[第1実施形態]
以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した第1実施形態について図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出実行手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では3列)を変動表示させて行う結果導出演出としての図柄変動ゲーム(以下、「変動ゲーム」と示す)を含み、該変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。なお、演出表示装置11の変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄、以下、「飾図」と示す)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の右下には、7セグメント型の特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態において、変動ゲームは、特別図柄表示装置12において、特図の変動表示が開始されてから確定停止表示される迄を1回として実行される。
本実施形態において特別図柄表示装置12には、複数種類の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。複数種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる大当り図柄(大当り表示結果)と、はずれを認識し得る図柄となるはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。つまり、変動ゲームでは、図柄が確定停止表示されることによって大当り抽選の抽選結果が導出される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、複数の図柄列毎に複数種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置11は、特別図柄表示装置12に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置11に確定停止表示された図柄から大当り又ははずれを認識し得る。
そして、演出表示装置11には、特別図柄表示装置12の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄表示装置12に大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図による大当り図柄としては、全列の図柄が同一図柄となる図柄組み合わせである。
また、特別図柄表示装置12にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図によるはずれ図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせ、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせである。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄の変動表示が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の図柄が一旦停止表示された場合、リーチ状態が形成される。ここで、一旦停止表示とは、画像表示部GHにおいてゆれ変動状態で表示されている状態であり、画像表示部GHにおいて図柄が確定停止している確定停止表示とは区別される。本実施形態では、複数の図柄列のうち左列が第1停止列、右列が第2停止列、中列が第3停止列となり、左列及び右列がリーチ状態を形成するリーチ形成列となる。
特別図柄表示装置12の右方には、複数個(本実施形態では2個)の特図保留発光部を有する特別図柄保留表示装置13が配設されている。特別図柄保留表示装置13は、機内部で記憶した変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「保留記憶数」と示す。保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動手段としての始動入賞口14に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では「4」)まで累積される。
演出表示装置11の下方には、遊技球の入賞口14a(入球口)を有する始動入賞口14が配設されている。始動入賞口14の奥方には入賞した遊技球を検知する始動口スイッチSW1(図2に示す)が配設されている。始動入賞口14は、入賞した遊技球を始動口スイッチSW1で検知することにより、変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、符号Yに示すように遊技球が遊技盤10の右側から転動したときには、符号Xに示すように遊技盤10の左側から転動したときよりも、始動入賞口14に入賞し難くなるように、障害釘等が配設されている。つまり、始動入賞口14は、遊技盤10の左側を主とする第1流路Xに設けられている。
また、演出表示装置11の右下には、大入賞口ソレノイドSOL(図2に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉17を備えた大入賞口18が配設されている。大入賞口18の奥方には、入賞した遊技球を検知するカウントスイッチSW2(図2に示す)が配設されている。特別入賞口としての大入賞口18は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。大入賞口18は、変動ゲームにおける大当り遊技中に大入賞口扉17が奥行き方向に移動する開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。つまり、大当り遊技は、大入賞口18の開閉動作を伴って行われることとなる。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、大入賞口18に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、大入賞口18に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。つまり、大入賞口18は、遊技盤10の左側を主とする第1流路Xとは異なり、遊技盤10の右側を主とする第2流路Yに設けられている。このため、大当り遊技中は、大入賞口18に入賞し易くするために、遊技球が遊技盤10の右側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」)ほうが遊技者にとって有利である。
この大当り遊技は、大当り抽選で大当りに当選し、特別図柄表示装置12の変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口18が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口18の開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われる迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口18に、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
また、パチンコ遊技機の遊技盤10の下方には、遊技者により操作可能な演出操作ボタン70が配設されている。演出用操作手段としての演出操作ボタン70は、押しボタン式であり、操作されると、演出操作ボタン70に接続されている演出制御基板31(図2に示す)に操作信号が出力される。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機での仕様は以下の通りである。飾図としては[1]〜[7]の7種類の数字が採用されており、大当り図柄としては[111][222][333][444][555][666][777]が採用されており、特定の組み合わせの図柄に相当する。また、大当りの当選確率としては、500/65536が規定されている。また、遊技球の賞球数としては、始動入賞口14に対して3個が、大入賞口18に対して15個が、それぞれ規定されている。また、大当り遊技は、大当りの種類に拘わらず、オープニング時間として「10s」が、各ラウンド遊技の最大時間として「25s」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「2s」が、規定ラウンド数として「15回」が、エンディング時間として「15s」が、それぞれ設定されている。また、各ラウンド遊技では、大入賞口18の開放回数として「1回」が、入賞上限個数として「8球」が、それぞれ設定されている。
次に、パチンコ遊技機の制御構成について図2を参照して説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が配設されている。主制御手段としての主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が配設されている。演出制御手段としての演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置11の表示態様(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)を制御する。
ここで、主制御基板30、演出制御基板31の具体的構成について以下に説明する。
まず、主制御基板30について図2を参照して以下に説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1,SW2が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置12、特別図柄保留表示装置13、及び大入賞口ソレノイドSOLが接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分乱数、及びリーチ判定用乱数の値などの各種乱数の値を抽出する乱数抽出処理を実行する。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。特図振分乱数は、大当り図柄となる特図の決定で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、及びリーチ判定値など)が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。また、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチ(リーチ状態)を形成するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数(リーチ実行決定用乱数)の取り得る数値の中から定められている。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、変動ゲームが開始してから変動ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動用の変動パターン、はずれリーチ変動用の変動パターン、及びはずれ変動用の変動パターンに分類できる。大当り変動は、大当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれリーチ変動は、大当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれ変動は、大当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経ないで、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。
次に、演出制御基板31について図2を参照して以下に説明する。
演出制御基板31には、表示動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの演出制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の表示動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
また、演出制御用CPU31aには、演出操作ボタン70が接続されており、演出操作ボタン70から操作信号を入力することができるようになっている。すなわち、演出制御用CPU31aは、演出操作ボタン70が操作されたことを検知することができる。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づいて実行する特別図柄入力処理、特別図柄開始処理などの各種処理について以下に説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に各種処理を実行する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する主制御用CPU30aが当り判定手段として機能する。
まず、特別図柄入力処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、始動口スイッチSW1から検知信号を入力しているか否かに基づいて、始動入賞口14に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数を「1」加算する。保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の保留記憶数を表示するように特別図柄保留表示装置13の表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中か否かの実行条件を判定する。この判定結果が肯定(変動ゲーム中、又は大当り遊技中である)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、この判定結果が否定(変動ゲーム中ではなく、かつ大当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する保留判定処理を実行する。保留記憶数が「1」以上の場合、保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の保留記憶数を表示するように特別図柄保留表示装置13の表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、大当り判定処理を実行する。
大当り判定処理において、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定をする。つまり、主制御用CPU30aは、大当りか否かの大当り抽選を行う。
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグに「1」を設定し、大当りとなる変動ゲームを実行させるための大当り時変動処理を実行する。大当り時変動処理において主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として大当り図柄を決定し、大当り図柄に対応する大当りの種類を決定することとなる。続いて、主制御用CPU30aは、大当り変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。なお、リーチ判定値としては、主に、減算後の保留記憶数等によって異なる値が定められており、リーチ演出を実行させるか否かを決定する確率が異なる場合がある。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるためのリーチ時変動処理を実行する。リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、はずれリーチ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるためのはずれ時変動処理を実行する。はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機での仕様は以下の通りである。当り判定用乱数の取り得る数値は、0〜65535までの全65536通りの整数であり、大当り判定値として500個の値が設定されており、大当り抽選で当選する確率は500/65536となる。また、リーチ判定用乱数の取り得る数値は、0〜240までの全241通りの整数である。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指定する特図用の特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図の確定停止表示に際して全図柄停止コマンドを演出制御基板31に出力する。
このように、主制御用CPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく変動ゲームの終了後、大当り遊技の制御を開始し、演出制御基板31の演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。主制御用CPU30aは、変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンドの開始毎にラウンドコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、最後のラウンドのラウンド遊技が終了すると、インターバル時間の経過後にエンディングコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、大当り遊技を終了させる。なお、主制御用CPU30aは、当りに当選した場合、大入賞口18を開放させるときに、開放信号を出力し、大入賞口18を閉鎖させるときに、閉鎖信号を出力する。
次に、各種演出を含む変動ゲームを実行させるために演出制御用CPU31aが実行する制御内容について以下に説明する。
主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、演出制御用CPU31aは、表示制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾図を変動表示させて変動ゲームを開始させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特図指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び当該特図指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づいて、演出表示装置11に表示させる飾図を決定する。より詳しくは、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が付与される大当り図柄の場合、飾図を大当り図柄の中から決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ変動用の変動パターンが指定された場合、リーチ状態を形成するはずれ図柄の中から飾図を決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ変動用の変動パターンが指定された場合、飾図をはずれ図柄の中から決定する。そして、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾図を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。この制御により、演出表示装置11では変動ゲームが行われる。
次に、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、該コマンドに対応するオープニング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、ラウンドコマンドを入力すると、各ラウンド演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機において、各種の演出が実行される。この各種の演出には、演出表示装置11の画像表示部GHにおいて、変動ゲームの実行に伴って画像表示される背景画像の種類が変更可能である。具体的には、遊技者に対して演出操作ボタン70を操作することを報知しない非報知状態において、遊技者による演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作された場合に、次の変動ゲームの開始を契機として背景画像の種類が変更されることとなる。
ここで、演出表示装置11の画像表示部GHに表示される画像の具体的な一例について図3を参照して以下に説明する。
まず、図3(a)に示すように、画像表示部GHにおいて、飾図が変動表示されており、図3(b)に示すように、飾図が確定停止表示される。このとき、保留記憶数がない場合には、次の変動ゲームが開始されない変動ゲームの待機状態(以降、単に「待機状態」と示す)となる。また、この場合、背景画像として第1背景画像HGAが表示されている。
また、この待機状態では、非報知状態での操作有効期間が設定されている。非報知状態とは、遊技者に対して演出操作ボタン70を操作することを報知しない状態であり、操作有効期間である場合とない場合とで画像の表示態様が同じようになり、遊技者にとって特定し難くなる。なお、待機状態において始動入賞口14に遊技球が入賞した場合には、次回(次)の変動ゲームが開始されるが、その変動ゲームの開始を契機として、操作有効期間が終了する。
また、この操作有効期間に演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたことを条件として、次回の変動ゲームの開始を契機として背景画像の種類が変更される。なお、本実施形態において、この特殊操作態様としては、操作有効期間内に演出操作ボタン70が規定回数(例えば9回など)操作されることが該当し、操作有効期間内に演出操作ボタン70が規定回数を超えて操作された場合には(例えば10回以上など)、特殊操作態様で操作されていないこととなる。
そして、図3(c)に示すように、この操作有効期間に演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されなかった場合には、前回の変動ゲームにおける背景画像と同じ表示態様である第1背景画像HGAが表示され、図3(d)に示すように、飾図が大当り図柄として確定停止表示される場合があり、変動ゲームが終了する。
その一方で、図3(e)に示すように、この操作有効期間に演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作された場合には、前回の変動ゲームにおける背景画像とは異なる表示態様である第2背景画像HGBが表示され、図3(f)に示すように、飾図が大当り図柄として確定停止表示される場合があり、変動ゲームが終了する。
このように、待機状態において操作有効期間が設定され、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたことを条件として背景画像を切り替えたが、この背景画像を切り替えるタイミングは、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたときではなく、次回の変動ゲームが開始されたときである。また、演出操作ボタン70が操作されたか否か、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたか否かも遊技者に対して報知しない。このため、背景画像を切り替えるべく、待機状態において演出操作ボタン70を特殊操作態様で操作しても、次回の変動ゲームが開始されるまで、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたか否かは、遊技者にとって特定困難である。したがって、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたことを特定すべく、早く始動入賞口14に遊技球を入賞させるような機会を提供することができる。
このような背景画像の切替の制御タイミングについて図4を参照して以下に説明する。なお、ここでは、待機状態を中心に説明するため、待機状態となる前に実行されていた変動ゲームを前回の変動ゲーム、待機状態が終了した後に実行される変動ゲームを次回の変動ゲームと示す。
最初に、図4(a)に示すように、符号T1のタイミングで、前回の変動ゲームが終了し、待機状態となった場合には、操作有効期間が設定される。そして、符号T2のタイミングで、始動入賞口14に遊技球が入賞したことを契機として、待機状態が終了し、次回の変動ゲームが開始され、操作有効期間が終了する。
この場合、前回の変動ゲームで第1背景画像HGAが表示されており、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されなかったため、切替フラグが設定されずに、待機状態、次回の変動ゲームでも第1背景画像HGAが表示される。この切替フラグは、演出制御用RAM31cに割り当てられたフラグであり、背景画像の切替を行うことを示すフラグである。
その一方で、図4(b)に示すように、符号T1のタイミングで、前回の変動ゲームが終了し、待機状態となった場合には、操作有効期間が設定される。そして、待機状態が継続されている間に、符号T3のタイミングで、演出操作ボタン70の操作が開始され、符号T4のタイミングで、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたときには、切替フラグが設定される。
このように切替フラグが設定された場合であっても、待機状態が継続されていれば、前回の変動ゲームと同じ表示態様である第1背景画像HGAが継続して表示されることとなる。また、演出操作ボタン70の操作、演出操作ボタン70の特殊操作態様での操作が検知された場合であっても、検知されない場合と同じ表示態様で画像が表示される。つまり、演出操作ボタン70の操作、演出操作ボタン70の特殊操作態様での操作が検知されたことが報知されない。
そして、符号T2のタイミングで、始動入賞口14に遊技球が入賞したことを契機として、待機状態が終了し、次回の変動ゲームが開始され、操作有効期間が終了する。
この場合、前回の変動ゲームで第1背景画像HGAが表示されており、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作され、次回の変動ゲームが開始されるときに切替フラグが設定されている。このため、待機状態では第1背景画像HGAが表示されるものの、次回の変動ゲームでは、第1背景画像HGAから第2背景画像HGBに背景画像の表示が変更されることとなる。
なお、本実施形態において、演出操作ボタン70が操作された場合であっても、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されないときには、切替フラグが設定されない。その一方で、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作された場合において、切替フラグが設定された後に、待機状態が継続したままで演出操作ボタン70が操作されることによって、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されていないこととなり、設定されていた切替フラグがクリアされることとなる。
また、図4(c)に示すように、符号T4のタイミングで、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作され、切替フラグが設定される。その後、次回の変動ゲームが開始されることなく、待機状態が継続された場合、符号T5のタイミングで、規定制限時間TL(例えば5分など)が経過した場合には、設定されていた切替フラグがクリアされることとなる。
そして、符号T6のタイミングで、始動入賞口14に遊技球が入賞したことを契機として、待機状態が終了し、次回の変動ゲームが開始され、操作有効期間が終了する。
この場合、前回の変動ゲームで第1背景画像HGAが表示されており、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作され、切替フラグが設定されたが、規定制限時間が経過したときには、次回の変動ゲームが開始されるときに切替フラグが設定されていない。このため、待機状態では第1背景画像HGAが表示され、次回の変動ゲームでも、第1背景画像HGAが表示されることとなる。
このように、遊技を終了する遊技者や遊技を開始させない通りすがりの遊技者により演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作された場合であっても、次回の変動ゲームが開始されないと背景画像が変更されるか否かが特定できず、更には、規定制限時間が経過したときには、次回の変動ゲームが開始されても、背景画像が変更されない。
次に、演出制御用CPU31aによって実行される背景画像変更処理について以下に説明する。この背景画像変更処理は、背景画像を変更させるための処理である。また、演出制御用CPU31aは、所定周期毎に背景画像変更処理を実行する。なお、本実施形態では、以下に説明する本処理を実行する演出制御用CPU31aが演出態様選択手段として機能する。
また、本実施形態において、変動ゲームが実行されていない場合に、演出制御用CPU31aは、待機状態であると判定し、操作有効期間を設定する。そして、演出制御用CPU31aは、待機状態から変動ゲームが開始されるときには、操作有効期間を終了させる。
最初に、演出制御用CPU31aは、操作有効期間であるか否かを判定する。操作有効期間であると判定した場合、演出制御用CPU31aは、演出操作ボタン70からの操作信号が入力したか否かを判定する。そして、演出制御用CPU31aは、操作信号が入力したと判定した場合には、演出制御用RAM31cに割り当てられた操作カウンタを更新する。この操作カウンタは、操作有効期間において演出操作ボタン70が操作された操作回数を計数するためのカウンタであり、操作有効期間となったときに初期化される。
また、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに割り当てられた操作カウンタから値を読み出し、操作回数が規定回数であるか否かを判定する。操作回数が規定回数であると判定した場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに割り当てられた切替フラグを設定する。これによって、演出制御用CPU31aは、演出操作ボタン70の操作の検知を契機に、変動ゲームで伴わせる背景画像の演出態様を選択することとなる。
続いて、演出制御用CPU31aは、切替フラグを設定した後に、演出制御用RAM31cに割り当てられた制限時間カウンタに規定制限時間を示す値を設定する。この制限時間カウンタは、切替フラグが設定されてから経過した時間を計数するためのカウンタであり、所定周期で更新され、変動ゲームの開始を契機に初期化される。
そして、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに割り当てられた制限時間カウンタから値を読み出し、切替フラグが設定されてから経過した時間が規定制限時間に至ったか否かを判定する。規定制限時間に至ったと判定した場合、演出制御用CPU31aは、設定されていた切替フラグをクリアする。
なお、演出制御用CPU31aは、操作有効期間となったこと、演出操作ボタン70の操作があったこと、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたか否かに拘わらず、同じ表示態様で各種の画像を表示させる。つまり、演出制御用CPU31aは、操作有効期間となったこと、演出操作ボタン70の操作があったこと、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたか否かを報知しない制御を行うこととなる。
続いて、演出制御用CPU31aは、待機状態が終了し、変動ゲームが開始されるか否かを判定する。変動ゲームが開始されると判定された場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに割り当てられた切替フラグから値を読み出し、切替フラグが設定されているか否かを判定する。切替フラグが設定されていると判定された場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに割り当てられた演出態様フラグから値を読み出し、背景画像を変更させる値を設定する。そして、演出制御用CPU31aは、演出態様フラグから値を読み出し、その値に対応する背景画像を演出表示装置11に表示させる制御を行う。このように、演出制御用CPU31aは、選択された演出態様で背景画像を、次の変動ゲームの開始から反映されるように制御することとなる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)演出操作ボタン70の操作の検知に基づく演出態様の反映は、操作の検知から即座に反映されるのではなく時間差を生じて行われるようになる。すなわち、演出操作ボタン70の操作から該操作の結果が実際に反映されるまでの間、演出操作ボタン70の操作の結果に対して遊技者の関心を惹き付けることができる。したがって、ボタン操作後も遊技者の関心を効果的に持続させることができる。
(2)変動ゲームの開始は、遊技者が遊技を継続していれば当然に到来する状況である。このような当選に到来する状況を演出態様の反映の契機とすることで、演出操作ボタン70の操作後、遊技者がそのまま遊技を継続さえしていれば該操作の結果を確認させることができる。すなわち、操作の結果を確認させる状況を確実に到来させることができる。
(3)待機状態中の演出操作ボタン70の操作をその後の変動ゲームで反映させることで、変動ゲームが行われないような次の変動ゲームの開始までの間も遊技者の関心を持続させることができる。
(4)演出操作ボタン70の操作により選択される演出態様の対象は、遊技中に最も目にする特徴を有する背景画像とされる。すなわち、このような特徴を有する背景画像を遊技者の演出操作ボタン70の操作により選択される構成とすることで、遊技者の遊技に対する飽きの防止に寄与することができる。
(5)また、遊技を開始する遊技者にとっては、遊技を終了する遊技者や遊技を行わない通りすがりの遊技者等、他の遊技者により操作されたことが特定できないことがある。背景画像の種類によって遊技を行うか否かが決定された場合、遊技が開始され、待機状態が終了し、次回の変動ゲームが開始されると、他の遊技者により操作された結果が反映されてしまい、意図しない背景画像が表示されてしまうことがあり、遊技に対する興趣の減退を招くおそれがあった。そこで、本実施形態において、待機状態中に演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作された場合であっても、その後、規定制限時間が経過した場合には、その操作を無効とする。これによって、例えば、他の遊技者により操作された結果が、次に遊技を行うときに反映させ難くすることができる。したがって、遊技を開始する遊技者に対して意図しない背景画像の表示を抑制することができ、遊技に対する興趣の減退を抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明を具体化した第2実施形態について図5及び図6(a)を参照して以下に説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第1実施形態では、変動ゲームの待機状態中に操作有効期間が設定された。その一方で、第2実施形態では、大当り遊技中に操作有効期間が設定されるように構成する。また、第1実施形態では、操作有効期間における操作態様に応じて、背景画像の表示態様を変更させた。その一方で、第2実施形態では、操作有効期間における操作態様に応じて、表示されるキャラクタ画像の表示態様も変更させるように構成する。
まず、演出表示装置11の画像表示部GHに表示される画像の具体的な一例について図5を参照して以下に説明する。
図5(a)に示すように、画像表示部GHにおいて、大当り遊技中において最終のラウンド遊技が行われている画像が表示され、図5(b)に示すように、大当り遊技のラウンド遊技が終了したことを示す画像が表示される。この場合において、最終のラウンド遊技中では、非報知状態での操作有効期間が設定されている。そして、最終のラウンド遊技が終了した場合には、操作有効期間が終了する。
また、この操作有効期間に演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたことを条件として、大当り遊技の終了後に実行される次回の変動ゲームの開始を契機として背景画像とキャラクタ画像の種類が変更される。
そして、図5(c)に示すように、この操作有効期間に演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されなかった場合には、前回の変動ゲームにおける背景画像と同じ表示態様である第1背景画像HGAと、前回の変動ゲームにおけるキャラクタ画像と同じ表示態様である第1キャラクタ画像CGAとが表示される。そして、図5(d)に示すように、飾図が大当り図柄として確定停止表示される場合があり、変動ゲームが終了する。
その一方で、図5(e)に示すように、この操作有効期間に演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作された場合には、前回の変動ゲームにおける背景画像とは異なる表示態様である第2背景画像HGBと、前回の変動ゲームにおけるキャラクタ画像とは異なる表示態様である第2キャラクタ画像CGBとが表示される。そして、図5(f)に示すように、飾図が大当り図柄として確定停止表示される場合があり、変動ゲームが終了する。
このように、大当り遊技における最終のラウンド遊技において操作有効期間が設定され、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたことを条件として背景画像とキャラクタ画像とを切り替えた。この背景画像とキャラクタ画像とを切り替えるタイミングは、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたときではなく、大当り遊技の終了後、次回の変動ゲームが開始されたときである。また、演出操作ボタン70が操作されたか否か、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたか否かも遊技者に対して報知しない。このため、背景画像とキャラクタ画像とを切り替えるべく、最終のラウンド遊技中において演出操作ボタン70を特殊操作態様で操作しても、大当り遊技の終了後、次回の変動ゲームが開始されるまで、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたと特定することが遊技者にとって困難である。
また、本実施形態において、演出制御用CPU31aは、大当り遊技中であり、最終のラウンド遊技であるか否かを判定し、判定結果が肯定である場合に、操作有効期間を設定することとなる。そして、演出制御用CPU31aは、最終のラウンド遊技が終了したときに、操作有効期間を終了させる。
そして、演出制御用CPU31aは、最終のラウンド遊技が終了し、そのラウンドのインターバル時間、エンディング時間が経過すると大当り遊技が終了し、その後、変動ゲームが開始されるか否かを判定する。変動ゲームが開始されると判定された場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに割り当てられた切替フラグから値を読み出す。そして、演出制御用CPU31aは、切替フラグが設定されていると判定された場合、演出制御用RAM31cに割り当てられた演出態様フラグから値を読み出し、その値に対応する背景画像及びキャラクタ画像を演出表示装置11に表示させる制御を行う。このように、演出制御用CPU31aは、大当り遊技中に規定された操作有効期間において、演出操作ボタン70の操作の検知を契機に、変動ゲームで伴わせる背景画像及びキャラクタ画像の演出態様を選択し、大当り遊技の終了後の次回の変動ゲームで反映されるように制御することとなる。
以上詳述したように、第2実施形態は、第1実施形態における(1)〜(5)の効果に加えて、以下の効果を有する。
(6)大当り遊技の終了後は、再び大当りに当選しないかと願う遊技者が多い場面と言うことができる。そして、演出操作ボタン70の操作により選択される演出態様の対象は、このような願いを遊技者が抱く場面中に最も目にする特徴を有する背景画像とされる。更にこのような願いを遊技者が抱くといった特徴を有する場面の直前に演出操作ボタン70の操作有効期間を設定することで、大当り遊技の終了後も該操作の結果に対する関心を持続させることができ、惹いては遊技継続の促進にも寄与できる。
[第3実施形態]
次に、本発明を具体化した第3実施形態について図6を参照して以下に説明する。
第1、第2実施形態では、操作有効期間における操作態様に応じて、直後に実行される次回の変動ゲームの開始を契機として、背景画像やキャラクタ画像の表示態様を変更させた。その一方で、第3実施形態では、操作有効期間における操作態様に応じて、直後に実行される次回以降(次以後)の変動ゲームの実行途中から、大当りの確定を報知するための大当り確定画像の表示態様を変更させるように構成する。
具体的には、図6に示すように、大当り遊技の終了後、次回以降の変動ゲームのうち、1回目の変動ゲームでは大当りとならず、2回目の変動ゲームで大当りとなる場合を一例とする。この場合、2回目の変動ゲームの実行途中で、実行中の変動ゲームでの大当りの確定を報知する大当り報知演出として大当り確定画像が表示される。この大当り確定画像は、遊技者に対する特典が付される画像である。大当り確定画像には、複数種類の表示態様があり、第1大当り確定画像KGAと、第2大当り確定画像KGBとが含まれる。
そして、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が終了し、その後、変動ゲームが開始されるか否かを判定する。変動ゲームが開始されると判定された場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに割り当てられた切替フラグから値を読み出す。続いて、演出制御用CPU31aは、切替フラグが設定されていると判定された場合、演出制御用RAM31cに割り当てられた演出態様フラグから値を読み出し、その値に対応する背景画像及びキャラクタ画像を演出表示装置11に表示させる制御を行う。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを大当り変動用の変動パターンであるか否かを判定する。2回目の変動ゲームのように、大当り変動用の変動パターンであると判定した場合、所定の確率で大当り確定画像を表示させるか否かを決定する。そして、大当り確定画像を表示させると判定した場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに割り当てられた演出態様フラグから値を読み出し、その値に対応する大当り確定画像を演出表示装置11に表示させる制御を行う。このように、演出制御用CPU31aは、選択された演出態様で大当り確定画像を、次回以降の変動ゲームのうち、大当りとなり、大当り確定画像を表示させると決定した変動ゲームでの途中から反映されるように制御することとなる。つまり、演出制御用CPU31aは、選択された演出態様で大当り確定画像を、次回以降の変動ゲームで反映されるように演出表示装置11に表示させる。
以上詳述したように、第3実施形態は、第1、第2実施形態における(1)〜(6)の効果に加えて、以下の効果を有する。
(7)操作有効期間が設定された直後の変動ゲームではなくても、それ以降の変動ゲームで、演出操作ボタン70の操作の検知に基づく演出態様の切替が行われる。このため、演出操作ボタン70の操作から該操作の結果が実際に反映される変動ゲームが特定できず、演出操作ボタン70の操作の結果に対して遊技者の関心を継続させることができる。したがって、ボタン操作後も遊技者の関心を効果的に持続させることができる。
(8)また、遊技者の願いが成就することになる大当りの結果を導出する変動ゲームにて伴い得る大当確定画像の表示態様を、演出操作ボタン70の操作により選択させることができるようになる。このため、大当りに対する期待感が高揚する変動ゲームにおける演出態様を選択することができ、ボタン操作後も遊技者の関心を効果的に持続させることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・第1実施形態において、例えば、待機状態において、飾図が確定停止表示されている第1期間と、デモ演出が実行される第2期間とが含まれており、第1期間において操作有効期間が設定されてもよく、第2期間において操作有効期間が設定されてもよい。つまり、待機状態のうち少なくとも一部が操作有効期間として設定されてもよい。
・第2、第3実施形態において、例えば、大当り遊技中における最終のラウンド遊技の一部に操作有効期間が設定されてもよい。また、例えば、大当り遊技中における最終のラウンド遊技中ではないラウンド遊技中に操作有効期間が設定されてもよい。また、例えば、大当り遊技におけるエンディング時間中に操作有効期間が設定されていてもよい。つまり、操作有効期間は、大入賞口18の最後の開放から次回の変動ゲームが行われるまでの間に設定されることとなる。このように、操作有効期間は、大当り遊技中の中でも演出操作ボタン70の操作の結果が反映される場面に対してなるべく近い場面で設定することで、演出操作ボタン70の操作の結果に対する関心を効果的に持続させることができる。
・第3実施形態において、例えば、次回以降の変動ゲームのうち、リーチ演出の実行が確定する変動ゲームを契機として、画像の表示態様を変更させてもよい。
・上記実施形態において、例えば、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されてから経過する時間が計数されずに、設定されていた切替フラグをクリアしないように制御してもよい。
・上記実施形態において、操作有効期間に演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたことを条件として、次回以降の変動ゲームから、2種類の表示態様のうち以前とは異なる表示態様に変更したが、これに限らず、例えば、3種類以上の表示態様のうち以前とは異なる表示態様に変更してもよい。また、例えば、特殊操作態様のうち、第1特殊操作態様(例えば、9回操作)と、第2特殊操作態様(例えば、11回操作)と、第3特殊操作態様(例えば、13回操作)とに対応する表示態様が選択されるように制御してもよい。
・上記実施形態において、特殊操作態様として、例えば、操作有効期間内に規定された特殊期間に演出操作ボタン70が操作される態様が採用されてもよく、所定のタイミング(リズム)に合わせて演出操作ボタン70が操作される態様であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、操作有効期間に演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたことを条件として、次回以降の変動ゲームから、飾図や保留画像など、他の画像の表示態様を変更させてもよい。
・上記実施形態において、画像を表示させることによって、演出を実行させたが、これに限らず、例えば、音声、ランプ等の発光、変位可能な可動体、振動、送風等であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。つまり、画像の表示態様に限らず、各種の演出の演出態様を異ならせればよい。
・上記実施形態において、操作有効期間であること、演出操作ボタン70が操作されたか否か、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたか否かを示す報知を行わないことを非報知状態としたが、これに限らず、例えば、これら自体を報知しない特定演出が実行されてもよい。つまり、積極的に報知しない態様であれば非報知状態であるといえ、遊技者が非報知状態を特定可能であるか否かは問わない。もちろん、次回以降の変動ゲームで操作結果に基づいて演出態様の変更が反映されれば、各種の情報の少なくとも何れかを報知する報知状態であってもよい。具体的な一例として、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作された場合に、特定の音声が出力されるように構成してもよい。また、メータ画像が表示され、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作された場合に、所定メータまで到達するように構成してもよい。また、操作有効期間内において特定のランプ(演出操作ボタン70に内蔵されたランプ等)が発光するように構成してもよい。また、第2実施形態などにおいて、操作有効期間において、選択可能なキャラクタ画像が表示され、演出操作ボタン70の操作に応じて何れかのキャラクタ画像が選択されるように表示してもよい。また、第3実施形態などにおいて、操作有効期間において遊技者により選択可能な選択画像(例えば衣装など)が表示され、演出操作ボタン70の操作に応じて何れかの選択画像が選択され、その選択画像に対応する大当り確定画像が表示されるように構成されてもよい。このように、演出操作ボタン70が特殊操作態様で操作されたことを報知することによって、通りすがりの遊技者に対して、演出操作ボタン70を操作させる機会を提供することができるとともに、更に遊技を行う動機付けとなり、遊技に対して積極的に参加する機会を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
・上記実施形態において、演出表示装置11において飾図が表示されることで抽選結果を導出したが、これに限らず、例えば、演出表示装置11において飾図に対応するような演出が実行されることで抽選結果を導出してもよい。
・上記実施形態において、例えば、確変状態、入球率向上状態が付与される構成であってもよい。確変状態は、大当りの当選確率が低確率状態から高確率状態に変動する状態であり、確変大当りに当選した場合に、大当り遊技の終了後に付与される。また、入球率向上状態は、変動ゲームが実行され易くなる傾向がある状態である。具体的な一例として、開閉可能な開閉羽根が始動入賞口14に設けられ、この開閉羽根が開放され易くなる状態が入球率向上状態である。
・上記実施形態において、例えば、小当り遊技が付与される構成であってもよい。小当り遊技は、大当り判定で当選しなかった場合に行われる小当り判定に当選した場合に付与され、大入賞口18が開放される。また、小当り遊技の終了後は、原則として開始前の遊技状態が継続される。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記演出態様は、前記結果導出演出の実行に伴って画像表示される背景画像を対象としている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記演出用操作手段の操作を有効として受付ける操作有効期間は、前記当り抽選が当りとなる結果を導出する前記結果導出演出の終了後に付与される当り遊技中に設定され、前記演出態様は、前記結果導出演出の実行に伴って画像表示される背景画像を対象としている請求項2に記載の遊技機。
(ハ)前記当り遊技は、特別入賞口の開閉動作を伴って行われ、前記操作有効期間は、前記特別入賞口の最後の開放から次の前記結果導出演出が行われるまでの間に設定される請求項4又は技術的思想(ロ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。