JP2014021316A - ハードコート層形成用組成物およびハードコート層を有する物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖を主鎖に有し、かつ該主鎖の少なくとも一方の末端に加水分解性シリル基を有する含フッ素エーテル化合物(A1)、その部分加水分解縮合物(A2)またはそれらの混合物と、フッ素原子を有さず、かつ加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B1)、その部分加水分解縮合物(B2)またはそれらの混合物とを含む、ハードコート層形成用組成物。
【選択図】なし
Description
また、該物品には、汚れ(指紋、皮脂、汗、化粧品、食品等)が表面に付着しにくく、汚れが表面に付着しても容易に除去できる特性、すなわち防汚性を有することが望まれる。たとえば、メガネレンズの表面に汚れが付着すると、良好な視界を妨げ、見栄えを悪くする。光記録媒体の表面に汚れが付着すると、信号の記録および再生に障害が発生することがある。ディスプレイの表面に汚れが付着すると、視認性が低下し、タッチパネル付きディスプレイにおいては操作性に悪影響を及ぼす。
(1)基材と、該基材の表面に設けられたシリコーン系化合物の硬化物からなるハードコート層と、該ハードコート層の表面に設けられたペルフルオロポリエーテル系シラン化合物からなる防汚表面層とを有する物品(特許文献1)。
(2)基材と、該基材の表面に設けられた、ペルフルオロアルキル基を有するシラン化合物、フッ素原子を有さないシラン化合物、コロイダルシリカおよび平均粒径2〜10μmの微粒子を含む組成物からなるハードコート層とを有する物品(特許文献2)。
(2)の物品は、ペルフルオロアルキル基のみによってハードコート層に防汚性を付与している。しかし、ペルフルオロアルキル基のみでは、防汚性を充分に付与できない。
[1]ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖を主鎖に有し、かつ該主鎖の少なくとも一方の末端に加水分解性シリル基を有する含フッ素エーテル化合物(A1)、その部分加水分解縮合物(A2)またはそれらの混合物と、
フッ素原子を有さず、かつ加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B1)、その部分加水分解縮合物(B2)またはそれらの混合物と
を含む、ハードコート層形成用組成物。
A−O−Rf−B ・・・(1)。
ただし、式(1)中の記号は下記の通りである。
Rf:ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖。
A:炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基またはB。
B:下式(2)で表される基。
−Q−SiLmR3−m ・・・(2)。
ただし、式(2)中の記号は下記の通りである。
Q:2価の連結基。
L:加水分解性基。
R:水素原子または1価の炭化水素基。
m:1〜3の整数。
ただし、nは1〜6の整数である。
[4]前記含フッ素エーテル化合物(A1)の数平均分子量が、2,000以下である、前記[1]〜[3]のいずれかのハードコート層形成用組成物。
[5]ハードコート層形成用組成物の固形分中の前記含フッ素エーテル化合物(A1)およびその部分加水分解縮合物(A2)の合計の含有量が、0.01〜5質量%である、前記[1]〜[4]のいずれかのハードコート層形成用組成物。
[6]コロイダルシリカ(C)をさらに含む、前記[1]〜[5]のいずれかのハードコート層形成用組成物。
前記[1]〜[6]のいずれかのハードコート層形成用組成物を硬化させたハードコート層と
を有する、物品。
[8]前記基材と前記ハードコート層との間に設けられたプライマ層をさらに有する、前記[7]の物品。
本発明の物品は、優れた耐摩耗性および防汚性を有する。
本発明における主鎖とは、該主鎖以外のすべての分子鎖が側鎖と見なされるような線状分子鎖である。
本発明における加水分解性シリル基とは、加水分解反応によってシラノール基(Si−OH)を形成し得る基である。
本発明のハードコート層形成用組成物は、含フッ素エーテル化合物(A1)、その部分加水分解縮合物(A2)またはそれらの混合物と、シラン化合物(B1)、その部分加水分解縮合物(B2)またはそれらの混合物とを含む。本発明のハードコート層形成用組成物は、必要に応じてコロイダルシリカ(C)、媒体(D)、触媒(E)、他の添加剤(F)をさらに含んでいてもよい。
含フッ素エーテル化合物(A1)は、ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖を主鎖に有し、かつ該主鎖の少なくとも一方の末端に加水分解性シリル基を有する。ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖を主鎖に有することによって、ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖を有さず、ペルフルオロアルキル基を有する従来のシラン化合物に比べて優れた耐摩耗性および防汚性をハードコート層に付与できる。また、含フッ素エーテル化合物(A1)およびその部分加水分解縮合物(A2)とシラン化合物(B1)およびその部分加水分解縮合物(B2)との相溶性が良好になる。
含フッ素エーテル化合物(A1)は、単一化合物であってもよく、ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖、末端基、連結基等が異なる2種類以上の混合物であってもよい。
本発明における含フッ素エーテル化合物の数平均分子量(Mn)は、特開2001−208736号公報に記載の方法にしたがい、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(以下、GPCと記す。)によって測定される。
A−O−Rf−B ・・・(1)。
ただし、式(1)中の記号は下記の通りである。
Rf:ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖。
A:炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基またはB。
B:下式(2)で表される基。
−Q−SiLmR3−m ・・・(2)。
ただし、式(2)中の記号は下記の通りである。
Q:2価の連結基。
L:加水分解性基。
R:水素原子または1価の炭化水素基。
m:1〜3の整数。
オキシペルフルオロアルキレン単位の具体例としては、(CF2O)、(CF2CF2O)、(CF2CF2CF2O)、(CF(CF3)CF2O)、(CF2CF2CF2CF2O)等が挙げられる。
−(CF2CF2O)d(CF2CF2CF2CF2O)e− ・・・(3)。
−(CF2CF2O)f(CF2O)h− ・・・(4)。
Aの具体例としては、CF3−、CF3CF2−、CF3(CF2)2−、CF3(CF2)3−、CF3(CF2)4−、CF3(CF2)5−、CF3CF(CF3)−等が挙げられる。
Aとしては、ハードコート層に耐摩擦性および防汚性を充分に付与する点からは、CF3−、CF3CF2−、CF3(CF2)2−が好ましい。
−Rf1C(O)NH(CH2)n−SiLmR3−m ・・・(5−1)、
−Rf1CH2OC(O)NH(CH2)n−SiLmR3−m ・・・(5−2)、
−Rf1CH2O(CH2)n−SiLmR3−m ・・・(5−3)、
−Rf1O(CH2)n−SiLmR3−m ・・・(5−4)、
−Rf1(CH2)n−SiLmR3−m ・・・(5−5)、
−Rf1C(O)N((CH2)n−SiLmR3−m)2 ・・・(5−6)。
ただし、Rf1は、炭素数1〜4のペルフルオロアルキレン基であり、nは、1〜6の整数である。
Lとしては、工業的な製造が容易な点から、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子が好ましい。ハロゲン原子としては、塩素原子が特に好ましい。Lとしては、化合物(1)の保存安定性に優れる点から、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、化合物(1)の長期の保存安定性が必要な場合にはエトキシ基が特に好ましく、塗布後の反応時間を短時間とする場合にはメトキシ基が特に好ましい。
Rとしては、1価の炭化水素基が好ましく、1価の飽和炭化水素基が特に好ましい。1価の飽和炭化水素基の炭素数は、合成が簡便である点から、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましく、1〜2が特に好ましい。
mが2以上である場合、1分子中に存在する複数のLは互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。原料の入手容易性や製造容易性の点からは、互いに同じであることが好ましい。
部分加水分解縮合物(A2)は、含フッ素エーテル化合物(A1)中の加水分解性シリル基(−SiLmR3−m)の加水分解性基(L)の一部が加水分解反応することによって形成されたシラノール基(Si−OH)が分子間で脱水縮合反応して形成されるオリゴマーである。部分加水分解縮合物(A2)中には、少なくとも1つのLまたはその加水分解により生じたOHが存在している。
触媒は、酸触媒であってもよく、塩基触媒であってもよい。また、無機触媒であってもよく、有機触媒であってもよい。無機酸触媒としては、塩酸、硝酸等が挙げられる。有機酸触媒としては、カルボキシ基を有する化合物、スルホ基を有する化合物(p−トルエンスルホン酸等)等が挙げられる。無機塩基触媒としては、アンモニア等が挙げられる。有機塩基触媒としては、フェニルアミン等が挙げられる。
加水分解性基の加水分解は、有機溶媒中にて行うことが好ましい。有機溶媒としては、アルコール系有機溶媒(メタノール等)が好ましい。
シラン化合物(B1)は、フッ素原子を有さず、かつ加水分解性シリル基を有する。
シラン化合物(B1)としては、ケイ素原子に加水分解性基が2〜4つ結合した構造を有する化合物が好ましい。
シラン化合物(B1)は、単一化合物であってもよく、加水分解性基の数、種類等が異なる2種類以上の混合物であってもよい。
SiLsR4−s ・・・(6)。
ただし、式(6)中の記号は下記の通りである。
L:加水分解性基。
R:水素原子または1価の炭化水素基。
s:1〜4の整数。
化合物(6)におけるLと化合物(1)におけるLとは、同じであることが好ましい。
sとしては、架橋反応が可能である点から、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4が特に好ましい。
化合物(6)としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソシアネートシラン、テトラクロロシラン、メチルシリケート、エチルシリケート、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシランが好ましく、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルシリケート、エチルシリケートが特に好ましい。
部分加水分解縮合物(B2)は、シラン化合物(B1)中の加水分解性基の一部が加水分解反応することによって形成されたシラノール基(Si−OH)が分子間で脱水縮合反応して形成されるオリゴマーである。部分加水分解縮合物(B2)中には、少なくとも1つの加水分解性基またはその加水分解により生じたOHが存在している。
水、触媒および有機溶媒は、部分加水分解縮合物(A2)におけるものと同様であり、好ましい態様も同様である。
本発明のハードコート層形成用組成物は、ハードコート層の耐摩耗性をさらに向上させる点から、コロイダルシリカ(C)をさらに含んでいてもよい。
コロイダルシリカ(C)は、分散媒中にコロイド状に分散した無水ケイ酸の超微粒子である。
コロイダルシリカ(C)は、分散安定性を向上させる点から、表面がシランカップリング剤で修飾されていてもよい。
本発明のハードコート層形成用組成物は、必要に応じて媒体(D)をさらに含んでいてもよい。媒体(D)を含むことによって、ハードコート層形成用組成物の形態、粘度、表面張力等を調整でき、塗布方法に適した液物性に制御できる。
有機溶媒は、フッ素系有機溶媒であってもよく、非フッ素系有機溶媒であってもよく、両溶媒を含んでもよい。
フルオロアルカンとしては、炭素数4〜8の化合物が好ましい。市販品としては、たとえばAC−2000、AC−6000(製品名、旭硝子社製);バートレル(製品名、デュポン社製)等が挙げられる。
フルオロ芳香族化合物としては、たとえばヘキサフルオロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ペルフルオロトルエン、ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等が挙げられる。
フルオロアルキルエーテルとしては、炭素数4〜12の化合物が好ましい。市販品としては、たとえばAE−3000(製品名、旭硝子社製);フロリナート−7100、7200、7300(製品名、3M社製)等が挙げられる。
フルオロアルキルアミンとしては、たとえばペルフルオロトリプロピルアミン、ペルフルオロトリブチルアミン等が挙げられる。
フルオロアルコールとしては、たとえば2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール等が挙げられる。
フッ素系有機溶媒としては、含フッ素エーテル化合物(A1)の溶解性の点で、フルオロアルカン、フルオロ芳香族化合物、フルオロアルキルエーテルが好ましく、フルオロアルキルエーテルが特に好ましい。
炭化水素系有機溶媒としては、ヘキサン、へプタン、シクロヘキサン等が好ましい。
アルコール系有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等が好ましい。
ケトン系有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が好ましい。
エーテル系有機溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が好ましい。
エステル系有機溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等が好ましい。
非フッ素系有機溶媒としては、含フッ素エーテル化合物(A1)の溶解性の点で、アルコール系有機溶媒が特に好ましい。
媒体(D)としては、フッ素系有機溶媒であるフルオロアルカン、フルオロ芳香族化合物、フルオロアルキルエーテル、非フッ素系有機溶媒である水素原子、炭素原子および酸素原子のみからなる化合物からなる群から選択される少なくとも1種の有機溶媒を、合計で媒体(D)全体の90質量%以上含むことが、含フッ素エーテル化合物(A1)の溶解性を高める点で好ましい。
本発明のハードコート層形成用組成物は、必要に応じて触媒(E)をさらに含んでいてもよい。
触媒(E)は、含フッ素エーテル化合物(A1)およびその部分加水分解縮合物(A2)、ならびにシラン化合物(B1)およびその部分加水分解縮合物(B2)の加水分解反応、脱水縮合反応の触媒として作用し、シラノール基の生成、部分加水分解縮合物の形成、基材の表面との密着が促進される。
本発明のハードコート層形成用組成物は、必要に応じて他の添加剤(F)をさらに含んでいてもよい。
他の添加剤(F)としては、紫外線吸収剤、光安定剤、熱硬化安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、顔料、染料、分散剤、帯電防止剤、界面活性剤(防曇剤、レベリング剤等)、金属酸化物粒子、各種樹脂(エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等)等が挙げられる。
ハードコート層形成用組成物の固形分中の含フッ素エーテル化合物(A1)およびその部分加水分解縮合物(A2)の合計の含有量は、0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜4質量%がより好ましく、0.1〜3質量%が特に好ましい。該含有量が上記範囲内であれば、ハードコート層形成用組成物は貯蔵安定性に優れ、ハードコート層は外観、耐摩擦性および防汚性に優れる。
本発明のハードコート層形成用組成物としては、下記の含フッ素エーテル化合物(A1)、その部分加水分解縮合物(A2)またはそれらの混合物と、下記のシラン化合物(B1)、その部分加水分解縮合物(B2)またはそれらの混合物と、必要に応じてコロイダルシリカ(C)とを組み合わせたものが好ましい。
含フッ素エーテル化合物(A1):AがCF3−、CF3CF2−またはCF3(CF2)2−であり、Rfが式(3)で表される分子鎖であり、Bが式(5−1)または式(5−2)であり、Rf1が炭素数1〜4のペルフルオロアルキレン基である化合物(1);またはRfが式(4)で表される分子鎖であり、AおよびBが式(5−1)または式(5−2)であり、Rf1が炭素数1〜4のペルフルオロアルキレン基である化合物(1)。
シラン化合物(B1):テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソシアネートシラン、テトラクロロシラン、メチルシリケート、エチルシリケート、メチルトリメトキシシランおよびジメチルジメトキシシランからなる群から選ばれる少なくとも1種。
本発明の物品は、基材と、本発明のハードコート層形成用組成物を硬化させたハードコート層とを有する。基材とハードコート層との密着性の点から、基材とハードコート層との間に設けられたプライマ層をさらに有することが好ましい。
基材は、耐摩耗性および防汚性が必要とされる種々の物品(光学レンズ、ディスプレイ、光記録媒体等)の本体部分、または該物品の表面を構成する部材である。
基材の材料としては、金属、樹脂、ガラス、セラミック、これらの複合材料等が挙げられる。光学レンズ、ディスプレイ、光記録媒体における基材の表面の材料としては、ガラスまたは透明樹脂が好ましい。
ガラスとしては、ソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、クリスタルガラス、石英ガラス等が挙げられる。化学強化ガラスであってもよい。透明樹脂としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート等が挙げられる。
プライマ層としては、公知のプライマ層形成用組成物を基材の表面に塗布し、乾燥させることによって形成されたものが挙げられる。
プライマ層形成用組成物としては、たとえば、国際公開第2010/110389号の段落[0104]〜[0113]に記載された組成物が挙げられる。プライマ層形成用組成物中に含まれる化合物としては、ポリアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
プライマ層の厚さは、0.1〜10μmが好ましく、2〜5μmが特に好ましい。
ハードコート層は、本発明のハードコート層形成用組成物を基材またはプライマ層の表面に塗布し、硬化させたものである。
ハードコート層の厚さは、耐摩耗性および防汚性の点から、0.5〜10μmが好ましく、1〜5μmが特に好ましい。
物品は、たとえば、下記の工程(α)および工程(β)を経て製造される。
(α)必要に応じて、プライマ層形成用組成物を基材の表面に塗布し、乾燥させてプライマ層を形成する工程。
(β)本発明のハードコート層形成用組成物を基材またはプライマ層の表面に塗布し、硬化させてハードコート層を形成する工程。
塗布方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、フローコート法、スリットコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビア法、フレキソ法等の公知の塗布方法が挙げられる。
乾燥温度は、50〜140℃が好ましい。
乾燥時間は、5分間〜3時間が好ましい。
塗布方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、フローコート法、スリットコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビア法、フレキソ法等の公知の塗布方法が挙げられる。
本明細書では、ハードコート層形成用組成物が媒体を含まない場合、該組成物を塗布して形成された層を塗膜という。ハードコート層形成用組成物が媒体を含む場合、ハードコート層形成用組成物の塗布後かつ硬化促進処理の前に、媒体の除去を目的として、50〜120℃で0.5〜10時間の加熱を行ってもよい。この媒体を除去して形成された層を乾燥膜という。
加熱温度は、基材により好ましい範囲が異なる。基材がガラスの場合には50〜300℃が好ましく、50〜250℃がより好ましく、50〜200℃が特に好ましい。加熱温度が上記範囲の上限値以下であると、含フッ素エーテル化合物が熱分解しないため好ましい。基材が透明樹脂の場合には、基材の耐熱性の点から、50〜150℃が好ましく、50〜120℃がより好ましい。
例1〜6、8は、実施例であり、例7は、比較例である。
略号、測定方法および評価方法を以下に示す。
Mn:数平均分子量。
Mw:質量平均分子量。
TMS:テトラメチルシラン。
R−225:ジクロロペンタフルオロプロパン。
HFIP:ヘキサフルオロイソプロパノール。
R−113:CCl2FCClF2。
CFE−419:CClF2CClFCF2OCF2CClF2。
TFEO:トリフルオロエタノール。
PFA:テトラフルオロエチレン−ペルフルオロ(アルコキシビニルエーテル)共重合体。
a:オキシペルフルオロアルキレン単位の数であり、aを付した化合物は、aの値が異なる2種以上の化合物からなる。aの平均値は、化合物の数平均分子量から求めた値である。
含フッ素エーテル化合物のMnは、GPCによって測定した。GPCの測定は、特開2001−208736号公報に記載の方法にしたがい、下記条件にて行った。
移動相:R−225(旭硝子社製、アサヒクリンAK−225SECグレード1)およびHFIPの混合溶媒(R−225/HFIP=99/1容量比)、
分析カラム:PLgel MIXED−Eカラム(ポリマーラボラトリーズ社製)を2本直列に連結したもの、
分子量測定用標準試料:分子量分布(Mw/Mn)が1.1未満である、分子量が2,000〜10,000のペルフルオロポリエーテル4種および分子量分布(Mw/Mn)が1.1以上である、分子量が1,300のペルフルオロポリエーテル1種、
検出器:蒸発光散乱検出器、
移動相流速:1.0mL/分、
カラム温度:37℃。
ハードコート層の表面を目視で観察し、下記の基準にて評価した。
○(良好):ハードコート層の表面は平滑であった。
△(可):ハードコート層の表面は平滑であったが、わずかに荒れが見られた。
×(不良):ハードコート層の表面にゆず肌状の荒れがはっきりと見られた。
物品を水平に保持し、ハードコート層の表面に2μLの水滴を5滴置き、その接触角を測定し、5つの値の平均値を求めた。水接触角が大きいほど撥水性に優れる。なお、未処理のソーダライムガラス板の水接触角は約30°である。
物品を水平に保持し、ハードコート層の表面に2μLのヘキサデカンを5滴置き、その接触角を測定し、5つの値の平均値を求めた。ヘキサデカン接触角が大きいほど撥油性に優れる。なお、未処理のソーダライムガラス板の水接触角は約14.6°である。
油性マーカ(ゼブラ社製、商品名:ハイマッキー太)で直線を書き、インクのハジキ具合を目視で観察し、下記の基準にて評価した。
○(良好):インクをはじく。
×(不良):インクをはじかない。
JIS R 3212(制定年:1979年)における耐摩耗試験法にしたがい、2つのCS−10F摩耗輪にそれぞれ500gの重りを組み合わせ、ハードコート層の表面で摩耗輪を100回転させた時のヘイズをヘイズメータにて測定した。ヘイズの測定は摩耗輪のサイクル軌道の4箇所で行い、平均値を求めた。耐摩耗性は、下式から求める耐摩耗性試験前後のヘイズの変化(%)にて評価した。
耐摩耗性試験前後のヘイズの変化(%)=耐摩耗試験後のヘイズ(%)−耐摩耗試験前のヘイズ(%)。
JIS K 5600−5−6(制定年:1999年)に準拠し、カミソリ刃を用いてハードコート層に1mm間隔で縦、横11本ずつ切れ目を入れて100個の碁盤目を作製し、セロテープ(登録商標)(ニチバン社製、CT24)をよく付着させた後、剥離テストを行った。下記の基準にて評価した。
○(良好):100マス中、剥離しないマス目の数が100マスであった。
△(可):100マス中、剥離しないマス目の数が50〜99マスであった。
×(不良):100マス中、剥離しないマス目の数が50マス未満であった。
CF3−O−(CF2CF2O)a−CF2C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3 ・・・(1−1)。
ただし、aは7〜8の整数であり、aの平均値は、7.3である。
CH3−O−(CH2CH2O)a−CH2CH2OH ・・・(7)。
ただし、aは7〜8の整数であり、aの平均値は、7.3である。
FC(O)−Rf2 ・・・(8)。
ただし、Rf2は−CF(CF3)OCF2CF(CF3)OCF2CF2CF3である。
CH3−O−(CH2CH2O)a−CH2CH2OC(O)−Rf2 ・・・(9)。
ただし、Rf2は−CF(CF3)OCF2CF(CF3)OCF2CF2CF3であり、aは7〜8の整数であり、aの平均値は、7.3である。
CF3−O−(CF2CF2O)a−CF2CF2OC(O)−Rf2 ・・・(10)。
ただし、Rf2は−CF(CF3)OCF2CF(CF3)OCF2CF2CF3であり、aは7〜8の整数であり、aの平均値は、7.3である。
CF3−O−(CF2CF2O)a−CF2C(O)OCH2CH3 ・・・(11)。
ただし、aは7〜8の整数であり、aの平均値は、7.3である。
NH2(CH2)3−Si(OCH3)3 ・・・(12)、
CF3−O−(CF2CF2O)a−CF2C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3 ・・・(1−1)。
ただし、aは7〜8の整数であり、aの平均値は、7.3である。
CF3−O−(CF2CF2O)a−CF2CH2O(CH2)3−Si(OCH3)3 ・・・(1−2)。
ただし、aは7〜8の整数であり、aの平均値は、7.3である。
CF3−O−(CF2CF2O)a−CF2CH2OH ・・・(13)。
CClH2CH2CH2−Si(OCH3)3 ・・・(14)。
CF3−O−(CF2CF2O)a−CF2CH2O(CH2)3−Si(OCH3)3 ・・・(1−2)。
ただし、aは7〜8の整数であり、aの平均値は、7.3である。
1H−NMR(300.4MHz,溶媒:R−113,基準:TMS) δ(ppm):0.76,1.79,3.36,3.8,5.6。
19F−NMR(282.65MHz,溶媒:R−113,基準:CFCl3) δ(ppm):−54.9,−80.8,−88.2,−89.7。
CF3CF2−O−(CF2CF2O−CF2CF2CF2CF2O)aCF2CF2O−CF2CF2CF2C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3 ・・・(1−3i)。
ただし、aは4〜10の整数であり、aの平均値は、7である。
CF2=CFO−CF2CF2CF2COOCH3 ・・・(15)。
CF2=CFO−CF2CF2CF2CH2OH ・・・(16)。
1H−NMR(300.4MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:TMS) δ(ppm):2.2(1H)、4.1(2H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:CFCl3) δ(ppm):−85.6(2F)、−114.0(1F)、−122.2(1F)、−123.3(2F)、−127.4(2F)、−135.2(1F)。
1H−NMR(300.4MHz、溶媒:重アセトン、基準:TMS) δ(ppm):4.1(2H)、4.8(16H)、6.7〜6.9(8H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重アセトン、基準:CFCl3) δ(ppm):−74.2(3F)、−84.3〜−85.1(16F)、−89.4〜−90.5(16F)、−120.2(14F)、−122.0(2F)、−126.6(14F)、−127.0(2F)、−145.1(8F)。
単位数(a+1)の平均値:8。
1H−NMR(300.4MHz、溶媒:重アセトン、基準:TMS) δ(ppm):4.1(2H)、4.8(28H)、6.7〜6.9(14H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重アセトン、基準:CFCl3) δ(ppm):−74.2(3F)、−84.3〜−85.1(28F)、−89.4〜−90.5(28F)、−120.2(26F)、−122.0(2F)、−126.6(26F)、−127.0(2F)、−145.1(14F)。
単位数(a+1)の平均値:14。
CF3CF2CF2OCF(CF3)COF ・・・(18)。
CF3CH2−O−(CF2CFHO−CF2CF2CF2CH2O)a+1−C(O)CF(CF3)OCF2CF2CF3 ・・・(19)。
1H−NMR(300.4MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:TMS) δ(ppm):4.4(16H)、4.9(2H)、6.0−6.2(8H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:CFCl3) δ(ppm):−75.2(3F)、−80.0(1F)、−81.9(3F)、−82.7(3F)、−84.7〜−85.0(16F)、−86.0(1F)、−90.5〜−93.0(16F)、−121.1(2F)、−121.5(14F)、−128.0(16F)、−130.3(2F)、−132.5(1F)、−145.3(8F)。
単位数(a+1)の平均値:8。
CF3CF2−O−(CF2CF2O−CF2CF2CF2CF2O)aCF2CF2O−CF2CF2CF2CF2O−C(O)CF(CF3)OCF2CF2CF3 ・・・(20)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:CFCl3) δ(ppm):−80.0(1F)、−82.0〜−82.5(6F)、−84.0(30F)、−86.7〜87.8(6F)、−89.2(34F)、−126.5(32F)、−130.4(2F)、−132.4(1F)。
単位数(a)の平均値:7。
CF3CF2−O−(CF2CF2O−CF2CF2CF2CF2O)aCF2CF2O−CF2CF2CF2C(O)OCH3 ・・・(21)。
1H−NMR(300.4MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:TMS) δ(ppm):3.9(3H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:CFCl3) δ(ppm):−84.0(30F)、−88.2(3F)、−89.2(34F)、−119.8(2F)、−126.5(30F)。
単位数(a)の平均値:7。
CF3CF2−O−(CF2CF2O−CF2CF2CF2CF2O)aCF2CF2O−CF2CF2CF2C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3 ・・・(1−3)。
ただし、aは4〜10の整数であり、aの平均値は、7である。
1H−NMR(300.4MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:TMS) δ(ppm):0.6(2H)、1.6(2H)、2.8(1H)、3.3(2H)、3.5(9H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:CFCl3) δ(ppm):−84.1(30F)、−87.9(3F)、−89.3(34F)、−120.8(2F)、−126.6(28F)、−127.2(2F)。
CF3CF2−O−(CF2CF2O−CF2CF2CF2CF2O)aCF2CF2O−CF2CF2CF2C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3 ・・・(1−3ii)。
ただし、aは10〜16の整数であり、aの平均値は、13である。
1H−NMR(300.4MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:TMS) δ(ppm):4.4(28H)、4.9(2H)、6.0−6.2(14H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:CFCl3) δ(ppm):−75.2(3F)、−80.0(1F)、−81.9(3F)、−82.7(3F)、−84.7〜−85.0(28F)、−86.0(1F)、−90.5〜−93.0(28F)、−121.1(2F)、−121.5(26F)、−128.0(28F)、−130.3(2F)、−132.5(1F)、−145.3(14F)。
単位数(a+1)の平均値:14。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:CFCl3) δ(ppm):−80.3(1F)、−82.0〜−82.5(6F)、−84.2(54F)、−86.9〜88.0(6F)、−89.4(58F)、−126.6(56F)、−130.4(2F)、−132.4(1F)。
単位数(a)の平均値:13。
1H−NMR(300.4MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:TMS) δ(ppm):3.9(3H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:CFCl3) δ(ppm):−84.0(54F)、−88.2(3F)、−89.2(58F)、−119.8(2F)、−126.5(54F)。
単位数(a)の平均値:13。
CF3CF2−O−(CF2CF2O−CF2CF2CF2CF2O)aCF2CF2O−CF2CF2CF2C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3 ・・・(1−3)。
ただし、aは10〜16の整数であり、aの平均値は、13である。
1H−NMR(300.4MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:TMS) δ(ppm):0.6(2H)、1.6(2H)、2.8(1H)、3.3(2H)、3.5(9H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:重クロロホルム、基準:CFCl3) δ(ppm):−84.1(54F)、−87.9(3F)、−89.3(58F)、−120.8(2F)、−126.6(52F)、−127.2(2F)。
(ハードコート層形成用組成物の製造)
シリコーン系ハードコート(モメンティブ社製、商品名:AS4700、固形分25質量%、シラン化合物(B1)およびその部分加水分解縮合物(B2)、コロイダルシリカ(C)、媒体(D)、触媒(E)を含む。)の100gに、含フッ素エーテル化合物(A1)として合成例1で製造した化合物(1−1)の0.13gを添加し、常温で30分間撹拌してハードコート層形成用組成物(X1)を製造した。
厚さ3mmの透明なポリカーボネート樹脂板(旭硝子社製、商品名:カーボグラス ポリッシュクリアー)にアクリル系プライマ(モメンティブ社製、商品名:SHP470、固形分10質量%)をスピンコート法により塗布し、25℃、25RH%で10分放置した後、120℃の熱風循環オーブン中で20分間乾燥した。形成されたプライマ層の厚さは3μmであった。
プライマ層の表面にハードコート層形成用組成物(X1)をスピンコート法により塗布し、25℃、25RH%で10分放置した後、120℃の熱風循環オーブン中で30分間硬化させた(溶媒の除去および硬化促進処理)。形成されたハードコート層の厚さは6μmであった。
得られた物品の表面の外観、水接触角、ヘキサデカン接触角、防汚性、耐摩耗性および密着性の評価を行った。結果を表1に示す。
含フッ素エーテル化合物(A1)の種類および量を表1のように変更した以外は、例1と同様にしてハードコート層形成用組成物(X2)〜(X7)を製造した。
ハードコート層形成用組成物(X1)の代わりにハードコート層形成用組成物(X2)〜(X7)を用いた以外は、例1と同様にして物品を製造した。
得られた物品の表面の外観、水接触角、ヘキサデカン接触角、防汚性、耐摩耗性および密着性の評価を行った。結果を表1に示す。なお、例4〜6は外観にわずかな荒れが見られたため、耐摩耗性の評価を行わなかった。
プライマ層を形成しない以外は、例1と同様にして物品を製造した。
得られた物品の表面の外観、水接触角、ヘキサデカン接触角、防汚性、耐摩耗性および密着性の評価を行った。結果を表1に示す。
S10:Solvay Solexis社製、商品名:S10、Mn:1,850。Rfが式(4)で表される分子鎖であり、AおよびBが式(5−2)である化合物(1)。
PFOc:ペルフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン。
例1〜3は、例5、6と比較して含フッ素エーテル化合物(A−1)の数平均分子量(Mn)が小さいため、ハードコート層形成用組成物中のシラン化合物(B1)およびその部分加水分解縮合物(B2)等との相溶性が充分であり、ハードコート層の表面もゆず肌状に荒れることなく良好であった。
例1〜3は、含フッ素エーテル化合物(A−1)がアミド結合またはウレタン結合を有するため、例4と比較してハードコート層形成用組成物中のシラン化合物(B1)およびその部分加水分解縮合物(B2)等との相溶性が充分であり、ハードコート層の表面もゆず肌状に荒れることなく良好であった。
例1は、プライマ層を形成しているため、例8と比較して密着性が良好であった。
例7は、含フッ素エーテル化合物(A−1)の代わりに、ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖を有さず、ペルフルオロアルキル基を有するシラン化合物を用いたため、防汚性が不充分であった。
Claims (8)
- ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖を主鎖に有し、かつ該主鎖の少なくとも一方の末端に加水分解性シリル基を有する含フッ素エーテル化合物(A1)、その部分加水分解縮合物(A2)またはそれらの混合物と、
フッ素原子を有さず、かつ加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B1)、その部分加水分解縮合物(B2)またはそれらの混合物と
を含む、ハードコート層形成用組成物。 - 前記含フッ素エーテル化合物(A1)が、下式(1)で表される化合物である、請求項1に記載のハードコート層形成用組成物。
A−O−Rf−B ・・・(1)。
ただし、式(1)中の記号は下記の通りである。
Rf:ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖。
A:炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基またはB。
B:下式(2)で表される基。
−Q−SiLmR3−m ・・・(2)。
ただし、式(2)中の記号は下記の通りである。
Q:2価の連結基。
L:加水分解性基。
R:水素原子または1価の炭化水素基。
m:1〜3の整数。 - 前記Qが、−C(O)NH−、−OC(O)NH−、−O(CH2)n−または−(CH2)n−結合を有する、請求項2に記載のハードコート層形成用組成物。
ただし、nは1〜6の整数である。 - 前記含フッ素エーテル化合物(A1)の数平均分子量が、2,000以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のハードコート層形成用組成物。
- ハードコート層形成用組成物の固形分中の前記含フッ素エーテル化合物(A1)およびその部分加水分解縮合物(A2)の合計の含有量が、0.01〜5質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のハードコート層形成用組成物。
- コロイダルシリカ(C)をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のハードコート層形成用組成物。
- 基材と、
請求項1〜6のいずれか一項に記載のハードコート層形成用組成物を硬化させたハードコート層と
を有する、物品。 - 前記基材と前記ハードコート層との間に設けられたプライマ層をさらに有する、請求項7に記載の物品。
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