JP2014019114A - 射出成形用金型及び射出成形装置,射出成形方法 - Google Patents

射出成形用金型及び射出成形装置,射出成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安定的な動作が可能な単純な機構によって、ウエルドラインを崩し、製品の強度低下を防止し、製品の外観不良も改善する。
【解決手段】金型10は、キャビティCの略中央部で溶融樹脂が合流する2点ゲート構造であり、樹脂20が合流する面を境にした両側に、1つずつ樹脂溜まり24,32が設けられ、その内部には可動するコアピン28,36が設けられている。ゲート16,18からキャビティCと樹脂溜まり24,32に樹脂20を充填してから、コアピン28を圧縮機構30によって駆動し、樹脂溜まり24の容積を圧縮する。他方のコアピン36は、コアピン28の動きに連動し、引下げ機構38によって樹脂溜まり32の容積を拡張する方向に引き下げられる。キャビティC内に樹脂の内部流動が起こるため、ウエルドラインが崩れ、繊維入り材料の場合は、製品強度を低下させる方向への繊維の配向を防ぐ。
【選択図】図3

Description

本発明は、射出成形により樹脂製品を成形するための金型及び射出成形装置,射出成形方法に関し、更に具体的には、成形品のウエルドライン発生防止による強度低下及び外観不良の改善に関するものである。
現在、多くの樹脂製品が射出成形によって製作されている。一般的な射出成形は、射出装置で溶融した樹脂を、閉じた金型内に高圧で射出充填し、金型内で冷却・固化させた後に製品を取り出す工程を踏む。例えば、図3(B)に示すように、金型のキャビティC内に、2つのゲート16,18より樹脂20が射出されると、徐々に中央に樹脂が近付いて先端部から会合し、最終的に樹脂全体が融合する。このとき、キャビティC内では、樹脂20が前記キャビティCの中央に進行する段階で、樹脂の表面に空気が触れて薄い固化層が形成され、それが結合するため、製品の表面には、略V字状のウエルドラインWLが現れる。前記ウエルドラインWLは、ゲートが2箇所以上の場合に現れるが、ゲートが1箇所であっても、製品に穴部やボス部がある場合には現れる。
このようなウエルドラインは、成形品の外観不良とともに強度不足の原因となる。特にガラス繊維やカーボン繊維等、繊維形状の添加剤入りの樹脂材料を用いた場合、樹脂のフローフロント会合面に沿って繊維が配向し、著しく強度が不足することが問題となっている。このような問題に対し、下記特許文献1には、成形品キャビティに樹脂溜めを設けた金型を用い、成形品キャビティへの溶融樹脂の供給によりウエルド部が形成された後、前記樹脂溜めに樹脂を流入させることによって、ウエルド部での樹脂の移動を生じさせ、ウエルド部を挟む一方の側の樹脂を他方の側の樹脂に圧入してウエルド部を強化する事が開示されている。
また、下記特許文献2では、所定の位置に樹脂溜めを設けた射出成形用金型及び成形方法を用いた成形において、樹脂が製品ゲートを通過してからウエルドライン形成するまでの時間より製品ゲートのゲートシール時間が長く、かつ樹脂溜めゲートを通過してからウエルドラインが形成するまでの時間より樹脂溜めゲートのゲートシール時間が長くなる間は、樹脂に加えられる射出圧又は保圧により溶融樹脂を樹脂溜めに流し込む。これによって、ウエルドの両側に圧力差を生じさせ、樹脂溜めの設けられていない側の樹脂を樹脂溜めの設けられている側の樹脂に圧入しウエルド部の樹脂又は充填物の配向等を乱すことによりウエルド部の強度が向上し、ウエルドラインを目につきにくいものにすることが開示されている。
更に、下記特許文献3では、ウエルドライン近傍のキャビティの一方の外側に近接して樹脂溜まりを設け、この樹脂溜まりとウエルドライン近傍のキャビティを連通路によって連通させるとともに、この連通路に、樹脂溜まりとキャビティの連通・遮断を制御する開閉機構を設ける。前記ウエルドライン近傍のキャビティの他方の外側で、該ウエルドラインを中心にして前記樹脂溜まりとは反対位置で略対称位置に、容積可変の予備溜まりを設けて該予備溜まりをキャビティに連通路を介して連通させる。そして、前記樹脂溜まりとキャビティとの連通路を開閉機構によって遮断し、前記予備溜まりの容積を広げてキャビティ内に樹脂を射出、充填し、且つ該予備溜まり内に樹脂を充填した後、保圧中に前記樹脂溜まりとキャビティとの連通路を前記開閉機構によって開放し、且つ前記予備溜まりの容積を縮小させて内部の溶融樹脂を保圧より高い圧力で押出、この圧力によってキャビティ内に溶融樹脂を樹脂溜まりに導入することが開示されている。
特許第2708971号公報 特許第2955798号公報 特許第3129594号公報
しかしながら、以上のような背景技術には、次のような課題がある。まず、特許文献1に記載の技術では、製品キャビティと湯溜りの間にバルブを設けており、射出中のあるタイミングにバルブを開閉することにより、ウエルドラインを崩す作用を有している。そして、樹脂溜まりを数カ所にすると、その効果・条件幅が広がるものではあるが、バルブの耐久性や高精度動作性に欠けるという課題がある。また、前記特許文献2の技術では、分岐された樹脂が会合してできるウエルドラインにあって、ウエルドライン成形後樹脂の内圧が高まることにより、予め設けた樹脂溜めに溶融樹脂が流れる仕組みであるが、樹脂の内圧の高まりによって樹脂溜めに通ずる流路の大きさ(断面積)の調整が複雑である。また、成形条件により射出条件に制約が生じる。すなわち、製品の肉厚が薄い形状の場合には、射出スピードを高めて充填させるが、射出スピードを高めてしまうと湯溜りに溶融樹脂が流れ込んでしまう。また、成形品を製造する際に、保圧プロセスが必要であるが、保圧工程で突然樹脂が樹脂溜めに流れ込むために、保圧条件が非常に設定困難といえる。更に前記特許文献3に記載の技術では、樹脂溜まり部のゲートの流入制御は、開閉シリンダユニットなどのメカ機構によって行っているため、耐久性に課題がある。
本発明は、以上のような点に着目したもので、安定的な動作が可能な単純な機構によって、ウエルドラインを崩し、製品の強度低下を防止するとともに、製品の外観不良も改善することができる射出成形用金型及び射出成形方法を提供することを、その目的とする。特に繊維材料入りの樹脂を用いた場合の強度低下防止を図ることを目的とする。
本発明の射出成形用金型は、溶融樹脂が射出充填される製品キャビティが形成されており、該キャビティ内に射出される溶融樹脂が、該キャビティ内の一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有する射出成形用金型であって、前記溶融樹脂が合流する会合面を境にして両側に配置されており、前記キャビティに連通する2つの樹脂溜まりと、該2つの樹脂溜まり内にそれぞれ設けられており、該樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアと、一方の樹脂溜まりのコアを、該樹脂溜まりの容積を圧縮する方向に移動させる圧縮機構と、他方の樹脂溜まりのコアを、該樹脂溜まりの容積を拡張する方向に移動させる引下機構と、を備えたことを特徴とする。
主要な形態の一つは、前記圧縮機構による圧縮量が、前記引下機構による拡張量よりも大きいことを特徴とする。他の形態は、前記金型の内圧を検知する圧力検知手段,を設けるとともに、該圧力検知手段によって一定圧に達したことを検知したら、前記引下機構により樹脂溜まりの容積を拡張させることを特徴とする。
他の発明の射出成形用金型は、溶融樹脂が射出充填される製品キャビティが形成されており、該キャビティ内に射出される溶融樹脂が、該キャビティ内の一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有する射出成形用金型であって、前記溶融樹脂が合流する会合面からずれた位置に配置されており、前記キャビティに連通する樹脂溜まりと、該樹脂溜まり内に設けられており、該樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアと、該コアを、前記樹脂溜まりの容積を圧縮する方向又は拡張する方向に移動させる駆動機構と、を備えたことを特徴とする。本発明の射出成形装置は、前記いずれかに記載の射出成形用金型を備えたことを特徴とする。
本発明の射出成形方法は、溶融樹脂が射出充填される製品キャビティが形成されており、該キャビティ内に射出される溶融樹脂が、該キャビティ内の一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有する金型を用いた射出成形方法であって、前記金型には、前記溶融樹脂が合流する会合面を境にした両側に、前記キャビティに連通する2つの樹脂溜まりが設けられ、前記2つの樹脂溜まりの内部には、それぞれ、該樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアが設けられており、前記ゲートを介して前記キャビティ及び前記2つの樹脂溜まりに溶融樹脂を充填する工程と、一方の樹脂溜まりのコアを、樹脂溜まりの容積を圧縮する方向に移動させる工程と、前記圧縮工程と連動して、他方の樹脂溜まりのコアを、樹脂溜まりの容積を拡張する方向に引き下げる工程と、を含むことを特徴とする。
主要な形態の一つは、前記圧縮工程による樹脂溜まりの容積の圧縮量が、前記コアの引き下げによる樹脂溜まりの容積の拡張量よりも大きいことを特徴とする。他の形態は、前記金型内部の圧力を検知し、一定圧に達したら前記コアを引き下げることを特徴とする。
他の発明の射出成形方法は、溶融樹脂が射出充填される製品キャビティが形成されており、該キャビティ内に射出される溶融樹脂が、該キャビティ内の一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有する金型を利用した射出成形方法であって、前記金型には、前記溶融樹脂が合流する会合面からずれた位置に、前記キャビティに連通する樹脂溜まりが設けられて、該樹脂溜まりの内部には、該樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアが設けられており、前記ゲートを介して前記キャビティ及び前記樹脂溜まりに溶融樹脂を充填する工程と、前記樹脂溜まりのコアを、該樹脂溜まりの容積を圧縮する方向又は拡張する方向に移動させる工程と、を含むことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本発明によれば、射出成形用金型が、キャビティ内に射出される溶融樹脂が一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有しており、前記溶融樹脂が合流する会合面を境にした両側に、前記キャビティに連通する2つの樹脂溜まりが設けられている。前記2つの樹脂溜まりの内部には、それぞれ、樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアが設けられている。そして、前記ゲートを介してキャビティ及び2つの樹脂溜まりに溶融樹脂を充填してから、一方の樹脂溜まりのコアを、樹脂溜まりの容積を圧縮する方向に移動させ、該圧縮と連動して、他方の樹脂溜まりのコアを、樹脂溜まりの容積を拡張する方向に引き下げることとした。このように、事前に2つの樹脂溜まりに溶融樹脂を充填してから一方を圧縮し他方を拡張することとしたため、製品キャビティ部における溶融樹脂の移動量が多くなり、安定的な動作が可能な単純な機構によりウエルドラインの発生を防止し、製品の強度低下の防止及び製品の外観不良の改善が可能となる。また、圧縮用の樹脂溜まり又は引下げ用の樹脂溜まりのいずれか一方のみを、前記会合面からずれた位置に1つ設けて溶融樹脂を充填しておき、内部のコアによって圧縮又は引下げを行うことによっても、同様の効果が得られる。
本発明の実施例1の射出成形用金型の主要部を示す外観斜視図である。 図2(A)は前記図1(B)を矢印F1方向から見た平面図であり、図2(B)は前記図2(A)を#A−#A線に沿って切断し矢印方向に見た断面図である。 図3(A)は前記実施例1によるウエルドラインの解消の様子を示す図であり、図3(B)は背景技術の2点ゲート成形によりウエルドラインが形成された様子を示す図である。 本発明の射出成形方法における経過時間と各成形プロセスの開始時刻及び終了時刻を示す図である。 前記実施例1の実験例の成形条件を示す図である。 前記実施例1の実験例の引張試験結果と曲げ試験結果を示す図である。 前記実験例の製品の断面拡大画像である。 前記実験例の引張試験後の製品を示す画像である。 本発明の実施例2及びその変形例の射出成形用金型の主要部を示す外観斜視図である。 本発明の実施例3と背景技術の射出成形用金型の主要部を示す断面図である。 本発明の実施例4とその変形例の射出成形用金型の主要部を示す外観斜視図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
最初に、図1〜図3を参照しながら本発明の実施例1を説明する。図1は、本実施例の射出成形用金型の主要部を示す外観斜視図であり、(A)は金型を開いた状態を示し、(B)は金型を閉じた状態を示している。図2(A)は前記図1(B)を矢印F1方向から見た平面図であり、図2(B)は前記(A)を#A−#A線に沿って切断し、矢印方向に見た断面図である。図3(A)は、本実施例によるウエルドラインの解消の様子を示す模式図であり、図3(B)は背景技術の2点ゲート成形によってウエルドラインが形成された様子を示す模式図である。
図1及び図2に示すように、本実施例の射出成形用の金型10は、溶融樹脂が射出充填される製品用のキャビティCを有している。該キャビティCは、図1(A)に示すように、分割面14を境にして、上下のキャビティ11,12に分割可能となっている。また、前記キャビティCの製品長手方向の両端近傍には、溶融樹脂をキャビティC内に充填するためのゲート16,18が設けられている。射出成形機のノズル(図示せず)から、図2(A)に示すスプルー40及びランナー42を介して送られた溶融樹脂は、前記ゲート16,18からキャビティCの内部に射出される。従来、このような2点ゲート構造の金型を用いた射出成形の場合、図3(B)に示すように、キャビティC内では、樹脂20が前記キャビティCの中央に進行する段階で、樹脂の表面に空気が触れて薄い固化層が形成され、それが結合するため、製品の表面には、略V字状のウエルドラインWLが現れる。前記ウエルドラインWLは、製品の強度低下につながるため、本発明では、前記ウエルドラインWLが製品に現れないようにするために、図1及び図2に示すように、2つの樹脂溜まり24,32を設けている。
前記樹脂溜まり24,32は、図1(B)に示すように、キャビティC内に射出した溶融樹脂のフローフロント会合部22を境にした両側に1つずつ設けられている。一方の樹脂溜まり24は、フローフロント会合部22とゲート16の間であって、フローフロント会合部22寄りの位置に形成されている。他方の樹脂溜まり32は、フローフロント開口部22とゲート18の間であって、フローフロント会合部22寄りの位置に形成されている。前記樹脂溜まり24は、図示の例では略円筒状であって、連通路26によってキャビティCに連通している。また、前記樹脂溜まり24の内側には、該樹脂溜まり24の容積を変化させるための略円柱状のコアピン28が設けられている。該コアピン28は、圧縮機構30によって、前記樹脂溜まり24の内側を昇降可能となっている。他方の樹脂溜まり32も同様の構成をしており、内部に移動可能に設けられたコアピン36には、引下げ機構38が設けられている。該引下げ機構38により、前記コアピン36は、樹脂溜まり32の容積を拡張するように引下げ可能となっている。
前記圧縮機構30及び引下げ機構38としては、どのような構成のものを使用してもよい。例えば、前記圧縮機構30としては、本願出願人による特願2010−234095号公報(特開2012−86420号公報)に開示されたIMP工法を利用することが可能である。また、引下げ機構38としては、例えば、コアピン36の後端に配置したスプリング等が利用可能である。スプリングを利用する場合には、樹脂20をキャビティC内に射出するときの射出圧力ではコアピン36が動かず、前記圧縮機構30によってキャビティCに圧縮を加えることにより、樹脂圧が一定圧力まで高まったら、コアピン36が後退するスプリング力を有するものを利用する。
本実施例の金型10を利用して射出成形する場合、まず、スプルー40,ランナー42を介してゲート16,18からキャビティC内に溶融樹脂を射出する。ゲート16,18から射出された溶融樹脂は、中央に向けて流れる際中、圧縮用の樹脂溜まり24と引下げ用の樹脂溜まり32にも充填される。そして、圧縮機構30により、コアピン28を図3(A)に矢印で示す方向に動かし、樹脂溜まり24を圧縮する。前記コアピン28による圧縮と連動して、引下げ機構38によってコアピン38を図3(A)に矢印で示すように後退させ、樹脂溜まり32の容積を拡張する。このように、2つの樹脂溜まり24,32の双方に溶融樹脂20を充填しておき、一方の容積を圧縮し、他方の容積を拡張することで、キャビティC内の溶融樹脂20が、圧縮側の樹脂溜まり24から引下げ側の樹脂溜まり32側へ向けて流れるようになる。すなわち、図3(B)に示す状態から、図3(A)に示すように、内部の樹脂流が変化し、ウエルドラインWLを崩すことができ、ウエルドラインによる製品の強度低下を防止することができる。特に、樹脂20としてガラス繊維等が入っているときは、図1(B)に示すフローフロント部22に生じるガラス繊維の配列が、製品強度を低下させる方向に配列することを防止できる。
なお、コアピン28による圧縮は、両ゲート16,18に圧力をかけながら行うようにしてもよいし、両ゲート16,18を締めてから行うようにしてもよい。あるいは、ゲート16又は18のいずれか一方に圧力をかけ、他方を締めて行うようにしてもよい。しかしながら、コアピン28による圧縮を行っている間は、キャビティC内の圧力が高まることから、ゲート16,18からの樹脂の逆流を防ぐ目的で、射出圧力が加わった状態にしておくことが望ましい。また、コアピン28による圧縮量が、コアピン36の引下げによる樹脂溜まり32の拡張量よりも大きくなるように、コアピン28,36の移動量を設定すると、製品に圧力を掛けるという効果が得られる。
図4には、本実施例の金型10を用いた射出成形における経過時間と各工程の開始時間及び終了時間が示されている。ゲート16,18からの射出開始の時刻をtとし、時刻tまで射出工程を行うとすると、コアピン28,36の駆動は、射出が完了する時刻tより前の時刻tから開始する。そして、射出工程が時刻tで終了したのちも、コアピン28,36の駆動中は、キャビティCの圧力を保圧する。すなわち、保圧工程とコアピンの駆動は、時刻tで同時に終了し、以後、時刻tまで冷却工程を行う。
<実験例>・・・次に、図5〜図8を参照して、本実施例の金型10を用いて射出成形した製品と、従来の2点ゲート及び1点ゲートにより射出成形した製品とを用いた比較実験について説明する。樹脂材料としては、ガラス繊維20wt%充填ポリプロピレンを用い、成形条件は、図5の通りとした。すなわち、成形機における樹脂温度の変化の設定条件を180−190−180−170−160℃とし、金型10の温度は45℃とした。また、射出率は、12.6cm/s,保持圧力は70MPa,保圧時間は4.0秒、圧縮力(コアピン28による圧縮力)は3.5kNとした。また、図5中の時刻t〜tは、前記図4のt〜tに対応するもので、コアピン駆動開始時刻tは、射出工程を開始した時刻tから2.5秒後、保圧開始時刻tは、前記時刻tから3.0秒後、コアピン停止時刻tは、前記時刻tから7.0秒後、成形完了時刻は、前記時刻tから27.0秒後とした。
図6には、本実施例の金型10を用いて上記成形条件により射出成形した製品(図中、コアピン駆動法と表示)と、2点ゲート通常成形と1点ゲート通常成形による製品についての引張試験結果と曲げ試験結果が示されている。各成形方法について、製品の厚みT(図1(B)参照)を1.5mm,2.5mm,3.5mmとしたときの試験を行った。また、本実施例のコアピン駆動法については、コアピン28,36の中央部分の間隔D(図2(B)参照)が25mmの場合と、40mmの場合について試験を行った。
図6(A)に示す引張強度の結果をみると、コアピン駆動法により成形した製品は、従来の2点ゲート成形の場合と比べ、1点ゲート成形に近い引張強度(MPa)が得られることが確認された。また、製品の厚みTの増加に伴い、引張強度が減少する傾向も、1点ゲート通常成形の場合と同様である。図6(B)に示す変位量の結果についても、コアピン駆動法による製品は、2点ゲート通常成形の場合と比べて、破断時の変位量(mm)が大きくなり、1点ゲート通常成形に近い変位量が得られることが確認された。図6(C)に示す曲げ強度の結果についても、コアピン駆動法による製品は、1点ゲート通常成形の場合と同様に製品の厚みTの増加に伴い曲げ強度が減少する傾向を示し、かつ、2点ゲート通常成形の場合と比べて、1点ゲート成形に近い曲げ強度(MPa)が得られた。図6(D)に示す破断時のたわみ量(mm)についても、2点ゲート通常成形による製品よりも、コアピン駆動法による製品の方がたわみ量が増加しており、特に、製品の厚みTが2.5mm,3.5mmの場合には、1点ゲート通常成形と同程度のたわみ量となることが確認された。
図7には、成形品の断面の拡大写真が示されている。図7(A)は、2点ゲート通常成形の場合であり、図7(B)は本実施例のコアピン駆動法による場合であり、双方とも製品の厚さTは1.5mm、コアピンの間隔Dは40mmである。これらの図において点線で示す部分が、図1(B)に示すフローフロント会合部22の位置に相当する。図7(A)に示す通常成形の場合には、フローフロント会合部22に向けて左右から樹脂が流動しており、フローフロント会合部22において合流し、製品の厚み方向へ繊維が配向していることが分かる。これに対し、本実施例のコアピン駆動法を用いた場合には、図7(B)に示すように、溶融樹脂の流動方向が左から右へとなっており、フローフロント会合部22を貫通するように内部流動が起きていることが分かる。すなわち、コアピン28による圧縮と、それに連動したコアピン36の引下げにより、キャビティC内の溶融樹脂に内部流動が生じ、ウエルドラインを崩し、かつ、繊維が厚み方向に配向するのを防止して、製品強度の低下を防止する。
図7(C)及び(D)には、製品の厚さTが3.5mm、コアピンの間隔Dは40mmの場合の成形品の断面の拡大写真が示されている。図7(C)が通常の2点ゲート成形の場合であり、図7(D)がコアピン駆動法による場合である。図7(C)及び(D)に示すように、製品の厚さTが3.5mmの場合も、上述した1.5mmの場合と同様に、コアピン駆動法によれば、フローフロント部22を貫通するように溶融樹脂の内部流動が生じるため、ウエルドラインを崩し、繊維が製品の厚み方向に配向するのを妨げて、製品強度の低下を防止できる。
図8には、上述した引張試験後の製品(製品厚みT=3.5mm)の様子が示されている。図8(A)は2点ゲート通常成形による製品50,図8(B)はコアピン駆動法(コアピンの中心の間隔D=25mm)による製品52,図8(C)はコアピン駆動法(コアピンの中心の間隔D=40mm)による製品54,図8(D)は1点ゲート通常成形による製品56である。図8(A)に示す2点ゲート通常成形の製品50では、フローフロント会合部22,すなわち、製品50のほぼ中央部で破断していることが分かる。これに対し、コアピン駆動法による製品52,54では、破断位置がフローフロント会合部22からずれており、樹脂の内部流動末端部で破断していることがわかる。
このように、実施例1によれば、金型10は、キャビティCの略中央部で溶融樹脂が合流する2点ゲート構造であり、樹脂20が合流する面を境にした両側に、1つずつ樹脂溜まり24,32を有し、該樹脂溜まり24,32の内部には可動するコアピン28,36が設けられている。そして、ゲート16,18からキャビティCと樹脂溜まり24,32に樹脂20を充填してから、コアピン28を圧縮機構30によって駆動し、該コアピン28の動きに連動して、他方のコアピン36は引下げ機構38によって、樹脂溜まり32の容積を拡張する方向に引き下げることとした。このため、次のような効果がある。
(1)キャビティC内の樹脂20の大きな内部流動を起こし、ウエルドラインWLの形成を防止し、製品の強度低下を防止できる。特に、繊維入りの樹脂材料の場合、フローフロント会合部22において樹脂が製品強度が低下する方向へ配向することを防止できる。
(2)2つの樹脂溜まり24,32に樹脂20を充填してから圧縮と引下げを行うので、仮に、樹脂溜まり32を空にしておいて、キャビティへの充填後に樹脂を流入させる場合に比べて、樹脂の移動量が大きく、ウエルドラインを崩す効果が大きい。
(3)樹脂溜まり24,32とキャビティCをつなぐ連通路26,34には、バルブ等を設けず、コアピン28,36の駆動によって樹脂の内部流動を作り出すため、安定的な動作が可能な単純な機構とすることができ、繰り返し射出成形をすることができる。
(4)コアピン28による圧縮量を、コアピン36による引下げ量よりも大きくすることにより、製品に圧縮を掛けることができるという効果もある。
(5)ウエルドラインが解消するため、製品の外観不良を改善することができる。
次に、図9を参照しながら本発明の実施例2を説明する。なお、上述した実施例1と同一ないし対応する構成要素には同一の符号を用いることとする(以下の実施例についても同様)。上述した実施例1は、ゲート16,18が、樹脂溜まり24,32と同じ側の面に設けられていたが、本実施例は、図9(A)に示すようにキャビティCの両端部にゲート16,18が設けられた金型構造となっている。そして、樹脂溜まり24,32は、ウエルドラインWLが形成されるフローフロント会合部22を境にした両側に、実施例1と同様に1つずつ配置されている。この場合も、実施例1と同様に、樹脂20をキャビティCと樹脂溜まり24,32に充填してから、樹脂溜まり24の容積を圧縮する方向にコアピン28を駆動し、該コアピン28による圧縮に連動して他方のコアピン36を引き下げる。これによって、図9(B)に示すように、樹脂の内部流動を作り出して、ウエルドラインWLを崩し、樹脂中の繊維の配向を、製品強度が低下しない方向にすることができる。
また、図9(C)に示すように、圧縮用の樹脂溜まり24のみを、ゲート16の直下に設ける構造としてもよい。例えば、固化速度が速い樹脂材料や、繊維状添加物の含有率の高いものでは、樹脂が金型内に流入する際に応力集中が起き、強度が他の部分より低下することが知られている。すなわち、図9(A)に示す例では、ゲート16,18のほかに、圧縮用樹脂溜まり24から樹脂を流入させる部分に強度劣化部が現れることになる。そこで、図9(C)の例は、圧縮側の樹脂溜まり24をゲート16の直下に設けることにより、このような強度劣化部の改善を図っている。また、引下げ用のコアピン36を有する樹脂溜まり32は、ウエルドラインWLに近い位置に配置するようにすると、強度改善に高い効果がみられる。実施例1と同様に製品の外観不良も改善される。また、製品形状によっては、図9(D)に示す例のように、圧縮用及び引下げ用の樹脂溜まり24,32を双方とも、ゲート16,18の直下に設けるようにしても、図9(C)の例と同様に、応力による強度低下の改善を図ることができる。
次に、図10を参照しながら本発明の実施例3を説明する。上述した実施例1及び2では、圧縮用のコアピン28を有する樹脂溜まり24と、引下げ用のコアピン36を有する樹脂溜まり32を設けることとしたが、本実施例は、圧縮用の樹脂溜まり24又は引下げ用の樹脂溜まり32のいずれか一方のみを設けた例である。図10(A-1)及び(A-2)に示す例の金型100Aは、キャビティCの長手方向両端にゲート16,18を備えた2点ゲート構造となっており、フローフロント会合部22からずれた位置に、圧縮用の樹脂溜まり24が設けられている。樹脂溜まり24内のコアピン28の駆動を圧縮機構30により行うことは実施例1と同様である。仮に、図10(C-1)に示すように、コアピン28や圧縮機構30を備えてない樹脂溜まり202のみを備えた金型200の場合は、キャビティCに樹脂を充填している間は、樹脂溜まり202とキャビティCをつなぐ連通路204をバルブなどで閉じておく。そして、キャビティCへの射出完了に前後して、キャビティCと樹脂溜まり204を連通させ、樹脂20を流し込むことで、フローフロント部22に形成されるウエルドラインWLを崩すことになる。
この構造では、図10(C-2)に示すように、空の樹脂溜まり202には、ウエルドラインWL側からのみでなく、その反対側からも樹脂が流れ込むこととなる。従って、ウエルドラインWL側の樹脂が内部流動する量はそれほど大きなものとはならない。それに対し、本実施例のように、コアピン28を備えた構造とし、図10(A-1)に示すように、キャビティCと樹脂溜まり24に樹脂20を充填してから圧縮すれば、樹脂溜まり24に充填されている樹脂20の全てを、ウエルドラインWLを崩すことに利用できる。すなわち、図10(C-1)及び(C-2)に示す構造と比べて、樹脂20の内部流動の量が大きくなるため、ウエルドラインWLを崩す効果が大きい。なお、単に空の樹脂溜まりに樹脂を流入させる構造よりも樹脂の内部流動量が多い点については、上述した実施例1及び2のように、樹脂溜まりを2つ設けた場合についても同様である。
次に、図10(B-1)及び(B-2)に示す金型100Bは、前記図10(A-1)及び(A-2)と同様に長手方向両端にゲート16,18を備えた2点ゲート構造であって、フローフロント会合部22からずれた位置に、引下げ用の樹脂溜まり32のみを設けた例である。前記樹脂溜まり32内のコアピン36の引下げを引下げ機構38により行うことは実施例1と同様である。この構造においても、図10(C-1)に示すように、キャビティCと樹脂溜まり32に樹脂20を充填してからコアピン36を引き下げることにより、樹脂20の内部流動の量が大きくなって、ウエルドラインWLを崩す効果が大きい点については、図10(A-1)及び(A-2)に示す例と同様である。このように、圧縮用の樹脂溜まり24,引下げ用の樹脂溜まり32のいずれか一方のみでもウエルドラインの解消による強度低下の防止と製品の外観不良の改善効果が得られる。そして、前記樹脂溜まり24,32の両方を設けることにより、その効果が一層高くなる。なお、図10(A-1)及び(A-2)に示す樹脂溜まり24と、図10(B-1)及び(B-2)に示す樹脂溜まり32は、樹脂溜まり内に収容されるコアピンを圧縮方向にも引下げ方向にも駆動できる駆動機構に接続することにより、必要に応じて圧縮用の樹脂溜まりとして使用してもよいし、引下げ用の樹脂溜まりとして使用してもよい。
次に、図11を参照しながら、本発明の実施例4と変形例を説明する。上述した実施例1〜3は、2点ゲート構造の金型を利用したが、ゲートが1箇所であっても、製品に穴部やボス部がある場合には、ウエルドラインが現れる。例えば、図11(A)に示す金型110のキャビティCには、製品に穴部を形成するための成形穴46が形成されている。前記キャビティCには、スプルー40からサイドゲート44を介して樹脂が射出される。キャビティCの一端側から射出された樹脂は、前記成形穴46によって二手に分かれて進行し、先端部から合流するため、通常であれば、図11(A)に破線で示すように、ウエルドラインWLが現れる。しかし、本実施例の金型110では、前記ウエルドラインWLを境にした両側に、樹脂溜まり24,32を配置しており、樹脂の内部流動を生じさせることで、ウエルドラインWLの解消が可能となっている。ウエルドラインWL解消についての基本的な作用は前記実施例1と同様である。
また、図11(A)に示す例では、サイドゲート44から射出される樹脂流に対して側方から直交する方向に内部流動を生じさせるように樹脂溜まり24,32を配置することとしたが、これも一例であり、図11(B)に示す例のように、樹脂溜まり24,32をキャビティCの下方に配置してもよい。この場合、樹脂溜まり24は、連通路26,27を介してキャビティCに連通され、樹脂溜まり32は、連通路34,35を介してキャビティCに連通される。前記樹脂溜まり24,32のコアピン28,36により、ウエルドラインWLを崩すための樹脂の内部流動を、下方から生じさせることができる。図11(C)に示す例は、樹脂溜まり24,32を、前記サイドゲート44と対向する端面に設けた例であって、本構造によっても、ウエルドラインWLを解消するための樹脂流を生じさせ、製品の強度低下を防止できる。
図11(D)〜(F)に示す例は、キャビティCにピンゲート48を介して樹脂を射出する1点ゲート構造であり、図11(D)に示す例では、樹脂溜まり24,32は、ウエルドラインWLを挟んで対抗する側面にそれぞれ設けられている。図11(E)に示す例では、樹脂溜まり24,32を、キャビティCの上方に配置している。図11(F)に示す例では、樹脂溜まり24,32自体は、キャビティCの側方に配置し、連通路26,27,34,35を介して、キャビティCと樹脂溜まりとの間での樹脂の移動が上下方向になるように配置している。いずれの場合も、基本的な作用・効果は、上述した実施例1と同様である。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示した形状,寸法は一例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
(2)前記実施例で示した金型のゲート構造も一例であり、キャビティ内部で樹脂流が合流する構造の金型であれば、本発明は適用可能である。
(3)前記実施例で示した樹脂材料も一例であり、公知の各種の樹脂材料が利用可能であり、繊維の有無も適宜変更可能である。
(4)前記実施例1では、コアピン36の引下げ機構38の一例としてスプリングを例に挙げたが、同様の効果を奏する範囲内で適宜設計変更可能である。
(5)金型10の内圧を検知する圧力センサを設け、該センサによって一定圧に達したことを検知したら、前記引下げ機構38により樹脂溜まり32の容積を拡張する方向にコアピン36を移動させる構造としてもよい。
本発明によれば、射出成形用金型が、キャビティ内に射出される溶融樹脂が一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有しており、前記溶融樹脂が合流する会合面を境にした両側に、前記キャビティに連通する2つの樹脂溜まりが設けられている。2つの樹脂溜まりの内部には、それぞれ、該樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアが設けられている。そして、前記ゲートを介して前記キャビティ及び前記2つの樹脂溜まりに溶融樹脂を充填してから、一方の樹脂溜まりのコアを樹脂溜まりの容積を圧縮する方向に移動させ、該圧縮と連動して、他方の樹脂溜まりのコアを、樹脂溜まりの容積を拡張する方向に引き下げることとした。このように、事前に2つの樹脂溜まりに溶融樹脂を充填してから一方を圧縮し他方を拡張することとしたため、キャビティにおける溶融樹脂の内部流動量が大きくなり、ウエルドラインを崩す効果が高く、製品の強度低下の防止及び製品の外観不良の改善が可能となる。また、圧縮用の樹脂溜まり又は引下げ用の樹脂溜まりのいずれか一方のみを前記会合面からずれた位置に設けて溶融樹脂を充填しておき、内部のコアによって圧縮又は引下げを行う構造としてもよい。本発明は、キャビティ内部で樹脂の合流が生じる金型を用いた射出成形に適用できる。特に、樹脂材料中に繊維を含む場合に好適である。
10:金型
11,12:キャビティ
14:分割面
16,18:ゲート
20:樹脂(溶融樹脂)
22:フローフロント会合部
24,32:樹脂溜まり
26,27,34,35:連通路
28,36:コアピン
30:圧縮機構
38:引下げ機構
40:スプルー
42:ランナー
44:サイドゲート
46:成形穴
48:ピンゲート
50〜56:製品
100A,100B,110,120:金型
200:金型
202:樹脂溜まり
204:連通路
C:キャビティ
WL:ウエルドライン

Claims (9)

  1. 溶融樹脂が射出充填される製品キャビティが形成されており、該キャビティ内に射出される溶融樹脂が、該キャビティ内の一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有する射出成形用金型であって、
    前記溶融樹脂が合流する会合面を境にして両側に配置されており、前記キャビティに連通する2つの樹脂溜まりと、
    該2つの樹脂溜まり内にそれぞれ設けられており、該樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアと、
    一方の樹脂溜まりのコアを、該樹脂溜まりの容積を圧縮する方向に移動させる圧縮機構と、
    他方の樹脂溜まりのコアを、該樹脂溜まりの容積を拡張する方向に移動させる引下機構と、
    を備えたことを特徴とする射出成形用金型。
  2. 前記圧縮機構による圧縮量が、前記引下機構による拡張量よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の射出成形用金型。
  3. 前記金型の内圧を検知する圧力検知手段,
    を設けるとともに、
    該圧力検知手段によって一定圧に達したことを検知したら、前記引下機構により樹脂溜まりの容積を拡張させることを特徴とする請求項1又は2記載の射出成形用金型。
  4. 溶融樹脂が射出充填される製品キャビティが形成されており、該キャビティ内に射出される溶融樹脂が、該キャビティ内の一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有する射出成形用金型であって、
    前記溶融樹脂が合流する会合面からずれた位置に配置されており、前記キャビティに連通する樹脂溜まりと、
    該樹脂溜まり内に設けられており、該樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアと、
    該コアを、前記樹脂溜まりの容積を圧縮する方向又は拡張する方向に移動させる駆動機構と、
    を備えたことを特徴とする射出成形用金型。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の射出成形用金型を備えたことを特徴とする射出成形装置。
  6. 溶融樹脂が射出充填される製品キャビティが形成されており、該キャビティ内に射出される溶融樹脂が、該キャビティ内の一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有する金型を用いた射出成形方法であって、
    前記金型には、前記溶融樹脂が合流する会合面を境にした両側に、前記キャビティに連通する2つの樹脂溜まりが設けられ、
    前記2つの樹脂溜まりの内部には、それぞれ、該樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアが設けられており、
    前記ゲートを介して前記キャビティ及び前記2つの樹脂溜まりに溶融樹脂を充填する工程と、
    一方の樹脂溜まりのコアを、樹脂溜まりの容積を圧縮する方向に移動させる工程と、
    前記圧縮工程と連動して、他方の樹脂溜まりのコアを、樹脂溜まりの容積を拡張する方向に引き下げる工程と、
    を含むことを特徴とする射出成形方法。
  7. 前記圧縮工程による樹脂溜まりの容積の圧縮量が、前記コアの引き下げによる樹脂溜まりの容積の拡張量よりも大きいことを特徴とする請求項6記載の射出成形方法。
  8. 前記金型内部の圧力を検知し、一定圧に達したら前記コアを引き下げることを特徴とする請求項6又は7記載の射出成形方法。
  9. 溶融樹脂が射出充填される製品キャビティが形成されており、該キャビティ内に射出される溶融樹脂が、該キャビティ内の一箇所以上で合流する形状とゲート配置を有する金型を利用した射出成形方法であって、
    前記金型には、前記溶融樹脂が合流する会合面からずれた位置に、前記キャビティに連通する樹脂溜まりが設けられ、
    該樹脂溜まりの内部には、該樹脂溜まりの容積を変化させる可動するコアが設けられており、
    前記ゲートを介して前記キャビティ及び前記樹脂溜まりに溶融樹脂を充填する工程と、
    前記樹脂溜まりのコアを、該樹脂溜まりの容積を圧縮する方向又は拡張する方向に移動させる工程と、
    を含むことを特徴とする射出成形方法。
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