以下、添付図面を参照して、実施の形態に係る情報処理装置、携帯用情報入力システムおよびプログラムを詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本実施の形態のシステム全体1を示す図である。図1において、店舗システム2と本部システム3とは専用回線4で接続されている。また、店舗システム2は光ファイバー等で構成された専用回線8を介してネットスーパーシステム5と接続されている。またネットスーパーシステム5は、ネットワーク回線7を介して顧客端末6(例えばパーソナルコンピュータ6aや携帯電話6b)と接続されている。
さらに、ネットスーパーシステム5は、ネットワーク回線7を介して、後述する御用聞き端末9に接続されている。
本部に設けられる本部システム3は、本部サーバ20を備えている。本部サーバ20は、顧客情報(例えば顧客の氏名、年齢、住所、性別、誕生日、購入履歴、累計ポイント数、顧客ランク、等)を顧客毎に管理する顧客マスタ(図示せず)や、各店舗毎の商品情報(商品コード、商品名、価格、属性、等)を商品毎に記憶する商品マスタ(図示せず)を有している。本部サーバ20は、専用回線4を介して顧客マスタの顧客情報や商品マスタの商品情報を各店舗の店舗サーバ11に送信する。より詳細には、本部サーバ20は、顧客情報を店舗サーバ11からの要望に応じて送信する。また、本部サーバ20は、商品情報が更新される毎に、更新された商品情報をすべての店舗あるいは該当する店舗に送信することにより、各店舗の店舗サーバ11の商品マスタ(図3参照)の商品情報を常に最新の情報にする。
次に、各店舗に設けられる店舗システム2について説明する。店舗システム2には、主に、店舗サーバ11、複数台のPOS(Point Of Sales:販売時点管理)端末12、ネットスーパー管理サーバ14が設けられており、相互にLAN(Local Area Network)回線15を介して接続されている。
また、店舗システム2には、御用聞き端末9をセットするセットボックス19を備えており、このセットボックス19に御用聞き端末9をセットすることで、御用聞き端末9が専用回線8と接続される。
図2は店舗サーバ11のハードウェアの電気的接続を示すブロック図である。図2に示すように、店舗サーバ11は、制御主体となるCPU(Central Processing Unit)31、各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)32、各種データを展開するRAM(Random Access Memory)33、各種プログラムを記憶するHDD等のメモリ部34等を備えている。CPU31、ROM32、RAM33、メモリ部34は、互いにデータバス35を介して接続されている。CPU31とROM32とRAM33とが、制御部310を構成する。すなわち、制御部310は、CPU31がROM32やメモリ部34に記憶されたプログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
また、店舗サーバ11は、表示器37およびキーボード39を備えている。表示器37は、ディスプレイコントローラ36を介してデータバス35に接続されている。キーボード39は、キーボードコントローラ38を介してデータバス35に接続されている。また、データバス35には、LAN回線15を接続するLANI/F(Interface)40が接続されている。また、データバス35には、専用回線4を介して本部サーバ20とデータを送受信する専用回線I/F41が接続されている。
店舗システム2において、店舗サーバ11には、詳細は後述するが、複数のPOS端末12、ネットスーパーサーバ18で受け付けた注文商品リストに従って店舗内から収集した商品を顧客毎に箱詰め(パッキング)する際に使用される携帯端末16からの信号を受信する室内アンテナ13、およびネットスーパー管理サーバ14が、それぞれLAN回線15を介して接続されている。また、ネットスーパー管理サーバ14には配送伝票等を印字するプリンタ17が接続されている。
この店舗サーバ11は、図3に示すように、商品マスタ52と当該店舗での売上データを記憶する売上情報記憶部53とを備えており、本部サーバ20から送信され店舗サーバ11の商品マスタ記憶部52に記憶された商品マスタの商品情報を、専用回線8を介して定期的にネットスーパーサーバ18に対して送信している。したがって、ネットスーパーサーバ18のRAM103には常に最新の商品マスタの情報が記憶される。
図4は、POS端末12のハードウェアの電気的接続を示すブロック図である。図4に示すように、各店舗に設けられ店舗サーバ11とLAN接続されたPOS端末12は、制御主体となるCPU61、各種プログラムを記憶するROM62、各種データを展開するRAM63、各種プログラムを記憶するHDD等のメモリ部64を備えている。CPU61、ROM62、RAM63、メモリ部64は、互いにデータバス77を介して接続されている。CPU61とROM62とRAM63とが、制御部320を構成する。すなわち、制御部320は、CPU61がROM62やメモリ部64に記憶されたプログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
また、POS端末12は、キーボード66、店員用表示器68、客用表示器69、プリンタ71、バーコードリーダ73、貨幣を収納するドロワを開放するドロワ開放装置75を備えている。キーボード66は、キーボードコントローラ65を介してデータバス77に接続されている。店員用表示器68および客用表示器69は、ディスプレイコントローラ67を介してデータバス77に接続されている。レシートプリンタ71は、プリンタコントローラ70を介してデータバス77に接続されている。バーコードリーダ73は、バーコードリーダコントローラ72を介してデータバス77に接続されている。ドロワ開放装置75は、ドロワI/F74を介してデータバス77に接続されている。さらに、データバス77には、LAN回線15を接続するLANI/F76が接続されている。
次に、店舗サーバ11とPOS端末12とにおける処理の概要について説明する。
まず、店舗サーバ11の制御部310による主要な処理について図5のフローチャートを参照して説明する。図5に示すように、制御部310は、本部サーバ20から商品マスタのデータを受信したか否かを判断し(ステップSP1)、複数のPOS端末12のいずれかから売上データを受信したか否かを判断し(ステップSP4)、所定時刻になったか否かを判断する(ステップSP6)。
制御部310は、本部サーバ20から商品マスタのデータを受信したと判断した場合(ステップSP1のYes)、店舗サーバ11の商品マスタ記憶部52に記憶されている商品マスタのデータを更新する(ステップSP2)。そして制御部310は、更新された商品マスタをLAN回線15およびネットワーク回線7を経由して後述するネットスーパーサーバ18に送信する(ステップSP3)。なお、制御部310は、例えば特売の売価変更などによって当該店舗で独自に商品マスタが更新された場合にも、更新された商品マスタをLAN回線15およびネットワーク回線7を経由してネットスーパーサーバ18に送信するようにしても良い。
また、制御部310は、複数のPOS端末12のいずれかから売上データを受信した場合には(ステップSP1のNo、ステップSP4のYes)、店舗サーバ11の売上情報記憶部53に記憶されている売上データを更新する(ステップSP5)。
また、制御部310は、所定時刻になったと判断した場合には(ステップSP4のNo,ステップSP6のYes)、本部サーバ20に対して売上情報記憶部53に記憶されている店舗の売上データを送信する(ステップSP7)。制御部310は、所定時刻になっていなければ(ステップSP6のNo)、いずれかのデータを受信するか所定時刻になるまで待機している。
次に、POS端末12の制御部320による主要な処理について図6のフローチャートを参照して説明する。図6に示すように、制御部320は、バーコードリーダ73からバーコードのデータが入力されたか否かを判断し(ステップSP8)、締めキーが操作されたか否かを判断する(ステップSP11)。
制御部320は、バーコードリーダ73からバーコードのデータが入力されたと判断した場合(ステップSP8のYes)、店舗サーバ11に記憶されている商品マスタから該当商品の商品情報を受信し(ステップSP9)、商品登録処理を実行する(ステップSP10)。この商品登録処理とは、バーコードが入力された商品の商品情報を仮バッファ等に記憶させることである。
また、制御部320は、締めキーが操作されたと判断した場合(ステップSP8のNo、ステップSP11のYes)、合計金額を算出する等の締め処理を実行し(ステップSP12)、仮バッファから読み出した商品情報や合計金額等が印字されたレシートを発行する(ステップSP13)。その後、制御部320は、記憶された商品登録処理データを売上データとして店舗サーバ11に送信する(ステップSP14)。バーコードデータの入力も締めキーの操作もないときは(ステップSP11のNo)、いずれかがあるまで待機する。
商品登録処理データを受信した店舗サーバ11の制御部310は、図5で説明したステップSP5の処理を実行し、売上情報記憶部53のデータを更新する。
次いで、ネットワーク回線7を介して店舗内で販売している商品を販売する、所謂ネットスーパーと呼ばれる販売方式を担う部分について説明する。ネットスーパーでは、ネットワーク回線7を通じて顧客から商品購入の注文を受け付けると、当該店舗では該当する商品を店舗内から収集(ピッキング)し、収集された商品を箱詰め(パッキング)をして、各顧客の自宅に配達されるよう運用されている。
ネットスーパーと呼ばれる販売方式を担う部分として、店舗システム2のネットスーパー管理サーバ14およびネットスーパーシステム5のネットスーパーサーバ18が設けられている。
まず、ネットスーパーシステム5のネットスーパーサーバ18について説明する。ネットスーパーサーバ18は、POS端末12が設置された店舗内で販売されている商品のすべてまたは一部を、ネットワーク回線7を介して販売するネットスーパーサービスを提供するためのサーバ装置である。図1に示すように、ネットスーパーサーバ18は、店舗システム2のネットスーパー管理サーバ14と専用回線8を介して接続されている。
図7は、ネットスーパーサーバ18のハードウェアの電気的接続を示すブロック図であり、データバス110には制御主体となるCPU101、各種プログラムを記憶するROM102、各種データを展開するRAM103、各種プログラムを記憶するHDD等のメモリ部104を備えている。CPU101、ROM102、RAM103、メモリ部104は、互いにデータバス110を介して接続されている。CPU101とROM102とRAM103とで制御部340が構成されている。すなわち、制御部340は、CPU101がROM102やメモリ部104に記憶されたプログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
またネットスーパーサーバ18は、表示器106とキーボード108とを備えている。表示器106は、ディスプレイコントローラ105を介してデータバス110に接続されている。キーボード108は、キーボードコントローラ107を介してデータバス110に接続されている。またデータバス110には、送受信I/F109と専用回線I/F117が接続されている。送受信I/F109には、ネットワーク回線7が接続されており、ネットワーク回線7を介して御用聞き端末9等と情報の送受信を行う。専用回線I/F117には、光ファイバーで構成された専用回線8が接続されており、後述するネットスーパー管理サーバ14や店舗サーバ11と専用回線8を介して接続されている。
図8は、ネットスーパーサーバ18のRAM103のメモリマップを示す模式図である。図8に示すように、RAM103は、全店舗分の商品マスタを店舗毎に記憶する店舗毎の商品マスタ記憶部111と、顧客端末6に表示する画面データを店舗毎に全店舗分記憶する店舗毎画面データ記憶部112と、店舗毎のネットスーパーでの売上データを全店舗分記憶する店舗用売上データ記憶部113とを備えている。またRAM103は、ネットスーパーサーバ18にユーザ登録している全客の氏名、住所、ログインIDやパスワード等の顧客データを顧客毎に記憶するネットスーパー顧客データ記憶部114と、ネットスーパーでの全売上データを記憶するネットスーパー売上データ記憶部115とを備えている。
次に図9を用いて、店舗毎の商品マスタ記憶部111に記憶されている商品マスタを詳細に説明する。本説明では一例として店舗1の商品マスタ記憶部111の商品マスタを説明するが、店舗2〜店舗mの商品マスタも同様に構成されている。
図9において、商品マスタ記憶部111には、商品を同一カテゴリー毎に区分するカテゴリー部371、商品の商品コードを記憶する商品コード部372、商品の商品名を記憶する商品名部373、商品の価格を記憶する価格部374、が設けられている。
また商品マスタ記憶部111には、同一カテゴリーの商品について、抽出条件毎に、一定の抽出条件を満たす商品を他の商品と区別していることをフラグで示すフラグ部が設けられている。本実施の形態では、一例として、同一カテゴリーの商品のうち売上数が上位1位と2位の商品であることを示す売上上位商品フラグ部375、高齢者向け商品として適している商品を示す高齢者商品フラグ部376が設けられている。またその他の抽出条件である抽出条件3と抽出条件4とを満たす商品がそれぞれ示されている。
例えば、抽出条件が、売上数が上位1位と2位の商品については、売上上位商品フラグ部375にフラグで示すように、カテゴリー1の商品では商品Aと商品Bが売上上位1位と2位であり、カテゴリー2の商品では商品Fと商品Hが売上上位1位と2位であり、カテゴリー3の商品では商品Lと商品Nが売上上位1位と2位である。また抽出条件が、高齢者向け商品では、カテゴリー1の商品では商品Aと商品Bが該当し、カテゴリー2の商品では商品Fと商品Hが該当し、カテゴリー3の商品では該当する商品がない。
図10はネットスーパーサーバ18の機能ブロック図を示すものである。図10において、制御部340がROM102やメモリ部104に記憶された各種プログラムに従うことで情報抽出手段341と抽出情報送信手段342を機能させる。
情報抽出手段341は、サーバメモリに記憶している商品情報から入力部から入力された条件に適合する商品情報を抽出する機能を備えている。抽出情報送信手段342は、前記情報抽出手段によって抽出された商品情報を送信部から御用聞き端末9に送信する機能を備えている。
次に、図11を用いてネットスーパーサーバ18の処理について説明する。制御部340が以下の制御を実行する。制御部340は、ネットスーパーサーバ18にアクセスがあったかを判断し(ステップSP15)、アクセスがあったと判断したならば(ステップSP15のYes)制御部340は、顧客端末6からのアクセスかを判断し(ステップSP16)、御用聞き端末9からのアクセスかを判断し(ステップSP25)、御用聞き端末9から商品抽出の要求があったかを判断する(ステップSP37)。制御部340は、ネットスーパーサーバ18にアクセスがない場合(ステップSP15のNo)あるまで待機する。
顧客端末6からのアクセスであるならば(ステップSP16のYes)、制御部340は顧客端末6に対してネットスーパーの初期画面を送信する(ステップSP17)。制御部340が送信した初期画面は、顧客端末6の表示器に、例えば図12のように表示される。図12の顧客端末6の初期画面において、顧客端末6の表示器には、ネットスーパーを運営する会社のロゴを表示するロゴ欄201、全店舗共通の広告画面を表示する広告欄202、ログインIDやパスワードを入力する欄203、店舗を選択する店舗選択欄204、等が表示される。
次に制御部340は、顧客によって商品を購入する店舗が指定されたか否かを判断し(ステップSP18)、指定されたならば(ステップSP18のYes)、制御部340は、指定された店舗の店舗用画面を店舗毎画面データ記憶部112から読み出し、当該店舗の商品情報や商品価格や商品画像等を店舗毎の商品マスタ記憶部111に記憶されている商品マスタから読み出し、顧客に対して送信する(ステップSP19)。制御部340は、店舗が指定されるまで(ステップSP18のNo)初期画面を表示する。次に制御部340は、その顧客が認証されているかを判断する(ステップSP20)。認証は、制御部340が、顧客によって顧客端末6から入力されたログインIDとパスワードが、RAM103のネットスーパー顧客データ記憶部114に記憶されている予め顧客から登録されたログインIDやパスワードと一致しているかを確認して行う。認証されていれば(ステップSP20のYes)顧客は顧客端末6からの注文が可能となるので、制御部340は、次に顧客から注文があったかを判断する(ステップSP21)。認証がされない場合(ステップSP20のNo)後述するように認証されない情報を顧客端末6に送信する(ステップSP27)。
制御部340は、顧客からの注文があるまで待機し(ステップSP21のNo)、顧客から注文があったと判断した場合(ステップSP21のYes)、ネットスーパーサーバ18の店舗毎の商品マスタ記憶部111から該当商品の商品情報と商品価格を読み出して該当する店舗の店舗用売上データ記憶部113に顧客毎に記憶する(ステップSP22)。次に制御部340は、ネットスーパーでの注文が終了したか否かを判断し(ステップSP23)、終了していなければ(ステップSP23のNo)ステップSP21に戻ってさらなる注文を受け付ける。注文が終了したならば(ステップSP23のYes)、制御部340は、店舗用売上データ記憶部113に記憶されている当該顧客の注文されたすべての商品の情報を当該顧客のログインIDとともにネットワーク回線7を経由してネットスーパー管理サーバ14に送信する(ステップSP24)。そして制御部340は、ネットスーパー売上データ記憶部115に記憶されているネットスーパーでの売上情報を更新する。ネットスーパー管理サーバ14ではネットワーク回線7を経由して受信したネットスーパーサーバ18の当該顧客の売上データを顧客毎に顧客毎注文データ領域92に記憶する。
また制御部340は、アクセスが御用聞き端末9であった場合(ステップSP16のNo、ステップSP25のYes)、当該御用聞き端末9から入力されたログインIDとパスワードが、RAM103のネットスーパー顧客データ記憶部114に記憶されている予め顧客から登録されたログインIDやパスワードと一致しているかを確認して一致していれば認証を行う(SP26)。そして、認証されれば(ステップSP26のYes)制御部340は、当該顧客が認証されたことと当該顧客の氏名等の顧客情報を御用聞き端末9に送信する(ステップSP28)。
また制御部340は、御用聞き端末9から商品抽出の要求があった場合(ステップSP25のNo、ステップSP37のYes)、情報抽出手段341を機能させて、要求に適合する商品の商品情報を抽出する(ステップSP38)。例えば「売上上位商品」(図21を参照)の抽出要求があった場合、制御部340は、図9に示す店舗の商品マスタ記憶部111の売上上位商品フラグ部375を参照し、フラグ「1」が立っている商品の商品情報を適合する商品の商品情報として抽出する。この抽出により、各カテゴリー毎の売上上位1位商品と2位商品の商品情報が抽出される。また、特定のグループに属する人向けの商品の一例である「高齢者用商品」(図21を参照)の抽出要求があった場合、制御部340は、図9に示す店舗の商品マスタ記憶部111の高齢者商品フラグ部376を参照し、フラグ「1」が立っている商品の商品情報を適合する商品の商品情報として抽出する。この抽出により、高齢者に適した商品の商品情報が抽出される。
そして制御部340は、抽出情報送信手段342を機能させて、ステップSP37のYesで受信した御用聞き端末9の端末番号で特定される御用聞き端末9に、抽出された商品の商品情報を専用回線8を介して送信する(ステップSP39)。
次に、店舗システム2のネットスーパー管理サーバ14について説明する。ネットスーパー管理サーバ14は、ネットスーパーサーバ18で受け付けた注文商品を含む注文商品リストを当該ネットスーパーサーバ18から受け取り、かつ、ネットスーパーで注文された商品を箱詰め(パッキング)する際に、その確認や配送伝票を出力するための信号を送信する。また、ネットスーパーサービスを提供するために必要な各種のデータを管理も行う。図1に示すように、ネットスーパー管理サーバ14は、各店舗に設けられ、店舗サーバ11とLAN回線15を介して接続されている。
図13は、ネットスーパー管理サーバ14のハードウェアの電気的接続を示すブロック図である。図13に示すように、ネットスーパー管理サーバ14は、制御主体となるCPU81、各種プログラムを記憶するROM82、各種データを展開するRAM83、各種プログラムを記憶するHDD等のメモリ部84を備えている。CPU81、ROM82、RAM83、メモリ部84は、互いにデータバス91を介して接続されている。CPU81とROM82とRAM83とが、制御部330を構成する。すなわち、制御部330は、CPU81がROM82やメモリ部84に記憶されたプログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。また、ネットスーパー管理サーバ14は、表示器86、キーボード88を備えている。表示器86は、ディスプレイコントローラ85を介してデータバス91に接続されている。キーボード88は、キーボードコントローラ87を介してデータバス91に接続されている。また、データバス91には、ネットスーパー管理サーバ14をLAN回線15および専用回線8に接続するLANI/F89が接続されている。
ネットスーパー管理サーバ14には、LAN15を介して室内アンテナ13が接続されており、携帯端末16で箱詰め(パッキング)する商品のバーコードを読み取ると、読み取った商品情報は無線で室内アンテナ13を介してネットスーパー管理サーバ14に送信される。
図14は、ネットスーパー管理サーバ14のRAM83のメモリマップを示す模式図であり、顧客端末6からネットスーパーで注文した注文データ(商品コード、商品名、商品価格、等)が顧客毎に記憶される顧客毎注文データ領域92と、御用聞きに巡回訪問する複数のルートを記憶する領域93および各ルートでの御用聞き結果をルート毎にかつ顧客毎に記憶する領域94とを有している。
次に図15を用いてネットスーパー管理サーバ14の処理を説明する。制御部330が以下の制御を実行する。図11のステップSP24によって送信された顧客単位での注文データを受信したかを判断し(ステップSP41)、携帯端末16のパッキング開始キーが操作されたかを判断する(ステップSP44)。
制御部330は、顧客単位でのネットスーパーサーバ18から注文データを受信したことを判断したなら(ステップSP41のYes)、その注文データをRAM83の顧客毎注文データ領域92に顧客毎に記憶する(ステップSP42)。そして、操作者の指令のもと、顧客毎注文データ領域92に記憶された顧客毎の注文データに基づき、制御部330は、注文された商品を当該店舗の店内で収集(ピッキング)するためのピッキング伝票を印字するための情報をプリンタ17に出力する(ステップSP43)。このピッキング伝票には、顧客によって注文されたすべての商品情報が商品ごとに印字される。
このピッキング伝票を見ながら店員が店内を廻って注文された商品を収集する。収集された商品は店員によって箱詰め(パッキング)される。このときに、携帯端末16からパッキングの開始のキー操作がされる。制御部330は、受信したデータが商品のパッキングの開始のキーが操作されたことを示す信号である場合(ステップSP44のYes)は、携帯端末16によってパッキングする商品のバーコードが読まれることで、室内アンテナ13を経由して商品コードの入力があるかを判断し(ステップSP45)、入力があった場合(ステップSP45のYes)は、制御部330は入力された商品コードを記憶する(ステップSP46)。そして制御部330が、当該顧客の顧客毎注文データ領域92に記憶されたすべての商品の商品コードが入力されたことを判断すると(ステップSP47のYes)注文された商品のデータがプリンタ17から、入力されたすべての商品の商品情報が1品ずつバーコードとともに印字され、配送伝票として出力される(ステップSP48)。この配送伝票と注文された商品を持って担当者は注文があった家に商品の配達に行く。パッキング開始の信号の入力がない場合(ステップSP44のNo)や、商品コードの入力がない場合(ステップSP45のNo)は制御部330はそれぞれ処理を待機させる。またすべての商品の商品コードが入力されるまで商品コードの入力を待機する(ステップSP47のNo)。
配達担当者は、上記ステップSP48により配送伝票がプリンタ17から出力されると、注文があったすべての商品がパッキングされたとして、パッキングされた商品を例えば配送トラックで注文があった家に配達する。配達を終了して店舗に戻ってきたら、配送担当者は、配達した商品に関し、店舗で販売された商品の売上データの入力と同様な手順で、上記ステップSP48で印字出力された配送伝票に印字されたバーコードを予め定められたネットスーパー専用のPOS端末12のバーコードリーダ73で読み取り、配達した商品のデータを売上データとして入力する。このようにすることで、ネットスーパーでの売上を当該店舗の売上として計算することができる。
図16は、各店舗の担当者が御用聞きに巡回訪問するときに持参する御用聞き端末9のハードウェアの電気的接続を示すブロック図である。図16において、御用聞き端末9は、制御主体となるCPU121、各種プログラムを記憶するROM122、各種データを展開するRAM123、各種プログラムを記憶するフラッシュメモリ等のメモリ部124を備えている。CPU121、ROM122、RAM123、メモリ部124は、互いにデータバス132を介して接続されている。CPU121とROM122とRAM123とが、制御部301を構成する。すなわち、制御部301は、CPU121がROM122やメモリ部124に記憶されたプログラムに従って動作することによって、後述する処理を実行する。また、御用聞き端末9は、表示器126、タッチパネル128を備えている。表示器126は、ディスプレイコントローラ125を介してデータバス132に接続されている。タッチパネル128は、タッチパネルコントローラ127を介してデータバス132に接続されている。タッチパネル128は透明部材で形成されて表示器126上に積層されており、表示器126に表示されたキー等の位置のタッチパネル128をタッチすることでタッチパネル128からキーに対応した信号がタッチパネルコントローラ127に出力される。また、データバス132には、無線通信I/F129と無線I/F130とLANI/F131が接続されている。無線通信I/F129は、例えば無線LAN接続のためのWireless Fidelityや3rd Generation等の無線通信によりネットワーク回線7に無線で接続し、御用聞き端末9の情報をネットワーク回線7を介してネットスーパーサーバ18に送信し、かつネットワーク回線7からネットスーパーサーバ18の情報を御用聞き端末9に受信する。無線I/F130は、例えば短距離無線通信技術により無線通信可能であり、携帯型プリンタ200に対して印字情報が無線で送信される。LANI/F131は、御用聞き端末9をセットボックス19にセットして電気的に接続させることで、御用聞き端末9はLAN回線15を介して専用回線8と接続される。
図17は、御用聞き端末9のRAM123のメモリマップを示す模式図である。図17において、RAM123は商品情報記憶部133と御用聞き結果が記憶される顧客情報記憶部134とを有する。商品情報記憶部133には、御用聞き端末9の表示器126に表示する商品の商品名や商品価格や商品の画像等の商品情報が記憶されている。
御用聞き端末9で表示される商品情報は、御用聞きの担当者が巡回訪問した家で、御用聞き端末9に表示される商品情報の画面を顧客に見せて、顧客から要望があった注文商品を顧客に代わって担当者が御用聞き端末9を操作して、商品情報を入力するものである。
図18は御用聞き端末9の機能ブロック図を示すものである。図18において、制御部301がROM122やメモリ部124に記憶された各種プログラムに従うことで抽出条件送信手段303、商品情報記憶手段304、情報表示手段305を機能させる。
抽出条件送信手段303は、入力部から入力された抽出条件を送信部からネットスーパーサーバ18に送信する機能を備えている。商品情報記憶手段304は、受信部で受信したネットスーパーサーバ18で抽出条件に基づき抽出された商品の商品情報を前記端末メモリに記憶する機能を備えている。情報表示手段305は、端末メモリに記憶された情報を表示部に表示する機能を備えている。
図19は、御用聞き端末9に無線接続される携帯型プリンタ200のハードウェアの電気的接続を示すブロック図である。図19に示すように、携帯型プリンタ200は、制御主体となるCPU141、各種プログラムを記憶するROM142、各種データを展開するRAM143、各種プログラムを記憶するフラッシュメモリ等のメモリ部144を備えている。CPU141、ROM142、RAM143、メモリ部144は、互いにデータバス132を介して接続されている。CPU141とROM142とRAM143とが、制御部360を構成する。すなわち、制御部360は、CPU141がROM142やメモリ部144に記憶されたプログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。また、携帯型プリンタ200は、印字部146、表示器148、搬送部150を備えている。印字部146は印字コントローラ145を介してデータバス152に接続されている。表示器148は、ディスプレイコントローラ147を介してデータバス152に接続されている。搬送部150は、搬送コントローラ149を介してデータバス152に接続されている。
また、データバス152には、無線LANI/F151が接続されている。無線LANI/F151は、御用聞き端末9の無線I/F130から無線送信された印字情報を受信する。受信した印字情報は印字部146で、例えば内臓されたロール紙に印字される。
次に、図20を用いて、担当者が御用聞き端末9を持って各家を訪問した際に使用する御用聞き端末9の処理について説明する。制御部301が以下の制御を実行する。制御部301は、御用聞き端末9は初期画面として例えば図22に示す画面を表示する。図22は御用聞き端末9の初期画面の一例であり、店名ロゴ、御用聞きを実施する店舗の広告等が表示されている。また顧客を特定し認証を受けるためのログインIDやパスワードを入力するエリア161、注文開始を入力する注文開始キー163等が表示されている。
制御部301は、顧客を特定するためのログインIDとパスワードが入力されたかを判断し(ステップSP51)、当該御用聞き端末9の端末番号と設定されているパスワードが入力されたかを判断する(ステップSP91)。
制御部301がログインIDとパスワードが入力されたと判断した場合(ステップSP51のYes)、注文開始キー163が操作されたタイミングで制御部301はそのログインIDとパスワードを通信部135からネットスーパーサーバ18に送信する(ステップSP52)。ネットスーパーサーバ18の制御部340は、受信したログインIDとパスワードをRAM103のネットスーパー顧客データ記憶部114に記憶された顧客のログインIDとパスワードと照合し、一致しているかを判断する。制御部340は、一致していればログインIDが認証されたことを御用聞き端末9に送信する(図11のステップSP28)。
ログインIDが認証されたら(ステップSP53のYes)、制御部301は情報表示手段305を機能させ、商品情報記憶部133から商品情報を読み出して、注文画面を表示器148に表示し(ステップSP54)ネットスーパーサーバ18から認証された顧客の顧客名を受信してRAM103に記憶する(ステップSP55)。
次に制御部301は、訪問した家の顧客による注文があったか否かを判断する(ステップSP56)。この判断は、制御部301が、担当者によって御用聞き端末9から商品を指定したかで判断する。
図23に御用聞き端末9の注文画面の一例を示す。複数の商品を表示する注文表示部171、注文を終了する注文終了キー172等が表示される。注文表示部171は、カテゴリー毎に売上数が1位と2位の商品の商品情報が表示されている。図23では、カテゴリー1の売上数が多い商品Aと商品Bの商品情報、カテゴリー2の売上数が多い商品Fと商品Hの商品情報、カテゴリー3の売上数が多い商品Lと商品Mの商品情報が表示されている。他のページの注文表示部171には他のカテゴリーの売上数上位1位と2位の送品の商品情報が表示される。
顧客は注文表示部171に表示される商品から希望する商品を選択する。御用聞きに来た担当者が顧客が選択した商品が表示されている表示器126上のタッチパネル128をタッチして指定する。制御部301は商品が指定されたならば注文があったと判断する。商品が指定され注文があった場合(ステップSP56のYes)、制御部301は、指定された商品情報を顧客情報記憶部134に記憶する(ステップSP57)。制御部301はこの処理を繰り返して顧客が希望するすべての商品情報を顧客情報記憶部134に記憶する。
そして制御部301は、注文終了キー172が操作されると(ステップSP58のYes)、配達予定日の入力画面を表示する(ステップSP59)。配達予定日は、ネットスーパーサーバ18から御用聞き端末9にダウンロードされた情報に含まれている。配達予定日が指定されたら(ステップSP60のYes)、制御部301は注文されたすべての商品をリスト化して表示する(ステップSP61)。図示しない注文キーが操作されたなら(ステップSP62のYes)、制御部301は、顧客情報記憶部134に記憶されている注文商品の商品コード、商品名、商品価格等の詳細な商品情報をルート情報や顧客のログインIDや担当者名等とともに通信部135から無線通信にてネットワーク回線7を経由してネットスーパーサーバ18に送信する(ステップSP63)。そして制御部301は、ステップSP63で送信された商品情報と顧客名と配達予定日等を印字情報としてLANI/F131から携帯型プリンタ200に送信する(ステップSP64)。携帯型プリンタ200は、後述するように商品情報を無線受信部153で受信して、印字部146から印字して伝票を発行する。
一方、御用聞き端末9がセットボックス19にセットされているときに、制御部301が、当該御用聞き端末9の端末番号と設定されているパスワードが入力されたかことを判断した場合(ステップSP91のYes)、図21に示すように、御用聞き端末9が記憶する商品情報の抽出条件をネットスーパーサーバ18に要求する画面が表示される(ステップSP92)。図21において、表示器126には、各カテゴリー毎に売上上位1位と2位の商品の商品情報を要求する売上上位商品キー381と、高齢者向けの商品の商品情報を表示する高齢者用商品キー382が表示されている。これらのキーが表示されている位置のタッチパネル128をタッチすることで当該キーが操作され、それぞれのキーに対応した抽出条件が出力される。他に、抽出条件Cおよび抽出条件Dのキーも表示される。
制御部301は、これらのキーのうちいずれかのキーが操作されたかを判断し(ステップSP93)、操作されたと判断した場合(ステップSP93のYes)、制御部301は抽出条件送信手段303を機能させて、操作されたキーから出力された抽出条件を、当該御用聞き端末9の端末番号とともに、送信部であるLANI/F131から専用回線8を介してネットスーパーサーバ18に送信する(ステップSP94)。そして制御部301は、ネットスーパーサーバ18から抽出された商品情報を受信部であるLANI/F131で受信したかを判断し(ステップSP95)、受信したと判断した場合(ステップSP95のYes)、制御部301は商品情報記憶手段304を機能させて、受信した商品情報を商品情報記憶部133に記憶する。
次に、図24を用いて携帯型プリンタ200の処理について説明する。制御部360が以下の制御を実行する。制御部360は、無線受信部153に受信データがあるかを判断し(ステップSP81)、受信データがある場合(ステップSP81のYes)は、制御部360はその受信データが御用聞き端末9のLANI/F131からステップSP64で送信された商品情報と顧客名と配達予定日等の印字情報であるか否かを判断し(ステップSP82)、印字情報であれば(ステップSP82のYes)制御部360は印字情報を印字した顧客用伝票と店控え用伝票を印字して発行する(ステップSP83)。
商品情報と顧客名と配達予定日等の印字情報でない場合(ステップSP82のNo)、制御部360は次に注文なしの印字情報であるかを判断し(ステップSP84)、注文なしの印字情報であれば(ステップSP84のYes)、制御部360は注文なしの情報を印字した顧客用伝票と店控え用伝票を印字して発行する(ステップSP85)。注文なしの印字情報でないならば(ステップSP84のNo)、制御部360はその他の処理を実行する(ステップSP86)。
このような構成を備えた本実施の形態であれば、抽出条件に基づいてネットスーパーサーバで抽出された商品の商品情報を御用聞き端末に送信し、御用聞き端末は抽出された商品情報を表示することから、顧客のニーズに合った商品を表示することができる。
また、本実施の形態では、抽出条件に基づいてネットスーパーサーバで抽出された商品の商品情報を御用聞き端末に送信し、御用聞き端末は抽出された商品情報を記憶することから、御用聞き端末が商品情報を記憶するのに要する時間を短縮することができる。
また、本実施の形態では、御用聞き端末から送信された抽出条件に基づいて抽出された商品の商品情報をネットスーパーサーバで抽出された商品の商品情報を御用聞き端末に表示することから、顧客のニーズに合った商品を表示することができる。
また、本実施の形態では、抽出条件をカテゴリー毎の売上上位の商品としたことから、御用聞き端末は売れ筋商品に特化した表示することができる。
また、本実施の形態では、抽出条件を高齢者向け商品としたことから、御用聞き端末は高齢者に適した商品に特化した表示することができる。
なお、本実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば本実施の形態では、御用聞き端末9に抽出条件の入力キーを表示させたが、店舗サーバ11やPOS端末12やネットスーパー管理サーバ14等の表示器に表示させてもよい。
また、本実施の形態では、御用聞き端末9とネットスーパーサーバ18とを光ファイバーの専用回線8で接続するようにしたが、光ファイバー以外の高速通信回線を使用してもよい。
また、本実施の形態では、御用聞き端末9をセットボックス19にセットしてネットスーパーサーバ18から抽出された商品の商品情報を受信するようにしたが、店舗サーバ11やPOS端末12やネットスーパー管理サーバ14等に接続してネットスーパーサーバ18から商品情報を受信してもよい。
なお、本実施の形態の御用聞き端末で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施の形態の御用聞き端末で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の御用聞き端末で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、本実施の形態の御用聞き端末で実行されるプログラムを、ROM122等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。