JP2014020807A - タイヤの接地力測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】実路面上でタイヤ接地部に作用する力に近い力を測定すること。
【解決手段】接地力測定装置10は、タイヤが転動する試験路面100を構成する路面構成部材102、106、108と、路面構成部材106に備えられ、路面構成部材106がタイヤから受けた力を検出する力検出器と、路面構成部材106及び路面構成部材108に備えられ、これらの路面構成部材106、108のタイヤ接触面(表面106A、108A)を上下に移動可能にする移動機構と、を有している。
【選択図】図4
【解決手段】接地力測定装置10は、タイヤが転動する試験路面100を構成する路面構成部材102、106、108と、路面構成部材106に備えられ、路面構成部材106がタイヤから受けた力を検出する力検出器と、路面構成部材106及び路面構成部材108に備えられ、これらの路面構成部材106、108のタイヤ接触面(表面106A、108A)を上下に移動可能にする移動機構と、を有している。
【選択図】図4
Description
本発明は、タイヤの接地部に作用する力を測定するタイヤの接地力測定装置に関する。
従来から、転動時にタイヤの接地部に作用する力(接地圧やせん断力など)を測定する測定装置が種々開発されている(例えば、特許文献1)。
ところで、一般的なタイヤの接地力測定装置では、タイヤを平坦な試験路面上で転動させて、タイヤの接地部に作用する力を測定している。しかし、実際の路面(以下、単に「実路面」と記載する)には凹凸が存在していることが多く、平坦な試験路面上での測定結果と実路面上での測定結果の間に差が生じることがあった。
本発明は、実路面上でタイヤの接地部に作用する力に近い力を測定することを課題とする。
本発明の請求項1に記載のタイヤの接地力測定装置は、試験タイヤが転動する試験路面を構成する複数の路面構成部材と、少なくとも一つの前記路面構成部材に備えられ、当該路面構成部材が前記試験タイヤから受けた力を検出する力検出器と、少なくとも一つの前記路面構成部材に備えられ、当該路面構成部材のタイヤ接触面を上下に移動可能にする移動機構と、を有している。
本発明の請求項1に記載のタイヤの接地力測定装置では、移動機構を備える路面構成部材のタイヤ接触面(試験タイヤの踏面と接触する面であり、試験路面の一部を構成する)を、移動機構を用いて上下に移動させることで、試験路面に凹凸部分を形成することができるため、試験路面の路面状態を実路面の路面状態に近づけられる。
また、力検出器を備える路面構成部材が移動機構を備える場合、この力検出器及び移動機構を備える路面構成部材で試験路面に凸部を形成することで、当該凸部を踏んだときに試験タイヤの接地部に作用する力を測定することができる。すなわち、実路面にある凸部(路面上の突起物((例えば、小石など))を踏んだときにタイヤの接地部に作用する力に近い力を測定することができる。
一方、力検出器を備えない路面構成部材が移動機構を備える場合、力検出器を備える路面構成部材で試験路面の凸部が形成されるように、力検出器を備えない路面構成部材で試験路面の凹部を形成することで、当該凸部を踏んだときに試験タイヤの接地部に作用する力を測定することができる。すなわち、実路面にある凸部を踏んだときにタイヤの接地部に作用する力に近い力を測定することができる。
以上のことから、本発明の請求項1に記載のタイヤの接地力測定装置によれば、実路面上でタイヤの接地部に作用する力に近い力を測定することができる。
本発明の請求項2に記載のタイヤの接地力測定装置は、請求項1に記載のタイヤの接地力測定装置において、前記力検出器を備える前記路面構成部材が、前記試験タイヤの転動方向に沿って並べられている。
本発明の請求項2に記載のタイヤの接地力測定装置では、力検出器を備える路面構成部材を試験タイヤの転動方向に沿って並べることで、試験タイヤの接地部に作用する力を転動方向の複数個所でほぼ同時に測定できるため、測定効率が向上する。
本発明の請求項3に記載のタイヤの接地力測定装置は、請求項1または請求項2に記載のタイヤの接地力測定装置において、前記力検出器を備える前記路面構成部材が、前記試験タイヤの転動方向と直交する方向に沿って並べられている。
本発明の請求項3に記載のタイヤの接地力測定装置では、力検出器を備える路面構成部材を試験タイヤの転動方向と直交する方向に沿って並べることで、試験タイヤの接地部に作用する力を転動方向と直交する方向の複数個所でほぼ同時に測定できるため、測定効率が向上する。
本発明の請求項4に記載のタイヤの接地力測定装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤの接地力測定装置において、前記移動機構を備える前記路面構成部材のタイヤ接触面は、前記試験タイヤの転動方向の長さ、及び、前記転動方向と直交する方向の幅が10mm以下である。
本発明の請求項4に記載のタイヤの接地力測定装置では、移動機構を備える路面構成部材のタイヤ接触面の長さ及び幅を10mm以下とすることで、試験路面の路面状態を実路面の路面状態により近づけることができる。
本発明の請求項5に記載のタイヤの接地力測定装置は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤの接地力測定装置において、少なくとも一つの前記路面構成部材には、透明部が設けられ、前記路面構成部材の下側には、少なくとも前記試験タイヤが前記力検出器を備える路面構成部材に接触してから離れるまで前記透明部を透して前記試験タイヤの接地部を連続して撮影する撮影手段が配設されている。
本発明の請求項5に記載のタイヤの接地力測定装置では、撮影手段によって、少なくとも試験タイヤが力検出器を備える路面構成部材に接触してから離れるまで路面構成部材に設けられた透明部を透して、試験タイヤの接地部(試験タイヤの踏面の路面に接地(接触)している部分)が連続して撮影される。
これにより、試験タイヤの接地部に作用する力の測定と共に該接地部の挙動(滑り)を観察することができる。
なお、試験タイヤの接地部の「滑り」は、撮影手段で撮影した複数の画像から、パターンマッチングなどを用いて試験タイヤの接地部の変位を求めることで得られる。
また、ここでいう「透明」とは、透明部を透して試験タイヤの接地部を撮影できる程度の透明度のものを指している。
以上説明したように、本発明のタイヤの接地力測定装置は、実路面上でタイヤ接地部に作用する力に近い力を測定することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る接地力測定装置について説明する。
以下、本発明の第1実施形態に係る接地力測定装置について説明する。
図1、図2に示すように、第1実施形態の接地力測定装置10は、長尺状のベースフレーム12を備えている。図1、図2では、ベースフレーム12の幅方向(以下、適宜「装置幅方向」と記載する。)を矢印F方向及び矢印B方向で示し、ベースフレーム12の長手方向(以下、適宜「装置長手方向」と記載する。)を矢印L方向及び矢印R方向で示し、ベースフレーム12の上下方向(以下、適宜「装置上下方向」と記載する。)を矢印U方向(上方向)及び矢印D方向(下方向)で示している。なお、ここで言う装置上下方向は、鉛直方向と同じ方向である。
図1〜図3に示すように、ベースフレーム12の幅方向両側には、ベースフレーム12の長手方向に沿って延びるスライドレール14が取り付けられており、幅方向略中間部分には同じく長手方向に沿って延びる路面16が設けられている。
スライドレール14には、リニアモーションガイド18を介してタイヤ走行装置20がスライド自在に搭載されている。
ベースフレーム12の側面には、サーボモータ22で回転されるボールネジ24が軸受26で支持されている。
また、タイヤ走行装置20の枠状フレーム28には、ボールネジ24と螺合するナット30が固定されており、ボールネジ24を回転させることでタイヤ走行装置20をスライドレール14に沿って移動させることができる。
なお、枠状フレーム28には、タイヤ走行装置20の位置を検出するエンコーダ21(図8参照)が設けられている。なお、図8に示すように、サーボモータ22及びエンコーダ21は、コンピュータ、記憶装置等を含む制御装置23に接続されている。
なお、コンピュータには、少なくともパターンマッチングを行なわせるための画像処理ソフトが記憶されている。
枠状フレーム28の上部には、ベースフレーム12の長手方向に対して直交する方向に沿って延びるスライドレール32が取り付けられており、スライドレール32には、リニアモーションガイド34を介して移動ベース36がスライド自在に搭載されている。
また、枠状フレーム28の上部には、サーボモータ38で回転されるボールネジ40が軸受42で支持されている。移動ベース36にはボールネジ40の螺合するナット(図示せず)が固定されており、ボールネジ40を回転させることで移動ベース36をスライドレール32に沿って移動させることができる。
枠状フレーム28には、移動ベース36の位置を検出するエンコーダ43(図8参照)が設けられており、サーボモータ38及びエンコーダ43は制御装置23に接続されている。
移動ベース36の中央上部には、スラストベアリング44を介して枠状のフレーム46が回転可能に設けられている。フレーム46の中央には、軸受48が取り付けられている。この軸受48には、シャフト50が鉛直方向にスライド自在に支持されている。
移動ベース36の上部には、サーボモータ49を動力とするスリップ角変更用のスクリュージャッキ51が取り付けられており、スクリュージャッキ51のスクリュー52の先端の軸受54に設けたピン56が、軸受42の外側に突出したレバー60の先端部分の孔(図示せず)に挿入されている。このため、スクリュー52を軸方向に移動させることで、軸受48に支持されたシャフト50が移動ベース36に対してある範囲内で回転する。
フレーム46の上部には、サーボモータ62を動力とする荷重負荷用のスクリュージャッキ64が取り付けられており、スクリュージャッキ64のスクリュー66が、シャフト50に接続されている。このため、スクリュー66を軸方向に移動させることで軸受48に支持されたシャフト50が上下動する。
移動ベース36には、軸受48(シャフト50)の角度(スリップアングル)を検出するロータリーエンコーダ61(図8参照)、シャフト50の上下位置を検出するエンコーダ63が設けられており、サーボモータ49、ロータリーエンコーダ61、サーボモータ62及びエンコーダ63は制御装置23に接続されている。
シャフト50の下端には、T字状の水平回転フレーム68が吊り下げられる格好で取り付けられている。
水平回転フレーム68は、水平方向に延びる水平部68Aと、水平部68Aの中央から下方に延びる鉛直部68Bとを備え、水平部68Aの一端にシャフト50が固定されている。
水平回転フレーム68の鉛直部68Bの下端には、シャフト70が水平に取り付けられている。このシャフト70には、タイヤ支持フレーム72が揺動自在に支持されている。
水平回転フレーム68の水平部68Aには、サーボモータ73を動力とするキャンバー角変更用のスクリュージャッキ74が取り付けられており、スクリュージャッキ74のスクリュー76の先端の軸受78に設けたピン80が、タイヤ支持フレーム72の孔(図示せず)に挿入されている。このため、スクリュー76を軸方向に移動させることで、タイヤ支持フレーム72がシャフト70を中心に揺動する。
水平回転フレーム68には、タイヤ支持フレーム72の角度(キャンバー角)を検出するロータリーエンコーダ81(図8参照)が設けられている。このロータリーエンコーダ81、及びサーボモータ73は制御装置23に接続されている。
タイヤ支持フレーム72には、試験タイヤ(以下、単に「タイヤ」と記載する。)82を装着するハブ軸84と、ハブ軸84を回転させる制駆動サーボモータ86、ハブ軸84の回転位置を検出するロータリーエンコーダ87が設けられている。また、ハブ軸84には、タイヤ82に作用する力(負荷荷重等)を検出するロードセル89(図8参照)が設けられている。
これら制駆動サーボモータ86、ロータリーエンコーダ87、及びロードセル89は、制御装置23に接続されている。
これら制駆動サーボモータ86、ロータリーエンコーダ87、及びロードセル89は、制御装置23に接続されている。
路面16の一部には、一段下がった凹部88が設けられている。凹部88の底面には、路面16の長手方向に対して直交する方向に沿って延びるスライドレール90が取り付けられている。このスライドレール90には、リニアモーションガイド91を介して計測器搭載路面ユニット92がスライド自在に搭載されている。
凹部88の底面には、サーボモータ95で回転されるボールネジ97が軸受99で支持されている。
計測器搭載路面ユニット92には、ボールネジ97の螺合するナット(図示せず)が固定されており、ボールネジ97を回転させることで計測器搭載路面ユニット92を路面16の長手方向に対して直交する方向に移動させることができる。
路面16には、計測器搭載路面ユニット92の位置を検出するエンコーダ93(図8参照)が設けられており、エンコーダ93は制御装置23に接続されている。
図1、図4に示すように、計測器搭載路面ユニット92は、タイヤ82が転動する試験路面100を構成する路面構成部材102、路面構成部材106、及び路面構成部材108を備えている。
路面構成部材102は、略矩形板状とされ、表面102A(図4では上面)の中央部に凹部103が形成されている。
路面構成部材106は、略直方体状とされ(図5参照)、路面構成部材102の凹部103内に複数配設されている。なお、図4、図9、図11においては、路面構成部材106と路面構成部材108を区別するために、路面構成部材106の表面106Aに点状の模様を施している。
図5、図6に示すように、路面構成部材106は、上部に矩形板状の力検出器110を備え、力検出器110の下に移動機構112を備えている。なお、路面構成部材106は、本発明の力検出器及び移動機構を備える路面構成部材の一例である。また、本実施形態では、力検出器110の表面(図5、図6では、上面)が路面構成部材106の表面106Aとなっている。
力検出器110は、路面構成部材106がタイヤ82から受けた力を検出するものである。この力検出器110で検出された力(検出データ)によってタイヤ82の接地部(踏面82Aの試験路面100と接地している部分)に作用する力が求められる。
図8に示すように、力検出器110は、制御装置23に接続されている。力検出器110で検出された検出データは、制御装置23を介して該制御装置23に接続された記憶装置127に記憶されるようになっている。
なお、本実施形態では、力検出器110として、タイヤ82から受ける3方向(装置長手方向、装置幅方向、装置上下方向)それぞれの力の大きさを検出可能なセンサ、所謂3分力センサを用いている。この力検出器110により、タイヤ82の接地部に作用する接地圧、タイヤ82の接地部に作用する装置幅方向のせん断力、及びタイヤ82の接地部に作用する装置長手方向のせん断力を求めることができる。
移動機構112は、図6に示すように、路面構成部材106の表面106A(タイヤ82と接触するタイヤ接触面)を上下(本実施形態では、装置上下方向(矢印U及び矢印D方向))に移動可能にさせるものである。なお、移動機構112による表面106Aの上下の移動は、表面106Aをタイヤ82の踏面82Aに対して接離する方向に移動させる、と言い換えることができる。この場合、装置上方向(矢印U)が、表面106Aが踏面82Aに対して接触する方向に対応し、装置下方向(矢印D)が、表面106Aが踏面82Aに対して離間する方向に対応する。
移動機構112は、粗動機構114と微動機構120とを備えている。本実施形態の移動機構112では、粗動機構114の上に微動機構120が接続固定されている。なお、本発明はこの構成に限定されず、微動機構120の上に粗動機構114が接続固定されてもよい。
粗動機構114は、ケース115を備えている。このケース115は、凹部103の底面103Aに固定された下ケース115Bと、この下ケース115Bに対して装置上下方向にスライド可能な上ケース115Aとで構成されている。
また、ケース115の内部には、装置上下方向に延びる円柱状の回転軸116、及び回転軸116を回転させるためのモータ119が配設されている。
回転軸116は、一端部(図6(A)及び図6(B)では下端部)が下ケース115Bの底部に立設された円環状(または円筒状)の軸受部117に挿入されて回転自在に支持されている。
一方、回転軸116は、他端部(図6(A)及び図6(B)では上端部)に雄ねじ116Aが形成されている。この回転軸116の他端部は、上ケース115Aの天井部から下方に突き出た筒部118の内周面に形成された雌ねじ118Aに捩じ込まれている。
一方、回転軸116は、他端部(図6(A)及び図6(B)では上端部)に雄ねじ116Aが形成されている。この回転軸116の他端部は、上ケース115Aの天井部から下方に突き出た筒部118の内周面に形成された雌ねじ118Aに捩じ込まれている。
また、回転軸116の軸方向の中間部(一端部と他端部との間)には、外周側に張り出すように歯車116Bが形成されている。この歯車116Bには、後述するモータ119の歯車119Bが噛み合うようになっている。
また、モータ119は、モータ軸119Aの軸線が回転軸116の軸線と一致するように、下ケース115Bの底部に固定されている。つまり、モータ軸119Aも回転軸116と同様に、装置上下方向に沿って延びている。モータ軸119Aの先端部には、回転軸116の歯車116Bに噛み合う歯車119Bが取り付けられている。この構成により、モータ119の回転力(駆動力)が歯車116Bを介して回転軸116に伝達されるようになっている。
ここで、モータ119のモータ軸119Aを一方向に回転させると、回転力(駆動力)が歯車119B及び歯車116Bを介して回転軸116に伝達されて回転軸116が回転する。この回転により回転軸116の他端部が上ケース115Aの筒部118に捩じ込まれていく(図6(A)参照)。このとき、下ケース115Bに対して上ケース115Aが下方にスライドするため、粗動機構114の装置上下方向の長さ(本実施形態では、上ケース115Aの上面から下ケース115Bの下面までの装置上下方向に沿った長さ)H1が収縮する。
一方、モータ119のモータ軸119Aを他方向に回転させると、回転力(駆動力)が歯車119B及び歯車116Bを介して回転軸116に伝達されて回転軸116が回転する。この回転により回転軸116の他端部が上ケース115Aの筒部118から捩じ戻されていく(図6(B)参照)。このとき、下ケース115Bに対して上ケース115Aが上方にスライドするため、粗動機構114の装置上下方向の長さH1が伸長する。
つまり、本実施形態の粗動機構114は、モータ119の回転力を利用して下ケース115Bに対して上ケース115Aをスライドさせることで、長さH1を伸縮させることができる。
なお、モータ119の回転制御用にロータリーエンコーダを設けて、上記長さH1の精度を向上させてもよい。
なお、モータ119の回転制御用にロータリーエンコーダを設けて、上記長さH1の精度を向上させてもよい。
微動機構120は、板状の圧電素子123を装置上下方向に複数枚積層して構成された積層体122を備えている。この積層体122は、電圧印加により各圧電素子123が圧電効果を生じて変形し積層方向の厚みが増す(図6(B)参照)。すなわち、微動機構120の装置上下方向の長さH2が伸長する。
つまり、本実施形態の微動機構120は、圧電素子123の圧電効果による変形を利用して積層体122の積層方向の厚みを増加させることで、長さH2を伸長させることができる。
以上のことから、移動機構112は、粗動機構114及び微動機構120の伸縮により、装置上下方向の長さ(本実施形態では、積層体122の上面から下ケース115Bの下面までの装置上下方向に沿った長さ)H0が伸縮する。このように移動機構112の長さH0が伸縮することで、路面構成部材106の表面106Aが上下(装置上下方向方)に移動する。言い換えると、路面構成部材106の装置上下方向に沿った長さが伸縮する。
図8に示すように、粗動機構114のモータ119、及び微動機構120の積層体122(圧電素子123)は制御装置23に接続されている。
また、本実施形態では、路面構成部材106の表面106Aの装置上下方向の位置の微調整は、印加する電圧を調整することで積層方向の厚みを調整可能な微動機構120で行っている。
路面構成部材108は、路面構成部材106と同じ形状でかつ同じ大きさとされ(図7参照)、路面構成部材102の凹部103内に路面構成部材106と共に複数配設されている。
図7に示すように、路面構成部材108は、上部に力検出器110と同じ形状でかつ同じ大きさの板材109を備え、この板材109の下に移動機構112を備えている。なお、路面構成部材108は、本発明の移動機構を備えるが力検出器を備えない路面構成部材の一例である。また、本実施形態では、板材109の表面(図7では、上面)が路面構成部材108の表面108Aとなっている。
路面構成部材108は、前述の路面構成部材106と同様に、移動機構112の長さH0が伸縮することで、表面108Aが上下(装置上下方向)に移動する。言い換えると、路面構成部材108の装置上下方向に沿った長さが伸縮する。
図4に示すように、路面構成部材102の表面102A、路面構成部材106の表面106A、及び路面構成部材108の表面108Aによって試験路面100が形成されている。
路面構成部材106及び路面構成部材108は、各々を混在させながら凹部103内にマトリクス状(図4では16行12列)に並べて配設されている。なお、路面構成部材108は、路面構成部材106を配設していない部分に配設されている。
路面構成部材106は、タイヤ82の転動方向(本実施形態では、装置長手方向(矢印R方向)と同じ)に沿って並べられている。なお、本実施形態では、路面構成部材106を転動方向に沿って並べた列が間隔(装置幅方向の間隔)をあけて4列形成されている。
また、路面構成部材106は、タイヤ82の転動方向と直交する方向(本実施形態では、装置幅方向(矢印B及び矢印F方向)と同じ)に沿って並べられている。なお、本実施形態では、路面構成部材106を転動方向と直交する方向に沿って並べた列が間隔(装置長手方向の間隔)をあけて2列形成されており、この2列は、上記4列と交差している。
路面構成部材106の表面106Aは、タイヤ82の転動方向の長さL1及び該転動方向と直交する方向の幅W1がともに10mm以下に設定されている。
また、路面構成部材108の表面108Aは、タイヤ82の転動方向の長さL2及び該転動方向と直交する方向の幅W2がともに10mm以下に設定されている。
なお、本実施形態では、表面106A及び表面108Aの大きさが同じ大きさになっている。
また、路面構成部材108の表面108Aは、タイヤ82の転動方向の長さL2及び該転動方向と直交する方向の幅W2がともに10mm以下に設定されている。
なお、本実施形態では、表面106A及び表面108Aの大きさが同じ大きさになっている。
図8に示すように、制御装置23には、テレビモニター124、各種の設定を行うためのキーボード125、マウス126及び、記憶装置127等が接続されている。
次に、本実施形態の接地力測定装置10の動作を説明する。
まず、タイヤ82をハブ軸84に取り付ける。この時、タイヤ走行装置20はタイヤ走行装置20のスタート位置(図1に示すように、矢印L方向側の位置)に配置されており、シャフト50は上昇位置にある。
まず、タイヤ82をハブ軸84に取り付ける。この時、タイヤ走行装置20はタイヤ走行装置20のスタート位置(図1に示すように、矢印L方向側の位置)に配置されており、シャフト50は上昇位置にある。
次に、試験条件を設定する。試験条件としては、タイヤ82のスリップアングル(SA)、タイヤ82のキャンバー角(CA)、タイヤ82に付与する荷重、制動力、及び駆動力等があり、各々設定できる。これらの設定値は、キーボード125より入力できる。
なお、タイヤ走行装置20の移動速度と制駆動サーボモータ86の回転速度とを調整することにより、路面16及び試験路面100を走行するタイヤ82に対して制駆動力を付与することができる。
なお、タイヤ走行装置20の移動速度と制駆動サーボモータ86の回転速度とを調整することにより、路面16及び試験路面100を走行するタイヤ82に対して制駆動力を付与することができる。
また、試験路面100の路面状態も種々設定できる。具体的には、試験路面100の路面状態は、各路面構成部材106の表面106Aの上下(装置上下方向)の位置、及び各路面構成部材108の表面108Aの上下(装置上下方向)の位置をそれぞれ設定することで多種多様に設定できる。
各表面106A及び各表面108Aの上下(装置上下方向)の位置情報は、キーボード125より入力できる。
各表面106A及び各表面108Aの上下(装置上下方向)の位置情報は、キーボード125より入力できる。
試験路面100の路面状態としては、路面構成部材102の表面102A、路面構成部材106の表面106A、及び路面構成部材108の表面108Aの上下(装置上下方向)の位置を同じ位置にした、すなわち、面一とした図4に示す平坦路面状態(平坦路面)や、一部(図9では、4個)の路面構成部材106の表面106Aを、他の面一とした表面102A、残りの表面106A、及び表面108Aよりも上方(装置上方)に位置させた図9に示す凹凸路面状態(凹凸路面)や、一部の路面構成部材106の表面106Aと一部の路面構成部材108の表面108Aを、他の面一とした表面102A、残りの表面106A、及び残りの表面108Aよりも上方(装置上方)に位置させた図11に示す凹凸路面状態(凹凸路面)などがある。
なお、図9に示す試験路面100では、上方(装置上方)に突き出た路面構成部材106によって小型の凸部が形成され、この凸部により例えば、実路面上の小石や小突起物などが再現される。
また、図11に示す試験路面100では、上方(装置上方)に突き出た路面構成部材106及び路面構成部材108によって大型の凸部が形成され、この凸部により例えば、実路面上の岩や轍、大突起物などが再現される。
なお、本発明の試験路面100の前述の路面状態は一例であり、多種多様に設定でき、例えば、路面構成部材106に隣接する路面構成部材108の表面108Aを下方(装置下方)に位置させて試験路面100に凹部を形成し、路面構成部材106の表面106Aで凸部を形成してもよい。
また、図11に示す試験路面100では、上方(装置上方)に突き出た路面構成部材106及び路面構成部材108によって大型の凸部が形成され、この凸部により例えば、実路面上の岩や轍、大突起物などが再現される。
なお、本発明の試験路面100の前述の路面状態は一例であり、多種多様に設定でき、例えば、路面構成部材106に隣接する路面構成部材108の表面108Aを下方(装置下方)に位置させて試験路面100に凹部を形成し、路面構成部材106の表面106Aで凸部を形成してもよい。
そして、タイヤ82は、最初の試験条件で決められたスリップアングル(SA)、キャンバー角(CA)、荷重、制駆動力等が付与されて、タイヤ82を路面16に接地した状態でタイヤ走行装置20が矢印R方向に移動(転動)される。
これによりタイヤ82は、路面16及び試験路面100上を転動する。そして、図10に示すように、タイヤ82の踏面82Aが路面構成部材106の表面106Aに接触し、路面構成部材106がタイヤ82から受けた力が力検出器110によって検出される。この検出された力(検出データ)のうち、装置上下方向(装置鉛直方向)の成分がタイヤ82の接地部に作用する接地圧を表し、装置長手方向及び装置幅方向の成分が踏面82Aに作用するそれぞれの方向のせん断力を表している。すなわち、力検出器110によってタイヤ82の接地部に作用する力(接地圧、せん断力)が求められる(測定される)。なお、力検出器110は、タイヤ82と接触したときに検出データを制御装置23に送信する。すなわち、タイヤ82と接触した力検出器110から送られる検出データによって踏面82Aに作用する力が求められる。
なお、制御装置23では、力検出器110から送られてきた検出データに基づいて上記3方向の力(接地圧、せん断力)の大きさを記憶装置127に記憶させる。
次に、接地力測定装置10の作用について説明する。
接地力測定装置10では、路面構成部材106の表面106A、及び、路面構成部材108の表面108Aを、各々の路面構成部材が備える移動機構112を用いて上下に移動させることで、試験路面100に凹凸部分を形成することができ、試験路面100の路面状態を実路面の路面状態に近づけられる。例えば、図9、図11に示すような凸部を試験路面100に形成することができる。
接地力測定装置10では、路面構成部材106の表面106A、及び、路面構成部材108の表面108Aを、各々の路面構成部材が備える移動機構112を用いて上下に移動させることで、試験路面100に凹凸部分を形成することができ、試験路面100の路面状態を実路面の路面状態に近づけられる。例えば、図9、図11に示すような凸部を試験路面100に形成することができる。
また、力検出器110及び移動機構112を備える路面構成部材106で試験路面100に例えば、図9や図11に示すような凸部を形成することで、当該凸部を踏んだときにタイヤ82の接地部に作用する力(接地圧及びせん断力)を測定することができる。すなわち、実路面にある小石などの突起物(凸部)を踏んだときにタイヤ82の接地部に作用する力に近い力を測定することができる。
以上のことから、接地力測定装置10によれば、実路面上でタイヤ82の接地部に作用する力に近い力を測定することができる。
接地力測定装置10では、力検出器110を備える路面構成部材106をタイヤ82の転動方向に沿って並べていることから、タイヤ82の接地部に作用する力を転動方向の複数個所でほぼ同時に測定できるため、測定効率が向上する。また、路面構成部材106をタイヤ82の転動方向と直交する方向に沿って並べることで、タイヤ82の接地部に作用する力を転動方向と直交する方向の複数個所でほぼ同時に測定できるため、さらに測定効率が向上する。
また、接地力測定装置10では、路面構成部材106の表面106Aの長さL1及び幅W1を10mm以下、路面構成部材108の表面108Aの長さL2及び幅W2を10mm以下としていることから、試験路面100の路面状態を実路面の路面状態により近づけることができる。
特に、表面106Aの長さL1及び幅W1の値を小さくすることで、タイヤ82の踏面82Aに小さいブロックなどが形成されていても、このブロックに作用する力を力検出器110で正確に測定することができる。
特に、表面106Aの長さL1及び幅W1の値を小さくすることで、タイヤ82の踏面82Aに小さいブロックなどが形成されていても、このブロックに作用する力を力検出器110で正確に測定することができる。
第1実施形態の粗動機構114では、モータ119の回転力(駆動力)を用いてケース115を装置上下方向に伸縮させる構成としているが、本発明はこの構成に限定されず、ソレノイドと可動鉄心を用いてケース115を装置上下方向に伸縮させる構成としてもよい。具体的には、下ケース115Bの底部にソレノイドを配設し、ソレノイドの中心を通るように配設された可動鉄心の先端部を上ケース115Aの天井部に取り付ける構成とする。この構成によれば、ソレノイドに電流を印加することで、可動鉄心がソレノイドから押し出される、またはソレノイド内に引き戻されるため、ケース115が装置上下方向に伸縮される。なお、粗動機構として上記ソレノイドを用いる構成は、後述する第2、第3実施形態にも適用できることは言うまでもない。
第1実施形態では、移動機構112を粗動機構114と微動機構120で構成しているが、本発明はこの構成に限定されず、移動機構112を粗動機構114のみで構成してもよく、移動機構112を微動機構120のみで構成してもよい。なお、上記構成は、後述する第2、第3実施形態にも適用できる。
第1実施形態では、力検出器110を備える路面構成部材106が移動機構112も備える構成としているが、本発明はこの構成に限定されず、力検出器110を備える路面構成部材106が移動機構112を備えない構成としてもよい。このような構成の場合には、力検出器110は備えるが、移動機構112を備えない路面構成部材106の表面106Aで試験路面100の凸部が形成されるように、力検出器110を備えないが、移動機構112を備える路面構成部材108の表面108Aで試験路面100に凹部を形成することで、上記凸部を踏んだときにタイヤ82の接地部に作用する力を測定することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る接地力測定装置について説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る接地力測定装置について説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態の接地力測定装置130は、試験路面132の構成以外は、第1実施形態の接地力測定装置10と同一の構成である。このため、以下では、試験路面132の構成について説明する。
図12に示すように、本実施形態の接地力測定装置130の試験路面132は、第1実施形態の接地力測定装置10の試験路面100の路面構成部材108を全て路面構成部材106に置き換えたものである。すなわち、試験路面132は、路面構成部材102及び路面構成部材106のみで構成され、路面構成部材106が凹部103内にマトリクス状に配設されている。なお、図12においては、第1実施形態と同様に、路面構成部材106の表面106Aに点状の模様を施している。
次に、本実施形態の接地力測定装置130の作用効果について説明する。
なお、本実施形態の作用効果のうち、第1実施形態と同様の作用効果については、その説明を適宜省略する。
なお、本実施形態の作用効果のうち、第1実施形態と同様の作用効果については、その説明を適宜省略する。
接地力測定装置130では、試験路面132を路面構成部材102及び路面構成部材106のみで構成し、路面構成部材106をマトリクス状に配設していることから、タイヤ82の試験路面132の転動時に、タイヤ82の接地部に作用する力を転動方向の複数個所及び該転動方向と直交する方向の複数箇所でほぼ同時に測定できる。
これにより、1回の計測で効率よくタイヤ82の接地部に作用する力を測定できる。すなわち、接地力測定装置130の測定効率をさらに向上させることができる。
これにより、1回の計測で効率よくタイヤ82の接地部に作用する力を測定できる。すなわち、接地力測定装置130の測定効率をさらに向上させることができる。
第2実施形態の接地力測定装置130では、試験路面132を路面構成部材102及び路面構成部材106のみで構成しているが、本発明はこの構成に限定されず、試験路面を路面構成部材106のみで構成してもよい。具体的には、計測器搭載路面ユニット92に形成した支持台上に路面構成部材106をマトリクス状に配設して試験路面を構成する。これにより、接地力測定装置の測定効率を効果的に向上させることができる。なお、上記構成は、第1実施形態及び後述する第3実施形態にも適用できる。例えば、第1実施形態の接地力測定装置10に上記構成を適用した場合には、計測器搭載路面ユニット92に形成した支持台上に路面構成部材106及び路面構成部材108をマトリクス状に配設して試験路面が構成される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る接地力測定装置について説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
次に、本発明の第3実施形態に係る接地力測定装置について説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態の接地力測定装置140は、試験路面142の構成以外は、第1実施形態の接地力測定装置10と同一の構成である。このため、以下では、試験路面142の構成について説明する。
図13に示すように、本実施形態の接地力測定装置140の試験路面142は、路面構成部材144、及び路面構成部材106によって構成されている。
路面構成部材144は、略矩形板状とされ、表面144A(図13では上面)の中央部に装置幅方向に間隔をあけて装置長手方向に沿って延びる溝状の凹部145が形成されている。また、路面構成部材144は、少なくとも一部が透明とされている。なお、本実施形態では、路面構成部材144のすべての部分が透明とされている。一方、路面構成部材144の一部分を透明とする場合には、凹部145に隣接する部分を透明部とすることが好ましい。
なお、本実施形態の路面構成部材144は、アクリルやガラス等の透明な材料で形成されている。
凹部145内には、装置長手方向に沿って複数の路面構成部材106が配設されている。なお、図13においては、第1実施形態と同様に、路面構成部材106の表面106Aに点状の模様を施している。
図15に示すように、路面構成部材144の下側(タイヤ82と反対側)には、試験路面142上の物体(ここではタイヤ82)を撮影可能なビデオカメラ148が配設されている。なお、ビデオカメラ148は、本発明の撮影手段の一例である。
図14に示すように、ビデオカメラ148は、少なくとも路面構成部材106の表面106Aにタイヤ82の踏面82Aが接触してから離れるまでの間、路面構成部材144の凹部145に隣接する部分(透明な部分(本発明の透明部の一例))を透してタイヤ82の接地部を連続して撮影することが可能とされている。また、ビデオカメラ148の撮影範囲Pには、路面構成部材106の表面106A及びその周辺が含まれている。
なお、ビデオカメラ148としては、例えば、CCDカメラなどが用いられる。
なお、ビデオカメラ148としては、例えば、CCDカメラなどが用いられる。
また、ビデオカメラ148は、力検出器110を備える一つの路面構成部材106につき一つ用いる構成としてもよく、複数の路面構成部材106に対して一つ用いる構成としてもよい。なお、本実施形態では、図14、図15に示すように、複数の路面構成部材106に対して一つのビデオカメラ148を用いている、すなわち、撮影範囲P内に複数の路面構成部材106が配設されている。
図16に示すように、ビデオカメラ148は、制御装置23に接続されている。
次に、本実施形態の接地力測定装置10の動作を図17のフローチャート、及び図18に基づき説明する。
まず、タイヤ82をハブ軸84に取り付ける。この時、タイヤ走行装置20はタイヤ走行装置20のスタート位置(図1に示すように、矢印L方向側の位置)に配置されており、シャフト50は上昇位置にある。
ステップ150では、試験条件を設定する。試験条件としては、タイヤ82のスリップアングル(SA)、タイヤ82のキャンバー角(CA)、タイヤ82に付与する荷重、制動力、及び駆動力等があり、各々設定できる。これらの設定値は、キーボード125より入力できる。
なお、タイヤ走行装置20の移動速度と制駆動サーボモータ86の回転速度とを調整することにより、路面16及び試験路面100を走行するタイヤ82に対して制駆動力を付与することができる。
なお、タイヤ走行装置20の移動速度と制駆動サーボモータ86の回転速度とを調整することにより、路面16及び試験路面100を走行するタイヤ82に対して制駆動力を付与することができる。
また、試験路面142の路面状態を設定する。試験路面142の路面状態の設定方法は、第1実施形態と同様である。なお、試験路面142を構成する路面構成部材106の表面106Aの上下(装置上下方向)の位置情報は、キーボード125より入力できる。
そして、タイヤ82は、最初の試験条件で決められたスリップアングル(SA)、キャンバー角(CA)、荷重、制駆動力等が付与されて、タイヤ82を路面16に接地した状態でタイヤ走行装置20が矢印R方向に移動(転動)される。
これによりタイヤ82は、路面16及び試験路面100上を転動する。そして、タイヤ82の踏面82Aが路面構成部材106の表面106Aに接触し、路面構成部材106がタイヤ82から受けた力が力検出器110によって検出される。この検出された力(検出データ)のうち、装置上下方向(装置鉛直方向)の成分がタイヤ82の接地部に作用する接地圧を表し、装置長手方向及び装置幅方向の成分が踏面82Aに作用するそれぞれの方向のせん断力を表している。すなわち、力検出器110によってタイヤ82の接地部に作用する力(接地圧、せん断力)が求められる(測定される)。また、この力検出時に、少なくとも路面構成部材106の表面106Aにタイヤ82の踏面82Aが接触してから離れるまでの間、ビデオカメラ148が路面構成部材144の凹部145に隣接する部分(透明な部分)を透してタイヤ82の接地部を連続して撮影する。
そして、ビデオカメラ148で連続して撮影された複数の画像は、制御装置23によって記憶装置127に一定の時間間隔で記憶される。
また、制御装置23では、力検出器110から送られてきた検出データに基づいて3方向の力(接地圧、せん断力)の大きさを、画像に対応させて記憶装置127に記憶させる。
次のステップ152では、記憶されている接地している瞬間の画像のうちの一つ(例えば、最初に接地した際のタイヤ踏面82Aの画像)を選択し、テレビモニター124に映し出す。
オペレータは、画面を見ながらマウス126(図16参照)等を用いて画像の中の計測したい計測位置、即ちパターン認識に用いるモデル化すべき領域の位置及び大きさを指定する(図18参照。図18において、符号204の付与されている点線の四角はモデル化領域を示している。)。なお、本実施形態では、図14に示すように、路面構成部材106の表面106Aの転動方向と直交する方向に隣接する領域がパターンマッチングのモデル化領域204とされている。
なお、複数箇所の変位を見たい場合には、ここでモデル化すべき領域を複数指定する。本実施形態では、複数の力検出器110を備える路面構成部材106を設けているため、各々の路面構成部材106の表面106Aに隣接する領域をそれぞれモデル化すべき領域として指定している。なお、モデル化領域204の大きさは、表面106Aよりも小さくすることが好ましい。
次のステップ154では、オペレータによりコンピュータが操作されると、画像のコントラストや明るさが、認識範囲内で一定のパターンが認識できるように調整される(本実施形態では、特徴抽出が容易にできるよう多値画像から2値画像(白黒)に変換を行なう。)。なお、画像の調整は、画像処理ソフトが行う。
次のステップ156では、パターンマッチングに用いる初期モデルの設定を行なう。オペレータがキーボード125等でコンピュータに指示を出すことで、コンピュータは、最初に接地した際のタイヤ82の踏面82Aの画像のモデル化すべき領域204(ステップ152で設定された。)を初期モデルとし、該初期モデルの座標(Xp0,Yp0)を演算し、これを1番目の画像に対応させて記憶する。
次のステップ158では、コンピュータは、先に初期モデルを設定した1番目の画像と、別の時間に撮影された画像、例えば、2番目の画像についてパターンマッチングを行い初期モデルのテクスチャと同じテクスチャを2番目の画像から抽出し、該初期モデルの2番目の画像における座標(Xpt,Ypt)を演算し、これを2番目の画像に対応させて記憶させる。
以後同様にして、撮影された全ての画像について、前後の画像のパターンマッチングを順に行い、初期モデルの座標を各画像について演算し、得られた座標を画像に対応させて記憶する。
次のステップ160では、必要画面数の処理が終了したか否かが判断され、必要画面数の処理が終了した場合には、次のステップ162へ進み、必要画面数の処理が終了していない場合にはステップ158へ戻る。
次のステップ162では、必要計測位置(初期モデル)の処理が終了したか否かが判断される。ステップ162において、初期モデルが複数設定されている場合には、複数の初期モデルにおいて、上述した座標の演算が全て処理されたかが判断される。
ここで、全ての初期モデルの処理が終了していると判断された場合には次のステップ164へ進み、そうでない場合にはステップ156へ戻る。
次のステップ164では、記憶した座標に基づいて、初期モデルの変位を演算する。
例えば、1番目の画像と2番目の画像とを比較した際、初期モデルが変位している場合、路面に対するタイヤ82の踏面82Aの初期モデルの変位量は、1番目の画像での座標と2番目の画像での座標の差で表される。
X軸方向の変位量:Xp=Xpt−Xp0
X軸方向の変位量:Yp=Ypt−Yp0
なお、Xp、及びYpより、初期モデルの変位方向も演算できる。
X軸方向の変位量:Yp=Ypt−Yp0
なお、Xp、及びYpより、初期モデルの変位方向も演算できる。
ここでは、全ての画像について前後の画像から初期モデルの変位量を演算する。
これらを図19、及び図20の概念図を参照して説明すると、図19に示すように、テクスチャ400が1番目の画像P1から4番目の画像P4に示すように変位している場合、図20に示すように、先ず画像P1と画像P2との座標の差分S1を取り、次に画像P2と画像P3との座標の差分S2を取り、次に画像P3と画像P4との座標の差分S3を取り、これらの差分S1、差分S2、及び差分S3を累積することで、テクスチャ400の変位を得ることが出来る。
次に、本実施形態の接地力測定装置140の作用効果について説明する。
なお、本実施形態の作用効果のうち、第1実施形態と同様の作用効果については、その説明を適宜省略する。
なお、本実施形態の作用効果のうち、第1実施形態と同様の作用効果については、その説明を適宜省略する。
接地力測定装置140では、少なくとも路面構成部材106の表面106Aにタイヤ82の踏面82Aが接触してから離れるまでの間、ビデオカメラ148が路面構成部材144の凹部145に隣接する部分(透明な部分)を透して、タイヤ82の接地部が連続して撮影される。
これにより、タイヤ82の接地部に作用する力の測定と共に該接地部に作用する力を測定した部位、または、この測定部位に近接した部分の挙動(滑り)を観察する(求める)ことができる。
以上のように、接地力測定装置140では、実路面での測定結果に近い力(接地圧、せん断力)と滑りを測定できるため、タイヤに対してより正確な摩耗エネルギーを求めることができる。これにより、従来よりも精度の高い摩耗予測が可能となる。
第3実施形態では、路面構成部材144にタイヤ82の転動方向に延びる溝状の凹部145を形成しているが、本発明はこの構成に限定されず、路面構成部材144にタイヤ82の転動方向に対して傾斜または直交する方向に延びる溝状の凹部を形成し、この凹部内に路面構成部材106を配設してもよい。
また、第3実施形態では、路面構成部材144に溝状の凹部145を形成しているが、本発明はこの構成に限定されず、路面構成部材144に路面構成部材106が一つのみは配設可能な大きさの凹部を複数個形成し、これらの凹部に路面構成部材106を配設する構成としてもよい。
第3実施形態では、路面構成部材144の少なくとも一部を透明な部分としたが、本発明はこの構成に限定されず、路面構成部材106及び路面構成部材108の少なくとも一方に透明な部分を形成し、この透明な部分を透してタイヤ82の接地部をビデオカメラ148で撮影してもよい。例えば、図21に示す路面構成部材106の変形例の路面構成部材176のように、力検出器110の中央から下方に向けて移動機構112及び路面構成部材102(または路面構成部材144)を貫通する透明な柱状体178を設けて、この柱状体178を通してタイヤ82の接地部をビデオカメラ148で撮影してもよい。なお、柱状体178は力検出器110に表面が面一になるように固定されている。また、上記構成は、路面構成部材108にも適用することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10、130、140 接地力測定装置(タイヤの接地力測定装置)
82 タイヤ(試験タイヤ)
100、132、142 試験路面
102 路面構成部材
102A 表面(タイヤ接触面)
106 路面構成部材
106A 表面(タイヤ接触面)
108 路面構成部材
108A 表面(タイヤ接触面)
110 力検出器
112 移動機構
144 路面構成部材
144A 表面(タイヤ接触面)
148 ビデオカメラ(撮影手段)
176 路面構成部材
178 柱状体(透明部)
82 タイヤ(試験タイヤ)
100、132、142 試験路面
102 路面構成部材
102A 表面(タイヤ接触面)
106 路面構成部材
106A 表面(タイヤ接触面)
108 路面構成部材
108A 表面(タイヤ接触面)
110 力検出器
112 移動機構
144 路面構成部材
144A 表面(タイヤ接触面)
148 ビデオカメラ(撮影手段)
176 路面構成部材
178 柱状体(透明部)
Claims (5)
- 試験タイヤが転動する試験路面を構成する複数の路面構成部材と、
少なくとも一つの前記路面構成部材に備えられ、当該路面構成部材が前記試験タイヤから受けた力を検出する力検出器と、
少なくとも一つの前記路面構成部材に備えられ、当該路面構成部材のタイヤ接触面を上下に移動可能にする移動機構と、
を有するタイヤの接地力測定装置。 - 前記力検出器を備える前記路面構成部材が、前記試験タイヤの転動方向に沿って並べられている、請求項1に記載のタイヤの接地力測定装置。
- 前記力検出器を備える前記路面構成部材が、前記試験タイヤの転動方向と直交する方向に沿って並べられている、請求項1または請求項2に記載のタイヤの接地力測定装置。
- 前記移動機構を備える前記路面構成部材のタイヤ接触面は、前記試験タイヤの転動方向の長さ、及び、前記転動方向と直交する方向の幅が10mm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤの接地力測定装置。
- 少なくとも一つの前記路面構成部材には、透明部が設けられ、
前記路面構成部材の下側には、少なくとも前記試験タイヤが前記力検出器を備える路面構成部材に接触してから離れるまで前記透明部を透して前記試験タイヤの接地部を連続して撮影する撮影手段が配設されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤの接地力測定装置。
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