JP2014017216A - イオン生成装置、及び放電電極取付状態監視方法 - Google Patents

イオン生成装置、及び放電電極取付状態監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
放電電極の取付異常状態を、塵等堆積状態と区別して検知することができるイオン生成装置を提供する。
【解決手段】
放電電極2に正及び負の高電圧を交互に印加することによりコロナ放電を発生させ、そのコロナ放電により空気イオンを生成するイオン生成装置1において、検知手段7は、正又は負の高電圧を放電電極2に印加することに応じて、インピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpの大きさと閾値T1との大小関係を示す判定信号HLSを生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、イオン生成装置、及び放電電極取付状態監視方法に関する。
クリーンルームでの清浄化や浮遊粒子の帯電防止などのために除電を行う場合、コロナ放電式のイオン生成装置が多用されている(特許文献1を参照)。
この種のイオン生成装置においては、長時間の使用により、放電電極への塵の堆積又は電極の摩耗等によって放電電極のコロナ放電の状況が悪化することがある。
放電電極のコロナ放電の状況が悪化すると、アース電極(対向電極)に流れる電流が低下する。このことを利用して、対向電極に流れる電極の低下があったときに、コロナ放電の異常を報知する技術が、例えば特許文献2に提案されている。
特許第4829503号公報 特許第2816667号公報
ところで、多くのイオン生成装置は、保守点検のために放電電極を電極装着部に着脱することが可能となっている。そして、保守点検時に、放電電極への塵の堆積又は電極の摩耗等があった場合には、放電電極の清掃、交換等の作業を行うようにしている。
しかし、放電電極の着脱が可能であるために、放電電極の交換時などに、電極装着部への放電電極の取付けが不完全となる場合がある。このような場合には、放電電極が衝撃によって脱落する可能性がある。
また、保守点検時の放電電極のつけ忘れ等により放電電極が電極装着部に取り付けられていない場合もある。そして、放電電極が電極装着部から外れている場合には、イオン生成装置のイオン生成能力が著しく低下する。
従って、放電電極の脱落若しくは付け忘れ等によって放電電極が電極取付部から外れてしまっている状態(以降、「取付異常状態」ということがある。)が発生した場合には、放電電極への塵の堆積又は放電電極の摩耗が発生している状態(以降、「塵堆積等状態」ということがある。)と異なり、取付異常状態の発生を早急に検知して対策を施す必要性が高い。
しかしながら、特許文献2の如き従来の手法では、放電電極の脱落又は放電電極のつけ忘れ等による「取付異常状態」を、「塵堆積等状態」とを区別して検知することは行われていなかった。そのため、放電電極への塵の堆積又は放電電極の摩耗が発生した場合にもイオン生成装置の点検を頻繁にすることになったり、あるいは逆に、放電電極の取付異常状態が発生した場合にそれに対する対策が遅れてしまうといった不都合がある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、放電電極の脱落又は放電電極のつけ忘れ等によって放電電極が電極装着部から外れてしまっているという異常状態(取付異常状態)を、放電電極への塵の堆積又は電極の摩耗等のような異常状態(塵等堆積状態)と区別して検知することができるイオン生成装置及び放電電極取付状態監視方法を提供することを目的とする。
本発明のイオン生成装置は、電極装着部に取り付けられた放電電極に該電極装着部を介して正及び負の高電圧を交互に印加することにより該放電電極からコロナ放電を発生させ、そのコロナ放電により空気イオンを生成するイオン生成装置において、前記放電電極に対向して配置された検知用電極と、前記検知用電極と接地部との間に電気的に接続され、検知用電極と接地部の間に流れる電流に応じた波形の電圧信号を出力するインピーダンス回路と、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号が入力される検知手段とを備え、前記検知手段は、正又は負の高電圧を前記放電電極に印加することに応じて、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号の大きさと所定の閾値との大小関係を示す判定信号を生成するように構成されており、前記閾値は、前記放電電極が前記電極装着部に取り付けられていないという条件下において、該電極装着部に前記高電圧を印加した状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが、該閾値以下となると共に、前記放電電極が前記電極装着部に正常に取り付けられているという条件下において、前記放電電極に前記高電圧を印加した状態であり、且つ、該高電圧の印加時に前記放電電極からコロナ放電が発生しない状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが前記閾値よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする(第1発明)。
なお、上記インピーダンス回路は、抵抗素子、容量素子等、インピーダンスを有する1つ以上の回路素子により構成される回路を意味する。
また、放電電極に印加する正及び負の高電圧は、正弦波状の電圧に限らず、パルス状の電圧であってもよい。
これらのことは、後述の他の発明においても同様である。
ここで、本願発明者らの実験、検討によって、前記閾値を適切に設定することにより、放電電極の脱落又は放電電極のつけ忘れ等によって放電電極が電極装着部から外れてしまっているような異常状態(取付異常状態)を、放電電極への塵の堆積又は電極の摩耗等のような異常状態(塵等堆積状態)と区別できることが判明した。
すなわち、電極装着部に放電電極が正常に取り付けられ、かつ、放電電極に塵の堆積又は放電電極が摩耗している異常状態(塵堆積等状態)での電極装着部への正又は負の高電圧の印加に応じて前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号の大きさは、通常、放電電極が電極装着部に正常に取り付けられているが電極装着部への正又は負の高電圧の印加によるコロナ放電が発生しない状態(以下「高電圧印加時無放電状態」という。)での前記電圧信号の大きさ以上となる。
これに対して、放電電極の脱落又は放電電極のつけ忘れ等による前記「取付異常状態」での電極装着部への正又は負の高電圧の印加に応じて前記インピーダンスから出力される前記電圧信号の大きさは、「高電圧印加時無放電状態」での前記電圧信号の大きさよりも小さくなる。
そこで、第1発明では、前記閾値を、前記放電電極が前記電極装着部に取り付けられていないという条件下において、該電極装着部に前記高電圧を印加した状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが、該閾値以下となると共に、前記放電電極が前記電極装着部に取り付けられているという条件下において、前記放電電極に前記高電圧を印加した状態であり、且つ、該高電圧の印加時に前記放電電極からコロナ放電が発生しない状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが前記閾値よりも大きくなるように設定した。
換言すれば、第1発明では、前記閾値を、「取付異常状態」における前記電圧信号のピーク値の大きさ以上、かつ、「高電圧印加時無放電状態」における前記電圧信号のピーク値の大きさ未満の値となるように設定した。
従って、第1発明によれば、上記のように設定された閾値と前記電圧信号の大きさとの大小関係を示す前記検知手段から出力される判定信号に基づいて、「取付異常状態」の発生を、「塵堆積等状態」の発生と区別してすみやかに検知することができる。例えば、放電電極への正又は負の高電圧の印加に応じてインピーダンス回路から出力される電圧信号の大きさが閾値以下であることを、検知手段の判定信号が示している場合には、「塵堆積等状態」ではなく、「取付異常状態」が発生していると判断することができる。
第1発明のイオン生成装置において、複数の前記放電電極と、該複数の放電電極のうちの少なくとも1グループのN個(N:2以上の整数)の放電電極に対向する1つ以上の前記検知用電極とを有しており、前記N個の放電電極に対向する1つ以上の前記検知用電極が、単一の前記インピーダンス回路に接続されていることが好ましい(第2発明)。
この第2発明によれば、単一のインピーダンス回路をN個の放電電極に対して共用できるので、「取付異常状態」の発生を検知し得るイオン生成装置を簡略化できると共に、該イオン生成装置のコストを低減できる。
なお、第2発明では、前記N個の放電電極に対向する検知用電極は、当該N個の放電電極のそれぞれに各別に対向する複数の検知用電極であってもよい。
第1又は第2発明のイオン生成装置において、前記判定信号が前記電圧信号の大きさが前記閾値以下であることを示す信号である場合に、放電電極の取付異常状態が発生している旨の警報を出力するように構成されている(第3発明)。
前記判定信号が前記電圧信号の値が前記閾値以下であることを示す信号である場合は、前記したように、「取付異常状態」が発生している場合に相当する。従って、第3発明によれば、電圧信号が閾値以下となった場合に、放電電極の取付異常状態が発生している旨の警報を出力することで、「取付異常状態」の発生を作業員に報知することができる。
第3発明のイオン生成装置において、前記判定信号が前記電圧信号の大きさが前記閾値以下であることを示す信号である場合に、前記電極装着部への高電圧の印加を遮断するように構成されていることが好ましい(第4発明)。
前記判定信号が前記電圧信号の値が前記閾値以下であることを示す信号である場合は、前記したように、「取付異常状態」が発生している場合に相当する。従って、第4発明によれば、電圧信号が閾値以下となった場合に、放電電極の取付異常状態が発生している旨の警報を出力すると共に、電極装着部への高電圧の印加を遮断することで、「取付異常状態」でのイオン生成装置の運転をすみやかに停止することができる。
前記第1〜3発明のイオン生成装置は、コロナ放電を発生させるために前記放電電極に対向して該放電電極の近傍に配置される対向電極を備えるものであってもよい。そして、その場合、前記検知用電極と対向電極とが各別に備えられていてもよい。
ただし、前記検知用電極は、対向する前記放電電極との間にコロナ放電を発生させる対向電極としての機能を兼ねるように配置されていてもよい(第5発明)。
この第5発明によれば、前記検知用電極が前記対向電極としての機能を兼ねることで、イオン生成装置の部品点数を削減できる。従って、「取付異常状態」の発生を検知し得るイオン生成装置の構成を簡略化できると共に、該イオン生成装置のコストを低減できる。
本発明の放電電極取付状態監視方法は、電極装着部に取り付けられた放電電極に該電極装着部を介して正及び負の高電圧を交互に印加することにより該放電電極からコロナ放電を発生させ、そのコロナ放電により空気イオンを生成するイオン生成装置において、放電電極の取付状態を監視をする方法であって、前記放電電極に対向して配置された検知用電極と接地部との間に電気的に接続され、検知用電極と接地部との間に流れる電流に応じた波形の電圧信号を出力するインピーダンス回路を用い、正又は負の高電圧を前記放電電極に印加することに応じて、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号を取得するステップと、取得した前記電圧信号の大きさと所定の閾値との大小関係を観測するステップとを備え、前記閾値は、前記放電電極が前記電極装着部に取り付けられていないという条件下において、該電極装着部に前記高電圧を印加した状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが、該閾値以下となると共に、前記放電電極が前記電極装着部に正常に取り付けられているという条件下において、前記放電電極に前記高電圧を印加した状態であり、且つ、該高電圧の印加時に前記放電電極からコロナ放電が発生しない状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが前記閾値よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする(第6発明)。
この第6発明によれば、第1発明に関して説明した如く前記閾値が設定されているので、電圧信号の値と閾値との大小関係を観測することにより、前記「取付異常状態」の発生を、「塵等堆積状態」と区別して適切に把握することができる。
本発明の実施形態に係るイオン生成装置の構成を示す図。 放電電極と検知用電極の配置を示す図。 放電電極、インピーダンス回路及び検知判定回路の構成を示す図。 放電電極の脱落等の有無による電圧信号の波形の変化を示す図。 インピーダンス回路の構成例を示す図。 複数の放電電極と検知用電極とを1グループとして扱う配置例を示す図。
本発明の実施形態を図1〜図3を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態のイオン生成装置1は、コロナ放電によって正及び負の空気イオンを生成するための構成として、電極装着部2aに着脱可能に取り付けられている放電電極2と、電極装着部2aを介してこの放電電極2に印加する正及び負の高電圧を発生する高電圧発生回路3とを備える。
さらにイオン生成装置1は、放電電極2の脱落又は放電電極2のつけ忘れ等によって電極装着部2aから放電電極2が外れてしまっている状態(即ち、前記「取付異常状態」)を、前記「塵堆積等状態」と区別して検知するための構成として、放電電極2に対向して配置された検知用電極4と、該検知用電極4及び接地部5の間に接続されたインピーダンス回路6と、このインピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpが入力される検知判定回路7とを備える。
高電圧発生回路3は、パルス状の正の高電圧及び負の高電圧を、出力端子3aから一定の周期で交互に出力する回路である。なお、高電圧発生回路3から出力される高電圧の周波数は、本実施形態では、例えば、260kHzの周波数である。
かかる高電圧発生回路3としては、例えば特開2009−4177号公報等にて本願出願人が提案した回路が採用される。ただし、高電圧発生回路3は、他の公知の回路構成のものであってもよい。また、高電圧発生回路3は、正弦波状の交流高電圧を出力する回路であってもよい。
放電電極2は、先鋭な先端部を有するように針状の導体により構成されている。本実施形態では、放電電極2は、絶縁体からなる容量性部材8と、高圧ケーブル9とを介して高電圧発生回路3の出力端子3aに接続されている電極装着部2aにねじ止めなどにより着脱可能に取り付けられている。容量性部材8は、所定の容量値を有するコンデンサとして機能する部材である。従って、本実施形態では、放電電極2は、高電圧発生回路3の出力端子3aに容量結合の形態で接続されている。
なお、電極装着部2aと高電圧発生回路3の出力端子3aとの間に、容量性部材8と直列に抵抗素子が介装されていてもよい。あるいは、容量性部材8の代わりに、抵抗素子を介して電極装着部2aを高電圧発生回路3に接続する(すなわち、電極装着部2aを、高電圧発生回路3の出力端子3aに抵抗結合の形態で接続する)ようにしてもよい。また、容量性部材8と電極装着部2aとを一体構成としてもよい。
検知用電極4は、導体により構成されており、放電電極2に近接して対向するように配置されている。より具体的には、本実施形態では、検知用電極4は、図2(a),(b)に示すように、例えば環状に形成されている。そして、検知用電極4は、放電電極2の先端部の周囲を囲むようにして(換言すれば、放電電極2の軸心方向と直交する方向で、放電電極2の外周面と間隔を存するようにして)、該放電電極2と同軸心に配置されている。
ただし、検知用電極4は、例えば図2(a)に2点鎖線で示すように、放電電極2の軸心方向で該放電電極2の先端から若干の間隔を存するように該放電電極2の前方側に配置されていてもよい。また、検知用電極4の形状は、環状に限らず、線状、あるいは、板状等であってもよい。また、検知用電極4は、絶縁体で覆われていてもよい。
補足すると、本実施形態のイオン生成装置1は、図示しない除電対象物の除電を行うための除電装置として利用されるものである。このため、本実施形態のイオン生成装置1では、除電対象物の除電を行う場合には、放電電極2の近辺でコロナ放電により生成される正及び負の空気イオンを、該放電電極2の前方に配置される除電対象物に向って移送するために、図示しない送風ファン等のエア供給機構(送風手段)によって、図2(a)に破線矢印で示す如く、放電電極2の前方側に向ってエア供給(送風)が行われるようになっている。
そして、検知用電極4は、放電電極2側から除電対象物への空気イオンの移送が極力妨げられないようにするために、上記のごとく放電電極2の軸心方向と直交する方向で、放電電極2と間隔を存するように配置されている。
また、本実施形態では、検知用電極4は、放電電極2との間でコロナ放電を発生させる対向電極としての機能を兼ねるものである。そして、検知用電極4と、放電電極2の先端部との間の間隔(あるいは検知用電極4の半径)は、放電電極2と検知用電極4との間のコロナ放電が適切に発生し得るように設定されている。
ここで、検知用電極4の配置に関する本願発明者の実験、検討によれば、「取付異常状態」を適切に検知し得るようにする上では、検知用電極4と放電電極2の先端との間の、該放電電極2の軸心方向での距離が、−50〜50mmの範囲内の距離(好適には、−50〜0mmの範囲内の距離)となり、かつ、検知用電極4と放電電極2との間の、該放電電極2の軸心方向と直交する方向での距離が、50mm以下の距離(好適には、10〜30mmの範囲内の距離)となるように、放電電極2に対する検知用電極4の配置位置を設定しておくことが望ましい。
なお、放電電極2の軸心方向での上記距離は、詳しくは、放電電極2の先端から該放電電極2の基端側に近づく距離を負の距離(−50mm等)、放電電極2の先端から該放電電極2の基端側と反対側に離れる距離を正の距離(50mm等)としている。例えば図2(a)に実線で示す検知用電極4と放電電極2の先端との間の、該放電電極2の軸心方向の距離が負の距離であり、図2(a)に二点鎖線で示す検知用電極4と放電電極2の先端との間の、該放電電極2の軸心方向の距離が正の距離である。
補足すると、放電電極2と検知用電極4との間の空間は、電気的には、図3において参照符号Aを付して示す如き等価回路で表現される。この等価回路Aは、放電電極2と検知用電極4との間の静電容量に相当する容量素子Caに、放電電極2と検知用電極4との間のコロナ放電によって流れる放電電流の抵抗に相当する抵抗素子RdisをスイッチSWdisを介して並列接続した回路である。
この場合、上記スイッチSWdisは、コロナ放電の発生状態でONとなり、コロナ放電が発生していない状態ではOFFとなるスイッチである。従って、等価回路Aは、コロナ放電の発生状態では、容量素子Caと抵抗素子Rdisとの並列回路により構成され、コロナ放電が発生してない状態では、容量素子Caにより構成される回路である。
なお、放電電極2が電極装着部2aから取り外された状態では、容量素子Caは、電極装着部2aと検知用電極4との間の静電容量に相当するものとなる。その容量値は、一般に、電極装着部2aに正常に取り付けられた放電電極2と、検知用電極4との間の静電容量よりも小さいものとなる。
インピーダンス回路6は、インピーダンスを有する回路素子により構成された回路である。このインピーダンス回路6は、本実施形態では、図3に示すように、2つの抵抗素子10a、10bを直列に接続して構成された並列回路である。
そして、インピーダンス回路6は、検知用電極4と接地部5との間でインピーダンス回路6を介して流れる電流に応じた電圧信号Vpとして、抵抗素子10bの発生電圧(検知用電極4と接地部5との間の電圧を抵抗素子10a、10bにより分圧した電圧)を出力する。
検知判定回路7は、本発明における検知手段に相当するものである。本実施形態では、検知判定回路7は、インピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpの大きさと、あらかじめ定められた閾値との大小関係を示す判定信号HLSを生成する機能を有するように構成されている。
ここで、検知判定回路7を具体的に説明する前に、電極装着部2aに正及び負の高電圧の一方、例えば正の高電圧を印加したときにインピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpの波形と、放電電極2の取付異常状態との間の関係について図4を参照して説明しておく。
図4は、本実施形態の実際のイオン生成装置1において、電極装着部2aに高電圧発生回路3から正の高電圧を印加した場合に、実測された電圧信号Vp(インピーダンス回路6の出力信号)の波形の例を参照符号Vp−on,Vp−off,Vp−brを付したグラフで示している。なお、この場合に、電極装着部2aに印加した正の高電圧は、参照符号Vnのグラフで示すような波形のパルス状の高電圧である。
そして、図4の電圧信号Vpの波形Vp−on,Vp−off,Vp−brのうちの波形Vp−onは、電極装着部2aに正常に取り付けられた放電電極2からのコロナ放電を正常に発生させた状態で実測された波形である。また、電圧信号Vp−offの波形は、電極装着部2aに正常に取り付けられた放電電極2からのコロナ放電を意図的に発生させないようにした状態で実測された波形である。さらに、電圧信号Vpの波形Vp−brは、放電電極2を電極装着部2aから取り外した状態で実測された波形である。
図4に示すように、電圧信号Vpの波形Vp−on,Vp−off,Vp−brは、基本的には、電極装着部2aへの正の高電圧の印加に応じて、電圧値が、あるピーク値まで立ち上がり、続いて、該ピーク値から立ち下がる(ゼロに近づく)ように変化する。
また、図4に示すように、波形Vp−on,Vp−offのピーク値の大きさは、Vp−brのピーク値の大きさよりも大きくなっていることが判る。
これは、放電電極2が電極装着部2aから取り外された状態での該電極装着部2aへの高電圧の印加によって、該電極装着部2aと検知用電極4との間にそれらの間の静電容量に応じて流れる変位電流が、放電電極2が電極装着部2aに正常に取り付けられている状態での該電極装着部2aへの高電圧の印加によって、放電電極2と検知用電極4との間にそれらの間の静電容量に応じて流れる変位電流よりも小さくなるためであると考えられる。
なお、上記のような現象は、電極装着部2aに負の高電圧を印加した場合にも同様に生じるものである。すなわち、電極装着部2aに負の高電圧(例えば負の半波の正弦波)を印加した場合、波形Vp−on,Vp−offのピーク値の大きさは、Vp−brのピーク値の大きさよりも大きくなる。
また、このような現象は、放電電極2が電極装着部2aから外れかかっている状態でも同様に生じることが確認された。
以上の説明を基礎として、以下に、検知判定回路7の詳細を説明する。
図3に示すように、検知判定回路7は、インピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpから、高周波のノイズ成分及び直流成分を除去した信号である整形電圧信号Vibpを生成して出力する波形整形回路12と、電極装着部2aに正及び負の高電圧のうちの正の高電圧が高電圧発生回路3から印加される期間において波形整形回路12から出力される整形電圧信号Vibpの大きさと、あからじめ設定された閾値T1との大小関係を示す信号を判定信号HLSとして生成して出力する検知回路13とを備える。
波形整形回路12は、例えば、入力側にバッファを有するバンドパスフィルタにより構成される。そして、波形整形回路12は、該バンドパスフィルタの低域側遮断周波数以下の低周波成分(主に直流成分)と、高域側遮断周波数以上の高周波成分(主にノイズ成分)とを前記電圧信号Vpから除去することで、前記整形電圧信号Vibsを生成して出力する。
検知回路13は、電極装着部2aに正の高電圧が印加されている期間において、前記整形電圧信号Vibsの大きさと、あらかじめ設定された閾値T1とを比較し、その大小関係を示す信号である判定信号HLSを生成して出力する回路であり、例えば、比較回路等を用いて構成される。
より詳しくは、電極装着部2aに正の高電圧が印加されている期間において、前記整形電圧信号Vibsが、その大きさがあらかじめ設定された所定時間以上継続して閾値T1を超えるような波形の電圧信号である場合には、検知回路13は、判定信号HLSとしてハイレベル信号を出力する。一方、電極装着部2aに正の高電圧が印加されている期間において、前記整形電圧信号Vibsの大きさが閾値T1以下に保持されている場合には、検知回路13は、判定信号HLSとしてローレベル信号を出力する。
整形電圧信号Vibsの大きさが閾値T1を超える時間が、所定時間以上継続することをハイレベル信号を出力するための条件としているのは、ノイズ等によって一時的に整形電圧信号Vibsの大きさが閾値T1を超えてしまった場合にハイレベル信号を出力しないようにするためである。
ここで、閾値T1は、放電電極2が電極装着部2aに取り付けられていないという条件下において、該電極装着部2aに正の高電圧を印加した状態で、前記インピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpのピーク値の大きさが、該閾値T1以下となると共に、放電電極2が電極装着部2aに取り付けられているという条件下において、放電電極2に正の高電圧を印加した状態であり、且つ、該高電圧の印加時に意図的に放電電極2からコロナ放電を発生させないようにした状態で、前記インピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpのピーク値の大きさが閾値T1よりも大きくなるように、実験的に設定されている。
換言すれば、図4に示す如く、閾値T1は、電極装着部2aから放電電極2を意図的に取り外した状態で電極装着部2aへ正の高電圧を印加した場合における、整形電圧信号Vibsのピーク値以上となり、放電電極2を電極装着部2aに正常に取り付け、かつ、コロナ放電を意図的に発生させないようにして電極装着部2aへ正の高電圧を印加した場合における整形電圧信号Vibsのピーク値未満の値となるように実験的に設定されている。
このように閾値T1が設定されているので、整形電圧信号Vibsが閾値T1以下である場合は、「取付異常状態」に相当する。一方、整形電圧信号Vibsが閾値T1以下である場合は、放電電極2が正常に取り付けられている状態に相当する。
なお、本実施形態では、検知回路13は、電極装着部2aに負の高電圧が印加されている間、判定信号HLSが常にローレベルに維持されるように構成されている。
また、検知回路13での判定信号HLS生成に代えて、波形整形回路12の出力信号をA/D変換したデジタル信号に基づいて、デジタル処理若しくはソフトウェア処理により判定信号HLSを生成してもよい。
また、本実施形態では、検知判定回路7の出力(検知回路13から出力される判定信号HLS)は、表示器、ランプ、ブザー等の報知器(図示省略)の動作制御と前記高電圧発生回路3の動作制御とに利用される。より具体的には、電極装着部2aに正の高電圧が印加されている期間において、該判定信号HLSがローレベルに維持されている場合、「取付異常状態」に相当する状態であるので、該判定信号HLSに応じて、放電電極2の脱落又は取り付け忘れ等の「取付異常状態」が発生している旨を作業者等に報知がされる。それに併せて、高電圧発生回路3の作動(高電圧の出力)が停止される。
なお、イオン生成装置1は、放電電極2への高電圧印加の1回周期で該判定信号HLSがローレベルに維持されている場合に、「取付異常状態」発生の報知と高電圧発生回路3の作動停止とを行うように構成されてもよいし、高電圧印加の複数回周期連続で該判定信号HLSがローレベルに維持されている場合に「取付異常状態」発生の報知と高電圧発生回路3の作動停止とを行うように構成されてもよい。
次に、本実施形態のイオン生成装置1の空気イオンの生成量の検知に関する全体的な作動を説明する。
除電対象物(帯電物体)の除電を行う場合に、高電圧発生回路3を起動することで、該高電圧発生回路3の出力端子3aから電極装着部2aに、正及び負の高電圧が一定周期で交互に印加される。なお、この場合、エア供給機構による送風も行われる。ただし、送風を行うことは必須ではない。
このとき、放電電極2が電極装着部2aに正常に取り付けられている場合には、放電電極2の「塵堆積等状態」がさほど進行していない限り、電極装着部2aに正又は負の高電圧が印加されている期間において、放電電極2と対向電極としての検知用電極4との間で該放電電極2の先端部に集中するように発生する電界によって、放電電極2の先端部からコロナ放電が発生する。そして、このコロナ放電によって空気がイオン化することで、空気イオンが生成される。
この場合、放電電極2に正の高電圧が印加された状態でのコロナ放電によって、正の空気イオンが生成され、放電電極2に負の高電圧が印加された状態でのコロナ放電によって、負の空気イオンが生成される。
そして、このように生成される正及び負の空気イオンによって、除電対象物の帯電電荷が中和され、該除電対象物の除電がなされる。
このような作動中において、放電電極2に、例えば正又は負の高電圧が印加された期間で、その高電圧に応じてインピーダンス回路6に電流が流れる。電流が流れることにより抵抗素子10bに電圧が生じ、この電圧が電圧信号Vpとして検知判定回路7に入力される。
検知判定回路7では、波形整形回路12において、電圧信号Vpからノイズ成分及び直流成分が除去されて整形された後、検知回路13によって、該信号の大きさとあらかじめ定められた閾値T1との大小関係を示す判定信号HLSが生成される。
ここで、放電電極2が電極装着部2aに正常に取り付けられている場合には、「塵堆積等状態」が発生していない場合はもちろん、「塵堆積等状態」が発生している場合でも、放電電極2に正の高電圧を印加に応じてインピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpの大きさは、閾値T1よりも大きくなる。このような場合には、検知回路13は、正の高電圧を電極装着部2aに印加している状態で、判定信号HLSとしてハイレベル信号を出力する。
一方で、前記「取付異常状態」が発生した場合には、電極装着部2aへの正の高電圧の印加に応じてインピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpの大きさは、閾値T1以下に保たれる。このような場合には、検知回路13は、正の高電圧を電極装着部2aに印加している期間において、判定信号HLSとしてローレベル信号を出力する。
従って、正の高電圧を電極装着部2aに印加している期間において、検知回路13の判定信号HLSを監視することで、「取付異常状態」の発生を、「塵堆積等状態」の発生と区別して検知をすることができる。
また、イオン生成装置1は、検知回路13の出力を監視し、所定期間(例えば、放電電極2に正の高電圧を印加する1周期又は複数周期の期間)に、判定信号HLSがローレベル信号に維持されていた場合、作業者へ「取付異常状態」が発生した旨を報知すると共に、高電圧発生回路3の作動が停止され、電極装着部2aへの正及び負の高電圧の印加が遮断される。
以上の如く、本実施形態によれば、「取付異常状態」を、「塵堆積等状態」と区別して高い信頼性で検知することができる。そして、その検知に応じて、作業者へ「取付異常状態」が発生した旨が報知されるので、作業者が「取付異常状態」の発生を見過ごすことが防止される。そのため、「取付異常状態」の対策がすみやかに行われる。また、報知に併せて、電極装着部2aへの正及び負の高電圧の印加を遮断することで、「取付異常状態」での運転を防止することができる。
(変形態様)
前記実施形態では、検知判定回路7は、電極装着部2aに正の高電圧が印加された状態での電圧信号Vpの大きさを閾値T1と比較することで「取付異常状態」の発生を検知するように構成したが、電極装着部2aに負の高電圧が印加された状態での電圧信号Vpの大きさを閾値T2と比較することで「取付異常状態」の発生を検知するように構成してもよい。
その場合には、前記閾値T2は、放電電極2を電極装着部2aから取り外した状態で電極装着部2aへ負の高電圧を印加した場合における、インピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpの波形における整形電圧信号Vibsのピーク値以上、電極装着部2aに正常に取り付けられた放電電極2から意図的にコロナ放電を発生させないようにした状態での整形電圧信号Vibsのピーク値未満の値の値となるように設定すればよい。
あるいは、電極装着部2aに、正の高電圧が印加された状態と、負の高電圧が印加された状態との両方で、インピーダンス回路6の電圧信号Vpと閾値T1との比較をすることにより「取付異常状態」の発生を検知するようにしてもよい。
なお、前記実施形態では、検知回路13は、「取付異常状態」か否かを示す判定信号HLSを出力するように構成されているが、電極装着部2aに正の高電圧が印加された状態での電圧信号Vpの大きさを閾値T1の差を示す信号を判定信号として出力するように構成されてもよい。
前記実施形態では、検知用電極4は、放電電極2との間でコロナ放電を発生させる対向電極としての機能を兼ねるように構成されたが、検知用電極4と対向電極を別個に設けてもよい。
図5(a)に示すように、前記実施形態に係るインピーダンス回路6は、2つの抵抗素子10a、10bを直列に接続して構成されている。インピーダンス回路6は、抵抗素子10bの発生電圧を電圧信号Vpとして出力する。
インピーダンス回路6は、上記の形態に限られず、変位電流及びイオン電流が流れる形であればどのように構成されてもよい。以下、インピーダンス回路6の構成例を図5(b)〜(h)を参照して説明する。
図5(b)に示すように、インピーダンス回路6は、2つの抵抗素子21、22を直列に接続し、それらの2つの抵抗素子21、22と容量素子23を並列に接続し、抵抗素子22に発生する電圧を電圧信号Vpとして出力するように構成されてもよい。
また、図5(c)に示すように、インピーダンス回路6を単一の抵抗素子21から構成し、抵抗素子21に発生する電圧を電圧信号Vpとして出力するようにしてもよい。
また、図5(d)に示すように、インピーダンス回路6は、抵抗素子を含まず、容量素子23及び容量素子24を直列に接続し、容量素子24に発生する電圧を電圧信号Vpとして出力するように構成されてもよい。
また、図5(e)に示すように、抵抗素子21と容量素子23とが並列に接続され、抵抗素子21に発生する電圧を電圧信号Vpとして出力するように、インピーダンス回路6を構成してもよい。
さらに、図5(f)に示すように、抵抗素子21と容量素子24とが並列に接続され、それらの並列回路と容量素子23とを直列に接続し、抵抗素子21に発生する電圧を電圧信号Vpとして出力するようにインピーダンス回路6を構成してもよい。
他に、図5(g)に示すように、抵抗素子21と容量素子23とが並列に接続され、それらの並列回路と抵抗素子22とを直列に接続し、抵抗素子22に発生する電圧を電圧信号Vpとするようにインピーダンス回路6を構成してもよい。
また、図5(h)に示すように、並列に接続される抵抗素子21と容量素子23との組と、同じく並列に接続される抵抗素子22と容量素子24との組とが直列に接続され、抵抗素子22に発生する電圧を電圧信号Vpとして出力するようにインピーダンス回路6を構成してもよい。
前記各実施形態では、放電電極2が単一である場合のイオン生成装置1を例にとって説明したが、本発明を適用するイオン生成装置は、複数の放電電極2を備えるものであってもよい。
その場合、各放電電極2毎に、検知用電極4、インピーダンス回路6及び検知判定回路7の組を備えるようにしてもよいが、イオン生成装置に備える全ての放電電極2を、例えばN個(N:2以上の整数)ずつのグループに分類しておき、各グループのN個の放電電極2に対して、単一のインピーダンス回路6及び検知判定回路7を共用してもよい。
例えば、図6に示すように、1つのグループに属するN個(図示例では5個)の放電電極2のそれぞれに対向して配置された検知用電極4を、単一のインピーダンス回路6に並列に接続し、このインピーダンス回路6の出力(電圧信号Vp)を、前記各実施形態と同様の検知判定回路7に入力するようにしてもよい。なお、この場合、上記N個の放電電極2には、同じ高電圧が高電圧発生回路3から同時に印加される。
このようにしても、後述するように、インピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpは、上記N個の放電電極2の脱落又は上記N個の放電電極2の取り付け忘れ等に応じて変化するものとなる。従って、電圧信号Vpと閾値T1との比較に基づいて放電電極2の脱落又は放電電極2の取り付け忘れ等の異常状態を検知できる。
なお、図6に示す例では、N個の放電電極2のそれぞれ毎に、検知用電極4を備えるようにしているが、それらの検知用電極4を一体に構成して、N個の放電電極2に対して共通の検知用電極4を備えるようにしてもよい。この場合には、当該共通の検知用電極4は、例えば、各放電電極2にそれぞれ臨む複数の貫通穴を穿設した板状の導体部材、あるいは、N個の放電電極2の側方に配置した棒状の導体部材により構成することができる。
Figure 2014017216
表1は、単一のインピーダンス回路6及び検知判定回路7に接続される放電電極2の個数Nを1から5まで変化させた場合に、脱落している放電電極の個数(Nd)と、インピーダンス回路6から出力される電圧信号Vpの値との関係を示した表である。
表1からわかるように、放電電極2の個数Nによらず、脱落している電極数(Nd)が多くなるなると、電圧信号Vpの値は小さくなる。
このことから、放電電極が複数(Nが2以上)であっても、放電電極の脱落又は取り付け忘れ等の有無を監視することができることが分かる。
1‥イオン生成装置、2‥放電電極、4‥検知用電極、5‥接地部、6‥インピーダンス回路、7‥検知判定回路、Vp‥電圧信号、HLS‥判定信号。

Claims (6)

  1. 電極装着部に取り付けられた放電電極に該電極装着部を介して正及び負の高電圧を交互に印加することにより該放電電極からコロナ放電を発生させ、そのコロナ放電により空気イオンを生成するイオン生成装置において、
    前記放電電極に対向して配置された検知用電極と、
    前記検知用電極と接地部との間に電気的に接続され、検知用電極と接地部の間に流れる電流に応じた波形の電圧信号を出力するインピーダンス回路と、
    前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号が入力される検知手段とを備え、
    前記検知手段は、正又は負の高電圧を前記放電電極に印加することに応じて、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号の大きさと所定の閾値との大小関係を示す判定信号を生成するように構成されており、
    前記閾値は、前記放電電極が前記電極装着部に取り付けられていないという条件下において、該電極装着部に前記高電圧を印加した状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが、該閾値以下となると共に、前記放電電極が前記電極装着部に正常に取り付けられているという条件下において、前記放電電極に前記高電圧を印加した状態であり、且つ、該高電圧の印加時に前記放電電極からコロナ放電が発生しない状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが前記閾値よりも大きくなるように設定されていることを特徴とするイオン生成装置。
  2. 請求項1に記載のイオン生成装置において、
    複数の前記放電電極と、該複数の放電電極のうちの少なくとも1グループのN個(N:2以上の整数)の放電電極に対向する1つ以上の前記検知用電極とを有しており、
    前記N個の放電電極に対向する1つ以上の前記検知用電極が、単一の前記インピーダンス回路に接続されていることを特徴とするイオン生成装置。
  3. 請求項1又は2に記載のイオン生成装置において、
    前記判定信号が前記電圧信号の大きさが前記閾値以下であることを示す信号である場合に、放電電極の取付異常状態が発生している旨の警報を出力するように構成されていることを特徴とするイオン生成装置。
  4. 請求項3に記載のイオン生成装置において、
    前記判定信号が前記電圧信号の大きさが前記閾値以下であることを示す信号である場合に、さらに、前記電極装着部への高電圧の印加を遮断するように構成されていることを特徴とするイオン生成装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン生成装置において、
    前記検知用電極は、対向する前記放電電極との間にコロナ放電を発生させる対向電極としての機能を兼ねるように配置されていることを特徴とするイオン生成装置。
  6. 電極装着部に取り付けられた放電電極に該電極装着部を介して正及び負の高電圧を交互に印加することにより該放電電極からコロナ放電を発生させ、そのコロナ放電により空気イオンを生成するイオン生成装置において、放電電極の取付状態を監視をする方法であって、
    前記放電電極に対向して配置された検知用電極と接地部との間に電気的に接続され、検知用電極と接地部との間に流れる電流に応じた波形の電圧信号を出力するインピーダンス回路を用い、
    正又は負の高電圧を前記放電電極に印加することに応じて、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号を取得するステップと、
    取得した前記電圧信号の大きさと所定の閾値との大小関係を観測するステップとを備え、
    前記閾値は、前記放電電極が前記電極装着部に取り付けられていないという条件下において、該電極装着部に前記高電圧を印加した状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが、該閾値以下となると共に、前記放電電極が前記電極装着部に正常に取り付けられているという条件下において、前記放電電極に前記高電圧を印加した状態であり、且つ、該高電圧の印加時に前記放電電極からコロナ放電が発生しない状態で、前記インピーダンス回路から出力される前記電圧信号のピーク値の大きさが前記閾値よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする放電電極取付状態監視方法。
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