JP2014017704A - 水晶デバイス及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】積層セラミックからなる容器本体と水晶片とこの水晶片を用いる回路を集積したICチップとを備え、容器本体に形成された第1の凹部内に水晶片を密閉封入し第2の凹部内にICチップを収容した水晶デバイスにおいて、ICチップを外部環境から確実に保護し、低背化や平面形状寸法の小型化を達成し、製造工程も簡素化する。
【解決手段】容器本体2の第2の凹部10bの底面に弾性樹脂層21を配置しこの弾性樹脂層21上にICチップ1を配置する。ICチップ1の回路形成面に設けられたIC端子に対応した回路端子11を有する実装基板20を用意し、異方性導電接着剤22を使用して、実装基板20へのICチップの回路形成面の接合とその実装基板20の容器本体2への接合とを同時に行い、異方性導電接着剤22によって回路形成面を封止する。
【選択図】図1
【解決手段】容器本体2の第2の凹部10bの底面に弾性樹脂層21を配置しこの弾性樹脂層21上にICチップ1を配置する。ICチップ1の回路形成面に設けられたIC端子に対応した回路端子11を有する実装基板20を用意し、異方性導電接着剤22を使用して、実装基板20へのICチップの回路形成面の接合とその実装基板20の容器本体2への接合とを同時に行い、異方性導電接着剤22によって回路形成面を封止する。
【選択図】図1
Description
本発明は、水晶振動子とこの水晶振動子を用いる回路を含むIC(集積回路)チップとを一体化させた表面実装型の水晶デバイスに関する。
水晶振動子とICチップを一体化させた水晶デバイスの代表的なものとして、水晶振動子とこの水晶振動子を用いる発振回路を集積したICチップとを一体化させた表面実装用の水晶発振器がある。表面実装用の水晶発振器は、小型・軽量であることから、特に携帯型の電子機器、例えば携帯電話機において、周波数や時間の基準源として広く内蔵されている。
このような表面実装用の水晶発振器の1つのタイプのものとして、両方の主面にそれぞれ凹部が形成された扁平な容器本体を使用し、一方の主面の凹部に水晶片を密閉封入して水晶振動子を構成するとともに、他方の主面の凹部にICチップを格納した、いわゆる二室型のものがある(例えば、特許文献1)。二室型の表面実装用水晶発振器は、中央部での断面形状がH字型である容器本体を使用するので、H字型の表面実装用水晶発振器とも呼ばれる。図5は、そのような二室型の表面実装用水晶発振器の断面図であり、図6はここで用いられる水晶片を示す平面図であり、図7は、ICチップを取り除いた状態での容器本体の底面図である。
図示される水晶発振器において、容器本体2は、回路基板あるいは配線基板に実装したときに上から見て短辺と長辺とを有する長方形に見える扁平な略直方体形状の外形を有し、その上面と下面にそれぞれ凹部が設けられており、その結果、H字型の断面形状を有している。容器本体2は、略長方形状の平板状の中央層2aと、それぞれ開口部を有する上下の枠層2b,2cとを有する積層セラミックからなっている。中央層2aと枠層2bによって図示上側の第1の凹部10aが形成され、第1の凹部10a内に水晶振動子として機能する水晶片3が格納されている。また、中央層2aと枠層2cによって図示下側の第2の凹部10bが形成され、第2の凹部10b内にICチップ1が収容されている。ここで第1の凹部10aの底面、すなわち中央層2aの表側の表面には、一対の水晶保持端子12が設けられている。第2の凹部10bの開口端面を囲む枠層2cの表面の4つの角部には、それぞれ、この水晶発振器を回路基板あるいは配線基板上に表面実装する際に用いられる実装端子4が設けられている。これら4個の実装端子4は、例えば、電源端子、接地端子、発振出力端子及びAFC(自動周波数制御)用入力端子である。しかしながら実装端子の数は4に限られるものではなく、さらに、必要に応じて、制御用端子などの実装端子を設ける場合もある。
水晶片3は、図6に示すように、例えば略長方形のATカットの水晶片であり、その両方の主面にそれぞれ励振電極7aが設けられるともに、これらの励振電極7aからは、水晶片3の一端部の両側に向けて、それぞれ引出電極7bが延出されている。引出電極7bが延出された水晶片3の一端部両側を導電性接着剤13などで固着することにより、水晶片3は、水晶保持端子12に対して電気的・機械的に接続し、第1の凹部10a内に保持されることになる。水晶片3の固着後、容器本体2の第1の凹部10aの開口面には、枠層2bの上面に設けられた金属リング15に対して金属カバー9がシーム溶接などによって接合され、これによって、水晶片3が第1の凹部10a内に密閉封入されるようになっている。なお、金属リング15は、容器本体2に形成されたビアホールなどの不図示の導電路を介して、実装端子4のうちの接地用のものに電気的に接続しており、これにより、金属カバー9も接地することになる。
ICチップ1は、略長方形の形状を有し、水晶片3を用いる発振回路を少なくとも含む電子回路を半導体基板に集積化したものである。ICチップ1においては発振回路等の電子回路が半導体基板の一方の主面に通常の半導体装置製造プロセスによって形成されているので、半導体基板の一対の主面のうちこれらの電子回路が形成されている方の主面のことを、ICチップの回路形成面と呼ぶことにする。回路形成面には、ICチップ1を外部回路に接続するための複数のIC端子も形成されている。IC端子には、電源端子、接地端子、発振出力端子、AFC用入力端子、水晶振動子と接続するための一対の水晶接続端子などが含まれる。IC端子は、例えば、回路形成面の最表面に形成された導電膜によって構成される。
また第2の凹部10bの底面、すなわち中央層2aの第2の凹部10b側の露出底面には、図7に示すように、IC端子に対応する複数の回路端子11が設けられている。ここでは8個の回路端子11が、凹部10bの底部の両方の長辺に沿うようにして、長辺ごとに4個ずつ等間隔に列をなして配置している。IC端子のうちの電源端子、接地端子、発振出力端子、AFC用入力端子に対応する回路端子は、それぞれ、不図示の導電路を介して、実装端子4に電気的に接続している。ICチップ1の1対の水晶接続端子に対応する回路端子は、中央層2aに形成されたビアホールなどの不図示の導電路を介して、中央層2aの第1の凹部10a側の表面に形成された水晶保持端子12に電気的に接続する。
ICチップ1は、その回路形成面が第2の凹部10bの底面に向かい合うようにして、バンプ6を用いる超音波熱圧着によりIC端子を回路端子11に電気的・機械的に接続することによって、第2の凹部10bの底面に固着される。そして、ICチップ1の回路形成面を保護するために、第2の凹部10b内には、中央層2aと回路形成面との隙間を埋めるように、保護樹脂層16がいわゆるアンダーフィルとして設けられている。
ところで、上述した表面実装型水晶発振器では、長期間の使用中に保護樹脂層16が徐々に吸湿し、これによって保護樹脂層16の誘電率が変化するので、ICチップ1内に設けられた電子回路と、容器本体2に形成された導電路や回路端子11との間に発生する浮遊容量の大きさも変化し、これによって水晶発振器における発振周波数が変化してしまう、という問題が生じる。また、水晶発振器の小型化に伴って、ICチップと容器本体の凹部の側壁との間隔が狭くなる傾向にあり、ICチップ1の回路形成面を保護するためにこの隙間に樹脂を注入・塗布して保護樹脂層16を構成することが難しくなってきている。
上述の表面実装型水晶発振器では、第2の凹部10bの開口端面を囲む枠層2cの表面に実装端子4が設けられているが、水晶発振器の小型化が進むと、第2の凹部2cを囲む壁部としての枠層2cの厚さが小さくなって、枠層2cの表面に形成できる実装端子の大きさが小さくなりすぎ、あるいは、隣接する実装端子間の十分な間隔を確保できなくなる。実装端子の大きさが小さすぎると、この水晶発振器を回路基板または配線基板に表面実装する際の作業性が低下する。隣接する実装端子4の間隔を十分確保できなくなることは、例えば、実装端子の数を4個から6個に増加させる際の障害ともなる。
実装端子の大きく形成するための構成として、図8に示すように、図5に示す表面実装型水晶発振器の底面すなわち第2の凹部10b側に、第2の凹部10bを覆って枠層2cに接合するような接続用基板17を設け、この接続用基板17上に実装端子4を設けることが考えられる。接続用基板17は、板状の部材であり、水晶発振器の平面形状とほぼ同サイズとすることができる。したがって、枠層2cの表面に実装端子4を設ける場合に比べ、接続用基板17上に設けることによって、実装端子4の形状を大きくすることができる。また、接続用基板17を枠層2cに接合する際に、第2の凹部10b内に湿気が侵入しないような構造とすれば、保護樹脂層16の吸湿に起因する問題点も解決することができる。しかしながら、図8に示した構成では、接続用基板17がICチップ1を押し付けるとICチップ1を破損させる恐れがあり、そのため、第2の凹部10bを深く形成してICチップ1と接続用基板17との間に十分な間隔が形成されるようにする必要があって、水晶発振器の低背化の妨げとなっている。
上述した各表面実装型水晶発振器では、容器本体2の第2の凹部10bの底面に設けられる回路端子11の数と配置とが、ICチップ1でのIC端子の数と配置とに完全に対応するものでなくてはならないから、IC端子の数や配置が異なるICチップごとに専用の容器本体を用意しなければならない。しかしながら、ICチップの種類ごと専用の容器本体を準備することは、そのような容器本体を試作するためのリードタイムやコストが増大するという課題を生じる。そこで本出願人は、既に、特許文献2において、図5に示したような表面実装型水晶発振器の改良として、プリント配線基板からなる実装基板を用意し、バンプを用いる超音波熱圧着によって実装基板の一方の主面に対してICチップを接合し、その後、容器本体の第2の凹部内にICチップが収容されるように、第2の凹部の開口端面に対して異方性導電樹脂を用いて実装基板を接合することによって構成される表面実装型水晶発振器を提案した。実装基板の他方の主面には、実装端子が設けられる。特許文献2に記載のものでは、ICチップの種類ごとにプリント配線基板からなる実装基板を用意すれば、共通の容器本体を使用することができるので、多種多様のICチップに対応できるようになる。
元木和行他、「異方性導電材料接続」、フジクラ技報、第99号、第32頁〜第38頁、2000年10月
しかしながら、図8に示したように通常の二室型の表面実装型水晶発振器に対して接続用基板をさらに設け、実装端子の寸法を大きくできるようにした場合には、接続用基板とICチップとの間の間隔を確保する必要があることから、水晶発振器の低背化が難しくなる、という課題が生じる。また、特許文献2に示した水晶発振器において、実装基板にICチップを接合させたのちに、その実装基板を容器本体に異方性導電樹脂で接合するので、製造工程が煩雑になりがちである、という課題がある。このような課題は、表面実装型水晶発振器のみならず、一般的な水晶デバイスにおいて生ずるものである。
本発明の目的は、ICチップを外部環境から確実に保護することができ、低背化や平面形状寸法の小型化を達成でき、製造工程も簡素化された水晶デバイスと、その製造方法とを提供することにある。
本発明の水晶デバイスは、一方の主面に形成された第1の凹部と他方の主面に形成された第2の凹部とを有する容器本体と、第1の凹部内に密閉封入された水晶片と、水晶片を用いる回路が集積化されたICチップとを有する水晶デバイスであって、第2の凹部の底面に形成され弾性を有する弾性樹脂層と、第2の凹部を閉鎖するように、異方性導電接着剤により容器本体に接合した実装基板と、を有し、容器本体において第2の凹部の開口端面に、水晶片と電気的に接続し実装基板との電気的接続に用いられる複数の第1の接合端子が設けられ、ICチップの回路形成面に複数のIC端子が設けられ、実装基板の一方の主面に、複数のIC端子に対応した複数の回路端子と、複数の第1の接合端子に対応し容器本体との電気的接続に用いられる複数の第2の接合端子と、が設けられ、実装基板の他方の主面に、水晶デバイスを表面実装する際に用いられる実装端子が設けられ、ICチップは、回路形成面が異方性導電接着剤で封止され、かつ回路形成面でない方の主面が弾性樹脂層に接するようにして、第2の凹部内に収容され、異方性導電接着剤によって、各回路端子とその回路端子に対応するIC端子との電気的接続が確立し、各第1の接合端子とその第2の接合端子に対応する第2の接合端子との電気的接続が確立している。
本発明の水晶デバイスの製造方法は、一方の主面に形成された第1の凹部と他方の主面に形成された第2の凹部とを有する容器本体と、第1の凹部内に密閉封入された水晶片と、水晶片を用いる回路が集積化されたICチップとを有する水晶デバイスの製造方法であって、第2の凹部の底面に弾性を有する弾性樹脂層を形成する段階と、ICチップにおける回路形成面でない方の主面が弾性樹脂層に接するように弾性樹脂層上にICチップを配置する段階と、ICチップの回路形成面に設けられているIC端子に対応した回路端子を第1の主面に有する実装基板を使用し、第1の主面の全面に配置された異方性導電接着剤を介し、ICチップが配置されている容器本体に対して第2の凹部を閉鎖するように実装基板を押し当てて異方性導電接着剤を硬化させる段階と、を有し、硬化した異方性導電接着剤によって、実装基板とICチップとの接合及び実装基板と容器本体との接合を完成させ、IC端子と対応する回路端子との電気的接続を確立し、ICチップの少なくとも回路形成面を封止する。
本発明では、容器本体の第1の凹部に水晶片を密閉封入し第2の凹部にICチップを格納するいわゆる二室型の水晶デバイスにおいて、第2の凹部の底面にICチップを固着させるのではなくて弾性樹脂層を配置しこの弾性樹脂層上にICチップを配し、異方性導電接着剤を使用して、実装基板へのICチップの接合とその実装基板の容器本体への接合とを同時に行えるようにする。これにより、ICチップと実装基板の間、実装基板と容器本体の間での所望の電気的接続が確立するとともに、製造工程が簡素化され、異方性導電接着剤によってICチップの回路形成面が確実に封止されるようになる。また、弾性樹脂層を設けていることにより、実装基板と容器本体との接合時にICチップに加わる応力を緩和でき、水晶サイズの低背化を達成しつつICチップの破損を防止することができる。さらに、ICチップの種類に応じた実装基板を準備することで、ICチップの変更に対して柔軟に対応できるようになる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。本発明の実施の一形態の水晶デバイスである表面実装型水晶発振器を示す図1において、図5〜図8に示したものと同一の構成要素には同一の参照符号が付与されており、それらについての重複する説明は省略または簡略化する。
図1に示した本実施形態の水晶発振器は、図5〜図7に示した二室型の表面実装型水晶発振器と同様のものであって、一方の主面に第1の凹部10aが形成され他方の主面に第2の凹部10bが形成された積層セラミックからなる容器本体2を使用し、第1の凹部10a内に水晶片3を密閉封入し、第2の凹部10b内にICチップ1を収容したものである。しかしながら、実装端子4が形成されている実装基板20を容器本体に接合させている点と、第2の凹部10bへのICチップ1の収容形態の点で、図1に示す水晶発振器は、図5〜図7に示した水晶発振器とは異なっている。ICチップ1の構成、水晶片3の構成、及び水晶片3を第1の凹部10a内に保持し封入する構成については、本実施形態の水晶発振器は、図5に示した従来のものと同じである。以下、本実施形態の水晶発振器について詳しく説明する。
本実施形態で用いる容器本体2は、図5に示したものと同様のものであるが、第2の凹部10bの底面に回路端子11が形成されていない点と、実装端子4の代わりに接合端子5が設けられている点で、図5に示したものと異なっている。接合端子5は、図2に示すように、第2の凹部10bの開口端面を囲む枠層2cの表面の4つの角部にそれぞれ設けられている。これら4個の接合端子5のうち、2個は接地用のものであって、容器本体2に形成されたビアホールなどの不図示の導電路を介して金属リング15に電気的に接続し、残りの2個は、やはり容器本体2に形成されたビアホールなどの不図示の導電路を介して、第1の凹部10aの底面に形成されている一対の水晶保持端子12に電気的に接続している。接合端子5は、例えば、平坦な導電膜(例えば、金(Au)膜など)として形成されるものである。
ICチップ1は、回路形成面が第2の凹部10bの底面に固着するのではなく、回路形成面とは反対側の主面が、シリコーン系樹脂などの弾力性を有する樹脂すなわち弾性樹脂層21を介して、第2の凹部10bの底面に固着している。この構成ではICチップ1がその回路形成面ではない方の主面によって第2の凹部10bにダイボンディングされていることになり、回路形成面は、図2に示すように、第2の凹部10bによる開口部に露出することになる。ICチップ1の回路形成面には、上述したように複数のIC端子8が設けられている。本実施形態の水晶発振器では、枠層2cによる第2の凹部10bの開口端面の位置にICチップ1の回路形成面がほぼ一致するように、ICチップ1の厚さや弾性樹脂層21の厚さ、第2の凹部10bの深さが設定されている。枠層2cの表面に形成された各接合端子5とICチップ1の回路形成面に形成された各IC端子8とには、それぞれ、バンプ6が設けられている。バンプ6は、例えば金(Au)ワイヤからなる突起であったり、あるいは、金属製の突起の表面に金メッキを施したものであったり、あるいは、接合端子5やIC端子8に対してメタライズ工程によって突起を形成したものであったりしてもよい。金バンプとしてバンプ6を設ける場合には、ボンディングによってバンプ6をIC端子8に接合してもよい。
実装基板20は、容器本体2と同一の平面外形寸法を有する略長方形の板状部材であって、例えば、ガラスエポキシ多層基板材料などから構成されたプリント配線基板として、あるいはセラミック製の基板として形成されている。実装基板20の一方の主面には、図3(a)に示すように、ICチップ1のIC端子8にそれぞれ対応する複数の回路端子11が設けられており、さらにこの一方の主面の4角部には、それぞれ、容器本体2の接合端子5に対応する接合端子19が設けられている。実装基板20の他方の主面の4つの角部のそれぞれには、図3(b)に示すように、この水晶発振器を回路基板または配線基板上に実装する際に用いられる実装端子4が形成されている。実装端子4、回路端子11及び接合端子19は、例えば、実装基板20の表面に形成された平坦な導電膜からなる。IC端子8のうちの電源端子、接地端子、発振出力端子、AFC用入力端子に対応する回路端子11は、実装基板20に形成されたビアホール23などの導電路を介して、実装端子4に電気的に接続している。接合端子19のうち、容器本体2側の接地用の接合端子5に対応するものも、IC端子のうちの接地端子に対応する回路端子11に電気的に接続している。また、接合端子19のうち、容器本体2側の水晶保持端子に接続する接合端子5に対応するものは、IC端子8のうちの水晶接続端子に対応する回路端子11に対して、実装基板20上の配線パターンを介して接続している。
実装基板20には、以下に述べるように、異方性導電接着剤22によってICチップ1が接合しており、実装基板20にICチップ1を接合したときのICチップ1の外周に対応する位置が、図3(a),(b)において破線で示されている。各実装端子4は、実装基板20での対応する角部の頂点の近傍の位置からICチップ1の配置領域の一部にまで広がって形成されている。したがって本実施形態において実装端子4は、図5に示したように枠層2cの表面に設けられる実装端子に比べ、十分に大きな寸法で形成することができる。図3(b)においては4個の実装端子4が示されているが、実装基板20における各長辺の中央部付近には実装端子4が形成されていない領域があり、この領域の広さはさらに実装端子を設けるのには十分なものであるので、必要に応じてこの領域にさらになる実装端子4を設けることとして、本実施形態において実装基板20において6個の実装端子を設けることは容易である。6個の実装端子を設けたとしても、各実装端子の面積は水晶発振器4の表面実装を行うのに際して十分な大きさとなり、また、実装端子間の間隔も十分なものとされる。
次に、実装基板20に対するICチップ1及び枠層2cに接合について説明する。
本実施形態の水晶発振器では、実装基板20の一方の主面の全面に異方性導電接着剤22の層が形成されており、この異方性導電接着剤22によってICチップ1が実装基板20に接合するとともに、実装基板20が枠層2cに接合し、容器本体2の第2の凹部10bが実質的に閉じられる。この異方性導電接着剤22は、ICチップ1の回路形成面の全面を覆って回路形成面を封止する。異方性導電接着剤22としては、以下に例示するような各種のものがあるが、その性質として、比較的薄い層として形成されたときに、その層の厚み方向へは電気的導通を可能にするが、層が形成する面内方向での絶縁性を示す。したがって、ICチップ1の各IC端子8は、実装基板20上のそれぞれ対応する回路端子11と電気的に接続することになる。相互に対応しないIC端子8と回路端子11との間では電気絶縁状態が保たれる。同様に、実装基板20上の各接合端子19は、容器本体2の接合端子5のうちの対応するものだけに対して電気的に接続することになり、隣接する接合端子19の相互間での電気的短絡は生じない。
次に、本実施形態の水晶発振器において用いられる異方性導電接着剤22について説明する。異方性導電接着剤22としては、例えば、非特許文献1に記載されているような異方性導電樹脂を使用することができる。この異方性導電樹脂は、加熱前には液状あるいは弾力性を有する固体であって、熱圧着を行った場合に、圧着部における厚み方向に対しては電気導通性を示し、その圧着面の面内方向に対しては電気絶縁性を示すようになる材料のことである。加熱前にシート状の形状を有するものも使用できる。このような異方性導電樹脂は、例えば熱硬化性あるいは熱可塑性の樹脂に導電粒子を分散させたものであって、対向する電極間でこのような異方性導電樹脂を押圧しかつ加熱した場合に、電極間が導電粒子によって電気的に導通し、かつ押圧と加熱を停止した後もそのような電気導通状態を維持するものである。特に、本実施形態の水晶発振器では、IC端子8及び接合端子5にはそれぞれバンプ6が設けられており、実装基板20上でこれらのバンプ6に対向する回路端子11や接合端子19は平坦に設けられているので、導電粒子を混入した熱硬化型樹脂を異方性導電樹脂として使用し、加圧・加熱時にバンプ6と回路端子11や接合端子19との間に導電粒子を捕捉させて両者間を接合させ、樹脂の硬化によってバンプ6と回路端子11や接合端子19との間を電気的導通を確立するようにすることが好ましい。
あるいは、特許文献3に記載されるように、半田(ここでいう半田には鉛フリー半田なども含まれる)を混入した熱硬化性樹脂を異方性導電接着剤22として使用できる。この場合、異方性導電接着剤22を実装基板20に塗布した状態で、実装基板20を容器本体2側に押圧し、加熱すると、バンプ6と対応する回路端子11や接合端子19との間に半田粒子が捕捉され、その半田粒子が溶融し、バンプ6と回路端子11や接合端子19との間に半田による金属接合が形成される。そのまま放置して冷却すると、樹脂部分は硬化し、半田もそのままの形状で凝固するので、バンプ6と回路端子11や接合端子19との間に堅固な電気的接合部が形成され、かつ、熱硬化性樹脂による確実な封止が行われる。本実施形態の水晶発振器では、このような半田を混入した熱硬化性樹脂を異方性導電接着剤22として使用することが特に好ましい。
本実施形態の水晶発振器では、ICチップ1の回路形成面は異方性導電接着剤22で封止され、かつ容器本体2と実装基板20との間の隙間も異方性導電接着剤22によって封じられることになるので、ICチップ1の回路形成面は外気から遮断されることになり、回路形成面を確実に保護することができ、また回路形成面と実装基板20との間に存在する樹脂の吸湿も起こらないので、水晶発振器の発振周波数も安定する。さらに、この水晶発振器では、ICチップ1におけるIC端子の数や配置を変更する場合には、例えばプリント配線基板作成技術などによって形成される実装基板20において、その実装基板20における回路端子11の配置や配線パターンの形状を変更するだけでよい。したがってこの水晶発振器は、ICチップ1におけるIC端子の数や配置の変更に容易に対応できる。
次に、本実施形態の水晶発振器の製造工程について、ICチップ1の実装と実装基板20の接合の工程を中心に、図4を用いて説明する。
まず、第1の凹部10a内に既に水晶片3が保持されて封入されている容器本体2を用意する。容器本体2の枠層2cの表面には、接合端子5(図4には不図示)と、接合端子5に設けられたバンプ6も形成されている。ここで図4(a)に示すように、第2の凹部10bの底面に弾性樹脂層21を形成する。
次に、図4(b)に示すように、ICチップ1を、回路形成面ではない方の主面(ICチップ1の背面)が弾性樹脂層21に接するように、弾性樹脂層21の表面にICチップ1を固着させる。ICチップ1の回路形成面のIC端子には、バンプ6が予め設けられている。この状態で、一方の主面(回路端子11や接合端子19が設けられている方の主面)の全面に未硬化状態の異方性導電接着剤22の層が形成されている実装基板20に対し、第2の凹部10b側が接するように、容器本体2を押し付け、かつ加熱する。その結果、上述したように、ICチップ1が実装基板20に接合し、実装基板20が容器本体2に接合し、IC端子と容器本体2側の接合端子とが、それぞれ、回路端子11と接合端子19とに電気的に接続し、ICチップ1の少なくとも回路形成面が異方性導電接着剤22によって封止されることになり、水晶発振器が完成する。このとき、ICチップ1の背面側には弾性樹脂層21が設けられているので、容器本体2と実装基板20との間での押圧力がICチップ1に加わったとしても、押圧力による応力は弾性樹脂層21によって緩和され、ICチップ1の破損等が防止される。ICチップ1の破損が防止されるので、その分、図8に示したものなどに比べ、第2の凹部20bの深さを小さくすることができ、水晶発振器の低背化を達成できる。また、容器本体2への実装基板20の接合と、ICチップ1の実装基板20への接合とを同時に行うことができるので、水晶発振器の製造工程を簡素化することができる。
1…ICチップ、2…容器本体、2a…中央層、2b,2c…枠層、3…水晶片、4…実装端子、5,19…接合端子、6…バンプ、7a…励振電極、7b…引出電極、8…IC端子、9…金属カバー、10a,10b…凹部、11…回路端子、12…水晶保持端子、13…導電性接着剤、15…金属リング、16…保護樹脂層、17…接続用基板、20…実装基板、21…弾性樹脂層、22…異方性導電接着剤、23…ビアホール。
Claims (7)
- 一方の主面に形成された第1の凹部と他方の主面に形成された第2の凹部とを有する容器本体と、前記第1の凹部内に密閉封入された水晶片と、前記水晶片を用いる回路が集積化されたICチップとを有する水晶デバイスであって、
前記第2の凹部の底面に形成され弾性を有する弾性樹脂層と、
前記第2の凹部を閉鎖するように、異方性導電接着剤により前記容器本体に接合した実装基板と、
を有し、
前記容器本体において前記第2の凹部の開口端面に、前記水晶片と電気的に接続し前記実装基板との電気的接続に用いられる複数の第1の接合端子が設けられ、
前記ICチップの回路形成面に複数のIC端子が設けられ、
前記実装基板の一方の主面に、前記複数のIC端子に対応した複数の回路端子と、前記複数の第1の接合端子に対応し前記容器本体との電気的接続に用いられる複数の第2の接合端子と、が設けられ、
前記実装基板の他方の主面に、前記水晶デバイスを表面実装する際に用いられる実装端子が設けられ、
前記ICチップは、前記回路形成面が前記異方性導電接着剤で封止され、かつ前記回路形成面でない方の主面が前記弾性樹脂層に接するようにして、前記第2の凹部内に収容され、
前記異方性導電接着剤によって、前記各回路端子と当該回路端子に対応する前記IC端子との電気的接続が確立し、前記各第1の接合端子と当該第2の接合端子に対応する前記第2の接合端子との電気的接続が確立している、水晶デバイス。 - 前記各第1の接合端子及び前記各IC端子にバンプを備える、請求項1に記載の水晶デバイス。
- 前記異方性導電性接着剤は、半田粒子を混入した熱硬化性樹脂からなる、請求項1または2に記載の水晶デバイス。
- 前記容器本体は複数層のセラミックシートを積層して構成された積層セラミックからなり、前記実装基板はプリント配線基板またはセラミックからなる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水晶デバイス。
- 前記回路は前記水晶片を用いる発振回路であり、表面実装用の水晶発振器として構成された請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水晶デバイス。
- 一方の主面に形成された第1の凹部と他方の主面に形成された第2の凹部とを有する容器本体と、前記第1の凹部内に密閉封入された水晶片と、前記水晶片を用いる回路が集積化されたICチップとを有する水晶デバイスの製造方法であって、
前記第2の凹部の底面に弾性を有する弾性樹脂層を形成する段階と、
前記ICチップにおける回路形成面ではない方の主面が前記弾性樹脂層に接するように前記弾性樹脂層上に前記ICチップを配置する段階と、
前記ICチップの前記回路形成面に設けられているIC端子に対応した回路端子を第1の主面に有する実装基板を使用し、前記第1の主面の全面に配置された異方性導電接着剤を介し、前記ICチップが配置されている容器本体に対して前記第2の凹部を閉鎖するように前記実装基板を押し当てて前記異方性導電接着剤を硬化させる段階と、
を有し、
硬化した前記異方性導電接着剤によって、前記実装基板と前記ICチップとの接合及び前記実装基板と前記前記容器本体との接合を完成させ、前記IC端子と前記対応する回路端子との電気的接続を確立し、前記ICチップの少なくとも前記回路形成面を封止する、水晶デバイスの製造方法。 - 前記容器本体において第2の凹部の開口端面に、前記水晶片と電気的に接続し前記実装基板との電気的接続に用いられる複数の第1の接合端子が設けられ、
前記実装基板の一方の主面において、前記複数の第1の接合端子に対応する位置に、前記容器本体との電気的接続に用いられる複数の第2の接合端子が設けられ、
前記硬化した異方性導電接着剤によって前記第1の接合端子と対応する前記第2の接合端子との電気的接続を確立する、請求項6に記載の水晶デバイスの製造方法。
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JP2012154467A JP2014017704A (ja) | 2012-07-10 | 2012-07-10 | 水晶デバイス及びその製造方法 |
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