JP2014173483A - 冷却装置 - Google Patents

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JP2014173483A JP2013046233A JP2013046233A JP2014173483A JP 2014173483 A JP2014173483 A JP 2014173483A JP 2013046233 A JP2013046233 A JP 2013046233A JP 2013046233 A JP2013046233 A JP 2013046233A JP 2014173483 A JP2014173483 A JP 2014173483A
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Eiki Hayashi
栄樹 林
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Abstract

【課題】 熱交換器の全域に空気流を通過させることができる冷却装置を提供する。
【解決手段】本発明は、車両前方に配設される熱交換器10に送風機30を用いて空気を送風する冷却装置20であって、熱交換器10の車両前方FDで複数段に配設され、送風機30から送られる空気を熱交換器10に向けて吹き付けるエジェクタノズル41が形成された前部ダクト40と、前部ダクト40の両側部40Eに配設され、送風機30から送られる空気を前部ダクト40に中継する一対の側部ダクト50とを備える。一対の側部ダクト50は、前部ダクト40の各側部40Eが取り付けられるダクト取付面56を有する。一対のダクト取付面56は、車両前方FDから熱交換器10に向かって互いの間隔Sが狭くなり、車両前方FDからの空気を熱交換器10に向かって案内する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換器に空気を送風する冷却装置に関する。
従来から、車両のフロントエンドモジュールには、熱交換ユニットが設けられている。この種の熱交換ユニットとしては、ラジエータやコンデンサ等からなる熱交換器と、熱交換器に空気を送風する冷却ファンとによって構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
冷却ファンは、電動ファンやモータ等によって構成され、熱交換器とともにシュラウドに取り付けられている。シュラウドには、正面視で略円形状の左右一対の開口部が形成されており、該開口部には、冷却ファンが取り付けられている。
このような熱交換ユニットでは、冷却ファンの駆動(電動ファンの回転)に伴って車両前方からの空気を熱交換器に通過させ、熱交換器内を循環する冷媒や冷却水を放熱させて冷却している。
特開2005−83321号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、電動ファンの回転が略円形状であることに加えてシュラウドに形成された開口部が略円形状であることで、車両前方からの空気が開口部の周囲(特に、正面視で四隅)に突き当たって通過しにくい。従って、熱交換器の全域に空気流を通過させる技術が望まれていた。
そこで、本発明は、熱交換器の全域に空気流を通過させることができる冷却装置の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、車両前方に配設される熱交換器に送風機を用いて空気を送風する冷却装置であって、前記熱交換器の車両前方で複数段に配設され、前記送風機から送られる空気を前記熱交換器に向けて吹き付けるエジェクタノズルが形成された前部ダクトと、前記前部ダクトの両側部に配設され、前記送風機から送られる空気を前記前部ダクトに中継する一対の側部ダクトとを備え、一対の前記側部ダクトは、前記前部ダクトの各側部が取り付けられるダクト取付面を有し、一対の前記ダクト取付面は、車両前方から前記熱交換器に向かって互いの間隔が狭くなり、車両前方からの空気を前記熱交換器に向かって案内することを要旨とする。
その他の特徴としては、一対の前記側部ダクトは、前記ダクト取付面の車両前方側と連結する前面と、前記ダクト取付面の車両後方側と連結する後面とをさらに有し、前記前面の車幅方向に沿った幅は、前記後面の車幅方向に沿った幅よりも小さいことが好ましい。
その他の特徴としては、一方の前記後面から他方の前記後面までの車幅方向に沿った間隔は、前記熱交換器の車幅方向に沿った幅と等しいことが好ましい。
その他の特徴としては、前記前部ダクトの両側部は、一対の前記ダクト取付面に沿って設けられることが好ましい。
その他の特徴としては、前記前部ダクトは、最上段に設けられて前記熱交換器に対して下部側に送風する前記エジェクタノズルが形成された上段ダクトと、最下段に設けられて前記熱交換器に対して上部側に送風する前記エジェクタノズルが形成された下段ダクトと、前記上段ダクトと前記下段ダクトとの間に設けられて前記熱交換器に対して上部側及び下部側に送風する前記エジェクタノズルが形成された中段ダクトとを備えることが好ましい。
その他の特徴としては、前記熱交換器は、車両前方に配設された第1熱交換器、及び前記第1熱交換器の車両後方に設けられた第2熱交換器を有し、前記前部ダクトは、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器との間に設けられることが好ましい。
その他の特徴としては、前記第1熱交換器及び前記第2熱交換器の少なくとも一方は、前記車両の空調装置に使用される凝縮器であることが好ましい。
その他の特徴としては、前記第1熱交換器及び前記第2熱交換器の少なくとも一方は、前記車両のエンジンの冷却に利用される冷却水を冷却する放熱器であることが好ましい。
本発明の特徴によれば、前部ダクトが熱交換器の車両前方で複数段に配設されることによって、エジェクタノズルから放出された空気は、前部ダクトの車両前方の空気を誘引しながら熱交換器を通過する。つまり、エジェクタノズルから放出された空気は、当該空気に誘引された車両前方の空気とともに、熱交換器の全域を通過する。
また、一対のダクト取付面が車両前方から熱交換器に向かって互いの間隔が狭いことによって、前部ダクトの車両前方の空気を引き込みやすくなる。その上、一対のダクト取付面が車両前方からの空気を熱交換器に向かって案内することで、熱交換器の両側部を通過する空気の風速低下を防止できる。このため、熱交換器を通過する空気の風速分布が車幅方向で均一になりやすい。
図1は、本実施形態に係る熱交換ユニットを示す分解斜視図である。 図2は、本実施形態に係る熱交換ユニットを示す横断面図である。 図3は、本実施形態に係る熱交換ユニットを示す縦断面図である。 図4(a)は、比較例に係る熱交換ユニットを示す平面模式図であり、図4(b)は、本実施形態に係る熱交換ユニットを示す平面模式図である。 図5は、変更例1に係る熱交換ユニットを示す分解斜視図である。 図6は、変更例1に係る熱交換ユニットを示す横断面図である。 図7は、変更例2に係る熱交換ユニットを示す平面模式図である。
次に、本発明に係る冷却装置を備えた熱交換ユニットについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(熱交換ユニットの構成)
まず、本実施形態に係る熱交換ユニット1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る熱交換ユニット1を示す分解斜視図である。図2は、本実施形態に係る熱交換ユニット1を示す横断面図である。図3は、本実施形態に係る熱交換ユニット1を示す縦断面図である。なお、各図面においては、車両の前方を「FD」と示し、車両の後方を「RD」と示し、車両幅方向(側方)を「WD」と示し、車両の上下方向を「UD(U或いはD)」と示している。
本実施形態に係る熱交換ユニット1は、車両のフロントエンドモジュールに設けられ、ラジエータコアサポート(不図示)に取り付けられるものである。図1〜図3に示すように、熱交換ユニット1は、エンジンの冷却や車室内の空調に利用する熱交換器10と、熱交換器10に空気を送風する冷却装置20とによって大略構成される。
熱交換器10は、第1熱交換器としてのコンデンサ11(凝縮器)と、コンデンサ11の車両後方に設けられた第2熱交換器としてのラジエータ12(放熱器)とを有している。コンデンサ11は、車両の空調装置に使用される冷媒と空気との間で熱交換して冷媒を冷却する。ラジエータ12は、車両のエンジンの冷却に利用される冷却水と空気との間で熱交換して冷却水を冷却する。
冷却装置20は、熱交換器10(コンデンサ11)の車両前方FDに設けられている。冷却装置20は、一対の送風機30と、熱交換器10の車両前方FDに配設される前部ダクト40と、送風機30と前部ダクト40の側部40E(端部)との間に配設される一対の側部ダクト50とを備えている。
前部ダクト40は、車幅方向WDに沿って設けられ、且つ車両上下方向UDに複数段(図面では4段)に配設されている。本実施形態では、前部ダクト40は、最上段に設けられた上段ダクト40Aと、最下段に設けられた下段ダクト40Bと、上段ダクト40Aと下段ダクト40Bとの間に設けられた2つの中段ダクト40Cとを備えている。
これらの上段ダクト40A、下段ダクト40B及び各中段ダクト40Cには、送風機30から各側部ダクト50を介して送られる空気をコンデンサ11に向けて吹き付けるエジェクタノズル41(41A,41B,41C)が形成されている。このエジェクタノズル41は、車幅方向WDに沿って設けられており、熱交換器10側に向かって開口している。
具体的には、上段ダクト40Aには、コンデンサ11に対して少なくとも下部側に送風するエジェクタノズル41(41A)が形成されている。下段ダクト40Bには、コンデンサ11に対して少なくとも上部側に送風するエジェクタノズル41(41B)が形成されている。各中段ダクト40Cは、コンデンサ11に対して上部側及び下部側に送風する上下一対のエジェクタノズル41(41C)が形成されている。
これらの上段ダクト40A、下段ダクト40B及び各中段ダクト40Cは、図3に示すように、車両前方FD側が湾曲状に形成されており、車両後方RD側がコンデンサ11に向かって先細り状に形成されている。
一対の側部ダクト50は、各送風機30から送られる空気を前部ダクト40に中継している。一対の側部ダクト50は、上面51と、下面52と、前面53と、後面54と、送風機取付面55と、ダクト取付面56によって構成されている。
前面53は、上面51、下面52、送風機取付面55及びダクト取付面56のそれぞれの車両前方FD側と連結しており、後面54は、上面51、下面52、送風機取付面55及びダクト取付面56のそれぞれの車両後方RD側と連結している。一方の後面54から他方の後面54のまでの車幅方向WDに沿った間隔S54は、コンデンサ11の車幅方向WDに沿った幅W11とほぼ等しい(図2参照)。送風機取付面55には、送風機30が取り付けられ、送風機30から送られる空気が通過する通過孔(不図示)が形成されている。
一対のダクト取付面56には、前部ダクト40の各側部40Eが取り付けられる複数(図面では各4つ)の取付支持部56A(図1及び図2参照)が形成されている。この取付支持部56Aは、前部ダクト40側に向かって突出している。取付支持部56Aの基端は、平面視でダクト取付面56に沿っており(すなわち、車両前後方向FRに対して傾斜しており)、取付支持部56Aの先端は、取付支持部56Aの基端とほぼ平行となっている。なお、取付支持部56Aに取り付けられる前部ダクト40の両側部40Eは、取付支持部56Aの先端と同様に、平面視でダクト取付面56に沿っている。
一対のダクト取付面56は、車両前方FDからコンデンサ11に向かって互いの間隔Sが狭くなるように設けられている。つまり、上述した前面53の車幅方向WDに沿った幅W53は、上述した後面54の車幅方向WDに沿った幅W54よりも小さい。そして、一対のダクト取付面56は、車両前方FDからの空気をコンデンサ11に向かって案内している。
(空気の流れ)
次に、上述した熱交換ユニット1の空気の流れについて、図3を参照しながら簡単に説明する。
まず、送風機30が駆動すると各側部ダクト50へ空気が送り込まれる。各側部ダクト50へ送り込まれた空気は、ダクト取付面56に設けられた各取付支持部56Aから分岐して前部ダクト40(上段ダクト40Aや下段ダクト40B、中段ダクト40C)に導入する。なお、送風機30の回転速度を調整することによって空気量(風量)を制御できる。
そして、図3に示すように、前部ダクト40に導入された空気は、エジェクタノズル41からコンデンサ11に向けて送風される。エジェクタノズル41から放出された空気は、前部ダクト40の車両前方FDの空気を誘引しながら(巻き込みながら)、熱交換器10(コンデンサ11及びラジエータ12)を通過する。つまり、エジェクタノズル41から放出された空気は、当該空気に誘引された空気とともに、熱交換器10の全域を通過する。
(比較評価)
次に、上述した側部ダクト50の形状を変えた冷却装置の比較評価について、図4を参照しながら説明する。図4(a)は、比較例に係る熱交換ユニット1を示す平面模式図であり、図4(b)は、本実施形態に係る熱交換ユニット1を示す平面模式図である。なお、図4の矢印は風速を示しており、矢印の長さにより風速の高低を表している。
ここで、図4(a)の比較例に係る冷却装置20Aでは、側部ダクト50の一対のダクト取付面56が互いに対向する(車両前方FDからコンデンサ11に向かって平行に設けられた)ものであり、これ以外については、本実施形態に係る冷却装置20と同様である。
図4(a)に示すように、比較例に係る冷却装置20Aでは、熱交換器10の車幅方向WDにおける中央部を通過する風速は、熱交換器10の車幅方向WDにおける両側部を通過する空気の風速よりも高い。このため、側部ダクト50の一対のダクト取付面56が平行に設けられていると、熱交換器10を通過する空気の風速分布が車幅方向WDで不均一となりやすい。
これに対して、図4(b)に示すように、本実施形態に係る冷却装置20では、一対のダクト取付面56が車両前方FDからコンデンサ11に向かって互いの間隔が狭くなるように設けられていることによって、車両前方FDの空気を引き込みやすく、その上、引き込まれた空気が一対のダクト取付面56によりコンデンサ11に向かって案内される。このため、熱交換器10の両側部を通過する空気の風速が上記図4(a)と比較して高くなり、熱交換器10を通過する際の空気の風速分布が均一になりやすい。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態では、前部ダクト40が熱交換器10の車両前方FDで複数段に配設され、前部ダクト40に形成されたエジェクタノズル41が送風機30から送られた空気を熱交換器10に向けて吹き付ける。これにより、エジェクタノズル41から放出された空気は、前部ダクト40の空気を誘引しながら熱交換器10を通過する。つまり、エジェクタノズル41から放出された空気は、当該空気に誘引された車両前方FDの空気とともに、熱交換器10の全域を通過する。
また、一対のダクト取付面56が車両前方FDから熱交換器10に向かって互いの間隔Sが狭いことによって、前部ダクト40の車両前方FDの空気を引き込みやすくなる。その上、一対のダクト取付面56が車両前方FDからの空気を熱交換器10に向かって案内することで、熱交換器10の両側部を通過する空気の風速低下を防止できる。このため、熱交換器10を通過する空気の風速分布が車幅方向WDで均一になりやすい。
本実施形態では、前面53の幅W53が後面54の幅W54よりも小さいことによって、前面53の幅W53が後面54の幅W54と同等である場合と比較して、一対のダクト取付面56の小型化に寄与する。
本実施形態では、一方の後面54から他方の後面54のまでの間隔S54は、コンデンサ11の幅W11とほぼ等しいことによって、コンデンサ11の幅W11と異なる場合と比較して、エジェクタノズル41からの空気やそれに誘引された空気が不要な箇所へ流れにくく、コンデンサ11の全域に無駄なく通過させることが可能となる。
本実施形態では、前部ダクト40の両側部40E及び取付支持部56Aの先端が平面視でダクト取付面56に沿って傾斜していることによって、エジェクタノズル41の車幅方向WDの長さを確保しやすく、エジェクタノズル41から放出される空気の風量を増大させやすくなる。
本実施形態では、前部ダクト40には、熱交換器10に対して上部側に送風するエジェクタノズル41、及び、熱交換器10に対して下部側に送風するエジェクタノズル41のうち、少なくとも一方が形成されている。これにより、エジェクタノズル41からの空気やそれに誘引された空気が不要な箇所へ流れにくく、当該空気を熱交換器10の全面に対して効率的に通過させることができる。
(変更例)
次に、上述した実施形態に係る冷却装置20の変更例について、図面を参照しながら説明する。なお、上述した実施形態に係る冷却装置20と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
(変更例1)
まず、変更例1に係る冷却装置20について、図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、変更例1に係る熱交換ユニット1を示す分解斜視図である。図6は、変更例1に係る熱交換ユニット1を示す横断面図である。
上述した実施形態では、冷却装置20は、コンデンサ11の車両前方FDに設けられている。
これに対して、変更例1では、図5及び図6に示すように、冷却装置20は、コンデンサ11とラジエータ12との間に設けられている。そして、一方の前面53から他方の前面53のまでの車幅方向WDに沿った間隔S53は、コンデンサ11の車幅方向WDに沿った幅W11とほぼ等しい。また、一方の後面54から他方の後面54のまでの車幅方向WDに沿った間隔S54は、ラジエータ12の車幅方向WDに沿った幅W12とほぼ等しい。
このような変更例1では、冷却装置20がコンデンサ11とラジエータ12との間に設けられることによって、コンデンサ11を通過した空気は、エジェクタノズル41から放出された空気と混合するため、ラジエータ12を通過する前の温度上昇が抑制される。加えて、コンデンサ11を通過した風量(例えば、1)は、エジェクタノズル41から放出された風量(例えば、1)と混合すると、ラジエータ12を通過する際に風量が増大する(1+1=2)。そして、ラジエータ12には、温度上昇が抑制されて風量が増大した空気が送風されるため、ラジエータ12の熱交換効率がさらに向上する。加えて、ラジエータ12の熱交換効率が向上することに伴い、ラジエータ12の小型化にも寄与する。
ここで、変更例1では、冷却装置20(送風機30、前部ダクト40及び側部ダクト50)がコンデンサ11とラジエータ12との間に設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、前部ダクト40のみがコンデンサ11とラジエータ12との間に設けられていてもよい。
(変更例2)
次に、変更例2に係る冷却装置20について、図7を参照しながら説明する。図7は、変更例2に係る冷却装置20を示す平面模式図である。
上述した実施形態では、取付支持部56Aの基端は、平面視でダクト取付面56に沿っており、取付支持部56Aの先端は、取付支持部56Aの基端と同様に、平面視でダクト取付面56に沿っている。
これに対して、変更例2では、図7に示すように、取付支持部56Aの基端は、平面視でダクト取付面56に沿っており(すなわち、車両前後方向FRに対して傾斜しており)、取付支持部56Aの先端は、車両前後方向FRに沿っている。
このような変更例2では、取付支持部56Aの先端が車両前後方向FRに沿っている場合であっても、ダクト取付面56により走行風等の車両前方FDの空気を引き込みやすい。この引き込まれた空気を一対のダクト取付面56によりコンデンサ11に向かって案内でき、熱交換器10を通過する際の空気の風速分布が均一になりやすい。
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、熱交換ユニット1は、ラジエータコアサポート(不図示)に取り付けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、車両前方FD(フロントエンドモジュール)に設けられていればよい。なお、熱交換器10のコンデンサ11及びラジエータ12の配置は、実施形態と逆であってもよいことは勿論である。
また、前部ダクト40は、車幅方向WDに沿って設けられて車両上下方向UDに複数段に配設されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、車両上下方向UDに沿って設けられて車幅方向WDに複数配設されるものであってもよい。この場合、側部ダクト50は、前部ダクト40の上下に位置する両側部40Eに送風機30からの空気を中継できる構成や形状であればよい。
また、前部ダクト40と側部ダクト50とは、別体に設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、一体形成されていてもよい。また、前部ダクト40の形状については、実施形態で説明した形状に限定されるものではなく、熱交換器10に向けて吹き付けられる形状であればよいことは勿論である。
また、前部ダクト40は、上段ダクト40A、下段ダクト40B及び2つの中段ダクト40Cを備えるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、少なくとも何れか一つのダクトによって構成されていればよく、例えば、上段ダクト40A及び下段ダクト40Bのみによって構成されていてもよい。
また、上段ダクト40Aは、熱交換器10に対して下部側に送風するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、熱交換器10に対して上部側にも送風してもよい。同様に、下段ダクト40Bについても、熱交換器10に対して上部側に加えて下部側にも送風してもよい。つまり、各前部ダクト40には、熱交換器10に対して上部側に送風するエジェクタノズル41、及び、熱交換器10に対して下部側に送風するエジェクタノズル41のうち、少なくとも一方が形成されていればよい。
また、前面53の幅W53は、後面54の幅W54よりも小さいものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、一対のダクト取付面56が車両前方FDから熱交換器10に向かって互いの間隔Sが狭くなればよく、後面54の幅W54と同等であってもよい。
また、一方の後面54から他方の後面54のまでの間隔S54は、熱交換器10の幅(コンデンサ11の幅W11又はラジエータ12の幅W12)等しいものとして説明したが、これに限定されるものではなく、多少の誤差があってもよいことは勿論である。
さらに、ダクト取付面56には、前部ダクト40の各側部40Eが取り付けられる複数の取付支持部56Aが形成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、取付支持部56Aが形成されていなくてもよく、例えば、前部ダクト40の各側部40Eが各ダクト取付面56に直接固定されるものであってもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論、上述した実施形態や変更例を組み合わせてもよい。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
1…熱交換ユニット
10…熱交換器
11…コンデンサ(第1熱交換器)
12…ラジエータ(第2熱交換器)
20…冷却装置
30…送風機
40…前部ダクト
40A…上段ダクト
40B…下段ダクト
40C…中段ダクト
41(41A〜41B)…エジェクタノズル
50…側部ダクト
53…前面
54…後面
56…ダクト取付面

Claims (8)

  1. 車両前方に配設される熱交換器(10)に送風機(30)を用いて空気を送風する冷却装置(20)であって、
    前記熱交換器(10)の車両前方で複数段に配設され、前記送風機(30)から送られる空気を前記熱交換器(10)に向けて吹き付けるエジェクタノズル(41)が形成された前部ダクト(40)と、
    前記前部ダクト(40)の両側部(40E)に配設され、前記送風機(30)から送られる空気を前記前部ダクト(40)に中継する一対の側部ダクト(50)と
    を備え、
    一対の前記側部ダクト(50)は、前記前部ダクト(40)の各側部(40E)が取り付けられるダクト取付面(56)を有し、
    一対の前記ダクト取付面(56)は、車両前方から前記熱交換器(10)に向かって互いの間隔が狭くなり、車両前方からの空気を前記熱交換器(10)に向かって案内することを特徴とする冷却装置(20)。
  2. 請求項1に記載の冷却装置(20)であって、
    一対の前記側部ダクト(50)は、前記ダクト取付面(56)の車両前方側と連結する前面(53)と、前記ダクト取付面(56)の車両後方側と連結する後面(54)とをさらに有し、
    前記前面(53)の車幅方向に沿った幅(W53)は、前記後面(54)の車幅方向に沿った幅(W54)よりも小さいことを特徴とする冷却装置(20)。
  3. 請求項2に記載の冷却装置(20)であって、
    一方の前記後面(54)から他方の前記後面(54)までの車幅方向に沿った間隔(S54)は、前記熱交換器(10)の車幅方向に沿った幅(W11,W12)と等しいことを特徴とする冷却装置(20)。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の冷却装置(20)であって、
    前記前部ダクト(40)の両側部(40E)は、一対の前記ダクト取付面(56)に沿って設けられることを特徴とする冷却装置(20)。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の冷却装置(20)であって、
    前記前部ダクト(40)は、
    最上段に設けられて前記熱交換器(10)に対して下部側に送風する前記エジェクタノズル(41A)が形成された上段ダクト(40A)と、
    最下段に設けられて前記熱交換器(10)に対して上部側に送風する前記エジェクタノズル(41B)が形成された下段ダクト(40B)と、
    前記上段ダクト(40A)と前記下段ダクト(40B)との間に設けられて前記熱交換器(10)に対して上部側及び下部側に送風する前記エジェクタノズル(41C)が形成された中段ダクト(40C)と
    を備えることを特徴とする冷却装置(20)。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の冷却装置(20)であって、
    前記熱交換器(10)は、車両前方に配設された第1熱交換器(11)、及び前記第1熱交換器(11)の車両後方に設けられた第2熱交換器(12)を有し、
    前記前部ダクト(40)は、前記第1熱交換器(11)と前記第2熱交換器(12)との間に設けられることを特徴とする冷却装置(20)。
  7. 請求項6に記載の冷却装置(20)であって、
    前記第1熱交換器(11)及び前記第2熱交換器(12)の少なくとも一方は、前記車両の空調装置に使用される凝縮器であることを特徴とする冷却装置(20)。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の冷却装置(20)であって、
    前記第1熱交換器(11)及び前記第2熱交換器(12)の少なくとも一方は、前記車両のエンジンの冷却に利用される冷却水を冷却する放熱器であることを特徴とする冷却装置(20)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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