JP2014023980A - 加圧浮上装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】槽内の水位を制御することにより、液面に浮遊した固形物を被処理水の流れにのせてホッパーに向かって移動させ、固形物を被処理水とともにホッパーの上端を越流させて槽外に排出する。
【解決手段】被処理水に空気を溶解させた加圧水を供給して被処理水中の懸濁物質を微細気泡に付着させて浮上させる槽と、槽内に設けられ浮上した固形物を回収して外部に排出するホッパーHとを備えた加圧浮上装置であって、ホッパーHの下流側に配置された隔壁の上端部に水位調整板20を設け、水位調整板20の垂直方向の高さを調整することにより槽内の水位をホッパーHの上端より高くし、槽内の被処理水の流れを利用して液面に浮遊した固形物をホッパーHに向かって移動させ、固形物を被処理水とともにホッパーHの上端を越流させて回収する。
【選択図】図2

Description

本発明は、加圧浮上装置に係り、特に河川から取水した原水等の被処理水に空気を溶解させた加圧水を供給して被処理水中の懸濁物質を微細気泡に付着させて浮上させ、浮上した固形物を集めて除去する加圧浮上装置に関するものである。
工場やプラントなどでは大量の水を使用する。使用する水の品質としては、必ずしも飲用水ほどの品質が求められる訳ではなく、工業用水(または工水)と呼ぶ品質の水で十分な場合が多い。このような工業用水を得る方法として、各工場やプラントで、原水を取り入れて、その原水を自前で処理して工業用水を得ることが行われている。ここで、原水とは河川や湖沼から取水されたままの水である。また、処理するとは大小のごみや懸濁物質(SS)を取り除くことである。
前記原水の処理に一般的に使用される装置として、加圧浮上装置がある。加圧浮上装置では、被処理水を槽に送り、槽の中に凝集剤等の薬液や微細な気泡を供給することで、懸濁物質(SS)を液面に浮上させて、この浮上した固形物(大きさにより、フロック、スカム、フロスと呼ぶ)を取り除くことによって、水中の懸濁物質を取り除き、工業用水の品質にして槽の外に排出する。通常、原水の供給と処理済みの液の排出は連続的に行われる。
図5および図6は、従来の加圧浮上装置を示す図であり、図5は加圧浮上装置の斜視図、図6は図5のVI−VI線断面図である。
図5および図6に示すように、加圧浮上装置100は、四方を囲む外壁と底板とで構成される槽本体101を備え、槽本体101内には複数の隔壁102A,102B,102Cが設置されている。そして、槽本体101の外壁と複数の隔壁102A〜102Cとにより、槽本体101内には複数の槽が形成されている。すなわち、外壁と隔壁102Aとの間に槽A、隔壁102Aと隔壁102Bとの間に内槽B、隔壁102Bと隔壁102Cとの間に槽C、隔壁102Cと外壁との間に槽Dがそれぞれ形成されている。内槽Bの後端部にはホッパーHが配置されており、ホッパーHの下端には、槽本体101の外部に延びる排出管111が接続されている。また、内槽Bの中央部には、内槽内の流れを上下に分流するための邪魔板102Dが配置されている。隔壁102Aは、隔壁102Aの上下に流路が形成されるように上下部が開放されている。隔壁102Bは、その上端が槽本体101の上端近傍まで延びており、下端側にのみ流路が形成されるように下部のみ開放されている。隔壁102Cは、その下端が底板まで延びており、隔壁102Cの上端側にのみ流路が形成されるようになっている。
槽Aには、原水(被処理水)を供給する原水流入管103が接続されるとともに空気を溶解させた加圧水を供給する加圧水流入管104が接続されている。原水流入管103から槽Aに供給される原水には予め薬液(ポリ塩化アルミニウムなど)が注入されている。槽Dには、処理済みの水を工業用水として排出する工水排出管105が接続されている。
一方、内槽Bの上部前部には左右一対のスプロケット113,113を有したシャフト114が配設されており、内槽Bの上部後部にも左右一対のスプロケット115,115を有したシャフト116が配設されている。そして、これら前後のスプロケット113,115間には、それぞれチェーン117,117が取り付けられている。そして、左右のチェーン117,117間には、ゴム板支え118を介して複数のゴム板120が架け渡されている。図5および図6に示す装置においては、4個のゴム板120が設けられている。槽本体101の前部側にあるシャフト114の端部は、変速機121に連結されており、変速機121はチェーンを介してモータ122に連結されている。すなわち、モータ122を駆動することにより、内槽Bの上部に設けられた左右一対のチェーン117,117が走行し、複数のゴム板120が内槽Bの液面に沿って移動するようになっている。
次に、図5および図6に示すように構成された加圧浮上装置100の作用を説明する。図5および図6において、原水と薬液は原水流入管103から槽Aに供給され、空気を溶解させた加圧水は加圧水流入管104から槽Aに供給される。加圧水は槽Aに流入した後に大気圧に減圧されることで大量の微細気泡を発生する。槽Aに供給された原水の一部、薬液、微細気泡は、矢印で示すように槽A内で混合されながら上昇して隔壁102Aを溢流して内槽Bに流入する。なお、矢印で示すように槽Aから隔壁102Aの下方を通って内槽Bに流入する流れもある。そして、槽Aおよび内槽Bにおいて原水中の懸濁物質は固化され、すでに固形物として存在していた不要の固形物とともに凝集し、より分離しやすい固形物(大きさにより、フロック、スカム、フロスと呼ぶ)になり、一部は槽Aおよび内槽Bの底部に沈殿し、大部分は微細気泡に付着して内槽B内の被処理水の表面に浮上する。内槽B内の被処理水は、槽Aからの原水や気泡の供給に押される形で矢印で示すように邪魔板102Dで上下に分流した後に合流して隔壁102Bの下方を通って槽Cに流入する。そして、被処理水は、矢印で示すように隔壁102Cの上端をオーバーフローして槽Dに流入し、槽Dから処理済みの工業用水(工水)として、工水排出管105を通って排出され、需要先に送られる。
上記工程中、内槽Bにおいて、原水中の懸濁物質の大部分が微細気泡に付着して槽の上部に浮上し、浮上した固形物は内槽Bの液面付近に滞留して凝集および固着し、流れの妨げになる。このような固形物の滞留、凝集、固着を防ぐために、従来の装置ではスクレイパー(ゴム板120により構成される)で強制的に固形物を掻き出していた。なお、比重が大きく浮上しない固形物は、槽本体101の底部より外部に排出していた。図5および図6に示す装置で説明すると以下の通りである。
槽本体101の上部の両側に、一連のスプロケット113,113,115,115とこれらのスプロケットと噛み合って動くチェーン117,117を設け、これらの両側のチェーン117,117にゴム板支え118を介して複数のゴム板120が取り付けられている。これらのゴム板120で固形物を掻き出す場合には、モータ122を駆動することにより変速機121を介してシャフト114を回転させて一連のスプロケット113,113,115,115を回転させ、チェーン117,117を走行させる。これにより、ゴム板120は、槽A側からホッパーHに向かって移動する。ゴム板120はその下端が一定の長さ被処理液に浸るように位置決めされている。よって、ゴム板120が液面を掻き取りながらホッパーHの方向に移動することで、液面に浮遊している固形物を被処理水とともに内槽BからホッパーHに掻き出す。ホッパーHに掻き出された固形物および被処理水は、排出管111を介して槽本体101の外部に排出される。ゴム板120は、ホッパーHを通過した後に折り返して内槽Bの液面の上方を槽Aに向かって戻り、内槽B内の被処理液の液面に浮遊している固形物の掻き取り動作を繰り返す。このようにゴム板120を送って被処理液の液面の固形物を掻き取る動作を原水処理中連続的に行う。
特開平1−274893号公報 特開平2−83090号公報
上述したように、従来の加圧浮上装置においては、ゴム板等により構成されるスクレイパーを常時稼働させて液面に浮遊している固形物を掻き出すようにしているため、以下に列挙するような問題点がある。
1)経年変化でチェーンやスプロケットが摩耗して寸法に誤差が生じると、装置全体から異音が発生すると同時に振動を伴い、場合によりモータと変速機間のチェーンが切れることがある。
2)構成機械部品が多く、且つ装置稼働中は摺動部品の摩耗や腐食等経年劣化による異音の発生や装置全体の振動が激しい。
3)機械部品が不具合(損傷等)を起こした場合には新規交換する必要があるが、部品類は長納期品が多く代替対応ができず、プラント停止に至る場合がある。
4)新規交換部品はいずれも高額であり、各部品共に据え付け寸法が要求されるので工事に時間がかかり、最悪の場合にはプラント停止に至る可能性がある。
本発明者らは、上記1)〜4)に列記する課題が全て機械式のスクレイパーに起因することに着目し、機械式のスクレイパーを用いることなく、液面に浮遊している固形物をホッパーに排出する手段を鋭意研究する過程で以下の知見を得たものである。すなわち、本発明者らは、まず、図5および図6に示す装置の運転中に下端が被処理液の液面に浸っているゴム板(スクレイパー)を除去し、液面に浮遊した固形物を観察したが、固形物は滞留していて固形物の浮遊には一定の挙動は見られなかった。このときの液面はホッパーの上端と略同一面又は上端よりやや下方にあった。次に、本発明者らは、隔壁102Cの上端に平板を付設して槽内の液面をやや上昇させると、液面に浮遊した固形物がホッパーに向かって流れ、固形物が被処理水とともにホッパーの上端を越流してホッパー内に流入することを見出した。
本発明者らは、上記知見に基づいて、槽内の水位を制御することにより、液面に浮遊した固形物を被処理水の流れにのせてホッパーに向かって移動させ、固形物を被処理水とともにホッパーの上端を越流させて槽外に排出することを着想し、本発明の創案に至ったものである。
すなわち、本発明は、槽内の水位を制御することにより、槽内の被処理水の流れを利用して液面に浮遊した固形物をホッパーに向かって移動させ、固形物を被処理水とともにホッパーの上端を越流させることにより、スクレイパーを用いることなく固形物を槽外に排出できる加圧浮上装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の加圧浮上装置は、被処理水に空気を溶解させた加圧水を供給して被処理水中の懸濁物質を微細気泡に付着させて浮上させる槽と、前記槽内に設けられ浮上した固形物を回収して外部に排出するホッパーとを備えた加圧浮上装置であって、前記ホッパーの下流側に配置された隔壁の上端部に水位調整板を設け、該水位調整板の垂直方向の高さを調整することにより前記槽内の水位を前記ホッパーの上端より高くし、前記槽内の被処理水の流れを利用して液面に浮遊した固形物を前記ホッパーに向かって移動させ、固形物を被処理水とともに前記ホッパーの上端を越流させて回収するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、水位調整板を用いて槽内の水位を制御することにより、槽内の被処理水の流れを利用して液面に浮遊した固形物をホッパーに向かって移動させ、固形物を被処理水とともにホッパーの上端を越流させることにより、スクレイパーを用いることなく固形物を槽外に排出できる。
本発明の好ましい態様は、前記ホッパーの下流側に配置された隔壁によって、該隔壁の下流側に処理済みの水を槽外に排出するための槽を形成し、前記水位調整板を越流した水を処理済みの水として槽外に排出するようにしたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記水位調整板の垂直方向高さは、該水位調整板に固定されたネジ棒と該ネジ棒を昇降させるナットからなるネジ機構により調整可能であることを特徴とする。
本発明によれば、被処理水の水位調整は水位調整板に取り付けたネジ機構で容易に調整可能である。
本発明の好ましい態様は、前記水位調整板の側面と前記隔壁の側面とを密着させる固定用金具を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、固定用金具に雌ネジを形成しておき、締付けボルトを固定用金具の雌ネジに締め込むことにより、水位調整板の側面を隔壁の側面に密着させて水位調整板を隔壁に一体化することができる。
本発明の好ましい態様は、前記水位調整板と前記隔壁との間にシール部材を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、水位調整板を隔壁に一体化する際にシール部材を押し潰してシール機能を発揮させることができる。
本発明の好ましい態様は、前記ホッパーの上流側に、前記槽内の液面に向けて水ジェットを噴射する複数のノズルを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、液面に浮上した固形物が槽本体の内壁面に付着する等により滞留して被処理水の流れではホッパーまで流れていかない場合に、滞留している固形物に向けて水ジェットを噴射してほぐし、被処理水の流れに乗せるようにすることができる。
本発明によれば、槽内の水位を制御することにより、液面に浮遊した固形物を被処理水の流れにのせてホッパーに向かって移動させ、固形物を被処理水とともにホッパーの上端を越流させて槽外に排出することができる。したがって、従来の加圧浮上装置のように、機械式のスクレイパーを設置する必要がない。そのため、従来の装置に比べて以下に列挙する効果を奏する。
1)液面に浮遊した固形物を槽外に排出するための構成部品は水位調整板のみであり、装置の稼働中に摺動するものは一切ないために、部品交換の必要がなくメンテナンスフリーで耐久性に極めて優れている。
2)据え付け精度を要求する部品は一切なく、稼働後、被処理水の性状に応じて、被処理水の水位調整をするだけで済むのでメンテナンスフリーである。被処理水の水位調整は水位調整板に取り付けたネジ機構で容易に調整可能である。
3)電気により稼働させる部分が全くないため、省エネルギを図ることができる。
4)既設の加圧浮上装置を改造する場合には、スクレイパー(ゴム板)を取り外し、水位調整板を取り付けるだけであり、簡易な改造で済み、改造コストは安価である。
図1は、本発明に係る加圧浮上装置の一実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、隔壁の上端部に設置された水位調整板および水位調整板の垂直方向の高さを調整する調整機構を示す斜視図である。 図4は、本発明に係る加圧浮上装置の他の実施形態を示す斜視図である。 図5は、従来の加圧浮上装置を示す斜視図である。 図6は、図5のVI−VI線断面図である。
以下、本発明に係る加圧浮上装置の実施形態を図1乃至図4を参照して説明する。図1乃至図4において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明に係る加圧浮上装置の一実施形態を示す斜視図である。図2は図1のII−II線断面図である。図1および図2に示すように、加圧浮上装置1は、四方を囲む外壁と底板とで構成される槽本体11を備え、槽本体11内には複数の隔壁12A,12B,12Cが設置されている。そして、槽本体11の外壁と複数の隔壁12A〜12Cとにより、槽本体11内には複数の槽が形成されている。すなわち、外壁と隔壁12Aとの間に槽A、隔壁12Aと隔壁12Bとの間に内槽B、隔壁12Bと隔壁12Cとの間に槽C、隔壁12Cと外壁との間に槽Dがそれぞれ形成されている。内槽Bの後端部にはホッパーHが配置されており、ホッパーHの下端には、槽本体11の外部に延びる排出管26が接続されている。また、内槽Bの中央部には、内槽内の被処理水の流れを上下に分流するための邪魔板12Dが配置されている。隔壁12Aは、隔壁12Aの上下に流路が形成されるように上下部が開放されている。隔壁12Bは、その上端が槽本体11の上端近傍まで延びており、下端側にのみ流路が形成されるように下部のみ開放されている。隔壁12Cは、その下端が底板まで延びており、隔壁12Cの上端側にのみ流路が形成されるようになっている。
槽Aには、原水(被処理水)を供給する原水流入管13が接続されるとともに空気を溶解させた加圧水を供給する加圧水流入管14が接続されている。原水流入管13から槽Aに供給される原水には予め薬液(ポリ塩化アルミニウムなど)が注入されている。槽Dには、処理済みの水を工業用水として排出する工水排出管15が接続されている。
本発明の加圧浮上装置は、液面に浮遊した固形物を掻き出すための機械式スクレイパーを設置していないが、その代わり、槽内の液位を制御するための水位調整板を備えている。すなわち、図1および図2に示すように、隔壁12Cの上端に水位調整板20を設置している。水位調整板20は垂直方向に可動に構成されており、水位調整板20の高さを調整することにより、槽内の被処理水の水位が調整できるようになっている。すなわち、水位調整板20の高さを調整することにより、水位調整板20の上流側にある槽C、内槽Bおよび槽Aの水位を調整できるようになっている。これにより、槽内の水位をホッパーHの上端より高くすることができ、被処理水の液面近傍では槽A側からホッパーHに向かう流れが形成される。そのため、液面に浮遊している固形物を被処理水の流れに乗せて槽A側からホッパーHに向かって流すことができる。そして、固形物を被処理水とともにホッパーHの上端を越流させてホッパーH内に流入させることができる。この時、ホッパーHに流す被処理水量は極力少なくすることが肝要であり、後述のネジ付き水位調整板20を用いて調整を行うことができる。
図3は、隔壁12Cの上端部に設置された水位調整板20および水位調整板20の垂直方向の高さを調整する調整機構を示す斜視図である。図3に示すように、隔壁(二点鎖線で示す)12Cの内側、すなわち隔壁12Cの上流側には、水位調整板20が設置されている。水位調整板20の上端には、2つのL字型の固定用金具21が溶接等により固定されている。各固定用金具21の前面21fには雌ネジが形成されている。そして、固定用金具21の雌ネジには蝶ネジからなる締付けボルト22が螺合されている。したがって、締付けボルト22を締め込むことにより、締付けボルト22の先端が隔壁12Cに当接して隔壁12Cを押し、その結果、水位調整板20を隔壁12Cの上端部に密着させて水位調整板20を固定することができる。水位調整板20と隔壁12Cの間にはシール用パッキンが介装されている。
また、水位調整板20の上端には、2つのネジ棒23,23が固定されており、各ネジ棒23は上方に延びている。槽本体11の上端には構造物(二点鎖線で示す)16,16が固定されており、構造物16,16に前記ネジ棒23,23が支持されるようになっている。すなわち、各ネジ棒23には上下2つのナット24,25が螺合されており、上下2つのナット24,25により構造物16を挟み込むことが可能になっている。そして、上下のナット24,25は回転可能であるが、上下方向には移動ができないように構造物16に取り付けられている。これにより、上下のナット24,25を時計方向又は反時計方向に回転させると、水位調整板20を保持しているネジ棒23が上昇または下降するようになっている。なお、ナット24,25を回転する場合、スパナ、モンキー等の工具を使用しなくてもよいように、手回し可能なナットや蝶ナットを設けている。下側のナット25は蝶ナットである。
図3に示すように構成された調整機構を使用して水位調整板20の垂直方向の高さを調整する場合には、以下のように行う。
すなわち、各ネジ棒23に螺合された上下2つのナット24,25を回転させてネジ棒23を上下させ、水位調整板20を隔壁12Cに対して上下させる。このとき、固定用金具21に螺合されている締付けボルト22は緩めてあり、水位調整板20は上下に移動可能になっている。こうして、水位調整板20を最適な垂直方向の高さに調整し、水位調整板20の垂直方向の高さを位置決めする。次に、蝶ネジからなる締付けボルト22を固定用金具21の雌ネジに締め込むことにより、水位調整板20を隔壁12Cの上端部に密着させて水位調整板20を隔壁12Cに一体化する。このとき、水位調整板20と隔壁12Cとの間はシール用パッキンによりシールされる。
次に、図1乃至図3に示すように構成された加圧浮上装置1の作用を説明する。原水と薬液は原水流入管13から槽Aに供給され、空気を溶解させた加圧水は加圧水流入管14から槽Aに供給される。加圧水は槽Aに流入した後に大気圧に減圧されることで大量の微細気泡を発生する。槽Aに供給された原水の一部、薬液、微細気泡は、矢印で示すように槽A内で混合されながら上昇して隔壁12Aを溢流して内槽Bに流入する。なお、矢印で示すように、槽Aから隔壁12Aの下方を通って内槽Bに流入する流れもある。そして、槽Aおよび内槽Bにおいて原水中の懸濁物質は、すでに固形物として存在していた不要の固形物とともに凝集し、より分離しやすい固形物(大きさにより、フロック、スカム、フロスと呼ぶ)になり、一部は槽Aおよび内槽Bの底部に沈殿し、大部分は微細気泡に付着して内槽B内の被処理水の表面に浮上する。内槽B内の被処理水は、槽Aからの原水の供給に押される形で矢印で示すように邪魔板12Dで上下に分流した後に合流して隔壁102Bの下方を通って槽Cに流入する。そして、被処理水は、矢印で示すように水位調整板20の上端を越流(オーバーフロー)して槽Dに流入し、槽Dから処理済みの工業用水(工水)として、工水排出管15を通って排出され、需要先に送られる。
上述したように、上記工程中、内槽Bにおいて、原水中の懸濁物質の大部分が微細気泡に付着して内槽B内の被処理水の表面に浮上する。このとき、水位調整板20の垂直方向の高さは調整されており、内槽Bの水位はホッパーHの上端より高く設定されている。そのため、被処理水の液面近傍では槽A側からホッパーHに向かう流れが形成されており、液面に浮遊している固形物は被処理水の流れにのって槽A側からホッパーHに向かって流れる。そして、固形物は被処理水とともにホッパーHの上端を越流してホッパー内に流入する。ホッパーHに向かって懸濁物質とともに被処理水が流れるが、この量を極力少なくするため、内槽Bの水位はホッパーHの先端より僅かに高くする必要がある。
図4は、本発明に係る加圧浮上装置の他の実施形態を示す斜視図である。本実施形態の加圧浮上装置は、図1乃至図3に示す加圧浮上装置にノズルを付加したものである。ノズルは、液面に浮上した固形物が槽本体11の内壁面に付着する等により滞留して被処理水の流れではホッパーHまで流れていかない場合に、滞留している固形物に向けて水ジェットを噴射してほぐし、被処理水の流れにのせるようにするものである。
図4に示すように、槽本体11の上部には、槽本体11内の液面に向かって水ジェットを噴出するための複数のノズル30が設置されている。複数のノズル30は、固形物が槽本体11内の液面のどこに滞留しても対応できるように、ホッパーHより上流側の液面の全体に水ジェットを噴射できるように配置されている。なお、固形物が滞留しやすい位置が経験等により予めわかっている場合には、複数のノズル30はこの滞留しやすい位置のみに配置される。複数のノズル30は、電磁弁31を備えた配管32に接続されており、配管32は水ポンプ等の水供給源に接続されている。なお、電磁弁31の手前にはノズル30を詰まらせないようにストレーナ(図示せず)が配置されている。
上述の構成において、電磁弁31をタイマー等により定期的に開き、水ジェットを槽本体11内の液面に自動的に噴射するようにしてもよいし、液面に固形物が滞留していることを目視等により確認したときに電磁弁31を開き、水ジェットを噴射するようにしてもよい。図4に示す加圧浮上装置のその他の構成および作用は、図1乃至図3に示す加圧浮上装置と同様である。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
1,100 加圧浮上装置
12A,12B,12C,102A,102B,102C 隔壁
11,101 槽本体
12D,102D 邪魔板
13,103 原水流入管
14,104 加圧水流入管
15 工水排水管
16 構造物
20 水位調整板
21 固定用金具
21f 前面
22 締付けボルト
23 ネジ棒
24,25 ナット
26 排出管
30 ノズル
31 電磁弁
32 配管
105 工水排出管
113,115 スプロケット
114,116 シャフト
117 チェーン
118 ゴム板支え
120 ゴム板
121 変速機
122 モータ
A,C,D 槽
B 内槽
H ホッパー

Claims (6)

  1. 被処理水に空気を溶解させた加圧水を供給して被処理水中の懸濁物質を微細気泡に付着させて浮上させる槽と、前記槽内に設けられ浮上した固形物を回収して外部に排出するホッパーとを備えた加圧浮上装置であって、
    前記ホッパーの下流側に配置された隔壁の上端部に水位調整板を設け、該水位調整板の垂直方向の高さを調整することにより前記槽内の水位を前記ホッパーの上端より高くし、
    前記槽内の被処理水の流れを利用して液面に浮遊した固形物を前記ホッパーに向かって移動させ、固形物を被処理水とともに前記ホッパーの上端を越流させて回収するようにしたことを特徴とする加圧浮上装置。
  2. 前記ホッパーの下流側に配置された隔壁によって、該隔壁の下流側に処理済みの水を槽外に排出するための槽を形成し、前記水位調整板を越流した水を処理済みの水として槽外に排出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の加圧浮上装置。
  3. 前記水位調整板の垂直方向高さは、該水位調整板に固定されたネジ棒と該ネジ棒を昇降させるナットからなるネジ機構により調整可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加圧浮上装置。
  4. 前記水位調整板の側面と前記隔壁の側面とを密着させる固定用金具を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の加圧浮上装置。
  5. 前記水位調整板と前記隔壁との間にシール部材を設けたことを特徴とする請求項4に記載の加圧浮上装置。
  6. 前記ホッパーの上流側に、前記槽内の液面に向けて水ジェットを噴射する複数のノズルを設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の加圧浮上装置。
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