JP2014024079A - 弾性挟持用接続端子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレードヒューズ用接続端子は、一枚の導電性の原板をプレスで打ち抜いたもので構成されており、ブレードを挟持する部分は打ち抜き面になるが、打ち抜き特有の破断面が生成されるので、そのブレードはせん断面の間だけで挟持されることになり、接触の安定性が低くなりがちである。
【解決手段】接続端子3を打ち抜いて原板から抜き出した後に、弾性挟持片9、9の先端部11、11に型鍛造により凹部37を形成する方向に押圧し、その凹部37の形成に伴う減肉分をブレードと接触する打ち抜き面側に肉分をもってくることで、金型の平滑な内面を転写させて、平滑な転写面39に変える。この方法ならば、型鍛造用の金型を密集して配置できるので、原板乃至連続した原反から多数の端子を無駄なく、しかも同時に作り出そうとする場合にも対応できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ブレードヒューズのブレード等の導電性部材を接続するための接続端子に関するものである。
ブレードヒューズを接続するための接続端子は、ブレードの接続側は、スリットを形成してバネ性を持たせたU字形接点部とするものが多い。
このタイプの接続端子では、ブレードをスリットに差し込むと、スリットの両側にある一対の弾性片がブレードを弾性的に挟持して、ブレードと端子側とが接触するようになっている。
而して、接続端子は、一枚の導電性の原板をプレスで打ち抜いたもので構成しており、上記した一対の弾性片とブレードとが接触する部分は原板が打ち抜かれて裸出した、狭い板厚面である。
しかも、この板厚面には打ち抜き特有のせん断面と破断面が生成されており、せん断面と破断面との間に段差ができてせん断面側が突出している。従って、ブレードをスリットに差し込むと、そのブレードは突出したせん断面の間だけで挟持されることになり、特に、音叉端子として用いる場合には肉厚が薄くなるので、接触の安定性が低い。
これに対して、打ち抜きをした後に、スリットの縁をシェービングすることで打ち抜き面を平滑にしてブレードとの接触面積を大きくすることが考えられる。
また、特許文献1では、打ち抜きで端子(接触子)を製造した後に、打ち抜き面を通した押えブロックで端子をその板面方向から押えた状態にした上で、その端子に対して外側で露出した板厚面方向から型鍛造を施すことで、その端子の押えブロックに接触した側の板厚面を平滑にすることを提案している。
特開2007−184300号公報
しかしながら、作業効率や経済的な面を考慮して、一枚の原板乃至連続した原反から多数の接続端子を無駄なくしかも同時に作り出そうとすれば、上記した加工は難しい。
それ故、本発明は、上記課題を解決するために、新規且つ有効な、ブレードヒューズのブレードに代表される導電性部材の弾性挟持用接続端子の製造方法を提供することを、その目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、導電性部材を弾性的に挟持する接続端子の製造方法において、導電性の原板乃至連続した原反からU字形接点部を備えた形状で打ち抜いた後に、そのU字形接点部に凹部を形成する型鍛造を施すことで、塑性流動により導電性部材と接触する板厚面に型内面を転写させて前記板厚面を平滑にすることを特徴とする製造方法である
請求項2の発明は、請求項1に記載した弾性挟持用接続端子の製造方法において、さらに、導電性部材と接触する板厚面側の板厚を大きくすることを特徴とする製造方法である。
請求項3の発明は、請求項2に記載した弾性挟持用接続端子の製造方法において、凹部の周囲のうちブレードを接触する板厚面側のみ板厚を大きくすることを特徴とする製造方法である。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載した弾性挟持用接続端子の製造方法において、型鍛造を冷間で施すことを特徴とする製造方法である。
本発明の製造方法によれば、接続端子を抜き出した後にその一部に板厚方向から押圧する型鍛造を施しているだけなので、接続端子に一対一対応する型鍛造用の金型を密集して配置でき、原板乃至連続した原反から多数の端子を無駄なく、しかも同時に作り出そうとする場合にも対応できる。
本発明の実施の形態に係るブレードヒューズ用接続端子の製造方法におけるプレス打ち抜き工程の説明図である。 図1のプレス打ち抜きによって生成された打ち抜き面の正面図である。 図1に続く型鍛造工程における型鍛造装置の配置状態の説明図である。 図1に続く型鍛造工程の説明図である。 図4の型鍛造工程終了後の接続端子の斜視図である。 図5の接続端子がブレードを挟持した状態の断面図である。 第2の接続端子の斜視図である。 図7の接続端子の型鍛造工程の説明図である。 第3の接続端子の斜視図である。 図9の接続端子の型鍛造工程の説明図である。 図1とは別の電線カシメタイプの接続端子の製造工程図(スケルトン)である。 図1とは別の基盤タイプの接続端子の上面図である。
本発明の実施の形態に係るブレードヒューズ用接続端子の製造方法を図面に従って説明する。
図1に示すように、先ず、原板として平坦な導電性の金属板1を準備し、これに板面と垂直な方向からプレスによる打ち抜きを施して多数の接続端子3を抜き出す。但し、次の型鍛造工程の金型側への移送を考慮して、各接続端子3はこの段階では小さい連結部4で連結されている。なお、視認の便宜を考慮して、この実施の形態では接続端子3は一列に描画しているが、実際の作業では、金属板1の幅寸法は接続端子3の長手寸法の何倍も大きく設定し、幅方向にも接続端子3を複数並列させる。
各接続端子3は「T」字状の展開状態になっている。この「T」字の垂直方向側はU字形接点部5となっており、先端側から内方に延びるスリット7により二股に分けられ、バネ性を有した一対の弾性挟持片9、9が作り出されている。各弾性挟持片9の先端部11は、スリット7側に丸く半円状に内方に膨出して幅広になっている。また、「T」字の水平方向側は基板等への取付け側となっており、取付け用の孔13、13がそれぞれ形成されている。
上記した方向での打ち抜きにより、図2に示すように、接続端子3を型作っている打ち抜き面15が板厚面に生成されており、打ち抜き特有の現象として、打ち抜きパンチの入口側にはダレ17に続いてせん断面19が形成される。このせん断面19は比較的光沢が合って縦筋が形成されている。そして、このせん断面19に連続して破断面21が形成される。この破断面21はむしり取られたように肌が荒れているだけでなく、せん断面19に対して内方に後退しており、せん断面19との間に段差が形成されている。破断面21に連続して、打ち抜きパンチの出口側にはバリ23が形成される。
打ち抜き面15は面積的な割合からすれば、段差のあるせん断面19と破断面21とで主に構成されていることになる。
次に、上記した抜き出しだけの接続端子3に型鍛造を施す。
この型鍛造は、各弾性挟持片9の丸く膨出した先端部11を押圧するものであり、図3に示すように接続端子3を上下方向から挟むように配置させた金型25を利用して、これを鍛造機械に取付けて機械プレスで押圧するようになっている。
図4は先端部11が入る部分の金型25の断面図である。図4(1)に示すように、金型25のうち下型27は、打ち抜きしただけの接続端子3を完全に収められる大きさの凹部29を備えており、この凹部29のうちこの接続端子3を入れたときに、一対の弾性挟持片9、9の先端部11、11どうしが対向する部分の横方向の寸法は、僅かに隙間(G)が残るように設計されており、その他の部分の横方向の寸法は殆ど隙間が残らないように設計されている。また、縦方向の寸法は、先端部11、11を含めて一律に接続端子3の板厚と略同じになるように設計されている。
上型31は水平な下面を備えており、鍛造時には上型31が下型27と隙間無く密着すると共に、凹部29を上方から囲うようになっている。
上型31のうち、接続端子3の先端部11に臨む部分には断面真円形で上下方向に延びる貫通穴33が形成されており、この貫通穴33には押圧子35が通されている。この押圧子35は、円柱状を為しており、上記した貫通穴33内を摺動して昇降するようになっている。押圧子35の下面は平滑になっており、下型27に上型31を合わせると、凹部29が閉鎖されて接続端子3を入れて密封するためのキャビティKとなる。
上記した構成の金型25に、接続端子3を入れてセットし、押圧子35を降下させて、先端部11に板厚方向から鍛圧を加えて塑性流動を起こさせると、図4(2)に示すように、先端部11は上方から下方に向かって凹んで凹部37が形成されると共に、凹部37を形成したために生まれた余分な肉分が横方向にきて隆起し、隙間Gを埋めて打ち抜き面15を下型27の滑らかな内面を転写した転写面39に変える。
その後に、押圧子35を上昇させ、接続端子3を金型25から取出して、型鍛造を終了する。
型鍛造終了後は、図5に示すように、接続端子3の一対の弾性挟持片9、9のそれぞれの先端部11、11には板面方向に円形の凹部37が形成され、図6にも示すように、打ち抜き面15のせん断面19と破断面21とが、連続した平滑な転写面39に変わっている。従って、ヒューズのブレードBを差し込むと、ブレードBと転写面39は安定的に接触した状態となる。
また、型鍛造は冷間で行っているので、最終的に接続端子3は金属組織が微細化して強靭なものとなっている。
なお、接続端子3は打ち抜いたときの展開形状になっているが、これが使用時の最終形状と限定されるわけではなく、取付け側である基板等に対応して屈曲することもある。
また、上記したものとは異なる別のブレードヒューズ用接続端子41にする型鍛造工程を説明する。
この工程を経た第2例の接続端子41は、図7に示すように、一対の弾性挟持片9、9の各先端部11では凹部37の周縁の背が高くなって周壁43となっている。このように塑性成形させることで、ブレードBと転写面39との接触面積が増えてより安定的に接触した状態を実現できる。
この接続端子41の成形は、図8(1)に示すように、下型45の凹部47を深くして、図8(2)に示すように、凹部37の形成に伴う減肉分をその周囲の上面側にもってくることで達成されている。
さらに、上記した2つのものとは異なる別のブレードヒューズ用接続端子49にする型鍛造工程を説明する。
この工程を経た第3例の接続端子49は、図9に示すように、一対の弾性挟持片9の各先端部11で形成させた凹部37の周壁51は、相方の先端部11に対向する部分にのみ形成されている。このように塑性成形することで、ブレードBと転写面39との接触面積が増えてより安定的に接触した状態とでき、しかも、必要な部分のみ板厚を大きくするので、凹部37の部位の減肉分を効率良く利用できる。
この接続端子49の成形は、図10(1)に示すように、上記した第2の型鍛造工程で用いた下型45を利用すると共に、上型53に凹部55を設けることで達成できる。下型45に接続端子3を入れて上型53を合わせると、この凹部55の部分は、キャビティKの高さ寸法が高くなっている。従って、鍛圧をかけると、図10(2)に示すように、凹部37の形成に伴う減肉分がその周囲のうち、凹部55側にもってくることができ、そこの板厚だけを大きくできる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の具体的構成は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更があっても本発明に含まれる。
上記の実施の形態では、各弾性挟持片9の先端部11はスリット7側に丸く半円状に膨出しているが、この形状に限定されず、例えば、半楕円状乃至長円状に構成してもよい。半楕円状乃至長円状に構成した方が、ブレードを面接触し易いので接触面積は大きくなるので、その点は有利である。
また、端子に形成する凹部の形状も真円状に限定されない。塑性流動の点からは、上記した膨出部分の形状に対応させるのが好ましい。
また、導電性部材はブレードヒューズのブレードに限定されない。
また、上記の実施の形態では、接続端子の凹部は上側にのみ形成されているが、下側のみでも、両側に形成してもよい。
さらに、接続端子はU字形接点部が設けられていればよく、後方部は変更できる。
図11は、別の形状の接続端子61の例を示す。これは電線カシメタイプであり、電線の先に端子をカシメて組み付けるようになっている。このタイプの続端端子61は、金属板1からプレス機により順送しながら打ち抜きし、さらに、型鍛造を施すようになっている。
図12は、更に別の形状の接続端子63の例を示す。これは基盤タイプであり、複数の接続端子63を同時に製造する場合に、端子の後方部を電気回路としている。この接続端子63は、接続端子1と同じように打ち抜き及び型鍛造により製造できる。
現状の接続端子は、寧ろ、上記した図11、図12に示すものが多い。
1‥‥金属板
3‥‥ブレードヒューズ用接続端子(第1例)
4‥‥連結部 5‥‥U字形接点部
7‥‥スリット 9‥‥弾性挟持片
11‥‥先端部 13‥‥取付け孔
15‥‥打ち抜き面 17‥‥ダレ
19‥‥せん断面 21‥‥破断面
23‥‥バリ 25‥‥金型
27‥‥下型 29‥‥(下型の)凹部
31‥‥上型 33‥‥貫通穴
35‥‥押圧子 37‥‥(接続端子の)凹部
39‥‥転写面
41‥‥ブレードヒューズ用接続端子(第2例)
43‥‥(凹部の)周壁
45‥‥下型 47‥‥(下型の)凹部
49‥‥ブレードヒューズ用接続端子(第3例)
51‥‥(凹部の)周壁 53‥‥上型
55‥‥(上型の)凹部 61、63‥‥別の形状の接続端子
B‥‥ブレードヒューズのブレード
K‥‥(金型の)キャビティ G‥‥(金型と接続端子との)隙間

Claims (4)

  1. 導電性部材を弾性的に挟持する接続端子の製造方法において、
    導電性の原板乃至連続した原反からU字形接点部を備えた形状で打ち抜いた後に、そのU字形接点部に凹部を形成する型鍛造を施すことで、塑性流動により導電性部材と接触する板厚面に型内面を転写させて前記板厚面を平滑にすることを特徴とする製造方法。
  2. 請求項1に記載した弾性挟持用接続端子の製造方法において、
    さらに、導電性部材と接触する板厚面側の板厚を大きくすることを特徴とする製造方法。
  3. 請求項2に記載した弾性挟持用接続端子の製造方法において、
    凹部の周囲のうちブレードを接触する板厚面側のみ板厚を大きくすることを特徴とする製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載した弾性挟持用接続端子の製造方法において、
    型鍛造を冷間で施すことを特徴とする製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000501225A (ja) * 1995-12-01 2000-02-02 バーグ・テクノロジー・インコーポレーテッド 滑らかなコンタクト端子を形成する方法

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