面積の大きい出口管42b,42d,42e,42hに液冷媒を1.3流せるのに対し、集水面積の小さい出口管42a,42c,42f,42gに液冷媒を0.7流すことが可能になる。
(4)特徴
(4−1)
以上説明したように、第1分流器本体40の8つの出口孔45a〜45hは、出口管42a,42c,42f,42g(第1管)が挿入される出口孔45a,45c,45f,45g(第1孔)と出口管42b,42d,42e,42h(第2管)が挿入される出口孔45b,45d,45e,45h(第2孔)を含んでいる。出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積と出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積とが異なっていることにより、出口管42a,42c,42f,42gの圧力損失に対する出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積の割合と出口管42b,42d,42e,42h以降の圧力損失に対する出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積の割合とが異なっている。このように出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積と出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積とを異ならせることにより、内部空間44から出口管42a,42c,42f,42gと出口管42b,42d,42e,42hに冷媒が流れるときの液冷媒の流れ易さを異ならせることができる。
液冷媒の流れ易さを異ならせることができることを利用して、出口管42a,42c,42f,42gに流れる冷媒と出口管42b,42d,42e,42hに流れる冷媒についてガス冷媒と液冷媒の割合が適切になるように調整して、熱交換負荷の異なるパスに対してガス冷媒と液冷媒の割合が適切に調整された冷媒を分配することができ、空気調和機10の熱交換効率を改善することができる。
(4−2)
第1分流器本体40では、出口孔45a〜45hの集水面積を調整するため、出口孔45b,45d,45e,45hに座繰り45bs,45ds,45es,45hsが形成されている。
座繰り45bs,45ds,45es,45hsの有無により、出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積と出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積とを異ならせる調整が容易になる。このようにガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整が容易に行えるので空気調和機を安価に提供できる。
なお、上記実施形態では、座繰り45bs,45ds,45es,45hsの有無により、出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積と出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積とを異ならせる調整を容易にしているが、例えば出口孔45a〜45hの全てに座繰りを形成し、座繰りの大きさを変えることにより集水面積を異ならせる調整を行ってもよい。
(4−3)
第1分流器本体40は、内部空間44の底面が円形に形成され、8つの出口孔45a〜45h(第1孔及び第2孔)が底面の中心から等距離に形成され、入口管41は、底面の中心点40dcの真上に流入口が配置されている。
入口管41の流入口の真下にある円形の底面の中心点40dcから出口孔45a,45c,45f,45g及び出口孔45b,45d,45e,45hまでの距離が同じになるので、ガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整について内部空間44の底面における複数の出口管の配置位置の影響を受け難くなる。それにより、入口管41及び8つの出口孔45a〜45hの配置という簡単な構造によってガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整の精度を向上させることができる。
(4−4)
入口管41は、内部空間44の底面の真上に配置されている流入口41a、及び流入口41aの手前で水平に延びる水平部41cを有している。第1分流器本体40において、集水面積が大きい出口孔45b,45d,45e,45hが直管部を流れる冷媒が向かう方向に配置されている。入口管41の水平部41cを流れる冷媒が向かう方向に液冷媒が多く流れることから、出口孔45b,45d,45e,45hにさらに液冷媒を集めることができる。このように、調整のバリエーションを増やせるので、ガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整が行い易くなる。
(4−5)
第1分流器本体40は、例えば出口管42b,42d,42e,42hのうちの一つ(第2管)が挿入されるものを第2孔とみなすと、その他の出口管42b,42d,42e,42h(第3管)が挿入されるものを第3孔とみなすことができる。このようにみなしたときに、内部空間44の底面が円形に形成され、出口孔45a〜45hが底面の中心を中心とする同心円c上に形成され、入口管41は底面の中心40dcの真上に流入口41aが配置される。そして、出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積と第3孔とみなす出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積とが異なっている。
図5に示されているように出口孔45a〜45h(第1孔、第2孔及び第3孔)が底面の中心を中心とする同心円c上に形成されているから、入口管41の流入口の真下にある底面の中心点40dcから全ての出口孔45a〜45h(第1孔、第2孔及び第3孔)までの距離が同じになるので、入口管41の流入口から内部空間44内に入った液冷媒が内部空間44の底面に向かって落ちて出口管42a〜42h(第1管と第2管と第3管)に流れるときに底面における出口管42a〜42hの配置位置の影響で液冷媒の流れ方に過多が生じるのを避けることができる。その結果、出口管42a〜42hへの液冷媒の分配について集水面積による調整が容易になり、出口孔45a〜45hの配置という簡単な構造によってガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整の精度を向上させることができる。
このような場合、上記実施形態には、第2孔も第3孔も集水面積が同じ場合のみが示されていることになる。しかし、第2孔と第3孔の集水面積を異ならせ、つまり、第1孔、第2孔及び第3孔の集水面積を異ならせて3つの異なる集水面積を設定してもよい。また、4つ以上の異なる集水面積が設定されてもよい。
(4−6)
第1分流器本体40は、底部に配置されている厚みの均一な板状部材40dの上面に底面が形成されて、板状部材40dが空気調和機10に水平に固定される。板状部材40dを水平に固定することで、分流器本体の底部の板状部材を水平に固定することで第1孔と第2孔の高さが同じになり、ガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整の精度を向上させることができる。
(4−7)
室内熱交換器20は、出口管42a〜42hが接続される複数のパスを有する。例えば、第1分流器本体40と第2分流器本体52、第3分流器本体53、第4分流器本体54及び第5分流器本体55との間には、出口管42a〜42hが接続される8つのパスが形成されている。
4つのヘアピン部27aと8つの直管部27bを冷媒が通過する出口管42b,42d,42e,42h(第2管)の方が3つのヘアピン部27aと6つの直管部27bを冷媒が通過する出口管42a,42c,42f,42g(第1管)に比べて熱交換負荷が大きい。このような場合に出口管42a,42c,42f,42g以降の圧力損失に対する出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積の割合が出口管42b,42d,42e,42h以降の圧力損失に対する出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積の割合よりも小さく設定される。このように出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積が出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積よりも小さく設定されると、集水面積の大きい出口管42b,42d,42e,42hの方に集水面積の小さい出口管42a,42c,42f,42gよりも液冷媒の割合の多い冷媒を流せるようになり、大きな熱交換負荷が生じるパスの方に液冷媒を多く流せ、室内熱交換器20全体としての熱交換効率を高めることができる。
(5)変形例
(5−1)
上記実施形態では、座繰り45bs,45ds,45es,45hsの有無及び/又は座繰りの大きさを調整することにより、集水面積を異ならせる調整を行う場合について説明した。しかし、集水面積は、図6及び図7に示すように、出口孔45a,45c,45f,45g及び/又は出口孔45b,45d,45e,45hに形成した溝45bc,45dcの有無及び/又は溝45bc,45dcの大きさによって調整することもできる。それにより、出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積と出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積とを異ならせる調整が容易になる。このような溝45bc,45dcという簡単な構造によりガス冷媒と液冷媒の割合を異ならせる調整が容易に行えるので空気調和機を安価に提供できる。
(5−2)
上記実施形態では、座繰り45bs,45ds,45es,45hsの有無及び/又は座繰りの大きさを調整することにより、集水面積を異ならせる調整を行う場合について説明した。しかし、集水面積は、図8及び図9に示すように、出口孔45a,45c,45f,45g及び/又は出口孔45b,45d,45e,45hに形成したリブ45ar,45gr(バッフル構造)の有無及び/又はリブ45ar,45grの高さや大きさなどによって調整することもできる。それにより、出口孔45a,45c,45f,45gの集水面積と出口孔45b,45d,45e,45hの集水面積とを異ならせる調整が容易になる。このような内部空間44の底面に設けられている冷媒の流れを妨害するリブ45ar,45grによりガス冷媒と液冷媒の割合を実質的に異ならせる調整ができ、調整のバリエーションを増やせるので調整が行い易くなる。
なお、バッフル構造は、リブ構造に限られるものではなく、例えば内部空間44の底面に邪魔板を設けたり、内部空間44の底面の表面を荒らしたりするなど、他の冷媒の流れを妨害する構造であってもよい。
(5−3)
上記実施形態では、座繰り45bs,45ds,45es,45hsの、冷媒を集水することができる部分の水平投影形状が円形である場合について説明したが、座繰りの平投影形状は円形でなくてもよく、例えば楕円形など他の形状であってもよい。
(5−4)
上記実施形態では、第1分流器本体40の内部空間44の水平断面が円形である場合について説明したが、内部空間44の形状は円形に限られるものではなく、例えば方形など他の形状であってもよい。
(5−5)
上記実施形態では、第1分流器本体40の座繰り45bs,45ds,45es,45hsを持つ出口孔45b,45d,45e,45hを、水平部41cを流れる冷媒が向かう方向に配置し、その反対側の方向に座繰りを持たない出口孔45a,45c,45f,45gを配置している。しかし、水平部41cを流れる冷媒が向かう方向の内部空間44の内壁を伝って液冷媒が流れることで、出口管45a,45c,45f,45gに流れる液冷媒の量が多くなりすぎる場合には、図5に示されているような座繰りの配置を行うと、所望の液冷媒の分配を達成できない場合がある。
このような場合には、むしろ、水平部41cを流れる冷媒が向かう方向に配置されている出口孔45a,45c,45f,45gに座繰りを持たせ、その反対側の方向に配置されている出口孔45b,45d,45e,45hに座繰りを持たせない構成とすることで、液冷媒の分配の調整を行うことができる。なお、図10には、座繰りを持たない出口孔45bと座繰り45asを持つ出口孔45aが示されている。
このように構成することにより、水平部41cを流れる冷媒が向かう方向とは反対側に配置されている出口管45a,45c,45f,45gの液冷媒の量を増やして、所望の液冷媒の分配を達成させることができる。
10 空気調和機
11 室内機
13 室外機
20 室内熱交換器
40 第1分流器本体
52 第2分流器本体
53 第3分流器本体
54 第4分流器本体
55 第5分流器本体
60 第6分流器本体
特開2009−210225号公報

Claims (9)

  1. 冷媒が流入する入口管(41)と、
    冷媒が流出する複数の出口管(42a〜42h)と、
    前記入口管が接続される入口孔(43)、複数の前記出口管が接続される複数の出口孔(45a〜45h)及び前記入口孔と複数の前記出口孔とが底面に通じている内部空間(44)が形成されている分流器本体(40)と、
    を備え、
    前記分流器本体は、複数の前記出口孔が第1孔(45a,45c,45f,45g)及び第2孔(45b,45d,45e,45h)を含み、
    複数の前記出口管は、前記第1孔に接続される第1管(42a,42c,42f,42g)および前記第2孔に接続される第2管(42b,42d,42e,42h)を含み、
    前記分流器本体と複数の前記出口管は、前記第1孔の集水面積と前記第2孔の集水面積とが異なっている、空気調和機。
  2. 前記分流器本体は、前記第1孔及び前記第2孔の集水面積を調整するため、前記第1孔及び前記第2孔のうちの少なくとも一方に座繰り(45bs,45ds,45es,45hs)が形成されている、
    請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記分流器本体は、前記第1孔及び前記第2孔のうちの少なくとも一方に前記底面に形成されている溝(45bc,45dc)を連結して前記第1孔及び前記第2孔の集水面積を調整している、請求項1又は請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記分流器本体は、前記第1孔及び前記第2孔のうちの少なくとも一方の周囲の前記底面に冷媒の流れを妨害するバッフル構造(45ar,45gr)を形成して実質的な前記第1孔及び前記第2孔の集水面積を調整している、請求項1から3のいずれか一項に記載の空気調和機。
  5. 前記分流器本体は、前記内部空間の前記底面が円形に形成され、前記第1孔及び前記第2孔が前記底面の中心(40dc)から等距離に形成され、
    前記入口管は、前記底面の中心の真上に流入口(41a)が配置されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の空気調和機。
  6. 前記入口管は、前記底面の真上に配置されている流入口、及び前記流入口の手前で水平に延びる水平部を有し、
    前記分流器本体は、前記第1孔と前記第2孔のうちの集水面積が小さい方が前記水平部(41c)を流れる冷媒が向かう方向に配置されている、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の空気調和機。
  7. 前記分流器本体は、複数の前記出口孔が第3孔をさらに含み、前記内部空間の底面が円形に形成され、前記第1孔、前記第2孔及び前記第3孔が前記底面の中心を中心とする同心円上に形成され、
    複数の前記出口管は、前記第3孔に接続される第3管をさらに含み、
    前記入口管は、前記底面の中心の真上に流入口が配置され、
    前記分流器本体と複数の前記出口管は、前記第1孔の集水面積と前記第3孔の集水面積とが異なっている、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の空気調和機。
  8. 前記分流器本体は、底部に配置されている厚みの均一な板状部材(40d)の上面に前記底面が形成されて、前記板状部材が水平に固定される、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の空気調和機。
  9. 複数の前記出口管が接続される複数のパスを有する熱交換器(20)をさらに備え、
    複数の前記出口管は、前記第2管の接続される前記パスの熱交換負荷が前記第1管の接続される前記パスの熱交換負荷よりも大きいとき、前記第2孔の集水面積が前記第1孔の集水面積よりも大きく設定される、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の空気調和機。
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