JP2014020865A - 信号処理装置、水中探知装置、信号処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】残響レベルが方位に依存する場合であっても、所望エコーを適切に表示することのできる信号処理装置、水中探知装置、信号処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして得られる各方位の各受信データに対してゲインを乗算する乗算部41と、乗算部41が出力したゲイン乗算後の各受信データから、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内における所定の時間範囲内の受信データを抽出するデータ抽出部と、抽出された受信データの振幅値を代表する代表振幅値を算出する代表振幅値算出部と、を備えている。乗算部41は、代表振幅値が所定の閾値以上の場合、基準時刻から対象受信データの受信時刻までの経過時間に応じて増加するゲインよりも小さいゲインを、対象受信データに対して乗算する。
【選択図】図1
【解決手段】受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして得られる各方位の各受信データに対してゲインを乗算する乗算部41と、乗算部41が出力したゲイン乗算後の各受信データから、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内における所定の時間範囲内の受信データを抽出するデータ抽出部と、抽出された受信データの振幅値を代表する代表振幅値を算出する代表振幅値算出部と、を備えている。乗算部41は、代表振幅値が所定の閾値以上の場合、基準時刻から対象受信データの受信時刻までの経過時間に応じて増加するゲインよりも小さいゲインを、対象受信データに対して乗算する。
【選択図】図1
Description
本発明は、信号処理装置、水中探知装置、信号処理方法、及びプログラムに関するものである。
スキャニングソナー又はサーチライトソナー等のような水中探知装置は、送受波器によって、水中に超音波を送信した後、物標によって反射したエコーを受信する。そして、水中探知装置は、受信したエコーに基づいて魚群などの水中の情報に関する画像を生成し、表示装置にその画像を表示する。
送受波器によって受信するエコーには、大きく分けて所望エコーと残響とがある。所望エコーとは、魚群、漁網、及び航跡などのような、表示装置に表示されるべきエコーを意味する。また、残響とは、海面、海底、及びプランクトンなどのような、表示装置に表示されない方が好ましいエコーを意味する。なお、一般的には、所望エコーのレベルの方が、その周囲の残響のレベルよりも大きい。
ところで、水中を伝播する超音波は、その伝播する距離にしたがって減衰する。よって、水中探知装置は、この減衰を補償するためにエコーに対してTVG(Time Varied Gain)処理を行う。すなわち、水中探知装置は、受信信号に対して、その受信信号の伝搬距離にしたがって増大するゲインを乗算する。これにより、近方からのエコーも遠方からのエコーも同等のレベルで表示装置に表示される。
しかしながら、上述したような残響が長時間にわたって継続する場合、TVG処理を受信信号に行うと、残響の振幅値が上限値に達してしまう。すなわち、残響が所望エコーと同等のレベルで表示装置に表示されてしまい、残響と所望エコーとの識別が困難になってしまうという問題がある。
このような問題を解決するため、例えば、特許文献1には、残響が存在しても所望エコーを確実且つ正確に視認させられる画像を生成するための水中探知装置が開示されている。この水中探知装置は、自船からのある距離における受信データの平均値を算出し、この平均値に応じてゲインを設定する。これにより、例えば、ある距離における残響レベルが高い場合、その距離における受信データに乗算するゲインを小さくすることで、残響を弱く表示することができる。
しかしながら、上述した特許文献1に記載の方法では、残響レベルが方位に依存する場合に以下のような問題がある。例えば、自船の右舷側の残響レベルが左舷側の残響レベルよりも高い場合、右舷側からの受信信号と左舷側からの受信信号との双方に適切となるようなゲインを決定することが困難である。すなわち、右舷側の受信信号に対して適切となるようにゲインを決定すると、このゲインは、左舷側の受信信号に対して適切なゲインと比べて過小となってしまう。この結果、左舷側からの所望エコーが十分に増幅されずに所望エコーの視認性が低下する。また、左舷側の受信信号に対して適切となるようにゲインを決定すると、このゲインは、右舷側の受信信号に対して適切なゲインと比べて過大となってしまう。この結果、右舷側からの所望エコーと残響とのコントラストが低下し、所望エコーと残響とを識別することが困難となる。
そこで、本発明は、残響レベルが方位に依存する場合であっても、所望エコーを適切に表示することのできる信号処理装置、水中探知装置、信号処理方法、及びプログラムを提供することを課題とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のある局面に係る信号処理装置は、受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして得られる各方位の各受信データに対してゲインを乗算する乗算部と、前記乗算部が出力したゲイン乗算後の各受信データから、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内における所定の時間範囲内の受信データを抽出するデータ抽出部と、抽出された前記受信データの振幅値を代表する代表振幅値を算出する代表振幅値算出部と、を備えている。前記乗算部は、前記代表振幅値が所定の閾値以上の場合、基準時刻から前記対象受信データの受信時刻までの経過時間に応じて増加するゲインよりも小さいゲインを、前記対象受信データに対して乗算する。
(2)好ましくは、前記乗算部は、前記代表振幅値が前記閾値以上の場合、前記対象受信データと同じ方位であり且つ前記対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインを、前記対象受信データに対して乗算する。
(3)好ましくは、前記代表振幅値算出部は、抽出した前記受信データの振幅値の平均値、メジアン、又は四分位数を前記代表振幅値として算出する。
(4)好ましくは、前記データ抽出部は、前記対象受信データの受信時刻よりも前の時刻に受信された受信データを抽出する。
(5)好ましくは、前記信号処理装置は、ゲイン算出部と、比較部とをさらに備える。前記ゲイン算出部は、前記経過時間に応じて増加する各ゲインを記憶するゲインテーブルを生成し、前記乗算部において前記対象受信データに乗算するゲインを前記ゲインテーブルに基づき決定するとともに、決定した前記ゲインを前記乗算部に出力する。前記比較部は、前記代表振幅値が前記閾値以上か否か判定する。そして、前記代表振幅値が前記閾値未満の場合、前記比較部は、前記対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインよりも大きいゲインとなるよう、前記ゲイン算出部において決定する前記ゲインを更新させるための更新制御信号を前記ゲイン算出部に出力する。また、前記代表振幅値が前記閾値以上の場合、前記比較部は、前記対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインと同じゲインとなるよう、前記ゲイン算出部において決定する前記ゲインを更新させないための非更新制御信号を前記ゲイン算出部に出力する。
(6)より好ましくは、前記ゲイン算出部は、前記比較部から前記更新制御信号を受け取ると、前記更新制御信号を受け取る直前に前記比較部から前記非更新制御信号を連続して受け取った期間に応じて、前記乗算部に出力するゲインを決定する。
(7)好ましくは、前記代表振幅値算出部は、抽出された前記受信データに対して、前記受信データの方位と前記対象受信データの方位との差に応じた重みを付けて、前記代表振幅値を算出する。
(8)上記課題を解決するため、本発明のある局面に係る水中探知装置は、上記(1)から(7)のいずれかに記載の信号処理装置と、水中からの信号を受信する受波器と、前記受波器から出力された受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして前記各受信データを生成する受信装置と、を備えている。
(9)上記問題を解決するため、本発明の別の局面に係る水中探知装置は、上記(1)から(7)のいずれかに記載の信号処理装置と、水中に超音波を送信するとともに、水中からの信号を受信する送受波器と、前記送受波器に送信信号を出力するとともに、前記送受波器から出力された受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして前記各受信データを生成する送受信装置と、を備えている。
(10)好ましくは、前記水中探知装置は、前記信号処理装置による処理結果を表示する表示装置をさらに備えている。
(11)上記課題を解決するため、本発明のある局面に係る信号処理方法は、以下のステップ(a)から(c)を含んでいる。ステップ(a)は、受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして得られる各方位の各受信データに対してゲインを乗算する。ステップ(b)は、前記ステップ(a)において出力されたゲイン乗算後の各受信データから、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内における所定の時間範囲内の受信データを抽出する。ステップ(c)は、抽出された前記受信データの振幅値を代表する代表振幅値を算出する。前記ステップ(a)において、前記代表振幅値が所定の閾値以上の場合、基準時刻から前記対象受信データの受信時刻までの経過時間に応じて増加するゲインよりも小さいゲインを、前記対象受信データに対して乗算する。
(12)上記課題を解決するため、本発明のある局面に係るプログラムは、以下のステップ(a)から(c)をコンピュータに実行させる。ステップ(a)は、受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして得られる各方位の各受信データに対してゲインを乗算する。ステップ(b)は、前記ステップ(a)において出力されたゲイン乗算後の各受信データから、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内における所定の時間範囲内の受信データを抽出する。ステップ(c)は、抽出された前記受信データの振幅値を代表する代表振幅値を算出する。前記ステップ(a)において、前記代表振幅値が所定の閾値以上の場合、基準時刻から前記対象受信データの受信時刻までの経過時間に応じて増加するゲインよりも小さいゲインを、前記対象受信データに対して乗算する。
本発明に係る信号処理装置、水中探知装置、信号処理方法、及びプログラムによれば、残響レベルが方位に依存する場合であっても、所望エコーを適切に表示することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下では図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施形態に係る水中探知装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の水中探知装置は、例えば、漁船などの船舶に備えられている。以下では、水中探知装置を備えている船舶を「自船」という。なお、以下の例では、水中探知装置としてスキャニングソナーを例に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る水中探知装置1は、送受波器2、送受信装置3、信号処理装置4、及び表示装置5を備えている。なお、送受波器2は、本発明の受波器に相当し、送受信装置3は、本発明の受信装置に相当する。また、水中探知装置1は、表示装置5を備えていなくてもよい。この場合、水中探知装置1は、信号処理装置4から出力した画像生成用受信データを、外部の表示装置で表示させる構成とすることができる。
[送受波器]
送受波器2は、超音波を送受信する機能を有し、自船の船底に取り付けられている。なお、送受波器2は、略円筒形状であって、その軸方向が垂直方向に沿い、半径方向が水平方向に沿うように配置されている。
送受波器2は、超音波を送受信する機能を有し、自船の船底に取り付けられている。なお、送受波器2は、略円筒形状であって、その軸方向が垂直方向に沿い、半径方向が水平方向に沿うように配置されている。
詳細には、送受波器2は、略円筒形状の筐体と、この筐体の外周面に取り付けられた複数の超音波振動子とを有している。超音波振動子は、超音波を水中に送信するとともに、エコーを受信し、このエコーを電気信号に変換して受信信号を生成する。なお、本実施形態において、送受波器2は、筐体が円筒形の場合を示したが、形状は特に限定されるものではなく、例えば、球形等のように他の形状とすることもできる。
[送受信装置]
送受信装置3は、送受切替部31、送信信号生成部32、増幅部33、A/D変換部34、及び受信ビーム形成部35を有している。送受切替部31は、送信信号生成部32からの送信信号を送受波器2に出力するとともに、送受波器2からの受信信号を増幅部33に出力する。
送受信装置3は、送受切替部31、送信信号生成部32、増幅部33、A/D変換部34、及び受信ビーム形成部35を有している。送受切替部31は、送信信号生成部32からの送信信号を送受波器2に出力するとともに、送受波器2からの受信信号を増幅部33に出力する。
送信信号生成部32は、送受切替部31を介して、送受波器2の各振動子へ送信信号を所定の周期で出力する。この送信信号により、各振動子が駆動され、送受波器2から各方位に超音波が放射される。
増幅部33は、送受切替部31を介して送られてきた送受波器2の各振動子の受信信号を増幅処理する機能を有する。A/D変換部34は、増幅部33によって増幅された受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。詳細には、A/D変換部34は、増幅部33により増幅処理された各受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして、受信データ系列を生成する。なお、受信データ系列を構成する各受信データの値は、送受波器2が出力した電気信号の瞬時値を示している。この電気信号の瞬時値としては、例えば、電圧(単位:V)を例示することができる。
受信ビーム形成部35は、A/D変換部34によってデジタル化された受信信号に対して、遅延処理を行うことで各受信信号の位相を整相する。また、受信ビーム形成部35は、整相した各受信信号に対して、ガウス関数又はハニング窓などによって決定されるウェイト値を乗算する。そして、受信ビーム形成部35は、これらの受信信号を合成することによって、方位毎に指向性の強い受信信号(受信ビーム)を生成する。すなわち、受信ビーム形成部35は、方位毎の受信データ系列を生成する。
[信号処理装置]
信号処理装置4は、乗算部41、ゲイン更新制御部42、ゲイン算出部43、及び画像処理部44を有している。
信号処理装置4は、乗算部41、ゲイン更新制御部42、ゲイン算出部43、及び画像処理部44を有している。
乗算部41は、送受信装置3から出力されてくる各受信データに、ゲインを乗算する。なお、乗算部41は、各受信データに乗算するゲインとして、ゲイン算出部43から受け取るゲインを使用する。
ゲイン更新制御部42は、図2に示すように、データ抽出部421、代表振幅値算出部422、及び比較部423を有している。なお、図2は、本発明の実施形態に係るゲイン更新制御部の詳細を示すブロック図である。
データ抽出部421は、乗算部41によってゲインが乗算された受信データの中から、対象受信データの近傍の受信データを抽出する。詳細には、データ抽出部421は、方位方向において、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内の受信データを抽出する。また、データ抽出部421は、時間方向において、対象受信データの直前に受信した受信データを含む所定の時間範囲内の受信データを抽出する。なお、対象受信データとは、乗算部41が次にゲインを乗算する受信データのことを意味する。
データ抽出部421が抽出する受信データについて図3を参照しつつ具体的に説明する。図3は、各受信データの方位及び経過時間について、自船を中心に視覚的に示す図である。なお、経過時間とは、基準時刻から各受信データを受信した受信時刻までの時間を表す時間である。また、上記基準時刻とは、例えば、送信信号を送信した時刻とすることができる。
図中の白丸は各受信データの方位及び経過時間を、図中の黒丸は対象受信データの方位及び経過時間を、図中の三角記号は自船を示す。詳細には、自船を中心とした、ある基準点から各白丸までの円周方向の回転角度が各受信データの方位を示している。なお、同一方位であれば、中心から外周方向に向かって直線状に並んでいる。各方位に対して、反時計周りの順で方位番号k(k=0,1,2,3,・・・,K−1)を付している。また、自船を中心とした各白丸の径方向の位置が各受信データの経過時間を示している。なお、中心の自船に近い位置ほど経過時間が短く、中心の自船から遠い位置ほど経過時間が長い。各受信データの経過時間に対して、短い経過時間から順に経過時間番号n(n=0,1,2,3,・・・,N−1)を付している。なお、図3において、外周に沿って記載された文字は方位番号を示し、半径方向に沿って記載された文字は、経過時間番号を示す。
データ抽出部421は、例えば、対象受信データの近傍の受信データとして、図3の実線で囲った範囲内にある方位及び経過時間の受信データを抽出する。すなわち、データ抽出部421は、対象受信データの方位番号をkとすると、方位番号k−2、k−1、k、k+1、k+2の方位からの受信データを抽出する。また、データ抽出部421は、対象受信データの方位番号がk+1になった場合、図3の二点鎖線で囲った範囲内にある方位及び経過時間の受信データを抽出する。すなわち、データ抽出部421は、方位番号k−1、k、k+1、k+2、k+3の方位からの受信データを抽出する。
また、データ抽出部421は、対象受信データの経過時間番号をnとすると、n−1の経過時間番号が付された受信データを含む所定の時間範囲t内の受信データを抽出する。すなわち、データ抽出部421は、経過時間番号n−1、n−2,n−3,n−4の受信データを抽出する。
図2に戻って説明を続ける。代表振幅値算出部422は、対象受信データに関する代表振幅値を算出する。詳細には、データ抽出部421が抽出した各受信データに基づき、この抽出した受信データの代表振幅値を算出する。例えば、代表振幅値算出部422は、この抽出した各受信データの振幅値の平均値、メジアン、又は四分位数を算出し、この算出結果を代表振幅値とする。
比較部423は、代表振幅値算出部422によって算出した振幅代表値が、予め設定した所定の閾値以上か否か判定する。比較部423は、振幅代表値が所定の閾値未満と判定すると、ゲイン算出部43に対して更新制御信号を出力する。また、比較部423は、代表振幅値が所定の閾値以上であると判定すると、ゲイン算出部43に対して非更新制御信号を出力する。なお、上記所定の閾値は、適宜ユーザが自由に設定できる値であり、ユーザが表示装置5の画面を見ながら適切な閾値を設定することができる。
図1に戻って説明を続ける。ゲイン算出部43は、乗算部41において各受信データに乗算するゲインを算出し、この算出したゲインを乗算部41に出力する。このゲイン算出部43は、比較部423からゲイン非更新制御信号を受け取ると、対象受信データの経過時間に応じて増加するゲインよりも小さいゲインを、乗算部41において対象受信データに乗算するゲインとして算出する。つまり、乗算部41が通常のTVG処理において対象受信データに乗算するゲインよりも小さいゲインを対象受信データに対して乗算するよう、ゲイン算出部43はゲインを算出する。
詳細には、ゲイン算出部43は、経過時間を変数とした関数であるゲイン、すなわち、経過時間に応じて増加するゲインを、経過時間ごとに算出する。そして、ゲイン算出部43は、この算出結果から、図4に示すような経過時間番号n(n=0,1,2,3,・・・,N−1)とゲインG(n)との対応関係を示すゲインテーブルを生成する。なお、ゲインG(n)は、nの値が大きくなるほど大きくなる。
また、ゲイン算出部43は、ゲイン更新制御部42(詳細には比較部423)から更新制御信号を受け取ると、更新後のゲインを乗算部41に出力する。一方、ゲイン算出部43は、ゲイン更新制御部42から非更新制御信号を受け取ると、更新していないゲインを乗算部41に出力する。以下、このゲイン算出部43の機能について、図4を参照しつつ具体的に説明する。なお、対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインをG(4)とする。
ゲイン算出部43は、更新制御信号を受け取ると、ゲインテーブルを参照して、ゲインをG(4)からG(5)に更新し、この更新後のゲインG(5)を乗算部41に出力する。また、ゲイン算出部43は、非更新制御信号を受け取ると、ゲインをG(4)から更新することなく、このゲインG(4)を乗算部41に出力する。なお、ゲイン算出部43は、方位毎に独立してゲインの更新を制御する。
画像処理部44は、乗算部41によりゲインが乗算された受信データである画像生成用受信データの受信時刻及び方位に基づき、その画像生成用受信データが表示される位置を算出する。また、画像処理部44は、画像生成用受信データの振幅値に応じて、画像生成用受信データを表示する色を決定する。このように、画像処理部44は、画像表示用データを生成して、表示装置5に出力する。
[表示装置]
表示装置5は、例えば、カラー表示可能な液晶ディスプレイである。表示装置5は、画像処理部44からの画像表示用データを読み込み、この読み込んだ画像表示用データによって特定される画像を表示するように構成されている。これにより、表示装置5は、自船を中心とした各方位に存在する物標を示す画像が表示される。
表示装置5は、例えば、カラー表示可能な液晶ディスプレイである。表示装置5は、画像処理部44からの画像表示用データを読み込み、この読み込んだ画像表示用データによって特定される画像を表示するように構成されている。これにより、表示装置5は、自船を中心とした各方位に存在する物標を示す画像が表示される。
[水中探知装置の動作]
次に、上述した水中探知装置1の信号処理装置4における処理の流れの一例について図5を参照しつつ説明する。図5は、本発明の実施形態に係る信号処理装置4の処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。
次に、上述した水中探知装置1の信号処理装置4における処理の流れの一例について図5を参照しつつ説明する。図5は、本発明の実施形態に係る信号処理装置4の処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。
図5に示すように、まず、ゲイン算出部43は、図4に示すようなゲインテーブルを生成する(ステップS1)。詳細には、ゲイン算出部43は、受信データの経過時間を変数とした関数であるゲインを経過時間ごとに算出する。例えば、受信信号がその経過時間の2乗に比例して減衰する場合、ゲイン算出部43は、経過時間の2乗に比例するゲインを経過時間ごとに算出する。そして、ゲイン算出部43は、経過時間毎に算出されたゲインG(n)と、経過時間番号nとの対応関係を示すゲインテーブルを生成する。
次に、乗算部41は、送受信装置3から出力されてくる経過時間番号n=0の全方位(k=0,1,2,3,・・・,K−1)の各受信データに、経過時間番号n=0に対応するゲインG(0)を乗算する(ステップS2)。なお、画像処理部44は、このようにゲインG(0)が乗算された各受信データに基づいて、画像表示用データを生成して、表示装置5に出力する。
続いて、送受信装置3から、対象受信データとして経過時間番号n=1で方位番号k=0の受信データが出力されてくると、ゲイン更新制御部42は、この受信データの経過時間番号nがN0-1以下であるか否か判定する(ステップS3)。すなわち、データ抽出部421は、送受信装置3から、経過時間方向、すなわち、距離方向にN0個の受信データが出力されていないか否か判定する。なお、データ抽出部421は、経過時間方向、すなわち距離方向にN0個の受信データを抽出するよう設定されている。また、データ抽出部421は、方位方向においてはK0個の受信データを抽出するよう設定されている。これらデータ抽出部421によって抽出する受信データの個数に関する設定は、予め決められていてもよいし、適宜ユーザによって変更することができるようになっていてもよい。
例えば、データ抽出部421が経過時間方向において抽出する受信データの個数N0を4個、方位方向において抽出する受信データの個数K0を5個として、以下説明をする。ゲイン更新制御部42は、対象受信データの経過時間番号nがN0-1以下、すなわち3以下であると判定し(ステップS3のYes)、ゲイン算出部43は、ゲインをG(0)からG(1)へと更新し(ステップS4)、この更新後のゲインG(1)を乗算部41に出力する。
乗算部41は、更新後のゲインG(1)を、経過時間番号n=1、方位番号k=0の対象受信データに乗算する(ステップS9)。また、信号処理装置4は、上記ステップS3、S4、S9の処理を他の方位番号の受信データにも同様に繰り返す。すなわち、信号処理装置4は、経過時間番号n=1の全方位(k=0,1,2,3,・・・K−1)の受信データに対して、更新後のゲインG(1)を乗算する。
次に、送受信装置3から、対象受信データとして、経過時間番号n=2の受信データが、全方位分出力されてくるが、これらの受信データに対しても、上記と同様の処理(ステップS3、S4、S9)を実行する。この結果、乗算部41は、更新後のゲインG(2)を、経過時間番号n=2の全方位(k=0,1,2,3,・・・、K−1)の受信データに乗算する。同様に、乗算部41は、経過時間番号n=3の全方位(k=0,1,2,3,・・・、K−1)の受信データに対して、更新後のゲインG(3)を乗算する。
次に、送受信装置3から、対象受信データとして、経過時間番号n=4、方位番号k=0の受信データが出力されてくると、データ抽出部421は、この対象受信データの経過時間番号n=4は、N0-1=3以下ではないと判定する(ステップS3のNo)。
そして、データ抽出部421は、既に乗算部41によってゲインが乗算された経過時間番号n=0,1,2,3における全方位(k=0,1,2,3,・・・、K−1)の受信データの中から、所定範囲内の受信データを抽出する(ステップS5)。
具体的には、データ抽出部421は、図6に示した実線の範囲内にある方位及び経過時間の受信データを抽出する。すなわち、データ抽出部421は、方位方向において、対象受信データの方位番号k=0を含む一部の方位範囲内(k=2,1,0、K−1,K−2)における受信データを抽出する。また、データ抽出部421は、時間方向において、対象受信データ(n=4)の直前に受信した受信データ(n=3)を含む所定の時間範囲内(n=0,1,2,3)の受信データを抽出する。なお、図6は、データ抽出部が抽出する受信データの方位及び経過時間を視覚的に示す図である。
続いて、代表振幅値算出部422は、ステップS5において抽出された受信データに基づき代表振幅値を算出する(ステップS6)。例えば、代表振幅値算出部422は、ステップS5において抽出された受信データの振幅値の平均値を代表振幅値として算出する。なお、代表振幅値算出部422は、各受信データの振幅値のメジアン、又は四分位数などを代表振幅値として算出してもよい。
次に、比較部423は、ステップS6において算出された代表振幅値が所定の閾値以上であるか否か判定する(ステップS7)。比較部423が、代表振幅値が所定の閾値未満であると判定すると(ステップS7のNo)、ゲイン算出部43は、ゲインを更新する(ステップS4)。
詳細には、比較部423は、代表振幅値が所定の閾値未満であると判定すると、ゲイン算出部43に対して更新制御信号を出力する。ゲイン算出部43は、この更新制御信号を受け取ると、対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインよりも大きいゲインとなるようゲインを更新する。具体的には、ゲイン算出部43は、対象受信データ(n=4、k=0)の直前に受信した受信データ(n=3、k=0)に乗算したゲインG(3)を更新してゲインG(4)とし、このゲインG(4)を乗算部41に出力する。
そして、乗算部41は、ゲイン算出部43から受け取ったゲインG(4)を、対象受信データ(n=4、k=0)に対して乗算する(ステップS9)。
一方、比較部423が、代表振幅値が所定の閾値以上であると判定すると(ステップS7のYes)、ゲイン算出部43は、ゲインを更新しない(ステップS8)。詳細には、比較部423は、代表振幅値が所定の閾値以上であると判定すると、ゲイン算出部43に対して非更新制御信号を出力する。ゲイン算出部43は、この非更新制御信号を受け取ると、対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインと同じゲインを出力する。すなわち、ゲイン算出部43は、対象受信データ(n=4、k=0)の直前に受信した受信データ(n=3、k=0)に乗算したゲインG(3)を乗算部41に出力する。
そして、乗算部41は、ゲイン算出部43から受け取ったゲインG(3)を、対象受信データ(n=4、k=0)に対して乗算する(ステップS9)。
経過時間番号n=4、方位番号k=0の受信データを対象受信データとする処理が完了すると、次に、信号処理装置4は、経過時間番号n=4、方位番号k=1の受信データを対象受信データとして、上述したステップS3からS9の処理を実行する。以下、上述した処理と異なる部分を中心に説明を行い、上述した処理と同様の部分については詳細な説明を繰り返さない。
まず、データ抽出部421は、対象受信データの経過番号n=4は、N0−1以下、すなわち3以下ではないと判定する(ステップS3のNo)。そして、データ抽出部421は、経過時間番号n=0,1,2,3における全方位の受信データの中から、対象受信データの方位番号k=1を含む一部の方位範囲内における所定の時間範囲内の受信データを抽出する(ステップS5)。すなわち、データ抽出部421は、図7に実線で示した範囲内の方位及び経過時間の受信データを抽出する。なお、図7は、データ抽出部が抽出する受信データの方位及び経過時間を視覚的に示す図である。
続いて、代表振幅値算出部422は、ステップS5において抽出された受信データに基づき代表振幅値を算出する(ステップS6)。次に、比較部423は、この代表振幅値が所定の閾値以上であるか否か判定する(ステップS7)。比較部423が、代表振幅値が所定の閾値未満であると判定すると(ステップS7のNo)、ゲイン算出部43は、ゲインを更新する(ステップS4)。すなわち、ゲイン算出部43は、対象受信データ(n=4、k=1)の直前に受信した受信データ(n=3、k=1)に乗算したゲインG(3)をG(4)に更新とし、このゲインG(4)を乗算部41に出力する。そして、乗算部41は、対象受信データ(n=4、k=1)に対してゲインG(4)を乗算する(ステップS9)。
一方、比較部23が、振幅代表値が所定の閾値以上であると判定すると(ステップS7のYes)、ゲイン算出部43はゲインを更新しない(ステップS8)。すなわち、ゲイン算出部43は、対象受信データ(n=4、k=1)の直前に受信した受信データ(n=3、k=1)に乗算したゲインG(3)を乗算部41に出力する。そして、乗算部41は、対象受信データ(n=4、k=1)に対してゲインG(3)を乗算する(ステップS9)。
以上、同様の処理を、経過時間番号n=4の全方位分(k=0,1,2,3,・・・,K−1)の受信データに対して行う。また、残りの経過時間番号(n=5,6,7,・・・N−1)の受信データに対して、上記と同様の処理を繰り返す。
[プログラム]
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、上述した図5のステップS1〜S9の処理を実行させるプログラムであればよい。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施形態における信号処理装置と信号処理方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、乗算部41、データ抽出部421、代表振幅値算出部422、比較部423、ゲイン算出部43、及び画像処理部44として機能し、処理を行う。なお、上記信号処理装置4は、このようにソフトウェアによって実現してもよいし、ハードウェアによって実現してもよい。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、上述した図5のステップS1〜S9の処理を実行させるプログラムであればよい。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施形態における信号処理装置と信号処理方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、乗算部41、データ抽出部421、代表振幅値算出部422、比較部423、ゲイン算出部43、及び画像処理部44として機能し、処理を行う。なお、上記信号処理装置4は、このようにソフトウェアによって実現してもよいし、ハードウェアによって実現してもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る信号処理装置4によれば、代表振幅値が所定の閾値以上であれば、対象受信データに乗算するゲインは、従来のTVG処理において乗算するゲインよりも小さい。このため、残響が必要以上に増強されてしまい、残響と所望エコーとが識別できなくなる問題を防止することができる。また、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内の受信データに基づいて算出される代表振幅値に基づいて、対象受信データに乗算するゲインが決められる。このように、対象受信データに乗算するゲインは方位毎に制御されるため、残響のレベルが方位毎に異なる環境下においても、残響と所望エコーとの識別を可能とする。
例えば、上記実施形態に係る信号処理装置4によれば、残響のレベルが高い方位においては、対象受信データに乗算するゲインを小さくすることができ、所望エコーと残響とのコントラストを向上させる。また、上記実施形態に係る信号処理装置4によれば、残響のレベルが低い方位においては、対象受信データに乗算するゲインを大きくすることができ、微弱な所望エコーの視認性を向上させることができる。
また、乗算部41は、代表振幅値が所定の閾値以上の場合、対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインと同じゲインを、対象受信データに乗算する。これにより、レベルが高い残響の増幅を抑えることができ、その結果、残響と所望エコーとの識別が困難になることを防止することができる。
また、代表振幅値算出部422は、抽出した受信データの振幅値の平均値、メジアン、又は四分位数を代表振幅値として算出する。このように、代表振幅値算出部422は、対象受信データ近傍の受信データの振幅値を平滑化したり異常値を除外したりして、残響のレベルを推定することができる。
また、上記実施形態において、データ抽出部421は、対象受信データの受信時刻よりも前の受信時刻を有する受信データを抽出する。これにより、対象受信データをリアルタイムで処理することができる。
また、ゲイン算出部43が、経過時間に応じて増加する各ゲインを記憶するゲインテーブルを予め生成しておくことで、対象受信データに対して乗算するゲインをゲインテーブルに基づいて決定することができ、処理を迅速に行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
(1)例えば、上記実施形態において、代表振幅値算出部422は、データ抽出部421が抽出した受信データの振幅値を単純に平均したものを代表振幅値としているが、各受信データに異なる重みを付けて代表振幅値を算出してもよい。
具体的には、代表振幅値算出部422は、図8に示すように、対象受信データと同じ方位番号kを有する受信データには大きい重み付け係数を用い、対象受信データの方位と差が大きい方位ほど、小さい重み係数を用いることができる。なお、図8は、重み係数と方位番号との関係の一例を示すグラフである。重み係数は、例えば、ハミング窓、又はハニング窓などのような公知の窓関数を用いて求めることができる。このように方位毎に異なる重み付けをすることにより、より適切に方位ごとのゲインを制御することができる。
(2)また、上記実施形態では、ゲイン算出部43は、ゲイン更新制御部42から更新制御信号を受け取ってゲインを更新する際、ゲインテーブルにしたがってゲインを一段階だけ増加させているが、このゲインを2段階以上増加させてもよい。
例えば、上記実施形態では、ゲイン算出部43は、比較部423より更新制御信号を受け取る度に、ゲインをG(0)→G(1)→G(2)→G(3)→G(4)→・・・のように一段階ずつゲインを増加させている。これに対して、例えば、ゲイン算出部43は、比較部423より更新制御信号を受け取る度に、ゲインをG(0)→G(2)→G(4)→・・・というように、2段階ずつゲインを増加させてもよい。このように、ゲイン算出部34は、ゲインの増加率を適宜決定することができる。特に、比較部423から更新制御信号を受け取る直前に非更新制御信号を受け取った期間に応じて、ゲイン算出部423は、ゲインの増加率を変えることができる。例えば、ゲイン算出部423は、非更新制御信号を受け取った期間が長いほど、ゲインの増加率を上げることが好ましい。
比較部423から非更新制御信号を続けて受け取った場合、受信データに乗算するゲインは小さい値に保たれているため、微弱な所望エコーを受信した場合に、その所望エコーに対して十分なゲインを乗算することができないおそれがある。しかし、上述したようにゲインの増加率を上げることによって、微弱な所望エコーに対しても十分なゲインを適用することができる。
(3)また、上記実施形態では、データ抽出部421は複数の受信データを抽出するものとして説明したが、抽出する受信データは一つであってもよい。この場合、代表振幅値算出部422は、その抽出した唯一の受信データの振幅値を代表振幅値とすることができる。
(4)また、上記実施形態において、代表振幅値が所定の閾値以上であった場合、乗算部41は、対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインと同じゲインを対象受信データに対して乗算しているが、特にこれに限定されるものではない。代表振幅値が所定の閾値以上であった場合、乗算部41が対象受信データに乗算するゲインは、通常のTVG処理において乗算するゲインよりも小さいゲインであればよい。例えば、乗算部41は、通常のTVG処理におけるゲイン、すなわち、経過時間に応じて増加するゲインから所定値だけ減算したゲインを対象受信データに乗算してもよい。
(5)また、上記実施形態において、水中探知装置はスキャニングソナーであるとして説明したが、特にこれに限定されるものではなく、水中探知装置は例えばサーチライトソナーであってもよい。なお、水中探知装置がサーチライトソナーである場合、受信ビーム形成部35は不要である。
本発明は、水中の物標からのエコーを表示することのできるスキャニングソナー又はサーチライトドナー等として広く適用することができる。
1 水中探知装置
2 送受波器
3 送受信装置
4 信号処理装置
41 乗算部
42 ゲイン更新制御部
421 データ抽出部
422 代表振幅値算出部
423 比較部
43 ゲイン算出部
2 送受波器
3 送受信装置
4 信号処理装置
41 乗算部
42 ゲイン更新制御部
421 データ抽出部
422 代表振幅値算出部
423 比較部
43 ゲイン算出部
Claims (12)
- 受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして得られる各方位の各受信データに対してゲインを乗算する乗算部と、
前記乗算部が出力したゲイン乗算後の各受信データから、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内における所定の時間範囲内の受信データを抽出するデータ抽出部と、
抽出された前記受信データの振幅値を代表する代表振幅値を算出する代表振幅値算出部と、を備え、
前記乗算部は、前記代表振幅値が所定の閾値以上の場合、基準時刻から前記対象受信データの受信時刻までの経過時間に応じて増加するゲインよりも小さいゲインを、前記対象受信データに対して乗算する、信号処理装置。 - 前記乗算部は、前記代表振幅値が前記閾値以上の場合、前記対象受信データと同じ方位であり且つ前記対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインを、前記対象受信データに対して乗算する、請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記代表振幅値算出部は、抽出した前記受信データの振幅値の平均値、メジアン、又は四分位数を前記代表振幅値として算出する、請求項1又は2に記載の信号処理装置。
- 前記データ抽出部は、前記対象受信データの受信時刻よりも前の時刻に受信された受信データを抽出する、請求項1から3のいずれかに記載の信号処理装置。
- 前記経過時間に応じて増加する各ゲインを記憶するゲインテーブルを生成し、前記乗算部において前記対象受信データに乗算するゲインを前記ゲインテーブルに基づき決定するとともに、決定した前記ゲインを前記乗算部に出力するゲイン算出部と、
前記代表振幅値が前記閾値以上か否か判定し、前記代表振幅値が前記閾値未満の場合、前記対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインよりも大きいゲインとなるよう、前記ゲイン算出部において決定する前記ゲインを更新させるための更新制御信号を前記ゲイン算出部に出力し、前記代表振幅値が前記閾値以上の場合、前記対象受信データの直前に受信した受信データに乗算したゲインと同じゲインとなるよう、前記ゲイン算出部において決定する前記ゲインを更新させないための非更新制御信号を前記ゲイン算出部に出力する、比較部と、
をさらに備える、請求項1から4のいずれかに記載の信号処理装置。 - 前記ゲイン算出部は、前記比較部から前記更新制御信号を受け取ると、前記更新制御信号を受け取る直前に前記比較部から前記非更新制御信号を連続して受け取った期間に応じて、前記乗算部に出力するゲインを決定する、請求項5に記載の信号処理装置。
- 前記代表振幅値算出部は、抽出された前記受信データに対して、前記受信データの方位と前記対象受信データの方位との差に応じた重みを付けて、前記代表振幅値を算出する、請求項1から6のいずれかに記載の信号処理装置。
- 請求項1から7のいずれかに記載の信号処理装置と、
水中からの信号を受信する受波器と、
前記受波器から出力された受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして前記各受信データを生成する受信装置と、
を備える、水中探知装置。 - 請求項1から7のいずれかに記載の信号処理装置と、
水中に超音波を送信するとともに、水中からの信号を受信する送受波器と、
前記送受波器に送信信号を出力するとともに、前記送受波器から出力された受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして前記各受信データを生成する送受信装置と、
を備える、水中探知装置。 - 前記信号処理装置による処理結果を表示する表示装置をさらに備えた、請求項8又は9に記載の水中探知装置。
- (a)受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして得られる各方位の各受信データに対してゲインを乗算するステップと、
(b)前記ステップ(a)において出力されたゲイン乗算後の各受信データから、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内における所定の時間範囲内の受信データを抽出するステップと、
(c)抽出された前記受信データの振幅値を代表する代表振幅値を算出するステップと、を含み、
前記ステップ(a)において、前記代表振幅値が所定の閾値以上の場合、基準時刻から前記対象受信データの受信時刻までの経過時間に応じて増加するゲインよりも小さいゲインを、前記対象受信データに対して乗算する、信号処理方法。 - (a)受信信号を所定の時間間隔でサンプリングして得られる各方位の各受信データに対してゲインを乗算するステップと、
(b)前記ステップ(a)において出力されたゲイン乗算後の各受信データから、対象受信データの方位を含む一部の方位範囲内における所定の時間範囲内の受信データを抽出するステップと、
(c)抽出された前記受信データの振幅値を代表する代表振幅値を算出するステップと、をコンピュータに実行させ、
前記ステップ(a)において、前記代表振幅値が所定の閾値以上の場合、基準時刻から前記対象受信データの受信時刻までの経過時間に応じて増加するゲインよりも小さいゲインを、前記対象受信データに対して乗算する、プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012158543A JP2014020865A (ja) | 2012-07-17 | 2012-07-17 | 信号処理装置、水中探知装置、信号処理方法、及びプログラム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014130041A (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-10 | Furuno Electric Co Ltd | 信号処理装置、水中探知装置、信号処理方法、及びプログラム |
JP2016038323A (ja) * | 2014-08-08 | 2016-03-22 | 古野電気株式会社 | 探知装置、探知方法、およびプログラム |
-
2012
- 2012-07-17 JP JP2012158543A patent/JP2014020865A/ja active Pending
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