JP2014018239A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜磁場コイル用の密閉容器を用いずに、汎用的なシール部材を用いて傾斜磁場コイルの静音化を実現することができる磁気共鳴イメージング装置を提供すること。
【解決手段】実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置において、シール部材は、静磁場磁石の内周面端部と傾斜磁場コイルの外周面端部との間及び傾斜磁場コイルの内周面端部とボアチューブの外周面端部との間に挿入され、それぞれの間に密閉空間を形成する。また、シール部材は、3つの弾性部材を有する。第1の弾性部材は、密閉空間側の端部に向かって厚くなり、密閉空間側に向かって作用する外力に対して軸方向の位置が固定される。第2の弾性部材は、密閉空間側の端部に向かって薄くなり、密閉空間側に向かって作用する外力によって第1の弾性部材に接触しながら軸方向へ移動する。第3の弾性部材は、第1及び第2の弾性部材それぞれの密閉空間側の端部を閉塞する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置に関する。
従来、磁気共鳴イメージング装置における撮像時の騒音対策の1つとして、音の発生源である傾斜磁場コイルの周辺を真空状態にすることで、被検体である患者の耳元へ伝わる音を減らす静音化技術が知られている。このような静音化技術として、例えば、傾斜磁場コイルを密閉容器内に配置し、密閉容器内の空間を真空状態にする方法がある。
特開平10−118043号公報
本発明が解決しようとする課題は、傾斜磁場コイル用の密閉容器を用いずに、汎用的なシール部材を用いて傾斜磁場コイルの静音化を実現することができる磁気共鳴イメージング装置を提供することである。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置は、略円筒状の静磁場磁石と、前記静磁場磁石の内周側に配置された略円筒状の傾斜磁場コイルと、前記傾斜磁場コイルの内周側に配置された略円筒状のボアチューブと、リング状のシール部材とを備える。シール部材は、前記静磁場磁石の内周面端部と前記傾斜磁場コイルの外周面端部との間及び前記傾斜磁場コイルの内周面端部と前記ボアチューブの外周面端部との間の少なくとも一方に挿入され、前記静磁場磁石の内周面と前記傾斜磁場コイルの外周面との間及び前記傾斜磁場コイルの内周面と前記ボアチューブの外周面との間の少なくとも一方に密閉空間を形成する。また、シール部材は、第1の弾性部材と、第2の弾性部材と、第3の弾性部材とを有する。第1の弾性部材は、前記傾斜磁場コイルの軸方向に幅を有するリング状に形成され、前記密閉空間側の端部に向かって厚くなり、前記密閉空間側に向かって作用する外力に対して前記軸方向の位置が固定される。第2の弾性部材は、前記傾斜磁場コイルの軸方向に幅を有するリング状に形成され、前記密閉空間側の端部に向かって薄くなり、前記密閉空間側に向かって作用する外力によって前記第1の弾性部材の内周側又は外周側に接触しながら前記軸方向へ移動する。第3の弾性部材は、断面形状が前記密閉空間側に突出する屈曲部を有する略C字状であるリング状に形成され、当該C字断面の両端部で前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材それぞれの前記密閉空間側の端部を閉塞する。
図1は、本実施形態に係るMRI装置の全体構成を示す図である。 図2は、従来のMRI装置における静音化構造の一例を示す図である。 図3は、従来のMRI装置における静音化構造の他の例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る静磁場磁石、傾斜磁場コイル及びボアチューブの側端部を示す斜視図である。 図5は、第1の実施形態に係るシール部材の外観を示す斜視図である。 図6は、第1の実施形態に係るシール部材の断面形状を示す断面図である。 図7は、第1の実施形態に係るシール部材に生じる摩擦力を説明するための図である。 図8は、第2の実施形態に係るシール部材の形状を示す断面図である。 図9は、第2の実施形態に係るシール部材の使用時の形状を示す図である。 図10は、第3の実施形態に係るシール部材の形状を示す外観図である。 図11は、第3の実施形態に係る通気部を示す外観図である。 図12は、第2の弾性部材が周方向に断続的に切欠部を有する場合の例を示す図である。 図13は、第4の実施形態に係るシール部材の形状を示す断面図である。 図14は、第5の実施形態に係るシール部材の形状を示す断面図である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置100の全体構成を示す図である。
静磁場磁石1は、概略円筒状に形成され、円筒内に形成される撮像空間に静磁場を発生させる。例えば、静磁場磁石1は、概略円筒形状の真空容器1aと、真空容器1aの中で冷却液に浸漬された超伝導コイル1bとを有する。
傾斜磁場コイル2は、概略円筒状に形成され、静磁場磁石1の内周側に配置される。この傾斜磁場コイル2は、傾斜磁場電源7から供給される電流により、静磁場磁石1によって発生した静磁場に対してX軸,Y軸,Z軸の方向に傾斜磁場を印加する。例えば、傾斜磁場コイル2は、メインコイルとシールドコイルとを有するASGC(Active Shield Gradient Coil)である。ASGCコイルでは、メインコイルが、静磁場に対してX軸,Y軸,Z軸の方向に傾斜磁場を印加し、シールドコイルが、メインコイルからの漏洩磁場をキャンセルする磁場を発生させる。
ボアチューブ3は、概略円筒状に形成され、傾斜磁場コイル2の内周側に配置される。
RF(Radio Frequency)コイル4は、概略円筒状に形成され、ボアチューブ3の内周側に配置される。このRFコイル4は、送信部8から高周波パルスの供給を受けて、内周側の空間に配置された被検体Pに高周波磁場を印加する。また、RFコイル4は、高周波磁場の影響により水素原子核が励起されることで被検体Pから放射される磁気共鳴信号を受信する。
傾斜磁場コイル支持部5は、傾斜磁場コイル2を下方から支持し、傾斜磁場コイル2の位置を固定する。例えば、傾斜磁場コイル支持部5は、一端が静磁場磁石1の下側の端部に固定され、他端が傾斜磁場コイル2の下側の端部に固定されたアーム状の部材であり、静磁場磁石1及び傾斜磁場コイル2それぞれの下側の両端部に設けられる。
天板6は、図示していない寝台に設けられ、操作者からの指示に応じて水平方向へ移動される。この天板6は、撮影時には、被検体Pが載置された状態で撮像空間内へ移動される。
傾斜磁場電源7は、シーケンス制御装置10による制御のもと、傾斜磁場コイル2に電流を供給する。
送信部8は、シーケンス制御装置10による制御のもと、ラーモア(Larmor)周波数に対応する高周波パルスをRFコイル4に供給する。
受信部9は、シーケンス制御装置10による制御のもと、RFコイル4によって受信された磁気共鳴信号を検出し、検出した磁気共鳴信号をデジタル化して得られる磁気共鳴データをシーケンス制御装置10に送信する。
シーケンス制御装置10は、計算機システム11による制御のもと、傾斜磁場電源7、送信部8及び受信部9を制御する。具体的には、シーケンス制御装置10は、計算機システム11から送信される撮像条件に基づいて、被検体Pに関する磁気共鳴データを収集するためのパルスシーケンスを生成し、生成したパルスシーケンスにしたがって、傾斜磁場電源7、送信部8及び受信部9を制御する。また、シーケンス制御部10は、受信部9から送信された磁気共鳴データを計算機システム11に転送する。
計算機システム11は、操作者から受け付けた各種操作に応じて、MRI装置100全体を制御する。例えば、計算機システム11は、操作者から撮像条件の入力を受け付け、受け付けた撮像条件をシーケンス制御装置10に送信する。また、例えば、計算機システム11は、シーケンス制御装置10から送信される磁気共鳴データに基づいて各種画像を再構成し、再構成した各種画像を記憶部に記憶させる。また、例えば、計算機システム11は、操作者からの要求に応じて、記憶部に記憶された各種画像を表示部に表示させる。
このような構成のもと、第1の実施形態に係るMRI装置100は、傾斜磁場コイル2の振動による騒音を低減させるため、シール部材12及び13を有する。シール部材12は、静磁場磁石1及び傾斜磁場コイル2の軸方向の両端部において、静磁場磁石1の内周面と傾斜磁場コイル2の外周面との間に挿入され、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間に密閉空間を形成する。また、シール部材13は、傾斜磁場コイル2及びボアチューブ3の軸方向の両端部において、傾斜磁場コイル2の内周面とボアチューブ3の外周面との間に挿入され、傾斜磁場コイル2とボアチューブ3との間に密閉空間を形成する。そして、シール部材12及び13によって形成された各密閉空間は、それぞれ図示していない真空ポンプを用いて真空状態に保たれる。なお、ここでいう真空状態には、真空に近い低圧状態も含まれる。
ここで、従来、MRI装置における撮像時の騒音対策の1つとして、音の発生源である傾斜磁場コイルの周辺を真空状態にすることで、被検体である患者の耳元へ伝わる音を減らす静音化技術が知られている。このような静音化技術では、例えば、以下のような静音化構造が用いられているが、各静音化構造には、それぞれ以下のような課題がある。
図2は、従来のMRI装置における静音化構造の一例を示す図である。図2に示すように、例えば、傾斜磁場コイル2を密閉容器内に配置し、密閉容器内の密閉空間を真空状態にする構造が知られている。図2に示す例では、密閉容器は、密閉カバー21及び22と、ボアチューブ3とから構成される。このような構造では、傾斜磁場コイル2の支持系や傾斜磁場コイル2に接続されるケーブル類を考慮して密閉容器を作製する必要があるため、密閉容器が大きくかつ高価になる。また、一般的に、密閉容器は複数の部品に分割される構造となるため、各部品の接続部それぞれをOリングなどで密閉する必要がある。さらに、傾斜磁場コイル2に接続されるケーブルや水冷ホースなど(例えば、図2に示すケーブル23及び24を参照)が密閉容器を貫通する場合には、その貫通部分を特殊なブッシュなどを用いて密閉する必要がある。すなわち、多数の箇所を密閉することになるため、真空リークが発生する可能性が高くなる。また、真空リークが発生した場合に、リーク箇所を特定するのも困難である。さらに、密閉容器は一般的に重量が重く、着脱作業に多数に作業員が必要になる。また、着脱にかかる時間も長くなり、密閉容器の取り付け時の作業性や取り付け後のメンテナンス性が悪くなる。
図3は、従来のMRI装置における静音化構造の他の例を示す図である。図3に示すように、例えば、傾斜磁場コイル2に接続されるケーブルや水冷ホースなど(例えば、図3に示すケーブル23及び24を参照)が密閉容器を貫通することを避けるために、傾斜磁場コイル2の端面を大気中に露出させる構造も知られている。例えば、静磁場磁石1及び傾斜磁場コイル2の軸方向の両端部において、静磁場磁石1の内周面と傾斜磁場コイル2の外周面との間の間隙がシール部材32で密閉される。また、傾斜磁場コイル2及びボアチューブ3の軸方向の両端部において、傾斜磁場コイル2の内周面とボアチューブ3の外周面との間の間隙がシール部材33で密閉される。これにより、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間、及び、傾斜磁場コイル2とボアチューブ3との間それぞれに密閉空間が形成され、その密閉空間が真空状態に保たれる。このような構造では、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間の間隙の大きさ、又は、傾斜磁場コイル2とボアチューブ3との間の間隙の大きさが変わると、それに応じてシール部材33も変える必要がある。しかし、一般的に、MRI装置では、装置の構成によって静磁場磁石、傾斜磁場コイル、及びボアチューブの位置関係が変化するため、このような構造にした場合は、シール部材を汎用的に用いることができない。
このような従来の静音化構造における課題を解決するため、第1の実施形態に係るMRI装置100は、傾斜磁場コイル用の密閉容器を用いずに、汎用的なシール部材を用いて傾斜磁場コイルの静音化を実現する。
図4は、第1の実施形態に係る静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2及びボアチューブ3の側端部を示す斜視図である。図4に示すように、本実施形態では、静磁場磁石1の内周面端部と傾斜磁場コイル2の外周面端部との間に、シール部材12が挿入される。なお、図4には図示していない反対側の側端部でも同様に、静磁場磁石1の内周面端部と傾斜磁場コイル2の外周面端部との間に、別のシール部材12が挿入される。これにより、2つのシール部材12は、静磁場磁石1の内周面と傾斜磁場コイル2の外周面との間に密閉空間を形成する。また、本実施形態では、傾斜磁場コイル2の内周面端部とボアチューブ3の外周面端部との間に、シール部材13が挿入される。なお、図4には図示していない反対側の側端部でも同様に、傾斜磁場コイル2の内周面端部とボアチューブ3の外周面端部との間に、別のシール部材13が挿入される。これにより、2つのシール部材13は、傾斜磁場コイル2の内周面とボアチューブ3の外周面との間に密閉空間を形成する。
図5は、第1の実施形態に係るシール部材12の外観を示す斜視図である。図5に示すように、シール部材12は、周方向に連続するリング状に形成される。または、シール部材12は、周方向の少なくとも一部が欠切されたリング状に形成されてもよい。つまり、シール部材12は、必ずしも周方向に連続するように作製されなくてもよく、周方向の一部が切れた状態に作製されてもよいし、複数の円弧状の部品に分けられて作製されてもよい。
図6は、第1の実施形態に係るシール部材12の断面形状を示す断面図である。なお、図6は、静磁場磁石1の内周面端部及び傾斜磁場コイル2の外周面端部の様子を示しており、静磁場磁石1の内周面端部と傾斜磁場コイル2の外周面端部との間にシール部材12が挿入された状態を示している。図6に示すように、シール部材12は、第1の弾性部材12a、第2の弾性部材12b、及び第3の弾性部材12cから構成される。各弾性部材は、例えば、ゴムや、プラスチックやPET(Polyethylene terephthalate)などの樹脂で作製される。
なお、本実施形態では、シール部材12において、内周側に第1の弾性部材12aが配置され、外周側に第3の弾性部材12cが配置される場合について説明するが、実施形態はこれに限られない。例えば、本実施形態とは逆に、外内周側に第1の弾性部材12aが配置され、内周側に第3の弾性部材12cが配置されてもよい。
第1の弾性部材12aは、傾斜磁場コイル2の軸方向に幅を有するリング状に形成され、かつ、密閉空間S側の端部に向かって厚くなるように形成される。ここで、第1の弾性部材12aは、密閉空間S側に向かって作用する外力に対して、傾斜磁場コイル2の軸方向の位置が固定されるように配置される。
例えば、第1の弾性部材12aは、図6に示すように、シール部材12の半径方向に突出する係合部12dを有する。係合部12dは、断面形状がL字状となるように形成される。第1の弾性部材12aは、この係合部12dが傾斜磁場コイル2の外周面端部に係合することで、密閉空間S側に向かって作用する外力に対して傾斜磁場コイル2の軸方向の位置が固定される。なお、外内周側に第1の弾性部材12aが配置され、内周側に第2の弾性部材12bが配置される場合には、係合部12dは、静磁場磁石1の内周面端部に係合する。
第2の弾性部材12bは、傾斜磁場コイル2の軸方向に幅を有するリング状に形成され、かつ、密閉空間S側の端部に向かって薄くなるように形成される。ここで、第2の弾性部材12bは、密閉空間S側に向かって作用する外力によって、第1の弾性部材12aの外周側に接触しながら、傾斜磁場コイル2の軸方向へ移動するように配置される。なお、外内周側に第1の弾性部材12aが配置され、内周側に第2の弾性部材12bが配置される場合には、第2の弾性部材12bは、第1の弾性部材12aの内周側に接触しながら、傾斜磁場コイル2の軸方向へ移動するように配置される。
第3の弾性部材12cは、断面形状が密閉空間S側に突出する屈曲部を有する略C字状であるリング状に形成される。また、第3の弾性部材12cは、C字断面の両端部で第1の弾性部材12a及び第2の弾性部材12bそれぞれの密閉空間S側の端部を閉塞するように、第1の弾性部材12a及び第2の弾性部材12bと一体に形成される。
前述したように、本実施形態では、シール部材12によって静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間に形成される密閉空間Sが真空状態に保たれる。このように密閉空間が真空状態になることで、シール部材12を密閉空間S側に引き寄せる吸引力が生じる。本実施形態では、この吸引力が、シール部材12と静磁場磁石1との間に生じる摩擦力、及び、シール部材12と傾斜磁場コイル2との間に生じる摩擦力に変換される。
図7は、第1の実施形態に係るシール部材12に生じる摩擦力を説明するための図である。図7に示すように、本実施形態では、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間に形成された密閉空間Sが真空状態になると、第3の弾性部材12cに対して、真空によって密閉空間S側へ引き寄せる吸引力が働く(図7に示す矢印A1を参照)。この吸引力によって、第3の弾性部材12cは密閉空間S側へ移動する。第3の弾性部材12cが密閉空間S側へ移動すると、第3の弾性部材12cによって第2の弾性部材12bも密閉空間S側へ引き寄せられる。このとき、第1の弾性部材12aは、密閉空間S側に向かって作用する外力に対して、傾斜磁場コイル2の軸方向の位置が固定されているため、密閉空間S側へは移動しない。ここで、第1の弾性部材12aは、密閉空間S側の端部に向かって厚くなるように形成されており、かつ、第2の弾性部材12bは、密閉空間S側の端部に向かって薄くなるように形成されている。そのため、第2の弾性部材12bのみが密閉空間S側へ移動すると、第1の弾性部材12a及び第2の弾性部材12bが、シール部材12の半径方向へ相対的に離れるように移動する。この結果、第1の弾性部材12aを傾斜磁場コイル2側へ押し付ける力、及び、第2の弾性部材12bを静磁場磁石1側へ押し付ける力がそれぞれ生じることになり(図7に示す矢印A2を参照)、シール部材12と静磁場磁石1との間、及び、シール部材12と傾斜磁場コイル2との間に摩擦力が生じる。
このように、本実施形態では、密閉空間Sが真空状態になることで、第3の弾性部材12cに働く吸引力が、シール部材12と静磁場磁石1との間に生じる摩擦力、及び、シール部材12と傾斜磁場コイル2との間に生じる摩擦力に変換される。つまり、シール部材12は、密閉空間S側に吸引されるほど、大きな摩擦力を発生させることになる。これにより、シール部材12が密閉空間S側に吸い込まれるのを防ぐことができるとともに、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間の間隙をより強固に密閉することができる。また、装置の構成によって静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との位置関係が変化した場合でも、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間の間隙の大きさに合わせて、第1の弾性部材12a及び第2の弾性部材12bがシール部材12の半径方向へ相対的に離れるように移動するので、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間の間隙を適切に密閉することができる。
なお、第3の弾性部材12cの硬度は、第1の弾性部材12a及び第2の弾性部材12bの硬度と比べて低くなるように形成されるのが望ましい。例えば、第3の弾性部材12cは、硬度が30°程度であり、厚みが2.5mm程度のクロロプレンゴムを用いて形成される。一方、第1の弾性部材12a及び第2の弾性部材12bは、例えば、硬度が80°程度のクロロプレンゴムを用いて形成される。また、第1の弾性部材12a及び第2の弾性部材12bは、例えば、厚みの傾斜が20°、最大の厚さが3.0mm程度に形成され、第3の弾性部材12cと一体に形成される。
また、第3の弾性部材12cは、シール部材12におけるC字断面の両端部が、静磁場磁石1の内周面及び傾斜磁場コイル2の外周面に密着するように配置されるのが望ましい。このように、第3の弾性部材12cの硬度を低くして静磁場磁石1の内周面及び傾斜磁場コイル2の外周面に密着させることで、静磁場磁石1とシール部材12との間の摩擦力、及び、傾斜磁場コイル2とシール部材12との間の摩擦力を増やすことができる。これにより、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間の間隙をより確実に密閉することができる。
また、第1の弾性部材12aと第2の弾性部材12bとの接触面12eには、グリースなどの潤滑剤が塗布されるのが望ましい。これにより、第1の弾性部材12aと第2の弾性部材12bとの間の摩擦力が減り、第1の弾性部材12aをより支障なく滑らかに移動させることができるようになる。
また、第2の弾性部材12bは、第1の弾性部材12aと比べて傾斜磁場コイル2の軸方向の幅が広くなるように形成されるのが望ましい。これにより、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間の間隙が大きい場合でも、第1の弾性部材12aを密閉空間S側により深く移動させることができ、静磁場磁石1と傾斜磁場コイル2との間の間隙をより確実に密閉することができる。
また、第1の弾性部材12aにおいて密閉空間S側の端部に向かって厚くなる傾斜角度と、第2の弾性部材12bにおいて密閉空間S側の端部に向かって薄くなる傾斜角度とは、同一であることが望ましい。これにより、第1の弾性部材12aにおける傾斜磁場コイル2側の密着面と、第2の弾性部材12bにおける静磁場磁石1側の密着面とを平行な状態に保ったまま、第1の弾性部材12aを傾斜磁場コイル2の軸方向へ移動させることができる。このため、第1の弾性部材12aを移動させた場合でも、密閉状態を安定して保つことができる。
また、第3の弾性部材12cは、カーボンブラックが配合されるのが望ましい。これにより、第3の弾性部材12cの強度が高められるので、真空による吸引力によって第3の弾性部材12cが引き裂かれるのを防ぐことができる。
なお、ここでは、シール部材12について説明したが、傾斜磁場コイル2の内周面とボアチューブ3の外周面との間に挿入されるシール部材13も、シール部材12と同様に形成される。すなわち、シール部材13は、密閉する対象が、静磁場磁石1の内周面と傾斜磁場コイル2の外周面との間の間隙ではなく、傾斜磁場コイル2の内周面とボアチューブ3の外周面との間の間隙になるだけで、シール部材12と同様の役割を果たす。
上述したように、第1の実施形態によれば、第1の弾性部材と、第2の弾性部材と、第3の弾性部材とを一体化したシール部材が用いられるので、密閉のために用いられる部品点数を最小にすることができ、シール箇所も最小にすることができる。したがって、真空リークが発生する可能性が減り、真空リークが発生したとしても、リーク箇所を容易に推定することができる。また、シール部材は、密閉空間側に吸引されるほど大きな摩擦力を発生させるので、傾斜磁場コイル用の密閉容器を用いずに、傾斜磁場コイルの周辺を真空状態にすることができるので、メンテナンスなどの作業性を向上させることができる。また、装置の構成によって静磁場磁石、傾斜磁場コイル、及びボアチューブの位置関係が変化した場合でも、静磁場磁石と傾斜磁場コイルとの間の間隙の大きさ、又は、傾斜磁場コイルとボアチューブとの間の間隙の大きさに合わせて、第1の弾性部材及び第2の弾性部材がシール部材の半径方向へ相対的に離れるように移動するので、それぞれの間隙を適切に密閉することができる。つまり、静磁場磁石、傾斜磁場コイル、及びボアチューブの位置関係がずれたり、各種の静磁場磁石、傾斜磁場コイル、及びボアチューブが組み合わせられたりする場合でも、シール部材を汎用的に用いることができる。すなわち、第1の実施形態によれば、傾斜磁場コイル用の密閉容器を用いずに、汎用的なシール部材を用いて傾斜磁場コイルの静音化を実現することができる。
以下では、各種の変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下で説明する各実施形態に係るMRI装置の全体構成は、基本的には、図1に示したものと同じであるので、以下では詳細な説明を省略する。また、以下で説明する実施形態では、図1〜8に示した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付すこととして、詳細な説明を省略する。
(第2の実施形態)
まず、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、シール部材に含まれる第3の弾性部材があらかじめ略C字状の断面形状を有するように形成される場合の例について説明したが、第2の実施形態では、第3の弾性部材が所定の幅を有するリング状に形成され、傾斜磁場コイル2の軸方向に折り曲げられて用いられる場合の例について説明する。
図8は、第2の実施形態に係るシール部材の形状を示す断面図である。図8に示すように、本実施形態に係るシール部材は、第1の弾性部材112a、第2の弾性部材112b、及び第3の弾性部材112cから構成される。ここで、第1の弾性部材112aは、第1の実施形態で説明した第1の弾性部材12aと同じ断面形状を有するように形成され、第2の弾性部材112bは、第1の実施形態で説明した第2の弾性部材12bと同じ断面形状を有するように形成される。
また、第3の弾性部材112cは、所定の幅を有するリング状に形成され、幅方向の一方の端部に第1の弾性部材112aが設けられ、他方の端部に第2の弾性部材112bが設けられる。ここで、第3の弾性部材112cは、第1の弾性部材112a及び第2の弾性部材112bと一体に形成される。そして、本実施形態に係るシール部材は、使用時には、第3の弾性部材112cが、第1の弾性部材112aと第2の弾性部材112bとが対向するように、傾斜磁場コイル2の軸方向に折り曲げられて用いられる。
図9は、第2の実施形態に係るシール部材の使用時の形状を示す図である。例えば、図9に示すように、第2の実施形態に係るシール部材は、第2の弾性部材112bを第1の弾性部材112aの外周側へ配置させるように、第3の弾性部材112cを180°折り返して用いられる。または、第2の実施形態に係るシール部材は、第1の弾性部材112aを第2の弾性部材112bの外周側へ配置させるように、第3の弾性部材112cを180°折り返して用いられてもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第1の実施形態及び第2の実施形態では、シール部材があらかじめリング状に形成される場合の例について説明したが、第3の実施形態では、シール部材が帯状に形成される場合の例について説明する。
図10は、第3の実施形態に係るシール部材の形状を示す外観図である。図10に示すように、本実施形態に係るシール部材212は、帯状に形成され、リング状に曲成されて用いられる。ここで、シール部材212に含まれる第3の弾性部材は、第1の実施形態で説明した第3の弾性部材12cと同様に、あらかじめ略C字状の断面形状を有するように形成されてもよいし、第2の実施形態で説明した第3の弾性部材112cと同様に、あらかじめ所定の幅を有するように形成され、傾斜磁場コイル2の軸方向に折り曲げられてもよい。
また、第3の実施形態では、MRI装置100は、シール部材212によって形成された密閉空間から空気を引き出すための通気孔を有する通気部を備える。通気孔は、密閉空間とその外部の空間とを貫通しており、この通気孔を介して、真空ポンプを用いて空気を引き出すことで、シール部材212によって形成された密閉空間が真空状態に保たれる。
図11は、第3の実施形態に係る通気部を示す外観図である。図11に示すように、通気部220は、通気孔221を有し、シール部材212における周方向の切欠部に設けられる。ここでいう切欠部とは、帯状に形成されたシール部材212をリング状に曲げたときに、シール部材212の両端部が対向する箇所に形成される間隙部分である。
なお、例えば、シール部材212に含まれる第1の弾性部材212aと第2の弾性部材212bとは、それぞれ硬度が異なるように形成されてもよい。例えば、図11に示すように、第2の弾性部材212bが第1の弾性部材212aの外周側に配置される場合には、第2の弾性部材212bは、第1の弾性部材212aと比べて硬度が低くなるように形成される。逆に、第1の弾性部材212aが第2の弾性部材212bの外周側に配置される場合には、第1の弾性部材212aは、第2の弾性部材212bと比べて硬度が低くなるように形成される。これにより、リング状に曲げられた後の第1の弾性部材212aと第2の弾性部材212bとの周長の違いを吸収することができる。
または、第1の弾性部材212a及び第2の弾性部材212bのいずれか一方が、周方向に断続的に切欠部を有するように形成されてもよい。
図12は、第2の弾性部材が周方向に断続的に切欠部を有する場合の例を示す図である。図12に示すように、第2の弾性部材312bが第1の弾性部材312aの外周側に配置される場合には、第2の弾性部材312bが、周方向に断続的に切欠部321fを有するように形成される。逆に、第1の弾性部材312aが第2の弾性部材312bの外周側に配置される場合には、第1の弾性部材312aが、周方向に断続的に切欠部を有するように形成される。これにより、硬度を異ならせる場合と同様に、断続的に設けられた複数の切欠部によって、リング状に曲げられた後の第1の弾性部材312aと第2の弾性部材312bとの周長の違いを吸収することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、シール部材に含まれる第1の弾性部材及び第2の弾性部材が、互いが接触する側の反対側に、少なくとも1つの突起部を有する場合の例について説明する。
図13は、第4の実施形態に係るシール部材の形状を示す断面図である。なお、図13は、静磁場磁石1の内周面端部及び傾斜磁場コイル2の外周面端部の様子を示しており、静磁場磁石1の内周面端部と傾斜磁場コイル2の外周面端部との間にシール部材が挿入された状態を示している。図13に示すように、本実施形態に係るシール部材は、第1の弾性部材412a、第2の弾性部材412b、及び第3の弾性部材412cから構成される。ここで、第1の弾性部材412a及び第2の弾性部材412bは、互いが接触する側の反対側に、少なくとも1つの突起部を有する。
図13に示す例では、例えば、第1の弾性部材412aが、2つの突起部412gを有し、第2の弾性部材412bが、1つの突起部412hを有する。このように、第1の弾性部材412a及び第2の弾性部材412bに対して、互いが接触する側の反対側に突起部を設けることによって、突起部が設けられた箇所において、静磁場磁石1及び傾斜磁場コイル2に対して働く圧力が局所的に強くなる。これにより、シール部材と静磁場磁石1との間に生じる摩擦力、及び、シール部材と傾斜磁場コイル2との間に生じる摩擦力をより強めることができる。なお、傾斜磁場コイル2の内周面端部とボアチューブ3の外周面端部との間に挿入されるシール部材についても、同様に形成することができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、静磁場磁石1の内周面端部と傾斜磁場コイル2の外周面端部との間に挿入されるシール部材と、傾斜磁場コイル2の内周面端部とボアチューブ3の外周面端部との間に挿入されるシール部材とが一体に形成される場合の例について説明する。
図14は、第5の実施形態に係るシール部材の形状を示す断面図である。図14に示すように、例えば、リング状に形成された2つのシール部材512及び612がシール中継部712を介して一体に形成される。第1のシール部材512は、静磁場磁石1の内周面端部と傾斜磁場コイル2の外周面端部との間に挿入され、静磁場磁石1の内周面と傾斜磁場コイル2の外周面との間に密閉空間S1を形成する。第2のシール部材612は、傾斜磁場コイル2の内周面端部とボアチューブ3の外周面端部との間に挿入され、傾斜磁場コイル2の内周面とボアチューブ3の外周面との間に密閉空間S2を形成する。そして、第1のシール部材512と第2のシール部材612とは、図14に示すように、傾斜磁場コイル2の側端面を覆うように接続された状態で、一体に形成される。
以上、第1〜第5の実施形態について説明した。上記実施形態では、シール部材によって形成される密閉空間が真空状態に保たれる場合の例について説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、シール部材によって形成される密閉空間は、大気状態に保たれてもよい。その場合には、真空によってシール部材を密閉空間S側へ引き寄せる吸引力は生じないので、例えば、シール部材に含まれる第2の弾性部材を人力によって密閉空間側に押し込んだ後に、固定具によって第2の弾性部材の位置を固定する。例えば、図6及び7に示した例では、人力によって第2の弾性部材12bを密閉空間S側に押し込むことで、真空による吸引力が働いたときと同様に、シール部材12と静磁場磁石1との間、及び、シール部材12と傾斜磁場コイル2との間に摩擦力が生じる。これにより、シール部材12と静磁場磁石1との間の間隙、及び、シール部材12と傾斜磁場コイル2との間の間隙を確実に密閉することができる。
また、上記実施形態では、静磁場磁石1の内周面端部と傾斜磁場コイル2の外周面端部との間、及び、傾斜磁場コイル2の内周面端部とボアチューブ3の外周面端部との間の両方にシール部材が挿入される場合の例について説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、静磁場磁石1の内周面端部と傾斜磁場コイル2の外周面端部との間、及び、傾斜磁場コイル2の内周面端部とボアチューブ3の外周面端部との間の一方が、従来の密閉容器を用いた方法で密閉されてもよい。
また、上記実施形態では、静磁場磁石1及び傾斜磁場コイル2の軸方向の両端部、及び、傾斜磁場コイル2及びボアチューブ3の軸方向の両端部が、それぞれシール部材で密閉される場合の例について説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、静磁場磁石1及び傾斜磁場コイル2の軸方向のいずれか一方の端部がシール部材で密閉され、他方の端部が従来の密閉カバーを用いた方法で密閉されてもよい。同様に、傾斜磁場コイル2及びボアチューブ3の軸方向のいずれか一方の端部がシール部材で密閉され、他方の端部が従来の密閉カバーを用いた方法で密閉されてもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、傾斜磁場コイル用の密閉容器を用いずに、汎用的なシール部材を用いて傾斜磁場コイルの静音化を実現することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 MRI装置
1 静磁場磁石
2 傾斜磁場コイル
3 ボアチューブ
12,13 シール部材
12a 第1の弾性部材
12b 第2の弾性部材
12c 第3の弾性部材

Claims (16)

  1. 略円筒状の静磁場磁石と、
    前記静磁場磁石の内周側に配置された略円筒状の傾斜磁場コイルと、
    前記傾斜磁場コイルの内周側に配置された略円筒状のボアチューブと、
    前記静磁場磁石の内周面端部と前記傾斜磁場コイルの外周面端部との間及び前記傾斜磁場コイルの内周面端部と前記ボアチューブの外周面端部との間の少なくとも一方に挿入され、前記静磁場磁石の内周面と前記傾斜磁場コイルの外周面との間及び前記傾斜磁場コイルの内周面と前記ボアチューブの外周面との間の少なくとも一方に密閉空間を形成するリング状のシール部材とを備え、
    前記シール部材は、
    前記傾斜磁場コイルの軸方向に幅を有するリング状に形成され、前記密閉空間側の端部に向かって厚くなり、前記密閉空間側に向かって作用する外力に対して前記軸方向の位置が固定された第1の弾性部材と、
    前記傾斜磁場コイルの軸方向に幅を有するリング状に形成され、前記密閉空間側の端部に向かって薄くなり、前記密閉空間側に向かって作用する外力によって前記第1の弾性部材の内周側又は外周側に接触しながら前記軸方向へ移動する第2の弾性部材と、
    断面形状が前記密閉空間側に突出する屈曲部を有する略C字状であるリング状に形成され、当該C字断面の両端部で前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材それぞれの前記密閉空間側の端部を閉塞する第3の弾性部材と
    を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記第3の弾性部材の硬度は、前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材の硬度と比べて低いことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記第1の弾性部材は、
    前記シール部材の半径方向に突出する係合部を有し、
    前記シール部材が前記静磁場磁石の内周面端部と前記傾斜磁場コイルの外周面端部との間に挿入される場合に、前記係合部がいずれか一方の端部に係合することで、前記密閉空間側に向かって作用する外力に対して前記軸方向の位置が固定され、
    前記シール部材が前記傾斜磁場コイルの内周面端部と前記ボアチューブの外周面端部との間に挿入される場合に、前記係合部がいずれか一方の端部に係合することで、前記密閉空間側に向かって作用する外力に対して前記軸方向の位置が固定される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記第2の弾性部材は、前記第1の弾性部材と比べて前記傾斜磁場コイルの軸方向の幅が広いことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記第1の弾性部材において前記密閉空間側の端部に向かって厚くなる傾斜角度と前記第2の弾性部材において前記密閉空間側の端部に向かって薄くなる傾斜角度とが同一であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記静磁場磁石の内周面端部と前記傾斜磁場コイルの外周面端部との間に挿入され、前記静磁場磁石の内周面と前記傾斜磁場コイルの外周面との間に密閉空間を形成するリング状の第1のシール部材と、
    前記傾斜磁場コイルの内周面端部と前記ボアチューブの外周面端部との間に挿入され、前記傾斜磁場コイルの内周面と前記ボアチューブの外周面との間に密閉空間を形成するリング状の第2のシール部材とを備え、
    前記第1のシール部材と前記第2のシール部材とは、傾斜磁場コイルの側端面を覆うように接続された状態で一体に形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材との接触面には、潤滑剤が塗布されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記第3の弾性部材は、
    前記シール部材が前記静磁場磁石の内周面端部と前記傾斜磁場コイルの外周面端部との間に挿入される場合に、前記C字の両端部が、前記静磁場磁石の内周面及び前記傾斜磁場コイルの外周面に密着し、
    前記シール部材が前記傾斜磁場コイルの内周面端部と前記ボアチューブの外周面端部との間に挿入される場合に、前記C字断面の両端部が、前記傾斜磁場コイルの内周面及び前記ボアチューブの外周面に密着する
    ことを特徴とする請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記シール部材は、周方向に連続するリング状、又は、周方向の少なくとも一部が欠切されたリング状に形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記シール部材は、帯状に形成され、リング状に曲成されて用いられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記密閉空間から空気を引き出すための通気孔を有する通気部をさらに備え、
    前記通気部は、前記シール部材における周方向の切欠部に設けられることを特徴とする請求項10に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材とは、それぞれ硬度が異なるように形成されることを特徴とする請求項10又は11に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材のいずれか一方が、周方向に断続的に切欠部を有するように形成されることを特徴とする請求項10又は11に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  14. 前記第3の弾性部材は、カーボンブラックが配合されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  15. 前記第3の弾性部材は、所定の幅を有するリング状に形成され、幅方向の一方の端部に前記第1の弾性部材が設けられ、他方の端部に前記第2の弾性部材が設けられ、当該第1の弾性部材と当該第2の弾性部材とが対向するように前記軸方向に折り曲げられて用いられることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  16. 前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材は、互いが接触する側の反対側に、少なくとも1つの突起部を有することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
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