以下、図面を用いて本発明の参考例、実施例を説明する。
(参考例1)
図1Aは本発明の走査光学装置の参考例1の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)、図1Bは本発明の走査光学装置の参考例1の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
ここで、主走査方向とは回転多面鏡の回転軸及び結像光学系の光軸に垂直な方向(回転多面鏡で光束が反射偏向(偏向走査)される方向)である。副走査方向とは回転多面鏡の回転軸と平行な方向である。また主走査断面とは主走査方向と結像光学系の光軸を含む平面である。また副走査断面とは主走査断面と垂直な断面である。
図1A、図1Bの構成及び光学的作用について説明する。
図中、1は複数の発光部を有する単一の面発光型のレーザ光源であり、該複数の発光部は副走査方向に離間して配置されている。
2は集光手段としてのコリメータレンズ(集光レンズ)(集光素子)であり、光源手段1から放射された光束を略平行光束に変換している。
3は開口絞りであり、通過光束を制限してビーム形状を整形(光軸に対する断面が楕円形状)している。
4はレンズ系(シリンドリカルレンズ)であり、副走査方向にのみ所定のパワーを有しており、開口絞り3を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面(反射面)5aにほぼ線像として結像させている。
尚、コリメータレンズ2、開口絞り3、そしてシリンドリカルレンズ(シリンダレンズ)4等の各要素は第1光学手段(入射光学系)(第1の光学系)LAの一要素を構成している。尚、コリメータレンズ2とシリンドリカルレンズ4を1つの光学素子(アナモフィックレンズ)より構成しても良い。
5は偏向手段としての光偏向器であり、例えばφ20(直径20mmの円)に内接する4面構成のポリゴンミラー(回転多面鏡)より成っており、モーター等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。本参考例におけるポリゴンミラー5の偏向反射面(偏向面)5aの主走査方向の幅は14.1mmである。
6は第2光学手段としての結像光学系(fθレンズ系)(第2の光学系)であり、樹脂製(プラスチック製)の材料より成る第1、第2の結像レンズ61,62を有している。第2光学手段6は光偏向器5によって反射偏向された画像情報に基づく光束を被走査面としての感光ドラム面7上に結像させ、かつ副走査断面内においては光偏向器5の偏向面5aと感光ドラム面7との間を共役関係にすることにより面倒れ補正を行っている。
樹脂製の第1、第2の結像レンズ61、62は共に金型に樹脂を充填させ、冷却後に型から取り出す既知の成形技術にて製造される。これによりガラスレンズを使用した従来の結像レンズより簡易(安価)に製造できる。
第1の結像レンズ61は後述する表1-1に示す如く主に主走査方向に正のパワーを有し、レンズ面形状は後述する与式(a)〜(d)の関数で表現された非球面形状より成っている。
第1の結像レンズ61は副走査断面内(副走査方向)のパワーより主走査断面内(主走査方向)のパワーの方が大きい。また主走査断面内において入射面が非円弧形状で、光偏向器5側に凹面を向けたメニスカス形状より成っている。また副走査断面内においては入射面と出射面が共に副走査方向にフラットなシリンダー形状より成っている。尚、必ずしも完全なフラットである必要は無く、多少のパワーを有していても良い。
第1の結像レンズ61は入射した光束に対し主に主走査方向の結像を担っている。
一方、第2の結像レンズ62は後述する表1-1に示す如く主走査方向と副走査方向でパワーの異なるアナモフィックレンズより成っている。第2の結像レンズ62は入射面が表1-1の表現式Aで与えられ、出射面が表1-1の表現式Bで与えられる関数で表現された非球面形状である。特に出射面(光学面)が副走査断面内において非円弧形状(副走査非円弧)より成っている。
第2の結像レンズ62は主走査断面内のパワーより副走査断面内のパワーの方が大きく、かつ主走査断面内において入射面が円弧形状で、出射面が非円弧形状より成っている。
第2の結像レンズ62の主走査断面内のレンズ面形状は光軸に対して非対称であり、軸上近傍の主走査方向は略ノンパワーである。副走査断面内のレンズ面形状は入射面が曲率の緩い凹面形状、出射面が副走査方向に非円弧形状で軸上から軸外にかけて曲率が徐々に変化する凸面形状で、光軸に対して非対称形状をしている。
第2の結像レンズ62は入射した光束に対し主に副走査方向の結像をしている。また主走査方向において若干の歪曲収差の補正を担っている。
尚、第1、第2の結像レンズ61、62の形状は必ずしも表1-1に示されるような非球面量を使った関数表現式で表される必要はなく、既知の表現式、またはこれと等価な表現方法で表されるものでも良い。また第1、第2の結像レンズ61、62は必ずしも光軸を挟んだ対称性、非対称性が本参考例のような関係になくても既知の構成であっても良い。
7は被走査面としての感光ドラム面である。
次に本参考例における走査光学装置の諸元を表1-1に示す。尚、長さの単位は「mm」、角度は「度」、解像度は「ドット/インチ」である。以下、同様である。
ただし、第1、第2の結像レンズ61,62の面形状の表現式Aを以下のように定義している。
第1、第2の結像レンズ61,62の面形状:表現式A
主走査方向が10次までの関数で表せる非球面形状、光軸との交点を原点とし、光軸方向をx軸、主走査面内において光軸と直交する軸をy軸、副走査面内において光軸と直交する軸をz軸としたとき、主走査方向と対応する母線方向が、
(但し、Rは曲率半径、K、B4、B6、B8、B10は非球面係数)
副走査方向(光軸を含み主走査方向に対して直交する方向)と対応する子線方向が、
ここで r’=r0(1+D2Y2+D4Y4+D6Y6+D8Y8+D10Y10)
(但し、r0は光軸上の子線曲率半径、D2、D4、D6、D8、D10は係数)
また副走査断面内に非球面形状を有する第2の結像レンズ62の面形状の表現式Bを以下のように定義する。
第2の結像レンズ62の面形状:表現式B
主走査方向が10次までの関数で表せる非球面形状、光軸との交点を原点とし、光軸方向をx軸、主走査面内において光軸と直交する軸をy軸、副走査面内において光軸と直交する軸をz軸としたとき、主走査方向と対応する母線方向が、
(但し、Rは曲率半径、K、B4、B6、B8、B10は非球面係数)
副走査方向(光軸を含み主走査方向に対して直交する方向)と対応する子線方向の母線からのサグ量S’が、
S’=ΣEijYiZj ‥‥‥(d)
(但し Eijは係数、iとjは0以上の整数)
とする。このときj=2が副走査方向の球面成分であり、j≠2が副走査方向の非球面量を示す副走査方向の非円弧形状を与えている。
本参考例においてレーザ光源1から出射した複数の発散光束はコリメータレンズ2により平行光束に変換され、開口絞り3によって該光束(光量)が制限され、シリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した平行光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては収束して光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。そして光偏向器5の偏向面5aで反射偏向された複数の光束は第1、第2の結像レンズ61,62を介して感光ドラム面7上にスポット状に結像される。そして該光偏向器5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面7上を矢印B方向(主走査方向)に等速度で光走査している。これにより記録媒体としての感光ドラム面7上に画像記録を行なっている。
ここでコリメータレンズ2の最大イメージサークルISとは複数の発光部からの光束を集光して光学的性能を保障して後続する光学素子に導光することができる範囲(直径)を言う。換言すると複数の発光部の光軸からの最大高さをYmax、コリメータレンズ2の焦点距離をfとするとき、該コリメータレンズ2が
Ymax=f・tanω
を満たす画角ω以上を有していることを言う。
また本参考例においてはコリメータレンズ2の焦点距離をFcol、副走査断面内における複数の発光部の光軸からの距離のうち最大値をL0、該第2の結像レンズ62(結像光学素子Ga)の出射面と光偏向器5との光軸方向の距離をSIとする。また入射光学系LAの副走査方向の結像倍率をβ0、コリメータレンズ2の入射側の副走査断面内のF値をFnoとするとき、
0.10<|{(SI/Fcol)+β0}×L0/{SI/(Fno×β0×2)}|<5.43 ‥‥(3)
なる条件を満足している。
条件式(3)は良好なる収差補正を実現するための条件である。条件式(3)の下限値を越えると非球面の効果が十分に得られず副走査断面内の像面湾曲の低減が達成できなく成ってくるので良くない。また条件式(3)の上限値を越えると走査像高ごとの歪曲(DIST)の一様性が得られにくくなり複数の光束の副走査方向の間隔(副走査ピッチ)が走査像高ごとに変動してしまうので良くない。
更に望ましくは条件式(4)を次の如く設定するのが良い。
0.13<|{(SI/Fcol)+β0}×L0/{SI/(Fno×β0×2)}
|<3.98
‥‥(4)
次に本参考例の各条件式(3)〜(4)の諸数値を表1-2に示す。
本参考例は各条件式(3)〜(4)を表1-2に示す如く全て満たしている。
尚,表1-2では被走査面(感光ドラム面)上の副走査方向のピッチが1200DPIとなるように想定し、レーザ光源1の副走査方向の配列数を4〜32と変えた場合について記載してある。レーザ光源1の配列はピッチ30μmで配列方向は副走査方向に一致させた(⇒レーザ回転角0°)。
さらに表1-2の応用例を表1-3に示す。表1-3は被走査面(感光ドラム面)上の副走査方向のピッチが2400DPIとなるように想定し、レーザ光源1の副走査方向の配列数を4〜32と変えた場合について記載してある。レーザ光源1の配列はピッチ30μmで配列方向は副走査方向から60度、光軸回りに回転させた。
本参考例における応用例は各条件式(3)〜(4)を表1-3に示す如く全て満たしている。
レーザ光源1が副走査方向に画角を持ったときの各収差の状況を図2及び図3に示す。
図2は副走査方向の近軸像面を示しており、縦軸が副走査方向の近軸像面(副走査像面)であり、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。レーザ光源1の発光部がコリメータレンズ2の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.300mmの範囲を0.06mmピッチで画角を変化させた際について示している。図2から明らかなように従来例の図21と比較して発光部の副走査画角が大きくなっても副走査像面がほとんど変動しない(像面湾曲が生じにくい)ことが分かる。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の像面湾曲が生じる。この像面湾曲がトータルとして図21の像面湾曲の変化になっていた。
これに対し本参考例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の像面湾曲が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにして、図2に示すような良好なる像面を得ている。
図3は被走査面上での副走査方向の結像点の照射高さを示した図である。同図において縦軸が副走査方向の結像点の照射高さを示しており、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。またレーザ光源1の発光部がコリメータレンズ2の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.300mmの範囲を0.06mmピッチで画角を変化させた際について示している。
図3から明らかなように従来例の図22に比較して発光部の副走査画角が大きくなっても複数のビームの副走査方向の間隔(副走査ピッチ)が走査像高によって変化していない。従来例の図22は副走査ピッチの変化が大きいのが走査像高が大きい領域であったが、本参考例ではピッチの一様性が達成されている。つまり本参考例では副走査方向の歪曲(DIST)が補正されている。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の歪曲(DIST)が生じる。この歪曲がトータルとして図22の副走査方向の歪曲(DIST)の変化になっていた。
これに対し本参考例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の歪曲(DIST)が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにしている。これによって図3に示すような良好なる走査線(均一な結像点の照射高さ)を得ている。
次に図4は副走査断面内で光軸から一番遠くにある発光部から射出された光束の主光線が各光学素子を通過する副走査方向の位置を、光軸から発光部までの距離を1に正規化して記載して示したグラフである。
同図に示すように光軸から一番遠くを通過する光学素子は第2の結像レンズ62であり、その出射面の形状を副走査断面内において非円弧形状としている。
このように本参考例では上記の如く本装置を構成することにより、副走査断面内の像面湾曲や歪曲(DIST)などの収差を良好に補正することができる。
尚、本参考例では結像光学系6を2枚のレンズより構成したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば単玉、あるいは3枚以上のレンズ構成であってもよく、また回折光学素子を含ませて構成しても良い。また結像光学系6を構成する光学素子の材料はプラスチック製に限られるものではなく、例えばガラス製であっても良い。
(実施例)
図5は本発明の走査光学装置の実施例の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。同図において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
本実施例において前述の参考例1と特に異なる点は、絞り3に隣接した(すなわち絞り3に最も近い位置に配置された)コリメータレンズ20の出射面を非球面形状としたことである。その他の構成及び光学的作用は参考例1と同様であり、これにより同様な効果を得ている。
即ち、同図において20は集光手段としてのコリメータレンズ(集光レンズ)であり、出射面が非球面形状であり、レーザ光源1から放射された発散光束を略平行光束に変換している。本実施例では特に副走査方向に画角の大小によらず光束が絞り3近傍で略オーバーラップしており、コリメータレンズ20の絞り3側の出射面を副走査断面内において非円弧形状とし、上記と同様な非球面効果を得ている。これにより本実施例では副走査方向に画角を持つ光束でも波面収差を良好に補正することができる。
本実施例ではレンズ面上の光束の通過位置が異なる複数の光束が近接したレンズ面を副走査断面内において非球面とすることで個々の光束のコマ収差に対して収差を良好に補正することができる。
次に本実施例における走査光学装置の諸元を表2-1に示す。尚、表現式は前述の参考例1と同様である。また各条件式(3)〜(4)の諸数値を表2-2に示す。
本実施例は各条件式(3)〜(4)を表2−2に示す如く全て満たしている。
尚,表2-2では被走査面(感光ドラム面)上の副走査方向のピッチが1200DPIとなるように想定し、レーザ光源1の副走査方向の配列数を4〜32と変えた場合について記載してある。レーザ光源1の配列はピッチ30μmで配列方向は副走査方向に一致させた(⇒レーザ回転角0°)。
レーザ光源1が副走査方向に画角を持ったときの各収差の状況を図6及び図7に示す。
図6は副走査方向の近軸像面を示しており、縦軸が副走査方向の近軸像面(副走査像面)であり、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。レーザ光源1の発光部がコリメータレンズ20の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.300mmの範囲を0.06mmピッチで画角を変化させた際について示している。図6から明らかなように従来例の図21と比較して発光部の副走査画角が大きくなっても副走査像面がほとんど変動しない(像面湾曲が生じにくい)ことが分かる。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の像面湾曲が生じる。この像面湾曲がトータルとして図21の像面湾曲の変化になっていた。
これに対し本実施例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の像面湾曲が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにして、図6に示すような良好なる像面を得ている。
図7は被走査面上での副走査方向の結像点の照射高さを示した図である。同図において縦軸が副走査方向の結像点の照射高さを示しており、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。またレーザ光源1の発光部がコリメータレンズ2の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.300mmの範囲を0.06mmピッチで画角を変化させた際について示している。
図7から明らかなように従来例の図22に比較して発光部の副走査画角が大きくなっても複数のビームの副走査方向の間隔(副走査ピッチ)が走査像高によって変化していない。従来例の図22は副走査ピッチの変化が大きいのが走査像高が大きい領域であったが、本実施例ではピッチの一様性が達成されている。つまり本実施例では副走査方向の歪曲(DIST)が補正されている。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光
学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の歪曲(DIST)が生じる。この歪曲がトータルとして図22の副走査方向の歪曲(DIST)の変化になっていた。
これに対し本実施例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の歪曲(DIST)が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにしている。これにより図7に示すような良好なる走査線(均一な結像点の照射高さ)を得ている。
次に図8は副走査断面内で光軸から一番遠くにある発光部から射出された光束の主光線が各光学素子を通過する副走査方向の位置を、光軸から発光部までの距離を1に正規化して記載して示したグラフである。
同図に示すように光軸から一番遠くを通過する光学素子は第2の結像レンズ62であり、その出射面の形状を副走査断面内において非円弧形状としている。
(参考例2)
次に本発明の走査光学装置に参考例2について説明する。光学系は前記図1に示す構成と同様である。
本参考例において前述の参考例1と異なる点はアナモフィックレンズより成る第2の結像レンズ62のレンズ面形状として入射面を表現式Bで与え、出射面を表現式Aで与えた関数で表現した非球面形状より構成したことである。その他の構成及び光学的作用は参考例1と同様であり、これにより同様な効果を得ている。
即ち、本参考例における第2の結像レンズ62は、入射面が表現式Bで与えられ、出射面が表現式Aで与えられる関数で表現された非球面形状より成っている。特に第2の結像レンズ62は入射面が副走査断面内で非円弧形状と成っている。
次に本参考例における走査光学装置の諸元を表3-1に示す。尚、表現式は前述の参考例1と同様である。
次に結像光学系6の構成と光学的作用について説明する。
結像光学系は樹脂製の第1、第2の結像レンズ61、62の2枚構成より成り、光偏向器5で反射偏向された光束を被走査面7上に結像し、ビームスポットを形成すると共に被走査面7上を等速走査する。
樹脂製の第1、第2の結像レンズ61,62は共に金型に樹脂を充填させ、冷却後に型から取り出す既知の成形技術にて製造される。これによりガラスレンズを使用した従来の結像レンズより簡易(安価)に製造できる。
第1の結像レンズ61は上記表3-1に示す如く主に主走査方向にパワーを有し、レンズ面形状は与式(a)〜(d)の関数で表現された非球面形状より成っている。本参考例における第1の結像レンズ61は副走査断面内(副走査方向)のパワーより主走査断面内(主走査方向)のパワーの方が大きく、かつ主走査断面内において入射面が非円弧形状で、光偏向器5側に凹面を向けたメニスカス形状より成っている。また副走査断面内においては入射面と出射面が共に副走査方向にフラットなシリンダー形状より成っている。尚、参考例1と同様必ずしも完全なフラットである必要は無い。
第1の結像レンズ61は入射した光束に対し主に主走査方向の結像を担うことになる。
一方、第2の結像レンズ62は上記表3-1に示す如く主走査方向と副走査方向でパワーの異なるアナモフィックレンズより成っている。
前述の参考例1と違うのは第2の結像レンズ62は入射面が表現式Bで与えられ、出射面が表現式Aで与えられる関数で表現された非球面形状である。特に入射面が副走査断面内において非円弧形状となっている。
第2の結像レンズ62は主走査断面内のパワーより副走査断面内のパワーの方が大きく、かつ主走査断面内において入射面が円弧形状で、出射面が非円弧形状より成り、また副走査断面において入射面が非円弧形状で、出射面が円弧形状より成っている。
第2の結像レンズ62の主走査断面内のレンズ面形状は光軸に対して非対称であり、軸上近傍の主走査方向は略ノンパワーである。副走査断面内のレンズ面は入射面が軸上から軸外にかけて曲率が徐々に変化する凸面形状で、出射面が副走査方向にも非円弧形状で、光軸に対して非対称形状をしている。
第2の結像レンズ62は入射した光束に対し主に副走査方向の結像及び主走査方向の若干の歪曲収差の補正を担っている。
第1、第2の結像レンズ61、62からなる結像光学系6による副走査方向の結像関係は偏向反射面5aと被走査面7が略共役関係となる所謂面倒れ補正光学系となっている。
尚、第1、第2の結像レンズ61、62は必ずしも表3−1に示されるような関数表現式である必要はなく、既知の表現式であっても良い。
次に本参考例の各条件式(3)〜(4)の諸数値を表3-2に示す。
本参考例は各条件式(3)〜(4)を表3−2に示す如く全て満たしている。
尚、表3-2では被走査面(感光ドラム面)上の副走査方向のピッチが1200DPIとなるように想定し、レーザ光源1の副走査方向の配列数を4〜32と変えた場合について記載してある。レーザ光源1の配列はピッチ30μmで配列方向は副走査方向に一致させた(⇒レーザ回転角0°)。
レーザ光源1が副走査方向に画角を持ったときの各収差の状況を図9及び図10に示す。
図9は副走査方向の近軸像面を示しており、縦軸が副走査方向の近軸像面(副走査像面)であり、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。レーザ光源1の発光部がコリメータレンズ2の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.300mmの範囲を0.06mmピッチで画角を変化させた際について示している。図9から明らかなように従来例の図21と比較して発光部の副走査画角が大きくなっても副走査像面がほとんど変動しない(像面湾曲が生じにくい)ことが分かる。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の像面湾曲が生じる。この像面湾曲がトータルとして図21の像面湾曲の変化になっていた。
これに対し本参考例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の像面湾曲が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにして、図9に示すような良好なる像面を得ている。
図10は被走査面上での副走査方向の結像点の照射高さを示した図である。同図において縦軸が副走査方向の結像点の照射高さを示しており、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。またレーザ光源1の発光部がコリメータレンズ2の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.300mmの範囲を0.06mmピッチで画角を変化させた際について示している。
図10から明らかなように従来例の図22に比較して発光部の副走査画角が大きくなっても複数のビームの副走査方向の間隔(副走査ピッチ)が走査像高によって変化していない。従来例の図22は副走査ピッチの変化が大きいのが走査像高が大きい領域であったが、本参考例ではピッチの一様性が達成されている。つまり本参考例では副走査方向の歪曲(DIST)が補正されている。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の歪曲(DIST)が生じる。この歪曲がトータルとして図22の副走査方向の歪曲(DIST)の変化になっていた。
これに対し本参考例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の歪曲(DIST)が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにしている。これにより図10に示すような良好なる走査線(均一な結像点の照射高さ)を得ている。
次に図11は副走査断面内で光軸から一番遠くにある発光部から射出された光束の主光線が各光学素子を通過する副走査方向の位置を、光軸から発光部までの距離を1に正規化して記載して示したグラフである。
同図に示すように光軸から一番遠くを通過する光学素子は第2の結像レンズ62であり、その出射面の形状を副走査断面内において非円弧形状としている。
(参考例3)
図12は本発明の走査光学装置の参考例3の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。同図において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
本参考例において前述の参考例1と異なる点は複数の発光部の副走査方向の離間距離を異ならせて構成したことである。その他の構成及び光学的作用は参考例1と同様であり、これにより同様な効果を得ている。
次に本参考例における走査光学装置の諸元を表4-1に示す。尚、表現式は前述の参考例1と同様である。また各条件式(3)〜(4)の諸数値を表4-2に示す。
本参考例は各条件式(3)〜(4)を表4−2に示す如く全て満たしている。
尚,表4-2では被走査面(感光ドラム面)上の副走査方向のピッチが1200DPIとなるように想定し、レーザ光源1の副走査方向の配列数を4〜32と変えた場合について記載してある。レーザ光源1の配列はピッチ10μmで配列方向は副走査方向に一致させた(⇒レーザ回転角0°)。
レーザ光源1が副走査方向に画角を持ったときの各収差の状況を図13及び図14に示す。
図13は副走査方向の近軸像面を示しており、縦軸が副走査方向の近軸像面(副走査像面)であり、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。レーザ光源1の発光部がコリメータレンズ2の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.100mmの範囲を0.02mmピッチで画角を変化させた際について示している。図13から明らかなように従来例の図21と比較して発光部の副走査画角が大きくなっても副走査像面がほとんど変動しない(像面湾曲が生じにくい)ことが分かる。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の像面湾曲が生じる。この像面湾曲がトータルとして図21の像面湾曲の変化になっていた。
これに対し本参考例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の像面湾曲が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにして、図13に示すような良好なる像面を得ている。
図14は被走査面上での副走査方向の結像点の照射高さを示した図である。同図において縦軸が副走査方向の結像点の照射高さを示しており、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。またレーザ光源1の発光部がコリメータレンズ2の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.100mmの範囲を0.02mmピッチで画角を変化させた際について示している。
図14から明らかなように従来例の図22に比較して発光部の副走査画角が大きくなっても複数のビームの副走査方向の間隔(副走査ピッチ)が走査像高によって変化していない。従来例の図22は副走査ピッチの変化が大きいのが走査像高が大きい領域であったが、本参考例ではピッチの一様性が達成されている。つまり本参考例では副走査方向の歪曲(DIST)が補正されている。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の歪曲(DIST)が生じる。この歪曲がトータルとして図22の副走査方向の歪曲(DIST)の変化になっていた。
これに対し本参考例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の歪曲(DIST)が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにしている。これにより図14に示すような良好なる走査線(均一な結像点の照射高さ)を得ている。
次に図15は副走査断面内で光軸から一番遠くにある発光部から射出された光束の主光線が各光学素子を通過する副走査方向の位置を、光軸から発光部までの距離を1に正規化して記載して示したグラフである。
同図に示すように光軸から一番遠くを通過する光学素子は第2の結像レンズ62であり、その出射面の形状を副走査断面内において非円弧形状としている。
(参考例4)
次に本発明の走査光学装置に参考例4について説明する。光学系は前記図1に示す構成と同様である。本参考例において前述の参考例1と異なる点は複数の発光部の副走査方向の離間距離を異ならせて構成したことである。その他の構成及び光学的作用は参考例1と同様であり、これにより同様な効果を得ている。
次に本参考例における走査光学装置の諸元を表5-1に示す。尚、表現式は前述の参考例1と同様である。また各条件式(3)〜(4)の諸数値を表5-2に示す。
本参考例は各条件式(3)〜(4)を表5−2に示す如く全て満たしている。
尚,表5-2では被走査面(感光ドラム面)上の副走査方向のピッチが1200DPIとなるように想定し、レーザ光源1の副走査方向の配列数を4〜32と変えた場合について記載してある。レーザ光源1の配列はピッチ10μmで配列方向は副走査方向に一致させた(⇒レーザ回転角0°)。
レーザ光源1が副走査方向に画角を持ったときの各収差の状況を図16及び図17に示す。
図16は副走査方向の近軸像面を示しており、縦軸が副走査方向の近軸像面(副走査像面)であり、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。レーザ光源1の発光部がコリメータレンズ2の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.100mmの範囲を0.02mmピッチで画角を変化させた際について示している。図16から明らかなように従来例の図21と比較して発光部の副走査画角が大きくなっても副走査像面がほとんど変動しない(像面湾曲が生じにくい)ことが分かる。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の像面湾曲が生じる。この像面湾曲がトータルとして図21の像面湾曲の変化になっていた。
これに対し本参考例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の像面湾曲が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにして、図16に示すような良好なる像面を得ている。
図17は被走査面上での副走査方向の結像点の照射高さを示した図である。同図において縦軸が副走査方向の結像点の照射高さを示しており、横軸が被走査面上の主走査方向の像高(走査像高)を示している。またレーザ光源1の発光部がコリメータレンズ2の光軸から副走査方向にZ=0.000mm〜0.100mmの範囲を0.02mmピッチで画角を変化させた際について示している。
図17から明らかなように従来例の図22に比較して発光部の副走査画角が大きくなっても複数のビームの副走査方向の間隔(副走査ピッチ)が走査像高によって変化していない。従来例の図22は副走査ピッチの変化が大きいのが走査像高が大きい領域であったが、本参考例ではピッチの一様性が達成されている。つまり本参考例では副走査方向の歪曲(DIST)が補正されている。
従来例はコリメータレンズやシリンドリカルレンズ等から成る入射光学系(第1光学手段)と結像レンズから成る結像光学系(第2光学手段)とで個別に副走査方向の画角の変化によって副走査方向の歪曲(DIST)が生じる。この歪曲がトータルとして図22の副走査方向の歪曲(DIST)の変化になっていた。
これに対し本参考例は副走査方向の画角の変化によって生じる副走査方向の歪曲(DIST)が入射光学系LAの収差の変化方向と結像光学系6の収差の変化方向とが逆方向となるように、即ち相殺するようにしている。これにより図17に示すような良好なる走査線(均一な結像点の照射高さ)を得ている。
次に図18は副走査断面内で光軸から一番遠くにある発光部から射出された光束の主光線が各光学素子を通過する副走査方向の位置を、光軸から発光部までの距離を1に正規化して記載して示したグラフである。
同図に示すように光軸から一番遠くを通過する光学素子は第2の結像レンズ62であり、その出射面の形状を副走査断面内において非円弧形状としている。
本参考例1〜4、実施例では、表1−2、表1−3、表2−2、表3−2、表4−2、表5−2の如く、一次元方向に複数の発光部を並べた面発光レーザを例にとり、本発明を説明したが、それに限定されない。
二次元方向に複数の発光部を夫々並べた面発光レーザも本発明に適用できる。
例えば、同一基板上に副走査方向に発光部を8つ並べ、且つ、主走査方向にも発光部を2つ並べた16個の発光部を備えた面発光レーザも本発明に適用できる。
[画像形成装置]
図19は、本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査方向の要部断面図である。図において、符号104は画像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。この画像データDiは、上述の実施例に示した構成を有する光走査ユニット(走査光学装置)100に入力される。そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図19において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図19において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されている。そして転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
図19においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査ユニット内の光偏向器などの制御を行う。
本発明で使用される画像形成装置の記録密度は、特に限定されない。しかし、記録密度が高くなればなるほど、高画質が求められることを考えると、1200dpi以上の画像形成装置において本発明の実施例の構成はより効果を発揮する。
[カラー画像形成装置]
図20は本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施例は、走査光学装置を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図20において、60はカラー画像形成装置、11、12、13、14は上述の実施例に示した構成を有する走査光学装置、21、22、23、24は各々像担持体としての感光ドラム、31、32、33、34は各々現像器、51は搬送ベルトである。
図20において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ走査光学装置11、12、13、14に入力される。そして、これらの走査光学装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41、42、43、44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム21、22、23、24の感光面が主走査方向に走査される。
本実施例におけるカラー画像形成装置は走査光学装置(11、12、13、14)を4個並べ、各々がC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色に対応している。そして各々平行して感光ドラム21、22、23、24面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
本実施例におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの走査光学装置11、12、13、14により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム21、22、23、24面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
前記外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。