JP2014016517A - 走査光学装置およびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

走査光学装置およびそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スポット径を40μm以下に絞ったときに発生する波面収差の劣化を抑え、高精細な印字が可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】走査光学系は、すくなくとも2枚以上のレンズで構成され、主走査方向と副走査方向にパワーを有する第1群と、副走査方向にパワーを有する第2群で構成され、任意の像高において、主光線が第n群を通過するときの副走査方向パワーφに対する主走査方向光束幅内での変化量をΔφ、主光線が第n群を通過するときの副走査前側主点位置から偏向手段の反射点までの距離Lに対する主走査方向光束幅内での変化量をΔL、主光線が第n群を通過するときの副走査方向光束幅半値をhとするときの条件を算した。
【選択図】図1

Description

本発明は、マルチビーム光走査装置及びそれを用いた画像形成装置に関する。特に、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
従来よりレーザービームプリンタ(LBP)等の光走査装置においては、画像信号に応じて光源手段から光変調され出射した光束(ビーム)を、回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成る偏向手段により周期的に偏向させている。そして、偏向走査された光束をfθ特性を有する結像光学系によって感光性の記録媒体(感光ドラム)面上にスポット状に集束させ、その面上を光走査して画像記録を行っている。
図20は、従来の光走査装置の要部概略図である。同図において、光源手段91から出射した発散光束はコリメータレンズ92により平行光束に変換され、絞り93によって前記光束を制限して副走査方向(副走査断面内)にのみ屈折力を有するシリンドリカルレンズ94に入射している。シリンドリカルレンズ94に入射した平行光束のうち主走査方向(主走査断面内)においてはそのままの状態で射出する。また、副走査断面内においては、集束して回転多面鏡から成る偏向手段95の偏向面(反射面)95aに線像として結像している。そして、偏向手段95の偏向面95aで偏向された光束をfθ特性を有する結像光学系96を介して被走査面としての感光ドラム面98上に導光している。そして、偏向手段95を矢印A方向に回転させることによって感光ドラム面98上を矢印B方向に光走査して画像情報の記録を行っている。上記の光走査装置においては、感光ドラム面98上を光スポットで走査する前に前記感光ドラム面98上における画像形成を開始するタイミングを調整するために、光検出器としての同期検出用センサー99が設けられている。この同期検出用センサー99は偏向手段5で偏向走査された光束の一部である同期検出用光束、つまり、感光ドラム面98上の画像形成領域を走査する前の画像形成領域外の領域を走査しているときの光束を受光する。この同期検出用光束は同期検出用ミラー97で反射され、同期検出用レンズ(不図示)で集光されて同期検出用センサー99に入射する。そして、この同期検出用センサー99の出力信号から同期検出用信号(同期信号)を検出し、この同期検出用信号に基づいて感光ドラム面98における画像記録の開始タイミングを調整している。同図における結像光学系96は、副走査断面内において偏向手段95の偏向面95aと感光ドラム面98とが共役関係となるように構成しており、これにより偏向面95aの面倒れを補償している。
このような光走査装置において、POD(Print On Demand)といった軽印刷用途向けの高精細印刷が可能な印刷機が年々望まれている。高精細化を実現するために、例えばスポット径を60μmから40μm以下に絞ることで従来の600DPIから1200DPI(もしくは2400DPI)にすることが可能になってきている。
例えば、特許文献1ではスポット径が50μm以下の走査光学系で像面湾曲と副走査方向の倍率一様性を確保するために母線形状を決定することが開示されている。また、特許文献2では副走査方向のスポットの一様性と副走査倍率の一様性とを両立するために、副走査断面の曲率を抑え、かつ母線形状を決定するが開示されている。
特開2001−142018号公報 特開2001−215430号公報
ところで、感光体ドラム面におけるスポット径をさらに小さくするためには感光ドラム面におけるFナンバーはスポット径に比例して明るくする必要があるため、レンズを通過する光束幅は結果として大きくなってゆく。このために光束幅において発生する収差の影響はスポット径を小さくすることでより厳しくなることが知られている。
一例として、図11の走査光学系おいて、レンズを通過する光束幅を広げたときの影響を見てみる。図11の走査光学系において、結像光学系はアナモフィックレンズ56aとアナモフィックレンズ56bで構成され、副走査方向のパワーはアナモフィックレンズ56bがもっている。図11の走査光学系は感光ドラム面におけるスポット径が45μm(Fナンバー39.34)で設計されており、アナモフィックレンズ56bを通過する光束幅は4.4mmである。
このときに軸上における感光ドラム面58上の波面収差を図12(A)に示す。図において、各横軸は瞳径に対する比率である。また図12(A)において、原点(主光線)を通過する主走査方向断面図を同図(B)および副走査断面図を同図(C)示す。軸外像高(150mm)における感光ドラム面58上の波面収差を図13(A)に示す。また図13(A)において、原点(主光線)を通過する主走査方向断面図を同図(B)および副走査断面図を同図(C)示す。
続いて、感光ドラム面におけるスポット径を30μm(Fナンバー25.68)にするためにアナモフィックレンズ56bを通過する光束幅を7.75mmに広げることでの感光ドラム面58における収差の影響を示す。
軸上における感光ドラム面58上の波面収差を図14(A)に示す。また図14(A)において、原点(主光線)を通過する主走査方向断面図を同図(B)および副走査断面図を同図(C)示す。軸外像高(像高150mm)における感光ドラム面58上の波面収差を図15(A)に示す。また図15(A)において、原点(主光線)を通過する主走査方向断面図を同図(B)および副走査断面図を同図(C)示す。
図12から図15に示したように、光束幅を広げることによって軸上においては主走査および副走査方向に球面収差の影響が、軸外においてはコマの影響が見られる。さらに軸外像高においては図15(A)のU断面とL断面における断面を図16に示すが、断面における波面収差の形状がU断面とY断面で逆になっていることがわかる。図13(A)と図15(A)の波面収差をスポットで表示すると図17(A)および(B)に示すように、図17(B)のスポットが主走査方向に向かって三角形になってスポットの形状が劣化していることが分かる。これは先ほど図16で示した副走査方向の波面収差の形状が主走査方向に対して大きく変化している影響である。
しかし、特許文献1には上記の波面収差を改善するための詳細な解決方法が明示されていない。また、特許文献2では光束幅における副走査方向の曲率を10%以下に抑えることでコマ収差の影響を抑えることができること開示しているものの、感光ドラムにおけるFナンバーが48程度とスポット径で50μm相当であるので、さらにスポット径が小さくなることによる影響は明示していない。そこで、本発明の目的はスポット径を40μm以下に絞ったときに発生する波面収差の劣化を抑え、高精細な印字が可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、波長λ(mm)の光源手段と、該光源手段から発せられ、光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段により偏向された偏向光束を感光体ドラム上にスポットとして結像させる走査光学系を有する走査光学装置において、該走査光学系は、すくなくとも2枚以上のレンズで構成され、主走査方向と副走査方向にパワー有する第1群と、副走査方向にパワーを有する第2群で構成され、任意の像高において、主光線が第1群を通過するときの副走査方向パワーφ1に対する主走査方向光束幅内での変化量をΔφ1、主光線が第1群を通過するときの副走査前側主点位置から偏向手段の反射点までの距離L1に対する主走査方向光束幅内での変化量をΔL1、主光線が第1群を通過するときの副走査方向光束幅半値をh1とするとき以下の条件を満足し、
任意の像高において、主光線が第2群を通過するときの副走査方向パワーφ2に対する主走査方向光束幅内での変化量をΔφ2、主光線が第2群を通過する時の副走査後側主点位置から感光ドラム面に光束が到達する位置までの距離L2に対する主走査方向光束幅内での変化量ΔL2、主光線が第2群を通過するときの副走査方向光束幅の半値をh2とするとき以下の条件を満足することを特徴としている。
本発明によれば、画像の劣化を抑え、高精細が可能な光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を達成することができる。
本発明の実施例1における主走査断面図および副走査断面図 波面収差とスポット径の関係を示す図 本発明の実施例1における像面湾曲量を示す図 本発明の実施例1におけるスポットを示す図 本発明の実施例1におけるスポット径のデフォーカス特性を示す図 本発明の実施例1における副走査方向の倍率一様性を示す図 本発明の実施例1におけるアナモフィックレンズ6aの副走査曲率変化を示す図 本発明の実施例1における偏向手段の反射点からアナモフィックレンズ6aの前側主点位置までの距離の一様性を示す図 本発明の実施例1におけるアナモフィックレンズ6bの副走査曲率変化率を示す図 本発明の実施例1における感光ドラム面からアナモフィックレンズ6bの前側主点位置までの距離の一様性を示す図 比較例の主走査断面図および副走査断面図 比較例における45μmスポット時の軸上での波面収差量を示す図 比較例における45μmスポット時の軸外像高での波面収差量を示す図 比較例における30μmスポット時の軸上での波面収差量を示す図 比較例における30μmスポット時の軸外像高での波面収差量を示す図 比較例における30μmスポット時の軸外像高での主走査瞳端部波面収差量を示す図 比較例における軸外像高でのスポットを示す図 本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査断面図 本発明の実施態様のカラー画像形成装置の要部概略図 従来の光走査装置の要部概略図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1(A)は本発明の実施例1における光走査装置の主走査断面図である。また、同図(B)は本発明の実施例1における光走査装置の副走査断面図である。ここで、主走査方向(Y方向)とは偏向手段5の回転軸及び走査光学系6の光軸(X方向)に垂直な方向(偏向手段で光束が偏向(偏向走査)される方向)である。副走査方向(Z方向)とは偏向手段5の回転軸と平行な方向である。また、主走査断面とは走査光学系6の光軸と主走査方向とを含む平面である。副走査断面とは走査光学系6の光軸を含み主走査断面に垂直な断面である。
図中、1は光源手段(例えば、半導体レーザー)である。また、レーザーは発光部1aを有している。半導体レーザーの発光部1aから出射した発散光束はコリメータレンズ3(3a,3b)により略平行光束に変換される。変換された略平行光束はレンズ9および10によって光束幅を広げられた後、副走査方向のみにパワーを有するシリンドリカルレンズ4により、ポリゴンミラー5の偏向面5a近傍に主走査方向に長手の線像として結像される。また、シリンドリカルレンズ4を通過した光束は、開口絞り2によって光束幅が制限される。
5は偏向手段としての光偏向器であり、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成り、モータ等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
6a,6bはfθ特性を有する第3の光学素子としての走査光学系(fθレンズ系)であり、光偏向器5により偏向された光束を感光ドラム面(被走査面)8上にスポット状に結像させている。また、11は防塵ガラスである。該ポリゴンミラー5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面8上を矢印B方向に光走査し走査線(不図示)を形成し画像記録を行っている。走査光学系6は副走査断面内において、光偏向器5の偏向面5a又はその近傍と感光ドラム面8又はその近傍との間を共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。
走査光学系を通過する光束幅が広がることで、図16で示したように副走査方向の波面収差の形状が主走査方向に対して大きく変化する現象を説明する。
本実施例における、レンズの光学機能面形状は以下の表現式により表されている。各レンズ面と光軸との交点を原点とし、光軸方向をx軸、主走査断面内において光軸と直交する軸をy軸、副走査断面内において光軸と直交する軸をz軸としたとき、主走査方向と対応する母線方向が、
(但し、Rは曲率半径、k、A4、A6、A8、A10は非球面係数)
副走査方向(光軸を含み主走査方向に対して直交する方向)と対応する子線方向が、
ここで、c=c0+B22+B44+B66+B88+B1010
(但し、c0は光軸上の子線曲率、B2、B4、B6、B8は係数)
一般的に、偏向手段から感光ドラム面にむかう光路長は軸上から軸外像高にかけて長くなる。したがって、感光ドラム面におけるすべての像高において副走査方向の像面湾曲の低減および副走査方向のスポットの一様性(副走査倍率の一様性)を保つために、(式B)のように光学機能面における副走査方向の円弧形状を主走査方向に対して変化させることが多い。したがって、主走査方向光束幅において副走査方向のパワーも主走査方向に対して若干変化することで、主走査方向光束幅における副走査方向の波面収差の形状も主走査方向に対して変化してゆく。主走査方向光束幅における副走査方向のパワーの変化が大きくなると図16の波面収差の主走査方向における変化が大きくなるためにスポットの劣化を招いてしまうことになる。ここでスポットを小径化する場合に、主走査光束幅における副走査方向のパワーの変化をどれくらい抑える必要があるかについて考察してみる。
合成したレンズの副走査方向のパワーをφ、偏向手段から合成したレンズの副走査方向の主点までの距離をL0、副走査方向の主点から感光ドラム面までの距離をLとする。合成レンズの副走査方向のパワーがφ‘になったときの副走査方向のピントずれをΔLとすると、φとφ’の差Δφは、ΔLがLに対して十分小さいので以下のように表すことができる。
主走査光束幅において、球面収差が発生せず副走査方向のピントずれのみの影響による感光ドラム面における波面収差量ΔWは副走査方向の光束幅の半値をhとすると、以下のように表される。
(式C)から(式D)を用いて、副走査断面のパワー変化Δφによる波面収差の変化量ΔWは、
(式E)から波面収差の変化率ΔWが副走査方向のパワー変化量Δφに比例していることが分かる。
ここで、副走査方向のパワー変化量Δφによる波面収差の変化を表1に示す光学系を例として述べる。比較として、表1の光学系の瞳径を2.32mm、1.55mmおよび1.03mmと変化させて20μm、30μmおよび45μmのスポット径を形成させている。
表1の光学系に対して、R2面の副走査断面の曲率を主走査方向に対して変化させ、その変化量を変えたときの主走査瞳端における波面収差量の差分(図2(A)のΔW)とスポットのピーク強度比の関係を図2(B)に示す。図2(B)に示すように、スポット径に寄らず波面収差が0.3λ以上になるとピーク強度が急激に低下していることが分かる。したがって、(式E)においてΔWを0.3λ以下にするためには、主走査方向光束幅における副走査方向のパワー変化量Δφを(式I)に示す範囲に抑える必要がある。
(式F)に示すように、スポット径が小さくなるにしたがって副走査方向の光束幅hが大きくなるために副走査方向のパワー変化量Δφに対する波面収差の悪化量は大きくなっている。したがって、スポット径を40μm以下に小さくする場合、波面収差0.3λ以下にするためには、主走査方向光束幅における副走査方向のパワー変化をできるだけ抑える必要がある。副走査方向のパワー変化を抑えても副走査方向の像面湾曲を増大および副走査方向の倍率の一様性悪化を防ぐために、本実施例ではレンズを2群に分けて、第1群の副走査焦点位置を偏向手段近傍に、また第2群の副走査焦点位置を感光ドラム面近傍に置いている。このような構成にすることで、第1群と第2群の間では副走査方向の光束は図1(B)に示すように略平行であり、各群において各像高における倍率が一定になるように各群の副走査主点位置を決めてやれば、全群を通じて副走査方向の倍率の一様性が得られ、また副走査方向の像面湾曲も低減できることになる。
ここで第1群を例として、主走査方向光束幅における偏向手段から副走査前側主点間の距離(図1(A)のL1)の変化量と副走査方向のパワー変化量Δφとの関係を考えてみる。
任意の像高において、主光線が第1群を通過する位置での副走査方向のパワーをφ1、主走査方向光束端部が第1群を通過する位置での副走査方向のパワーをφ1+Δφ1とする。ただし、Δφ1は、主光線が通過する位置の副走査曲率に対して光束端部が通過する位置での副走査方向曲率が変化することによって生じるパワー変化量Δφ1'、および主光線に対して第1群への入射角度が変化することによって生じるパワー変化量Δφ1''の和である。ここで、Δφ1''について副走査方向のみに一定のパワーφを持つ面を例に述べることにする。ある光線が主走査方向に媒質1(屈折率N1)をαの角度で進み、媒質2(屈折率N2)で屈折されて主走査方向にβの角度で進むとき、光線に沿った副走査方向のパワーは、(N1cosα−N2cosβ)φで表現される。したがって、媒質1を通過する光線角度がαからα'に変化し、媒質2を通過する光線角度がβからβ'に変化した場合のパワー変化量Δφ''は以下示す式となる。
Δφ''={(N1cosα'−N2cosβ')−(N1cosα−N2cosβ)}φ・・・(式G)
次に主走査方向光束幅における偏向手段から副走査前側主点間の距離の変化量について述べる。主光線において偏向手段から前側の副走査主点間の距離がL1、主走査方向光束端において偏向手段から前側の副走査主点間の距離がL1+ΔL'1とすると、第1群通過後副走査方向が略平行になるため、以下の関係が成り立つ。ただし、ΔL1は主光線に対する主走査方向光束端における副走査ピントズレ量である。
上記から、(式H)と(式D)から副走査方向のパワーφ1の主走査方向光束幅内での変化量Δφ1と偏向手段から副走査前側主点間の距離L1の主走査光束幅内での変化量ΔL1'が変化しても波面収差を0.3λに抑えるためには、以下の関係が成り立つ。ただし、h1は第1群を通過する主光線通過位置における副走査方向光束幅の半値である。
すなわち、全ての像高で(式1)が成り立つように、第1群の母線形状および子線形状を決定すればよい。また第2群でも同様にして、副走査後側主点位置から感光ドラム面までの距離(図1(A)のL2)が各像高で以下に示す(式2)が成り立つように第2群の母線形状および子線形状を決定すればよい。ただし、副走査方向のパワーφ2の主走査方向光束幅における変化量をΔφ2、偏向手段から副走査前側主点間の距離L2の主走査方向光束幅における変化率をΔL2、h2は第2群を通過する主光線通過位置における副走査方向光束幅の半値である。
このような構成にすることで、各群において副走査方向のパワーが像高間で略同一であっても副走査方向の像面湾曲の低減および副走査方向の倍率一様性を両立することが可能となる。
表1に実施例1の光学系における各レンズの光学配置、形状および使用した硝材の特性を示している。また、表2にアナモフィックレンズ6aおよびアナモフィックレンズ6bの光学機能面形状を示す。表2における記号については、先に述べた(式A)および(式B)の通りである。ただし、yの値が正(反レーザー側)の時には添字uがついた係数を、またyの値が負(レーザー側)の時には添字lがついた係数を用いている。
図3に実施例1の光学系での被走査面上の像面湾曲、および図4に実施例1の光学系での被走査面上のスポット形状(ピーク光量に対して、5%,10%,13.5%,36.8%,50%の等高線)、図5に像面位置をデフォーカスさせたときの主走査方向および副走査方向のスポット径を示す。また図6に副走査方向の倍率一様性を示す。
本実施例ではアナモフィックレンズ6aの第2面およびアナモフィックレンズ6bの第2面の副走査断面曲率を主走査方向に対して図7(A)および図9(A)のように変化させている。アナモフィックレンズ6aおよびアナモフィックレンズ6bの主走査光束幅はそれぞれ12.2〜13.2mm、5.2〜5.7mmである。また、副走査光束幅はそれぞれ5.1〜5.2mm、4.7〜4.8mmである。このときの主走査光束幅における副走査方向の曲率変化率はそれぞれ図7(B)および図9(B)に示すように、最大1.8%および1.7%である。
偏向手段の反射位置からアナモフィックレンズ6aの前側主点位置までの各像高における光路長を図9(A)に、主走査光束幅における光路長の変化率を図9(B)に示す。また、アナモフィックレンズ6bの後側主点位置から感光ドラム面までの光路長を図10(A)に、主走査光束幅における光路長の変化率を図10(B)に示す。図9および図10に示すように、各群において主走査光束幅における各像高距離の一様性は3.8%および1.9%である。
図7から図10の諸数値を(式1)および(式2)の左辺に代入すると、アナモフィックレンズ6aについては最大0.28λ、アナモフィックレンズ6bについては最大0.15λであり、ともに0.6λ以下であり主走査光束幅における副走査方向のパワー変化は十分に抑えられている。
また、本実施事例ではアナモフィックレンズ6aの副走査方向焦点距離は79.47mmである。また、アナモフィックレンズ6aの前側主点位置はポリゴン反射面5aから79.46mmであり、アナモフィックレンズ6aの前側焦点位置はほぼポリゴン反射面5a上にある。アナモフィックレンズ6bの副走査方向焦点距離は133.59mmである。また、アナモフィックレンズ6bの後側主点位置は感光ドラム面8から126.20mmであり、アナモフィックレンズ6bの後側焦点位置は感光ドラム面8から7.4mmと感光ドラム面近傍に位置している。このような副走査配置にすることで、アナモフィックレンズ6aおよびアナモフィックレンズ6bの子線曲率変化が小さくても副走査像面湾曲を0.5mm以下に抑えかつ副走査Fnoの一様性も±1%程度に抑えることができている。
本実施例1ではレンズが2枚構成の場合について述べてが、レンズの構成が3枚より場合であっても、主走査に結像性能を有するものを第1群、主に副走査方向にパワーを有する第2群を分けた場合に、各群の副走査の主点位置に2枚構成と同様に所定の関係が成り立っていればよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[画像形成装置]
図18は、本発明の画像形成装置の実施形態を示す副走査方向の要部断面図である。同図において、符号104は画像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。この画像データDiは、実施形態1〜3に示した構成を有する光走査ユニット100に入力される。そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図28において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図18において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されており、転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
図18においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査ユニット内のポリゴンモータなどの制御を行う。
[カラー画像形成装置]
図19は本発明の実施態様のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施形態は、光走査装置を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図21において、360はカラー画像形成装置、311,312,313,314は各々実施形態に示したいずれかの構成を有する光走査装置、341,342,343,344は各々像担持体としての感光ドラム、321,322,323,324は各々現像器、351は搬送ベルトである。
図19において、カラー画像形成装置360には、パーソナルコンピュータ等の外部機器352からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ353によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ光走査装置311,312,313,314に入力される。そして、これらの光走査装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム331,332,333,334が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム341,342,343,344の感光面が主走査方向に走査される。
本実施態様におけるカラー画像形成装置は光走査装置(311,312),(313,314)を2個並べ、各々がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応し、各々平行して感光ドラム341,342,343,344面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
本実施態様におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの光走査装置311,312,313,314により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム341,342,343,344面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
前記外部機器352としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置360とで、カラーデジタル複写機が構成される。
本発明は光走査装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、特に光源手段から光変調され出射した光束を光偏向手段としての回転多面鏡(ポリゴンミラー)により反射偏向させ、走査光学系を介して被走査面上を光走査して画像情報を記録するようにした、例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンターやデジタル複写機等の装置に好適な光走査装置に係り、走査光学系の配置誤差に伴う被走査面上での走査線曲がりの敏感度を低減して、常に良好なる画像が得られる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置に関するものである。また、複数の光走査装置を用いて各色に対応した複数の像担持体から成るカラー画像形成装置に関するものである。
1.光源手段(半導体レーザー・半導体レーザーアレイ)
2.開口絞り
3.集光レンズ(コリメーターレンズ)
4.シリンドリカルレンズ
5.偏向手段(ポリゴンミラー)
6.走査光学系(fθレンズ)
8.被走査面(感光体ドラム)

Claims (6)

  1. A.波長λ(mm)の光源手段と、該光源手段から発せられた光束を偏向する偏向手段と、該偏向手 段により偏向された偏向光束を感光体ドラム上にスポットとして結像させる走査光学系を有す る走査光学装置において、
    B.該走査光学系は、すくなくとも2枚以上のレンズで構成され、主走査方向と副走査方向にパワ ー有する第1群と、副走査方向にパワーを有する第2群で構成され、
    C.任意の像高において、主光線が第1群を通過するときの副走査方向パワーφ1に対する主走査 方向光束幅内での変化量をΔφ1、主光線が第1群を通過するときの副走査前側主点位置から 偏向手段の反射点までの距離L1に対する主走査方向光束幅内での変化量をΔL1、主光線が 第1群を通過するときの副走査方向光束幅半値をh1とするとき以下の条件を満足し、
    D・任意の像高において、主光線が第2群を通過するときの副走査方向パワーφ2に対する主走査 方向光束幅内での変化量をΔφ2、主光線が第2群を通過する時の副走査後側主点位置から感 光ドラム面に光束が到達する位置までの距離L2に対する主走査方向光束幅内での変化量ΔL 2、主光線が第2群を通過するときの副走査方向光束幅の半値をh2とするとき以下の条件を 満足することを特徴としている。
  2. 光軸近傍において、第一群の副走査前側焦点位置が偏向面の反射点近傍に存在し、また第2群の副走査後側焦点位置が感光体ドラム近傍に存在していることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 副走査方向のFナンバーが同一であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の走査光学装置。
  4. 外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラとから成る請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 各々が請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の光走査装置から成る複数の光走査装置と、該複数の光走査装置の被走査面位置に配置され、夫々異なった色の画像を形成する複数の像担持体とから成るカラー画像形成装置。
  6. 更に、外部機器から入力した色信号を異なった色の画像データに変換して各々の光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラを備えた請求項5に記載のカラー画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016009069A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 キヤノン株式会社 光走査装置

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