JP2014015946A - 既設管の更生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】既設管の内面に長尺な帯状体を螺旋状に巻きつけつつ、その隣接部分を結合することにより螺旋管を作成するとともに、この螺旋管と既設管との間に裏込め材を注入して既設管を更生する方法において、仮に螺旋管内を流通する水が帯状体の隣接部分の嵌め合い部分に浸入したとしても、この水が螺旋管の外径側に漏洩することを防止する。
【解決手段】既設管の内面に帯状体51を螺旋状に巻きつける過程で、帯状体51の外面の幅方向一側に設けられる突条部と、帯状体51において巻きつけ方向で隣り合う領域の外面の幅方向他側に設けられる溝状部とを嵌め合わせることにより帯状体51の隣接部分を結合する。螺旋管5の巻き始め側および巻き終わり側における前記嵌め合い部分に、その厚み方向に貫通する孔を設け、この孔にシール材を充填することにより水の堰き止め部を設ける。
【選択図】図10

Description

本発明は、地中に埋設される管渠(農業用水管、下水道管、上水道管、ガス管などの既設管)の内面に長尺な帯状体を螺旋状に巻きつけつつ、その隣接部分を結合することにより螺旋管を作成するとともに、この螺旋管と既設管との間に裏込め材を注入して既設管を更生する方法に関する。
農業用水管、下水道管、上水道管などの既設管においては、ひび割れや腐食などにより既設管が老朽化した際の対策として、既設管の内面を合成樹脂などの長尺な帯状体でライニングすることによって、前記既設管を更生する方法が知られている。
例えば特許文献1には、既設管の内周面に沿って長尺な帯状体を螺旋状に巻きつけながら、その隣接部分を結合することにより、既設管の内側に螺旋管(更生管またはライニング管などとも言う)を形成する方法が記載されている。
前記螺旋状の帯状体の隣接部分を結合する形態としては、帯状体の幅方向一側に突条部を設け、幅方向他側に溝状部を設け、この突条部と溝状部とを嵌め合わせるようにしている。この嵌め合い部には、ゴム材などからなるシールを介装することにより、螺旋管の内側から外側またはその反対向きの水漏れを防止するように対策している。
特許第3199492号公報
上記特許文献1に係る従来例では、次のような不具合が懸念される。
例えば前記螺旋管の内水が前記嵌め合い部分に浸入するようなことがあると、この嵌め合い部分に浸入した水が、当該嵌め合い部分を伝って長手方向(螺旋方向)に移動することにより、前記螺旋管の巻き始め側(先端側)または巻き終わり側(後端側)に到達し、この端部から前記螺旋管の外径側に漏洩するおそれがある。
この他、例えば帯状体を螺旋状にライニングする過程で、帯状体の長さが不足すると、新たな帯状体を継ぎ足す必要があるが、その場合、先設置の帯状体の後端と後設置の帯状体の先端とを接続するとともに、その継ぎ目に内側から保護シートを貼着するか、あるいはシール材料を塗布するなどといった密封処理を施す必要がある。
ところが、このような密封処理を施したとしても、例えば前記螺旋管の内水が前記螺旋状の帯状体の隣接部分を結合するための嵌め合い部分に浸入するようなことがあると、この嵌め合い部に浸入した水が、当該嵌め合い部分を伝って長手方向(螺旋方向)に移動することにより、前記継ぎ目に到達し、この継ぎ目から前記螺旋管の外径側に漏洩するおそれがある。
このような事情に鑑み、本発明は、既設管の内面に長尺な帯状体を螺旋状に巻きつけつつ、その隣接部分を結合することにより螺旋管を作成するとともに、この螺旋管と既設管との間に裏込め材を注入して既設管を更生する方法において、仮に前記螺旋管の内部を流通する水が前記螺旋状に巻きつけられる帯状体の隣接部分の嵌め合い部分に浸入したとしても、この水が螺旋管の外径側に漏洩することを防止することを目的としている。
本発明は、既設管の内面に長尺な帯状体を螺旋状に巻きつけつつ、その隣接部分を結合することにより螺旋管を作成するとともに、この螺旋管と既設管との間に裏込め材を注入して既設管を更生する方法であって、前記帯状体を螺旋状に巻きつける過程で、前記帯状体の外面の幅方向一側に設けられる突条部と、前記帯状体において巻きつけ方向で隣り合う領域の外面の幅方向他側に設けられる溝状部とを嵌め合わせることにより前記帯状体の隣接部分を結合し、前記螺旋管の巻き始め側および巻き終わり側における前記嵌め合い部分に、その厚み方向に貫通する孔を設け、この孔にシール材を充填することにより水の堰き止め部を設ける、ことを特徴としている。
この構成によれば、既設管を更生した後、仮に前記螺旋管の内部を流通する水が前記嵌め合い部分に浸入したとしても、この嵌め合い部分に浸入した水が、前記螺旋管の前記巻き始め側と前記巻き終わり側との手前で堰き止め部に堰き止められることになる。これにより、前記嵌め合い分に浸入した水が、前記巻き始め側と前記巻き終わり側から螺旋管の外径側に漏洩することを防止できるようになる。
好ましくは、前記更生方法において、前記螺旋管は、前記帯状体を長手方向に継ぎ足して作成されるものとされ、先設置の帯状体の巻き終わり側と後設置の帯状体の巻き始め側とにおける前記嵌め合い部分に、その厚み方向に貫通する孔を設け、この孔にシール材を充填することにより水の堰き止め部を設ける、ことが可能である。
この構成によれば、既設管を更生した後、仮に前記螺旋管の内部を流通する水が前記嵌め合い部分に浸入したとしても、この水が、先設置の帯状体の巻き始め側(先端側)と後設置の帯状体の巻き終わり側(後端側)との手前の堰き止め部で堰き止められることになるとともに、先設置の帯状体の巻き終わり側(継ぎ目側)と後設置の帯状体の巻き始め側(継ぎ目側)との手前の堰き止め部で堰き止められることになる。これにより、前記嵌め合い部分に浸入した水が、螺旋管の端部や継ぎ目から螺旋管の外径側に漏洩することを防止できるようになる。
好ましくは、前記更生方法において、前記裏込め材の注入処理は、前記既設管の内面に前記帯状体を螺旋状に巻きつけつつ前記突条部と前記溝状部とを嵌め合わせる製管処理と並行して行う、ことが可能である。
ここでは、いわゆる製管同時裏込め方式のSPR方法と呼ばれる更生方法を採用している。これにより、製管後に裏込め材を注入する方法に比べると、施工効率が優れる。
好ましくは、前記更生方法において、前記使用する帯状体において前記溝状部よりも幅方向外側領域が、斜め外向きの傾斜部とされ、前記帯状体において前記突条部よりも幅方向内側領域には、当該突条部と前記溝状部との嵌め合わせ後に前記傾斜部と協同して密封部を作るためのリブが設けられている、ことが好ましい。
なお、前記「斜め外向き」とは、前記作成される螺旋管において径方向に対して斜めでかつ外径側に向いているという意味である。
この構成によれば、前記既設管を更生した後、仮に前記螺旋管の内部を流通する水が前記嵌め合い部分に浸入したとしても、この水が、即座に前記螺旋管の外径側へ漏洩することが防止される。但し、前記嵌め合い部分に浸入した水は、当該嵌め合い部分を伝って移動することがあるものの、前記しているように堰き止め部により前記螺旋管の端部や継ぎ目から当該螺旋管の外径側に漏洩することを防止できるようになる。
本発明に係る既設管の更生方法によれば、前記既設管を更生した後、仮に前記螺旋管の内部を流通する水が前記螺旋状に巻きつけられる帯状体の隣接部分の嵌め合い部分に浸入したとしても、この水が螺旋管の外径側に漏洩することを防止できるようになる。
本発明に係る既設管の更生方法の一実施形態で、作業の様子を示す説明図である。 製管同時裏込め方法による既設管の更生方法の説明図であり、製管機を正面より見た図である。 製管同時裏込め方法による既設管の更生方法の説明図であり、製管機部分を示す一部破断した状態の斜視図である。 図1の(4)−(4)線断面の矢視図である。 図1の帯状体を螺旋状に巻きつけて螺旋管を作成する様子を簡単に示す斜視図である。 図1の帯状体において幅方向一側に設けられる雄型リブと幅方向他側に設けられる雌型リブとを分離した状態を示す断面図である。 図6の雄型リブと雌型リブとを嵌め合わせた状態を示す断面図である。 既設管に設置した螺旋管の巻き終わり側のオーバーラッピングの形態を説明するための断面図である。 図8において二点鎖線の円で囲む領域の拡大図で、堰き止め部の設置場所を示している。 単一の帯状体で螺旋管を作成する場合において堰き止め部の設置場所を説明するための斜視図である。 図7において雄型リブと雌型リブとの嵌め合い部分を拡大して示す図であり、堰き止め部を設ける領域を示している。 2つの帯状体を継ぎ足して螺旋管を作成する場合において堰き止め部の設置場所を説明するための斜視図である。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図12を参照して、本発明の実施の形態に係る既設管の更生方法の一実施形態を説明する。
図1において、1は土壌であり、この土壌1の内部には、既設管2が地表面と略平行に埋設されており、この土壌1の地表面から鉛直方向下向きに伸びて既設管2に連通連結される立坑3,4が設けられている。
既設管2が例えば老朽化あるいは亀裂等の破損が発生した場合に、強度復元、流下性能向上、耐摩耗性向上を図るために、既設管2を更生する。既設管2は、例えば断面形状が円形、矩形、馬蹄形等いろいろあるが、この実施形態では円形としている。
次に、既設管2の更生方法を詳細に説明する。この実施形態では、製管同時裏込め方式のSPR方法を採用している。
この製管同時裏込め方式のSPR方法では、要するに、後述する製管機20を用いて、図5に示すように、既設管2の内面に可撓性を有する長尺な帯状体(プロファイル)51を螺旋状に巻きつけるとともに、当該巻きつけ部分の幅方向両側を互いに結合することにより螺旋管(更生管)5を作成しつつ、この螺旋管5と既設管2との間の隙間6にモルタル等の裏込め材7を注入充填し、裏込め材7を一定の養生期間を経て硬化させることにより既設管2と螺旋管5とを一体化する。
ここでは、帯状体51は、例えば硬質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂とされる。裏込め材7は、モルタル等とされ、その注入時には、高粘度な状態となるように適宜の水セメント比に設定される。
この帯状体51の片面の幅方向数ヶ所には、図6および図7に示すように、リブ52,53,54が長手方向に沿って設けられている。これらのリブ52〜54のうち、幅方向一側のリブ52と幅方向他側のリブ53とが前記螺旋巻きつけ時の結合に用いられるので、それぞれ「雄型リブ」と「雌型リブ」と言うことにする。
具体的に、幅方向一側に位置する雄型リブ52の先端には、断面ほぼ円形状の幅広部52aが設けられている。この雄型リブ52が請求項に記載している突条部に相当するものである。
幅方向他側に位置する雌型リブ53の先端は、帯状体51側へ向けて開くような溝状に形成されていて、この溝状部53aの開口は幅狭に絞られている。この溝状部53aに雄型リブ52が圧入により嵌合されるようになっている。幅方向中間に存在する複数のリブ54の先端は、断面略T字形状に形成されている。
また、幅方向他側に位置する雌型リブ53の幅方向外側領域は、斜め外向きの傾斜部55とされている。この傾斜部55の先端は、例えば図7に示すように、雄型リブ52を隣接する帯状体51の雌型リブ53の溝状部53aに例えば圧入により嵌め合わせたときに、この雌型リブ53の隣に位置する略T字状のリブ54において帯状体51の厚み方向に沿う立ち上がり部と帯状体51の幅方向に沿うフランジとで作る内角に突っ張るような状態で引っ掛けられるようになっている。
さらに、例えば図7に示すように、雄型リブ52を隣接する帯状体51の雌型リブ53の溝状部53aに嵌め合わせたときに、雌型リブ53から傾斜部55までの平坦部と雄型リブ52から隣に位置する略T字状のリブ54までの平坦部との間には、滑りを防止するとともに水などの浸入を防止するためのシール8が介装されている。
このシール8は、例えばゴム、エラストマー等の弾性材料で形成されており、例えば帯状体5に貼着されている。この実施形態では、前記傾斜部55の突っ張り反力によってシール8がそれの非接着側の平坦部に対する接触状態が圧接とされるようになっている。なお、シール8は、別体として前記両平坦部の間に挟むようにして取り付けることも可能である。
この実施形態の更生方法では、図1に示すように、製管機20、プロファイルドラム30、モルタル供給機40を用いるので、これらを簡単に説明する。
製管機20は、既設管2の内面に帯状体51を螺旋状に巻きつけつつその幅方向両側を結合して螺旋管5を作成するとともに、既設管2と螺旋管5との間の隙間6にモルタル等の裏込め材7を注入充填することが可能に構成される。
この製管機20は、図2および図3に示すように、円形断面の螺旋管5の施工に用いる自走式の製管機であって、成形フレーム21、接合機構部22などを備えている。この接合機構部22は、成形フレーム21に設置されており、帯状体51を外面と内面の両方から挟み込むための外面ローラ23、内面ローラ24などを備えている。
外面ローラ23と内面ローラ24の回転により、製管機20の全体が既設管2内を周回移動し、既設管2の内周に帯状体51を螺旋状に巻回しながら進行するとともに、その進行過程において互いに隣接する帯状体51の雄型リブ52と雌型リブ53とを嵌め合せることができる。
なお、内面ローラ24は、図1に示す油圧ユニット25から供給される油圧によって駆動される。この油圧ユニット25は、図1に示す発電機26から供給される電力によって駆動される。
プロファイルドラム30は、帯状体51(プロファイル)が巻回されており、中心側から取り出される中出し式タイプになっている。外出しタイプであってもかまわない。このプロファイルドラム30は、螺旋管成形方向の発進側の立坑3近傍に配置されている。
モルタル供給機40は、図2に示すように、モルタルを一定量ずつ押し出すものであり、その押し出し量は任意に調整できるようになっている。このモルタル供給機40は、台車27上に搭載されており、製管機20の注入ノズル28にホース29を介して接続されている。
台車27は、図1の矢印で示すように、製管機20と共に既設管2内を螺旋管成形方向に移動される。但し、地上に固定配置されるものであってもよい。
なお、上記実施形態では、プロファイルドラム30、発電機26を地上に配置しているが、図示していないが、既設管2内に台車上等に搭載して製管機20と共に移動できるようにしてもよい。
このような製管同時裏込め方式のSPR方法で螺旋管5を設置した後、帯状体51の巻き始め側と巻き終わり側とについては、例えば図8および図9に示すように、作成した螺旋管5の内側から保護シート9を貼着(オーバーラッピング)することにより密封処理を施すようにしている。なお、図8には、巻き終わり側のみを示している。
ところが、仮に、設置した螺旋管5の内部の水が前記隣り合う帯状体51の幅方向両側の嵌め合い部分に浸入するようなことがあると、この嵌め合い部分に浸入した水は、シール8および傾斜部55による密封作用により螺旋管5の外径側へは即座に漏洩しないものの、当該嵌め合い部分を伝って長手方向(螺旋方向)に移動することにより螺旋管5の巻き始め側や巻き終わり側に到達することがある。
この巻き始め側や巻き終わり側には、前記したような保護シート9による密封処理を施しているものの、当該巻き始め側や巻き終わり側に水が到達すると、当該水が前記巻き始め側や巻き終わり側から螺旋管5の外径側に漏洩するおそれがある。
この他、螺旋管5を作成する際に帯状体51を長手方向で継ぎ足すことがあるが、そのような場合、図示していないが、先設置の帯状体51の巻き終わり側と後設置の帯状体51の巻き始め側とを接続するとともに、その継ぎ目に作成した螺旋管5の内径側から前記したような保護シート(9)を貼着(オーバーラッピング)するか、あるいはシール材料を塗布することにより密封処理を施すようにする。また、図示していないが、先設置の帯状体51の巻き始め側と後設置の帯状体51の巻き終わり側についても、設置した螺旋管5の内径側から前記したような保護シート(9)を貼着(オーバーラッピング)することにより密封処理を施すようにする。
ところが、このような密封処理を施したとしても、例えば既設管2を更生した後、仮に螺旋管5の内部を通る水が前記隣り合う帯状体51の幅方向両側の嵌め合い部分に浸入するようなことがあると、この嵌め合い部分に浸入した水は、シール8および傾斜部55による密封作用により螺旋管5の外径側へは即座に漏洩しないものの、当該嵌め合い部分を伝って長手方向(螺旋方向)に移動することにより前記継ぎ目や、先設置の帯状体51の巻き終わり側および後設置の帯状体51の巻き始め側に到達することがある。
この継ぎ目や、先設置の帯状体51の巻き終わり側および後設置の帯状体51の巻き始め側には、前記したような保護シート(9)による密封処理を施しているものの、当該継ぎ目、巻き始め側ならびに巻き終わり側に水が到達すると、当該水が前記継ぎ目、巻き始め側ならびに巻き終わり側から螺旋管5の外径側に漏洩するおそれがある。
そこで、この実施形態では、前記のように作成した螺旋管5の密封性をさらに高めるために、次のような対策を施すようにしているので、詳しく説明する。
まず、螺旋管5について、1つの帯状体51で作成される場合について説明する。この場合には、例えば図10に示しているように、帯状体51の巻き始め側(先端側)と巻き終わり側(後端側)とにおいて雄型リブ52と雌型リブ53との嵌め合い部分に、水の堰き止め部10を設けるようにしている。
図10に示す例では、堰き止め部10が、前記巻き始め側(図中の黒丸参考)と前記巻き終わり側(図中の黒丸参考)とに1ヶ所ずつ合計2ヶ所に設けられている。
この堰き止め部10は、仮に前記嵌め合い部分に水が浸入したときに、当該水が前記嵌め合い部分の長手方向(螺旋方向)に沿って移動して、前記巻き始め側と前記巻き終わり側とに到達することを防止するものである。言い換えると、堰き止め部10は、水の移動経路となりうる前記嵌め合い部分の長手方向一端側(巻き始め側)の開放端と長手方向他端側(巻き終わり側)の開放端とを塞ぐものである。
具体的に、前記堰き止め部10を詳しく説明する。この堰き止め部10は、雄型リブ52と雌型リブ53との嵌め合い部分を含む領域(図11の二点鎖線参照)に帯状体51の厚み方向に貫通する孔11を設け、この孔11にシール材12を充填することにより、得られる。この孔11は、雄型リブ52と雌型リブ53との両方に跨って設けられることになる。
シール材12としては、耐湿潤性、防水性に優れかつ充填作業がしやすいという性質を有するものを選定することが好ましく、例えば2液パテ状の常温硬化型あるいは熱硬化型のエポキシ樹脂系接着剤を好適に用いることができる。前記充填作業がしやすいとは、例えば液だれしない程度に粘性が高いこと、充填前にこね易いこと、充填時に孔11に詰め込みやすいことなどが挙げられる。
そして、孔11の直径寸法については、例えば図11の二点鎖線で示すように、雄型リブ52と雌型リブ53との嵌め合い部分の幅(帯状体51の幅の方向と平行な方向での寸法)より大きく設定される。
この孔11は、図示していないが、例えばドリルなどと呼ばれる穿孔用の切削工具を用いることにより、開けることができる。また、シール材12は、孔11から適宜はみ出るように付けてもよい。
そして、この堰き止め部10の設置タイミングとしては、例えば螺旋管5を作成した後とすることができる。また、堰き止め部10の設置場所としては、例えば図9の矢印100で示すように、螺旋管5の前記巻き始め側と前記巻き終わり側との端縁ではなく、保護シート9の内端寄り(螺旋管5の内側の端縁寄り)に特定することが好ましい。
このような堰き止め部10を設けている場合には、仮に螺旋管5の内部を流通する水が前記嵌め合い部分に浸入したとしても、この嵌め合い部分に浸入した水が螺旋管5の前記巻き始め側や前記巻き終わり側の手前で堰き止め部10に堰き止められることになる。これにより、前記嵌め合い分に浸入した水が、前記巻き始め側や前記巻き終わり側から螺旋管5の外径側に漏洩することを防止できるようになる。
ところで、螺旋管5について、2つの帯状体51(図12のみ51A,51Bとして記載)を長手方向で継ぎ足すことにより作成される場合について説明する。
この場合には、例えば図12に示しているように、先設置の帯状体51Aの巻き始め側(先端側)と後設置の帯状体51Bの巻き終わり側(後端側)とにおいて雄型リブ52と雌型リブ53との嵌め合い部分に、前記同様の堰き止め部10を設けるようにしているとともに、先設置の帯状体51Aの巻き終わり側(継ぎ目側)と後設置の帯状体51Bの巻き始め側(継ぎ目側)とにおいて雄型リブ52と雌型リブ53との嵌め合い部分に、前記同様の堰き止め部10を設けるようにしている。
図12に示す例では、前記端部の堰き止め部10は、先設置の帯状体51Aの巻き始め側(先端側、図中の黒丸参考)と後設置の帯状体51Bの巻き終わり側(後端側、図中の黒丸参考)に1ヶ所ずつ合計2ヶ所に設けられている。
また、前記継ぎ目寄りの堰き止め部10は、先設置の帯状体51Aの巻き終わり側(継ぎ目側、図中の黒丸参考)と後設置の帯状体51Bの巻き始め側(継ぎ目側、図中の黒丸参考)とに2ヶ所ずつ合計4ヶ所に設けられている。
このような堰き止め部10を設けている場合、仮に螺旋管5の内部を流通する水が前記嵌め合い部分に浸入したとしても、この水が、先設置の帯状体51Aの巻き始め側(先端側)と後設置の帯状体51Bの巻き終わり側(後端側)との手前の堰き止め部10で堰き止められることになるとともに、先設置の帯状体51Aの巻き終わり側(継ぎ目側)と後設置の帯状体51Bの巻き始め側(継ぎ目側)との手前の堰き止め部10で堰き止められることになる。これにより、前記嵌め合い部分に浸入した水が、螺旋管5の端部や継ぎ目から螺旋管5の外径側に漏洩することを防止できるようになる。
以上説明したように本発明を適用した実施形態で既設管2を更生すれば、仮に螺旋管5において帯状体51の雄型リブ52と雌型リブ53との嵌め合い部分に螺旋管5の内部を流通する水が浸入したとしても、この水が前記嵌め合い部分を伝って螺旋管5の外径側に漏洩することを防止できるようになる。
その結果、この実施形態での更生方法によれば、既設管2の更生箇所の密封性(水密性)を可及的に向上することが可能になり、信頼性の向上に貢献できるようになる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)上記実施形態では、製管同時裏込め方式のSPR方法による既設管2の更生方法を例に挙げているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば帯状体を巻きつけて螺旋管5を作成した後で支保工などを用いて裏込め材7を注入する形態とすることも可能である。この場合であっても、堰き止め部10を設置する作業については上記実施形態と同様とすることができる。
(2)上記実施形態では、螺旋管5を単一の帯状体51で作成する場合と2つの帯状体51A,51Bを継ぎ足して作成する場合とを例に挙げているが、本発明はこれに限定されるものではなく、継ぎ足す帯状体の数を任意とすることが可能である。その場合には、継ぎ目毎に堰き止め部10を設置する必要がある。
本発明は、老朽化した下水道管、上水道管、農業用水管、ガス管などの既設管の内面に長尺な帯状体を螺旋状に巻きつけつつ、その隣接部分を結合することにより螺旋管を作成するとともに、この螺旋管と既設管との間に裏込め材を注入して既設管を更生する方法として好適に利用することができる。
2 既設管
5 螺旋管
7 裏込め材
10 堰き止め部
11 孔
12 シール材
51 帯状体
52 雄型リブ
52a 雄型リブの幅広部
53 雌型リブ
53a 雌型リブの溝状部

Claims (4)

  1. 既設管の内面に長尺な帯状体を螺旋状に巻きつけつつ、その隣接部分を結合することにより螺旋管を作成するとともに、この螺旋管と既設管との間に裏込め材を注入して既設管を更生する方法であって、
    前記帯状体を螺旋状に巻きつける過程で、前記帯状体の外面の幅方向一側に設けられる突条部と、前記帯状体において巻きつけ方向で隣り合う領域の外面の幅方向他側に設けられる溝状部とを嵌め合わせることにより前記帯状体の隣接部分を結合し、
    前記螺旋管の巻き始め側および巻き終わり側における前記嵌め合い部分に、その厚み方向に貫通する孔を設け、この孔にシール材を充填することにより水の堰き止め部を設ける、ことを特徴とする既設管の更生方法。
  2. 請求項1に記載の既設管の更生方法において、
    前記螺旋管は、前記帯状体を長手方向に継ぎ足して作成されるものとされ、
    先設置の帯状体の巻き終わり側と後設置の帯状体の巻き始め側とにおける前記嵌め合い部分に、その厚み方向に貫通する孔を設け、この孔にシール材を充填することにより水の堰き止め部を設ける、ことを特徴とする既設管の更生方法。
  3. 請求項1または2に記載の既設管の更生方法において、
    前記裏込め材の注入処理は、前記既設管の内面に前記帯状体を螺旋状に巻きつけつつ前記突条部と前記溝状部とを嵌め合わせる製管処理と並行して行う、ことを特徴とする既設管の更生方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の既設管の更生方法において、
    前記使用する帯状体において前記溝状部よりも幅方向外側領域が、斜め外向きの傾斜部とされ、
    前記帯状体において前記突条部よりも幅方向内側領域には、当該突条部と前記溝状部との嵌め合わせ後に前記傾斜部と協同して密封部を作るためのリブが設けられている、ことを特徴とする既設管の更生方法。
JP2012151676A 2012-07-05 2012-07-05 既設管の更生方法 Active JP5953148B2 (ja)

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