JP2014015863A - 冷却ファン装置 - Google Patents

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秀希 吉田
Sho Furuno
翔 古野
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

【課題】 熱交換器の全域に空気流を通過させ、熱交換器における熱交換の効率を向上できる冷却ファン装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る冷却ファン装置20は、送風機21と、送風機21から送られる空気を熱交換器10に向けて吹き付ける空気案内器100とを備える。空気案内器100は、送風機21から空気が送られる側部ダクト110と、車幅方向に沿って熱交換器10の全面に対応して車両上下方向に複数段に配設されるとともに、側部ダクト110と連通する前部ダクト120とによって構成される。前部ダクト120には、側部ダクト110から送られた空気を熱交換器10に向けて吹き付けるエジェクタノズル130が形成される。エジェクタノズル130は、前部ダクト120の前部に形成される前部ノズル130Aと、前部ノズル130Aよりも前部ダクト120の後部に形成される後部ノズル130Bによって構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換ユニットを構成する冷却ファン装置に関する。
従来から、車両のフロントエンドモジュールには、熱交換ユニットが設けられている。この熱交換ユニットは、ラジエータ及びコンデンサからなる熱交換器と、電動ファン及びファンモータなどからなる冷却ファン装置とによって大略構成されている(例えば、特許文献1参照)。
熱交換器の後部には、熱交換器と電動ファンとの間の流路を形成するシュラウドが設けられている。シュラウドには、正面視で略円形状の左右一対の開口部が形成されており、該開口部には、電動ファンが取り付けられている。
このような熱交換ユニットでは、電動ファンの回転によって、車両前部から導入した空気を熱交換器に通過させ、熱交換器内を循環する冷媒や冷却水を放熱させて冷却できるようになっている。
特開2005−83321号公報
しかしながら、上述した従来の冷却ファン装置では、シュラウドに形成された開口部が略円形状であることによって、該開口部の周囲の壁部(特に、正面視で四隅)に空気が通過しにくい。つまり、熱交換器の端部(特に、正面視で四隅)に空気が通過しにくいのが現状であった。このため、熱交換器の全域に空気流を通過させて、熱交換器における熱交換の効率をより向上させる技術が望まれていた。
そこで、本発明は、熱交換器の全域に空気流を通過させ、熱交換器における熱交換の効率を向上できる冷却ファン装置の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、車両前部側に配設される熱交換器に空気を送風する冷却ファン装置であって、送風機と、前記熱交換器の前部に配設されて前記送風機から送られる空気を前記熱交換器に向けて吹き付ける空気案内器とを備え、前記空気案内器は、前記熱交換器の車幅方向の側部に配設され、前記送風機から送られる空気が送られる側部ダクトと、前記熱交換器の前部で前記車幅方向に沿って前記熱交換器の全面に対応して車両上下方向に複数段に配設され、前記側部ダクトと連通する前部ダクトとによって構成され、前記前部ダクトには、前記側部ダクトから送られた空気を前記熱交換器に向けて吹き付けるエジェクタノズルが形成され、前記エジェクタノズルは、前記前部ダクトの前部に形成される前部ノズルと、前記前部ノズルよりも前記前部ダクトの後部に形成される後部ノズルとによって構成されることを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係る冷却ファン装置であって、前記後部ノズルは、前記前部ダクトの後部側の側端に形成されることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1又は第2の特徴に係る冷却ファン装置であって、前記後部ノズルは、前記車幅方向に沿って所定の間隔置きに複数形成され、前記側部ダクトから離れるに連れて小さくなるように形成されることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、前部ダクトは、熱交換器の前部で車幅方向に沿って熱交換器の全面に対応して車両上下方向に複数段に配設され、前部ダクトに形成されたエジェクタノズル(前部ノズル及び後部ノズル)は、側部ダクトから送られた空気を熱交換器に向けて吹き付ける。これにより、エジェクタノズルから放出された空気は、前部ダクトの前部の空気を誘引しながら熱交換器を通過する。つまり、エジェクタノズルから放出された空気は、当該空気に誘引された前部ダクトの前部の空気とともに、熱交換器の全面を通過する。このため、熱交換器の全面を確実に冷却でき、熱交換器における熱交換の効率をより向上できる。
加えて、エジェクタノズルは、前部ノズルと後部ノズルとによって構成される。つまり、前部ダクトには、前部ノズルと後部ノズルとが形成されている。これにより、前部ダクトの車両幅方向での風量の片寄りを防止できる。従って、熱交換器を通過する際の空気の風速分布が均等になりやすく、熱交換器の全面をさらに確実に冷却できる。
図1は、本実施形態に係る熱交換ユニットを示す分解斜視図である。 図2は、本実施形態に係る熱交換ユニットを示す平面図である。 図3は、本実施形態に係る熱交換ユニットを示す側面図(一部断面図)である。 図4は、本実施形態に係る前部ダクトを示す斜視図である。 図5は、本実施形態に係る前部ダクトを示す平面図・正面図である。 図6は、本実施形態に係る前部ダクトを示す断面図(図5(a)のA−A断面図又はB−B断面図)である。 図7は、本実施形態に係る前部ダクトと比較するための図である。 図8は、変更例に係る前部ダクト120を示す斜視図である。
次に、本発明に係る冷却ファン装置を備えた熱交換ユニットの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(熱交換ユニットの構成)
まず、本実施形態に係る熱交換ユニット1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る熱交換ユニット1を示す分解斜視図である。図2は、本実施形態に係る熱交換ユニット1を示す平面図(一部断面図)である。図3は、本実施形態に係る熱交換ユニット1を示す側面図(一部断面図)である。なお、以下の説明においては、車両の前方(FD)を「前部」と称し、車両の後方(RD)を「後部」と称し、車両の幅方向(WD)を「車幅方向」や「側部」と称し、車両の上下方向(UD・DD)を「上部」或いは「下部」と称することがある。
本実施形態に係る熱交換ユニット1は、車両のフロントエンドモジュールに設けられるものである。図1〜図3に示すように、熱交換ユニット1は、熱交換器10と、冷却ファン装置20と、ラジエータコアサポート30とによって大略構成される。
熱交換器10は、ラジエータ11とコンデンサ12とによって構成されており、ラジエータコアサポート30に固定される。冷却ファン装置20は、熱交換器10の車幅方向の両側部に取り付けられる一対の送風機21と、各送風機21から送られる空気を熱交換器10に向けて吹き付ける空気案内器100とを備えている。各送風機21は、ラジエータコアサポート30の近傍の空気を空気案内器100に送風するものである。なお、空気案内器100の詳細については、後述する。
ラジエータコアサポート30は、車両前部に設けられている。ラジエータコアサポート30には、熱交換器10が収容される熱交換器収容部31が設けられている。熱交換器収容部31には、熱交換器10を通過した空気がエンジンルーム(不図示)側に送風される空気送風開口31Aが形成されている。熱交換器収容部31の車幅方向の側部には、空気案内器100の一部(後述する側部ダクト110)が収容されるダクト収容部32が設けられている。
ダクト収容部32には、車両前部に向かって突出する係止突起32A(図2参照)が形成されている。ダクト収容部32の車幅方向の側部には、送風機21が収容される送風機収容部33が下方に設けられ、壁面35を介してライト(不図示)が収容されるライト収容部34が上方に設けられている。ダクト収容部32と送風機収容部33及びライト収容部34との間には、壁面35が設けられている。この壁面35には、送風機21から送られる空気が通過可能な空気通過開口35Aが形成されている。
このようなラジエータコアサポート30の上方(熱交換器収容部31の上方)には、ビス孔37Aが形成された取付ベース37が設けられている。また、ラジエータコアサポート30の下方(熱交換器収容部31の下方)には、ビス孔38Aが形成された取付ベース38が設けられている。
ここで、図1に示すように、ラジエータコアサポート30への空気案内器100の取り付けにあたり、車両ボンネットフード(不図示)のロック部を支えるフードロックステイ(以下、取付部材200)を利用している。取付部材200には、ラジエータコアサポート30の取付ベース37に形成されたビス孔37Aに対応するビス孔201と、各分割壁面125のビス孔125Aに対応する複数のビス孔202と、ラジエータコアサポート30の取付ベース38に形成されたビス孔38Aに対応するビス孔203とが形成されている。
(空気案内器の構成)
次に、上述した空気案内器100の構成について、図1〜図6を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係る前部ダクト120を示す斜視図である。図5は、本実施形態に係る前部ダクト120を示す平面図・正面図である。図6は、本実施形態に係る前部ダクト120を示す断面図(図5(a)のA−A断面図又はB−B断面図)である。
図1〜図3に示すように、空気案内器100は、樹脂やアルミ等によって形成されており、熱交換器10の周囲に配設されている。空気案内器100は、熱交換器10が固定されるラジエータコアサポート30に取り付けられる。空気案内器100は、熱交換器10の車幅方向の両側部に配設される一対の側部ダクト110と、側部ダクト110に取り付けられて熱交換器10の前部に配設される前部ダクト120とによって構成される。
(側部ダクト)
各側部ダクト110は、送風機21から送られた空気を前部ダクト120に分岐させる。各側部ダクト110には、送風機21から送られる空気が通過する内部空間111(図2参照が形成されている。各側部ダクト110の熱交換器10側の面112には、熱交換器10側に向けて突出して前部ダクト120が取り付けられる取付部113が形成されている。取付部113は、車両上下方向に等間隔で複数(本実施形態では、4つ)設けられている。この取付部113の内面には、前部ダクト120の外周が嵌合されるようになっている。側部ダクト110の車両後部に向かう側縁には、係止突起32Aと係止する係止凹部114(図2参照)が形成されている。
(前部ダクト)
前部ダクト120は、側部ダクト110により分岐された空気を熱交換器10に向けて吹き付ける。前部ダクト120は、車幅方向に沿って延在しており、熱交換器10の全面に対応して車両上下方向に複数段(本実施形態では、4段)設けられている。
前部ダクト120には、側部ダクト110から送られた空気を熱交換器10に向けて吹き付けるエジェクタノズル130が形成されている。エジェクタノズル130は、図4〜図6に示すように、熱交換器10に対して上部側或いは下部側に送風する前部ノズル130Aと、前部ノズル130Aよりも前部ダクト120の後部に形成される複数の後部ノズル130Bとによって構成されている。
前部ノズル130Aは、前部ダクト120の前部に設けられ、車幅方向に沿って形成されている。前部ノズル130Aは、熱交換器10に対して上部側及び下部側の少なくとも一方に送風している。
各後部ノズル130Bは、前部ダクト120の最も後部に位置する側端120eに形成され、熱交換器10に向けて前部ダクト120を貫通している。各後部ノズル130Bは、図4及び図5に示すように、正面視で矩形状に形成されており、側部ダクト110から離れるに連れて(側部ダクト110から後述する分割壁面125に向かって)除々に小さくなるように形成される。
このような前部ダクト120は、熱交換器10に向かって先細状に延在する本体部121と、本体部121の前部側に連結されて側面視で湾曲状に形成された湾曲部122とによって構成されている。湾曲部122の端縁122eが本体部121の端縁121eをラップした状態で端縁121eの外周に位置しており、本体部121と湾曲部122との間の隙間が上述した前部ノズル130Aになっている(図3及び図6参照)。
図6に示すように、湾曲部122は、本体部121の湾曲部122側に設けられた連結基台123にビスBを介して連結されている。連結基台123は、車幅方向に対して所定間隔おき(図5参照)に設けられている。
また、前部ダクト120は、車幅方向の中央で分割壁面125によって左右に分割されている(図4及び図5参照)。分割壁面125には、ビス孔125A(図1及び図2参照)が形成されている。このビス孔125AへのビスBの螺合によって、取付部材200が前部ダクト120の分割壁面125に固定される。
(熱交換ユニットの組立方法)
次に、上述した熱交換ユニット1の組立方法について、図面を参照しながら簡単に説明する。
まず、側部ダクト110の取付部113に前部ダクト120を取り付けて、空気案内器100を形成する。
次いで、図1〜図3に示すように、ラジエータコアサポート30に、熱交換器10や送風機21、空気案内器100、ライト(不図示)を組み付けて熱交換ユニット1を組み立てる。つまり、熱交換器収容部31に熱交換器10を組み付け、ダクト収容部32に空気案内器100を組み付け、送風機収容部33に送風機21を組み付け、ライト収容部34にライト(不図示)を組み付ける。
この際、ダクト収容部32の係止突起32Aに側部ダクト110の係止凹部114が圧入されることによって、空気案内器100がラジエータコアサポート30に係止されるとともに熱交換器10の前部に配設される。そして、取付部材200がラジエータコアサポート30の取付ベース37,38に取り付けられることによって、空気案内器100がラジエータコアサポート30に固定される。
(空気の流れ)
次に、上述した熱交換ユニット1の空気の流れについて、図面を参照しながら簡単に説明する。図7は、本実施形態に係る前部ダクト120と比較するための図であり、後部ノズル130Bが形成されていない前部ダクト120Hを示す斜視図・平面図・断面図である。
まず、送風機21が駆動すると、送風機21から側部ダクト110へ空気が送り込まれる。側部ダクト110へ送り込まれた空気は、側部ダクト110の各取付部113から分岐して前部ダクト120に導入される。なお、送風機21の回転速度等を調整することによって空気の速度を制御できる。
そして、前部ダクト120に導入された空気は、前部ダクト120内を通過してエジェクタノズル130から熱交換器10に対して送風される(図3参照)。具体的には、前部ノズル130Aから放出された空気は、前部ダクト120の前部の空気を誘引しながら(巻き込みながら)、熱交換器10を通過する。つまり、前部ノズル130Aから放出された空気は、当該空気に誘引された前部ダクト120の前部の空気とともに、熱交換器10の全面を通過している。
このとき、後部ノズル130Bから放出される空気は、前部ノズル130Aから放出される空気や前部ダクト120の前部の空気を誘引している。これにより、熱交換器10を通過する際の空気の風速分布が均等になりやすく、熱交換器10の全面を確実に冷却でき、熱交換器10における熱交換の効率をより向上できる。
ところで、図7(a)及び図7(b)に示すように、前部ダクト120Hに後部ノズル130Bが形成されていないと、前部ダクト120H内に導入された空気がエジェクタノズル130から放出される際に分割壁面125に衝突する。すると、風圧(動圧及び静圧)の関係により側部ダクト110側から分割壁面125にかけて、前部ダクト120Hの車両幅方向での風量が片寄ってしまう。すなわち、側部ダクト110側での前部ノズル130Aから放出される空気の風速が小さく、分割壁面125側での前部ノズル130Aから放出される風速が大きなる(図7の矢印参照)。
さらに、図7(c)に示すように、前部ダクト120Hに後部ノズル130Bが形成されていないと、コアンダ効果によって前部ダクト120Hの側端120eで剥離渦が生じてしまうおそれがある。この剥離渦の影響により前部ノズル130Aから放出された空気に乱流が生じ、熱交換器10へ送風される空気の風量に損失が発生してしまう。
これに対して、図4〜図6に示すように、本実施形態に係る前部ダクト120には、前部ノズル130Aと後部ノズル130Bとが形成されている。これにより、前部ダクト120の車両幅方向での風量の片寄りを防止できる。従って、図7に示した前部ダクト120Hに後部ノズル130Bが形成されていない場合と比較して、熱交換器10へ送風される空気の風量の損失が飛躍的に軽減される。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態では、前部ダクト120は、熱交換器10の前部で車幅方向に沿って熱交換器10の全面に対応して車両上下方向に複数段に配設され、前部ダクト120に形成されたエジェクタノズル130(前部ノズル130A及び後部ノズル130B)は、側部ダクト110から送られた空気を熱交換器10に向けて吹き付ける。これにより、エジェクタノズル130から放出された空気は、前部ダクト120の前部の空気を誘引しながら熱交換器10を通過する。つまり、エジェクタノズル130から放出された空気は、当該空気に誘引された前部ダクト120の前部の空気とともに、熱交換器10の全面を通過する。このため、熱交換器10の全面を確実に冷却でき、熱交換器10における熱交換の効率をより向上できる。
加えて、エジェクタノズル130は、前部ノズル130Aと後部ノズル130Bとによって構成される。つまり、前部ダクト120には、前部ノズル130Aと後部ノズル130Bとが形成されている。これにより、前部ダクト120の車両幅方向での風量の片寄りを防止できる。従って、熱交換器を通過する際の空気の風速分布が均等になりやすく、熱交換器10の全面をさらに確実に冷却できる。
本実施形態では、後部ノズル130Bは、前部ダクト120の側端120eに形成される。エジェクタノズル130(前部ノズル130A及び後部ノズル130B)から放出される空気を熱交換器10の全面に対して効率的に通過させることができる。
本実施形態では、後部ノズル130Bは、車幅方向に沿って所定の間隔置きに複数形成され、側部ダクト110から離れるに連れて小さくなるように形成される。これにより、前部ダクト120の車両幅方向での風量の片寄りを確実に防止でき、熱交換器10へ送風される空気の風量の損失が飛躍的に軽減される。
本実施形態では、送風機21及び空気案内器100は、熱交換器10が固定されるラジエータコアサポート30に取り付けられる。これにより、送風機21及び空気案内器100を別途固定するための部材が不要である。このため、車両重量の増大を招くことなく、熱交換ユニット1の製造コストの低減にも寄与する。
本実施形態では、各前部ダクト120の湾曲部122は、ビスBを介して本体部121の連結基台123に連結されている。これにより、本体部121と湾曲部122との固定強度(保持力)を増大させることでき、前部ノズル130Aの周囲の剛性を確保できる。つまり、前部ノズル130Aの周囲がばたつくことなく、異音の発生を防止できるとともに、前部ノズル130A放出する空気を安定させることができる。
(変更例)
次に、上述した後部ノズル130Bの変更例について、図面を参照しながら説明する。図8は、変更例に係る前部ダクト120を示す斜視図である。なお、上述した実施形態に係る前部ダクト120と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
変更例では、上述した実施形態と後部ノズル130Bの形状が異なっている。図8(a)に示すように、各後部ノズル130Bは、正面視で長円弧状(或いは楕円状)に形成されていてもよい。また、図8(b)に示すように、1つの後部ノズル130Bは、車幅方向に沿って形成され、側部ダクト110から離れるに連れて除々に幅狭となるように形成されていてもよい。
このような変更例であっても、上述した実施形態と同様に、熱交換器10へ送風される空気の風量の損失が飛躍的に軽減されて、熱交換器10を通過する際の空気の風速分布が均等になりやすく、熱交換器10の全面をさらに確実に冷却できる。
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、冷却ファン装置20は、一対の送風機21を備えているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、熱交換器10の車幅方向のいずれか一方の側部に取り付けられる一つの送風機21を備えるものであってもよい。この場合、空気案内器100は、熱交換器10の車幅方向のいずれか一方の側部に取り付けられる一つの側部ダクト110を備えることになる。
また、側部ダクト110と前部ダクト120とは、別体に設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、一体形成されていてもよい。また、前部ダクト120の形状については、実施形態で説明した形状に限定されるものではなく、熱交換器10に向けて吹き付けられる形状であればよいことは勿論である。
また、前部ダクト120は、車幅方向の中央で分割壁面125によって左右に分割されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、左右に分割されていなくてもよい。加えて、前部ダクト120は、必ずしも取付部材200によってラジエータコアサポート30の取付ベース37,38に固定される必要はない。
また、前部ダクト120は、4段設けられているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、複数段(少なくとも2段)設けられていればよい。
また、各前部ダクト120には、熱交換器10に対して上部側に送風する前部ノズル130A、及び、熱交換器10に対して下部側に送風する前部ノズル130Aのうち、少なくとも一方が形成されていればよい。なお、各前部ダクト120には、必ずしも連結基台123が設けられる必要はなく、複数の前部ダクト120のうちの最上段及び最下段に位置する前部ダクト120では、本体部121と湾曲部122とが一体形成されていてもよい。
さらに、後部ノズル130Bの形状や個数については、実施形態や変更例で説明したものに限定されるものではなく、適宜設定できることは勿論である。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
1…熱交換ユニット
10…熱交換器
20…冷却ファン装置
21…送風機
30…ラジエータコアサポート
100…空気案内器
110…側部ダクト
120…前部ダクト
120e…側端
130…エジェクタノズル
130A…前部ノズル
130B…後部ノズル

Claims (3)

  1. 車両前部側に配設される熱交換器(10)に空気を送風する冷却ファン装置(20)であって、
    送風機(21)と、
    前記熱交換器(10)の前部に配設されて前記送風機(21)から送られる空気を前記熱交換器(10)に向けて吹き付ける空気案内器(100)と
    を備え、
    前記空気案内器(100)は、
    前記熱交換器(10)の車幅方向の側部に配設され、前記送風機(21)から送られる空気が送られる側部ダクト(110)と、
    前記熱交換器(10)の前部で前記車幅方向に沿って前記熱交換器(10)の全面に対応して車両上下方向に複数段に配設され、前記側部ダクト(110)と連通する前部ダクト(120)と
    によって構成され、
    前記前部ダクト(120)には、前記側部ダクト(110)から送られた空気を前記熱交換器(10)に向けて吹き付けるエジェクタノズル(130)が形成され、
    前記エジェクタノズル(130)は、
    前記前部ダクト(120)の前部に形成される前部ノズル(130A)と、
    前記前部ノズル(130A)よりも前記前部ダクト(120)の後部に形成される後部ノズル(130B)と
    によって構成されることを特徴とする冷却ファン装置(20)。
  2. 請求項1に記載の冷却ファン装置(20)であって、
    前記後部ノズル(130B)は、前記前部ダクト(120)の後部側の側端(120e)に形成されることを特徴とする冷却ファン装置(20)。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の冷却ファン装置(20)であって、
    前記後部ノズル(130B)は、前記車幅方向に沿って所定の間隔置きに複数形成され、前記側部ダクト(110)から離れるに連れて小さくなるように形成されることを特徴とする冷却ファン装置(20)。
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