JP2014024789A - マニキュア溶液 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、爪で容易に剥がせる、除光液(リムーバー)の必要ない、マニキュア溶液に関する。
主に爪の美観を高めるために使用されるマニキュア溶液は、一般的に有機溶剤系マニキュア溶液と水性マニキュア溶液に分類される。有機溶剤系マニキュア溶液は、有機溶剤にアクリル樹脂やニトロセルロース等の塗膜形成樹脂を溶解させ、さらに種々の色調の顔料または染料を加えて製造される。水性マニキュア溶液は、溶剤として水やアルコールを用い、それらの水性溶剤に分散または溶解する特殊な樹脂を用いる以外は、有機溶剤系マニキュア溶液と同じ構成で製造される。この様なマニキュア溶液は、爪に塗布後、溶剤を揮発させることにより光沢に優れた硬い被膜を形成する。ここで、本明細書においては、皮膜形成樹脂を溶かしたものをマニキュア溶液と呼び、マニキュア溶液を爪に塗布、乾燥することにより形成された皮膜をマニキュアと呼ぶ。
有機溶剤系マニキュア溶液は、短時間で有機溶剤が揮散し、強固な被膜を形成する利点があるが、マニキュアを除去する際、再度マニキュアを溶解する除光液(リムーバー)を用いなければならず、手間が掛かる上、塗り、剥がしで2度有機溶剤に曝露される欠点があった。一方、水性マニキュア溶液は、有機溶剤を使用しないか、アルコール系や極めて少量の有機溶剤の使用に限定するため、人への有機溶剤曝露は少ないが塗膜形成に時間がかかり、またアルコール系の消毒液等にさらされると被膜が剥がれる欠点があり、現在も有機溶剤系が主流である。
有機溶剤系マニキュアは、爪との密着性が高く、硬くて脆いアクリル樹脂やラッカー樹脂を用いているので、リムーバーを用いずにマニキュアを除去するには、ヤスリの様なスクレーパーで削ることになり、きれいに除去することは困難であった。この課題を解決するため、リムーバー不要で、爪で容易に1枚の膜状に剥がせるマニキュアが開示されていた。(特許文献1〜3)
しかしながら、硬いアクリル系樹脂を柔らかくするために可塑剤が必要になったり、柔らかい天然ゴムやナイロンなどを用いる場合には透明性に劣るなどの欠点があり、必ずしも満足するものではなかった。
本発明の課題は、透明感と適度な硬さを有しリムーバーが必要ない有機溶剤系マニキュア溶液を提供することにある。
本発明者らは、従来の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定構成単位を有するポリカーボネート樹脂が、有機溶剤に良溶で、透明感に優れ、適度な硬度と爪との密着性を有し、リムーバー不要で容易に剥がせるマニキュア用塗膜形成樹脂になることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は
すなわち、本発明は
1)下記構成単位(1)を有するポリカーボネート樹脂が有機溶剤に溶解した溶液からなるマニキュア溶液。
(式中、R1とR2は水素またはメチル基を表す)
2)前記構成単位(1)が、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンから誘導された構成単位である1)記載のマニキュア溶液。
3)ポリカーボネートの極限粘度が0.3〜2.0dl/gである1)または2)記載のマニキュア溶液。
4)前記有機溶剤が酢酸エステルである1)〜3)いずれか記載のマニキュア溶液。
5)前記溶液がさらに染料または顔料を含有する1)〜4)いずれかに記載のマニキュア溶液。
本発明のマニキュア溶液から得られたマニキュアは、従来のリムーバー不要の有機溶剤系マニキュアに比して透明感が高く、爪よりもやや柔らかい適度な硬度を有し、割れにくいため、爪でフィルム状のつながった膜状態で容易に剥がすことが可能である。リムーバー不要であることから、マニキュア除去時の有機溶剤への曝露を無くすことができる。また、従来のラッカー系、アクリル樹脂系のマニキュアより柔らかい材質であるため、指先で画面操作を行うスマートフォンや携帯型ディスプレー端末への傷付きを抑制する効果もある。
本発明のマニキュア溶液に用いられる塗膜形成樹脂であるポリカーボネート樹脂は、構成単位(1)を誘導するビスフェノール類と炭酸エステル形成化合物を反応させることによって、製造することができるものであり、ビスフェノールAから誘導されるポリカーボネートを製造する際に用いられている公知の方法、例えばビスフェノール類とホスゲンとの直接反応(ホスゲン法)、あるいはビスフェノール類とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応(エステル交換法)などの方法を採用することができる。
本発明のポリカーボネート樹脂の原料モノマーとなる構成単位(1)を誘導するビスフェノール類は、下記構造式(2)で示されるものであり、
(式中、R1〜R2は水素またはメチル基を示す。)
具体的には2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタンが例示される。これらは、2種類以上併用することも可能である。この中で、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンが好ましい。
また、原料モノマーは前記式(2)のビスフェノール類以外に下記ビスフェノール類と併用して共重合ポリカーボネートにすることも可能である。具体的には、4,4‘−ビフェニルジオール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ-3-メチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1-ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2-ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロウンデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)プロパン、3,3,5−トリメチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルジフェニルランダム共重合シロキサン、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサン、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノールなどが例示される。これらは、2種類以上併用することも可能である。また、これらの中でも特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。
式(2)のビスフェノール類は、全使用ビスフェノール類の内、好ましくは30モル%以上、さらに好ましくは50モル%以上使用されることが好ましい。
ホスゲン法においては、通常酸結合剤および溶媒の存在下において、式(2)のビスフェノールとホスゲンを反応させる。酸結合剤としては、例えばピリジンや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などが用いられ、また溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルムなどが用いられる。さらに、縮重合反応を促進するために、トリエチルアミンのような第三級アミンまたはベンジルトリエチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩などの触媒を、また重合度調節には、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p-クミルフェノール、長鎖アルキル置換フェノール等一官能基化合物を分子量調節剤として加えることが好ましい。また、所望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトなどの酸化防止剤や、フロログルシン、イサチンビスフェノールなど分岐化剤を小量添加してもよい。反応は通常0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲とするのが適当である。反応時間は反応温度によって左右されるが、通常0.5分〜10時間、好ましくは1分〜2時間である。また、反応中は、反応系のpHを10以上に保持することが望ましい。
一方、エステル交換法においては、式(2)のビスフェノールとビスアリールカーボネートとを混合し、減圧下で高温において反応させる。ビスアリールカーボネートの例としては、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネートなどのビスアリルカーボネートが挙げられる。これらの化合物は2種類以上併用して使用することも可能である。反応は通常150〜350℃、好ましくは200〜300℃の範囲の温度において行われ、また減圧度は最終で好ましくは1mmHg以下にして、エステル交換反応により生成した該ビスアリールカーボネートから由来するフェノール類を系外へ留去させる。反応時間は反応温度や減圧度などによって左右されるが、通常1〜24時間程度である。反応は窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく。また、所望に応じ、分子量調節剤、酸化防止剤や分岐化剤を添加して反応を行ってもよい。
本発明のポリカーボネート樹脂は、マニキュア用塗膜形成樹脂としての必要な溶剤溶解性、塗布性と強度をバランス良く保持することが好ましい。樹脂の極限粘度が低すぎると強度が不足し、極限粘度が高すぎると溶剤溶解性の低下とマニキュア溶液粘度上昇があり塗布性が低下する。望ましい極限粘度範囲として極限粘度が0.3〜2.0dl/gの範囲であることが好ましく、さらには0.35〜1.5dl/gの範囲であることが好ましい。
本発明のマニキュア溶液は、前記ポリカーボネート樹脂を有機溶剤に溶解した溶液であり、その状態では一般にクリアー色と呼ばれるマニキュア溶液や、下層のマニキュアを保護するトップコートマニキュア溶液と同等のものである。このマニキュア溶液に、さらに所望の染・顔料を溶解または分散させてマニキュア溶液とすることができる。また本発明のマニキュア溶液には、足の爪に塗るマニキュアすなわちペディキュア溶液も包含される。
マニキュア溶液の溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類があげられる。さらに、エタノール、イソプロピルアルコール等の貧溶媒を少量用いてもよい。中でも、酢酸エステルを主溶剤とし、酢酸エステルが全溶剤中に50重量%以上含まれるものが好ましい。さらには、酢酸エステルとして劇物指定のない酢酸ブチルを用いることが好ましい。
マニキュア溶液の粘度は、100〜2000mPa・s、さらに好ましくは200〜600mPa・sである。
マニキュア溶液の粘度は、100〜2000mPa・s、さらに好ましくは200〜600mPa・sである。
前記マニキュア溶液に、色彩効果を高めるために、顔料や染料、着色粒子、光干渉性を有する粒子を添加することができる。顔料や染料としては、有機顔料としては、アゾ顔料、フタロシアニン顔料等が挙げられ、具体的には、例えば、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色215号、赤色220号、橙色203号、橙色204号、青色1号、青色404号、黄色205号、黄色401号、黄色405号等が挙げられる。また、白色、パール色、メタリック色、ラメ感を出すため、雲母チタン、酸化チタン、酸化鉄、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化クロム、オキシ塩化ビスマス、シリカ、クロム、窒化チタン、チタン、フッ化マグネシウム、金、銀、ニッケル等を使用することも可能である。光干渉性を有する粒子とは、光の反射や散乱によって色彩効果を高める粒子であり、例としてガラスビーズや微小な貝殻、雲母などが挙げられる。
これらは、所望に応じマニキュア中0.0001〜10.0重量%の範囲で添加されることが好ましい。
これらは、所望に応じマニキュア中0.0001〜10.0重量%の範囲で添加されることが好ましい。
さらに必要に応じて、酸化防止剤、分散剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング剤等を添加しても良い。
マニキュア溶液中のポリカーボネート樹脂の配合量は極限粘度や溶剤溶解性に左右されるが、5〜40重量%が好ましく、7〜30重量%がより好ましい。濃度がかかる範囲内であると、溶剤溶解性と塗布性がバランスよく、マニキュア作業性が向上する。
本発明のマニキュア溶液は、単体で使用する1コートタイプ、またはベースコートやトップコートを併用する2コートタイプ、3コートタイプのいずれのコートにも用いることが可能である。さらに、リムーバー不要で除去しやすい特性を活かす場合は1コートタイプまたはベースコートに、爪等を傷つけない柔らかい特徴を活かすには、1コートタイプまたはトップコートが好ましい。中でも、両特徴を最も発揮できる1コートタイプが好適である。
本発明のマニキュア溶液を使用したマニキュアの硬さは、容易に爪で剥がすことができる適度な硬さを有するものであり、一般的にヒトの爪の硬さ(鉛筆硬度2H程度)より柔らかいものが好ましい。具体的には、鉛筆硬度でB〜H、さらに好ましくはHB〜Hの範囲が好ましい。
実施例1
5w/w%の水酸化ナトリウム水溶液1100mlに2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル−)プロパン(以下「BPC」と略称:本州化学工業株式会社製)102.4g(0.4mol)とハイドロサルファイト0.1gを溶解した。
これにメチレンクロライド500mlを加えて撹拌しつつ、0.5gのベンジルトリエチルアンモニウムクロライドを加え、さらに15℃に保ちながら、ついでホスゲン60gを60分で吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノール(以下「PTBP」と略称:大日本インキ化学工業株式会社製)1.6gを加え激しく撹拌して、反応液を乳化させ、乳化後、0.4mlのトリエチルアミンを加え、20〜25℃にて約1時間撹拌し、重合させた。
重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、先液(水相)の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を、45℃に保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。
得られた沈殿物を濾過し、105℃、24時間乾燥して、重合体粉末を得た。
この重合体の塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における極限粘度は0.60dl/gであった。得られた重合体を赤外線吸収スペクトルにより分析した結果、1770cm−1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm−1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カーボネート結合を有するポリカーボネート樹脂(以下「PC−1」と略称)であることが確認された。
得られたPC−1を15重量部、顔料として赤色215号(癸巳化成株式会社製)0.01重量部、酢酸ブチル50重量部、酢酸エチル10重量部、トルエン24.99重量部を混合し、ガラス基板上に塗布し、風乾後鉛筆硬度(JIS K5600)を測定した。また、実際に被験者の爪にハケで塗布し、風乾後、剥離性と外観を観察した。
5w/w%の水酸化ナトリウム水溶液1100mlに2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル−)プロパン(以下「BPC」と略称:本州化学工業株式会社製)102.4g(0.4mol)とハイドロサルファイト0.1gを溶解した。
これにメチレンクロライド500mlを加えて撹拌しつつ、0.5gのベンジルトリエチルアンモニウムクロライドを加え、さらに15℃に保ちながら、ついでホスゲン60gを60分で吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノール(以下「PTBP」と略称:大日本インキ化学工業株式会社製)1.6gを加え激しく撹拌して、反応液を乳化させ、乳化後、0.4mlのトリエチルアミンを加え、20〜25℃にて約1時間撹拌し、重合させた。
重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、先液(水相)の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を、45℃に保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。
得られた沈殿物を濾過し、105℃、24時間乾燥して、重合体粉末を得た。
この重合体の塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における極限粘度は0.60dl/gであった。得られた重合体を赤外線吸収スペクトルにより分析した結果、1770cm−1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm−1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カーボネート結合を有するポリカーボネート樹脂(以下「PC−1」と略称)であることが確認された。
得られたPC−1を15重量部、顔料として赤色215号(癸巳化成株式会社製)0.01重量部、酢酸ブチル50重量部、酢酸エチル10重量部、トルエン24.99重量部を混合し、ガラス基板上に塗布し、風乾後鉛筆硬度(JIS K5600)を測定した。また、実際に被験者の爪にハケで塗布し、風乾後、剥離性と外観を観察した。
実施例2
PTBPを0.6gに変更した以外は実施例1と同様に重合を行いポリカーボネート(極限粘度1.05dl/g、以下「PC−2」と略称)を得た。得られたPC−2を10重量部、酢酸ブチル50重量部、酢酸エチル20重量部、トルエン20重量部でマニキュア溶液を作成し、実施例1と同様に塗布、評価を行った。
PTBPを0.6gに変更した以外は実施例1と同様に重合を行いポリカーボネート(極限粘度1.05dl/g、以下「PC−2」と略称)を得た。得られたPC−2を10重量部、酢酸ブチル50重量部、酢酸エチル20重量部、トルエン20重量部でマニキュア溶液を作成し、実施例1と同様に塗布、評価を行った。
実施例3
BPCを61.44gに変更し、同時に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下「BPA」と略称:本州化学工業株式会社製)36.48gを用いた以外は実施例1同様に重合を行いポリカーボネート(極限粘度0.58dl/g、以下「PC−3」と略称)を得た。得られたPC−3を15重量部、赤色215号0.01重量部、オキシ塩化ビスマス(株式会社ピノア製)0.9重量部、メチルフェニルシリコーンオイルKF−56(信越化学工業株式会社製)0.1重量部、酢酸ブチル50重量部、酢酸エチル10重量部、トルエン23.99重量部でマニキュアを作製し、実施例1と同様に塗布、評価を行った。
BPCを61.44gに変更し、同時に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下「BPA」と略称:本州化学工業株式会社製)36.48gを用いた以外は実施例1同様に重合を行いポリカーボネート(極限粘度0.58dl/g、以下「PC−3」と略称)を得た。得られたPC−3を15重量部、赤色215号0.01重量部、オキシ塩化ビスマス(株式会社ピノア製)0.9重量部、メチルフェニルシリコーンオイルKF−56(信越化学工業株式会社製)0.1重量部、酢酸ブチル50重量部、酢酸エチル10重量部、トルエン23.99重量部でマニキュアを作製し、実施例1と同様に塗布、評価を行った。
比較例1
BPCを1,1-ビス(4-ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン(以下「DMBPZ」と略称:本州化学化学工業株式会社製)118.4gに変更した以外は実施例1と同様に重合を行いポリカーボネート(極限粘度0.46dl/g、以下「PC−4」と略称)を得た。得られたPC−4を実施例1と同様にマニキュアを作製し、実施例1と同様に塗布、評価を行った。
BPCを1,1-ビス(4-ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン(以下「DMBPZ」と略称:本州化学化学工業株式会社製)118.4gに変更した以外は実施例1と同様に重合を行いポリカーボネート(極限粘度0.46dl/g、以下「PC−4」と略称)を得た。得られたPC−4を実施例1と同様にマニキュアを作製し、実施例1と同様に塗布、評価を行った。
比較例2
BPCをBPA91.2gに変更した以外は実施例1と同様に重合を行いポリカーボネート(極限粘度0.54dl/g、以下「PC−5」と略称)を得た。得られたPC−5を実施例1と同様にマニキュア用樹脂として用いたが、溶剤に溶解せず塗布することは出来なかった。
BPCをBPA91.2gに変更した以外は実施例1と同様に重合を行いポリカーボネート(極限粘度0.54dl/g、以下「PC−5」と略称)を得た。得られたPC−5を実施例1と同様にマニキュア用樹脂として用いたが、溶剤に溶解せず塗布することは出来なかった。
比較例3
実施例1のポリカーボネートの代わりに、市販のアクリル樹脂ダイヤナールBR−116(三菱レイヨン株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にマニキュアを作製し、塗布、評価を行った。
実施例1のポリカーボネートの代わりに、市販のアクリル樹脂ダイヤナールBR−116(三菱レイヨン株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にマニキュアを作製し、塗布、評価を行った。
表の記号および言葉の説明
溶剤溶解性:溶剤(酢酸ブチル主溶剤)に対する溶解性。
○:完全溶解、△:一部未溶解、×:ほとんど不溶
鉛筆硬度:JIS K5600準拠で測定。
剥離性:爪に形成されたマニキュアを、リムーバーなしで爪で傷つけ一部をはがし、摘んでほぼ完全に剥がすことが出来たかどうかで判定。
○:容易に剥離、△:剥離するが小片に切れる、×:細かく割れ残留する
外観:目視での意匠性
○:凹凸が少なく、滑り触感、×:凹凸感有り、ざらざら触感
溶剤溶解性:溶剤(酢酸ブチル主溶剤)に対する溶解性。
○:完全溶解、△:一部未溶解、×:ほとんど不溶
鉛筆硬度:JIS K5600準拠で測定。
剥離性:爪に形成されたマニキュアを、リムーバーなしで爪で傷つけ一部をはがし、摘んでほぼ完全に剥がすことが出来たかどうかで判定。
○:容易に剥離、△:剥離するが小片に切れる、×:細かく割れ残留する
外観:目視での意匠性
○:凹凸が少なく、滑り触感、×:凹凸感有り、ざらざら触感
本発明の活用例は、化粧品としての除光液(リムーバー)不要のマニキュア溶液、ペディキュア溶液に用いることができる。さらに、化粧としてのマニキュア溶液の他に、本マニキュア溶液は爪より硬度が低くいため、マニキュアが爪を傷つけることは少なく、指先で画面操作を行うスマートフォンや携帯型ディスプレー端末への傷付きを抑制するため、爪保護コート材、ディスプレー保護用爪コート材としての応用も可能である。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019199558A (ja) * | 2018-05-17 | 2019-11-21 | 株式会社カネコ化学 | アクリル樹脂及びポリカーボネート樹脂の硬化物ための溶解剤、並びにそれを用いたコーティング剤及び接着剤 |
WO2021045154A1 (ja) | 2019-09-06 | 2021-03-11 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
WO2021045027A1 (ja) | 2019-09-06 | 2021-03-11 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
KR20230151978A (ko) | 2021-03-04 | 2023-11-02 | 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 | 폴리카보네이트 수지 조성물 |
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2012
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