JP2007294351A - 除電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電異常を検出するチェック機能を有し、該チェック機能の誤動作を防止し得る除電装置を提供すること。
【解決手段】本体ケース11のヘッド部13には、前端側に対向電極として機能するノズル50が装着され、後端側には放電針41を有する放電針ユニット40が装着され、ノズル50には放電針41との間に配設される絶縁チューブ52が装着されている。本体ケース11の基板収容部12に収容されたプリント配線基板14搭載された駆動回路部16には放電針41に交流電圧を供給する電圧発生手段と、前記電圧発生手段またはノズル50とグランドラインとの間に流れる電流に応じた検出信号を出力する電流検出手段と、検出信号に基づいて放電異常か否かの判定動作を行う異常判定手段と、を備えている。そして、絶縁チューブ52は、摩擦耐電系列において空気に近い材料により形成されてなる。
【選択図】図1
【解決手段】本体ケース11のヘッド部13には、前端側に対向電極として機能するノズル50が装着され、後端側には放電針41を有する放電針ユニット40が装着され、ノズル50には放電針41との間に配設される絶縁チューブ52が装着されている。本体ケース11の基板収容部12に収容されたプリント配線基板14搭載された駆動回路部16には放電針41に交流電圧を供給する電圧発生手段と、前記電圧発生手段またはノズル50とグランドラインとの間に流れる電流に応じた検出信号を出力する電流検出手段と、検出信号に基づいて放電異常か否かの判定動作を行う異常判定手段と、を備えている。そして、絶縁チューブ52は、摩擦耐電系列において空気に近い材料により形成されてなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、除電装置に係り、詳しくは放電針に交流電圧を印加して発生するコロナ放電によりイオンを生成するとともに、放電異常を検出するチェック機能を有する除電装置に関するものである。
物体に働く摩擦力、機械的力、電気的力あるいはその他の作用によって生じる力などで物体に帯電した静電気は、物体が電気機器である場合にその部品などを電気的に破壊したり、周囲に浮遊する塵芥を吸着したりするなど様々な不具合を生ずる原因となる。このような静電気を除去する装置として除電装置がある。除電装置としては、装置内に設けられた針状の放電電極と接地電極との間に高電圧を印加してコロナ放電を発生させ、これにより発生するイオンを、放電針の周りを通過させるエアによって対象物に吹き付けるものが一般的に用いられている。
上記の放電電極と接地電極との間には、円筒状に形成されたテフロン(登録商標)よりなる絶縁体が配設されている。この絶縁体は、放電電極と接地電極との間の距離を短くするとともに、放電電極と接地電極との間の電位差を大きくしてコロナ放電を発生し易くするものであり、この絶縁体により除電装置の小型化が可能となる。
除電装置では、例えば放電針に周囲空気中の埃等が付着したり、長期使用により放電針の先端が磨耗したりして、コロナ放電が発生し難くなり、除電能力を低下させてしまう。従って、放電針を清掃又は交換する必要がある。このため、例えば特許文献1には、放電針と接地電極との間に流れる放電電流を検出し、その放電電流に基づいて放電異常か否かを判定する異常判定手段を備えた除電装置が開示されている。放電異常と判断した場合、それを報知することで、作業者による放電針の清掃等を行うことができる。
特開2004−235102号公報
ところで、イオンを放射するためエアによって絶縁体が摩擦帯電する場合がある。この絶縁体の帯電によって、コロナ放電が発生し難くなる、つまり放電電流が減少する。この放電電流の減少により、異常判定手段は放電異常と判断し、それを報知する、即ち、異常判定手段は、絶縁体の摩擦帯電により誤動作を起こす虞がある。このため、清掃等が必要ではないときに、作業者により除電装置の保守作業が行われることとなり、無駄な作業が発生するという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、放電異常を検出するチェック機能を有し、該チェック機能の誤動作を防止し得る除電装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、電圧発生手段により放電針に交流電圧を印加して前記放電針と対向電極との間でコロナ放電を発生させ、コロナ放電により生成されるイオンを空気流によって外部へ射出する除電装置であって、前記放電針と前記対向電極との間に配設された絶縁体と、前記電圧発生手段または前記対向電極と、グランドラインとの間に流れる電流に応じた検出信号を出力する電流検出手段と、前記電流検出手段から出力される前記検出信号に基づいて放電異常か否かの判定動作を行う異常判定手段と、を備え、前記絶縁体を、摩擦耐電系列において空気に近い材料により形成した。
この構成によれば、摩擦耐電系列において空気に近い材料により形成された絶縁体は、イオンを射出する空気流との摩擦帯電による帯電量が極めて少ない。従って、絶縁体の帯電により放電針と対向電極との間の放電量が低減し難い。このため、検出信号のレベルに基づいて放電異常を判定する異常判定手段の誤動作を防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の除電装置において、前記電流検出手段は、前記電圧発生手段とグランドラインとの間に流れる消費電流に応じた検出信号を出力するようにした。このように、消費電流によって放電針と対向電極との間の放電状態を検出し、放電異常か否かを判定することができる。
請求項3に記載のように、前記絶縁体には、セラミック又はガラスを用いることができる。
以上記述したように、本発明によれば、放電異常を検出するチェック機能を有し、該チェック機能の誤動作を防止し得る除電装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図3に従って説明する。
図1及び図2に示すように、除電装置10は、筐体となる樹脂製の本体ケース11を備え、該本体ケース11は、底面が開口した箱状の基板収容部12と、該基板収容部12の一端側上面にブロック状のヘッド部13を一体形成してなる。尚、以下、ヘッド部13が設けられた側(図1で紙面左側)を前方として説明する。
図1及び図2に示すように、除電装置10は、筐体となる樹脂製の本体ケース11を備え、該本体ケース11は、底面が開口した箱状の基板収容部12と、該基板収容部12の一端側上面にブロック状のヘッド部13を一体形成してなる。尚、以下、ヘッド部13が設けられた側(図1で紙面左側)を前方として説明する。
基板収容部12にはプリント配線基板14が収容され、その基板収容部12の開口部は蓋部材15により閉塞されている。プリント配線基板14には、駆動回路部16が搭載されるとともにケーブル17が接続され、そのケーブル17は本体ケース11の後端に設けられたケーブルホルダ18により固定状態で外部に導出されている。なお、プリント配線基板14には、除電装置10の動作状態を示す複数のLED(図示せず)が実装されており、そのLEDが本来ケースの後端上面に形成された窓部19から外部を臨むように配されている(図2参照)。また、基板収容部12の対角位置には、取付孔を有する一対の取付部20a,20bが設けられ、それら1対の取付部20a,20bの各取付孔に取付ねじを通して所定の取付箇所に螺着することで除電装置10が固定配置される。
図2に示すように、ヘッド部13には、後端側のみが開口する空気供給部21と、前端から後端にかけて前後方向に貫通形成された空洞部を有する筒状のイオン生成部30とが左右方向に並列されてなる。空気供給部21の開口端側は装着孔22となっており、その装着孔22にはエアーチューブ23の一端に接続されるエアーチューブホルダ24が装着され、エアーチューブ23の他端は図示しない空気供給源と接続されている。
イオン生成部30の空洞部のうち前端側はノズル装着孔31となっており、その内周面にはねじ溝(雌ねじ)が形成されている。空洞部の前後方向における中央部分には、上記ノズル装着孔31と略同径で連通する収容部32と、該収容部32より径小であって上記空気供給部21の装着孔22と連なる空気取込部33とが連続形成されている。
イオン生成部30の空洞部の後端側は、空気取込部33より径小のユニット挿入孔34となっている。図1に示すように、このユニット挿入孔34の前端側下面には、基板収容部12の裏側まで達するナット挿入孔34aが貫通形成されており、ここからナット部材35が挿入されている。
ナット部材35は、導電性の板状部材であって、その略中心部分に孔35aが貫通形成され、該孔35aの内面に雌ねじが形成されている。そして、図2に示すように、ナット部材35は、その孔35aがユニット挿入孔34と同軸になる位置までナット挿入孔34a内に挿入されている。
上記ユニット挿入孔34には、放電針ユニット40が挿入されている。放電針ユニット40は、放電針41と、該放電針41の基端部分を保持する金属製の放電針保持部42と、その放電針保持部42の基端部分を覆うように一体的に成形され、その後端側の外周面に滑り止めのローレットが設けられたノブ部43とからなる。放電針保持部42には外周面に沿って雄ねじが形成されている。放電針ユニット40を、ユニット挿入孔34に対して後方から挿入しつつノブ部43を回転させてナット部材35に螺合させる。このような構成によって、放電針ユニット40は、ヘッド部13に対して着脱可能とされる。
上記ノズル装着孔31には、接地電極として機能する放出口としての金属製のノズル50が装着され、上記収容部32には通気部材60が配設されている。
ノズル50は、例えばステンレス等の金属よりなる導電体であり、このノズル50は駆動回路部16と接続されて接地電極(対向電極)として機能する。また、ノズル50は全体として円筒状に形成され、イオンを放出する放出口として機能する。ノズル50は、その軸方向における中央部分が他の部分より径大となっている。ノズル50の後端側の外周面にはねじ溝(雄ねじ)が形成されておりこの雄ねじをノズル装着孔31の内周面に形成された雌ねじと螺合させることにより、ノズル50がヘッド部13に対して着脱可能に保持されている。ノズル50の中空部51は、その軸方向における略中央位置から後方が径大となっており、ここに絶縁チューブ52がその後端部分を後方に突出させた状態で装着されている。
ノズル50は、例えばステンレス等の金属よりなる導電体であり、このノズル50は駆動回路部16と接続されて接地電極(対向電極)として機能する。また、ノズル50は全体として円筒状に形成され、イオンを放出する放出口として機能する。ノズル50は、その軸方向における中央部分が他の部分より径大となっている。ノズル50の後端側の外周面にはねじ溝(雄ねじ)が形成されておりこの雄ねじをノズル装着孔31の内周面に形成された雌ねじと螺合させることにより、ノズル50がヘッド部13に対して着脱可能に保持されている。ノズル50の中空部51は、その軸方向における略中央位置から後方が径大となっており、ここに絶縁チューブ52がその後端部分を後方に突出させた状態で装着されている。
絶縁チューブ52は、円筒状に形成され、絶縁材料、例えば本実施形態ではセラミックよりなる。上記中空部51内に装着された絶縁チューブ52の内面は、中空部51の上記中央位置から前方部分の内壁面と面一になっている。そして、この絶縁チューブ52は、放電電極である放電針41と接地電極であるノズル50との間の距離を短くするとともに、放電電極と接地電極との間の電位差を大きくしてコロナ放電を発生し易くするものであり、この絶縁体により除電装置の小型化が可能となる。また、絶縁チューブ52を構成するセラミックは、摩擦耐電列(摩擦帯電系列)において空気に近い。従って、絶縁チューブ52内を通過する空気との摩擦が少なく、摩擦帯電による帯電量が従来例の材料に比べて極めて少なくなる。このため、放電針41とノズル50との間のコロナ放電が発生し難くなるのを防ぐことができる。また、絶縁チューブ52が帯電し難いため、絶縁チューブ52の内周面に周囲空気中の埃等が付着し難い。絶縁チューブの内周面に付着した埃等は、環境(湿度)によって導電性を持つようになり、放電針41とノズル50との間の距離を短くする、つまりコロナ放電を発生し難くする。しかし、本実施形態では、絶縁チューブの内周面に埃等が付着しにくいため、放電針41とノズル50との間の距離を長期に亘って保つ、つまりコロナ放電を長期に亘って維持することができる。
尚、絶縁チューブ52の材質として、空気に近い摩擦帯電列のものであればよく、例えばガラスを用いても良い。また、空気と接触する部分が空気に近い摩擦帯電列のものであればよく、絶縁チューブ52を同心状の複数の円筒体から構成し、空気と接触する内側の円筒体をセラミックやガラスなどの空気に近い摩擦帯電列の絶縁材料から形成し、外側の円筒体を従来と同様の樹脂等の絶縁材料から構成する。このように構成すれば、セラミック等の絶縁材料により構成される円筒体と、金属よりなるノズル50とが直接接触することがなく、絶縁チューブを圧入することができ、セラミック等の絶縁材料よりなる円筒体の破損を防ぐことができる。
上述したノズル50及びナット部材35は、上記プリント配線基板14に電気的に接続され、それに搭載された駆動回路部16によってノズル50及びナット部材35間に高電圧が印加される。これにより、ナット部材35と電気的に接続される放電針41の針先でコロナ放電が発生してイオンが生成される。
通気部材60は、全体として収容部32の断面形状に対応した円盤状に形成されるとともに、収容部32内においてノズル50後端面と対向する面(以下、「前面」)の中央部分には上記絶縁チューブ52の内径に対応した断面円形状の突出部61が形成されている。そして、通気部材60には、その中心軸を通って突出部61先端から後面に貫通する放電針貫通孔62が形成されている。また、通気部材60には、図1に示すように、放電針貫通孔62の周囲に通気孔63が突出部61先端から後面に至るよう貫通形成されている。尚、本実施形態の通気部材60には、3つの通気孔63が放電針貫通孔62を囲むようにその周方向に沿って等間隔で並ぶように貫通形成されている。
以上の構成により、上記空気供給部21から空気取込部33内に送り込まれた空気は、通気部材60の通気孔63を通り、絶縁チューブ52及びノズル50の貫通孔を通って外部に放出される。従って、コロナ放電により放電針41の針先で生成されたイオンは、絶縁チューブ52を通過する空気流に乗って外部に噴射される。
次に、除電装置10の電気的構成を説明する。
図3に示すように、除電装置10の駆動回路部16は、増幅部71、駆動部72、圧電トランス73、電流検出用抵抗74、異常判定部75を備えている。
図3に示すように、除電装置10の駆動回路部16は、増幅部71、駆動部72、圧電トランス73、電流検出用抵抗74、異常判定部75を備えている。
増幅部71は、例えばトランジスタから構成され、交流電源(AC電源)80からの信号を増幅して駆動部72に出力する。駆動部72は、例えばパワートランジスタから構成され、増幅部71からの信号を電力増幅して駆動信号として圧電トランス73に出力する。圧電トランス73は、外部からの振動や衝撃を加えて、歪みを起こさせることにより電圧を発生する特性を有する圧電材料を使用して構成された例えば圧電セラミックストランスが用いられている。これに固有共振周波数を持つ電圧を印加すると、長さ方向に機械的に振動し、圧電効果によって高電圧を出力する。これにより電磁トランスを用いた除電装置に比べて高効率で高い電圧を発生させることができる。つまり、増幅部71と駆動部72と圧電トランス73は、放電針41に交流電圧を供給する電圧発生手段を構成する。
駆動回路部16に電源が投入されると、交流電源80からの交流信号が増幅部71及び駆動部72を介して圧電トランス73に与えられる。このとき、上記交流信号がトリガーとなって、電源電圧の上昇時に所定の共振周波数に対応した駆動信号が圧電トランス73の圧電材料を励振し、圧電トランス73が起動される。これにより放電針41に対して正弦波状の交流高電圧の電圧が印加され、放電針41と対向電極(ノズル)50との間にコロナ放電を発生させて、もって正負の空気イオンが生成される。
次に、上記圧電トランス73とグランドとの間には、電流検出手段としての電流検出用抵抗74が接続されており、この電流検出用抵抗74には圧電トランス73に流れる電流、つまり駆動回路部16における消費電流が流れる。そして、この電流検出用抵抗74の負荷電圧に応じた検出信号Sa(アナログ信号)が異常判定部75に入力される。
異常判定部75は、検出信号Saと基準レベルとを比較し、該比較結果に応じた判定信号Sbを出力するように構成されている。より詳しく説明すると、異常判定部75には、第1基準レベルと第2基準レベルとが設定されている。第1基準レベルは正常下限基準レベルであり、絶縁不良等による放電電流低下異常時における検出信号Saの最大レベルより所定値だけ高いレベルに設定されている。第2基準レベルは正常上限基準レベルであり、短絡等による放電電流過剰異常時における検出信号Saの最大レベルより所定値だけ低いレベルに設定されている。即ち、第2基準レベルは、第1基準レベルよりも高く設定されている。
異常判定部75は、検出信号Saと第1基準レベルとの比較結果と、検出信号Saと第2基準レベルとの比較結果とを論理演算(本実施形態では排他的論理和演算)し、その演算結果を判定信号Sbとして出力する。例えば、異常判定部75は、検出信号Saが第1基準レベルと第2基準レベルとの間にあるときに第1レベル(例えばHレベル)の判定信号Sbを出力し、検出信号Saが第1基準レベルより低い、又は検出信号Saが第2基準レベルより高いときに第2レベル(例えばLレベル)の判定信号Sbを出力する。従って、電流検出用抵抗74からの検出信号Saレベルと、第1及び第2基準レベルとの比較に基づいて、検出信号Saの最大レベルが第1及び第2の基準レベル外にあるかどうか、つまり、放電電流低下異常或いは放電電流過剰異常になっているかどうかを判定することができる。検出信号Saを生成するために電流検出用抵抗74に流れる消費電流は、放電針41から対向電極としてのノズル50を介してグランドに流れる放電電流に比べてS/N比がよい。このため、ノイズによる誤判定が少なくなる。
上記したように、図1に示す絶縁チューブ52はセラミックよりなり、内部を通過する空気との摩擦帯電による帯電量が極めて少ない。従って、絶縁チューブ52の帯電により放電針41とノズル50との間の放電量が低減し難い。このため、検出信号Saのレベルが第1基準レベルより低くなることがなく、異常判定部75が正常なレベル(上記例では第1レベル)の判定信号Sbを出力するため、放電電流低下異常と判定する誤動作を防止することができる。
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)絶縁チューブ52はセラミックよりなり、内部を通過する空気との摩擦帯電による帯電量が極めて少ない。従って、絶縁チューブ52の帯電により放電針41とノズル50との間の放電量が低減し難い。このため、検出信号Saのレベルが第1基準レベルより低くなることがなく、異常判定部75が正常なレベル(上記例では第1レベル)の判定信号Sbを出力するため、放電異常と判定する誤動作を防止することができる。
(1)絶縁チューブ52はセラミックよりなり、内部を通過する空気との摩擦帯電による帯電量が極めて少ない。従って、絶縁チューブ52の帯電により放電針41とノズル50との間の放電量が低減し難い。このため、検出信号Saのレベルが第1基準レベルより低くなることがなく、異常判定部75が正常なレベル(上記例では第1レベル)の判定信号Sbを出力するため、放電異常と判定する誤動作を防止することができる。
(2)絶縁チューブ52は、円筒状に形成され、絶縁材料、例えば本実施形態ではセラミックよりなる。上記中空部51内に装着された絶縁チューブ52の内面は、中空部51の上記中央位置から前方部分の内壁面と面一になっている。そして、この絶縁チューブ52は、放電電極である放電針41と接地電極であるノズル50との間の距離を短くするとともに、放電電極と接地電極との間の電位差を大きくしてコロナ放電を発生し易くするものであり、この絶縁体により除電装置の小型化が可能となる。
(3)絶縁チューブ52を構成するセラミックは、摩擦耐電列(摩擦帯電系列)において空気に近い。従って、絶縁チューブ52内を通過する空気との摩擦が少なく、摩擦帯電による帯電量が従来例の材料に比べて極めて少なくなる。このため、放電針41とノズル50との間のコロナ放電が発生し難くなるのを防ぐことができる。また、絶縁チューブ52が帯電し難いため、絶縁チューブ52の内周面に周囲空気中の埃等が付着し難い。絶縁チューブの内周面に付着した埃等は、環境(湿度)によって導電性を持つようになり、放電針41とノズル50との間の距離を短くする、つまりコロナ放電を発生し難くする。しかし、本実施形態では、絶縁チューブの内周面に埃等が付着しにくいため、放電針41とノズル50との間の距離を長期に亘って保つ、つまりコロナ放電を長期に亘って維持することができる。
尚、上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記実施形態において、異常判定部75は、圧電トランス73に接続された電流検出用抵抗74に流れる電流(消費電流)により放電針41とノズル50との間の放電異常を判断するようにしたが、放電針41とノズル50との間の放電電流により放電異常を判断するようにしてもよい。つまり、図4に示すように、駆動回路部16aの電流検出用抵抗74はノズル50と接続され、放電針41からノズル50に向かって流れる電流、つまりノズル50とグランドラインとの間に流れる放電電流に応じた電圧の検出信号Saが異常判定部75に入力される。異常判定部75は、この検出信号Saに基づいて、放電針41とノズル50との間が異常放電か否かを判断する。
・上記実施形態において、異常判定部75は、圧電トランス73に接続された電流検出用抵抗74に流れる電流(消費電流)により放電針41とノズル50との間の放電異常を判断するようにしたが、放電針41とノズル50との間の放電電流により放電異常を判断するようにしてもよい。つまり、図4に示すように、駆動回路部16aの電流検出用抵抗74はノズル50と接続され、放電針41からノズル50に向かって流れる電流、つまりノズル50とグランドラインとの間に流れる放電電流に応じた電圧の検出信号Saが異常判定部75に入力される。異常判定部75は、この検出信号Saに基づいて、放電針41とノズル50との間が異常放電か否かを判断する。
・上記実施形態では、通気部材60と放電針41とを別体で構成したが、一体的に形成した構成であってもよい。ただし、上記実施形態のような構成であれば、通気部材60及び放電針41の交換において、一方を取り外すことなく他方を交換することができるというメリットがある。
・上記実施形態では、各通気孔63は同径としたが、これに限らず、例えば互いに異なる径で構成してもよい。また、第1挿通孔の断面形状は必ずしも丸形である必要はなく、三角形状、四角形状等であってもよい。更に、上記通気孔63を設けることなく、放電針貫通孔62の径を、放電針41の外径より大きくすることで形成される隙間を通気孔としてもよい。
・上記実施形態では、複数の通気部材60間で通気孔63は同径であってその数が互いに異なるものとしたが、これに限らず、例えば第1挿通孔の数が同じでも径が異なる構成であってもよい。要するに、各通気部材60間で通気孔63の総開口面積が互いに異なるものであればよい。
・上記実施形態では、通気部材60は、放電針41の針先周りに配する構成としたが、これに限らず、例えば、放電針41の前方に設ける構成であってもよい。
41…放電針、50…ノズル、52…絶縁チューブ、71…増幅部、72…駆動部、73…圧電トランス、74…電流検出用抵抗、75…異常判定部、Sa…検出信号。
Claims (3)
- 電圧発生手段により放電針に交流電圧を印加して前記放電針と対向電極との間でコロナ放電を発生させ、コロナ放電により生成されるイオンを空気流によって外部へ射出する除電装置であって、
前記放電針と前記対向電極との間に配設された絶縁体と、
前記電圧発生手段または前記対向電極と、グランドラインとの間に流れる電流に応じた検出信号を出力する電流検出手段と、
前記電流検出手段から出力される前記検出信号に基づいて放電異常か否かの判定動作を行う異常判定手段と、
を備え、
前記絶縁体を、摩擦耐電系列において空気に近い材料により形成したことを特徴とする除電装置。 - 前記電流検出手段は、前記電圧発生手段とグランドラインとの間に流れる消費電流に応じた検出信号を出力する、ことを特徴とする請求項1記載の除電装置。
- 前記絶縁体は、セラミック又はガラスよりなる、ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の除電装置。
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2006
- 2006-04-27 JP JP2006123333A patent/JP2007294351A/ja active Pending
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